JP3983917B2 - 車両用電動式駆動装置 - Google Patents

車両用電動式駆動装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、前輪と後輪との一方をエンジンで駆動される駆動輪、他方を従動輪とする車両に搭載する車両用電動式駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の装置として、雪道等の低μ路(μは摩擦係数)での発進時に、電動モータにより従動輪を駆動して車両の発進をアシストするようにしたものが知られているが、路面のμに対し従動輪の駆動力が過大であると、従動輪がスリップして発進アシストの効果が得られなくなることがある。
【0003】
そこで、駆動輪と従動輪との回転速度差から駆動輪のスリップ率を演算し、このスリップ率と駆動輪の駆動力との相関関係から路面のμを求め、電動モータの出力トルクをこのμに応じた値に制御することにより発進アシスト時の従動輪のスリップを防止するようにしたものも知られている(特開平8−300965号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例のもので求めているのは駆動輪の接地部分の路面μであり、従動輪の接地部分の路面μが駆動輪の接地部分の路面μより低い場合は、電動モータの出力トルクが過大となって従動輪のスリップを生じ、逆に駆動輪の接地部分の路面μより高い部分は、電動モータの出力トルクが不必要に規制され、発進アシストの確実性が損われる不具合がある。
【0005】
本発明は、以上の点に鑑み、従動輪の接地部分の路面μに応じて電動モータの出力トルクを適切に制御することにより発進アシストの確実性を向上し得るようにした車両用電動式駆動装置を提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく、本発明は、前輪と後輪との一方をエンジンで駆動される駆動輪、他方を従動輪とする車両に、電動モータにより前記従動輪を駆動して車両の発進をアシストすべく設ける車両用電動式駆動装置において、前記電動モータにより前記従動輪の駆動時に前記電動モータの出力トルクを増減制御する制御手段と、前記従動輪のスリップ判別手段と、前記従動輪のグリップ回復判別手段とを備え、前記制御手段は、前記従動輪が前記スリップ判別手段によってスリップしていないと判別された場合に、前記スリップ判別手段によってスリップしたと判別されるまで、前記電動モータの出力トルクの目標値を第1の設定値に維持し、その後、前記スリップ判別手段によってスリップしたと判別された場合に、前記電動モータの出力トルクの目標値を前記第1の設定値より低い第2の設定値に変更し、また、前記従動輪が前記スリップ判別手段によってスリップしたと判別された場合に、前記グリップ回復判別手段によってグリップが回復したと判別されるまで、前記電動モータの出力トルクの目標値を前記第2の設定値に維持し、その後、前記グリップ回復判別手段によってグリップが回復したと判別された場合に、前記電動モータの出力トルクの目標値を前記第1の設定値に変更している。
【0007】
従動輪の接地部分の路面μに対し従動輪の駆動力が過大になって従動輪がスリップすると、従動輪の角加速度が増加する。従って、従動輪の角加速度は従動輪の接地部分の路面μを表わすパラメータとなり、この角加速度に応じて電動モータの出力トルクを増減することにより、電動モータの出力トルクは従動輪の接地部分の路面μに応じて適切に制御されることになる。
【0008】
具体的には、従動輪の接地部分の路面μが低く、従動輪がスリップ気味になって角加速度が増加したときは、電動モータの出力トルクを減少させて早期にグリップを回復し、路面μが高く角加速度が増加しないときは、電動モータの出力トルクを増加させて、発進アシストを効率良く行うことができる。
【0009】
尚、後記する実施形態において、上記制御手段に相当するのは図4のS91,S92のステップからS141,S142のステップまでの処理である。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、エンジン1により変速機2を介して左右の前輪3L,3Rを駆動する前輪駆動車両を示しており、従動輪たる左右の後輪4L,4R間に電動式駆動装置5を設けている。
【0011】
電動式駆動装置5は、図2に示す如く、ギアケース6に取付けた左右1対の電動モータ7L,7Rと、ギアケース6内の動力伝達機構たる左右1対の差動装置8L,8Rとを備えている。
【0012】
各電動モータ7L,7Rは、ロータ7aとステータ7bとブラシ7cとを有するDCブラシモータで構成されており、各電動モータ7L,7Rの出力軸7dに減速ギア列9L,9Rを連結している。
【0013】
各差動装置8L,8Rは、サンギア8aと、リングギア8bと、該両ギア8a,8bに噛合するプラネタリピニオン8cを担持するキャリア8dとを有する遊星歯車式差動装置で構成されており、各差動装置8L,8Rのサンギア8aを前記各減速ギア列9L,9Rに連結すると共に、各差動装置8L,8Rのキャリア8dを各後輪4L,4Rの車軸に等速ジョイント10を介して連結している。また、左右の差動装置8L,8Rのリングギア8b,8b同士を連結し、リングギア8bの回転をブレーキ手段11で拘束し得るようにしている。
【0014】
ブレーキ手段11は、リングギア8bの外周にスプライン係合させた可動ドグ110と、可動ドグ110に対し軸方向に対向させてギアケース6内に固定した固定ドグ111とから成るドグクラッチで構成されており、可動ドグ110の一端(左端)のドグ歯110aを固定ドグ111のドグ歯111aに係合させることでブレーキ手段11がオンしてリングギア8bの回転が拘束される。そして、可動ドグ110を固定ドグ111に向けて軸方向に進退するソレノイド112を設け、ソレノイド112によってブレーキ手段11をオンオフ操作するようにしている。
【0015】
ソレノイド112は、そのコイル112aへの通電でばね112bに抗して軸方向一方(左方)に移動されるロッド112cを備えており、ロッド112cに可動ドグ110に係合するフォーク112dを取付けて、可動ドグ110をロッド112cと一体に軸方向に進退させるようにしている。
【0016】
電動モータ7L,7Rとソレノイド112とは、図3に示す如く、左右の各前輪3L,3Rの回転速度VFL,VFRを検出する左右の前輪速度センサ12L,12Rと、左右の各後輪4L,4Rの回転速度VRL,VRRを検出する左右の後輪速度センサ13L,13Rと、ブレーキスイッチ14と、アクセルスイッチ15と、エンジン1の回転数NEを検出するセンサ16と、エンジン1のスロットル開度θを検出するセンサ17と、変速機2のシフトポジションセンサ18と、車両に作用している前後方向加速度を検出する前後Gセンサ19と、車両に作用している横方向加速度を検出する横Gセンサ20とからの信号を入力するコントローラ21により制御されるようになっており、コントローラ21で発進アシスト制御と旋回アシスト制御とを行う。
【0017】
その詳細は図4に示す通りであり、ブレーキスイッチ14がオフ(S1)、アクセルスイッチ15がオン(S2)、変速機2が非ニュートラル状態(S3)、平均後輪速度VR(=(VRL+VRR)/2)が発進判断の基準となる第1の所定値VS1(例えば11Km/h)未満(S4)という4条件が成立したときに発進時と判断し、発進時と判断されたときは、発進アシストフラグFが「1」にセットされているか否かを判別し(S5)、F=0であれば、平均前輪速度VF(=(VFL+VFR)/2)と平均後輪速度VRとの差△Vが所定の基準値△VS以上か否かを判別する(S6)。△V≧△VSであれば前輪3L,3Rがスリップしていると判断して、発進アシストフラグFを「1」にセットし(S7)、次に、ソレノイド112に通電してブレーキ手段11をオンすると共に(S8)、電動モータ7L,7Rを正転方向(前進時)はたは逆転方向(後進時)に駆動する。これによれば、各電動モータ7L,7Rの出力トルクが各減速ギア列9L,9Rと各差動装置8L,8Rとを介して各後輪4L,4Rに駆動力として伝達され、後輪4L,4Rが駆動されて発進がアシストされる。
【0018】
ところで、発進アシストに際しては、後輪4L,4Rがスリップしないように電動モータ7L,7Rの出力トルクを制御することが望まれる、そこで、本実施形態では、左右の各後輪4L,4Rの角加速度dVRL,dVRRを後輪速度センサ13L,13Rの信号変化に基づいて算出し、dVRL,dVRRがスリップの判別基準となる第1設定値dVRS1(車速換算で例えば0.8G,Gは重力加速度)以上であるか否かを判別し(S91,S92)、dVRL,dVRRがdVRS1未満であれば、dVRL,dVRRがグリップ回復の判別基準となる第2設定値dVRS2(車速換算で例えば0.4G)以下であるか否かを判別する(S101,S102)。dVRL,dVRRがdVRS2以下であれば、左右の各後輪4L,4Rのスリップ判別フラグFLS,FRSを「0」にリセットし(S111,S112)、左右の各電動モータ7L,7Rの出力トルクの目標値を高目の設定値TH(例えば40kgfm)にする(S121,S122)。一方、dVRL,dVRRがdVRS1以上になったときは、FLS,FRSを「1」にセットし(S131,S132)、各電動モータ7L,7Rの出力トルクの目標値を低目の設定値TL(例えば10kgfm)にする(S141,S142)。また、dVRS2<dVRL,dVRR<dVRS1であるときは、FLS,FRSが「1」にセットされているか否かを判別し(S151,S152)、FLS,FRS=1であればS141,S142のステップに進み、FLS,FRS=0であれば、S121,S122のステップに進む。このようにして、目標値を設定した後、各電動モータ7L,7Rをその出力トルクが目標値になるように駆動制御する(S161,S162)。
【0019】
かくて、dVRL,dVRRがdVRS1以上になるまで、即ち、各後輪4L,4Rがスリップするまで、各電動モータ7L,7Rの出力トルクはTHに維持され、各後輪4L,4Rが一旦スリップすると、dVRL,dVRRがdVRS2以下になるまで、即ち、各後輪4L,4Rのグリップが回復するまで、各電動モータ7L,7Rの出力トルクはTLに低下される。尚、目標値は図5に点線で示す如くステップ状に変化するが、そのままモータ電流をステップ状に変化させると、急激なトルク変化によるショックが発生するため、出力トルクが図5に実線で示す如く目標値に向けて徐々に変化するように各電動モータ7L,7Rを制御する。
【0020】
VR≧VS1となって発進完了と判断したときや、発進時であってもS6のステップで△V<△VSと判定されたときは、発進アシストフラグFを「0」にリセットすると共に(S17)、ソレノイド112への通電を停止してブレーキ手段11をオフし(S18)、次に、VRがVS1より高く設定した第2の所定値VS2(例えば20km/h)以上になったか否かを別し(S19)、VR<VS2であれば、各後輪4L,4Rのスリップ判別フラグFLS,FRSを「0」にリセットすると共に、(S201,S202)、各電動モータ7L,7Rの駆動を停止する(S211,S212)。ブレーキ手段11をオフしてリングギア8bの拘束を解除すると、リングギア8bが差動装置8L,8Rのキャリア8dと同方向に空転し、左右の後輪4L,4R間の差回転を生じない限り差動装置8L,8Rのサンギア8aは回転せず、電動モータ7L,7Rの後輪4L,4R側からの逆駆動は生じない。
【0021】
VR≧VS2になったときは、車両に作用している前後方向加速度と、エンジン回転数NEと、スロットル開度θと、変速機2の変速比とから前輪3L,3Rの駆動力を算出し、この前輪駆動力と車両に作用している横方向加速度とをパラメータとして図6に示す如く設定されている旋回アシストモーメントの目標値MAをマップ検索で算出する(S22)。尚、この目標値MAは、横方向加速度が零となる直進時に零になり、横方向加速度及び前輪駆動力の増加に伴い増加するように設定されている。
【0022】
旋回アシストモーメントが要求されたときは、ブレーキ手段11をオフしたまま左右の電動モータ7L,7Rのうち外輪側の電動モータを正転させると共に内輪側の電動モータを逆転させる。例えば、右旋回時には、左側の電動モータ7Lを正転させると共に右側の電動モータ7Rを逆転させる。これによれば、左側の差動装置8Lのサンギア8aが正転されてそのキャリア7dがリングギア7bに対し正転されると共に、右側の差動装置8Rのサンギア8aが逆転されてそのキャリア8dがリングギア8bに対し逆転される。この場合、左側の差動装置8Lのリングギア8bには逆転方向の反力が作用し、右側の差動装置8Rのリングギア8bには正転方向の反力が作用するが、両リングギア8b,8bは互に連結されているため、両反力は打消される。従って、リングギア8bの回転速度を基準にして、左側の差動装置8Lのキャリア8d、即ち、左後輪4Lが増速され、右側の差動装置8Rのキャリア8d、即ち、右後輪4Rが減速される。かくて、外輪たる左後輪4Lに駆動力、内輪たる右後輪4Rに制動力が付与されて右旋回方向へのヨーモメントが発生し、旋回がアシストされる。
【0023】
ここで、発進アシスト制御に引続いて旋回アシスト制御が行われると、ソレノイド112への通電を停止しても、旋回アシストのための左右の電動モータ7L,7Rの駆動でブレーキ手段11にトルクが作用し、このトルクにより可動ドグ110及び固定ドグ111のドグ歯110a,111aの歯側面同士が圧接し、歯側面間の摩擦により可動ドグ110がばね112bの付勢力では固定ドグ111から離脱不能となり、ブレーキ手段11がオンのままになってしまう。然し、本実施形態では、VR≧VS1になって発進アシスト制御が完了してからVRがVS2に上昇するまで旋回アシスト制御は実行されず、その間にブレーキ手段11は確実にオフされ、従って、ブレーキ手段11がオンのまま旋回アシスト制御が実行されることを防止できる。
【0024】
尚、旋回アシスト制御の開始当初から、S22のステップで算出した目標値MAの旋回アシストモーメントが得られるように電動モータ7L,7Rの出力トルクを立上げると、旋回加速中にVR≧VS2になったところで車両が急に曲がる結果となり、車両挙動にショックを生ずる。そこで、本実施形態では、旋回アシストモーメントの補正係数として、図7に示す如くVS2とこれより高く設定した第3の所定値VS3(例えば30km/h)との間でVRの増加に伴い0から1に漸増する車速係数Kを設定し、VRがVS3以上になったか否かを判別して(S23)、VR<VS3であれば、VRに応じた車速係数Kをテーブル検索で算出し(S24)、旋回アシストモーメントの目標値MAを車速係数Kを乗算した値に補正している(S25)。
【0025】
そして、目標値MAの旋回アシストモーメントを得るのに必要な外輪側の電動モータの正転トルクの目標値と内輪側の電動モータの逆転トルクの目標値とを算出し(S261,S262)、この目標値のトルクが出力されるように外輪側の電動モータを正転駆動すると共に内輪側の電動モータを逆転駆動している(S271,S272)。かくて、旋回加速中にVR≧VS2になったところで旋回アシスト制御が開始されると、VS2からVS3に加速されるまでの間に旋回アシストモーメントが徐々に目標値MAに向けて増加され、車両挙動のショックを生ずることなくスムーズに旋回アシストが行われる。
【0026】
以上、左右1対の電動モータ7L,7Rを用いて発進アシストと旋回アシストとを行う第1実施形態について説明したが、図8に示す第2実施形態の如く、1個の電動モータ7を用いて発進アシストと旋回アシストとを行うことも可能である。第2実施形態では、電動モータ7と左右の後輪4L,4Rとの間の動力伝達機構を1対の傘歯車式差動装置80L,80Rで構成している。
【0027】
各差動装置80L,80Rは、デフケース80aに傘歯車から成る1対のサイドギア80b,80cと両サイドギア80b,80cに噛合するピニオン80dとを軸支して成るもので、両差動装置80L,80Rの軸方向内側の第1サイドギア80b,80b同士を連結している。そして、両差動装置80L,80Rの一方、例えば、右側の差動装置80Rのデフケース80aに電動モータ7をギア列9を介して連結し、該差動装置80Rの軸方向外側の第2サイドギア80cを等速ジョイント10を介して右後輪4Rの車軸に連結している。左側の差動装置80Lのデフケース80aは回り止めされており、該差動装置80Lの軸方向内側の第1サイドギア80bと外側の第2サイドギア80cとに左後輪4Lの車軸に連結される等速ジョイント10を切換手段22を介して選択的に連結するようにしている。切換手段22は、左後輪4L用の等速ジョイント10に軸方向に摺動自在に回り止め係合させた可動ドグ22aと、左側の差動装置80Lの第1サイドギア80bと第2サイドギア80cとに夫々取付けた固定ドグ22b,22cとを有するドグクラッチで構成されており、図外のコントローラで制御されるソレノイド22dにより可動ドグ22aを進退させて、両固定ドグ22b,22cに選択的に係合させるようにしている。
【0028】
左後輪4L用の等速ジョイント10を左側の差動装置80Lの第1サイドギア80bに連結すると、左後輪4Lが右側の差動装置80Rの第1サイドギア80bに直結された状態になり、電動モータ7により右側の差動装置80Rのデフケース80aを正転または逆転すると、左右の後輪4L,4Rが共に正転または逆転されて、前進または後進の発進アシストが行われる。
【0029】
左後輪4L用の等速ジョイント10を左側の差動装置80Lの第2サイドギア80cに連結すると、第1サイドギア80bが左後輪4Lと等速度で反対方向に回転し、左右の後輪4L,4Rが等速度で回転している限り、右側の差動装置80Rのデフケース80aは回転しない。そして、電動モータ7により右側の差動装置80Rのデフケース80aを正転すると、該差動装置80Rの第2サイドギア80cが第1サイドギア80bに対し増速回転されて、右後輪4Rが左後輪4Lよりも増速され、また、右側の差動装置80Rのデフケース80aを逆転すると、該差動装置80Rの第2サイドギア80cに対し第1サイドギア80bが増速回転されて、左後輪4Lが右後輪4Rよりも増速され、旋回アシストが行われる。
【0030】
そして、第2実施形態においても、上記と同様に、後輪4L,4Rの角加速度に応じて電動モータ7の出力トルクを制御することより、後輪のスリップを抑制して発進アシストの確実性を向上でき、また、VR≧VS2になるまで旋回アシスト制御の実行を禁止することにより、切換手段22が左後輪4L用の等速ジョイント10を左側の差動装置80Lの第1サイドギア80bに直結する状態に保持されたまま旋回アシスト制御が実行されることを防止でき、更に、旋回アシストモーメントの目標値MAを車速係数Kを用いて補正することにより、車両挙動のショックを生ずることなくスムーズに旋回アシストを行うことができる。
【0031】
また、上記実施形態では、発進アシスト制御の完了後の旋回アシスト制御の禁止期間や、旋回アシスト制御の開始後の旋回アシストモーメントの漸増をVR(車速)に基づいて規定しているが、発進アシスト制御の完了時点から所定時間経過するまで旋回アシスト制御の実行を禁止し、また、旋回アシストモーメントが旋回アシスト制御の開始時点から目標値MAに向けて経時的に漸増されるようにしても良い。
【0032】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、従動輪の接地部分の路面μに応じて電動モータの出力トルクを適切に制御して、発進アシストの確実性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明装置の使用例を示す図
【図2】 本発明装置の第1実施形態の断面図
【図3】 第1実施形態の制御系のブロック図
【図4】 第1実施形態の制御プログラムを示すフロー図
【図5】 発進アシスト時の電動モータのトルク変化を示すグラフ
【図6】 旋回アシストモーメントの目標値の設定を示すグラフ
【図7】 車速係数の設定を示すグラフ
【図8】 本発明装置の第2実施形態を示すスケルトン図
【符号の説明】
1 エンジン 3L,3R 前輪(駆動輪)
4L,4R 後輪(従動輪) 5 電動式駆動装置
7L,7R 電動モータ 21 コントローラ

Claims (1)

  1. 前輪と後輪との一方をエンジンで駆動される駆動輪、他方を従動輪とする車両に、電動モータにより前記従動輪を駆動して車両の発進をアシストすべく設ける車両用電動式駆動装置において、
    前記電動モータにより前記従動輪の駆動時に前記電動モータの出力トルクを増減制御する制御手段と、前記従動輪のスリップ判別手段と、前記従動輪のグリップ回復判別手段とを備え、
    前記制御手段は、前記従動輪が前記スリップ判別手段によってスリップしていないと判別された場合に、前記スリップ判別手段によってスリップしたと判別されるまで、前記電動モータの出力トルクの目標値を第1の設定値に維持し、その後、前記スリップ判別手段によってスリップしたと判別された場合に、前記電動モータの出力トルクの目標値を前記第1の設定値より低い第2の設定値に変更し、
    また、前記従動輪が前記スリップ判別手段によってスリップしたと判別された場合に、前記グリップ回復判別手段によってグリップが回復したと判別されるまで、前記電動モータの出力トルクの目標値を前記第2の設定値に維持し、その後、前記グリップ回復判別手段によってグリップが回復したと判別された場合に、前記電動モータの出力トルクの目標値を前記第1の設定値に変更することを特徴とする車両用電動式駆動装置。
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