JP2000238294A - インクジェット式プリントヘッドを整備する方法 - Google Patents

インクジェット式プリントヘッドを整備する方法

Info

Publication number
JP2000238294A
JP2000238294A JP2000039929A JP2000039929A JP2000238294A JP 2000238294 A JP2000238294 A JP 2000238294A JP 2000039929 A JP2000039929 A JP 2000039929A JP 2000039929 A JP2000039929 A JP 2000039929A JP 2000238294 A JP2000238294 A JP 2000238294A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
printhead
pressure
print head
nozzle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000039929A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4442980B2 (ja
JP2000238294A5 (ja
Inventor
Christopher Taylor
クリストパー・テイラー
Girones Javier
ザビエル・ギロネス
Murcia Antoni
アントーニ・ムルシア
Buruchi Javier
ザビエル・ブルチ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HP Inc
Original Assignee
Hewlett Packard Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hewlett Packard Co filed Critical Hewlett Packard Co
Publication of JP2000238294A publication Critical patent/JP2000238294A/ja
Publication of JP2000238294A5 publication Critical patent/JP2000238294A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4442980B2 publication Critical patent/JP4442980B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/165Prevention or detection of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles
    • B41J2/16517Cleaning of print head nozzles
    • B41J2/1652Cleaning of print head nozzles by driving a fluid through the nozzles to the outside thereof, e.g. by applying pressure to the inside or vacuum at the outside of the print head
    • B41J2/16526Cleaning of print head nozzles by driving a fluid through the nozzles to the outside thereof, e.g. by applying pressure to the inside or vacuum at the outside of the print head by applying pressure only

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】インクシ゛ェット式フ゜リントヘット゛をフ゜リンタのキャリッシ゛から取り
外さずに効果的に整備する方法を提供する。 【解決手段】該方法では、フ゜リントヘット゛のノス゛ル板の両端間
に制御された圧力差を生じさせて、ノス゛ル板の外側に制御
したインクだまりを形成する。次に、インクをフ゜リントヘット゛のノス゛
ルを通してそのインクだまり内に噴射する。次に、インクだま
りを、ノス゛ルを通してフ゜リントヘット゛の中に引き戻す。代替的
には、インクだまりを生成して、所定時間保持し、それか
ら、インクをノス゛ルから噴射せずにフ゜リントヘット゛の中に引き込
む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット式
プリントヘッドをプリンタのキャリッジから取り外すこ
となく整備(保守等)する方法に関し、より詳細には、
プリントヘッドのノズル板の外側に生成された制御した
インクだまりを利用することによってプリントヘッドを
整備する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明は、感熱式または圧電式のいずれ
かの種類のインクジェット印刷機構の技術に関する。こ
ういったインクジェット印刷機構は、デスクトップ型、
ポータブルまたは独立型のスタンドアロン式プリンタの
他にも、複写機やファクシミリ等の様々な異なる製品内
に含まれうる。本明細書では、独立型のプリンタを用い
て本発明を説明する。このタイプのプリンタは、プリン
トヘッドキャリッジを有しており、このキャリッジは、
印刷される紙やその他の媒体の移動方向と直交する方向
に往復運動するように、プリンタに取り付けられてい
る。カラープリンタのプリントヘッドキャリッジには、
典型的には、2つ以上、通常は4つの取り外し可能なサ
ーマル(感熱式)インクジェット式プリントヘッドが取
り付けられている。これらのプリントヘッドはそれぞ
れ、供給インクを収容しているかまたは離れた供給イン
クに取り付けられている。供給インクは、プリントヘッ
ド内のインクチャネルを経由して、一般的にプリントヘ
ッドの下部にあるインク噴出機構に供給され、そこを貫
く多数の小さなオリフィスすなわちノズルを有するノズ
ル板を通って、滴として噴出される。感熱式(圧電式と
対比して)インクジェット式プリントヘッドについて
は、インクチャネルすなわち管路は、それぞれが抵抗器
等の加熱素子に関連する発射チャンバへ通じており、こ
れらの加熱素子に通電して発射チャンバ内のインクを加
熱する。加熱されると、通電された抵抗器に関連するノ
ズルから、インク滴が噴出される。
【0003】プリントヘッドの適切な動作を整備する、
すなわちプリントヘッドをクリーニングし、維持し、保
護し、または回復させるために、プリンタ内には通常
「整備ステーション」機構が搭載されており、プリント
ヘッドをステーションの上方に動かして整備することが
できる。保管、または印刷しない期間用に、整備ステー
ションは通常キャッピング(capping)システムを備えて
いる。このシステムは、プリントヘッドのノズルに汚染
物質が入らないように気密封止すると共に乾燥を防止す
る。キャップの中には、ポンプユニットやプリントヘッ
ドを真空引きするその他の機構に接続することによっ
て、プライミング(priming)を促進するように設計さ
れているものもある。動作中、「吐出」として知られて
いるプロセスで、多数のインク滴をそれぞれのノズルを
通して発射することにより、プリントヘッドの目詰まり
が定期的に取り除かれ、廃インクは整備ステーションの
「インクつぼ」収容器内に集められる。吐出後やキャッ
プを取った後、プライミング後、また時には印刷中に
も、大部分の整備ステーションは弾性体(エラストマ
ー)のワイパでプリントヘッドの表面をぬぐって、イン
クの残りや、プリントヘッドの面上に集まったすべての
紙ぼこりやその他のくずを取り除く。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】プリントヘッドの整備
における要因の1つとして、印刷画像の明瞭さおよびコ
ントラストを改善するために、最近の研究ではインク自
体の改良に焦点を合わせている、ということがある。黒
をより黒く、カラーをより鮮やかにしながら、より高速
で、水で変化しない印刷を行うために、顔料をベースに
したインクが開発されている。こういった顔料をベース
にしたインクは、従前の染料をベースにしたインクより
も固体含有量が多く、その結果、前者の方が光学密度が
高い。どちらのタイプのインクも素早く乾燥するので、
インクジェット印刷機構により、入手が容易で経済的な
普通紙、最近開発された特殊コーティングを施した紙、
透明紙(スライド)、布地、およびその他の媒体に、高
品質の画像を形成することができる。このようなより素
早く乾燥する新しいインクが案出されたことにより、プ
リントヘッドの整備に対して他の要求が出されてきた。
【0005】インクジェット式プリントヘッドの整備に
おける別の要因として、プリントヘッドに要求される寿
命が増大してきている、ということがある。これは特
に、プリントヘッドから離れており(いわゆる「オフ・
アクシス(off-axis)」システム)、プリントヘッドを
交換せずに交換することができる、大容量のインク漕
(インク溜)と組み合わせて利用するプリントヘッドに
ついて言える。従って、よりレベルの高い、すなわち、
より効果的なプリントヘッドの整備が必要とされてお
り、更に、プリントヘッドの寿命が長い場合には、こう
いった整備によって生じるプリントヘッドの摩耗や損傷
は、極めて小さいものでなければならない。
【0006】より長時間インクジェット式プリントヘッ
ドを使用することによって悪化してしまう特別な問題と
して、プリントヘッドの使用中に作り出される小さな空
気や気体の泡による汚染にも、製造工程においてプリン
トヘッドに残っていたり、インクと共にプリントヘッド
内に入ってくる固体粒子による汚染にも、プリントヘッ
ドが非常に敏感である、ということがある。この問題に
ついては、例えばEP 0875385号に記載されているように
あるフィルタをプリントヘッド内に用いることにより解
決が図られてきているが、このようなフィルタでは、こ
のような問題の防止を図るだけであり、かかる問題が起
こった場合の解決策を提供するものではない。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様によ
れば、プリンタのキャリッジ内に搭載された、ノズル板
内の複数のノズルに流体連絡するインクチャンバと、そ
れぞれのノズルに関連して印刷動作中にノズルからイン
ク滴を噴出する発射手段とを備える本体を有する、イン
クジェット式プリントヘッドを整備する方法が提供され
る。本方法は、プリントヘッドのノズル板を横切って制
御した所定の圧力差を作り出して、ノズル板の外側に制
御したインクだまりを形成するステップと、インクがノ
ズルの少なくともいくつかからインクだまり内に噴出さ
れるように、プリンタに発射手段を作動させるステップ
とを含む。本願の出願人は、プリントヘッドのノズル板
上のインクだまり内に液滴を発射することによってその
インクだまりのインク内に乱流が生じ、この乱流が、欠
陥のあるノズルが正しく動作するように回復させるのに
効果的である、ということを発見した。従来技術の、連
続的な吐出およびプライミング動作による整備よりも、
このような方法での整備の方が効果的であるということ
が確認されている。更に、この整備すなわち回復技術で
は、プリントヘッドがほとんど摩耗しないことが確認さ
れている。
【0008】有利なことに、発射手段は、インクだまり
内にインクを繰り返し噴射するように起動され、好まし
くは、それぞれのノズルについての起動の繰り返し率
は、通常の印刷動作中に利用する繰り返し率よりも低
い。このことによって更に、体積の大きな液滴の噴出に
起因するか、またはこの発射に対する不良ノズルの応答
に対するタイムスケールに起因する可能性がある、不良
ノズルの回復が更に改善される、ということが確認され
ている。
【0009】好適な実施態様では、整備方法は更に、発
射手段を起動する前に、通常の印刷動作中にプリントヘ
ッドのどのノズルが適切にインク滴を噴出することがで
きるかを判定するステップと、次に、前記起動段階中
に、適切に動作しているノズルのみを発射させるステッ
プとを含む。近接するノズルを発射することによって、
不良ノズルに関する問題を緩和することができるが、あ
る状況下、例えば粒子によってインク管路が遮断されて
いるような場合に、不良ノズルを発射すると、ノズルに
関する問題がさらに悪化してしまう場合がある、という
ことが確認されている。
【0010】代替的には、通常の印刷動作中にプリント
ヘッドのどのノズルが適切にインク滴を噴出することが
できるかを判定するステップの後に、不良ノズルのみが
発射される。不良の原因によっては、例えば乾燥したあ
るいは乾燥中のインクによって目詰まりしたノズルにつ
いては、これが効果的であることがわかっている。
【0011】好ましくは、発射手段の起動後に、インク
だまりを形成しているインクの大部分は、ノズルを通っ
てプリントヘッド内に引き戻される。このようにするこ
とで、整備中の廃インク量が低減するのに加えて、これ
は、特に粒状物質によって引き起こされる諸問題に対す
る、非常に効果的な回復技術である、ということがわか
っている。インクだまりを作り出し、ノズルの発射をそ
のインクだまりのプリントヘッド内への還流と組み合わ
せることによるプリントヘッドからの流れは、内部の汚
染物質を、それが気泡であれ粒状物質であれ、移動させ
るのに役立つ。
【0012】プリントヘッドのノズル板外部の圧力を制
御して下げることにより、インクだまりを作り出すこと
もできるが、インクだまりは、プリントヘッドのインク
チャンバの内圧を制御して上げることにより作り出され
ることが好ましい。有利なことに、内圧が上がると、各
ノズルからインクだまりに発射されるインクの体積が、
通常の印刷状態下で発射されるインク滴の体積よりも大
きくなる。
【0013】好適な実施態様では、プリントヘッドは、
インクチャンバに結合しており、また周囲大気と気体連
絡する通気穴(ベント)を有する、容積可変エアチャン
バを含む。この場合は、インクだまりを作り出すステッ
プは、プリントヘッドのエアチャンバの通気穴に気体源
を連結するステップと、所定の制御した体積の気体を、
周囲大気圧よりも高い圧力で気体源からエアチャンバに
送出して、エアチャンバがプリントヘッド本体内で膨張
し、インクチャンバ内の圧力を増加させ、こうしてプリ
ントヘッドのノズルを通る制御されたインクの流れが、
ノズル板の外側に制御されたインクだまりを作り出すよ
うにするステップとを含む。インクだまりを作り出すこ
の方法は、とりわけ制御可能であることがわかってい
る。
【0014】本発明の第2の態様によれば、プリンタの
キャリッジ内に搭載された、ノズル板内の複数のノズル
に流体連絡するインクチャンバと、それぞれのノズルに
関連して印刷動作中にノズルからインク滴を噴出する発
射手段とを備える本体を有する、インクジェット式プリ
ントヘッドを整備する方法が提供される。本方法は、プ
リントヘッドのノズル板を横切って制御された所定の圧
力差を作り出して、ノズル板の外側に制御されたインク
だまりを形成するステップと、所定期間プリントヘッド
のノズル板上にインクだまりを維持するステップと、前
記圧力差を逆にして、インクだまりを形成しているイン
クの大部分をノズルを通してプリントヘッド内に引き戻
すステップとを含む。本願の出願人は、インクジェット
式プリントヘッドのノズル板上にインクだまりを制御し
て作り出し、次に(ノズルを発射させずに)そのインク
だまりをノズルを通してプリントヘッド内に再吸収する
ことが、プリントヘッドを整備するのに効果的である、
ということを発見した。
【0015】以下に説明する本発明の特定の実施態様か
ら、本発明の更なる利点および目的が理解されよう。こ
れらの実施態様は、単に例示のために、添付の図面を参
照して説明するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の好適な実施態様の説明に
おいて、最初に、プリントヘッドをプライミングするた
めにプリントヘッドに正の空気圧を印加するための好適
な機構の詳細を説明する。次に、本発明の実施態様と共
に用いる好適なプリントヘッドの構造を説明し、最後
に、好適な実施態様によるプリントヘッドの整備および
プライミング(priming)について説明する。
【0017】図1に、大判印刷用のタイプのプリンタ1
0を示す。プリンタ10は、横方向に可動のプリントヘ
ッドのキャリッジを含む。キャリッジはカバー12によ
って囲まれており、カバー12は、略水平に延びるプラ
テン(圧盤)14の上方に延びている。プラテン14の
上方で、印刷された媒体が受けかご(catcher basket)内
に排出される。プラテンの左側には、4つの取り外し可
能なインク槽20、22、24、26がある。これら
は、後述する取り外し可能で柔軟性を有する管構造を通
じて、可動キャリッジ上に搭載された4つのインクジェ
ット式プリントヘッドにインクを供給する。
【0018】キャリッジカバー12を取り外した状態の
図2の平面図において、プリントヘッドのキャリッジ3
0が1対の横方向に延びる摺動ロッドすなわちガイド3
2、34上に搭載されているのがわかる。ガイド32、
34は、プリンタのフレームに固定されている。プリン
タのフレームには、1対の管ガイド支持ブリッジ40、
42も固定されている。支持ブリッジ40、42から
は、前方および後方管ガイド44、46がつるされてい
る。プリントヘッドのキャリッジ30は、プリンタの前
側でラッチ38によって固定されており、4つのインク
ジェット式プリントヘッドをしっかりと保持する、回転
式プリントヘッド押さえカバー(pivotal printhead hol
d down cover)36を有する。4つのインクジェット式
プリントヘッドのうちの2つがキャリッジ上の区画C、
M、Y、K内の所定位置にある状態を図9に示す。前方
管ガイド44は、左側支持ブリッジ40の近くで角度が
ついており、キャリッジがプラテン14の左側に近接し
た位置にスライドしたときに、プリントヘッド押さえカ
バー36を開くための間隙を設けて、プリントヘッド交
換のためにプリントヘッド押さえカバー36を簡単に開
けることができるようにしている。
【0019】柔軟性を有するインク送出管システムは、
インクを、プリンタの左側にある4つの別個のインク槽
20、22、24、26から、後方および前方管ガイド
44、46を通ってインク槽から延びる4つの柔軟性を
有するインク管50、52、54、56を通して、キャ
リッジ30上のプリントヘッドに運ぶ。このインク管シ
ステムは、交換式システムとすることができる。
【0020】プリンタの右側には、プリントヘッド整備
ステーション48がある。ここにプリントヘッドキャリ
ッジ30を停止させて、プリントヘッドのクリーニング
およびプライミングを行うことができる。プリントヘッ
ド整備ステーション48は、プリントヘッドキャリッジ
30の横方向に延びる移動経路の右端に隣接してプリン
タ上に搭載されるプラスチック製のフレームから構成さ
れている。プリントヘッドキャリッジ30(図8および
図9)は、4つの区画C、M、Y、Kを備える。これら
はそれぞれ、シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラ
ック等のカラーインクが入った4つの別個のプリントヘ
ッドを収容する。整備ステーション48はまた、4つの
別個の整備区画C、M、Y、Kを備える。これらは、プ
リンタの前後に可動の引き出し上に設けることもでき
る。整備区画はそれぞれ、整備中にプリントヘッドが排
出する可能性のあるいかなるインクも捕捉するインクつ
ぼを備える。整備ステーションの可動引き出し構造は本
発明を構成する部分ではない。
【0021】ポンプ位置決めアーム80の上端には、プ
リントヘッド整備ポンプ50が搭載されている。整備ス
テーション48のフレームの右側壁には、そこから間隔
をおいて歯車格納フレーム60が取り付けられており、
減速歯車機構を収容するくぼみが設けられている。減速
歯車機構は、アーム80を、従ってポンプ50を、プリ
ントヘッドのキャリッジ30に対して位置決めする。位
置決めアーム80は、整備ステーションのフレームの右
側壁と歯車格納フレーム60との間に延びる回転軸82
を中心にして動くように搭載されている。アーム位置決
め電気ステップモータ90が、駆動歯車92を回転さ
せ、駆動歯車92は、大きな被駆動歯車94の歯とかみ
合う。被駆動歯車94は、共通のシャフトで小さな被駆
動歯車96に接続されており、被駆動歯車96の歯は、
弧状のアーム位置決め歯車98とかみ合う。歯車98
は、ポンプ位置決めアーム80に形成されており、アー
ムを90°よりもわずかに小さい角度動かす。アーム8
0が移動すると、ポンプが、アームの回転軸82を中心
とする弧に沿った様々な位置に位置決めされ、ポンプ出
口52を4つのエア管路100、102、104、10
6のうちの1つの入口端と整列させる。エア管路10
0、102、104、106は、プリントヘッドキャリ
ッジ30上に回転式に搭載されたプリントヘッド押さえ
カバー36の側面に、弧状に配置されている。
【0022】4つのエア管路100、102、104、
106はそれぞれ、容積が略等しい大きさであり、押さ
えカバー36の側面の入口端からカバー内部に延び、プ
リントヘッド押さえカバー36の下側の(カバーを閉じ
た場合)下向きの流体出口110、112、114、1
16で終わっている。エア出口はそれぞれの回りに、コ
ンプライアントシール(compliant seal)111、11
3、115、117を有する。これらのシールは、4つ
のプリントヘッドがプリントヘッドキャリッジ内のそれ
ぞれの区画内に配置されると、4つのプリントヘッドの
上面にある対応するエアの入口ポートとかみ合う。ま
た、プリントヘッド押さえカバー36の下側には、ばね
つきプリントヘッドポジショナ120、122、12
4、126がある。プリントヘッド押さえカバー36が
キャリッジに回転式に接続され、フィンガーラッチ(fin
ger latch)38および保持装置39によってその閉じた
位置すなわちプリントヘッド保持位置に固定されるとい
うことがわかる。
【0023】必要に応じて、位置決めアーム80の上端
に取り外し可能に取り付けることも、永久的に取り付け
ることもできるエアポンプ50は、一方の端部が開いた
シリンダ51を備える。シリンダ51内には、シリンダ
の内壁と摺動可能に係合することが可能な1対の隔置さ
れたピストン整列ディスク53、54すなわちカラーを
有する長いピストン52が収容されている。ピストン5
2は、圧縮ばね55によってシリンダの外側にバイアス
されている。圧縮ばね55は、一端がポンプのシリンダ
内のスプリングシート56に当たって固定されており、
他端が、内部を貫く細長い軸方向の通路59を有する中
空のピストン軸58の内部端を取り囲むカラー57に当
たって固定されている。コンプライアントシール61
が、内部ピストン整列ディスク54に対して固定されて
おり、シリンダの内壁と摺動可能に係合して、両者の間
にエアシールを形成している。シール61の壁面は、シ
リンダ51とある角度をなして係合しており、ピストン
52が右に動くとシール61がエアチャンバ68内で一
方向に正圧を保持するが、ピストン52が左に動いても
真空を保持しないようになっている。シリンダは、1つ
または複数の留め具65でシリンダーの外壁に取り付け
られたカバー63によって閉じられる。留め具65の構
成は、本発明には関係がない。代替的には、カバーをね
じ式に(threadedly)シリンダに取り付けることもでき
る。ピストン52は外端に大きなカラー67を有してお
り、カラー67にはコンプライアントガスケット69が
取り付けられており、ガスケット69は、プリントヘッ
ド押さえカバー36の側壁に係合して、キャリッジを整
備ステーションにおけるピストンに対して位置決めする
間、ピストンの出口52とプリントヘッド押さえカバー
36の側壁との間でエアシールを行う。
【0024】プリントヘッドキャリッジ上のプリントヘ
ッドの整備は、部分的には、ポンプ50を、整備するプ
リントヘッドにエアを運ぶ、プリントヘッド押さえカバ
ー内のエア通路102、104、106、108と整列
するように位置決めすることによって行われる。ポンプ
がそのように位置決めされた状態でキャリッジ30が整
備ステーション48内に移動すると、キャリッジがポン
プの出口でコンプライアントガスケット69と係合し、
キャリッジが移動し続けることによってポンプのピスト
ン52が右へ、シリンダ内へと動き、エアが、シリンダ
内のエアチャンバ68からピストン内の中央通路59を
通って排出され、従って、正の空気圧源がプリントヘッ
ドに供給され、これを利用してプリントヘッドがプライ
ミングされる。これについては、以下でより詳細に説明
する。従って、プリントヘッドC、M、Y、Kのノズル
板はポンプ50が供給する正の空気圧によってプライミ
ングすることができる。ポンプが供給する空気圧は、プ
リントヘッド内のインクと接触する必要がなく、実際、
プリントヘッド本体内で蓄積するに違いないエアを持ち
込まないようにするために、接触するべきではない。従
って、プリントヘッド内のインクが、プリントヘッド内
の別のチャンバに空気圧を印加することによって容積を
減少することができるチャンバ内に含まれるような、プ
リントヘッドの構成が好ましく、これについては以下で
より詳細に説明する。キャリッジが整備ステーション4
8を離れてポンプ50から遠ざかるように動くと、これ
までプリントヘッドカバー内に押し込まれていたエアが
引き出される。このプロセスの間、圧力によりプリント
ヘッドに持ち込まれたエアのうちのいくらかが逃げた場
合には、ポンプはプリントヘッドに不所望な量の真空を
印加する場合がある。ポンプの設計によって、圧力を約
−5.0インチ水位のわずかな負圧に制限し、プリント
ヘッドが損傷する前に真空が作り出されるのを回避する
ことができる。ポンプのピストンがばね55のバイアス
の下でストロークの端まで動くと、ポンプ出口とプリン
トヘッド押さえカバーの通路との間のシールはなくな
る。従って、プリントヘッド内の、プリントヘッドが適
切に機能するのに必要ないかなる背圧にも、プライミン
グ動作による影響はないはずである。
【0025】ポンプ50は、図5において一番よくわか
るように、静止位置0と基準位置Rとの間のいかなる場
所においても、弧状に位置決め可能である。静止位置0
および基準位置Rは、位置決めアーム80の側面と係合
した歯車ハウジング52上の止め具84、86によって
規定されている。シアン、マゼンタ、イエロー、および
ブラックのインクのプリントヘッドの管路100、10
2、104、106にポンプがエアを送出するための、
プリントヘッドのキャリッジ押さえカバー36上でのア
ームの位置を図5に示す。これらの位置は、好ましくは
互いに約6度の間隔がおかれている。
【0026】ステッパモータ90は、好ましくは3.7
5°/ハーフステップで歯車92をステップ駆動し、歯
車列は好ましくはステッパモータ90とポンプ位置決め
アーム80上の歯車98との間の減速比を30:1にす
る。
【0027】ポンプ位置決めアームの移動範囲を規定す
る硬い止め具(hard stops)84、86は、好ましくは互
いに84°の角度で隔置されている。それぞれのプリン
トヘッド整備サイクルについて、ポンプ50は、パーキ
ングの硬い止め具84にアーム80が係合するパーキン
グすなわち静止位置0から、位置決めアームが基準止め
具86に係合する基準位置Rへと動く。ポンプ50がキ
ャリッジ押さえカバー上のシアン、マゼンタ、イエロ
ー、およびブラックのプリントヘッドの管路100、1
02、104、106と係合する機能角度位置(functio
nal angular positions)K、Y、M、Cには、基準止め
具86の方がパーキングすなわち静止止め具84よりも
近い。ポンプ位置決めアームが静止位置0から基準位置
Rへと移動した後、アームは次に逆方向(図3では時計
回り)に準備位置Pへと移動する。次にステッパモータ
90がポンプ位置決めアーム80を元の方向(図3では
反時計回り)に動かして、ポンプ50を、関連する管路
100、102、104、106に接続するために、所
望の機能位置C、M、Y、またはKと整列させる。この
動きを行うのは、バックラッシュのために、ポンプ位置
決めアームを硬い基準止め具86に逆らって移動させる
ために用いるのと同じ歯車の歯面の組を使用して、選択
した機能位置内に、ポンプ50の正確な位置決めを確実
に完了するためである。
【0028】硬い止め具84、86は、ポンプポジショ
ナハウジング52と一体的に形成されている。この設計
では、ポンプ50の公称位置の位置精度が少し犠牲にな
ってしまうが、硬い止め具の機能が、ポジショナハウジ
ング52の垂直調整と切り離される。オーバーステッピ
ングアルゴリズム(over-stepping algorithm)を用い
て、ポンプ位置決めアーム80が硬い基準止め具86に
確実に接触するようにする。このオーバーステッピング
アルゴリズムには、バックラッシと、起こる可能性のあ
るステップロスの両方に関するマージンが含まれてい
る。
【0029】すべての機能角度は、公称角度分解能の偶
数倍のところに配置されている。このようにするのは、
ポンプ位置決めエラーの発生を確実に阻止するためであ
る。ハーフステッピングアルゴリズム(half-stepping a
lgorithm)で使用する奇数ステップの合計は、必然的
に、偶数ステップの合計よりも不安定だからである。
【0030】プリントヘッド押さえカバーにおける管路
100、102、104、106への入口は、互いに6
°の角度で配置されており、これらの中心は、ポンプ位
置決めアーム80の回転軸82を通る垂線の付近であ
り、ポンプ50の出口と同じ半径の所に配置されてい
る。入口同士の間の垂直距離(図4)を最少にして押さ
えカバー36の設計を容易にするために、位置決めアー
ム80の回転軸82は、管路100、102、104、
106への入口から無理なく実現可能な最大の半径のと
ころに配置されている。
【0031】それぞれのエア入口の回りの半径方向のマ
ージンは好ましくは、ポンプ排出ガスケットの内径に対
して約2.5mmであり、外径に対して3.5mmであ
る。位置決めアーム80の回転軸82の垂直および水平
整位置合わせ誤差が0である場合、これは、連結が失敗
する前に約16ハーフステップのステップ駆動誤差があ
るということになる。
【0032】ポンプ50のストローク長、すなわち軸方
向の変位は、キャリッジ上のそれぞれのプリントヘッド
に制御した体積のエアを排出するように、容易に選択ま
たは調整することができる。プリントヘッド押さえカバ
ー36におけるエア通路100、102、104、10
6のそれぞれの長さおよび断面積の設計を制御して確実
にそれぞれの通路の全容積が略同じになるようにするこ
とによって、所与のポンプのストロークに対して、どの
プリントヘッドが整備中であるかに関係なく、ポンプは
確実にそれぞれのプリントヘッドに同じ体積および圧力
のエアを送出する。以下でより詳細に説明するように、
それぞれのプリントヘッドを、ポンプのストロークや継
続時間等のプライミングのパラメータとして異なるもの
を利用してプライミングすることもでき、それぞれのプ
リントヘッドについてのこういったプライミングのパラ
メータは、プライミング動作を制御するプリンタのソフ
トウェア制御装置300内に記憶される。制御装置30
0はまた、プリンタを取り囲んでいる現在の周囲温度お
よび湿度を測定する環境センサ302にも接続されてい
る。こういった測定値はまた、特定のプリントヘッドに
ついて適切なプライミングのパラメータを決定するのに
制御装置300が利用することもできる。プリンタは、
例えばプリントヘッド上に配置されたメモリチップを読
み取ることによって、当該技術分野で公知の何らかの方
法で、プリンタキャリッジ30内の区画内に搭載されて
いる特定のプリントヘッドを識別することができる。
【0033】ポンプが送出する圧力のプロフィルを図1
1に示す。圧力のプロファイルは、プリントヘッド押さ
えカバー内のエア通路102、104、106、108
の容積、ポンプ自体の中にあるエアチャンバ69の静止
時(resting)の容積、およびプライミング前のプリント
ヘッドキャリッジの静止位置によって決まる。図11に
示す曲線は、エア通路の容積が1.8cc、静止時のポ
ンプチャンバ容積が3.2ccであることをベースにし
ている。3つの曲線が示されている。3.5mmCOM
Pの曲線は、ポンプの軸方向変位が3.5mmである圧
力のプロフィルを示し、7.0mmCOMPの曲線は、
ポンプの軸方向変位が7.0mmである圧力のプロフィ
ルを示す。第3の曲線は、システム内にエア漏れがある
場合の曲線の形を示している。この場合、プリントヘッ
ドに送出されるプライミング圧力はわずかに減少する
が、それでもなおプライミング機能を果たすのに十分で
ある。ポンプ50の設計により、ポンプが押しのけたエ
アが抜き取られる(プリントヘッドの、ポンプから遠ざ
かる方向への動きによって)ときに生じる負圧が、約−
5.0インチの水位の圧力に制限されることを保証する
ことができる。
【0034】ポンプ出口におけるコンプライアントガス
ケットの位置のプリンタ上での正確な場所は、新規な速
度サーボ衝突(bumping)アルゴリズムを用いて判定さ
れる。このアルゴリズムは、任意の2つの相対運動可能
な要素に一般的に適用できるが、インクジェットプリン
タの場合であれば、キャリッジ30(第1の要素)をポ
ンプ出口52(第2の要素)に対して両要素を互いに衝
突させる動きに関してより都合よく説明される。この衝
突は好ましくは、多数の衝突サイクルで生じ、その間、
キャリッジを動かしてキャリッジとポンプ出口との間の
相対運動を起こすのに用いる電気モータによって吸い込
まれる電流を測定して、パルス幅変調(PWM)しきい
値を確立する。このしきい値は、衝突の間に超えられ
る。負荷パワー(load power)がこのしきい値を超えると
きには、両要素のうちの一方(ポンプ出口)のゆがみ
(deflection)が特徴づけられている。
【0035】大部分の衝突方法では、2つの互いに接触
する要素は、適切に機能するよう最小限の剛性を有する
ことが必要である。こういった方法では通常、いったん
両部品が接触しても、変形がないか、あるいは少なくと
も結果として生じる変形は、システムに必要な精度より
小さいと仮定している。従って、こういったアルゴリズ
ムは、ポンプ出口52におけるコンプライアントガスケ
ット69等の柔軟性を有する要素があるシステムには適
用することができない。図13は、ハードな衝突環境で
のプリントヘッドキャリッジの測定値についてのミリ秒
単位の中断に対して、キャリッジ駆動モータの負荷(P
WM)をプロットしたものである。
【0036】柔軟性を有する要素の接触を認識するため
には、このアルゴリズムはPWMプロフィルにおける単
一の衝撃に反応しなければならない。すなわち、サーボ
アルゴリズムは、単一のプロセッサ中断(1/1000
秒)について、しきい値を超えた場合は反応しなければ
ならない。また、サーボパラメータは、速度エラーに対
して減衰が極めて少ない応答をしなければならない。こ
のアルゴリズムは、柔軟性を有する要素を認識するの
に、接触点におけるPWMの不安定性に依存する。衝撃
がいくぶん不安定なものになる可能性があり、他のソー
スにより別のノイズがシステム内に存在するので、衝突
サンプルをいくつか取って、データの一貫性を保証しな
ければならない。このデータは、有効であるとみなされ
るためには以下のサニティチェック(sanity check)にパ
スしなければならない。
【0037】1.読み取り値の平均値が、公称値からの
最大変化量(多くの従来プリンタに対する分布の4σで
あるとする)を超えてはいけない。
【0038】2.測定値分布の3σの値が、機構の機能
に関する臨界値(読み取り値Cp)を超えてはならな
い。
【0039】3.いかなる単一の読み取り値も、各マシ
ン自体の分布平均から臨界値を超えて(誤りデータポイ
ント)変化し得ない。
【0040】サーボの遅延および柔軟性を有する要素の
圧縮性のために、衝突位置を判定する場合には、オフセ
ットを計算しなければならない。横軸がミリ秒単位の中
断を示す図12のPWMエボリューション(evolution)
において、時間BはPWMしきい値(図示のように−2
8)を超えた時を示し、時間Aは真の最初の接触が起こ
ったポイントを示す。これらの結果による位置オフセッ
トが特徴づけられ、反復可能であることが示されてい
る。これは特に、2つの柔軟性を有する要素(ガスケッ
トとばね)を直列に組み合わせて、両者のうちの一方
が、他方よりもはるかに剛性があり、特に予荷重を有す
る場合に起こる。
【0041】図12はまた、キャリッジを加速しポンプ
に近づいている間に、慣性および摩擦/粘着力(sticti
on)の両方の効果のために起こる過渡ノイズも示す。P
WMしきい値をこの段階の間に超えてしまうというリス
クを低減するために、キャリッジの動きは、公称位置か
ら十分遠くから開始して、PWMプロフィルの前半部を
捨てることによって、確実にこのノイズを除去すると共
に、初期の動きの間に柔軟性を有する要素(ポンプ)に
接触することが確実にないようにする。
【0042】キャリッジは、この衝突手続の間、ポンプ
出口を偏向させるように繰り返し位置決めされる。現在
好ましいアルゴリズムは、以下のものを含む。 1.衝突サイクル数:12 2.接続ガスケット圧縮によるオフセット:6エンコー
ダ単位(0.25mm) 3.公称値からの平均読み取り値の最大変化量:24エ
ンコーダ単位(1.0mm) 4.3σの最大値:12エンコーダ単位 5.単一ポイントの平均値からの最大偏差:6エンコー
ダ単位。
【0043】プリンタの製造中、ポンプ出口の位置は最
大1.0mm変化する可能性があるということが確認さ
れている。上記位置決めアルゴリズムを用いることによ
って、ポンプ出口の実際の位置と最適位置との間の誤差
を、この値の最大0.25まで低減することができる。
【0044】本発明の実施態様と共に用いるプリントヘ
ッドの好適な設計、およびそのプライミング中の動作と
対比させて通常の印刷中の動作を、以下に説明する。
【0045】図14の参照番号200はプリントヘッド
を全体的に示す。プリントヘッド200は、本体201
と本体に対するキャップを形成し、プリントヘッドのイ
ンクチャンバ232を画定するクラウン202とを備え
る。本体の遠端部に、タブヘッドアセンブリ203すな
わちTHAが配置されている。THAは、フレキシブル
回路204と、ノズル板を形成するシリコンのダイ20
5とを備える。図31は、プリントヘッドのインクチャ
ンバ232から狭いインク管路314を経由してノズル
発射チャンバ316までのインクの流路310を示す、
THAを通る断面図である。基板318の下側には、そ
れぞれのノズル312に関連する抵抗器320がある。
動作時、抵抗器320に通電して、抵抗器に隣接する少
量のインクを気化させ、それによって発射チャンバ31
6内のインクがノズル312を通ってインク滴322と
して噴出される。このインク噴出機構は従来構成であ
る。ペン本体201内にはまた、レギュレータレバー2
06、アキュムレータレバー207、および柔軟性を有
するバッグ208がある。バッグは、図14では完全に
膨張した状態を示し、図15ではわかりやすくするため
に示していない。図15では、レギュレータレバー20
6およびアキュムレータレバー207は、ばね235、
235’によって互いに近づくように付勢されている。
バッグは、外向きに膨張するときには、ばねの力に逆ら
ってこの2つのレバーを互いに遠ざかるように広げる。
バッグは、クラウン202にプレスばめした装具209
にかしめてある。装具209は、らせん状の迷路の形を
した、周囲圧力への通気穴210を備える。通気穴はバ
ッグ内部と接続して気体連絡しており、バッグが通常の
印刷動作中に基準圧力に維持されるようになっている。
らせん状の通路は、水分がバッグの外に拡散してしまう
のを制限し、また、レバー206、207の応答速度制
動して、インクチャンバ232と周囲圧力との間の圧力
差を変えるのにも役立つ。
【0046】図16および図17にレギュレータレバー
206を詳細に示す。参照番号211は、バッグ208
が直接レバー206を押す領域の位置を全体的に示す。
レバー206は、レバーの回転軸を形成している2つの
対向する心棒212、212’を中心として回転する。
レバー206がプリントヘッド本体201に係合する
と、レバーの回転は止まる。心棒212、212’は、
深いスロットによって形成されたカンチレバー213の
端部に配置されており、これらのカンチレバーおよび心
棒が、製造中に互いから遠ざかるように広がって、図1
8に示すように、クラウン202の搭載アーム214、
214’の所定位置にはまることができるようになって
いる。レギュレータレバー206を含む平面と垂直に、
弁座215および弁座ホルダ216がある。弁座215
は、ホルダ216の所定位置に押し込まれており、弾性
を有する材料から製造されている。バッグ208の膨張
および収縮に応じて、レギュレータレバー206が心棒
212、212’を中心として回転し、弁座がクラウン
202のかみ合い面に対して開閉する。これについては
後述する。この回転運動によって、プリントヘッド本体
内へのインクの流れが制御される。弁座の力を最大にす
ること、レバーの十分な動きを得ることの間に最適状態
がある。実際に構築した実施態様では、全体的に211
で示すレバー206の重心と心棒212間の距離と、弁
座215の中心と心棒212間の距離のてこ比は、2対
1から5対1の間であり、4対1が好ましい。レギュレ
ータレバー206はまた、ばねボス217を備えてお
り、図15に示すばね235に係合する。ばねボス21
7は、製造中、図15には示していない2つの肩部22
3によって保護される。
【0047】図19にアキュムレータレバー207を示
す。アキュムレータレバー207は、バッグ208が直
接レバー207を押す作動領域218を含む。アキュム
レータレバー207は、レバーの回転軸を形成している
2つの対向する心棒219、219’を中心として回転
する。心棒219、219’は、カンチレバー220上
に互いに離れて配置されており、これらの心棒およびカ
ンチレバーが、製造中に互いから遠ざかるように広がっ
て、図18に示すように、クラウン202の搭載アーム
221、221’の所定位置にはまることができるよう
になっている。アキュムレータレバー207はまた、図
15に示すばね235の他端と係合するばねボス222
を備える。レギュレータレバー上のばねボス217と同
様に、アキュムレータレバー上のばねボス222は、製
造中、図15には示していない肩部224によって保護
される。
【0048】図15の参照番号235は、2つのレバー
206、207を共に付勢する引張りコイルばねを一般
的に示している。ばね235には、予荷重がかかってお
り、各遠端部のコイルループでばねボス217、222
に係合している。それぞれのループは、平行で交差した
完全に閉じた中心のあるループである。このばねは、そ
の動きの全範囲にわたって力定数の変化量が最少になる
ように設計されており、背圧を可能な限り厳密に調整す
ることができるようになっている。
【0049】図20は、クラウン202の下側を示す。
クラウン202は、弁フェース227、オリフィス22
8を備えており、オリフィスを通ってインクがインクチ
ャンバ232に入る。弁フェース227は、レギュレー
タレバー206上の図16に示す弁座215と係合す
る。インクは、図18に示す流体相互接続部229、イ
ンクチャネル230、およびオリフィス228を通って
流れる。オリフィス228において、インクチャンバ2
32内へのインクの流れは、レギュレータレバー206
によって制御される。バッグ208は、プリントヘッド
の通気穴210を経由してバッグ内部と周囲圧力との間
の流体連絡を行うボス231に取り付けられている。図
17に示すレギュレータレバー206上の心棒212、
212’は、上述のカンチレバー構造によって可能なよ
うに、ジャーナル214、214’にはまる。同様の方
法で、アキュムレータレバー207の心棒219、21
9’は図20のジャーナル221、221’にはまる。
クラウンの下側にはまた、アキュムレータレバー207
上の図19に示す止め具225とかみ合う表面226が
配置されている。止め具225および表面226によっ
て、アキュムレータレバー207がレギュレータレバー
206に当たることが防止される。
【0050】通常の印刷中、図14に示す柔軟性を有す
るバッグ208は、インクチャンバ232内の背圧と、
通気穴210を通じて連通している周囲圧力との間の圧
力差の関数として膨張および収縮する。図14に、膨張
したバッグを示す。バッグは、2つのレバー206、2
07の全移動範囲にわたって最大接触領域でこれらのレ
バーを押すように設計されている。
【0051】通常の印刷条件下では、アキュムレータレ
バー207とバッグ208とが共に動作して、周囲大気
圧の変化を補償し、従ってインクチャンバ232内で略
一定の負の、すなわち大気圧よりも低い圧力(背圧とし
て知られている)を維持する。また、アキュムレータレ
バー207とバッグ208は、プリントヘッド内に捕捉
される可能性のあるすべてのエア(蓄積エア(warehous
ed air)として知られている)の体積における変化をあ
る程度調節することができる。
【0052】この調節は、大部分はアキュムレータレバ
ー207とバッグ208が動くことによって行われる
が、レギュレータレバー206が図16に示す弾性を有
する弁座215と協働して更に調節を行う。弁座215
は、ばねとしての役割を果たし、これによって、弁が依
然として閉じている(従ってインクがプリントヘッド内
に入ることが防止されている)状態で、レギュレータレ
バー206がどちらかの方向にいくらか動くことができ
る。言い換えれば、インクチャンバ232内の背圧が減
少する、すなわち負の度合いが小さくなるにつれて、バ
ッグ208が両レバーに及ぼす力が小さくなり、ばね2
35が両レバーを互いに近づくように付勢する。レギュ
レータレバーの動きによって弁座が圧縮され、レギュレ
ータレバーがさらに少しだけ閉じる。一方、背圧が増大
する(負の度合いが大きくなる)につれて、バッグ20
8が両レバーに及ぼす力が大きくなり、それらを互いに
遠ざけるように押すが、弁座のコンプライアンスのため
に、弁が開く前にレギュレータレバー206は少し回転
することができる。
【0053】図16および図17に示すレギュレータレ
バー206上のボス217からレギュレータレバー20
6の回転軸までの距離よりも、アキュムレータレバー2
07上のボス222からアキュムレータレバー207の
回転軸までの距離の方が近いということが理解されるべ
きである。このように距離に差をつけることによって、
レギュレータレバーが動く前にアキュムレータレバーが
作動する。
【0054】アキュムレータレバー207は、図20お
よび図19に示すレバー上の止め具225がクラウン2
02内の表面226に係合するまで、心棒219を中心
として回転する。止め具225によって、インクチャン
バ232内の背圧が下がったときに、レバー207がレ
ギュレータレバー206に近づき過ぎて当たってしまう
ことが防止される。アキュムレータレバー207は、図
22および図23に示すように、プリントヘッド本体2
01と接触するまで反対方向に回転する。
【0055】プリントヘッドの通気穴210は、図1に
示すプリンタのキャリッジ30の1区画内に搭載される
と、プリントヘッド押さえカバー36内のエア管路10
0、102、104、106のうちの1つを経由して、
周囲大気圧に連通される。プリントヘッドの流体相互接
続部229は、柔軟性を有する供給管50、52、5
4、56のうちの1つによって、図1ではプリンタの左
手側に配置された4つの取り外し可能なインク槽20、
22、24、26のうちの1つに接続される。それぞれ
のインク槽は、プリンタの制御下で個別に加圧されて、
関連するプリントヘッドにインクを送出する。
【0056】通常の印刷動作においては、周囲大気圧と
印刷速度すなわちプリントヘッドへのインク供給速度と
に依存して、図21、図22、および図23に示すよう
に、アキュムレータレバー207およびレギュレータレ
バー206がプリントヘッド本体201内で動く。図2
1は、完全に合わさった状態の2つのレバーを示す。柔
軟性を有するバッグ208はだらりとしており、エアが
入っていないが、これは、例えば周囲大気圧が大幅に下
がったためかもしれないし、あるいは、最初にインクを
充填する前のプリントヘッドの状態である。周囲圧力が
増大するか、または、例えば印刷中にプリントヘッドか
らインクが噴出されることによりインクチャンバ232
内の圧力が減少すると、柔軟性を有するバッグ208に
は、プリントヘッドの通気穴210を経由してキャリッ
ジカバー内のエア管路を通って引き出されたエアが充満
する。バッグ208が膨張することによって、ばね23
5の作用に逆らってアキュムレータレバー207が回転
し、従って、周囲圧力とインクチャンバ232内の圧力
との間の圧力差が略一定(本質的にはばね235の選択
によって設定される)に維持され、プリントヘッドの効
果的な動作を促進するようになっている。アキュムレー
タレバー207は、図22に示すように、プリントヘッ
ド本体201の内壁236に接触するまで回転すること
ができる。レバーのアームの距離において差があるため
に、この時点でだけレギュレータレバー206が回転を
開始するということに留意されたい。弁座215に弾性
があるために、レギュレータレバー206は、インクオ
リフィス228が開くまでにある少しの量だけ回転する
ことができる。インクオリフィス228が開くと、圧力
によりインクが離れたインク槽からインクチャンバ23
2に流入する。レギュレータレバー206は、プリント
ヘッド本体201の反対側の内壁236に接触するまで
回転することができる。完全に開いた位置にあるレギュ
レータレバー206を図23に示す。インクチャンバ2
32と大気との圧力差が再確立されると、レギュレータ
レバー206が回転して戻り、インク弁227が閉じ
る。
【0057】プリンタが、例えば吐出動作、プライミン
グ動作、および/またはふき取り動作を行うことによっ
て、1つまたは複数のプリントヘッドを整備するため
に、通常の印刷動作は時折一時停止される。これは、プ
リンタが一定の間隔をおいて開始することも、プリンタ
がプリントヘッドに関する問題を検出したときのみに開
始することも、ユーザが印刷の問題を発見した後ユーザ
要求の結果として開始することも、あるいは、これらの
状況の任意の組み合わせによって開始することもでき
る。
【0058】プリンタのキャリッジ内に搭載されたプリ
ントヘッドを、キャリッジによって作動されるエアポン
プ50を用いてプライミングするためには、上述の整列
プロセスを最初に行って、ポンプのピストン52を、プ
リントヘッドの通気穴210に連結されたエア管路と整
列させる。次に、プリンタはキャリッジ30を精密に動
かし、ポンプ50に所定体積のエアをプリントヘッド内
の柔軟性を有するバッグ208に圧力をかけた状態で送
出させる。これによってバッグ208がプリントヘッド
本体201内で膨張し、従ってインクチャンバ232内
の圧力が増大して、ノズル205内へとプライミングを
行うインクの流れが生じる。キャリッジ30をポンプ5
0から遠ざかる方向に動かすと、バッグ208内の圧力
が大気圧に戻り、上述のように、バッグ208は、アキ
ュムレータレバー207およびレギュレータレバー20
6と協働して、インクチャンバと周囲圧力との間の所望
の圧力差を再確立するように働く。
【0059】このプライミング動作は、プリントヘッド
のアキュムレータレバー207を動かすには十分である
がレギュレータレバー206を動かさないか、(動かし
たとしても)十分には動かさず、このため、インク弁オ
リフィス228が開いてインクチャンバ232が槽2
0、22、24、26からの供給インクの圧力にさらさ
れてしまうことがないような体積のエアをプリントヘッ
ドのバッグ208に送出して行うこともできる。しか
し、特定のプリントヘッドの構成および特定のインクタ
イプについては、プライミング中に更なる制御した体積
のエアを送出して、バッグ208を膨張させてインクチ
ャンバ232内の圧力を更に増大させ、従ってレギュレ
ータレバー206を回転させることが有利である、とい
うことが確認されている。こういった場合においては、
離れた槽からのインクの供給圧力を制御して、大量のイ
ンクがプリントヘッドに流入することを防止することが
重要である。従って、好ましくは、プライミングプロセ
スにおける第1のステップは、離れた槽からのインク供
給圧力を、いったんインク弁228、227が開くと、
少量のインクがプリントヘッド内に流入し、またそこか
ら流出するようなレベルに設定することである。これに
よって、プリントヘッドのノズルへのまたはそれらを通
るインクのいかなる流れも、確実にエアプライミングシ
ステムによって制御される。エアプライミングシステム
は、インク供給圧力によってではなくキャリッジの動き
によって作動するので、プリンタによって精密に制御す
ることができる。本実施態様において、インク供給圧力
は、まず通常の印刷中に用いる圧力からゼロに下げら
れ、次にプライミングに用いるより低い圧力まで上げら
れる。
【0060】また、プリントヘッドのノズルを通るイン
クのパージを精密に制御して、ノズル板の外側にインク
だまりを形成し、次にそれをプリントヘッド内に引き戻
すことが、このようにインクを還流させなければ解決が
困難なプリントヘッドに関する多くの問題を解決するの
に効果的であるということも確認されている。例えば、
この技術によって以下の問題を緩和することができる。
1)長時間にわたる使用後には、プリントヘッドのノズ
ル板上に乾燥したインクが蓄積し、インク滴の適切な噴
出を妨害し、例えばインク滴を誤った方向に向けてしま
う場合がある。インク自体は乾燥したインクの溶剤とし
て最適であり、このように蓄積した乾燥インクの回りに
インクだまりを形成し、それを維持することによって、
乾燥したインクを溶解したり、ノズル板から取り除くこ
とができる。2)ノズル、またはノズルへと通じる狭い
インク管路内に、気泡が捕捉されてしまう場合がある。
インクがノズルを通って外向きに流れ、次に反対方向に
流れることによって、このような気泡がばらばらにな
り、プリントヘッドの外へ、または、図22に示すよう
に、いわゆる蓄積エア238として、プリントヘッドの
インクチャンバ内部のより差し支えのない場所へ、のど
ちらかに動くことができるようになる。3)製造中にプ
リントヘッド内に捕捉される可能性がある、またはイン
クによってプリントヘッド内に運ばれてくる可能性のあ
る粒子は、ノズルへのインクの流れを詰まらせたり、部
分的に遮断してしまう場合がある。このようなことが起
こると、ノズルはインクが補われるよりも速い速度でイ
ンクを発射することがあり、これによって、ノズルが外
部からエアを吸い込んでしまう可能性がある。インクだ
まりを作り出す間に、遮断されているノズルに隣接する
ノズルからインクが流出し、このインクだまりがプリン
トヘッド内に引き戻されると、遮断されているノズルを
通る流れも生じて、粒子をノズルからプリントヘッド内
のより差し支えのない位置に移動させることができる。
4)ノズルが適切に機能するには、一定のインクを供給
して、ノズルから発射されるインクをインク管路に沿っ
て流れるインクチャンバからのインクと入れ替える必要
がある。この連続的なインクラインがいくつかのノズル
で断ち切られてしまうと、これらのノズルはインクが枯
渇してしまう。これはローカルデプライムと呼ばれる。
このようなことが1列のノズル(図3に示す)すべてに
ついて起こる場合、これはグローバルデプライムと呼ば
れる。最初にノズルを通って流出し次にノズル内に戻
る、制御されたインクの流れは、インクをこういった乾
燥したインク管路およびノズルに供給するのに効果的で
ある。
【0061】ポンプ50がプリントヘッドのバッグ20
8に送出するエアの体積が制御されて、プリントヘッド
のインクチャンバ232内の圧力が所望するように増大
する。この圧力は、以下でより詳細に説明するように、
ノズル板上に所定体積のインクだまりが形成されるよう
にするのに十分なものである。キャリッジ30がポンプ
50から遠ざかる方向に動くと、エアがバッグ208か
ら引き出され、従ってインクチャンバ232内に負圧が
作り出されて、ノズルを通るプリントヘッド内への必要
なインクの還流が促進される。この還流は、バッグ20
8を圧縮するように働いてエアを通気穴210から押し
出し、インクチャンバ232内に所望の負圧を再確立す
るプリントヘッドのばね235によって更に促進され
る。
【0062】制御した負圧をプリントヘッドのノズル板
外側に印加することを利用して、ノズル板にインクだま
りを作り出すことが考えられるが、従来技術の負圧プラ
イミングシステムは、比較的高い真空を比較的短時間印
加するものであり、従って一般的に不適当である。この
ようにインクを高速に抜き取ると、一般的に抽出された
インクが泡立ち、すなわち小さな気泡がインク内に形成
され、このような抽出インクが次にノズルを経由してプ
リントヘッドに再び入ることができれば、こういった気
泡がノズルやノズルへと通じるインク管路内に、容易に
捕捉されてしまう可能性がある。
【0063】インクだまりの形でプリントヘッドのノズ
ル板上に少量のインクをパージし、そのインクだまりが
プリントヘッドによって大部分再捕捉される、という以
上説明した技術は、大量の蓄積エアを取り除くためにプ
リントヘッドに大量のインクを通すという従来技術とは
区別されるべきものである。
【0064】上述の技術に加えて、または上述の技術の
代わりに適用した場合に、プリントヘッドに関する諸問
題を緩和するのに効果的であることが確認されている更
なる技術は、プリントヘッドのノズル板上に形成された
インクだまり内にインク滴を発射すなわち吐出すること
を含む。この技術はノズル板上に制御したインクだまり
を作り出すのに便利であるので、好ましくは、前述の正
圧プライミング技術に加えて適用される。インクジェッ
トプリンタのノズルが、プリントヘッドのノズル板上に
ノズルを覆うように維持されているインクだまり内に発
射されると、噴出したインクがインクだまりに捕捉され
る、ということがわかっている。滴は、インクだまりか
ら逃げないので、発射ノズルの回りのインクだまりに乱
流を作り出す。この乱流は、欠陥のあるノズルを適正な
動作をするように回復させるのに効果的であることが確
認されている。発射ノズルのインクだまりへの作用を説
明するのに「滴」という語を用いているが、(ノズルの
外側はインクに覆われており、このインクは発射チャン
バ内のインクと流体連絡していなければならないので)
ノズルが発射すると噴出したインクは通常エアと接触せ
ず、従ってエア表面にインクがない、ということが理解
されよう。従ってこれらの「滴」は、より正確には、イ
ンクだまり内のより大きなインク槽内に噴出されるイン
クの流れすなわち噴射として説明されるべきものである
といえよう。
【0065】図24に概略的に示すように、ノズル板2
05上に形成されたインクだまり239は、ノズル板の
ほぼすべてのノズル(2つのノズル列240、241で
示す)を覆うように延びているべきである。図25は、
インクだまり239内に発射されそこに捕捉されている
滴242を概略的に示す。このプロセスの間、ほぼすべ
てのノズルがインクだまりで覆われることが好ましい
が、粘性が低いインクについては特に、ノズル板がプリ
ンタキャリッジ内でほぼ水平に保持されていない場合に
は、このインクだまりがノズル板の一方に動いて、いく
つかのノズルがエアにさらされる可能性がある、という
ことがわかっている。
【0066】プリントヘッドのインクチャンバ232内
で正圧を用いることは、制御したインクだまりを作り出
す便利な方法であるだけでなく、発射される滴の体積を
増大し、それによって、機能していないノズルを回復さ
せる本技術の有効性を増大する、ということが確認され
ている。更に、本技術をインクだまりのインクをプリン
トヘッド内に還流させることと組み合わせて用いると、
従来の吐出またはプライミング技術と比較して、プリン
トヘッドから失われるインクの体積が劇的に低減する。
図26は、上述の正圧プライミング技術を用いてインク
だまりを作り出し、このインクだまり内にインク滴を吐
出するプリントヘッド上での回復動作による廃インクの
体積を示すグラフである。水平な曲線245は、従来技
術の回復技術に従って吐出のみのために失われるインク
の体積を表す。この体積は単に、所与の時間期間にわた
って発射された滴の体積であり、従って、グラフのx軸
上にプロットしたプライミング動作によって排出される
インクの関数として一定のままである。ここで、512
個のノズルを1000回発射すると、その結果廃インク
は約0.019ccになる。上側の曲線246は、プラ
イミングプロセスからも吐出プロセスからもプリントヘ
ッド内にインクが引き戻されない場合に失われるインク
の体積を表す。下側の曲線247は、吐出およびプライ
ミングが一緒に行われて、形成された制御したインクだ
まりが、発射された滴を捕捉し、そのインクだまりが1
5秒間でプリントヘッド内に吸い戻される場合に、実際
に失われるインクを示す。図26からわかるように、プ
ライミングシステムが最初に排出したインクが多いほ
ど、廃インクの量が少なくなる。これは、プライミング
プロセスで作り出されたインクだまりの大きさが増大す
るほど、発射滴を捕捉する能力、およびプリントヘッド
内への還流の有効性も増大するからである。この傾向
は、形成されるインクだまりが大きくなり過ぎて表面張
力ではもはやノズル板に保持しきれず、非常に大きなイ
ンク滴がインクだまりを離れてプリンタのインクつぼ内
に落ちるようになると終わる。
【0067】廃インク量が低減することには多くの利点
がある。第1に、印刷に利用できるインクが多くなる。
第2に、整備ステーションの要素等のプリンタの各要素
上に形成されるインク(このうちのいくらかはユーザが
処理することができる)を低減する。第3に、プリンタ
のインクつぼの寿命が延びる。従来技術のインクつぼ内
への吐出に比べて、インクだまり内への吐出の更なる利
点は、エアロゾル(ノズルが発射するときには常に発生
する、エアが運ぶ微小なインク粒子)もインクだまりに
捕捉されるので、エアロゾルがかなり低減する、という
ことである。
【0068】インクをインクだまり内に発射すること
は、ノズルやインク管路内に捕捉されている可能性があ
るすべての小さな気泡からプリントヘッドを回復させる
のを助けるという点においても非常に効果的であること
が更に確認されている。これは、発射した滴によってこ
のような汚染物質(コンタミナント)が取り除かれるた
めと考えられる。
【0069】通常、プライミングプロセスにおける上述
の吐出中に、プリントヘッドのノズルすべてが発射され
るが、場合によっては、ノズルのうちのいくつかのみを
発射するのが有利である、ということが確認されてい
る。様々な手段によって、1つのプリントヘッド内で機
能しているノズルおよび機能していないノズルを検出す
ることは、当技術分野では公知である。例えば滴検出器
は、ノズルから発射されるインク滴がプリンタの整備ス
テーション内の光線を横切るときに、インク滴を検出す
ることができる。あるいは、単一のノズルから噴出され
るインクでブロックを印刷するテストパターンを、プリ
ンタが印刷してもよい。次にこのテストパターンを、プ
リンタのオペレータがチェックしてその結果を手動でプ
リンタに入力し、あるいは、プリンタキャリッジ上に搭
載されたセンサで自動的に操作することもできる(これ
については、参照により本明細書に組み込んでいる本出
願人名義のEP 0863012に記載している)。このようにし
て、プリンタは、特定のプリントヘッドのノズルのうち
のどれが適切にインクを噴出しておりどれがそうでない
かを判定することができる。
【0070】従って、本プリンタがこのようなシステム
を含み、どのノズルが適切に機能しているかを判定した
後で、前述のインクだまり内への吐出処理中に、それら
のノズルのみが、関連する抵抗器および発射チャンバに
より作動する、ということが好ましい。これが有利であ
るのは、上述のように、そのインク管路を粒子が遮断ま
たは部分的に遮断しているノズルを発射しようとするこ
とによって、そのノズルがエアを吸い込んでしまい、従
ってプリントヘッドに関する諸問題を悪化させてしまう
可能性があるからである。遮断されているノズル近辺
の、インクだまりに覆われている作動ノズルのみを発射
し、次に遮断されているノズルを通してインクだまりか
らプリントヘッド内へとインクを引き戻すことは、ノズ
ルまたはそれに関連するインク管路から粒子を取り除く
効果的な技術である。
【0071】代替的には、回復処理中に、適正に機能し
ていないノズルのみを発射することができる。これは、
例えば乾燥したインクが詰まることによってノズルが遮
断されている場合に効果的である。
【0072】上述の回復プロセス中にプリントヘッドの
ノズルのうちのいくつかのみを発射することはまた、繰
り返しノズルを発射することによって生じる摩耗を低減
し、廃インク量を低減するのにも役立つ。
【0073】ノズルの不良を修正することができるとい
う有効性はノズルを繰り返し発射することによって改良
できるが、この発射の周波数は、プリントヘッドで印刷
動作を行うときに通常用いるものよりも低くあるべきで
あるということが確認されている。これは、こういった
低い繰り返し速度でノズルを発射することによって、発
射される滴の体積が増大し、従ってノズルを通るインク
の流れが増大するからであると思われる。更に、発射周
波数を低くすることによって、ノズルおよび関連するイ
ンク管路からの気泡の移動が促進される。これらの気泡
は、非常に高い発射周波数にさらされれば、動くことが
できないばかりか大きくなってしまう可能性がある。
【0074】プリントヘッドをプライミングしその適切
な動作を回復する上述の技術は、多くの異なる設計のプ
リントヘッドに適用することができ、こういった技術を
効果的に用いるのに必要な各パラメータは、そのような
プリントヘッドの構成およびそのようなプリントヘッド
と共に用いるインクの特性によって決まるということが
理解されよう。当業者には明白なように、このようなパ
ラメータを決定するためには、利用するプリントヘッド
の構成およびインクのそれぞれに対して多くの試験を行
わなければならず、そういった試験のうちのいくつか
を、ヒューレット・パッカード社が設計・販売する周囲
エアレギュレータプリントヘッドと共に利用する場合に
効果的であることが確認されている各パラメータと共に
以下で説明して、本発明の実施態様を実施および理解す
る上での更なる指針を提供する。
【0075】図27は、ブラック、イエロー、シアン、
およびマゼンタのインクを有する複数の異なるプリント
ヘッドのノズル板205上に噴出すなわちパージされる
(継続時間が1秒であるプライミング動作中に)インク
の体積を、ポンプ50からプリントヘッドのエアチャン
バ208内に噴射されるエアの体積の関数として示すグ
ラフである。この関係は明確に定義されており、従って
ポンプ50を適切に制御することによって、プリントヘ
ッドのノズル板上に特定の所定体積のインクを配置する
ことができるということがわかる。使用した(そして上
述した)特定のポンプは、そのピストン52が1ミリメ
ートル動く毎に0.2ccのエアを送出する。このポン
プはプリンタキャリッジ30の動きによって作動し、キ
ャリッジ30は、印刷のためにプリントヘッドを位置決
めするというその主な機能において必然的に非常に精密
に(通常1/300インチ)動くことができるので、エ
アの送出を精密に制御することができる。ブラックのプ
リントヘッドについての曲線248は、カラーのインク
についての曲線249とかなり異なっているということ
に留意されたい。これは、1つには、ブラックのプリン
トヘッドの構成が異なるためであり、1つには、インク
の性質、特に粘性が異なるためである。この特定の構成
のプリントヘッドに使用したブラックは、顔料インクを
用いており、その粘性は、シアン、マゼンタ、およびイ
エローのプリントヘッドに用いた染料インクよりも高
い。このように粘度が高いことに加えて、ブラックのプ
リントヘッドについてはインクの形成(製法)および印
刷要件が異なるために、ブラックのプリントヘッドの内
部構造は異なっており、特に、ノズルへと通じるインク
管路の直径が大きくなっている。この構造のために(イ
ンクの粘度が高いにもかかわらず)、図27に示すよう
により勾配の急な曲線248になっている。
【0076】プライミングについての他の重要なパラメ
ータは、プリントヘッドのエアチャンバ208内の正圧
が保持される継続時間である。図28は、プライミング
するエアの体積が0.4ccであり、プリントヘッドが
離れたインク供給槽から分離している状態の、様々なプ
リントヘッドのノズル板上にパージされるインク体積を
プライミングの継続時間に対して示したグラフである。
時間が経過するにつれてパージされるインクの体積は増
大し、その増大は最初は急であるが次第にゆるやかにな
っている。また、ブラックのプリントヘッドについての
曲線258は、ここでもまた、カラーのものについての
曲線259からオフセットしている。
【0077】図22に示すように、エア238がインク
チャンバ内に蓄積する可能性があるということは、特に
寿命の長いプリントヘッドについて公知の問題である。
この蓄積エアは、プリントヘッドのインクチャンバ23
2内で圧縮可能な要素であり、従って、ポンプ50によ
りエアチャンバ208に送出されるエアがインクチャン
バ内の圧力を増大し、ノズル板上にインクをパージする
ことができる効率に影響を与える。図29は、ブラック
のプリントヘッド262およびシアンのプリントヘッド
263について、蓄積エアの体積が増大するにつれてパ
ージされるインクの体積がどのように減少するかを示
す。それぞれのプリントヘッドについてのプライミング
のパラメータは、そのプリントヘッドが寿命の間に蓄積
が見込まれる平均エア体積を考慮して計算されており、
新しいプリントヘッドは、プライミングするときに、理
想体積のインクよりもわずかに多くパージし、寿命の終
わりにあるプリントヘッドは、理想体積のインクよりも
わずかに少なくパージするようになっている。代替的に
は、それぞれのプリントヘッドについていくつかのプラ
イミングのパラメータを記憶しておき、プリントヘッド
の寿命によって使用するパラメータを変える。
【0078】図30は、離れた槽から供給されるインク
の様々な圧力値について、およびプライミングするエア
の様々な体積について、2秒間のプライミング中にノズ
ル近くで測定した、ブラックのプリントヘッドのインク
チャンバ232内の圧力のグラフである。上側の曲線2
50は、注入されたエアの体積が0.62ccで、イン
ク供給圧力が0.4psiの場合のものであり、曲線2
51は、注入されたエアの体積は同じであるが、インク
供給圧力が約−0.1psiとわずかに負の場合のもの
である。プリントヘッド内で作り出された初期の正圧
は、両方の場合で等しい(約0.63psi)が、曲線
251については、この圧力がより急速に減衰するのが
わかる。このことから、プリントヘッド内の正圧のピー
クは、単に注入されるエアに起因し、インク供給圧力に
は実質的に影響されないと推定できる。曲線251につ
いてプリントヘッド内の圧力が急速に減衰するのは、イ
ンクがプリントヘッドから離れたインク供給部に流れる
ためである。下側の曲線252は、注入されたエアの体
積が0.41ccで、インク供給圧力が0.9psiの
場合のものである。曲線252のピークからわかるよう
に、0.9psiというこのインク供給圧力は、プリン
トヘッドのインクチャンバ内で作り出されるピーク圧力
(約0.3psi)よりもかなり高く、従って、これら
のパラメータを使用すると、プリントヘッドにインクが
流入することが予測される。最後の曲線253は、注入
されたエアの体積が0.53ccで、インク供給圧力が
0.2psiの場合のものである。この最後の曲線が、
プリントヘッドをプライミングするのに最も望ましい。
これは、内部圧力がほとんど減衰せず、供給インク圧力
とプライミング圧力との圧力バランスが良好であること
を示しており、この特定のプリントヘッドに関してイン
ク供給槽からプリントヘッドにまたはプリントヘッドか
らインク供給槽にインクが流れない可能性があるからで
ある。曲線253において見られる圧力の減衰は、例え
ばピストンのガスケット69から、プリントヘッド押さ
えカバー36のシールから、および/またはプリントヘ
ッドのノズル板上へのインクの流れから、正圧プライミ
ングシステム内の空気圧が失われることに起因する。
【0079】また、図30から、プライミング前のイン
クチャンバ内の圧力(約−0.11psiであり、背圧
として知られている)は、プライミング動作後に柔軟性
を有するバッグ208が再び大気圧に接触すると、この
バッグ208によって(プリントヘッドのレバー20
6、207と協働して)正確に再確立されるということ
もわかる。図30の曲線251からわかる更なる特徴
は、曲線の点260において、インクチャンバ内の背圧
が超えられる、すなわち、動作点よりも負の度合いが高
くなるということである。これは、この場合、インク供
給圧力の設定が低すぎる、すなわち、わずかに負の圧力
であり、それによって、かなりのインクがプリントヘッ
ドから離れたインク槽に向かって流出したからである。
図30においてわかるように、いったんレギュレータレ
バーの動作点を過ぎると、レギュレータ弁227が開
き、背圧が−0.11psiに戻るまでインクがプリン
トヘッドに流入する。
【0080】正圧のエアによる制御したプライミング
と、プライミング中の吐出と、プリントヘッド内へのイ
ンクの還流とを含むプリントヘッド整備を実行するため
の現在のところ好ましいプロセスパラメータを以下に示
す。
【0081】・従来の吐出および拭き取り含むクリーニ
ング動作をプリントヘッドに対して行う。
【0082】・離れた槽からのインク供給圧力を、2.
1psiからゼロに下げ、次に圧力を0.2psiに上
げる。
【0083】・キャリッジカバー上のエア管路の入口に
ポンプを配置する。
【0084】・プライミングするプリントヘッドについ
ての記憶されているプライミングのパラメータを読み出
す。
【0085】・ウォーミングパルスを印加して、プリン
トヘッドを、ブラックのプリントヘッドについては60
℃に、カラーのプリントヘッドについては35℃に加熱
する。
【0086】・キャリッジを、ブラックのプリントヘッ
ドについては2.67mm動かすことによりポンプを作
動させて、エアを0.53cc注入し、インクを0.1
8ccパージする。カラーのプリントヘッドについては
2.54mm動かすことによって、エアを0.51cc
注入し、インクを0.08ccパージする。
【0087】・1秒間、ポンプを圧縮位置に保持し、従
ってプリントヘッドのエアチャンバ内の圧力を保持す
る。
【0088】・この1秒間の圧力保持の最初の0.5秒
間については、2kHzの周波数でノズルを発射させ、
ノズル当たり100個の滴を発射する。
【0089】・15秒間、インクだまりをプリントヘッ
ド内に還流させる。
【0090】・従来の吐出および拭き取りを含む第2の
クリーニング動作をプリントヘッドに対して行う。
【0091】インクだまりをプリントヘッド内に引き戻
す本整備技術の実施前に、プリントヘッドのノズル板を
クリーニングすることは、ノズル板の外面上に存在する
可能性のあるコンタミナントがインクと一緒にプリント
ヘッド内に持ち込まれないようにするために重要であ
る。
【0092】キャリッジカバー上のエア管路の入口から
ポンプを取り外した後約3秒以内に、インクだまりの大
部分はプリントヘッド内に再吸収されるが、第2の従来
のクリーニング動作を行う前に、ノズル板上に残ってい
る廃インクが、ノズル板上の乾燥したインクも溶解する
ことができるように、更に12秒を取る。
【0093】プライミング動作の前にプリントヘッドを
加熱すること(例えば、当技術分野で周知のように、電
流パルスをプリントヘッド内のヒータに印加することに
よって)は、多くの理由により有利であるということが
わかっている。プリントヘッドを所定温度に加熱するこ
とによって、(後述のプリンタセンサ302によって周
囲温度の変動が考慮されない場合に)周囲温度の変動に
よって生じるプライミングプロセスの変動が低減され
る。また、プリントヘッドを加熱することは、気泡に起
因する故障からプリントヘッドを回復させるのに役立つ
らしいということも確認されている。従って、場合によ
ってはインクの粘性が低減することによってインクがノ
ズル板からプリントヘッド内に還流できにくくなるとい
うことも事実ではあるが、それでも、プリントヘッドの
インクの加熱を利用する。
【0094】上述のように、プリンタは、様々なプリン
トヘッドについての回復動作を制御するのに利用され、
それらの動作について最適と判定されたパラメータを記
憶している、制御装置300を備える。プリンタは特定
のプリントヘッドを識別することができるので、例え
ば、構成の異なるプリントヘッド、あるいは、例えば、
染料ベース、顔料ベース、耐紫外線等の異なる製法のイ
ンクを含むプリントヘッドについて、それぞれ異なるパ
ラメータを記憶することもできる。
【0095】更に、制御装置300は、特定のプリント
ヘッドについての適切な1組のパラメータを選択する際
に、プリンタに搭載されたセンサ302を使って現在の
温度または湿度を判定し、この情報を利用して、回復動
作についてのパラメータを選択するのに役立てることが
できる。
【0096】当業者には、上述した本発明の好適な実施
態様を修正することができ、本発明の範囲内で多くの代
替実施態様が可能であるということが理解されよう。例
えば、好適な気体源は体積が一定の気体源であるが、圧
力一定の気体源が特徴づけられた時間の間エアチャンバ
に印加されると、この圧力が、結果としてプリントヘッ
ドのエアチャンバの体積を所定分増加させるよう特徴づ
けられているならば、かかる圧力一定の気体源から所定
体積の気体を供給することもできるということが理解さ
れよう。以下においては、本発明の種々の構成要件の組
み合わせからなる例示的な実施態様を示す。 1.プリンタのキャリッジ(プリンタキャリッジとも記
載)内に搭載された、ノズル板内の複数のノズルに流体
連絡するインクチャンバと、印刷動作中に該ノズルから
インク滴を噴射するための、それぞれのノズルに関連し
た発射手段とを備える本体を有するインクジェット式プ
リントヘッドを整備するための方法であって、該プリン
トヘッドの前記ノズル板の両端間に制御した所定の圧力
差を作り出して、前記ノズル板の外側に制御したインク
だまりを形成するステップと、プリンタに前記発射手段
を作動させて、インクが前記ノズルのうちの少なくとも
いくつかから前記インクだまり内に噴出されるようにす
るステップを含む方法。 2.前記発射手段によって噴射された前記インクの過半
数が、前記インクだまり内に捕捉されることからなる、
上項1の方法。 3.前記発射手段によって噴射された前記インクの90
%よりも多くが、前記インクだまり内に捕捉されること
からなる、上項2の方法。 4.前記発射手段によって噴射された前記インクのほぼ
すべてが、前記インクだまり内に捕捉されることからな
る、上項3の方法。 5.前記発射手段の作動前に、プリントヘッドのノズル
のうちのほぼすべてが、前記インクだまりによって覆わ
れることからなる、上項1乃至4のいずれかの方法。 6.前記発射手段が、前記インクだまり内に繰り返しイ
ンクを噴射するよう作動されることからなる、上項1乃
至5のいずれかの方法。 7.それぞれのノズルの作動の繰り返し速度が、通常の
印刷動作中に使用される繰り返し速度よりも遅いことか
らなる、上項6の方法。 8.それぞれのノズルの作動の繰り返し速度が、通常の
印刷動作中に使用される最低繰り返し速度にほぼ等しい
ことからなる、上項6の方法。 9.前記作動ステップ中に、プリントヘッドのほぼすべ
てのノズルに関連する前記各発射手段を作動させる、上
項1乃至8のいずれかの方法。 10.前記発射手段の作動前に、通常の印刷動作中にプ
リントヘッドのどのノズルがインク滴を適正に噴射する
ことができるかを判定するステップをさらに含み、前記
作動ステップ中に、前記適正に動作しているノズルのう
ちの少なくともいくつかに関連する発射手段のみを発射
する、上項1乃至8のいずれかの方法。 11.前記発射手段の作動前に、通常の印刷動作中にプ
リントヘッドのどのノズルがインク滴を適正に噴射する
ことができるかを判定するステップをさらに含み、前記
作動ステップ中に、前記適正に動作しているノズルに関
連しない発射手段のうちの少なくともいくつかのみを発
射する、上項1乃至8のいずれかの方法。 12.前記インクだまりが、プリントヘッドのノズル板
の外部の圧力を制御して低下させることによって作り出
される、上項1乃至11のいずれかの方法。 13.前記インクだまりは、プリントヘッドのインクチ
ャンバの内部圧力を制御して上昇させることによって作
り出される、上項1乃至11のいずれかの方法。 14.前記内部圧力の上昇によって、それぞれのノズル
を通って前記インクだまり内に発射されるインクの体積
が、通常の印刷条件下で発射されるインク滴の体積より
も大きくなる、上項12または13の方法。 15.前記発射手段の作動に続いて、前記インクだまり
を形成しているインクの大部分がノズルを通ってプリン
トヘッド内に引き戻される、上項1乃至14のいずれか
の方法。 16.前記インクだまりが、プリントヘッド内に引き戻
される前に所定期間、プリントヘッドのノズル板上に維
持される、上項15の方法。 17.前記発射手段の作動が、前記インクだまりが維持
される前記所定期間のうちの最初の部分の間に起こる、
上項16の方法。 18.プリントヘッドの整備中にプリントヘッドから失
われるインク量が、前記発射手段の作動中にノズルから
噴射されるインクの全量よりも少ない、上項15乃至1
7のいずれかの方法。 19.プリントヘッドの整備中にプリントヘッドから失
われるインク量が、ノズル板上に作り出されるインクだ
まりのインクの全量よりも少ない、上項15乃至18の
いずれかの方法。 20.プリントヘッドが、前記インクチャンバに結合す
るとともに、周囲大気と気体連絡する通気穴を有する容
積可変エアチャンバを更に備え、前記作り出すステップ
が、前記プリントヘッドのエアチャンバの前記通気穴に
気体源を連結するステップと、所定の制御した量の気体
を、周囲大気圧よりも高い圧力で前記気体源から前記エ
アチャンバに送出して、該エアチャンバがプリントヘッ
ド本体内で膨張し、インクチャンバ内の圧力を増大さ
せ、これにより、プリントヘッドのノズルを通る制御し
たインクの流れが、ノズル板の外側に前記制御したイン
クだまりを作り出すようにするステップとを含む、上項
1乃至19のいずれかの方法。 21.前記発射手段の作動に続いて、前記エアチャンバ
の体積を低減することにより、前記インクチャンバ内に
周囲大気圧よりも低い圧力を作り出し、該圧力が、前記
インクだまりを形成しているインクの大部分を、ノズル
を通してプリントヘッド内に引き戻すよう該ノズルを通
じて作用する、上項20の方法。 22.プリンタのキャリッジ内に搭載された、ノズル板
内の複数のノズルに流体連絡するインクチャンバと、印
刷動作中に前記ノズルからインク滴を噴射するための、
各ノズルに関連した発射手段を備える本体を有する、イ
ンクジェット式プリントヘッドを整備するための方法で
あって、前記プリントヘッドのノズル板の両端間に制御
した所定の圧力差を作り出して、前記ノズル板の外側に
制御したインクだまりを形成するステップと、所定期間
前記プリントヘッドのノズル板上に前記インクだまりを
維持するステップと、前記インクだまりを形成している
インクの大部分を前記ノズルを通してプリントヘッド内
に引き戻すために、前記圧力差を逆にするステップを含
む方法。
【0097】
【発明の効果】本発明によれば、プリントヘッドの摩耗
を低減し、かつ、インクの無駄を少なくすることが可能
なプリントヘッドを整備(保守)する方法が提供され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が有効な大判印刷用のプリンタの斜視図
である。
【図2】カバーを取り外して、プリントヘッドキャリッ
ジの移動経路の右端部にある自動プライミングポンプお
よび整備ステーションを示した、プリンタの平面図であ
る。
【図3】整備ステーションおよびプライミングポンプの
正面図である。
【図4】整備ステーションおよびプライミングポンプの
右側面図である。
【図5】ポンプを選択した位置に動かして選択したプリ
ントヘッドをプライミングする機構の、図3のライン5
−5に沿った横断立面図である。
【図6】ポンプを貫通した横断立面図である。
【図7】カバーが閉じた位置にある状態のプリントヘッ
ドキャリッジの右側面図である。
【図8】プリントヘッドのカバーを上げた位置で示す、
キャリッジの正面図である。
【図9】プリントヘッドを2つのストール(区画)に取
り付け、カバーを上げた位置にある状態のキャリッジの
平面図である。
【図10】一部を切り離して内部のエア通路を示した、
キャリッジカバーの平面図である。
【図11】ポンプによって送出される空気圧プロファイ
ルをプロットしたグラフである。
【図12】速度サーボソフト衝突アルゴリズム(velocit
y servo soft bump algorithm)を実施した場合のグラフ
である。
【図13】速度サーボハード衝突アルゴリズムを実施し
た場合のグラフである。
【図14】インクおよび圧力調整機構を示す、プリント
ヘッドの部分断面斜視図である。
【図15】エアバッグのない状態で示した、図14の調
整機構の斜視図である。
【図16】図14の調整機構のレギュレータレバーの第
1の側面部を示す斜視図である。
【図17】図14の調節機構のレギュレータレバーの第
2の側面部を示す斜視図である。
【図18】プリントヘッド本体を貫通した断面図であ
る。
【図19】図14の調整機構のアキュムレータレバーの
斜視図である。
【図20】プリントヘッドのクラウンを下から見た斜視
図である。
【図21】第1の完全に閉じた位置にある調整機構を示
す、プリントヘッドの略断面図である。
【図22】第2の部分的に開いた位置にある調整機構を
示す、プリントヘッドの略断面図である。
【図23】第3の完全に開いた位置にある調整機構を示
す、プリントヘッドの略断面図である。
【図24】プリントヘッドのノズル板を下から見た概略
図であり、ノズルの両方の列をインクだまりが覆ってい
る様子を示す。
【図25】インクだまりへのインク滴の発射を概略的に
示す、図24のノズル板の概略図の側面図である。
【図26】プリントヘッドを整備する際に、吐出のみを
行う場合、インクを還流させずにプライミング中に吐出
を行う場合、およびインクをプリントヘッド内に還流さ
せてプライミング中に吐出を行う場合のそれぞれの廃イ
ンク量を示すグラフである。
【図27】ブラックおよびカラーのインクのプリントヘ
ッドについて、プライミング中にプリントヘッド内に注
入されるエア量の関数として、プライミング中にプリン
トヘッドのノズル板上にパージされるインク量を表した
グラフである。
【図28】ブラックおよびカラーのインクのプリントヘ
ッドについて、プライミング動作の継続時間の関数とし
て、プライミング中にプリントヘッドのノズル板上にパ
ージされるインク量を表したグラフである。
【図29】ブラックおよびシアンのインクのプリントヘ
ッドについて、プリントヘッドのインクチャンバ内に蓄
積したエア量の関数として、プライミング中にプリント
ヘッドのノズル板上にパージされるインク量を表したグ
ラフである。
【図30】プリントヘッドに供給される異なるインク圧
力について、時間の関数として、異なるエア量で実行さ
れたプライミング動作中に、ノズル板近くで測定したプ
リントヘッドのインクチャンバの内部圧力を表したグラ
フである。
【図31】図14のプリントヘッドのノズル領域を貫通
する拡大断面図である。
【符号の説明】
10 プリンタ 30 プリントヘッドキャリッジ 36 プリントヘッド押さえカバー 48 整備ステーション 201 プリントヘッド本体 205 ノズル板 206 レギュレータレバー 207 アキュムレータレバー 208 バッグ(エアチャンバ) 232 インクチャンバ
フロントページの続き (72)発明者 ザビエル・ギロネス スペイン国タラゴナ,43770・モラ・ラ・ ノバ,シー/レステル,26・2オー (72)発明者 アントーニ・ムルシア スペイン国バルセロナ,08190・サント・ クガット・デル・バレス,サント・サルバ ドール・1,2オー.5エイ (72)発明者 ザビエル・ブルチ スペイン国バルセロナ,08190・サント・ クガット・デル・バレス,プイグ・アイ・ キャダファルチ・72,1オー.2エイ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プリンタのキャリッジ(プリンタキャリッ
    ジとも記載)内に搭載された、ノズル板内の複数のノズ
    ルに流体連絡するインクチャンバと、印刷動作中に該ノ
    ズルからインク滴を噴射するための、それぞれのノズル
    に関連した発射手段とを備える本体を有するインクジェ
    ット式プリントヘッドを整備するための方法であって、 該プリントヘッドの前記ノズル板の両端間に制御した所
    定の圧力差を作り出して、前記ノズル板の外側に制御し
    たインクだまりを形成するステップと、 プリンタに前記発射手段を作動させて、インクが前記ノ
    ズルのうちの少なくともいくつかから前記インクだまり
    内に噴出されるようにするステップを含む方法。
JP2000039929A 1999-02-17 2000-02-17 インクジェット式プリントヘッドを整備する方法 Expired - Fee Related JP4442980B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP99103111.3 1999-02-17
EP99103111A EP1029682B1 (en) 1999-02-17 1999-02-17 Method for servicing an inkjet printhead

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2000238294A true JP2000238294A (ja) 2000-09-05
JP2000238294A5 JP2000238294A5 (ja) 2007-04-05
JP4442980B2 JP4442980B2 (ja) 2010-03-31

Family

ID=8237572

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000039929A Expired - Fee Related JP4442980B2 (ja) 1999-02-17 2000-02-17 インクジェット式プリントヘッドを整備する方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US6513904B1 (ja)
EP (1) EP1029682B1 (ja)
JP (1) JP4442980B2 (ja)
CN (1) CN1264681C (ja)
DE (1) DE69931136D1 (ja)
HK (1) HK1029309A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020514114A (ja) * 2017-04-21 2020-05-21 ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー.Hewlett‐Packard Development Company, L.P. プリンタにおける流体の再循環

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4348958B2 (ja) * 2003-02-04 2009-10-21 ブラザー工業株式会社 インクジェットプリンタ及びそのメンテナンス方法
US7967423B2 (en) * 2008-12-12 2011-06-28 Eastman Kodak Company Pressure modulation cleaning of jetting module nozzles
US8251484B2 (en) 2010-05-14 2012-08-28 Xerox Corporation Method and system for measuring and compensating for sensitivity and backlash in electrical motors that laterally move printheads in a continuous web inkjet printer
US8342641B2 (en) 2010-05-27 2013-01-01 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Ink separators
WO2012010659A1 (en) * 2010-07-21 2012-01-26 Carlsberg Breweries A/S Volumetric measurement of beverage
US9004636B2 (en) 2012-04-20 2015-04-14 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Fluid drops provided in print mode and maintenance mode in normal consumption state and low consumption state
WO2015016809A1 (en) 2013-07-29 2015-02-05 Hewlett-Packard Development Company, L. P. Remove printing fluid puddles from an exterior nozzle surface of an inkjet printhead
US11020974B2 (en) 2014-06-06 2021-06-01 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Connection arrangements
WO2015185160A1 (en) 2014-06-06 2015-12-10 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Latching systems
EP3436274B1 (en) * 2016-07-29 2022-09-21 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Printing device, computer readable medium and printing method
DE102016214356A1 (de) * 2016-08-03 2018-02-08 Koenig & Bauer Ag Druckaggregat mit zumindest einem Druckkopf und zumindest einer Reinigungsvorrichtung und Verfahren zum Reinigen zumindest eines Druckkopfs
EP3558687B1 (en) * 2017-04-24 2022-08-03 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Fluid ejection dies including strain gauge sensors
CN108583029A (zh) * 2018-06-28 2018-09-28 深圳市新添润彩印机械设备有限公司 一种新型uv打印机
WO2020117273A1 (en) 2018-12-07 2020-06-11 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Print head maintenance assembly

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3247540A1 (de) * 1981-12-26 1983-07-07 Konishiroku Photo Industry Co., Ltd., Tokyo Tintenstrahlschreiber
US4558326A (en) * 1982-09-07 1985-12-10 Konishiroku Photo Industry Co., Ltd. Purging system for ink jet recording apparatus
US4500895A (en) * 1983-05-02 1985-02-19 Hewlett-Packard Company Disposable ink jet head
US4853717A (en) * 1987-10-23 1989-08-01 Hewlett-Packard Company Service station for ink-jet printer
US5355158A (en) * 1990-01-11 1994-10-11 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet apparatus and method of recovering ink jet head
EP0443832B1 (en) * 1990-02-23 1996-12-18 Canon Kabushiki Kaisha Image communicating apparatus
US5185615A (en) * 1990-04-11 1993-02-09 Canon Kabushiki Kaisha Ink jet recording method and apparatus for recovering ejection at a particular orifice by ejecting ink from adjacent orifices
JPH05193141A (ja) * 1992-01-20 1993-08-03 Seiko Epson Corp インクジェットヘッド
US5872584A (en) * 1994-10-31 1999-02-16 Hewlett-Packard Company Apparatus for providing ink to an ink-jet print head and for compensating for entrapped air
JPH10286974A (ja) * 1997-04-14 1998-10-27 Brother Ind Ltd インクジェットプリンタ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020514114A (ja) * 2017-04-21 2020-05-21 ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー.Hewlett‐Packard Development Company, L.P. プリンタにおける流体の再循環

Also Published As

Publication number Publication date
US6513904B1 (en) 2003-02-04
JP4442980B2 (ja) 2010-03-31
CN1263823A (zh) 2000-08-23
EP1029682B1 (en) 2006-05-03
EP1029682A1 (en) 2000-08-23
CN1264681C (zh) 2006-07-19
DE69931136D1 (de) 2006-06-08
HK1029309A1 (en) 2001-03-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101189131B (zh) 流体滴喷射及清洗
JP4442980B2 (ja) インクジェット式プリントヘッドを整備する方法
KR101430934B1 (ko) 잉크젯 화상형성장치와 잉크 유동 제어방법
EP1621352B1 (en) Fluid delivery techniques with improved reliability
US7547097B2 (en) Liquid ejection apparatus and liquid filling method of liquid ejection apparatus
US7717540B1 (en) Clog detection and clearing method for ink delivery system
JP4271331B2 (ja) インクジェットのプリントヘッドをプライミングするプリンタおよび方法
EP1466737A1 (en) Ink jet printer
JP5073596B2 (ja) 画像形成装置
JP4047258B2 (ja) 液体供給システム
US6523931B1 (en) Method and apparatus for priming a printhead
JP5764991B2 (ja) 画像形成装置
EP3381694B1 (en) Inkjet printer with ink receptor for receiving ink as waste liquid
JP2011046109A (ja) インクジェット記録装置の空気排出方法
JP4852203B2 (ja) インク供給装置の空気排出方法
JP2002019159A (ja) インクジェットプリンタ用保守ステーション
JP2010120249A (ja) 記録装置
JPH04251752A (ja) インクジェットプリンタ
JP2013173255A (ja) 液体吐出装置及び画像形成装置
US20220063282A1 (en) Liquid ejecting apparatus and maintenance method of liquid ejecting apparatus
JP2012126011A (ja) インクジェット記録装置
JPH05162337A (ja) インクジェット記録装置
JP3374895B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP2003320689A (ja) インクジェット式記録装置
JP2012126010A (ja) インクジェット記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070216

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070216

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090901

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091127

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091222

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100112

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130122

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130122

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130122

Year of fee payment: 3

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130122

Year of fee payment: 3

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130122

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees