JP2000238112A - 樹脂複合体 - Google Patents

樹脂複合体

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JP2000238112A
JP2000238112A JP11043045A JP4304599A JP2000238112A JP 2000238112 A JP2000238112 A JP 2000238112A JP 11043045 A JP11043045 A JP 11043045A JP 4304599 A JP4304599 A JP 4304599A JP 2000238112 A JP2000238112 A JP 2000238112A
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JP
Japan
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resin
propylene
ethylene
composite
coated
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JP11043045A
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English (en)
Inventor
Shirou Toyoda
師郎 豊田
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Mitsubishi Chemical MKV Co
Original Assignee
Mitsubishi Chemical MKV Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 合成樹脂が押出成形により連続的に被覆され
てなる樹脂複合体であって、被覆した樹脂が冷却固化す
る際におこる収縮による端部の露出がなく、表面が平滑
で艶があり、切断時に被覆樹脂が割れることがなく、ま
た、衝撃や繰り返し応力による被覆樹脂の亀裂が発生せ
ず、更に複合体を曲げた時に被覆樹脂が割れることのな
い樹脂複合体を提供する。 【解決手段】 エチレン含有量1〜5重量%のランダム
コポリマー80〜98重量%とエチレンブロックポリマ
ー20〜2重量%からなるプロピレン−エチレン共重合
樹脂が被覆されてなる複合体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は合成樹脂により被覆
された樹脂複合体に関する。特に、特殊なオレフィン系
樹脂により被覆された樹脂複合体に関する。
【0002】
【従来の技術】管、棒、板などの表面に押出成形機によ
り溶融した樹脂を連続的に被覆した複合体製品として、
のぼり竿、旗竿、物干し竿、通水管、針金等がある。こ
れらの複合体は、樹脂が被覆されることにより、金属の
特性である強靱性を保持したまま、錆の防止、断熱効果
による暖かい触感、他の物体と衝突した際の衝突音の低
減、自由な着色等の特性を得ることができる。
【0003】複合体製品に被覆される樹脂については、
下記の特性が必要である。 (1)被覆樹脂の表面が平滑で艶がある。 (2)使用時に摩擦により容易に傷がつかない。 (3)この種の複合体は、所定の寸法に切断して使用さ
れるが、その時に被覆樹脂に切断面を起点とした亀裂が
発生しない。 (4)複合体を曲げたときに、被覆樹脂が割れない。 (5)被覆樹脂に衝撃による亀裂や、繰り返し歪みがか
かることによる亀裂が発生しない。 (6)被覆樹脂が冷却固化する際、流れ方向の歪みが回
復し、樹脂が収縮して、複合体の端部で内層が露出しな
い。
【0004】従来、被覆用樹脂として、塩化ビニル樹脂
が広く使用されている。塩化ビニル樹脂は押出成形によ
り溶融した樹脂を連続的に金属の表面に被覆することが
容易で、表面が平滑で艶があり、傷つきにくく、長期使
用における耐久性に優れるが、問題点として、比重が重
いため製品重量が重くなること、被覆工程において樹脂
を溶融させる際熱分解し易く取り扱いが難しいこと、製
品が廃棄物として焼却された場合に、刺激臭を有する塩
化水素ガスを発生する問題がある。
【0005】被覆用樹脂として、高圧法低密度ポリエチ
レンがあるが、高圧法低密度ポリエチレンは、表面の硬
度が低く、わずかの摩擦により傷が付くため、耐久性の
点で十分でない。また、冷却固化する際、流れ方向の歪
みが回復し、樹脂が収縮して複合体の端部に内層が露出
することがある。また、被覆用樹脂として、低圧法高密
度ポリエチレンがあるが、低圧法高密度ポリエチレンは
冷却固化時に被覆した樹脂が収縮して複合体の端部に内
層が露出することがある。また、繰り返し応力がかかる
用途の場合樹脂に亀裂が発生しやすい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、樹脂が押出
成形により連続的に被覆された複合体において、被覆し
た樹脂が冷却固化する際に起こる収縮による端部の露出
が起こらず、表面が平滑で艶があり、切断時に被覆樹脂
が割れることが無く、衝撃や繰り返し応力による被覆樹
脂の亀裂が発生せず、更に、複合体を曲げたときに被覆
した樹脂が割れることのない、樹脂複合体を提供するも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、このような
問題を解決するため、被覆樹脂として、ポリプロピレン
に着目した。ポリプロピレンは比重が軽く、被覆工程で
高温で溶融しても熱分解しにくいため、取り扱いが容易
である。また、表面が硬く傷が付きにくい。また、廃棄
された製品が焼却された時に塩化水素を発生しないの
で、焼却時の異臭が少なく、焼却炉を傷めることがな
い。
【0008】しかしながら、ポリプロピレンのホモポリ
マーを使用して押出成形により連続的に金属に被覆する
と、冷却固化した際の残留応力により、複合体を曲げた
時に被覆した樹脂が割れる不具合が発生する。また、冷
却固化する際の収縮が大きく、被覆体の端部において内
層が露出する。また、樹脂複合体を回転鋸等で切断する
ときや、打撃による衝撃により被覆樹脂が割れることが
ある。
【0009】ポリプロピレンとして、通常のプロピレン
−エチレンランダム共重合樹脂を使用すると、被覆樹脂
が衝撃により割れることがある。また、ポリプロピレン
として、通常のプロピレン−エチレンブロック共重合樹
脂を使用すると、冷却固化した際の残留応力により、複
合体を曲げた時や繰り返し歪みがかった場合に被覆樹脂
に亀裂が発生しやすい。また、被覆樹脂の表面の艶が低
く、商品として美的でない。
【0010】本発明者は、エチレン含有率が特定の比率
であるプロピレン−エチレンランダムコポリマー成分
と、特定の比率のポリエチレン成分を含有するプロピレ
ン−エチレン共重合樹脂で被覆することにより、被覆表
面の艶、切断時の耐亀裂性、曲げ時の耐亀裂性、繰り返
し歪み付加時の耐亀裂性を兼ね備えた樹脂複合体を押出
成形にて連続的に製造できることを見いだし、本発明を
完成した。
【0011】即ち、本発明は、プロピレン−エチレン共
重合樹脂が押出成形により連続的に被覆されてなる樹脂
複合体を要旨とするものである。更に詳しくは、本発明
は、エチレン含有量が1〜5重量%のランダムコポリマ
ー80〜98重量%とエチレンブロックポリマー20〜
2重量%からなるプロピレン−エチレン共重合樹脂が押
出成形により連続的に被覆されてなる樹脂複合体を要旨
とするものである。更に前記プロピレン−エチレン共重
合樹脂が、230℃で測定したメルトフローレートの値
が1.0〜5.0g/10分である共重合樹脂である樹
脂複合体を要旨とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の樹脂複合体に使用する樹
脂は、エチレン含有量1〜5重量%のプロピレン−エチ
レンランダムコポリマー80〜98重量%と、エチレン
ブロックポリマー20〜2重量%を含有するプロピレン
−エチレン共重合樹脂である。これらの2種の樹脂成分
は、同一分子中に共有されていても、2種の樹脂成分を
混合して相互に分散させたものであっても良い。
【0013】プロピレン−エチレン共重合樹脂を構成す
るプロピレン−エチレンランダムコポリマー成分は、押
出成形時の被覆材の収縮力を緩和する効果と艶の賦与に
効果がある。プロピレン−エチレンランダムコポリマー
中のエチレン分が5重量%を越えると樹脂の剛性が低下
し、表面に傷が付きやすくなる。エチレン分が1重量%
より少ないと、被覆樹脂の収縮による端部の金属の露
出、繰り返し歪みによる割れ、曲げ時の割れが起こりや
すい。
【0014】エチレンブロックポリマー成分は、樹脂に
耐衝撃性を与えるため、切断時や衝撃を受けた際の被覆
樹脂の割れを防止する効果がある。エチレンブロックポ
リマー成分が20重量%を越えると被覆樹脂の表面の艶
が低下する。2重量%より少ないと、被覆樹脂の耐衝撃
性が低下するため、切断時の割れや衝撃による割れが発
生しやすい。
【0015】本発明の樹脂複合体に使用するプロピレン
−エチレン共重合樹脂のメルトフローレートは、230
℃において1.0〜5.0g/10分の範囲である。メ
ルトフローレートが1.0よりも小さいと、押出成形に
よる被覆時に樹脂の流動が均一にならず、被覆した樹脂
が波打ったり、被覆厚みが均一にならない。230℃で
測定したメルトフローレートが5.0g/10分よりも
大きくなると、溶融時の樹脂の粘度が低いために、被覆
厚みが均一にならない。
【0016】本発明のプロピレン−エチレン共重合樹脂
には、通常使用される添加剤すなわち着色剤、紫外線吸
収剤、炭酸カルシウム等の充填剤、滑剤、帯電防止剤、
酸化防止剤等を必要に応じて添加することができる。ま
た、特性を阻害しない範囲で、ポリプロピレンや、プロ
ピレン−エチレン共重合樹脂を添加することができる。
【0017】本発明の樹脂複合体の内層即ち、プロピレ
ン−エチレン共重合樹脂が被覆される構造体の材質は、
鉄、銅、アルミニウム、真鍮、ステンレス等の金属類、
熱硬化性プラスチック、セラミックス類等であり、物質
の種類は限定されない。また、内層の形状は、パイプ、
丸棒、角棒等押出成形機の金型に挿入して樹脂を連続的
に被覆できる断面形状であれば断面形状は限定されな
い。
【0018】また、本発明の樹脂複合体は、用途に合わ
せて切断したり、曲げたりして使用される。本発明の樹
脂複合体としては、樹脂により被覆されたのぼり竿、物
干し竿、旗竿、通水管、針金、金属板や竹材などが挙げ
られる。次に、樹脂複合体の製造方法を説明する。
【0019】本発明の樹脂複合体は、樹脂を溶融させる
スクリュー部と、パイプ又は棒を挿入して溶融した樹脂
を被覆できる構造の金型からなる押出成形機により連続
的に製造される金型にパイプ又は棒を一定速度で挿入し
て、金型内で樹脂をパイプ又は棒に0.1mm〜2.0
mmの厚みで被覆した後、金型外で室温まで冷却するこ
とにより、樹脂複合体を得る。溶融した樹脂の温度は、
通常は180〜200℃程度である。樹脂温度が低すぎ
ると、樹脂が溶融不足となり被覆した外面が平滑になら
ない。また、被覆した樹脂が脆くなり、複合体に歪みを
与えたときに亀裂が発生し易い。樹脂温度が高すぎる
と、溶融した樹脂の粘度が低くなりすぎて被覆厚みが一
定にならない。
【0020】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて、本発明を具
体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定される
ものではない。 実施例1〜6及び比較例1〜5 下記表1に示す樹脂を表2及び表3に記載の割合で配合
し、押出機にて溶融し、直径2cm、長さ100cmの
鉄管を金型内に挿入し、金型内で溶融樹脂を鉄管の外面
に0.3mmの厚みに被覆して樹脂複合体を製造し、下
記を評価した。
【0021】(1)被覆樹脂の230℃におけるメルト
フローレート (2)被覆厚み均一性 (3)被覆樹脂の艶 (4)複合体の両端の、鉄管の露出した長さの合計と鉄
管の全長との比率(%) (5)複合体を10cmの長さに切り、−40℃の冷凍
庫に10分入れた後、冷凍庫から取り出して80℃のオ
ーブンに10分入れた後取り出す操作を繰り返し、被覆
樹脂に亀裂が入る繰り返し数を測定した。 (6)被覆樹脂のアイゾット衝撃強度。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、被覆した樹脂が冷却固
化する際に収縮して樹脂が被覆されない端部が露出する
ことがない。また、得られた複合体は、被覆樹脂の厚み
が均一で、表面が平滑、且つ艶があり、衝撃や繰り返し
応力により被覆樹脂に亀裂が発生することなく、更に、
複合体の切断時に被覆樹脂が割れることもない優れた性
質を備えている。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロピレン−エチレン共重合樹脂が押出
    成形により連続的に被覆されてなる樹脂複合体。
  2. 【請求項2】 プロピレン−エチレン共重合樹脂が、エ
    チレン含有量1〜5重量%のランダムコポリマー80〜
    98重量%と、エチレンブロックポリマー20〜2重量
    %からなる、請求項1に記載の樹脂複合体。
  3. 【請求項3】 プロピレン−エチレン共重合樹脂の、2
    30℃で測定したメルトフローレートが1.0〜5.0
    g/10分である請求項1又は2に記載の樹脂複合体。
  4. 【請求項4】 被覆樹脂の厚みが0.1mm〜2.0m
    mである請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂複合体。
JP11043045A 1999-02-22 1999-02-22 樹脂複合体 Pending JP2000238112A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100404940C (zh) * 2001-08-24 2008-07-23 古河电气工业株式会社 复合管
KR101567916B1 (ko) 2014-01-27 2015-11-10 임흥순 파이프 코팅 조성물

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100404940C (zh) * 2001-08-24 2008-07-23 古河电气工业株式会社 复合管
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