JPH06101785A - 発泡ポリエチレン被覆管 - Google Patents

発泡ポリエチレン被覆管

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JPH06101785A
JPH06101785A JP4251622A JP25162292A JPH06101785A JP H06101785 A JPH06101785 A JP H06101785A JP 4251622 A JP4251622 A JP 4251622A JP 25162292 A JP25162292 A JP 25162292A JP H06101785 A JPH06101785 A JP H06101785A
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foamed
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昌利 田口
Kenji Yoshida
憲治 吉田
Yoshihiro Tomono
義博 伴野
Sadao Nagase
貞雄 長瀬
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 配管の施工時において、曲げ易く、かつ発泡
ポリエチレン被覆の切断性が改良された発泡ポリエチレ
ン被覆管を得る。 【構成】 金属管2の表面が、ポリエチレン樹脂にα−
オレフィン系共重合体ゴムを、前記樹脂100重量部に
対して3〜40重量部配合した発泡性ポリエチレン樹脂
組成物を1.2〜1.8倍に押出発泡してなる発泡ポリ
エチレン1により被覆されている。その結果、発泡ポリ
エチレン被覆管が曲げ易くなり、かつ発泡ポリエチレン
1の切断性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発泡ポリエチレン被覆
管に関し、特に配管の施工等において曲げ易く、かつ発
泡ポリエチレン被覆の切断が容易な発泡ポリエチレン被
覆管に関する。
【0002】
【従来の技術】金属管を給湯や冷媒の移送等に使用する
場合、前記金属管の表面における結露防止や保温性向上
のため、従来より発泡ポリエチレン被覆管が多く採用さ
れている。これは、前記金属管の周囲を、発泡倍率が
1.2〜2.0倍である低発泡ポリエチレンで被覆した
もので、前記金属管としては、曲げ易さや、ロウ付けに
よる接着の容易さから、主に銅管が使用される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の発泡ポリエチレン被覆管に使用されている発泡ポリ
エチレンは、発泡倍率が低いため非常に硬い。その結
果、上記従来の発泡ポリエチレン被覆管においては、配
管の施工等の際に曲げにくく、かつ前記金属管をロウ付
けするためナイフ等を用いて発泡ポリエチレン被覆を取
り除く際、前記ポリエチレン被覆が切断しにくい等の欠
点があった。
【0004】従って、前記金属管として、曲げ易く、か
つ接着が容易な銅管を使用した場合でも、前記ポリエチ
レン被覆の欠点により、前記銅管の効果を十分発揮する
ことはできなかった。また、発泡倍率を高くすれば上記
欠点を解消することが可能であるが、押出成形が困難と
なる等の問題が生じていた。
【0005】本発明は、かかる現状に鑑みてなされたも
ので、配管の施工時に曲げ易く、かつ前記ポリエチレン
被覆の切断性が改良された発泡ポリエチレン被覆管を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、発泡ポリ
エチレン被覆管を用いた配管の施工時における該管の曲
げ易さと、ポリエチレン被覆の切り易さを改良すべく鋭
意検討した結果、ポリエチレン樹脂に特定のα−オレフ
ィン系共重合体ゴムを配合することによって、曲げ易
く、しかも前記ポリエチレン被覆の切断が容易な発泡ポ
リエチレン被覆管が得られることを見出した。
【0007】すなわち、本発明の発泡ポリエチレン被覆
管は、ポリエチレン樹脂にα−オレフィン系共重合体ゴ
ムを前記樹脂100重量部に対して3〜40重量部配合
した発泡性ポリエチレン樹脂組成物を、1.2〜1.8
倍に押出発泡してなる発泡ポリエチレン1が、金属管2
の表面に被覆されているものである。その構造を図1に
示す。
【0008】ここで、本発明で用いられるポリエチレン
樹脂としては、密度(JIS K6760−1977)
が0.915〜0.930g/cm3程度である、比較
的低密度のエチレン単独重合体またはエチレン・α−オ
レフィン系重合体等のエチレン系重合体が用いられる。
製法としては、高圧法または中低圧法のいずれを用いて
も良く、またそれらの混合物でも良い。
【0009】更に、前記ポリエチレン樹脂のメルトイン
デックス(JIS K7210−1976、以下MIと
記す。)は、0.05〜4.0g/10分とされ、より
好ましくは0.1〜2.0g/10分とする。これは、
MIが0.05g/10分未満だと押出し負荷が大きく
なり過ぎて成形が困難となり、MIが4.0g/10分
を越えると、押出し負荷は小さくなるが溶融粘度が低く
なり、発泡倍率を高くしにくくなるためである。
【0010】なお、前記ポリエチレン樹脂には、必要に
応じ、通常よく使用される安定剤、滑剤、抗ブロッキン
グ剤、紫外線吸収剤、タルク、カーボン、顔料、核剤等
の添加剤が加えられる。
【0011】前記ポリエチレン樹脂を押出発泡するため
に前記ポリエチレン樹脂に配合される発泡剤としては、
例えば、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチ
レンテトラミン、4・4′−オキシビスベンゼンスルホ
ニルヒドラジッド、NaHCO3とクエン酸アルカリ塩
の混合物、等を始めとする化学発泡剤が挙げられる。
【0012】また、その配合割合は、前記ポリエチレン
樹脂100重量部に対し、前記化学発泡剤が0.2〜
2.0重量部、好ましくは0.3〜1.0重量部とす
る。これは、前記化学発泡剤の配合割合が0.2重量部
未満だと発泡倍率が低くなって本発明の趣旨に合致しな
くなり、2.0重量部を越えると発泡ポリエチレン1に
よる被覆面の平滑さが低下し、商品価値が下がるためで
ある。また、発泡ポリエチレン1の発泡倍率を1.2〜
1.8倍としたのは、発泡倍率が1.2倍未満だと被覆
管を曲げたときに銅管が座屈しやすくなり、1.8倍を
越えると発泡ポリエチレン1の押出成形性が不良となる
ためである。
【0013】本発明に用いられるα−オレフィン系共重
合体ゴムとしては、例えばエチレン・プロピレン、エチ
レン・ブテン、エチレン・プロピレン・ブテン、等の共
重合体が挙げられる。これら共重合体ゴムのMIは、2
30℃、2.16Kg荷重で0.1〜5.0g/10
分、好ましくは0.2〜1.0g/10分である。ま
た、その配合割合は、前記ポリエチレン樹脂100重量
部に対し、前記共重合体ゴムを3〜40重量部、好まし
くは5〜30重量部とすることが望ましい。これは、前
記共重合体ゴムの配合割合が3重量部未満だと、発泡ポ
リエチレン1の曲げ性や切り易さに改良効果がみられに
くくなり、40重量部を越えると発泡ポリエチレン1の
押出成形性が著しく不良となるためである。また、発泡
ポリエチレン1の肉厚は、例えば1〜4mm程度とす
る。
【0014】一方、金属管2としては、例えば外径10
〜30mm、肉厚0.6〜1.5mm程度のものが用い
られる。また、その材質としては銅が最も一般的である
が、必要に応じ、鋼、ステンレス等の他の金属を用いて
も良い。
【0015】なお、本発明の発泡ポリエチレン被覆管の
構造としては、図1に示すような、金属管2の外周を発
泡ポリエチレン1で被覆した場合の他、図2に示すよう
に、金属管2を覆う発泡ポリエチレン1の表面を、更に
ポリエチレン樹脂(非発泡ポリエチレン樹脂)3で被覆
しても良い。この場合、ポリエチレン樹脂3の肉厚は、
例えば0.2〜1.5mm程度とする。
【0016】また、本発明において、発泡ポリエチレン
被覆管を成形加工するには、押出被覆成形等の常用の方
法が採られている。これは、先端側が該先端方向に漸次
縮径された二重管(クロスベッド)に、該クロスベッド
と同軸をなすように挿通された金属管2を前記クロスベ
ッドの先端から徐々に引き抜くとともに、前記クロスベ
ッドを構成する管の間に形成された隙間に前記ポリエチ
レン樹脂組成物を圧入して前記クロスベッドの先端に設
けられた押出ダイスから押し出すことにより、前記ポリ
エチレン樹脂組成物を発泡させて金属管2の外周を前記
ポリエチレン樹脂組成物で被覆し、発泡完了後、水槽に
て冷却するものである。
【0017】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明の効果について
説明する。ポリエチレン樹脂(MI=0.15g/10
分、密度=0.920g/cm3)100重量部に対し
て、エチレン・プロピレン共重合体ゴム(MI=0.8
g/10分)をそれぞれ表1に示す重量部ずつ配合して
得たポリエチレン樹脂組成物に、NaHCO3とクエン
酸アルカリ塩からなる発泡剤(三菱油化製、商品名ファ
インブロー)をそれぞれ表1に示す発泡倍率となるよう
配合後、前記各組成物にて、銅管の表面をそれぞれ肉厚
が2.0mmとなるよう発泡、被覆した。更に、そのそ
れぞれについて、外層として非発泡ポリエチレン樹脂
(MI=0.15g/10分、密度=0.920g/c
3)を肉厚が0.5mmになるように押出成形し、外
径27mmの発泡ポリエチレン被覆銅管を得た。
【0018】ついで、これら発泡ポリエチレン被覆銅管
のうち銅管だけ抜取り、発泡ポリエチレン被覆層と外層
だけのポリエチレン管とした。このポリエチレン管の曲
げ易さと切り易さを測定した結果を表1に示す。ここ
で、曲げ易さの測定方法としては、前記ポリエチレン管
を支点間距離160mmの支点台に乗せ、前記ポリエチ
レン管の中央部に、被荷重部が10mmくぼむまで荷重
をかけ、その時の荷重を測定した。また、切り易さの測
定方法としては、カッター刃を治具に取付け、前記ポリ
エチレン管を10mm/秒の速度で25mm切るときの
最大負荷荷重を測定した。なお、測定時の温度は23℃
であった。
【0019】
【表1】
【0020】その結果、ポリエチレン樹脂組成物とし
て、前記ポリエチレン樹脂に前記エチレン・プロピレン
共重合体ゴムを前記ポリエチレン樹脂100重量部に対
して3〜40重量部配合し、かつポリエチレン樹脂組成
物を1.4〜1.7倍に押出発泡した場合(表1中実施
例1〜4)において、曲げ易く、かつ切り易い発泡ポリ
エチレンが得られた。
【0021】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明においては、
ポリエチレン樹脂に共重合体ゴムを特定量配合した樹脂
組成物を押出発泡したものを発泡ポリエチレン被覆とし
たため、曲げ易く、かつ前記発泡ポリエチレン被覆の切
断性が改良された発泡ポリエチレン被覆管が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る発泡ポリエチレン被覆管の構造の
例を示す断面図である。
【図2】本発明に係る発泡ポリエチレン被覆管の構造の
他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 発泡ポリエチレン 2 金属管 3 ポリエチレン樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伴野 義博 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社四日市総合研究所内 (72)発明者 長瀬 貞雄 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社四日市総合研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレン樹脂にα−オレフィン系共
    重合体ゴムを前記ポリエチレン樹脂100重量部に対し
    3〜40重量部配合した発泡性ポリエチレン樹脂組成物
    を、1.2〜1.8倍に押出発泡してなる発泡ポリエチ
    レンが、金属管の表面に被覆されていることを特徴とす
    る発泡ポリエチレン被覆管。
  2. 【請求項2】 前記金属管を構成する金属が銅であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の発泡ポリエチレン被覆
    管。
  3. 【請求項3】 前記金属管を被覆する発泡ポリエチレン
    の表面が更にポリエチレン樹脂で被覆されていることを
    特徴とする請求項1または2記載の発泡ポリエチレン被
    覆管。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100776994B1 (ko) * 2007-06-28 2007-11-21 주식회사 에어텍동관 일체형 배관 설비 시스템
CN100404940C (zh) * 2001-08-24 2008-07-23 古河电气工业株式会社 复合管
JP2012242009A (ja) * 2011-05-20 2012-12-10 Nec Corp 接続管、その製造方法、及びそれを用いた冷却装置
CN110131526A (zh) * 2019-05-29 2019-08-16 诸暨市元森塑胶科技有限公司 一种双层复合保温管及其加工工艺

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