JP2005214228A - 複合管とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 耐熱性、断熱性が優れ、施工性が優れている安価な複合管とその製造方法を提供する。
【解決手段】 ポリプロピレン70〜95質量%とゴム成分5〜30質量%とから成る混合樹脂100質量部に対し、気泡核剤0.1〜5質量部が配合されている樹脂組成物の発泡体2で管体1の外周が被覆されている複合管であって、発泡体2の発泡倍率が2〜8倍であり、かつ連続気泡率が20〜60%である複合管A1
【選択図】 図1

Description

本発明は複合管とその製造方法に関し、更に詳しくは、高い耐熱性と優れた断熱性、および優れた施工性を有し、しかも製造コストが安価であり、大型計算機センタなどの空調設備の配管に用いて好適な複合管とそれを製造する方法に関する。
従来から空調設備などの熱交換用配管には、例えばステンレス鋼管、銅管のような金属管や架橋ポリエチレン管、ポリブテン管のような樹脂管の外周を断熱体で被覆した複合管が用いられている。
その場合の断熱体としては樹脂発泡体が一般的であり、例えば一般家庭の空調設備用配管の断熱体にはポリエチレン発泡体が好んで用いられている。
しかしながら、大型計算機センタのように室内を高度に冷却することが必要である場所では、ポリエチレン発泡体を断熱体とする複合管を使用することはできない。配管の内部には最低でも温度130℃を超える熱媒体が流れるため、ポリエチレン発泡体では耐熱性が不足するからである。
そのような場合には、耐熱性が高く、また安価でもあるポリプロピレン発泡体を断熱体にした複合管が使用されている。
しかしながら、ポリプロピレンはポリエチレンに比べて曲げ弾性率が高く、硬質であるため、配管施工に当たり、ポリプロピレン発泡体を用いた複合管を曲げるときに大きな力を必要とし、また配管相互の接続に当たって行う接続端部のポリプロピレン発泡体の剥離作業に難があり、総じて施工性が低下するという問題がある。
このようなことから、ポリプロピレンにゴム成分を配合して成る組成物の発泡体で管体を被覆した複合管が提案されている(特許文献1を参照)。
この複合管の場合、ゴム成分の働きでポリプロピレン単体の場合に比べて発泡体が軟質化し、施工性は向上する。
特開昭56−122841号公報
ところで、合成ゴムはポリプロピレンに比べると大幅に高価格である。したがって、上記した先行技術において、ゴム成分の配合量を多くして発泡体の軟質化を進めれば、その複合管の施工性は向上するが、他方では当該複合管は高価格になる。そして、複合管の低価格化のために、ゴム成分の配合量を少なくすれば、発泡体は硬質化して施工性の低下を引き起こす。
本発明は、ポリプロピレンにゴム成分を配合して成る発泡体における上記した問題を解決して、ポリエチレン発泡体よりも高い耐熱性を有することは勿論のこと、ゴム成分の配合量は従来に比べて少ないにもかかわらず適度に軟質化していて優れた施工性を示し、そしてゴム成分の配合量が少ないので安価でもある発泡体で被覆された複合管の提供を目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明においては、ポリプロピレン70〜95質量%とゴム成分5〜30質量%とから成る混合樹脂100質量部に対し、気泡核剤0.1〜5質量部が配合されている樹脂組成物の発泡体で管体の外周が被覆されている複合管であって、前記発泡体の発泡倍率が2〜8倍であり、かつ連続気泡率が20〜60%であることを特徴とする複合管が提供される。
また本発明においては、ポリプロピレン70〜95質量%とゴム成分5〜30質量%とから成る混合樹脂100質量部に対し気泡核剤0.1〜5質量部が配合されている樹脂組成物を発泡剤と混合した状態で、加熱しながら管体の外周に押出被覆すると同時に発泡させて発泡体とし、ついで、前記発泡体を急速冷却することを特徴とする複合管の製造方法が提供される。
この複合管は、ゴム成分が少ないにもかかわらず発泡体の連続気泡率を20〜60%とすることにより軟質になっているので、安価であり、優れた施工性を発揮する。また、発泡体はポリプロピレンを主体としているので耐熱性は良好で、発泡倍率も2〜8倍であるので断熱性も良好である。
発泡剤として炭酸ガスを用いることにより、発泡倍率を高めることができ、また安価に、衛生的に複合管を製造することができる。
更に、本発明によれば、発泡体は管体の外周に押出被覆して形成されるので、発泡体の表面に継ぎ目はなく、しかも複合管を高い生産効率で製造することができる。
図1に本発明の複合管の1例A1を示す。この複合管A1は、管体1の外周が発泡体2で被覆された構造になっている。
管体1としては、格別限定されるものではないが、例えばステンレス鋼管、銅管のような金属管や、架橋ポリエチレン管、ポリブテン管のような樹脂管を用いることができる。これらのうち、銅管は、入手しやすく熱伝導性も良好で、内部に高圧媒体が流れても破損しにくいなどの点で好適である。
発泡体2は、後述するように、ポリプロピレンと合成ゴムと気泡核材から成る樹脂組成物と発泡剤の混合物を管体1の外周に発泡させながら押出被覆して形成される。
この発泡体2は、複合管A1の良好な施工性を確保するために軟質になっている。その場合の軟質の度合(以下、軟質度という)の指標を、本発明においては次のような方法で測定した値とする。それを以下に説明する。
まず、複合管A1から管体1を抜き出して管状の発泡体2を取り出し、発泡体断面の中心点と自らの断面の中心点を一致させた状態で図2に示した寸法形状の試験片2Aを切り出す。
そして、この試験片2Aの質量W(g)と密度ρ(g/cm3)を測定し、次式:S=W/8×ρに基づいて、この試験片2Aの仮想的な断面積S(cm2)を算出する。
ついで、図3で示したように、この試験片2Aを先端Rが5mmで支点間距離が64mmである支点3A,3Bの上に置き、その中心部を、引張試験機(東洋精機社製のストログラフR−3)の加圧くさび4(R=5mm)により10mm/minの速度で10mm押し曲げる。
このときの最大の押し曲げ力Fmax(N)を読み取り、次式:σmax=Fmax/Sで示される最大応力σmax(N/cm2)を計算する。
そして、本発明では、このσmaxが29.4N/cm2以下であれば、その発泡体2の適正な軟質度を備えているとする。しかし、σmaxが小さすぎると、その発泡体は軟質でありすぎるため、複合管A1を曲げたときに当該発泡体の座屈などが起こるようになるので、上記したσmaxの下限値は4.9N/cm2となっていることが好ましい。
そのために、この発泡体2は、発泡倍率が2〜8倍であり、かつ連続気泡率が20〜60%になっていることを特徴とする。
発泡倍率が2倍未満であると、発泡体2としての断熱性が不足し、また発泡倍率が8倍を超えると、発泡体2は軟質でありすぎるため、複合管A1を曲げたときに、当該発泡体2が折曲部で座屈する可能性が高くなるからである。発泡体の軟質性と座屈の問題を考えると、発泡体の発泡倍率は3〜6倍になっていることが好ましく、4〜5倍であることが更に好ましい。
なお、ここでいう発泡倍率とは、次のように定義される。
すなわち、発泡体2の密度をρf(g/cm3)とし、その発泡体になる前の未発泡状態の樹脂組成物の密度をρ(g/cm3)としたとき、発泡倍率(φ)は、次式:ρ/ρfから算出された値のことである。
一方、発泡体2の他の必須要件は、連続気泡率が20〜60%になっていることである。この連続気泡率は発泡体2の軟質度、したがって施工性の良悪と材料コストの高低に影響を与える要件である。
発泡体2の連続気泡率が20%未満の場合には、前記したσmaxが大きくなって施工性は低下する。そのため、発泡体2の軟質度を高めるためにはゴム成分の配合量を多くすることが必要となってくる。しかしそれは複合管のコスト高を招く。また発泡体2の連続気泡率が60%を超える場合には、複合管A1を曲げたときに、その折曲部の断面形状が扁平になったり、または当該発泡体が座屈する可能性が高くなる。このようなことから、連続気泡率は20〜60%に設定されるのであるが、発泡体2の軟質度と座屈の問題を考えると、発泡体2における連続気泡率は30〜60%であることが好ましく、40〜60%であることがより好ましい。
ここでいう連続気泡率とは、ASTM D 2856で規定する独立気泡率を100から減算した値のことをいい、単位は%表示である。
なお、独立気泡率は、連続気泡の部分を除いた発泡体の体積を、発泡体の見掛け上の体積で除算した値に100を乗算した値であり、単位は%表示である。
図4に、本発明の複合管の他の例A2を示す。
この複合管A2は、図1で示した複合管A1における発泡体2の外周を非発泡樹脂から成るシース層5で被覆して、複合管全体に耐傷性や難燃性を付与した複合管である。
このシース層5の形成に用いる非発泡樹脂としては、ポリプロピレン、エチレンプロピレンゴム、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体などをあげることができる。
そして、これら樹脂に、更に例えば水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ポリリン酸アンモニウム、赤リン、膨張性黒鉛、デカブロモフェニルエーテルなどの難燃剤を適量配合することにより、シース層5に難燃性を付与することができる。
本発明の複合管は、図5または図6で例示した装置を用いて製造される。図5は図1で示した複合管A1の製造装置例を示し、図6は図4で示した複合管A2の製造装置例を示す。
最初に、図5に則して複合管A1の製造方法について説明する。
まず、図5の装置は、サプライヤ11と、押出機12と、押出機12の先端に付設されたクロスヘッド13と、後述する冷却装置14を備えている。
なお、押出機12には、後述する樹脂組成物を供給するためのホッパ12aと、ガス供給弁12bが取り付けられている。
また、クロスヘッド13は、図7で示したように、ダイ13aとニップル13bから成り、両者の間には後述する樹脂組成物の流路13cが形成され、この流路13cは樹脂用通路13dを介して押出機12の先端に連通している。そしてダイ13aとニップル13bの中心には管体用通路13eが同軸的に形成されていて、ここを管体1は連続走行する。
この装置において、コイル状に巻回されている管体1がサプライヤ11からクロスヘッド13の管体用通路13eに連続的に供給される。
そして、クロスヘッドの流路13cには、樹脂用通路13dを介して、押出機12のシリンダ内で調製された後述する発泡性樹脂組成物が連続的に供給され、管体1はその外周を上記発泡性樹脂組成物で被覆されながらクロスヘッドのダイ13aから導出される。
ダイ13aから導出されると同時に、発泡性樹脂組成物が発泡して所定の発泡倍率を有する発泡体に転化し、それが管体1の外周を被覆して複合管A1の前駆体となる。
この前駆体は、直ちに冷却装置14に導入され、そこで、後述する処理を受けることにより、前駆体の発泡体は所定の連続気孔率を有する発泡体2として形状が固定されて、目的とする複合管A1になる。
本発明においては、まず、ポリプロピレンとゴム成分の樹脂成分、および気泡核剤がホッパ12aから押出機12のシリンダ内に供給され、そこでこれらは加熱・混練される。
このとき、シリンダ内の温度が低すぎると樹脂成分は溶融状態にならないので、クロスヘッド13の流路13cを流れなくなり、またシリンダ内の温度が高すぎるとポリプロピレンやゴム成分の変質が起こりはじめるので、シリンダ内の温度は150〜230℃に設定することが好ましい。より好ましくは170〜210℃とする。
ポリプロピレンとゴム成分の混合割合は、ポリプロピレン70〜95質量%、ゴム成分5〜30質量%に設定される。また、気泡核剤の混合割合は、ポリプロピレンとゴム成分から成る混合樹脂100質量部に対し0.1〜5質量部に設定される。
ここで、ポリプロピレンとしては、ホモポリマー、ブロックコポリマー、ランダムポリマーのいずれを用いてもよいが、目的とする発泡体に、良好な耐熱性、曲げたときの柔らかさ、良好な耐衝撃性を付与するためには、バランスのよいブロックコポリマーを用いることが好ましい。そして、ブロックコポリマーの中でも、MFRが0.5〜3.0g/10min(21.2N、230℃)であるものが好ましい。その理由は、発泡時における発泡体が管体1の外周から流下しない粘性を確保することができるからである。
ゴム成分としては、例えば、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエン3元共重合体、ポリイソブチレン、シス1,4ポリブタジエン、ブチルゴム、スチレンブチレンゴム、水素添加スチレンブチレンゴム、スチレン−エチレンブチレン−オレフィン結晶共重合体、オレフィン結晶−エチレンブチレン−オレフィン結晶共重合体などを用いることができる。
ポリプロピレンとゴム成分とから成る混合樹脂におけるゴム成分の割合が5重量%未満(したがってポリプロピレンは95質量%より多い)であると、ポリプロピレンの割合が多すぎて、発泡体に充分な軟質度を付与することができないので施工性は低下する。また30質量%より多くする(ポリプロピレンは70質量%より少ない)と、発泡体は確かに軟質化するが、他方では材料コストが上昇して経済的に好ましくない。
混合樹脂におけるゴム成分の好ましい割合は、発泡体の軟質度と材料コストのバランスを考慮して、10〜30質量%である。更に好ましくは15〜25質量%である。
気泡核剤としては、例えばタルク、炭酸カルシウム、クレイのような無機質粉末を用いることができる。また重炭酸ナトリウム、アゾジカルボンアミドのような熱分解型のものであってもよい。
この配合量が上記した混合樹脂100質量部に対し0.1質量部未満である場合は、気泡壁数が減少し、大気へのガス抜けが多くなるため、気泡が粗大化し、発泡倍率の低い発泡体しか得られず、また5質量部より多くすると、気泡は緻密になるが、発泡倍率は低下し、コルゲート(周方向の波打ち模様)が生じやすくなる。発泡倍率と外観とのバランスを考慮すると、好ましい配合量は、混合樹脂100質量部に対し0.5〜2質量部である。
なお、このようにして調製される樹脂組成物には、必要に応じて、更に例えば公知の熱安定剤、加工助剤、滑剤、衝撃改質剤、充填材、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、顔料などが適量添加されていてもよい。
押出機12のシリンダ内には、更に、発泡剤が供給され、上記した樹脂成分と気泡核剤から成る樹脂組成物と混合されることにより、発泡性の樹脂組成物が調製される。
発泡剤としては、例えば炭酸ガス、窒素ガスなどの無機ガスや、ブタン、ペンタン、ヘキサンなどの揮発性有機ガスを用いることができる。また、例えば重炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウムのような熱分解型無機発泡剤や、N,N−ジニトロソテレフタルアミドなどのニトロソ化合物、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリルのようなアゾ化合物、ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルホニルヒドラジドのようなスルホニルヒドラジド化合物などの熱分解型有機発泡剤をあげることができる。
これらのうち、環境への負荷問題や発泡体のリサイクル問題を考慮すると、発泡剤としては無機ガスが好適である。そして、安価で、発泡倍率を上げやすく、環境への負荷が小さいという点で炭酸ガスが好適である。
なお、発泡剤がガスである場合は、ガス供給弁12bから押出機12に供給され、発泡剤が熱分解型のものである場合は、ホッパ12aで樹脂組成物と混合してから押出機12に供給される。
このようにして調製された発泡性の樹脂組成物はクロスヘッド13に供給され、管体1の外周を被覆すると同時に発泡して発泡体に転化し、ついでこの発泡体が冷却装置14で急速冷却される。
本発明で規定した発泡体の発泡倍率と連続気泡率は、発泡性の樹脂組成物の調製時に混合する発泡剤の量と、冷却装置14における冷却条件によって調整される。以下にそれを説明する。
まず、クロスヘッド13から導出された複合管A1の前駆体における発泡体はいまだ可塑状態にある。そして、緩徐に冷却された場合は、発泡体の表面が徐々に固化していくので、その過程で内部の発泡ガスは外部に逃散していくことができる。そしてその痕跡が気泡として残留する。
しかしながら、急速に冷却されると、発泡体の内部はいまだ可塑状態になっていても、表面のみは即時に固化する。そのため、内部の発泡ガスは外部に逃散することができず、その膨張力で気泡を破泡する。そのため、発泡体の内部には連続気泡が形成される。
したがって、ある発泡倍率の発泡体を想定した場合、その連続気泡率は、発泡体の冷却条件によって規制されることになる。
このようなことを考慮して、本発明では、発泡剤の配合量と、冷却装置の運転条件は次のようにして決められる。それを発泡剤がガスである場合を例にして説明する。
今、目標とする発泡倍率をx、発泡ガス(例えば炭酸ガス)の分子量をM(g/mol)、発泡性の樹脂組成物のダイからの吐出量をQ(g/min)、ダイから吐出されずクロスヘッド内に存在する未発泡の発泡性樹脂組成物の密度をρ(g/cm3)とする。
このとき、発泡倍率をxにするために、ガス供給弁から押出機のシリンダ内に供給する発泡剤の必要供給量をw(g/min)とすると、wは、次式:
w=(x−1)・M・Q/22400×ρ
に基づいて算出された値になることが知られている。
そして、本発明においては、このw値を計算し、そのw値の1.1〜1.5倍程度、好ましくは1.2倍程度の量をガス供給弁12bから押出機12のシリンダ内に供給する。連続気泡率の調整を行いやすいからである。
一方、連続気泡率は、少なくとも発泡体表面の冷却・固化の状態で規定される。表面の冷却速度が大きく、表面が急速に固化すれば、内部の発泡ガスの膨張力は大きくなるので、発泡体の連続気泡率は大きな値となり、また逆に冷却速度が小さければ連続気泡率は小さな値になる。
したがって、連続気泡率を調整するためには、発泡体の表面の冷却速度を調整すればよい。例えば冷却装置14として水槽を用い、その水温を調整することにより目標とする連続気泡率の発泡体にすることができる。
また、冷却装置14としてエアーブロー装置を用い、複合管A1の前駆体における発泡体の外周面に、ある温度のガス(空気)をある流量で吹き当てることによっても連続気泡率を調整することができる。
例えば、温度175〜180℃のクロスヘッド13から導出された複合管A1の前駆体をエアーブロー装置で急速冷却して連続気泡率が20〜60%の発泡体にする場合、温度10〜30℃の空気を0.02〜0.2m3/minの流量で発泡体の外周面に幅20〜50mmに亘って均一に吹き当てることによって実現することができる。
そのとき、空気温度や流量を適宜に選択してそれらを組み合わせることにより、種々の連続気泡率を20〜60%の範囲内で変化させることができる。
ただし、上記した方法はあくまでも1例であり、連続気泡率の方法はこれに限定されるものではない。
図6は、図4で示した複合管A2の製造装置であって、これは、既に説明した複合管A1の発泡体2の外周にシース層を形成するための押出機12’とクロスヘッド13’が、冷却装置14の下流に配置されている。
実施例1〜5、比較例1〜6
図5で示した装置を用い、表1で示した組成の発泡性の樹脂組成物を用いて外形16mmの銅管の外周を各種の発泡体で被覆して複合管A1を製造した。
なお、押出機のシリンダ温度は180〜210℃、クロスヘッドの温度は180℃とした。また、冷却装置としては、表1で示した条件で運転するエアーブロー装置を用いた。
得られた複合管A1の発泡体につき、発泡倍率、連続気泡率、軟質度を測定した。また、それぞれの複合管をR=100mmで曲げ、発泡体の内側に座屈が生ずるか否かを目視観察した。
以上の結果を一括して表1に示した。
Figure 2005214228
表1から次のことが明らかである。
実施例1と比較例6を対比して明らかなように、自然冷却した比較例6は連続気泡率は小さいが軟質度は実施例1と略同等になっている。
しかし、比較例6の場合はゴム成分の配合量が多く、したがって実施例1に比べて高価格になってしまう。
この複合管は、発泡体の連続気泡率が20〜60%と規定されているので、ゴム成分の配合量が少なくても軟質であり施工性に優れていると同時に安価である。したがって、この複合管は、大型計算機センタなどの熱交換用配管として有用である。
本発明の複合管の1例A1を示す部分斜視図である。 発泡体の軟質度測定用の試験片を示す斜視図である。 軟質度の測定法を示す模式図である。 本発明の複合管の別の例A2を示す部分斜視図である。 複合管A1の製造装置例を示す概略図である。 複合管A2の製造装置例を示す概略図である。 クロスヘッドの内部断面図である。
符号の説明
1 管体
2 発泡体
2A 試験片
3A,3B 支点
4 加圧くさび
5 シース層
11 サプライヤ
12,12’ 押出機
12a ホッパ
12b ガス供給弁
13 クロスヘッド
13a ダイ
13b ニップル
13c 流路
13d 樹脂通路
13e 管体用通路
14 冷却装置

Claims (5)

  1. ポリプロピレン70〜95質量%とゴム成分5〜30質量%とから成る混合樹脂100質量部に対し、気泡核剤0.1〜5質量部が配合されている樹脂組成物の発泡体で管体の外周が被覆されている複合管であって、前記発泡体の発泡倍率が2〜8倍であり、かつ連続気泡率が20〜60%であることを特徴とする複合管。
  2. 前記発泡体の外周が非発泡樹脂から成るシース層で被覆されている請求項1の複合管。
  3. ポリプロピレン70〜95質量%とゴム成分5〜30質量%とから成る混合樹脂100質量部に対し気泡核剤0.1〜5質量部が配合されている樹脂組成物を発泡剤と混合した状態で、加熱しながら管体の外周に押出被覆すると同時に発泡させて発泡体とし、ついで、前記発泡体を急速冷却することを特徴とする複合管の製造方法。
  4. 前記発泡剤が炭酸ガスである請求項3の複合管の製造方法。
  5. 前記急速冷却が、水槽またはエアーブロー装置を用いて行われる請求項3または4の複合管の製造方法。
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