JP2020159476A - 配管材 - Google Patents

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【課題】断熱性能及び耐火性能を両立可能な配管材を提供すること【解決手段】熱可塑性樹脂及び膨張黒鉛を含有する管状の発泡層を有し前記発泡層は、前記熱可塑性樹脂100質量部に対して、前記膨張黒鉛を2〜50質量部含む、配管材。【選択図】図1

Description

本発明は、配管材に関する。
配管材、中でも、空調ドレン、空調機又は結露防止配管等に使用される配管材として、優れた断熱性能を付与するための発泡層を有する配管材が提案されている(特許文献1)。
しかし、このような従来の配管材では、ISO(International Organization for Standardization)により規定される耐火性能を満たすために、上記配管材を設置する際に特別な処理を施す必要があり、コスト面や作業面での負担が大きい。
そこで、配管材自体に耐火性能を有する層を設けることが考えられる。しかしながら、耐火性能を有する層を設ける場合、当該層の存在を考慮して、断熱層の厚みを薄く設計せざるを得ず、その結果、耐火性能を得ることができても、充分な断熱性能が得られなくなるという弊害がある。
このように、断熱性能及び耐火性能を両立可能な配管材が求められている。
特開2007−283733号公報
上記のような事情に鑑み、本発明の目的とするところは、断熱性能及び耐火性能を両立可能な配管材を提供することにある。
本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、膨張黒鉛を含有する発泡層を配管材に設けることにより、配管材の断熱性能及び耐火性能を両立可能であることを見出した。本発明者らは、かかる知見に基づきさらに研究を重ね、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下の配管材を提供する。
項1.
熱可塑性樹脂及び膨張黒鉛を含有する管状の発泡層を有し
該発泡層は、前記熱可塑性樹脂100質量部に対して、前記膨張黒鉛を2〜50質量部含む、配管材。
項2.
前記発泡層の外側及び内側の少なくとも一方に被覆層を有する、項1に記載の配管材。
項3.
前記発泡層の発泡倍率は2〜10である、項1又は2に記載の配管材。
項4.
前記膨張黒鉛の平均粒径は100〜600μmである、項1〜3の何れかに記載の配管材。
項5.
前記熱可塑性樹脂はポリ塩化ビニル系樹脂である、項1〜4の何れかに記載の配管材。
本発明の配管材は、優れた断熱性能及び耐火性能を有する。
本発明の配管材の断面図の一例。 本発明の配管の製造装置の一例の平面図。 本発明の配管の製造装置の一例の正面図。 本発明の配管の製造装置に使用する金型と配管外面成形用チューブの一例を示す構成図。
1.配管材
本発明の配管材は、管状の発泡層を有する。当該発泡層は、熱可塑性樹脂及び膨張黒鉛を含有する。
2.発泡層
本発明の配管材は、上記管状の発泡層のみからなる単層の構造であってもよいし、後述する被覆層も備えた複層の構造であってもよい。発泡層の厚みは、全体の厚みに対して40%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましく、より60%以上であることがさらに好ましい。かかる構成を有することにより、本発明の配管材は、十分な断熱性能と、加熱時の膨張性能を発揮することができる。例えば呼び径50の場合においては、全体厚み9.5mmに対し、発泡層厚みは5.5mmであることが好ましい。上記厚み寸法は特に限定されるものではなく、特に全体厚み・発泡層厚みは用途・使用環境に応じて適宜選択することとする。
熱可塑性樹脂としては、公知の熱可塑性樹脂を広く使用することが可能であり、特に限定はない。具体的には、ポリエチレン系樹脂、塩素化ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリブテン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、エチレンープロピレン共重合体系樹脂、エチレンーエチルアクリレート共重合体系樹脂、テフロン(登録商標)系樹脂、ABS系樹脂、AS系樹脂及びアクリル系樹脂からなる群より選択される1種以上を使用することが可能である。
上述した中でも、配管材の強度及び耐久性を考慮し、ポリ塩化ビニル系樹脂を使用することが好ましい。その他にも、塩化ビニル単量体及び該塩化ビニル単量体と共重合可能な他の単量体との共重合体を使用することも好ましい。
ここで、上記した塩化ビニル単量体と共重合可能な他の単量体としては、特に限定はなく、例えば、エチレン、プロピレン、塩化アリル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、酢酸ビニル、無水マレイン酸、アクリロニトリル等の単量体が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
但し、上記した塩化ビニル単量体と共重合可能な他の単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、又はメタクリル酸エステル(総称して、アクリル系高分子化合物という)を使用することが好ましい。アクリル系高分子が含まれていることにより、発泡層における独立気泡率を向上させ、さらに気泡径を微細にすることができる。
アクリル系高分子化合物の質量平均分子量は、300万以上600万以下が好ましく、400万以上500万以下がより好ましい。
発泡層がアクリル系高分子化合物を含む場合、アクリル系高分子化合物の含有量は、熱可塑性樹脂100質量部に対して、10質量部以上50質量部以下とすることが好ましく、12質量部以上36質量部以下とすることがより好ましく、18質量部以上24質量部以下とすることがさらに好ましい。
また、使用する熱可塑性樹脂の平均重合度は、600〜800とすることが好ましく、600〜700とすることがより好ましい。尚、平均重合度は、質量平均分子量をクロロエチレンの分子量で除することにより算出できる。
発泡層には上記した熱可塑性樹脂に加えて、膨張黒鉛も含まれる。発泡層中、粒子状の膨張黒鉛が分散状態で存在することが好ましい。本発明の配管材は、火災時の熱により、膨張黒鉛が膨張する(膨張倍率が高い。)ことにより配管が閉塞し、配管を介した火の燃え移りを防ぐことにより耐火性を発揮する。
膨張黒鉛は、従来公知の物質であり、天然鱗状グラファイト、熱分解グラファイト、キッシュグラファイト等の粉末を濃硫酸、硝酸、セレン酸等の無機酸と濃硝酸、過塩素酸、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、過酸化水素等の強酸化剤とで処理し、グラファイト層間化合物を生成させたもので、炭素の層状構造を維持したままの結晶化合物である。
発泡層中における膨張黒鉛の含有量としては、配管の適切な膨張倍率を得るために、熱可塑性樹脂100質量部に対して、膨張黒鉛が2質量部以上であることが好ましく、10質量部以上であることがより好ましい。一方、成形性を考慮し、発泡層中に含まれる膨張黒鉛量は、熱可塑性樹脂100質量部に対して50質量部以下であることが好ましく、40質量部以下であることがより好ましい。
発泡層中に膨張黒鉛が粒子状で分散状態にて存在する場合、当該粒子の平均粒径は、加熱(火災)時の発泡層の十分な膨張性能を確保するという理由から、100μm以上であることが好ましく、200μm以上であることがより好ましい。一方、配管材の成形を容易にするために、発泡層中に存在する膨張黒鉛の平均粒径は、600μm以下であることが好ましく、400μm以下であることがより好ましい。
本明細書において、膨張黒鉛の平均粒径は、膨張黒鉛100gをJIS Z8801−1に基づき試験用篩によりメッシュ分けを実施し、試験用篩の目開きの大きさ(μm)×メッシュオンの重量(g)/全体の重量(g)により算出される値であると定義される。
発泡剤としては公知のものを広く採用することが可能であり、特に限定はない。具体的には、アゾジカルボンアミド(ADCA)及びスルフォニルヒドラジド等の熱分解型有機発泡剤や、重炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、及び炭酸アンモニウム等の熱分解型無機発泡剤を使用することができる。これらは一種単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
それ以外にも、成形機で樹脂を溶融したところに、ブタン、ペンタン、ジクロロジフロロメタン等の低沸点有機化合物を供給し、混練した後、低圧域に放出することにより発泡成形する物理的発泡法を利用して発泡層を形成することも好ましい。
発泡層の発泡倍率は、配管材に充分な断熱性を付与するという観点から、2以上であることが好ましく、3.5以上であることがより好ましい。一方、成型性を考慮し、発泡倍率は10以下であることが好ましく、6以下であることがより好ましい。
尚、本明細書において発泡倍率の算出は、下記の方法により得られるものであると、定義される。
管形状の円周方向10mm以上、軸方向50mmを切り出し、後述する被覆層をフライスで切削し、発泡層だけを長さ約50mm程度の板状に加工したものを試験片とする。なお、試験片は内周方向に均等に4分割した点を中心に4個作成するものとする。試験片をJIS K 7112:1999に従い、23℃±2℃で水置換式比重測定機により見かけ密度を小数点以下3桁まで求め、下記式(1)により発泡倍率を算出する。
m=γc/γ ・・・(1)
[式(1)中、mは発泡倍率であり、γは発泡層の見かけ密度(g/cm)であり、
γcは発泡層の未発泡時の密度(g/cm)である。]
その他、発泡層には、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて、安定剤、安定化助剤、滑剤、加工助剤、衝撃改質剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、充填剤、顔料、可塑剤などの添加剤が添加されてもよい。
3.被覆層
図1に示すように、発泡層1の外側及び内側の少なくとも一方に被覆層を設けることも好ましい。以下、本明細書において、発泡層の内側に設けられる筒状の被覆層を被覆内層2、発泡層の外側に設けられる筒状の被覆層を被覆外層3とも表記する。
3.1.被覆内層
被覆内層は、塩化ビニル系樹脂(A)を含むことが好ましい。塩化ビニル系樹脂(A)としては、塩化ビニル単量体の単独重合体(ポリ塩化ビニル)でもよいし、塩化ビニル単量体と、該塩化ビニル単量体と共重合可能な他の単量体との共重合体であってもよい。
上記塩化ビニル単量体と共重合可能な他の単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、塩化アリル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、酢酸ビニル、無水マレイン酸、アクリロニトリル等の単量体が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
塩化ビニル系樹脂(A)は単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
被覆内層は塩化ビニル系樹脂(A)以外の熱可塑性樹脂を含んでいてもよい。該熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリブテン、塩素化ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ABS樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
被覆内層において、樹脂の総質量に対する塩化ビニル系樹脂(A)の含有量は、80質量%以上95質量%以下が好ましく、85質量%以上90質量%以下がより好ましい。
被覆内層の厚さは、1.0mm以上5.0mm以下が好ましく、1.5mm以上3.5mm以下がより好ましい。被覆内層の厚さを上記数値範囲内とすることにより、内部に水を通過させた際に、水が発泡層へと浸透する恐れが無く、配管材の良好な断熱性を確保することができる。
一方、発泡層の独立気泡率が高い場合、発泡層自身が水の浸透を防ぐため、被覆内層の厚さを0.6mm以上1.5mm以下としてもよく、配管材を軽量にできる。また、発泡層の厚さを厚くできるため、配管材の断熱性を良好なものとすることができる。
3.2.被覆外層
被覆外層は、塩化ビニル系樹脂(B)を含むことが好ましい。塩化ビニル系樹脂(B)としては、塩化ビニル単量体の単独重合体(ポリ塩化ビニル)でもよいし、塩化ビニル単量体と、該塩化ビニル単量体と共重合可能な他の単量体との共重合体であってもよい。
上記塩化ビニル単量体と共重合可能な他の単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、塩化アリル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、酢酸ビニル、無水マレイン酸、アクリロニトリル等の単量体が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
塩化ビニル系樹脂(B)は単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
被覆外層は塩化ビニル系樹脂(B)以外の熱可塑性樹脂を含んでいてもよい。該熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリブテン、塩素化ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ABS樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種類以上が併用されてもよい。
被覆外層において、樹脂の総質量に対する塩化ビニル系樹脂(B)の含有量は、80質量%以上95質量%以下が好ましく、85質量%以上90質量%以下がより好ましい。
塩化ビニル系樹脂(B)は、被覆内層における塩化ビニル系樹脂(A)と同じでもよいし異なっていてもよい。
塩化ビニル系樹脂(B)は、発泡層における塩化ビニル系樹脂と同じでもよいし異なっていてもよい。
被覆外層の厚さは、0.6mm以上1.5mm以下が好ましく、1.0mm以上1.3mm以下がより好ましい。被覆外層の厚さを上記下限値以上とすることにより、外部からの衝撃に強い配管材にできる。被覆外層の厚さを上記上限値以下とすることにより、配管材を軽量にできる。また、発泡層の厚さを厚くできるため、配管材を断熱性に優れたものにできる。
外部からの衝撃により強くする場合には、被覆外層の厚さは、1.0mm以上5.0mm以下とすることが好ましく、1.5mm以上3.5mm以下とすることがより好ましい。
被覆外層には顔料が含まれていてもよい。顔料が含まれていることにより、外観を良好にできる。
4.配管材の製造方法
本発明の配管材は、常法により製造することが可能であり、製造方法に特に制限はない。主に、押出成形を採用して製造することができる。
より具体的には、発泡層押出機、並びに、必要に応じて被覆外層押出機及び/又は被覆内層押出機を備え、これらの押出機には金型が接続される製造装置を利用し、製造することが可能である。
以下、図面をもとに、本発明の配管材の製造方法の具体的な実施態様の一例について、説明する。
図2及び図3は、配管材10’を製造するための製造装置20の全体構成図である。製造装置20は、発泡層押出機12、金型13、冷却水槽15、引取機16、及び切断機17を備えることが好ましい。また、被覆外層及び/又は被覆外層を備える配管材を製造する際には、必要に応じて、内外層押出機11を備えることも好ましい。
内外層押出機11、及び発泡層押出機12には金型13が接続され、金型13には冷却水槽15が接続されていてもよい。さらに、冷却水槽15には引取機16が接続され、引取機16には切断機17が接続されていることが好ましい。さらに、図2及び図3に示すように、ガスボンベ18と定量ポンプ19が発泡層押出機12に接続されていてもよい。
ガスボンベ18と定量ポンプ19は、発泡層押出機12のベント孔から、気体の発泡剤を供給するものである。
内外層押出機11は、非発泡内層1及び非発泡外層3を形成する非発泡層用熱可塑性樹脂組成物を溶融混練し、金型13に押し出すものである。
発泡層押出機12は、発泡層2を形成する発泡層用熱可塑性樹脂組成物を溶融混練し、金型13に押し出すものである。
金型13は、発泡層押出機12から注入された発泡層用熱可塑性樹脂組成物と、必要に応じて内外装押出機11から注入された被覆外層及び/又は被覆内層用の熱可塑性樹脂組成物とから、未硬化の配管材100’を成形するものである。
冷却水槽15には、未硬化の配管材100’を所定寸法に成形するための配管外面成形用チューブ14が取り付けられており、金型13で成形された未硬化の配管材100’の外面を配管外面成形用チューブ14に接触させた状態で冷却するものである。
引取機16は、冷却水槽15で冷却された配管材10’を受け取るものである。
切断機17は、引取機16から送られてきた配管材10’を所定の長さに切断するものである。
まず、被覆層を形成する態様を採用する場合、被覆層用熱可塑性樹脂組成物を内外層押出機11に供給し、溶融混練する。これとは別に、発泡層用熱可塑性樹脂組成物を発泡層押出機12に供給し、溶融混練する。このときガスを発泡剤として使用する場合には、発泡層用熱可塑性樹脂組成物を溶融混練しているところに、ガスボンベ18内のガスを定量ポンプ19のポンプ動作によりベント孔から供給する。固体又は液体の発泡剤を使用する場合には、発泡層用熱可塑性樹脂組成物に発泡剤をあらかじめ配合しておいてもよい。
そして、例えば発泡層、被覆外層及び被覆内層の三層構造を採用する場合には、図4に示すように、被覆内外層押出機11により溶融混練された被覆層用熱可塑性樹脂組成物21と、発泡層押出機12により溶融混練された発泡層用熱可塑性樹脂組成物22を、金型13に注入し、金型13内部で合流させて、三層構造の未硬化の配管材100’を成形する。未硬化の配管材100’は、被覆層用熱可塑性樹脂組成物21から形成される被覆層用熱可塑性樹脂層31と、被覆内層1及び被覆外層3の間の、発泡層用熱可塑性樹脂組成物22から形成される発泡熱可塑性樹脂層32とから構成される。
さらに、未硬化の配管材100’を金型13より吐出すると、発泡熱可塑性樹脂層32の樹脂が発泡する。未硬化の配管材100’を管外面成形用チューブ14内に挿入し、未硬化の配管材100’は所定寸法に型成形されながら冷却水槽15内で冷却されて配管10’となる。さらに、冷却成形された配管材10’を引取機16に引き渡して切断機17に送り、切断機17において所定の長さに切断する。
金型13で成形するときの温度は、140℃以上200℃以下が好ましく、160℃以上190℃以下がより好ましい。
金型で成形するときの時間は、10分以上30分以下が好ましく、10分以上20分以下がより好ましい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
以下、実施例に基づき、本発明の実施形態をより具体的に説明するが、本発明がこれらに限定されるものではない。
図2〜4に記載した製造装置を使用し、下記表1の組成にしたがって、実施例1〜6及び比較例1〜3の配管材を製造した。
(発泡状態評価)
製造した各実施例及び比較例の断面を目視により観察し、断面にて気泡が形成されているかを確認した。気泡が連通し、形成できない状態を破泡とする。表1中では、充分な発泡が確認されたものを○、破泡したものを×で表示した。
(膨張倍率評価)
ロールプレスにより板状にした試験片を直方体状に切り出し、厚さ、縦、横の三箇所をノギスで測定した。その後、各実施例及び比較例の試験片を950℃に昇温した電気炉に4分間入れて、膨張させた。その後電気炉から取り出し常温で放冷した。放冷した膨張後試験片の厚さ、縦、横をノギスで計測し次の式によって膨張倍率Rを算出し、膨張倍率Rが10以上であれば、実用上十分な熱膨張率を有すると判断した。
膨張倍率:R=(a1b1c1)/(a0b0c0)
a0:膨張前の試験片厚さ(mm)
b0:膨張前の試験片縦長さ(mm)
c0:膨張前の試験片横長さ(mm)
a1:膨張後の試験片厚さ(mm)
b1:膨張後の試験片縦長さ(mm)
c1:膨張後の試験片横長さ(mm)
Figure 2020159476
表1に示したとおり、各実施例の配管材は、高い膨張倍率を有することから、配管としての耐火性能が高いことが確認された。また、各実施例の配管材の発泡層における発泡状態も良好であり、充分な断熱性能を有することも確認された。一方で、比較例の配管材においては、耐火性能又は断熱性能のいずれか又は双方が不充分であることが確認された。
1 被覆内層
2 発泡層
3 被覆外層
10´ 配管材
11 被覆内外層押出機
12 発泡層押出機
13 金型
14 配管外面成形用チューブ
15 冷却水槽
16 引取機
17 切断機
18 ガスボンベ
19 定量ポンプ
20 製造装置
21 被覆層用熱可塑性樹脂組成物
22 発泡層用熱可塑性樹脂組成物
31 被覆層用熱可塑性樹脂層
32 発泡熱可塑性樹脂層
100´ 未硬化の配管材

Claims (5)

  1. 熱可塑性樹脂及び膨張黒鉛を含有する管状の発泡層を有し
    該発泡層は、前記熱可塑性樹脂100質量部に対して、前記膨張黒鉛を2〜50質量部含む、配管材。
  2. 前記発泡層の外側及び内側の少なくとも一方に被覆層を有する、請求項1に記載の配管材。
  3. 前記発泡層の発泡倍率は2〜10である、請求項1又は2に記載の配管材。
  4. 前記膨張黒鉛の平均粒径は100〜600μmである、請求項1〜3の何れか1項に記載の配管材。
  5. 前記熱可塑性樹脂はポリ塩化ビニル系樹脂である、請求項1〜4の何れか1項に記載の配管材。
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