JP2005068217A - 管状樹脂成形品及びその成形方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高価な原材料や特殊な成形装置を使用せずに、衝撃強度を維持しながら、強度や剛性などの機械特性が改善されたポリオレフィン管状成形品を得る。
【解決手段】 ポリオレフィン95〜50重量%およびポリアルキレンテレフタレートもしくはポリアルキレンナフタレート5〜50重量%からなる組成物を、押出成形機により、引張り速度比λ(成形時に樹脂を引張る速度/ダイから出る樹脂の速度)>1で押出成形して、ポリオレフィンがマトリックスを形成し、該マトリックス中でポリアルキレンテレフタレートもしくはポリアルキレンナフタレートが長繊維状を形成する。
【選択図】 なし
【解決手段】 ポリオレフィン95〜50重量%およびポリアルキレンテレフタレートもしくはポリアルキレンナフタレート5〜50重量%からなる組成物を、押出成形機により、引張り速度比λ(成形時に樹脂を引張る速度/ダイから出る樹脂の速度)>1で押出成形して、ポリオレフィンがマトリックスを形成し、該マトリックス中でポリアルキレンテレフタレートもしくはポリアルキレンナフタレートが長繊維状を形成する。
【選択図】 なし
Description
本発明は、ポリオレフィンとポリアルキレンテレフタレートもしくはポリアルキレンナフタレートとからなる組成物を特定の条件下に押出成形して、ポリオレフィン成分がマトリックスを形成し、該マトリックス中でポリアルキレンテレフタレートもしくはポリアルキレンナフタレート成分が長繊維状を形成した管状樹脂成形品及びその成形方法に関する。
近年ポリオレフィン(POと略す。)、特にポリエチレン(PEと略す。)はクリープ特性、耐環境応力亀裂性、耐衝撃特性、可とう性に優れており、上下水道管、ガス管、給水管などの配管材料として広く使用されている。また、ポリエチレンパイプは地震に対しても、パイプが地盤の変動に追随して伸びるなどの特性を持つために鋼管、鋳鉄管などの管種よりも優れていることが実証されている。このような特性から上下水道管、ガス管、給水管などの配管材料として適している。
しかしPE配管は、鋼管、鋳鉄管などにくらべて強度、剛性が劣るため変形追随性、耐内圧性、長期強度性などの信頼性を向上するべく、肉厚を厚くすることで対応している。しかしながら肉厚では限界があり、軽量化という特徴を損なうので、種々の対策が試みられている。
しかしPE配管は、鋼管、鋳鉄管などにくらべて強度、剛性が劣るため変形追随性、耐内圧性、長期強度性などの信頼性を向上するべく、肉厚を厚くすることで対応している。しかしながら肉厚では限界があり、軽量化という特徴を損なうので、種々の対策が試みられている。
配管用材料用ポリエチレンパイプに関しては以下のような技術が知られている。
実開昭58−61984号公報には外壁層が高密度PE、内壁層が低密度PEからなるポリエチレンパイプが知られている。(例えば特許等文献1参照。)。
特開2000−109521号には、MFR、密度、Mw、Mw/Mn及びクロス分別クロマトグラフによる溶出成分が特定の範囲にあるエチレン/α−オレフィン共重合体を使用したパイプ及び継ぎ手が知られている。(例えば特許文献2参照。)。
特開2000−117831号には、ゲル分率が特定の範囲にある架橋ポリオレフィンを成形してなる二軸配向ポリオレフィン管が開示されている。(例えば特許文献3参照。)。
特開2002−37894号には、有機化層状珪酸塩を添加してなるポリオレフィン樹脂組成物を成形してなる配向ポリオレフィン管が開示されている。(例えば特許文献4参照。)。
しかしこれらの技術では、いずれも物性の大幅な改善は図り難い。
実開昭58−61984号公報には外壁層が高密度PE、内壁層が低密度PEからなるポリエチレンパイプが知られている。(例えば特許等文献1参照。)。
特開2000−109521号には、MFR、密度、Mw、Mw/Mn及びクロス分別クロマトグラフによる溶出成分が特定の範囲にあるエチレン/α−オレフィン共重合体を使用したパイプ及び継ぎ手が知られている。(例えば特許文献2参照。)。
特開2000−117831号には、ゲル分率が特定の範囲にある架橋ポリオレフィンを成形してなる二軸配向ポリオレフィン管が開示されている。(例えば特許文献3参照。)。
特開2002−37894号には、有機化層状珪酸塩を添加してなるポリオレフィン樹脂組成物を成形してなる配向ポリオレフィン管が開示されている。(例えば特許文献4参照。)。
しかしこれらの技術では、いずれも物性の大幅な改善は図り難い。
一方、ポリエチレン(PEと略す。)等のポリオレフィンの強度や剛性を上げるためガラス繊維や炭素繊維が混合されている。
また、二軸押出成形機を用いて、ポリブチレンテレフタレート(PBTと略す)とPEのブレンド物をダイより押出し、冷却工程において押出スランドに延伸処理を行い、延伸処理が押出ストランドの力学的特性および内部構造におよぼす影響が検討されている。さらにこのストランドから得られたペレットを用いて、成形温度を変化させて射出成形を行い、成形温度が射出成形品の力学的特性および内部構造におよぼす影響についても検討されている。その結果、押出ストランドでは、(1)PBTがPEマトリックス中で長繊維(ファイブロ)化すること、(2)押出の冷却過程で、押出ストランドに延伸処理を行うことにより、PBTのファイブロ化が促進され、ストランドの機械特性を向上させることが見出されている。
また、二軸押出成形機を用いて、ポリブチレンテレフタレート(PBTと略す)とPEのブレンド物をダイより押出し、冷却工程において押出スランドに延伸処理を行い、延伸処理が押出ストランドの力学的特性および内部構造におよぼす影響が検討されている。さらにこのストランドから得られたペレットを用いて、成形温度を変化させて射出成形を行い、成形温度が射出成形品の力学的特性および内部構造におよぼす影響についても検討されている。その結果、押出ストランドでは、(1)PBTがPEマトリックス中で長繊維(ファイブロ)化すること、(2)押出の冷却過程で、押出ストランドに延伸処理を行うことにより、PBTのファイブロ化が促進され、ストランドの機械特性を向上させることが見出されている。
本発明の目的は、高価な原材料や特殊な成形装置を使用せずに、衝撃強度を維持しながら、強度や剛性などの機械特性が改善されたポリオレフィン管状成形品を提供することである。
本発明者らは、ポリオレフィン(PO)95〜50重量%およびポリアルキレンテレフタレート(PRT)もしくはポリアルキレンナフタレート(PRN)5〜50重量%からなる組成物を、押出成形機により、引張り速度比λ>1の条件下に押出すことにより、POがマトリックスを形成し、その中でPRTもしくはPRNがファイブロ化するので、それを用いて配管材料を作成することにより強度、剛性が大幅に向上すること、さらに、冷却過程で延伸をかけるとさらにファイブロ化が促進され、強度、剛性が一層向上することを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の第1は、ポリオレフィン95〜50重量%およびポリアルキレンテレフタレートもしくはポリアルキレンナフタレート5〜50重量%からなる組成物(両者の合計は100重量%である。)を押出成形してなり、ポリオレフィンがマトリックスを形成し、該マトリックス中でポリアルキレンテレフタレートもしくはポリアルキレンナフタレートが長繊維化されてなる管状樹脂成形品を提供する。
本発明の第2は、ポリアルキレンテレフタレートもしくはポリアルキレンナフタレートの長繊維化された長さが5mm以上である本発明の第1に記載の管状樹脂成形品を提供する。
本発明の第3は、長繊維化されたポリアルキレンテレフタレートもしくはポリアルキレンナフタレートが網状を形成してなる本発明の第1又は2に記載の管状樹脂成形品を提供する。
本発明の第4は、配管材料である本発明の第1〜3にいずれかに記載の管状樹脂成形品を提供する。
本発明の第5は、ガス配管用、上下水道配管用もしくは給排水配管用パイプ、又はそれらに用いる継ぎ手である本発明の第4に記載の管状樹脂成形品を提供する。
本発明の第6は、ポリオレフィン95〜50重量%およびポリアルキレンテレフタレートもしくはポリアルキレンナフタレート5〜50重量%からなる組成物(両者の合計は100重量%である。)を、押出成形機により、引張り速度比λ(成形時に樹脂を引張る速度/ダイから出る樹脂の速度)>1で押出成形して、ポリオレフィンがマトリックスを形成し、該マトリックス中でポリアルキレンテレフタレートもしくはポリアルキレンナフタレートが長繊維状を形成することを特徴とする管状樹脂成形品の成形方法を提供する。
本発明の第2は、ポリアルキレンテレフタレートもしくはポリアルキレンナフタレートの長繊維化された長さが5mm以上である本発明の第1に記載の管状樹脂成形品を提供する。
本発明の第3は、長繊維化されたポリアルキレンテレフタレートもしくはポリアルキレンナフタレートが網状を形成してなる本発明の第1又は2に記載の管状樹脂成形品を提供する。
本発明の第4は、配管材料である本発明の第1〜3にいずれかに記載の管状樹脂成形品を提供する。
本発明の第5は、ガス配管用、上下水道配管用もしくは給排水配管用パイプ、又はそれらに用いる継ぎ手である本発明の第4に記載の管状樹脂成形品を提供する。
本発明の第6は、ポリオレフィン95〜50重量%およびポリアルキレンテレフタレートもしくはポリアルキレンナフタレート5〜50重量%からなる組成物(両者の合計は100重量%である。)を、押出成形機により、引張り速度比λ(成形時に樹脂を引張る速度/ダイから出る樹脂の速度)>1で押出成形して、ポリオレフィンがマトリックスを形成し、該マトリックス中でポリアルキレンテレフタレートもしくはポリアルキレンナフタレートが長繊維状を形成することを特徴とする管状樹脂成形品の成形方法を提供する。
本発明による効果は次の通りである。
・強度、剛性などの耐圧レベルが大幅に向上するため安全率のアップが図れる。
・中圧管、高圧管への適用が可能となる。
・耐熱性が向上するので、高温用配管材料に用いることができる。そのため産業用の配管材料として使用できる。
・POにPRTもしくはPRNを添加すると可塑化時の流動性がよくなるため成形性が向上する。
・リサイクル性に優れる。ファイブロは、再押し出ししても再度、形成できるため、製造時の規格外品でも再押し出しして製品化できる。
・強度、剛性などの耐圧レベルが大幅に向上するため安全率のアップが図れる。
・中圧管、高圧管への適用が可能となる。
・耐熱性が向上するので、高温用配管材料に用いることができる。そのため産業用の配管材料として使用できる。
・POにPRTもしくはPRNを添加すると可塑化時の流動性がよくなるため成形性が向上する。
・リサイクル性に優れる。ファイブロは、再押し出ししても再度、形成できるため、製造時の規格外品でも再押し出しして製品化できる。
初めに、原料について説明する。
ポリオレフィン(PO)としては、特に制限はなく、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−プロピレン共重合体、ポリ4−メチルペンテン−1(PMP)、又はこれらの混合物が挙げられる。ポリオレフィン(PO)には、ノルボルネン樹脂やアダマンタン樹脂などの脂環式樹脂などが、本発明の効果を妨げない範囲で混入されていてもよい。
ポリエチレン(PE)としては、特に制限はなく、市販の高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体等が挙げられる。
ポリプロピレン(PP)としては、特に制限はなく、イソタクテイックPPでもシンジオタクティックPPでも、エチレン−プロピレン共重合体等でも、ジエンモノマー等との3元共重合体でもよい。
ポリアルキレンテレフタレート(PRT)としては、特に制限はないが、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、又はこれらの混合物が挙げられる。
ポリアルキレンナフタレート(PRN)としては、ポリエチレンナフタレート(PEN)等が挙げられる。
ポリオレフィン(PO)としては、特に制限はなく、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−プロピレン共重合体、ポリ4−メチルペンテン−1(PMP)、又はこれらの混合物が挙げられる。ポリオレフィン(PO)には、ノルボルネン樹脂やアダマンタン樹脂などの脂環式樹脂などが、本発明の効果を妨げない範囲で混入されていてもよい。
ポリエチレン(PE)としては、特に制限はなく、市販の高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体等が挙げられる。
ポリプロピレン(PP)としては、特に制限はなく、イソタクテイックPPでもシンジオタクティックPPでも、エチレン−プロピレン共重合体等でも、ジエンモノマー等との3元共重合体でもよい。
ポリアルキレンテレフタレート(PRT)としては、特に制限はないが、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、又はこれらの混合物が挙げられる。
ポリアルキレンナフタレート(PRN)としては、ポリエチレンナフタレート(PEN)等が挙げられる。
本発明では、目的とする成形品を得るためには、ポリオレフィン(PO)95〜50重量%及びポリアルキレンテレフタレート(PRT)もしくはポリアルキレンナフタレート(PRN)5〜50重量%(POとPRTもしくはPRNとの合計は100重量%である。)からなる樹脂組成物、好ましくはポリオレフィン(PO)90〜60重量%、ポリアルキレンテレフタレート(PRT)もしくはポリアルキレンナフタレート(PRN)10〜40重量%からなる樹脂組成物を使用する。
なお、本発明では、目的に応じて、樹脂に安定剤、滑剤、充填剤、可塑剤、着色剤等の公知の添加剤や他の樹脂を添加してもよい。
押出成形機としては、単軸押出機、同方向もしくは異方向2軸押出機等が使用できるが、混練性の良い2軸押出機が好ましい。また、ヘッドにスクリーンを入れて、できるだけ流れを細分化することが好ましい。
上記で規定された組成物を使用して、成形品を押出成形する場合に、引張り速度比λ(成形時に樹脂を引張る速度/ダイから出る樹脂の速度)>1で押出成形することが好ましく、さらに好ましくはλ≧1.5、特に好ましくはλ≧2である。λが1以下では、押出成形品の厚肉部中央のファイブロ化された繊維の長さが短かったり、ファイブロ化が不十分で海島構造となったりするからである。
本発明の樹脂組成物を使用して押出成形して得られた成形品としては、上下水道管、ガス管、給水管、継手などの産業用配管材料等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物を使用して押出成形して得られた成形品としては、上下水道管、ガス管、給水管、継手などの産業用配管材料等が挙げられる。
(実施例)
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
ポリアルキレンテレフタレートとしてポリプラスチックス(株)製のジュラネックスTM〔ポリブチレンテレフタレート(PBT):融点223℃、メルトインデックス5(235℃)〕を用い、ポリエチレンとしては中密度ポリエチレン(PE)〔日本ポリケム(株)製、ノバテック(融点127℃、メルトインデックス0.2g/10分(190℃))〕を用い、PBT20重量%:PE80重量%で混合して、繊維状ポリアルキレンテレフタレート強化成形体を得た。
次に、その具体的押出成形方法を記述する。押出成形には、(株)テクノベルの同方向回転二軸押出機(スクリュー径20mm)を用い、スクリュー回転数を200rpm、樹脂温度は250℃に設定した。押出機にはパイプダイ(外径23mm、肉厚3mm)を取りつけ,一定速度で引取ることによりパイプを成形した。その際の引取速度は、λ=Vp/Vd(Vp:引取速度、Vd:ダイス内の樹脂流速)が2.1の条件とした。
次に、パイプから切り出した試験片について、引張試験を島津製作所(株)製の万能試験機を用いて行った。引張速度は、200mm/minとした。
次に、試験片の衝撃試験を行った。衝撃試験は、(株)東洋精機製作所製のシャルピー衝撃試験機及び落錘衝撃試験機を用いて行った。
次に、試験片の内部構造を日本電子(株)製の走査型電子顕微鏡を用いて行った。観察は、試験片をテトラリンにより処理してPE部を溶解し、残ったPBT部の観察を行った。
ポリアルキレンテレフタレートとしてポリプラスチックス(株)製のジュラネックスTM〔ポリブチレンテレフタレート(PBT):融点223℃、メルトインデックス5(235℃)〕を用い、ポリエチレンとしては中密度ポリエチレン(PE)〔日本ポリケム(株)製、ノバテック(融点127℃、メルトインデックス0.2g/10分(190℃))〕を用い、PBT20重量%:PE80重量%で混合して、繊維状ポリアルキレンテレフタレート強化成形体を得た。
次に、その具体的押出成形方法を記述する。押出成形には、(株)テクノベルの同方向回転二軸押出機(スクリュー径20mm)を用い、スクリュー回転数を200rpm、樹脂温度は250℃に設定した。押出機にはパイプダイ(外径23mm、肉厚3mm)を取りつけ,一定速度で引取ることによりパイプを成形した。その際の引取速度は、λ=Vp/Vd(Vp:引取速度、Vd:ダイス内の樹脂流速)が2.1の条件とした。
次に、パイプから切り出した試験片について、引張試験を島津製作所(株)製の万能試験機を用いて行った。引張速度は、200mm/minとした。
次に、試験片の衝撃試験を行った。衝撃試験は、(株)東洋精機製作所製のシャルピー衝撃試験機及び落錘衝撃試験機を用いて行った。
次に、試験片の内部構造を日本電子(株)製の走査型電子顕微鏡を用いて行った。観察は、試験片をテトラリンにより処理してPE部を溶解し、残ったPBT部の観察を行った。
表1に、PE、PE/PBT複合体の引張弾性率、引張強度、シャルピー衝撃値及び落錘衝撃値を示す。PBTの添加により引張弾性率で29.1%,引張強度で12.6%向上している。これらの値は、PEとPBTの組成比に基づく単なる相加的数値を超える値を示し、PEマトリックス相にPBTがネットワーク状にファイブロ化した効果を示している。
さらに、ひずみ量1000%以上でもPE/PRT複合体は、PEと同様に、破断に至らなかった。シャルピー及び落錘衝撃値ともPEと同等以上となった。
さらに、ひずみ量1000%以上でもPE/PRT複合体は、PEと同様に、破断に至らなかった。シャルピー及び落錘衝撃値ともPEと同等以上となった。
[実施例2]
実施例1と同様の手法で,引張速度比λ=3の条件でパイプを得た。
得られたパイプから、試験片を切り出し、実施例1と同様の条件で、引張試験、衝撃試験及び内部構造観察を行った。
引張弾性率及び強度は、冷却過程での延伸により20%以上値が向上している。
実施例1と同様の手法で,引張速度比λ=3の条件でパイプを得た。
得られたパイプから、試験片を切り出し、実施例1と同様の条件で、引張試験、衝撃試験及び内部構造観察を行った。
引張弾性率及び強度は、冷却過程での延伸により20%以上値が向上している。
図1は、実施例1のPE/PBT複合体分散相からPEを溶出した残りのPBT部分の走査型電子顕微鏡写真である。PBTの網目膜状(ネットワーク)に広がった構造が形成されており、PEマトリックスを強化していることが確認できた。
図2は、(a)引張速度比λが1の試験片と、(b)引張速度比λが3の試験片の分散相の走査型電子顕微鏡写真を示している。引張速度比λが1の試験片は分散相が粒子状であるのに対して、引張速度比λが3の試験片は繊維状に分散していることがわかる。
Claims (6)
- ポリオレフィン95〜50重量%およびポリアルキレンテレフタレートもしくはポリアルキレンナフタレート5〜50重量%からなる組成物(両者の合計は100重量%である。)を押出成形してなり、ポリオレフィンがマトリックスを形成し、該マトリックス中でポリアルキレンテレフタレートもしくはポリアルキレンナフタレートが長繊維化されてなる管状樹脂成形品。
- ポリアルキレンテレフタレートもしくはポリアルキレンナフタレートの長繊維化された長さが5mm以上である請求項1に記載の管状樹脂成形品。
- 長繊維化されたポリアルキレンテレフタレートもしくはポリアルキレンナフタレートが網状を形成してなる請求項1又は2に記載の管状樹脂成形品。
- 配管材料である請求項1〜3にいずれかに記載の管状樹脂成形品。
- ガス配管用、上下水道配管用もしくは給排水配管用パイプ、又はそれらに用いる継ぎ手である請求項4に記載の管状樹脂成形品。
- ポリオレフィン95〜50重量%およびポリアルキレンテレフタレートもしくはポリアルキレンナフタレート5〜50重量%からなる組成物(両者の合計は100重量%である。)を、押出成形機により、引張り速度比λ(成形時に樹脂を引張る速度/ダイから出る樹脂の速度)>1で押出成形して、ポリオレフィンがマトリックスを形成し、該マトリックス中でポリアルキレンテレフタレートもしくはポリアルキレンナフタレートが長繊維状を形成することを特徴とする管状樹脂成形品の成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003296597A JP2005068217A (ja) | 2003-08-20 | 2003-08-20 | 管状樹脂成形品及びその成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003296597A JP2005068217A (ja) | 2003-08-20 | 2003-08-20 | 管状樹脂成形品及びその成形方法 |
Publications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013060015A (ja) * | 2007-02-01 | 2013-04-04 | Sanoh Industrial Co Ltd | 多層チューブ |
CN103707482A (zh) * | 2013-12-19 | 2014-04-09 | 四川大学 | 同时具备高强高阻氧聚烯烃管及其制备方法 |
-
2003
- 2003-08-20 JP JP2003296597A patent/JP2005068217A/ja active Pending
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CN103707482A (zh) * | 2013-12-19 | 2014-04-09 | 四川大学 | 同时具备高强高阻氧聚烯烃管及其制备方法 |
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