JP2948719B2 - 廃プラスチック材の鋳込み成形用金型 - Google Patents
廃プラスチック材の鋳込み成形用金型Info
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- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/62—Plastics recycling; Rubber recycling
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- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、廃プラスチック材料を
用いて、例えば、プラスチック土木材などを鋳込み成形
するための金型に関するものである。
用いて、例えば、プラスチック土木材などを鋳込み成形
するための金型に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】再生用廃プラスチック材は熱可塑性のポ
リオレフィン系のものすなわち、ポリエチレンを主体と
し、これにポリスチレン，ＡＢＳ樹脂，ポリカーボネー
ト等が混在し、塩化ビニル系樹脂も混入する。塩化ビニ
ル系樹脂は溶融物の鋳込み成形に際し、熱分解して塩酸
を発生し、金型を激しく腐食するので、分別除去する必
要があるが、実際の集荷過程で充分な分別は困難であ
り、粉砕処理された廃プラスチック成形材料中に多少の
塩化ビニル系樹脂が混入することは免れない。さらに、
合成樹脂の成形加工には種々の添加剤が加えられてお
り、これらが鋳込み成形時に相互に反応、または熱分解
し、塩酸、硫酸、硝酸等を発生し、金型の腐食を惹き起
こす。このため、クロムニッケル鍍金の耐食処理が施さ
れた鋳型内面も腐食され通常１年程度の耐用命数しかな
く、鋳型の再修理も多額の費用を要する。
リオレフィン系のものすなわち、ポリエチレンを主体と
し、これにポリスチレン，ＡＢＳ樹脂，ポリカーボネー
ト等が混在し、塩化ビニル系樹脂も混入する。塩化ビニ
ル系樹脂は溶融物の鋳込み成形に際し、熱分解して塩酸
を発生し、金型を激しく腐食するので、分別除去する必
要があるが、実際の集荷過程で充分な分別は困難であ
り、粉砕処理された廃プラスチック成形材料中に多少の
塩化ビニル系樹脂が混入することは免れない。さらに、
合成樹脂の成形加工には種々の添加剤が加えられてお
り、これらが鋳込み成形時に相互に反応、または熱分解
し、塩酸、硫酸、硝酸等を発生し、金型の腐食を惹き起
こす。このため、クロムニッケル鍍金の耐食処理が施さ
れた鋳型内面も腐食され通常１年程度の耐用命数しかな
く、鋳型の再修理も多額の費用を要する。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、腐食性の
有害物質を発生する廃プラスチック材の鋳込み成形に対
して、充分な耐食性を有する鋳型について検討し、溶融
プラスチックスの注型温度が２６０℃程度である点に注
目し、これ以上の温度に耐え、かつ鋳型金属と充分な結
合力を有する合成樹脂で鋳型内面をライニングすること
に想到し、樹脂の選定に付いて研究を進め、エポキシ樹
脂中の特に耐熱性を向上させたものが好適であることを
見いだし、本発明を完成するに至った。
有害物質を発生する廃プラスチック材の鋳込み成形に対
して、充分な耐食性を有する鋳型について検討し、溶融
プラスチックスの注型温度が２６０℃程度である点に注
目し、これ以上の温度に耐え、かつ鋳型金属と充分な結
合力を有する合成樹脂で鋳型内面をライニングすること
に想到し、樹脂の選定に付いて研究を進め、エポキシ樹
脂中の特に耐熱性を向上させたものが好適であることを
見いだし、本発明を完成するに至った。
【０００４】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、金属製の鋳込み成形用金型において、粗面化した金
型内面を耐熱温度３００℃以上の耐熱性エポキシ樹脂５
〜４０重量部に、金属または無機耐熱材の粉末または繊
維を９５〜６０重量部添加した組成物で被覆し、仕上げ
加工してなることを特徴とする廃プラスチック材の鋳込
み成形用金型が提供される。エポキシ樹脂には、その特
性として、熱膨張係数はほぼゼロに近く、かつ金属と優
れた結合を示すものがある。鋳込み成形時の溶融樹脂温
度は２００℃〜２８０℃であり、本発明に適用されるエ
ポキシ樹脂としては、耐熱性性能に優れたもの、即ち耐
熱温度３００℃以上のものが要求される。
ば、金属製の鋳込み成形用金型において、粗面化した金
型内面を耐熱温度３００℃以上の耐熱性エポキシ樹脂５
〜４０重量部に、金属または無機耐熱材の粉末または繊
維を９５〜６０重量部添加した組成物で被覆し、仕上げ
加工してなることを特徴とする廃プラスチック材の鋳込
み成形用金型が提供される。エポキシ樹脂には、その特
性として、熱膨張係数はほぼゼロに近く、かつ金属と優
れた結合を示すものがある。鋳込み成形時の溶融樹脂温
度は２００℃〜２８０℃であり、本発明に適用されるエ
ポキシ樹脂としては、耐熱性性能に優れたもの、即ち耐
熱温度３００℃以上のものが要求される。
【０００５】次に耐熱性エポキシ樹脂を鋳型ライニング
用として用いるために、ライニング層の補強及び溶融樹
脂の保有熱を速やかに除去するための熱伝導性を付与す
る必要がある。このため、鉄などの金属粉，金属繊維
（ホイスカー）あるいは耐熱性無機化合物、例えば窒化
珪素，窒化アルミニウムの粉末や繊維（ホイスカー）等
の添加材が添加される。添加材の量は、重量比でエポキ
シ樹脂５〜４０：添加材９５〜６０の範囲である。エポ
キシ樹脂が５％以下では鋳型への塗布作業性が劣り、４
０％以上では、熱伝導性が劣る。好適には、重量比でエ
ポキシ樹脂２０〜３０：添加材８０〜７０の範囲であ
る。次に、金型内面へのライニング厚さとしては、０．
５ｍｍ〜３ｍｍの範囲で、０.５ｍｍでは、剥離のおそ
れと耐用命数の点で劣り、３ｍｍ以上としても性能の向
上はなく、１ｍｍ程度が良い。
用として用いるために、ライニング層の補強及び溶融樹
脂の保有熱を速やかに除去するための熱伝導性を付与す
る必要がある。このため、鉄などの金属粉，金属繊維
（ホイスカー）あるいは耐熱性無機化合物、例えば窒化
珪素，窒化アルミニウムの粉末や繊維（ホイスカー）等
の添加材が添加される。添加材の量は、重量比でエポキ
シ樹脂５〜４０：添加材９５〜６０の範囲である。エポ
キシ樹脂が５％以下では鋳型への塗布作業性が劣り、４
０％以上では、熱伝導性が劣る。好適には、重量比でエ
ポキシ樹脂２０〜３０：添加材８０〜７０の範囲であ
る。次に、金型内面へのライニング厚さとしては、０．
５ｍｍ〜３ｍｍの範囲で、０.５ｍｍでは、剥離のおそ
れと耐用命数の点で劣り、３ｍｍ以上としても性能の向
上はなく、１ｍｍ程度が良い。
【０００６】
【作用】本発明の施工方法としては、例えば炭素鋼製の
鋳込み成形用に二つ割りされた金型の内面を樹脂との接
着性を増強するため、サンドブラスト処理を行なって表
面を粗面化する。次に、金属粉等を添加したペースト状
としたエポキシ樹脂組成物を所定厚さとなるように塗布
する。ついで、加熱硬化または常温硬化させる。硬化
後、エポキシ組成物表面を切削加工仕上げして、鋳型を
組立て、使用に供する。本発明によりライニング処理さ
れた鋳型は、エポキシ樹脂の耐熱性、耐酸性、鋳型への
接着性及び熱伝導性の改良により、廃プラスチック材中
に塩化ビニル系樹脂等が混在しても、腐食されることな
く長期間使用することが可能である。またライニング箇
所が一部剥がれても、ライニング材料で充填して仕上げ
ることにより容易に補修することができる。
鋳込み成形用に二つ割りされた金型の内面を樹脂との接
着性を増強するため、サンドブラスト処理を行なって表
面を粗面化する。次に、金属粉等を添加したペースト状
としたエポキシ樹脂組成物を所定厚さとなるように塗布
する。ついで、加熱硬化または常温硬化させる。硬化
後、エポキシ組成物表面を切削加工仕上げして、鋳型を
組立て、使用に供する。本発明によりライニング処理さ
れた鋳型は、エポキシ樹脂の耐熱性、耐酸性、鋳型への
接着性及び熱伝導性の改良により、廃プラスチック材中
に塩化ビニル系樹脂等が混在しても、腐食されることな
く長期間使用することが可能である。またライニング箇
所が一部剥がれても、ライニング材料で充填して仕上げ
ることにより容易に補修することができる。
【０００７】
【実施例】塩化ビニル樹脂が１％〜１０％混入されたポ
リオレフィン廃プラスチック材を用いて従来のニッケル
クロム鍍金処理された金型と本発明による金型の比較試
験を行なった。使用した鋳込み用金型は内径１００ｍ
ｍ，長さ１０００ｍｍのものである。耐熱性エポキシ樹
脂（商品名デブコンＨＲ３０３，耐熱温度３００℃(デ
ブコン社製)２０重量部に、鉄粉８０重量部を均一混合
し、金型内面に塗布、硬化、仕上げを行い、ライニング
厚さ１ｍｍの鋳型を得た。鋳込試験の鋳込み温度は２３
０℃〜２７０℃であった。従来の鍍金された金型は１週
間で製品の肌荒れが起こり、金型を調べたところ内面腐
食が観察されたが、本発明の金型では１ヶ月経過後も何
らの肌荒れや腐食も見られず、長期間使用可能であるこ
とが示された。
リオレフィン廃プラスチック材を用いて従来のニッケル
クロム鍍金処理された金型と本発明による金型の比較試
験を行なった。使用した鋳込み用金型は内径１００ｍ
ｍ，長さ１０００ｍｍのものである。耐熱性エポキシ樹
脂（商品名デブコンＨＲ３０３，耐熱温度３００℃(デ
ブコン社製)２０重量部に、鉄粉８０重量部を均一混合
し、金型内面に塗布、硬化、仕上げを行い、ライニング
厚さ１ｍｍの鋳型を得た。鋳込試験の鋳込み温度は２３
０℃〜２７０℃であった。従来の鍍金された金型は１週
間で製品の肌荒れが起こり、金型を調べたところ内面腐
食が観察されたが、本発明の金型では１ヶ月経過後も何
らの肌荒れや腐食も見られず、長期間使用可能であるこ
とが示された。
【０００８】
【発明の効果】本発明によれば、廃プラスチック材の鋳
込み成形用の金型を長期間使用可能とし、かつ加工に従
来のような鍍金作業がないので加工費が低廉で、金型の
製作等で環境に悪影響を及ぼすおそれがない。また、ラ
イニング箇所が一部剥がれても、ライニング材料で埋め
て仕上げすることにより容易に補修することができる。
込み成形用の金型を長期間使用可能とし、かつ加工に従
来のような鍍金作業がないので加工費が低廉で、金型の
製作等で環境に悪影響を及ぼすおそれがない。また、ラ
イニング箇所が一部剥がれても、ライニング材料で埋め
て仕上げすることにより容易に補修することができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平６−298909（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−301227（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−295083（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−169456（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−116190（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−185630（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−162909（ＪＰ，Ａ) 特開 昭64−44710（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−98414（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) B29C 33/38 B29B 17/00
Claims (1)
- 【請求項１】 金属製の鋳込み成形用金型において、粗
面化した金型内面を耐熱温度３００℃以上の耐熱性エポ
キシ樹脂５〜４０重量部に、金属または無機耐熱材の粉
末または繊維を９５〜６０重量部添加した組成物で被覆
し、仕上げ加工してなることを特徴とする廃プラスチッ
ク材の鋳込み成形用金型。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15807993A JP2948719B2 (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | 廃プラスチック材の鋳込み成形用金型 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15807993A JP2948719B2 (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | 廃プラスチック材の鋳込み成形用金型 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06344349A JPH06344349A (ja) | 1994-12-20 |
| JP2948719B2 true JP2948719B2 (ja) | 1999-09-13 |
Family
ID=15663842
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15807993A Expired - Fee Related JP2948719B2 (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | 廃プラスチック材の鋳込み成形用金型 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2948719B2 (ja) |
-
1993
- 1993-06-04 JP JP15807993A patent/JP2948719B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06344349A (ja) | 1994-12-20 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |