JPS63273664A - ポリアミド組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は金属メッキの密着性に優れたポリアミド組成物
に関するものである。

（従来の技術） 最近、精密分野においてはプラスチック化が促進され、
１カメラボデイ、腕時計ケース、ポータプルカセットケ
ースなどに使用されている。その理由として、プラスチ
ックは金属では製造が困難な薄肉や複雑°形状の成型品
を容易に製造でき、しかも射出成形等による大量生産が
可能であり、非常に生産性が向上するためである。一方
、超精密分野においては、強度、硬度、剛性、質量感、
寸法精度等の金属的諸物性と成型性、メッキ性を満足す
る樹脂が要求されるようになってきた。従来、金属ライ
クな複合樹脂として特開昭５５−７８０８２号公報には
、比重５．０以上からなる亜鉛又は亜鉛を主体とする金
属化合物を含有する比重１．８以上の高比重熱可塑性樹
脂組成物の製造方法が提案されているが、強度、メッキ
性等が不十分である。

又、特開昭６０−２４５６６８号公報にはポリアミド樹
脂、強化用短繊維、金属粉からなる腕時計用ケ−スが提
案されているが、メッキ性等が不十分である。又、特開
昭５７−１２３２３１号公報にはワラストナイトを８０
〜６０重量％含有するポリアミド成形物が提案されてい
るが、該組成物はメッキ性は良好なものの、高質量感、
強度、剛性、寸法精度等の金属的諸物性に劣っており、
超精密分野に適した樹脂はいまだ得られていない。

（発明が解決しようとする問題点） そこで本発明者らは超精密分野に適した金属的諸物性を
備え、しかも成形性、メッキ性の良好な樹脂を得ること
を目的に鋭意検討した結果、本発明を完成した。

（問題点を解決するための手段） 上記目的は、ポリアミド１００重量部に対して、強化用
短繊維２５〜１５０重量部、金属粉１５０〜６００重量
部及びケイ酸金属塩からなる組成物において、該ケイ酸
金属塩の含有量が全量に対して３〜２０重量％である事
を特徴とするポリアミド組成物によって達成される。

以下、具体的に本発明を詳述する。

本発明に用いられるポリアミドはラクタムの自己重縮合
物、ジアミンと二塩基酸の重縮合物、ω−アミノ酸の自
己重縮合物又はそれらの共重合物であり、例えばナイロ
ン６、ナイロン１１．ナイロン１２．ナイロン６・６．
ナイロン６・１０゜ナイロン６・１２．ナイロンＭＸＤ
・６等の１種もしくは２種以上の配合物である。

本発明に用いる強化用短繊維の具体例としては、ガラス
短繊維、カーボン短繊維、炭化ケイ素ウィスカー、窒素
ケイ素ウィスカー、チタン酸カリウムウィスカー、アル
ミナウィスカー等の無機繊維１種もしくは２種以上であ
り、特にガラス短繊維、カーボン短繊維、チタン酸カリ
ウムウィスカーが低価格であり実用的である。強度向上
を有効に得るために、強化用短繊維の表面に種々のカッ
プリング処理を施しても良い。カップリング処理剤の具
体例としては有機シラン化合物、有機チタン化合物、有
機アルミニウム化合物などであるが、特に限定されるも
のではない。処理方法は乾式法、溶剤スラリー法、湿式
法などの強化用短繊維の表面に予め直接処理する方法と
ポリアミド樹脂と強化用短繊維を混練する際に、カップ
リング処理剤を適当量添加する方法がある。強化用短繊
維の配合量としてはポリアミド初詣１００重量部に対し
て２５〜１５０重量部の範囲が良好で、２５重量部未満
では充分な強度向上が得られず、１５０重量部を超える
場合は成形加工性が劣化する。

本発明に用いる金属粉の具体例としては銅粉、ニッケル
粉、鉄粉、錫粉、鉛粉、亜鉛粉、クローム粉、黄銅粉、
洋白粉などの銅合金粉、ステンレス粉、パーマロイ粉、
センダスト粉、酸化鉄粉などの鉄合金粉、タングステン
粉などの１種もしくは２種以上である。これらの金属粉
とポリアミド樹脂の密着性を向上させる目的で、強化用
短繊維と同様にカップリング処理を施しても良い。金属
粉の添加量は比重２．０以上、より好ましくは２．５以
上の高重量感を得るためにはポリアミド樹脂１００重量
部に対して１００重量部以上が必要であり、より好まし
くは１５０重量部である。一方、６００重僅部を超える
場合は成形性・強度が非常に低下する。

本発明のポリアミド組成物による成型品はメッキ性が良
好で、金属メッキの密着強度と外観がともに優れている
。メッキ方法はポリアミドに用いる通常のメッキ方法、
例えば成型品を無機酸水溶液でエツチングした後無電解
メッキ・電気メッキを行う方法を用いれば良い。

本発明に用いるケイ酸金属塩はケイ酸カルシウム、ケイ
酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウムなどであるが、特
にケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウムを用いた場合
、金属メッキの密着強度が良好であり、好ましい。ケイ
酸金属塩の配合量はポリアミド組成物に対して８〜２０
重量％の場合メッキの密着強度が１．０　ＪＦ／ｃｍ以
上となり、特に５〜１５重量％の場合密着強度が優れて
いる。

８重量％未満では密着強度が低く、２０重量％を超える
場合は成型品の外観が悪くなり、密着強度も低下する。

本発明のポリアミド組成物は公知の混線方法、例えば２
軸押用機によるペレット化等の方法により製造される。

好ましくは、２軸押用機による２段階の混練方法、即ち
混線工程の第１段階でポリアミド樹脂に強化用短繊維を
添加した複合樹脂に第２段階で金属粉、ケイ酸金属塩を
添加する方法で製造される。

尚、本発明のポリアミド組成物には、必要により滑剤、
安定剤、核剤、顔料等の各種添加剤を添加しても良い。

（発明の効果） 以上のようにして得られた本発明のポリアミド組成物は
質量感、強度、寸法精度、成形性、メッキ性等に優れ、
超精密分野に適した材料であり、工業的に非常に有用な
成形材料である。

（実施例） 以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、実
施例中の評価方法は次のとおりである。

（１）　　比重は曲げ試験片（１／４）を用いてＡＳＴ
ＭＤ−７９２の試験法に従って測定。

（２）引張強度はＡ８ＴＭ　　Ｄ−６８８の試験法に従
って測定。

（３）成型品の外観は目視で判定。

（４）密着強度の評価方法としては電気鋼メッキ品（厚
みは７０μ）の膜面に巾１　ｃｍの短冊型に刻みをつけ
、角度９０度、剥離速度２０ｍｍ／分でメッキ膜の剥離
強度を測定。

実施例１〜１０及び比較例１〜４ 表−１〜３に示す各種組成物を２軸押用機（ＴＥＸ−８
０、日本製鋼新製）を用いて混線・ペレット化し、射出
成形機（ＳＪ−８５ＣＤ、Ｍ、、泡様製作所製）により
各種試験片を成形し、評価した。但し、密着強度の評価
用試験片の成形条件、成型品形状、及びメッキ処法は次
の通りである。

・成形条件 シリンダ一温度；　２６５／２７０／２７５／２９５℃
（ノズル側） 射出圧力　　　；　８００〜１０００　Ｊｌ／ｃｍ２金
型温度　　　；９０〜１００℃ 成形サイクル　；　１５　ｓｅｃ／２Ｑ　ｓｅｃ　（射
出／冷却）・成型品形状（平板） 長さ１５０　ｍｍｘ巾１００皿×厚さ８ｍｍ（サイドゲ
ート使用） ・メッキ処法 （以下余白） 表１〜８かられかるように、ポリアミド樹脂１００重量
部に対して強化用短繊維は２５重量部未満では強度不足
であり、１５０重量部を超える場合は成型品の外観、成
型性が非常に低下する。

金属粉の配合量は、比重２．０の高重量感を得るにはポ
リアミド樹脂１００重量部に対して１００重量部以上が
必要であり、６００重量部を超えると、成形が非常に困
難になり強度も低下する。又、ケイ酸金属塩の配合量は
ポリアミド組成に対して３〜２０重量％の場合、金属メ
ッキの密着強度は１、　Ｑ　ｋｌ／／ｃｍ以上で良好と
なり、特に５〜１５重量％の場合密着強度が優れている
。８重量％未満では密着強度は低く、２０重量％を超え
る場合は成型品の外観が低下し、密着強度も低下する。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）ポリアミド１００重量部に対して、強化用短繊維
   ２５〜１５０重量部、金属粉１００〜６００重量部及び
   ケイ酸金属塩からなる組成物において、該ケイ酸金属塩
   の含有量が全量に対して８〜２０重量％である事を特徴
   とするポリアミド組成物。
2. （２）強化用短繊維がガラス繊維、炭素繊維、チタン酸
   カリウムウィスカーである特許請求の範囲第一項記載の
   組成物。
3. （３）ケイ酸金属塩がケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミ
   ニウムである特許請求の範囲第一項記載の組成物。
4. （４）ケイ酸金属塩の含有量が５〜１５重量％である特
   許請求の範囲第一項記載の組成物。