JP2989452B2 - ライニング用ポリプロピレン樹脂組成物及びポリプロピレンライニング方法 - Google Patents
ライニング用ポリプロピレン樹脂組成物及びポリプロピレンライニング方法Info
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- JP2989452B2 JP2989452B2 JP5279139A JP27913993A JP2989452B2 JP 2989452 B2 JP2989452 B2 JP 2989452B2 JP 5279139 A JP5279139 A JP 5279139A JP 27913993 A JP27913993 A JP 27913993A JP 2989452 B2 JP2989452 B2 JP 2989452B2
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- Japan
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- polypropylene
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- resin composition
- sheet
- ethylene
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は排煙脱硫装置、ガス精製
プラント、海水淡水化装置、火力プラントなどの金属
(炭素鋼)材料に適用されるライニング用ポリプロピレ
ン樹脂組成物及びポリプロピレンライニングの製造方法
に関する。
プラント、海水淡水化装置、火力プラントなどの金属
(炭素鋼)材料に適用されるライニング用ポリプロピレ
ン樹脂組成物及びポリプロピレンライニングの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のポリプロピレンライニングはポリ
プロピレンのシートあるいはパイプの表面をコロナ放電
や、濃硫酸とクロム酸混液などにより接着性を付与する
表面処理を施した後、エポキシ樹脂などの接着剤を塗布
して接着するシートライニング法が知られている。しか
し、ポリプロピレンの溶融温度以上に被ライニング材を
加熱した面に接着性を付与したポリプロピレンのシート
あるいはスティック状物を融着させてライニングを形成
させる金属との接着が良好なポリプロピレンシートライ
ニングは提案されていない。
プロピレンのシートあるいはパイプの表面をコロナ放電
や、濃硫酸とクロム酸混液などにより接着性を付与する
表面処理を施した後、エポキシ樹脂などの接着剤を塗布
して接着するシートライニング法が知られている。しか
し、ポリプロピレンの溶融温度以上に被ライニング材を
加熱した面に接着性を付与したポリプロピレンのシート
あるいはスティック状物を融着させてライニングを形成
させる金属との接着が良好なポリプロピレンシートライ
ニングは提案されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記、シートまたはパ
イプに表面処理を施し、接着剤で接着してライニングす
るポリプロピレンライニングは次のごとき問題があり、
工業的にはほとんど適用されていない。 (1)接着剤を塗布し、張り付ける方法であり接着不良
などの欠陥を生じやすい。 (2)配管へのライニングの場合、予め押出機で押出し
たポリプロピレンパイプを用いるため、各種管径の配管
が用いられるプラントではそれらの管径に適合するポリ
プロピレンパイプを製作するための金型が必要であり、
ポリプロピレンパイプの価格が非常に高くなる。
イプに表面処理を施し、接着剤で接着してライニングす
るポリプロピレンライニングは次のごとき問題があり、
工業的にはほとんど適用されていない。 (1)接着剤を塗布し、張り付ける方法であり接着不良
などの欠陥を生じやすい。 (2)配管へのライニングの場合、予め押出機で押出し
たポリプロピレンパイプを用いるため、各種管径の配管
が用いられるプラントではそれらの管径に適合するポリ
プロピレンパイプを製作するための金型が必要であり、
ポリプロピレンパイプの価格が非常に高くなる。
【0004】一般に、ポリプロピレンは射出成形品、押
出し成形品、フィルムなどに用いられているが、これら
の市販ポリプロピレンは金属面に対して加熱溶融状態で
は付着しているが、冷却固化時には剥離してしまう。従
って、ポリプロピレンライニングは前述のごとく押出成
形されたシートやパイプを各種表面処理により改質し、
接着剤で接着ライニングするものしか実用化されていな
い。
出し成形品、フィルムなどに用いられているが、これら
の市販ポリプロピレンは金属面に対して加熱溶融状態で
は付着しているが、冷却固化時には剥離してしまう。従
って、ポリプロピレンライニングは前述のごとく押出成
形されたシートやパイプを各種表面処理により改質し、
接着剤で接着ライニングするものしか実用化されていな
い。
【0005】市販ポリプロピレンが、なぜ金属に対して
加熱溶融方法により接着できないかについては、ポリプ
ロピレンが固化収縮率が大きく、比較的低温(常温)に
なっても固化収縮が長時間継続すること、クリープ応力
がポリエチレン、フッ素樹脂に比べてかなり大きいこ
と、あるいは射出成形、押出し成形などにおける離型性
を改良するために添加されている滑剤などの添加剤の影
響によると考えられるが詳細な要因については不明であ
る。
加熱溶融方法により接着できないかについては、ポリプ
ロピレンが固化収縮率が大きく、比較的低温(常温)に
なっても固化収縮が長時間継続すること、クリープ応力
がポリエチレン、フッ素樹脂に比べてかなり大きいこ
と、あるいは射出成形、押出し成形などにおける離型性
を改良するために添加されている滑剤などの添加剤の影
響によると考えられるが詳細な要因については不明であ
る。
【0006】本発明は上記技術水準に鑑み、ポリプロピ
レンの有する優れた耐薬品性、耐熱性及び機械的性質を
保持し、かつ接着性に優れたライニング用ポリプロピレ
ン樹脂組成物及びそのライニング製造方法を提供しよう
とするものである。
レンの有する優れた耐薬品性、耐熱性及び機械的性質を
保持し、かつ接着性に優れたライニング用ポリプロピレ
ン樹脂組成物及びそのライニング製造方法を提供しよう
とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、接着性が
良好なポリプロピレンシートあるいはスティック状物よ
り製造できるライニング材を開発すべく鋭意、実験検討
の結果、ポリプロピレンに変成ポリプロピレン、エチレ
ン−プロピレンラバーを混合した接着性ポリプロピレン
に対し、酸化防止剤を添加すると接着力を損なうことな
く樹脂の劣化を抑え、表面性が良好な皮膜が得られるこ
とを見い出し、その知見に基づいて本発明を完成したも
のである。
良好なポリプロピレンシートあるいはスティック状物よ
り製造できるライニング材を開発すべく鋭意、実験検討
の結果、ポリプロピレンに変成ポリプロピレン、エチレ
ン−プロピレンラバーを混合した接着性ポリプロピレン
に対し、酸化防止剤を添加すると接着力を損なうことな
く樹脂の劣化を抑え、表面性が良好な皮膜が得られるこ
とを見い出し、その知見に基づいて本発明を完成したも
のである。
【0008】すなわち、本発明は、 (1)マレイン酸変成ポリプロピレンとポリプロピレン
の重量比が10/1〜1/100の混合物にエチレン−
プロピレンラバーを1〜20wt%添加し、該混合物に
酸化防止剤を0.1〜1.0wt%添加した樹脂組成物
からなるポリプロピレンライニング用シートあるいはス
ティック状物。 (2)上記(1)のポリプロピレン樹脂組成物のシート
あるいはスティック状物を被ライニング部材に加熱融着
することを特徴とするポリプロピレンライニング方法。
である。
の重量比が10/1〜1/100の混合物にエチレン−
プロピレンラバーを1〜20wt%添加し、該混合物に
酸化防止剤を0.1〜1.0wt%添加した樹脂組成物
からなるポリプロピレンライニング用シートあるいはス
ティック状物。 (2)上記(1)のポリプロピレン樹脂組成物のシート
あるいはスティック状物を被ライニング部材に加熱融着
することを特徴とするポリプロピレンライニング方法。
である。
【0009】本発明の対象とする金属は一般的には炭素
鋼である。本発明において使用されるマレイン酸変成ポ
リプロピレン中のマレイン酸の含有量は0.01wt%
以上であり、好ましくは0.1〜1.0wt%である。
本発明において使用されるエチレン−プロピレンラバー
中のプロピレンの含有量は10〜40wt%である。ま
た、本発明におけるポリプロピレンのメルトフローレー
トは0.1から40の間が好ましい。
鋼である。本発明において使用されるマレイン酸変成ポ
リプロピレン中のマレイン酸の含有量は0.01wt%
以上であり、好ましくは0.1〜1.0wt%である。
本発明において使用されるエチレン−プロピレンラバー
中のプロピレンの含有量は10〜40wt%である。ま
た、本発明におけるポリプロピレンのメルトフローレー
トは0.1から40の間が好ましい。
【0010】本発明におけるマレイン酸変成ポリプロピ
レンとポリプロピレンの混合割合は、使用するマレイン
酸変成ポリプロピレンとポリプロピレンの種類によって
異なるが適正範囲は10/1〜1/100であり、マレ
イン酸変成ポリプロピレンの混合割合が多いほど金属と
の接着力が強くなり、該混合物に対し混合するエチレン
−プロピレンラバーの割合は使用するエチレン−プロピ
レンラバーの種類によって異なるが、適正範囲は1.0
〜20wt%であり、エチレン−プロピレンラバーの混
合割合が多すぎると強度の低下をきたす。
レンとポリプロピレンの混合割合は、使用するマレイン
酸変成ポリプロピレンとポリプロピレンの種類によって
異なるが適正範囲は10/1〜1/100であり、マレ
イン酸変成ポリプロピレンの混合割合が多いほど金属と
の接着力が強くなり、該混合物に対し混合するエチレン
−プロピレンラバーの割合は使用するエチレン−プロピ
レンラバーの種類によって異なるが、適正範囲は1.0
〜20wt%であり、エチレン−プロピレンラバーの混
合割合が多すぎると強度の低下をきたす。
【0011】本発明における酸化防止剤としては、使用
する酸化防止剤の種類によって異なるが、高分子量フェ
ノール系酸化防止剤や、フォスファイト(あるいはフォ
スフォナイト)がより好ましく、適正範囲は0.1wt
%〜1.0wt%である。具体的な酸化防止剤として
は、ヒンダードフェノール系のペンタエリスリチル−テ
トラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート〕、オクタデシル−3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6
−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベ
ンジル)ベンゼン及びトリス−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレートとリ
ン系加工安定剤のトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェ
ニル)フォスファイトを併用したものがあげられる。
する酸化防止剤の種類によって異なるが、高分子量フェ
ノール系酸化防止剤や、フォスファイト(あるいはフォ
スフォナイト)がより好ましく、適正範囲は0.1wt
%〜1.0wt%である。具体的な酸化防止剤として
は、ヒンダードフェノール系のペンタエリスリチル−テ
トラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート〕、オクタデシル−3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6
−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベ
ンジル)ベンゼン及びトリス−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレートとリ
ン系加工安定剤のトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェ
ニル)フォスファイトを併用したものがあげられる。
【0012】本発明に適したポリプロピレン樹脂組成物
のシートは膜厚に関係なく金属面にライニング可能であ
り、金属に加熱融着させると接着性の良好な皮膜が形成
できる。また、本発明に適したポリプロピレン樹脂組成
物のスティック状物は太さに関係なく金属面にライニン
グ可能であり、一方向に並べて融着させると接着性の良
好な皮膜が形成でき、ライニングの補修にも適用可能で
ある。
のシートは膜厚に関係なく金属面にライニング可能であ
り、金属に加熱融着させると接着性の良好な皮膜が形成
できる。また、本発明に適したポリプロピレン樹脂組成
物のスティック状物は太さに関係なく金属面にライニン
グ可能であり、一方向に並べて融着させると接着性の良
好な皮膜が形成でき、ライニングの補修にも適用可能で
ある。
【0013】
【作用】本発明のポリプロピレン樹脂組成物はマレイン
酸変成ポリプロピレンとポリプロピレンの重量比で10
/1〜1/100の混合物に対し、エチレン−プロピレ
ンラバーを1.0〜20wt%添加し、該混合物に対し
酸化防止剤を添加したものより形成される。マレイン酸
変成ポリプロピレンとポリプロピレンは加熱溶融状態で
は両者が溶融しており、冷却固化すればマレイン酸変成
ポリプロピレンに含まれているカルボキシル基が金属と
強固に結合し、接着力の大きいライニング皮膜が得られ
る。
酸変成ポリプロピレンとポリプロピレンの重量比で10
/1〜1/100の混合物に対し、エチレン−プロピレ
ンラバーを1.0〜20wt%添加し、該混合物に対し
酸化防止剤を添加したものより形成される。マレイン酸
変成ポリプロピレンとポリプロピレンは加熱溶融状態で
は両者が溶融しており、冷却固化すればマレイン酸変成
ポリプロピレンに含まれているカルボキシル基が金属と
強固に結合し、接着力の大きいライニング皮膜が得られ
る。
【0014】一方、マレイン酸変成ポリプロピレンとポ
リプロピレンに添加したエチレン−プロピレンラバーは
加熱溶融状態ではポリプロピレン中に溶融しており、冷
却固化時にマレイン酸変成ポリプロピレン、ポリプロピ
レン及びエチレン−プロピレンラバーの流動特性及び固
化温度が異なるためにポリプロピレンと変成されたポリ
プロピレン中にエチレン−プロピレンラバーが分散した
状態で固化される。エチレン−プロピレンラバーのクリ
ープ変形応力が非常に小さいために、固化収縮時にエチ
レン−プロピレンラバーが伸びて接着力よりも小さな応
力で瞬時に応力緩和されるために剥離されないライニン
グが得られる。
リプロピレンに添加したエチレン−プロピレンラバーは
加熱溶融状態ではポリプロピレン中に溶融しており、冷
却固化時にマレイン酸変成ポリプロピレン、ポリプロピ
レン及びエチレン−プロピレンラバーの流動特性及び固
化温度が異なるためにポリプロピレンと変成されたポリ
プロピレン中にエチレン−プロピレンラバーが分散した
状態で固化される。エチレン−プロピレンラバーのクリ
ープ変形応力が非常に小さいために、固化収縮時にエチ
レン−プロピレンラバーが伸びて接着力よりも小さな応
力で瞬時に応力緩和されるために剥離されないライニン
グが得られる。
【0015】さらに、酸化防止剤はポリプロピレンの主
鎖が熱分解するのを抑える働きがあり、加熱溶融時の熱
劣化を低減することが可能となる。従って、本発明のラ
イニング用ポリプロピレン樹脂組成物はポリプロピレ
ン、変成ポリプロピレン及びエチレン−プロピレンラバ
ーに対し、酸化防止剤を添加することで加熱溶融時の熱
劣化を抑え、強靱な皮膜を形成することができる。した
がって、以上のようなポリプロピレン樹脂組成物をシー
トあるいはスティック状物とし、金属面に融着させると
金属との接着力の良好なライニング皮膜が得られる。
鎖が熱分解するのを抑える働きがあり、加熱溶融時の熱
劣化を低減することが可能となる。従って、本発明のラ
イニング用ポリプロピレン樹脂組成物はポリプロピレ
ン、変成ポリプロピレン及びエチレン−プロピレンラバ
ーに対し、酸化防止剤を添加することで加熱溶融時の熱
劣化を抑え、強靱な皮膜を形成することができる。した
がって、以上のようなポリプロピレン樹脂組成物をシー
トあるいはスティック状物とし、金属面に融着させると
金属との接着力の良好なライニング皮膜が得られる。
【0016】
(実施例1)マレイン酸変成ポリプロピレンのマレイン
酸変成率0.01〜1.0wt%のペレットと、ポリプ
ロピレンのペレットとエチレン−プロピレンラバーのポ
リプロピレン含有率が10〜40wt%のペレット、及
び高分子量フェノール系酸化防止剤とフォスファイト
(あるいはフォスフォナイト)を併用した酸化防止剤 I
RGANOX B215 (Ciba-Geigy 社製) を、表1及び2に示す
配合量で混合したのち溶融混練機を用いて混練後、シー
ト成形機を用いて膜厚200、500、1000、及び
2000μmのシートを成形した。
酸変成率0.01〜1.0wt%のペレットと、ポリプ
ロピレンのペレットとエチレン−プロピレンラバーのポ
リプロピレン含有率が10〜40wt%のペレット、及
び高分子量フェノール系酸化防止剤とフォスファイト
(あるいはフォスフォナイト)を併用した酸化防止剤 I
RGANOX B215 (Ciba-Geigy 社製) を、表1及び2に示す
配合量で混合したのち溶融混練機を用いて混練後、シー
ト成形機を用いて膜厚200、500、1000、及び
2000μmのシートを成形した。
【0017】なお、こゝで使用した酸化防止剤 IRGANOX
B215 はペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート〕とトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)フォスファイトを1:2の割合で混合したものであ
る。
B215 はペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート〕とトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)フォスファイトを1:2の割合で混合したものであ
る。
【0018】次いで縦70mm×横200mm×厚さ5
mmの炭素鋼板を脱脂した後、ショットブラストし、こ
れを加熱熱板上で表面温度が250℃±20℃になるよ
うに加熱後、前記シートを押し当て融着してポリプロピ
レンシートライニング鋼板を得た。その後、シートライ
ニングの表面観察、10mm幅の90度剥離法による接
着力の測定及び5%硫酸、100℃の条件で6カ月間の
耐久性試験を行った。
mmの炭素鋼板を脱脂した後、ショットブラストし、こ
れを加熱熱板上で表面温度が250℃±20℃になるよ
うに加熱後、前記シートを押し当て融着してポリプロピ
レンシートライニング鋼板を得た。その後、シートライ
ニングの表面観察、10mm幅の90度剥離法による接
着力の測定及び5%硫酸、100℃の条件で6カ月間の
耐久性試験を行った。
【0019】その結果を後記表1に示す。
【0020】(実施例2)マレイン酸変成ポリプロピレ
ンのマレイン酸変成率0.01〜1.0wt%のペレッ
トと、ポリプロピレンのペレットとエチレン−プロピレ
ンラバーのポリプロピレン含有率が10〜40wt%の
ペレット、及び高分子量フェノール系酸化防止剤とフォ
スファイト(あるいはフォスフォナイト)を併用した前
記酸化防止剤 IRGANOX B215 を、表2に示す配合量で混
合したのち溶融混練機を用いて混練後、シリンダーヘッ
ドから押し出されてくるストランドを取出し、スティッ
ク状物とした。
ンのマレイン酸変成率0.01〜1.0wt%のペレッ
トと、ポリプロピレンのペレットとエチレン−プロピレ
ンラバーのポリプロピレン含有率が10〜40wt%の
ペレット、及び高分子量フェノール系酸化防止剤とフォ
スファイト(あるいはフォスフォナイト)を併用した前
記酸化防止剤 IRGANOX B215 を、表2に示す配合量で混
合したのち溶融混練機を用いて混練後、シリンダーヘッ
ドから押し出されてくるストランドを取出し、スティッ
ク状物とした。
【0021】次いで縦70mm×横200mm×厚さ5
mmの炭素鋼板を脱脂した後、ショットブラストし、こ
れを加熱熱板上で表面温度が250℃±20℃になるよ
うに加熱後、前記スティック状物を押し当て融着してポ
リプロピレンライニング鋼板を得た。その後、ライニン
グの表面観察、10mm幅の90度剥離法による接着力
の測定及び5%硫酸、100℃の条件で6カ月間の耐久
性試験を行った。
mmの炭素鋼板を脱脂した後、ショットブラストし、こ
れを加熱熱板上で表面温度が250℃±20℃になるよ
うに加熱後、前記スティック状物を押し当て融着してポ
リプロピレンライニング鋼板を得た。その後、ライニン
グの表面観察、10mm幅の90度剥離法による接着力
の測定及び5%硫酸、100℃の条件で6カ月間の耐久
性試験を行った。
【0022】その結果を下記表2に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【発明の効果】本発明により、従来ポリエチレンライニ
ング、ゴムライニングでは適用できなかった高温領域ま
で適用可能で、耐熱、耐薬品性に優れた従来例を見ない
複雑形状または管径の異なる配管などにも適用できる粉
体を用いる加熱溶融ポリプロピレンライニング材及びラ
イニング方法を提供することができる。
ング、ゴムライニングでは適用できなかった高温領域ま
で適用可能で、耐熱、耐薬品性に優れた従来例を見ない
複雑形状または管径の異なる配管などにも適用できる粉
体を用いる加熱溶融ポリプロピレンライニング材及びラ
イニング方法を提供することができる。
【0027】また、これまでに、ポリプロピレンライニ
ング、ゴムライニングが適用できないような高温領域や
腐食環境の厳しい装置には高価な高級ステンレス鋼、ま
たは高級フッ素樹脂系ライニング材が適用されてきた
が、本発明によればフッ素樹脂に比べて大幅に安価なマ
レイン酸変成ポリプロピレン、ポリプロピレン、エチレ
ン−プロピレンラバー及び酸化防止剤よりなる安価なラ
イニング材の提供が可能となり、その工業的、経済的効
果は極めて大である。
ング、ゴムライニングが適用できないような高温領域や
腐食環境の厳しい装置には高価な高級ステンレス鋼、ま
たは高級フッ素樹脂系ライニング材が適用されてきた
が、本発明によればフッ素樹脂に比べて大幅に安価なマ
レイン酸変成ポリプロピレン、ポリプロピレン、エチレ
ン−プロピレンラバー及び酸化防止剤よりなる安価なラ
イニング材の提供が可能となり、その工業的、経済的効
果は極めて大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 23/12 C08L 23/12 //(C08L 23/12 23:26 23:16) (C08L 23/26 23:12 23:16) (72)発明者 西川 達行 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 三菱重工業株式会社本社内 (72)発明者 川岡 孝義 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22 号 三菱重工業株式会社 広島製作所内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 23/00 - 23/36 C08J 5/00 - 5/24 B32B 31/00 - 31/30 B32B 15/00 - 15/20
Claims (2)
- 【請求項1】 マレイン酸変成ポリプロピレンとポリプ
ロピレンの重量比が10/1〜1/100の混合物にエ
チレン−プロピレンラバーを1〜20wt%添加し、該
混合物に酸化防止剤を0.1〜1.0wt%添加した樹
脂組成物からなるポリプロピレンライニング用シートあ
るいはスティック状物。 - 【請求項2】 請求項1のポリプロピレン樹脂組成物の
シートあるいはスティック状物を被ライニング部材に加
熱融着することを特徴とするポリプロピレンライニング
方法。
Priority Applications (9)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5279139A JP2989452B2 (ja) | 1993-11-09 | 1993-11-09 | ライニング用ポリプロピレン樹脂組成物及びポリプロピレンライニング方法 |
TW82111136A TW307786B (ja) | 1993-01-21 | 1993-12-29 | |
DE1993618391 DE69318391T2 (de) | 1993-01-21 | 1993-12-30 | Polypropylen Auskleidung |
EP19930121125 EP0609569B1 (en) | 1993-01-21 | 1993-12-30 | Polypropylene lining |
ES93121125T ES2118884T3 (es) | 1993-01-21 | 1993-12-30 | Revestimiento de polipropileno. |
CN94100524A CN1129639C (zh) | 1993-01-21 | 1994-01-20 | 用聚丙烯给金属部件加衬的方法 |
KR1019940001027A KR0137908B1 (ko) | 1993-01-21 | 1994-01-20 | 금속부재의 부식방지방법 |
US08/743,326 US5677377A (en) | 1993-01-21 | 1996-11-04 | Polypropylene lining |
US08/746,138 US5677378A (en) | 1993-01-21 | 1996-11-06 | Polypropylene lining |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5279139A JP2989452B2 (ja) | 1993-11-09 | 1993-11-09 | ライニング用ポリプロピレン樹脂組成物及びポリプロピレンライニング方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07133389A JPH07133389A (ja) | 1995-05-23 |
JP2989452B2 true JP2989452B2 (ja) | 1999-12-13 |
Family
ID=17606983
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5279139A Expired - Lifetime JP2989452B2 (ja) | 1993-01-21 | 1993-11-09 | ライニング用ポリプロピレン樹脂組成物及びポリプロピレンライニング方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1993
- 1993-11-09 JP JP5279139A patent/JP2989452B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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