JPH0976411A - ポリオレフィン系樹脂ライニング及びライニング金属材料 - Google Patents
ポリオレフィン系樹脂ライニング及びライニング金属材料Info
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- JPH0976411A JPH0976411A JP23648495A JP23648495A JPH0976411A JP H0976411 A JPH0976411 A JP H0976411A JP 23648495 A JP23648495 A JP 23648495A JP 23648495 A JP23648495 A JP 23648495A JP H0976411 A JPH0976411 A JP H0976411A
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- polypropylene
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- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 加熱溶融法によるライニング形成が容易で、
しかも接着力が強く耐低温衝撃性に優れた金属材料への
ライニング及びそのライニング用粉体組成物並びにこの
ようなライニングを施した金属材料を提供すること。 【解決手段】 特定粒径のマレイン酸変性ポリプロピレ
ン粉末/ポリプロピレン粉末の粉末混合物と特定粒径の
ポリエチレン粉末を混合し、特定粒径のエチレン−プロ
ピレンラバー粉末を添加し、さらに酸化防止剤を添加
し、混合してなることを特徴とするポリオレフィン系樹
脂ライニング用粉体組成物、該組成物を金属材料表面に
加熱溶融させて形成したライニング及び該ライニングを
形成させた金属材料。
しかも接着力が強く耐低温衝撃性に優れた金属材料への
ライニング及びそのライニング用粉体組成物並びにこの
ようなライニングを施した金属材料を提供すること。 【解決手段】 特定粒径のマレイン酸変性ポリプロピレ
ン粉末/ポリプロピレン粉末の粉末混合物と特定粒径の
ポリエチレン粉末を混合し、特定粒径のエチレン−プロ
ピレンラバー粉末を添加し、さらに酸化防止剤を添加
し、混合してなることを特徴とするポリオレフィン系樹
脂ライニング用粉体組成物、該組成物を金属材料表面に
加熱溶融させて形成したライニング及び該ライニングを
形成させた金属材料。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排煙脱硫装置、ガ
ス精製プラント、海水淡水化装置、火力発電プラント、
高温給排水ラインなどに使用される金属材料(特に炭素
鋼)に適用されるポリオレフィン系樹脂ライニング及び
ポリオレフィン系樹脂ライニング用粉体組成物並びに該
ライニングを施した金属材料に関する。
ス精製プラント、海水淡水化装置、火力発電プラント、
高温給排水ラインなどに使用される金属材料(特に炭素
鋼)に適用されるポリオレフィン系樹脂ライニング及び
ポリオレフィン系樹脂ライニング用粉体組成物並びに該
ライニングを施した金属材料に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンやフッ素樹脂などは、樹脂
の溶融温度以上に加熱した被ライニング材の表面に樹脂
粉末を散布し、加熱融着して皮膜を形成させる樹脂ライ
ニングとして多用されている。しかし、ポリエチレンは
耐熱性が60℃までと低く、また、フッ素樹脂は耐熱性
が180℃であるがコスト高になるなど問題がある。一
方、ポリプロピレンはポリエチレンより耐熱性は高い
が、ポリプロピレンを用いたライニング方法としては、
ポリプロピレンのシートあるいはパイプの表面にコロナ
放電や、濃硫酸とクロム酸混液などにより表面処理を施
し、エポキシ樹脂などの接着剤を塗布して接着するシー
トライニング方法が行われているのみである。
の溶融温度以上に加熱した被ライニング材の表面に樹脂
粉末を散布し、加熱融着して皮膜を形成させる樹脂ライ
ニングとして多用されている。しかし、ポリエチレンは
耐熱性が60℃までと低く、また、フッ素樹脂は耐熱性
が180℃であるがコスト高になるなど問題がある。一
方、ポリプロピレンはポリエチレンより耐熱性は高い
が、ポリプロピレンを用いたライニング方法としては、
ポリプロピレンのシートあるいはパイプの表面にコロナ
放電や、濃硫酸とクロム酸混液などにより表面処理を施
し、エポキシ樹脂などの接着剤を塗布して接着するシー
トライニング方法が行われているのみである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記ポリプロピレンの
シート又はパイプに表面処理を施し、接着剤で接着して
ライニングするポリプロピレンライニングは次のような
問題があり、工業的にはほとんど適用されていない。 (1)接着剤を塗布し張付ける方法であり、接着不良な
どの欠陥を生じやすい。 (2)接着剤を用いた接着方法であり、ゴムライニング
と同様に人手により押付けて接着するか、適当な工具で
押付けて接着するため、配管のベント部、T字管など複
雑な形状のもの、または小口径の配管などへの適用が難
しい。 (3)配管へのライニングの場合、予め、押出機で押出
したポリプロピレンパイプを用いるため、各種管径の配
管が用いられるプラントではそれぞれの管径に適合する
ポリプロピレンパイプを製作するために、それぞれの管
径に合わせた金型が必要であり、ポリプロピレンパイプ
の価格が非常に高くなる。
シート又はパイプに表面処理を施し、接着剤で接着して
ライニングするポリプロピレンライニングは次のような
問題があり、工業的にはほとんど適用されていない。 (1)接着剤を塗布し張付ける方法であり、接着不良な
どの欠陥を生じやすい。 (2)接着剤を用いた接着方法であり、ゴムライニング
と同様に人手により押付けて接着するか、適当な工具で
押付けて接着するため、配管のベント部、T字管など複
雑な形状のもの、または小口径の配管などへの適用が難
しい。 (3)配管へのライニングの場合、予め、押出機で押出
したポリプロピレンパイプを用いるため、各種管径の配
管が用いられるプラントではそれぞれの管径に適合する
ポリプロピレンパイプを製作するために、それぞれの管
径に合わせた金型が必要であり、ポリプロピレンパイプ
の価格が非常に高くなる。
【0004】一般に、ポリプロピレンは射出成形品、押
出し成形品、フィルムなどに用いられているが、これら
の市販ポリプロピレンは金属面に対して加熱溶融状態で
は付着しているが、冷却固化時には剥離してしまう。従
って、ポリプロピレンライニングは前述のように押出し
成形されたシートやパイプを各種表面処理により改質し
て接着性を付与し、接着剤で接着ライニングするものし
か実用化されていない。市販ポリプロピレンが、加熱溶
融方法により金属に接着できない理由については、ポリ
プロピレンの固化収縮率が大きく、比較的低温(常温)
になっても固化収縮が長時間継続すること、クリープ応
力がポリエチレンやフッ素樹脂に比べてかなり大きいこ
と、あるいは射出成形、押出し成形などにおける離型性
を改良するために添加されている滑剤などの添加剤の影
響によると考えられるが詳細な要因については不明であ
る。
出し成形品、フィルムなどに用いられているが、これら
の市販ポリプロピレンは金属面に対して加熱溶融状態で
は付着しているが、冷却固化時には剥離してしまう。従
って、ポリプロピレンライニングは前述のように押出し
成形されたシートやパイプを各種表面処理により改質し
て接着性を付与し、接着剤で接着ライニングするものし
か実用化されていない。市販ポリプロピレンが、加熱溶
融方法により金属に接着できない理由については、ポリ
プロピレンの固化収縮率が大きく、比較的低温(常温)
になっても固化収縮が長時間継続すること、クリープ応
力がポリエチレンやフッ素樹脂に比べてかなり大きいこ
と、あるいは射出成形、押出し成形などにおける離型性
を改良するために添加されている滑剤などの添加剤の影
響によると考えられるが詳細な要因については不明であ
る。
【0005】本発明者らは、このように従来は困難と考
えられていたポリプロピレンの加熱溶融ライニング法に
ついて種々検討の結果、マレイン酸変性ポリプロピレン
とポリプロピレンとの混合物を使用すること、さらにこ
の混合物にエチレン−プロピレンラバーを添加すること
によって、金属に対する接着性が改良され、剥離しにく
いライニングが得られることを見出し、先に出願した
(特願平5−111473号、特願平5−141760
号)。このマレイン酸変性ポリプロピレンを配合したポ
リプロピレン組成物は、従来困難であったポリプロピレ
ン樹脂による加熱溶融ライニングを可能にするものであ
るが、なおその耐低温衝撃性に問題があった。
えられていたポリプロピレンの加熱溶融ライニング法に
ついて種々検討の結果、マレイン酸変性ポリプロピレン
とポリプロピレンとの混合物を使用すること、さらにこ
の混合物にエチレン−プロピレンラバーを添加すること
によって、金属に対する接着性が改良され、剥離しにく
いライニングが得られることを見出し、先に出願した
(特願平5−111473号、特願平5−141760
号)。このマレイン酸変性ポリプロピレンを配合したポ
リプロピレン組成物は、従来困難であったポリプロピレ
ン樹脂による加熱溶融ライニングを可能にするものであ
るが、なおその耐低温衝撃性に問題があった。
【0006】本発明は上記技術水準に鑑み、加熱溶融法
によるライニング形成が容易で、しかも接着力が強く耐
低温衝撃性に優れた金属材料へのライニング及びそのラ
イニング用粉体組成物並びにこのようなライニングを施
した金属材料を提供しようとするものである。
によるライニング形成が容易で、しかも接着力が強く耐
低温衝撃性に優れた金属材料へのライニング及びそのラ
イニング用粉体組成物並びにこのようなライニングを施
した金属材料を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、複雑な形
状や大小の管径に対応可能な粉体組成物を用いる加熱溶
融ポリオレフィン系樹脂ライニングを開発すべく鋭意、
実験検討の結果、ポリプロピレンにマレイン酸変性ポリ
プロピレン、エチレン−プロピレンラバー及び酸化防止
剤を混合した接着性ポリプロピレン樹脂に、ポリエチレ
ン樹脂を添加することで耐低温衝撃性を付与することが
でき、接着力を損なうことなく強靱な皮膜が得られるこ
とを見出し、本発明を完成した。
状や大小の管径に対応可能な粉体組成物を用いる加熱溶
融ポリオレフィン系樹脂ライニングを開発すべく鋭意、
実験検討の結果、ポリプロピレンにマレイン酸変性ポリ
プロピレン、エチレン−プロピレンラバー及び酸化防止
剤を混合した接着性ポリプロピレン樹脂に、ポリエチレ
ン樹脂を添加することで耐低温衝撃性を付与することが
でき、接着力を損なうことなく強靱な皮膜が得られるこ
とを見出し、本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は(1)変性率が0.0
5〜1重量%のマレイン酸変性ポリプロピレン/ポリプ
ロピレンの重量比が20/1〜1/100であるポリプ
ロピレン混合物とポリエチレンを重量比で20/80〜
99.9/0.1の割合で混合し、この混合物に対しエ
チレン−プロピレンラバーを1〜20重量%添加し、得
られた混合物に対し酸化防止剤を0.1〜1重量%添加
した粉末組成物を金属材料の表面で加熱溶融後、冷却固
化させてライニング層を形成させてなることを特徴とす
る金属材料のポリオレフィン系樹脂ライニング、(2)
平均粒径が100〜500μmで変性率が0.05〜1
重量%のマレイン酸変性ポリプロピレン粉末/平均粒径
が100〜500μmのポリプロピレン粉末の重量比が
20/1〜1/100であるポリプロピレン粉末混合物
と平均粒径が100〜500μmのポリエチレン粉末を
重量比で20/80〜99.9/0.1の割合で混合
し、この混合物に対し平均粒径が100〜500μmの
エチレン−プロピレンラバー粉末を1〜20重量%添加
し、得られた混合物に対し酸化防止剤を0.1〜1重量
%添加し、混合してなることを特徴とするポリオレフィ
ン系樹脂ライニング用粉体組成物、(3)変性率が0.
05〜1重量%のマレイン酸変性ポリプロピレン/ポリ
プロピレンの重量比が20/1〜1/100であるポリ
プロピレン混合物とポリエチレンを重量比で20/80
〜99.9/0.1の割合で混合し、この混合物に対し
エチレン−プロピレンラバーを1〜20重量%添加し、
得られた混合物に対し酸化防止剤を0.1〜1重量%添
加した混合物を溶融混練後、平均粒径が100〜500
μmになるように粉砕してなることを特徴とするポリオ
レフィン系樹脂ライニング用粉体組成物、(4)平均粒
径が100〜500μmで変性率が0.05〜1重量%
のマレイン酸変性ポリプロピレン粉末/平均粒径が10
0〜500μmのポリプロピレン粉末の重量比が20/
1〜1/100であるポリプロピレン粉末混合物と平均
粒径が100〜500μmのポリエチレン粉末を重量比
で20/80〜99.9/0.1の割合で混合し、この
混合物に対し平均粒径が100〜500μmのエチレン
−プロピレンラバー粉末を1〜20重量%添加し、得ら
れた混合物に対し酸化防止剤を0.1〜1重量%添加
し、混合したポリオレフィン系樹脂ライニング用粉体組
成物を、金属材料の表面で加熱溶融させたのち冷却する
ことにより、金属材料表面に接着剤層を介在させること
なくライニング被膜を形成させてなることを特徴とする
ポリオレフィン系樹脂ライニング金属材料、(5)変性
率が0.05〜1重量%のマレイン酸変性ポリプロピレ
ン/ポリプロピレンの重量比が20/1〜1/100で
あるポリプロピレン混合物とポリエチレンを重量比で2
0/80〜99.9/0.1の割合で混合し、この混合
物に対しエチレン−プロピレンラバーを1〜20重量%
添加し、得られた混合物に対し酸化防止剤を0.1〜1
重量%添加した混合物を溶融混練後、平均粒径が100
〜500μmになるように粉砕したポリオレフィン系樹
脂ライニング用粉体組成物を、金属材料の表面で加熱溶
融させたのち冷却することにより、金属材料表面に接着
剤層を介在させることなくライニング被膜を形成させて
なることを特徴とするポリオレフィン系樹脂ライニング
金属材料、(6)金属材料が炭素鋼板又は炭素鋼管であ
る前記(4)又は(5)のポリオレフィン系樹脂ライニ
ング金属材料、及び(7)金属材料表面での加熱溶融温
度が250±20℃の範囲である前記(6)のポリオレ
フィン系樹脂ライニング金属材料、である。
5〜1重量%のマレイン酸変性ポリプロピレン/ポリプ
ロピレンの重量比が20/1〜1/100であるポリプ
ロピレン混合物とポリエチレンを重量比で20/80〜
99.9/0.1の割合で混合し、この混合物に対しエ
チレン−プロピレンラバーを1〜20重量%添加し、得
られた混合物に対し酸化防止剤を0.1〜1重量%添加
した粉末組成物を金属材料の表面で加熱溶融後、冷却固
化させてライニング層を形成させてなることを特徴とす
る金属材料のポリオレフィン系樹脂ライニング、(2)
平均粒径が100〜500μmで変性率が0.05〜1
重量%のマレイン酸変性ポリプロピレン粉末/平均粒径
が100〜500μmのポリプロピレン粉末の重量比が
20/1〜1/100であるポリプロピレン粉末混合物
と平均粒径が100〜500μmのポリエチレン粉末を
重量比で20/80〜99.9/0.1の割合で混合
し、この混合物に対し平均粒径が100〜500μmの
エチレン−プロピレンラバー粉末を1〜20重量%添加
し、得られた混合物に対し酸化防止剤を0.1〜1重量
%添加し、混合してなることを特徴とするポリオレフィ
ン系樹脂ライニング用粉体組成物、(3)変性率が0.
05〜1重量%のマレイン酸変性ポリプロピレン/ポリ
プロピレンの重量比が20/1〜1/100であるポリ
プロピレン混合物とポリエチレンを重量比で20/80
〜99.9/0.1の割合で混合し、この混合物に対し
エチレン−プロピレンラバーを1〜20重量%添加し、
得られた混合物に対し酸化防止剤を0.1〜1重量%添
加した混合物を溶融混練後、平均粒径が100〜500
μmになるように粉砕してなることを特徴とするポリオ
レフィン系樹脂ライニング用粉体組成物、(4)平均粒
径が100〜500μmで変性率が0.05〜1重量%
のマレイン酸変性ポリプロピレン粉末/平均粒径が10
0〜500μmのポリプロピレン粉末の重量比が20/
1〜1/100であるポリプロピレン粉末混合物と平均
粒径が100〜500μmのポリエチレン粉末を重量比
で20/80〜99.9/0.1の割合で混合し、この
混合物に対し平均粒径が100〜500μmのエチレン
−プロピレンラバー粉末を1〜20重量%添加し、得ら
れた混合物に対し酸化防止剤を0.1〜1重量%添加
し、混合したポリオレフィン系樹脂ライニング用粉体組
成物を、金属材料の表面で加熱溶融させたのち冷却する
ことにより、金属材料表面に接着剤層を介在させること
なくライニング被膜を形成させてなることを特徴とする
ポリオレフィン系樹脂ライニング金属材料、(5)変性
率が0.05〜1重量%のマレイン酸変性ポリプロピレ
ン/ポリプロピレンの重量比が20/1〜1/100で
あるポリプロピレン混合物とポリエチレンを重量比で2
0/80〜99.9/0.1の割合で混合し、この混合
物に対しエチレン−プロピレンラバーを1〜20重量%
添加し、得られた混合物に対し酸化防止剤を0.1〜1
重量%添加した混合物を溶融混練後、平均粒径が100
〜500μmになるように粉砕したポリオレフィン系樹
脂ライニング用粉体組成物を、金属材料の表面で加熱溶
融させたのち冷却することにより、金属材料表面に接着
剤層を介在させることなくライニング被膜を形成させて
なることを特徴とするポリオレフィン系樹脂ライニング
金属材料、(6)金属材料が炭素鋼板又は炭素鋼管であ
る前記(4)又は(5)のポリオレフィン系樹脂ライニ
ング金属材料、及び(7)金属材料表面での加熱溶融温
度が250±20℃の範囲である前記(6)のポリオレ
フィン系樹脂ライニング金属材料、である。
【0009】本発明のポリオレフィン系樹脂ライニング
は炭素鋼、ステンレス鋼、アルミニウムなどの各種金属
材料に適用できるが、特に排煙脱硫装置、ガス精製プラ
ント、海水淡水化装置、火力発電プラント、高温給排水
ラインなどの材料として多用されている炭素鋼のライニ
ングとして好適なものである。また、金属材料の形態と
しては板あるいは管が一般的であるが、ライニング用粉
末組成物の散布と表面の加熱が可能な形態のものであれ
ば特に制限なく適用でき、構造物や装置の一部を構成す
る部品であってもよい。
は炭素鋼、ステンレス鋼、アルミニウムなどの各種金属
材料に適用できるが、特に排煙脱硫装置、ガス精製プラ
ント、海水淡水化装置、火力発電プラント、高温給排水
ラインなどの材料として多用されている炭素鋼のライニ
ングとして好適なものである。また、金属材料の形態と
しては板あるいは管が一般的であるが、ライニング用粉
末組成物の散布と表面の加熱が可能な形態のものであれ
ば特に制限なく適用でき、構造物や装置の一部を構成す
る部品であってもよい。
【0010】本発明のポリオレフィン系樹脂ライニング
は優れた耐熱性を有しており、約100℃以下、好まし
くは約90℃以下の高温域での使用が可能である。
は優れた耐熱性を有しており、約100℃以下、好まし
くは約90℃以下の高温域での使用が可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明において使用されるマレイ
ン酸変性ポリプロピレン中のマレイン酸の含量は樹脂製
造時の変性のしやすさ、コストなどの点から0.05〜
1重量%のものが好ましい。
ン酸変性ポリプロピレン中のマレイン酸の含量は樹脂製
造時の変性のしやすさ、コストなどの点から0.05〜
1重量%のものが好ましい。
【0012】本発明において使用されるポリエチレン樹
脂は中密度ポリエチレンであり、密度は0.91から
0.94の間にあり、ぜい化温度はマイナス60℃以下
の樹脂である。
脂は中密度ポリエチレンであり、密度は0.91から
0.94の間にあり、ぜい化温度はマイナス60℃以下
の樹脂である。
【0013】本発明において使用されるエチレン−プロ
ピレンラバー中のプロピレンの含有量は10〜40重量
%のものが好適である。
ピレンラバー中のプロピレンの含有量は10〜40重量
%のものが好適である。
【0014】本発明におけるマレイン酸変性ポリプロピ
レンとポリプロピレンの混合適正範囲は重量比で20/
1〜1/100である。マレイン酸変性ポリプロピレン
の混合割合が多いほど金属との接着力が強くなるが、変
性ポリプロピレンの割合が20/1より多くなると成形
品の表面に粘着性が出るため好ましくない。
レンとポリプロピレンの混合適正範囲は重量比で20/
1〜1/100である。マレイン酸変性ポリプロピレン
の混合割合が多いほど金属との接着力が強くなるが、変
性ポリプロピレンの割合が20/1より多くなると成形
品の表面に粘着性が出るため好ましくない。
【0015】次に、ポリエチレンの添加量が多いほど耐
低温衝撃性(低温時における耐衝撃性)は向上するが、
耐熱性が低下してポリエチレンに近づいていくため、ポ
リプロピレンの混合物に対するポリエチレンの重量比は
20/80〜99.9/0.1の範囲にある。該混合物
に対し混合するエチレン−プロピレンラバーの割合は、
使用するエチレン−プロピレンラバーの種類によって異
なるが適正範囲は1〜20wt%であり、エチレン−プ
ロピレンラバーの混合割合が20wt%を超すと物性の
低下をきたす。
低温衝撃性(低温時における耐衝撃性)は向上するが、
耐熱性が低下してポリエチレンに近づいていくため、ポ
リプロピレンの混合物に対するポリエチレンの重量比は
20/80〜99.9/0.1の範囲にある。該混合物
に対し混合するエチレン−プロピレンラバーの割合は、
使用するエチレン−プロピレンラバーの種類によって異
なるが適正範囲は1〜20wt%であり、エチレン−プ
ロピレンラバーの混合割合が20wt%を超すと物性の
低下をきたす。
【0016】本発明における酸化防止剤としては、高分
子量フェノール系酸化防止剤や、亜リン酸塩(あるいは
ホスホン酸塩)が好ましく、適正範囲は使用する酸化防
止剤の種類によって異なるが、0.1〜1重量%であ
る。
子量フェノール系酸化防止剤や、亜リン酸塩(あるいは
ホスホン酸塩)が好ましく、適正範囲は使用する酸化防
止剤の種類によって異なるが、0.1〜1重量%であ
る。
【0017】本発明のライニングは、例えば施工する金
属材料の表面を250±20℃の範囲に加熱しておき、
前記の組成範囲内に調整したライニング用粉体組成物を
散布するか、静電塗装機などにより吹き付けて金属材料
表面上で溶融させたのち、冷却することによって形成さ
せることができる。加熱温度がこの範囲未満では樹脂表
面の平滑性が得られず、また、この範囲を超えると樹脂
の熱及び酸化による劣化が進み好ましくない。また、金
属材料の表面に粉体を散布又は吹き付けた後、加熱溶融
させる方法を採ることもできる。
属材料の表面を250±20℃の範囲に加熱しておき、
前記の組成範囲内に調整したライニング用粉体組成物を
散布するか、静電塗装機などにより吹き付けて金属材料
表面上で溶融させたのち、冷却することによって形成さ
せることができる。加熱温度がこの範囲未満では樹脂表
面の平滑性が得られず、また、この範囲を超えると樹脂
の熱及び酸化による劣化が進み好ましくない。また、金
属材料の表面に粉体を散布又は吹き付けた後、加熱溶融
させる方法を採ることもできる。
【0018】また、加熱溶融ライニングに際し、散布用
の粉体の粒径(平均粒径)は100〜500μmの間に
あれば均一な膜厚の皮膜を得ることができる。500μ
mより大きな粉体を用いた場合でもライニング皮膜は形
成できるが皮膜形成するための溶融に長時間を要するば
かりでなく表面が凹凸状態となり均一な膜厚のライニン
グ皮膜を形成できなくなり、一方、100μm未満の粉
体は粉砕が難しくコスト高になる。
の粉体の粒径(平均粒径)は100〜500μmの間に
あれば均一な膜厚の皮膜を得ることができる。500μ
mより大きな粉体を用いた場合でもライニング皮膜は形
成できるが皮膜形成するための溶融に長時間を要するば
かりでなく表面が凹凸状態となり均一な膜厚のライニン
グ皮膜を形成できなくなり、一方、100μm未満の粉
体は粉砕が難しくコスト高になる。
【0019】(作用)本発明のライニング材は、変性率
が0.05〜1重量%のマレイン酸変性ポリプロピレン
/ポリプロピレンの重量比が20/1〜1/100であ
るポリプロピレン粉末混合物に、ポリエチレン粉末を重
量比で20/80〜99.9/0.1の割合で混合し、
この混合物にエチレン−プロピレンラバーを1〜20重
量%添加し、得られた混合物に対しさらに酸化防止剤を
添加したもので形成されている。マレイン酸変性ポリプ
ロピレン、ポリプロピレン及びポリエチレンは加熱溶融
状態ではこれらが溶融しており、冷却固化すればマレイ
ン酸変性ポリプロピレンに含まれているカルボキシ基が
金属と強固に結合し、さらにポリエチレンの有する耐低
温衝撃性が付与され、しかも接着力の大きいライニング
皮膜が得られるのである。
が0.05〜1重量%のマレイン酸変性ポリプロピレン
/ポリプロピレンの重量比が20/1〜1/100であ
るポリプロピレン粉末混合物に、ポリエチレン粉末を重
量比で20/80〜99.9/0.1の割合で混合し、
この混合物にエチレン−プロピレンラバーを1〜20重
量%添加し、得られた混合物に対しさらに酸化防止剤を
添加したもので形成されている。マレイン酸変性ポリプ
ロピレン、ポリプロピレン及びポリエチレンは加熱溶融
状態ではこれらが溶融しており、冷却固化すればマレイ
ン酸変性ポリプロピレンに含まれているカルボキシ基が
金属と強固に結合し、さらにポリエチレンの有する耐低
温衝撃性が付与され、しかも接着力の大きいライニング
皮膜が得られるのである。
【0020】一方、エチレン−プロピレンラバーは加熱
溶融状態ではポリプロピレン中に溶融しており、冷却固
化時にマレイン酸変性ポリプロピレン、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン及びエチレン−プロピレンラバーの流
動特性及び固化温度が異なるためにポリプロピレン、ポ
リエチレン及び変性ポリプロピレンの混合物中にエチレ
ン−プロピレンラバーが分散した状態で固化される。エ
チレン−プロピレンラバーのクリープ変形応力が非常に
小さいために、固化収縮時にエチレン−プロピレンラバ
ーが伸びて接着力よりも小さな応力で瞬時に応力緩和さ
れるために剥離しないライニングが得られるのである。
溶融状態ではポリプロピレン中に溶融しており、冷却固
化時にマレイン酸変性ポリプロピレン、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン及びエチレン−プロピレンラバーの流
動特性及び固化温度が異なるためにポリプロピレン、ポ
リエチレン及び変性ポリプロピレンの混合物中にエチレ
ン−プロピレンラバーが分散した状態で固化される。エ
チレン−プロピレンラバーのクリープ変形応力が非常に
小さいために、固化収縮時にエチレン−プロピレンラバ
ーが伸びて接着力よりも小さな応力で瞬時に応力緩和さ
れるために剥離しないライニングが得られるのである。
【0021】さらに、酸化防止剤はポリプロピレンの主
鎖が熱分解するのを抑える働きがあり、加熱溶融時の熱
劣化を低減することが可能となる。従って、本発明のラ
イニング用粉体組成物は、ポリプロピレン、変性ポリプ
ロピレン及びエチレン−プロピレンラバーに対し、酸化
防止剤を添加することで加熱溶融時の熱劣化を抑え、強
靱な皮膜を形成することができるのである。
鎖が熱分解するのを抑える働きがあり、加熱溶融時の熱
劣化を低減することが可能となる。従って、本発明のラ
イニング用粉体組成物は、ポリプロピレン、変性ポリプ
ロピレン及びエチレン−プロピレンラバーに対し、酸化
防止剤を添加することで加熱溶融時の熱劣化を抑え、強
靱な皮膜を形成することができるのである。
【0022】また、各成分を混合し、溶融混練機を用い
て溶融混練した後、平均粒径が100〜500μmにな
るように粉砕してライニング用粉末組成物としたもの
は、粒径の小さい変性ポリプロピレン、ポリエチレン及
びエチレン−プロピレンラバーと酸化防止剤を混合した
ものより、さらに混合が均一になっており、後述の実施
例に示すように、より良好な接着力を有するライニング
が得られる。
て溶融混練した後、平均粒径が100〜500μmにな
るように粉砕してライニング用粉末組成物としたもの
は、粒径の小さい変性ポリプロピレン、ポリエチレン及
びエチレン−プロピレンラバーと酸化防止剤を混合した
ものより、さらに混合が均一になっており、後述の実施
例に示すように、より良好な接着力を有するライニング
が得られる。
【0023】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに具体的に説
明する。マレイン変性率0.5及び1.0重量%である
マレイン酸変性ポリプロピレンのペレットと、ポリプロ
ピレンのペレット、ポリエチレンのペレット及びエチレ
ン−プロピレンラバー(ポリプロピレン含有率が20重
量%)のペレットを、それぞれ液体窒素を用いた冷凍粉
砕機で粉砕した後、平均粒径1000μm、500μm
及び100μmの粉末に分級した。得られた粉末及び高
分子量フェノール系酸化防止剤と亜リン酸塩を併用した
酸化防止剤 IRGANOX B215(Ciba-Geigy社製)を、表1
に示す配合比で混合してライニング用粉体組成物を得
た。
明する。マレイン変性率0.5及び1.0重量%である
マレイン酸変性ポリプロピレンのペレットと、ポリプロ
ピレンのペレット、ポリエチレンのペレット及びエチレ
ン−プロピレンラバー(ポリプロピレン含有率が20重
量%)のペレットを、それぞれ液体窒素を用いた冷凍粉
砕機で粉砕した後、平均粒径1000μm、500μm
及び100μmの粉末に分級した。得られた粉末及び高
分子量フェノール系酸化防止剤と亜リン酸塩を併用した
酸化防止剤 IRGANOX B215(Ciba-Geigy社製)を、表1
に示す配合比で混合してライニング用粉体組成物を得
た。
【0024】また、前記マレイン酸変性ポリプロピレ
ン、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン−プロピ
レンラバー及び酸化防止剤を、表2に示す配合量で混合
したのち、溶融混練機を用いて混練後、冷凍粉砕機で粉
砕し、平均粒径1000μm、500μm及び100μ
mの粉末に分級してライニング用粉体組成物を得た。
ン、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン−プロピ
レンラバー及び酸化防止剤を、表2に示す配合量で混合
したのち、溶融混練機を用いて混練後、冷凍粉砕機で粉
砕し、平均粒径1000μm、500μm及び100μ
mの粉末に分級してライニング用粉体組成物を得た。
【0025】次いで縦70mm×横200mm×厚さ5
mmの炭素鋼板を脱脂した後、ショットブラストし、こ
れを加熱鉄板上で表面温度が250℃±20℃になるよ
うに加熱後、前記粉末を散布して溶融ライニングし、膜
厚1.5mmのライニング鋼板を得た。得られたライニ
ング鋼板について、ライニング表面の観察、10mm幅
の90度剥離方法による接着力の測定、−10℃での低
温衝撃後の皮膜の亀裂の有無及び5%硫酸、80℃の条
件で6カ月間の耐久性試験を行った。その結果を表1及
び表2に示す。
mmの炭素鋼板を脱脂した後、ショットブラストし、こ
れを加熱鉄板上で表面温度が250℃±20℃になるよ
うに加熱後、前記粉末を散布して溶融ライニングし、膜
厚1.5mmのライニング鋼板を得た。得られたライニ
ング鋼板について、ライニング表面の観察、10mm幅
の90度剥離方法による接着力の測定、−10℃での低
温衝撃後の皮膜の亀裂の有無及び5%硫酸、80℃の条
件で6カ月間の耐久性試験を行った。その結果を表1及
び表2に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】表1及び表2の結果から、本発明のライニ
ングはライニング後の表面状態が良好で、接着性及び耐
低温衝撃性に優れ、耐久性試験後の皮膜状態も良好であ
ることがわかる。
ングはライニング後の表面状態が良好で、接着性及び耐
低温衝撃性に優れ、耐久性試験後の皮膜状態も良好であ
ることがわかる。
【0029】
【発明の効果】本発明により、従来のポリエチレンライ
ニングやゴムライニングが適用できなかった高温領域ま
で適用可能で耐熱、耐薬品性に優れた、複雑な形状また
は管径の異なる配管などにも適用できる粉体を用いる加
熱溶融ポリオレフィン系樹脂ライニング及びライニング
粉体組成物を提供することができる。また、マレイン酸
変性ポリプロピレン、ポリプロピレン及びエチレン−プ
ロピレンラバーの組成物にポリエチレンを配合すること
により、耐低温衝撃性が改善された。さらに、これまで
に高温領域や腐食環境の厳しい装置には高価な高級ステ
ンレス鋼又は高級フッ素樹脂系ライニング材が適用され
てきたが、本発明によればフッ素樹脂に比べて大幅に安
価なライニング材の提供が可能となり、その工業的、経
済的効果は極めて大きい。
ニングやゴムライニングが適用できなかった高温領域ま
で適用可能で耐熱、耐薬品性に優れた、複雑な形状また
は管径の異なる配管などにも適用できる粉体を用いる加
熱溶融ポリオレフィン系樹脂ライニング及びライニング
粉体組成物を提供することができる。また、マレイン酸
変性ポリプロピレン、ポリプロピレン及びエチレン−プ
ロピレンラバーの組成物にポリエチレンを配合すること
により、耐低温衝撃性が改善された。さらに、これまで
に高温領域や腐食環境の厳しい装置には高価な高級ステ
ンレス鋼又は高級フッ素樹脂系ライニング材が適用され
てきたが、本発明によればフッ素樹脂に比べて大幅に安
価なライニング材の提供が可能となり、その工業的、経
済的効果は極めて大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23/10 C08L 23/10 23/16 LCG 23/16 LCG 23/26 LCE 23/26 LCE (72)発明者 春名 建介 広島県三原市糸崎町5007番地 三菱重工業 株式会社三原製作所内
Claims (7)
- 【請求項1】 変性率が0.05〜1重量%のマレイン
酸変性ポリプロピレン/ポリプロピレンの重量比が20
/1〜1/100であるポリプロピレン混合物とポリエ
チレンを重量比で20/80〜99.9/0.1の割合
で混合し、この混合物に対しエチレン−プロピレンラバ
ーを1〜20重量%添加し、得られた混合物に対し酸化
防止剤を0.1〜1重量%添加した粉末組成物を金属材
料の表面で加熱溶融後、冷却固化させてライニング層を
形成させてなることを特徴とする金属材料のポリオレフ
ィン系樹脂ライニング。 - 【請求項2】 平均粒径が100〜500μmで変性率
が0.05〜1重量%のマレイン酸変性ポリプロピレン
粉末/平均粒径が100〜500μmのポリプロピレン
粉末の重量比が20/1〜1/100であるポリプロピ
レン粉末混合物と平均粒径が100〜500μmのポリ
エチレン粉末を重量比で20/80〜99.9/0.1
の割合で混合し、この混合物に対し平均粒径が100〜
500μmのエチレン−プロピレンラバー粉末を1〜2
0重量%添加し、得られた混合物に対し酸化防止剤を
0.1〜1重量%添加し、混合してなることを特徴とす
るポリオレフィン系樹脂ライニング用粉体組成物。 - 【請求項3】 変性率が0.05〜1重量%のマレイン
酸変性ポリプロピレン/ポリプロピレンの重量比が20
/1〜1/100であるポリプロピレン混合物とポリエ
チレンを重量比で20/80〜99.9/0.1の割合
で混合し、この混合物に対しエチレン−プロピレンラバ
ーを1〜20重量%添加し、得られた混合物に対し酸化
防止剤を0.1〜1重量%添加した混合物を溶融混練
後、平均粒径が100〜500μmになるように粉砕し
てなることを特徴とするポリオレフィン系樹脂ライニン
グ用粉体組成物。 - 【請求項4】 平均粒径が100〜500μmで変性率
が0.05〜1重量%のマレイン酸変性ポリプロピレン
粉末/平均粒径が100〜500μmのポリプロピレン
粉末の重量比が20/1〜1/100であるポリプロピ
レン粉末混合物と平均粒径が100〜500μmのポリ
エチレン粉末を重量比で20/80〜99.9/0.1
の割合で混合し、この混合物に対し平均粒径が100〜
500μmのエチレン−プロピレンラバー粉末を1〜2
0重量%添加し、得られた混合物に対し酸化防止剤を
0.1〜1重量%添加し、混合したポリオレフィン系樹
脂ライニング用粉体組成物を、金属材料の表面で加熱溶
融させたのち冷却することにより、金属材料表面に接着
剤層を介在させることなくライニング被膜を形成させて
なることを特徴とするポリオレフィン系樹脂ライニング
金属材料。 - 【請求項5】 変性率が0.05〜1重量%のマレイン
酸変性ポリプロピレン/ポリプロピレンの重量比が20
/1〜1/100であるポリプロピレン混合物とポリエ
チレンを重量比で20/80〜99.9/0.1の割合
で混合し、この混合物に対しエチレン−プロピレンラバ
ーを1〜20重量%添加し、得られた混合物に対し酸化
防止剤を0.1〜1重量%添加した混合物を溶融混練
後、平均粒径が100〜500μmになるように粉砕し
たポリオレフィン系樹脂ライニング用粉体組成物を、金
属材料の表面で加熱溶融させたのち冷却することによ
り、金属材料表面に接着剤層を介在させることなくライ
ニング被膜を形成させてなることを特徴とするポリオレ
フィン系樹脂ライニング金属材料。 - 【請求項6】金属材料が炭素鋼板又は炭素鋼管である請
求項4又は5に記載のポリオレフィン系樹脂ライニング
金属材料。 - 【請求項7】金属材料表面での加熱溶融温度が250±
20℃の範囲である請求項6に記載のポリオレフィン系
樹脂ライニング金属材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23648495A JPH0976411A (ja) | 1995-09-14 | 1995-09-14 | ポリオレフィン系樹脂ライニング及びライニング金属材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23648495A JPH0976411A (ja) | 1995-09-14 | 1995-09-14 | ポリオレフィン系樹脂ライニング及びライニング金属材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0976411A true JPH0976411A (ja) | 1997-03-25 |
Family
ID=17001421
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23648495A Pending JPH0976411A (ja) | 1995-09-14 | 1995-09-14 | ポリオレフィン系樹脂ライニング及びライニング金属材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0976411A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN116554581A (zh) * | 2023-05-29 | 2023-08-08 | 江苏众成复合材料有限责任公司 | 一种耐老化聚乙烯塑料管材及制备管道的方法 |
-
1995
- 1995-09-14 JP JP23648495A patent/JPH0976411A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN116554581A (zh) * | 2023-05-29 | 2023-08-08 | 江苏众成复合材料有限责任公司 | 一种耐老化聚乙烯塑料管材及制备管道的方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20000328 |