JP2000235724A - 光導波路素子及び光ピックアップ - Google Patents

光導波路素子及び光ピックアップ

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JP2000235724A
JP2000235724A JP11034809A JP3480999A JP2000235724A JP 2000235724 A JP2000235724 A JP 2000235724A JP 11034809 A JP11034809 A JP 11034809A JP 3480999 A JP3480999 A JP 3480999A JP 2000235724 A JP2000235724 A JP 2000235724A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 光導波路素子のグレーティングパターンの構
成でフォーカスエラー検出を行い、受光部の面積が小さ
く小型かつ低コスト化が可能な光ピックアップと、これ
に用いる光導波路素子の提供。 【解決手段】 半導体レーザ2から出射された光ビーム
は、光導波路デバイス1の往路復路分離膜18で反射さ
れ、光学系を介して情報記録媒体に集光され、反射され
た光ビームは往路復路分離膜を透過してグレーティング
(素子)20に達し、ここから一部の光ビームが導波層
16に入力結合され、残りの光ビームは受光部30に達
する。このとき、導波層に対する結合効率を、情報記録
媒体がニアの位置にあるとき最大化するグレーティング
パターンと、情報記録媒体がファーの位置のあるとき最
大化するグレーティングパターンとが素子20に形成さ
れている。これに対応して領域分割される受光部からの
受光出力から、各領域の差信号をとって得られるS字特
性に基づくフォーカスエラー信号が生成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光導波路に形成さ
れた微細な周期構造により光ビームを光導波路に入力結
合させ、あるいは透過させるグレーティングと、光ビー
ムを受光する受光部とを備える光導波路素子、及び、こ
の光導波路素子を用いてフォーカスエラー信号を生成す
る光ピックアップの技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、集積回路技術を応用した光導波路
素子を用いて構成した光ピックアップの開発が盛んに行
われている。この種の光ピックアップは、グレーティン
グや受光部などを光導波路と共に一体的に基板上に集積
して構成される。そして、グレーティングを用いて、外
部に配置された光学系と光導波路素子の間で光ビームを
入力結合又は出力結合することにより、光ピックアップ
として機能させる。これにより、小型で信頼性の高い光
ピックアップを実現することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の光導波路素子を用いて、CDやDVD等の光ピック
アップを構成する場合、受光部を集積化する際の配置が
問題となる。すなわち、情報記録媒体からの反射ビーム
を光導波路に入力結合し、その直下に第1の受光部を設
けてRF信号の検出やトラッキングエラーの検出を行う
と共に、光導波路の伝搬光を受光する第2の受光部を設
けてフォーカスエラー検出を行うのが通常の構成であ
る。このような構成においては、フォーカスエラー検出
を行う場合、例えばビームサイズ法等の広く知られた手
法では、各ビームのフォーカス状態に差異を生じさせる
ための光量を光導波路に入力結合して第2の受光部に導
く必要があるのに対し、RF信号の検出やトラッキング
エラー検出を行う場合、光量や安定性を確保するため、
入力結合後の導波光量をできるだけ少なくして第1の受
光部の光量を増加する方が好ましい。
【0004】また、フォーカスエラー検出用の第2の受
光部は、RF信号検出とトラッキングエラー検出を行う
第1の受光部とは距離を離して配置する必要があるた
め、全体的に光導波路素子の面積を大きくせざるを得な
い。そのため、光導波路素子の小型化に支障をきたし、
コスト上昇を招くという点が問題であった。
【0005】そこで、本発明はこのような問題に鑑みな
されたものであり、光導波路素子により光ピックアップ
を構成するに際し、1つの受光部のみで光ピックアップ
として機能し、小型化及び低コスト化が可能な光ピック
アップ、及びこの光ピックアップの構成要素としての光
導波路素子を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の光導波路素子は、光源から出射さ
れた光ビームを光学系を介して情報記録媒体に集光し、
反射された光ビームを受光する光ピックアップに用いら
れる光導波路素子であって、前記光ビームを伝搬させる
導波層と、前記情報記録媒体から反射された光ビームの
一部を前記導波層に入力結合し、残りを透過するグレー
ティングと、該グレーティングを透過した光ビームを受
光する受光部とが積層形成され、前記グレーティングに
は、前記情報記録媒体と前記光学系が所定距離だけ遠ざ
かる場合の光ビームの照射状態に適合して前記導波層へ
の結合効率を最大化する第1のグレーティングパターン
と、前記情報記録媒体と前記光学系が所定距離だけ近づ
く場合の光ビームの照射状態に適合して前記導波層への
結合効率を最大化する第2のグレーティングパターンと
が形成されると共に、前記受光部には、該第1のグレー
ティングパターンと該第2のグレーティングパターンの
それぞれに対応する受光領域が設けられていることを特
徴とする。
【0007】この発明によれば、光源から光ビームが出
射され、光学系を介して情報記録媒体に集光されて、反
射された光ビームが光導波路素子に照射される。そし
て、導波層への入力カップラとしてのグレーティングに
より、光ビームの一部が導波層に入力結合されるが、残
りはグレーティングを透過して下方の受光部にて受光さ
れる。このとき、情報記録媒体と光学系との位置関係に
応じて、両者が相対的に遠ざかるときは、第1のグレー
ティングパターンによる導波層への結合効率が最大とな
るのに対し、両者が相対的に近づくときは、第2のグレ
ーティングパターンによる導波層への結合効率が最大と
なるように調整が施される。そして、各グレーティング
パターンに対応して領域分割される受光部では、それぞ
れの結合効率が最大となる場合に、その受光領域での受
光量が最小となる。
【0008】従って、それぞれの受光領域における受光
出力の差をとると、S字カーブの特性が得られるため、
容易にフォーカスエラー信号の生成を行うことができ
る。そのため、従来は受光部までの光路長をかなり必要
としたフォーカスエラー検出を、グレーティング直下に
て行うことができ、受光部の面積を小さく構成し、光集
積化された光ピックアップの更なる小型化、低コスト化
を実現できる。
【0009】請求項2に記載の光導波路素子は、請求項
1に記載の光導波路素子において、前記第1のグレーテ
ィングパターンと前記第2のグレーティングパターン
は、入射された光ビームの照射状態に適合するようにチ
ャーピングした曲線グレーティングにより構成されるこ
とを特徴とする。
【0010】この発明によれば、請求項1に記載の発明
と同様の作用によって情報記録媒体から反射された光ビ
ームがグレーティングに照射されると、第1のグレーテ
ィングパターンと第2のグレーティングパターンに施さ
れているチャーピングした曲線グレーティングにより、
実際には収束光として照射される光ビームに適宜の特性
を付与した後、上述の導波層への入力結合が行われる。
従って、情報記録媒体と光学系との位置関係に応じた導
波層への結合効率を更に高精度に制御し、急峻なS字カ
ーブを用いて正確なフォーカスエラー信号の生成を行う
ことができるため、光集積化された光ピックアップの小
型化、高性能化を実現することができる。
【0011】請求項3に記載の光導波路素子は、請求項
1又は請求項2に記載の光導波路素子において、前記第
1のグレーティングパターンと前記第2のグレーティン
グパターンとが短冊状に交互に配置されると共に、この
配置に対応して前記受光部が短冊状に領域分割されてい
ることを特徴とする。
【0012】この発明によれば、請求項1に記載の発明
と同様の作用によって情報記録媒体から反射された光ビ
ームがグレーティングに照射されると、多数の短冊状の
領域を通る。このとき例えば、奇数番目、偶数番目の領
域で2種の特性を付与し、これに対応する受光部も同様
の分割形状とすれば、請求項1に記載の発明と同様に、
フォーカスエラー信号の生成を容易に行うことができ
る。これに加えて、実効的なNAを高く保持して高い受
光性能を得ることができる。
【0013】請求項4に記載の光導波路素子は、請求項
1から請求項3の何れかに記載の光導波路素子におい
て、光ビームに付与された位相差に応じて該光ビームを
選択的に反射又は透過させる分離膜が最上部に更に積層
形成され、該分離膜は、前記光源と前記光学系の間に配
置されたビームスプリッタとして機能することを特徴と
する。
【0014】この発明によれば、光源からの光ビームが
光導波路素子の最上部に積層形成された分離膜によって
反射され、情報記録媒体に集光される。一方、反射され
た光ビームには適宜の位相差が付与され、分離膜を透過
してグレーティングに達する。その後は、請求項1に記
載の発明と同様の作用により受光部の受光出力に基づく
フォーカスエラー信号が生成される。従って、光導波路
素子に多くの機能を取り込み、構成が簡単で小型化に好
適な光ピックアップを実現できる。
【0015】請求項5に記載の光ピックアップは、光源
から出射された光ビームを光学系を介して情報記録媒体
に集光し、反射された光ビームを受光する光ピックアッ
プであって、前記光ビームを伝搬させる導波層と、前記
情報記録媒体から反射された光ビームの一部を前記導波
層に入力結合し、残りを透過するグレーティングと、該
グレーティングを透過した光ビームを受光する受光部と
が積層形成されてなる光導波路素子を備え、前記グレー
ティングには、前記情報記録媒体と前記光学系が所定距
離だけ遠ざかる場合の光ビームの照射状態に適合して前
記導波層への結合効率を最大化する第1のグレーティン
グパターンと、前記情報記録媒体と前記光学系が所定距
離だけ近づく場合の光ビームの照射状態に適合して前記
導波層への結合効率を最大化する第2のグレーティング
パターンとが形成されると共に、前記受光部には、該第
1のグレーティングパターンと該第2のグレーティング
パターンのそれぞれに対応する受光領域が設けられ、該
受光領域からの受光出力の差信号に基づいてフォーカス
エラー信号が生成されることを特徴とする。
【0016】この発明によれば、光源から光ビームが出
射され、コリメータレンズや対物レンズなどを含む光学
系を介して情報記録媒体に集光されて、反射された光ビ
ームが光導波路素子に照射される。そして、導波層への
入力カップラとしてのグレーティングにより、光ビーム
の一部が導波層に入力結合されるが、残りはグレーティ
ングを透過して下方の受光部にて受光される。このと
き、情報記録媒体と光学系との位置関係に応じて、両者
が相対的に遠ざかるときは、第1のグレーティングパタ
ーンによる導波層への結合効率が最大となるのに対し、
両者が相対的に近づくときは、第2のグレーティングパ
ターンによる導波層への結合効率が最大となるように調
整が施される。そして、各グレーティングパターンに対
応して領域分割される受光部では、それぞれ結合効率が
最大となる場合に、その受光領域での受光量が最小とな
る。これらの受光領域からの受光出力の差をとって、フ
ォーカスエラー信号が生成される。
【0017】従って、容易にフォーカスエラー信号の生
成を行うことができると共に、従来は受光部までの光路
長をかなり必要としたフォーカスエラー検出を、グレー
ティング直下にて行えるため、受光部の面積を小さく構
成できる。よって、光導波路素子を用いることと相まっ
て、光ピックアップの小型化、構成の簡素化、低コスト
化を実現できる。
【0018】請求項6に記載の光ピックアップは、光源
から出射された光ビームを光学系を介して情報記録媒体
に集光し、反射された光ビームを受光する光ピックアッ
プであって、前記情報記録媒体から反射された光ビーム
の一部を回折させ、残りを透過させるグレーティング素
子と、該グレーティング素子を透過した光ビームを受光
する受光部とを備え、前記グレーティング素子には、前
記情報記録媒体と前記光学系が所定距離だけ遠ざかる場
合の光ビームの照射状態に適合して回折効率を最大化す
る第1のグレーティングパターンと、前記情報記録媒体
と前記光学系が所定距離だけ近づく場合の光ビームの照
射状態に適合して回折効率を最大化する第2のグレーテ
ィングパターンとが形成されると共に、前記受光部に
は、該第1のグレーティングパターンと該第2のグレー
ティングパターンのそれぞれに対応する受光領域が設け
られ、該受光領域からの受光出力の差信号に基づいてフ
ォーカスエラー信号が生成されることを特徴とする。
【0019】この発明によれば、光源から光ビームが出
射され、コリメータレンズや対物レンズなどを含む光学
系を介して情報記録媒体に集光されて、反射された光ビ
ームがグレーティング素子に照射される。このグレーテ
ィング素子では、光ビームの一部を回折すると共に、残
りを下方の受光部にて受光させるように透過する。この
とき、情報記録媒体と光学系との位置関係に応じて、両
者が相対的に遠ざかるときは、第1のグレーティングパ
ターンによる回折効率が最大となるのに対し、両者が相
対的に近づくときは、第2のグレーティングパターンに
よる回折効率が最大となるように調整が施される。そし
て、各グレーティングパターンに対応して領域分割され
る受光部では、それぞれの回折効率が最大となる場合
に、その受光領域での受光量が最小となる。それぞれの
受光領域からの受光出力の差をとって、フォーカスエラ
ー信号が生成される。
【0020】従って、容易にフォーカスエラー信号の生
成を行うことができると共に、従来は受光部までの光路
長をかなり必要としたフォーカスエラー検出を、グレー
ティング素子に近接して行うことができる。そのため、
光ピックアップ全体を小さく構成することができる。
【0021】請求項7に記載の光ピックアップは、請求
項5又は請求項6に記載の光ピックアップにおいて、前
記受光部の受光出力を用いて、フォーカスエラー信号に
加えて、RF信号及びトラッキングエラー信号が生成さ
れることを特徴とする。
【0022】この発明によれば、請求項5又は請求項6
に記載の発明と同様の作用によって受光部にて光ビーム
が受光されると、この受光出力からフォーカスエラー信
号とRF信号とトラッキングエラー信号の全てが生成さ
れる。従って、回路構成を簡略にし、小型かつ安価な光
ピックアップを実現できる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を図面に基づいて説明する。
【0024】図1は、本発明の実施形態に係る光ピック
アップの全体構成を示す斜視図である。図1に示す光ピ
ックアップは、光導波路デバイス1と、光ビームを出射
する半導体レーザ2と、光ディスク3に光ビームを照射
するため光学系として、反射ミラー4、コリメータレン
ズ5、対物レンズ6とを含んで全体が構成される。
【0025】以上の構成において、光導波路デバイス1
はマウントベース7上にボンディングされ、後述する積
層構造を有している。また、半導体レーザ2は、サブマ
ウント8に取り付けられており、光導波路デバイス1と
半導体レーザ2が所定の位置関係を保つように、サブマ
ウント8がマウントベース7上にボンディングされる。
例えば、CDやCD−Rに用いる波長780nm、ある
いはDVDに用いる波長650nmなどに対応した半導
体レーザ2が使用可能である。
【0026】半導体レーザ2から出射された光ビーム
は、後述の作用により光導波路デバイス1上面で反射さ
れる。そして、反射ミラー4にて反射された後、コリメ
ータレンズ5により平行ビームにされ、対物レンズ6を
介して光ディスク3の情報記録面に集光され、ビームス
ポットPを形成する。ビームスポットPからの反射光
は、再び、対物レンズ6、コリメータレンズ5、反射ミ
ラー4を経由して、後述するように光導波路デバイス1
の下層の受光部にて受光される。
【0027】このとき、対物レンズ6と光ディスク3の
情報記録面との間の距離が適正である場合には、ビーム
スポットPはジャストフォーカス状態となって良好に再
生を行うことができる。これに対し、光ディスク3が相
対的に対物レンズ6の方向に近づいたり離れたりして、
上述の距離が変動すると、ビームスポットPはデフォー
カス状態となって再生性能の劣化を招く。従って、フォ
ーカスエラー信号を検出して、光ディスク1に対するフ
ォーカス状態を常に良好に保持する必要があるが、本実
施形態では、後述のように光導波路デバイス1の構造の
工夫によってフォーカスエラー検出を行っている。
【0028】次に、図2は本発明の実施形態に係る光導
波路デバイス1の断面構造を示す図である。図2に示す
光導波路デバイス1は、下から順に半導体基板11、半
導体基板11上部のエピタキシャル層12、アルミ遮光
膜13、第1SOG(Spin on glass)層14、SiO2
層15、導波層16、第2SOG層17、往路復路分離
膜18が積層される構造を有する。また、導波層16上
部にはグレーティング20が形成されている。更に、エ
ビタキシャル層12には、受光部30が形成されてい
る。
【0029】以上の構成において、半導体基板11とし
ては、例えばN型シリコン基板が用いられる。この半導
体基板11に対し、エビタキシャル成長により単結晶薄
膜を成長させたエピタキシャル層12を成膜した後、所
定の配置に従ってP型拡散を施し、受光部30が形成さ
れる。受光部30が形成されない領域の上部には、アル
ミ遮光膜13が成膜され、上方からの光を遮断する構造
になっている。
【0030】第1SOG層14と第2SOG層17は、
多層構造の間のバッファとして機能する。第1SOG層
14は、アルミ遮光膜13によって生じた段差を埋める
ため、エピタキシャル層12の上部に成膜され、第2S
OG層17は、導波層16の上部に成膜される。第1S
OG層14と第2SOG層17の厚さは、上下の各層の
構造と成膜条件に応じて自在に変えることができる。
【0031】導波層16は、コーニング7059を材料
として厚さ0.65μmに成膜され、グレーティング2
0を介して入力結合された光ビームが導波モードで伝搬
する光導波路として機能する。
【0032】グレーティング20はTiO2からなり、
0.1μmの厚さに形成される。このグレーティング2
0には、所定のグレーティングパターンが形成され、所
定の波長を有する光ビームを入力結合させるカップラと
して機能する。
【0033】SiO2層15は、SiO2を材料として導波
層16の下層に厚さ0.7μmで成膜され、光導波路の
クラッド層として機能する。
【0034】上述の構造においては、光ビームを適切に
導波層16に結合し、導波モードにより効率的に伝搬さ
せるため適切な屈折率を設定する必要がある。具体的に
は、導波層16が屈折率1.53、SiO2層15が屈折
率1.47、第1SOG層14及び第2SOG層17が
屈折率1.43、グレーティング20が屈折率2.0を
それぞれ有している。
【0035】また、第2SOG層17を表面研磨した
後、その上部に蒸着により往路復路分離膜18が成膜さ
れる。この往路復路分離膜18は誘電体などの多層膜か
らなり、後述するようにビームスプリッタとして機能す
るものである。
【0036】以上のように構成された光導波路デバイス
1を光ピックアップとして機能させる場合の動作につい
て説明する。なお、図2では、光ビームが進行する方向
を点線矢印で示している。
【0037】図2において、上述の半導体レーザ2から
出射された光ビームは、往路復路分離膜18に斜め方向
から入射される。この往路復路分離膜18に、TEモー
ドの光ビームを反射し、TMモードの光ビームを透過す
るような特性を付与すると共に、往路復路分離膜18に
TEモードの光ビームが入射されるよう調整しておく。
すると、TEモードの光ビームが、いったん往路復路分
離膜18により反射されて、図1の光学系を介して光デ
ィスク3の情報記録面に集光される。上述の光学系に図
示しないλ/4波長板を配置すれば、反射された光ビー
ムは、λ/4波長板の作用によってTMモードの光ビー
ムに変換されるので、往路復路分離膜18を透過する。
【0038】次いで、光ビームは下方のグレーティング
20により、導波層16にその一部が所望の結合効率で
入力結合され、残りはグレーティング20を透過して受
光部30に到達する。このように、グレーティング20
は光ビームに対するカップラとして機能する。グレーテ
ィング20には、チャーピングした曲線グレーティング
が施され、反射された収束光線の照射状態や集光位置に
適合してグレーティングパターンの周期及び曲率が微妙
に調整されているが、より詳しくは後述する。併せて、
グレーティング20から導波層16に所望の結合効率で
光ビームを入力結合させるため、グレーティング構造の
高さが適切に調整されている。
【0039】本実施形態では、受光部30からの受光出
力に基づいて、RF信号の検出、トラッキングエラー信
号の検出、フォーカスエラー信号の検出の全てを行う構
成になっている。受光部30の構造を含めた具体的な検
出方法については後述する。
【0040】次に、本実施形態に係るフォーカスエラー
検出の原理について、図3及び図4を参照して説明す
る。図3と図4は、光ディスク3が対物レンズ6に対し
相対的に遠方又は近端にずれたとき、照射される光ビー
ムのフォーカス状態の変化を示す図である。なお、実際
には、光導波路デバイス1の入射面1aに入射された光
ビームは複雑な伝搬特性を示すが、図3及び図4では、
簡単のため光ビームの照射状態を直線的に表している。
【0041】本実施形態では、フォーカス状態の変動範
囲に対応する移動量としてΔd±10μmの場合を考え
る。図3は、光ディスク3が相対的に対物レンズ6に近
づく「ニア」に対応するΔd=−10μmの場合、図4
は、光ディスク3が相対的に対物レンズ6から遠ざかる
「ファー」に対応するΔd=+10μmの場合をそれぞ
れ示す。図3及び図4においては、Δd=0μmであっ
て適正な位置にある場合の光ディスク3の情報記録面3
a及び照射される光ビームを実線で示すと共に、光ディ
スク3が「ニア」又は「ファー」となって、Δd=±1
0μmだけずれた位置にある場合の光ディスク3の情報
記録面3a及び照射される光ビームを点線で示す。
【0042】図3(a)と図4(a)に実線で示すよう
に、情報記録面3aがΔd=0μmに位置するときは、
光ビームはコリメータレンズ5と対物レンズ6を介して
光ディスク3の情報記録面3aに合焦する。そして、反
射された光ビームが同様の経路で戻り、光導波路デバイ
ス1の入射面1aに入射して、受光部30に達する。な
お、図3(a)と図4(a)では簡単のため、光ビーム
の照射状態に対応し、焦点位置を頂点とする2つの3角
形により表している。このとき、光導波路デバイス1に
対しては、図1の配置に対応して、反射された光ビーム
が斜め方向から入射面1aに入射され、しかも光ビーム
は収束光線となっている。本実施形態では、この収束光
線のうち最も入射角度が小さくなる最外周部分では、図
3(b)と図4(b)に示すように、入射面1aの法線
に対する入射角度θが27.5°となるように配置され
ている。
【0043】一方、光ディスク3が「ニア」又は「ファ
ー」の状態になると、光ディスク3の情報記録面3aに
光学系を介して光ビームを照射するときの焦点位置がず
れるので、反射された光ビームも同様に焦点位置がずれ
ることになる。そのため、光導波路デバイス1の入射面
1aに入射される際、上述した収束光線としての最外周
部分の入射角度が上記θからずれる結果となって入射状
態が変動するので、本実施形態では、これを利用して後
述のフォーカスエラー検出を行うものである。
【0044】すなわち、図3(a)に点線で示すよう
に、光ディスク3が「ニア」の状態になると、光ディス
ク3の情報記録面3aに対し焦点位置が10μmだけ後
方にずれ、同様に反射された光ビームも焦点位置が後方
にずれる配置となる。よって、図3(b)に示すよう
に、収束光線の収束の度合いが緩くなり、その最外周部
分での入射角度θ1は、図3(b)に示すように、θよ
りも小さい27.433°となる。
【0045】更に、図4(a)に点線で示すように、光
ディスク3が「ファー」の状態になると、光ディスク3
の情報記録面3aに対し焦点位置が10μmだけ前方に
ずれ、同様に反射された光ビームも焦点位置が前方にず
れる配置となる。よって、図4(b)に示すように、収
束光線がより収束の度合いが強くなり、その最外周部分
での入射角度θ2は、θよりも大きい27.568°と
なる。
【0046】ここで、上述したように、光導波路デバイ
ス1内の導波層16への結合効率は光ビームの照射状態
とグレーティングパターンによって定まる。本実施形態
では、グレーティング20に、図3の照射状態のときに
導波層16への入力結合を生じる特性と、図4の照射状
態のときに同様に導波層16への入力結合を生じる特性
をそれぞれ有する2種のグレーティングパターンを形成
する。
【0047】次に、グレーティング20の構造及び特性
について図5及び図6を参照して説明する。図5は、グ
レーティング20を含む光導波路デバイス1の断面構造
を示す図である。グレーティング20は導波層16の表
面に周期的な凹凸を設けてグレーティングパターンが形
成される。このグレーティングパターンの周期は、例え
ば0.6μm程度である。
【0048】図5に示すように、このグレーティング2
0に対し、所定の波長を有する光ビームが往路復路分離
膜18を通過した後、一定の入射角で入射する。このと
きの光ビームの波長や入射角等の諸条件に適合するよう
に、グレーティングパターンが調整される。グレーティ
ング20の下部の導波層16には、入力結合された光ビ
ームが図中右方向に伝搬する。一方、入力結合されない
光ビームは、グレーティング20、導波層16、SiO2
層15、第1SOG層14を透過して、下方の受光部3
0によって受光される。
【0049】図6は、図5のグレーティングの特性に起
因して、図3で説明した光ビームの入射角度に応じた受
光部30での受光量の変動を示す図である。図6に示す
ように、一定の入射角度で受光量が急激に減少している
が、これはグレーティング20の入力結合の特性により
最適となるピークを有することに対応している。すなわ
ち、このピーク以外ではグレーティング20を通過した
光ビームは、そのまま透過して受光部30によって受光
されるが、ピークとなる入射角度においては、光ビーム
が入力結合されて導波層16を伝搬するので、その分、
受光部30での受光量が減少することになる。このよう
に光ビームの波長と入射角度に応じて適切なグレーティ
ングパターンを実験等により決定すれば、所望の入射角
度の光ビームのみを選択的に受光部30にて受光するこ
とが可能となる。
【0050】なお、実際には、グレーティングパターン
はチャーピングを施した曲線で構成することが好まし
い。すなわち、上述のように収束光線として光ビームが
照射される結果、照射領域によって入射角度が微妙に変
動するため、グレーティングパターンは2次元的に凹凸
形状の周期を光ビームの照射状態に応じて少しづつ変化
させて構成すればよい。これにより、一定範囲に照射さ
れる収束光線を適切に導波層16に入力結合させること
ができる。
【0051】本実施形態の場合は、上述のように光ディ
スク3の「ニア」と「ファー」に対応して、図6の特性
において、それぞれピークのみ異なるように2つのグレ
ーティングパターンの調整が施される。すなわち、一方
は図3(a)の照射状態に適合し、他方は図3(b)の
照射状態に適合しているので、以下に述べるようにフォ
ーカスエラー検出に利用することが可能となる。このよ
うな2つのグレーティングパターンを、後述するパター
ン形状の工夫により1つのグレーティング20に形成
し、構成の簡素化を図っている。
【0052】次に、図7を参照して、本実施形態におけ
るフォーカスエラー検出の原理を説明する。図7は、グ
レーティング20を介して受光部30で検出される受光
レベルの特性を説明する図である。
【0053】図7(a)に、上述の2つの照射状態に対
応して、光ディスク3の移動量Δdに応じた受光レベル
の変化を示す。光ディスク3が「ニア」であるΔd=−
10μmに適合する第1の特性は左側のカーブに従って
変化し、光ディスク3が「ファー」であるΔd=+10
μmに適合する第2の特性は右側のカーブに従って変化
する。図7(a)の2つのカーブは共に形状が同じであ
るが、受光レベルの落ち込むピークがそれぞれΔd=±
10μmに一致するように各特性のグレーティングパタ
ーンが調整される。
【0054】図7(b)は、図7(a)におけるΔd=
−10μmに対応するカーブと、Δd=+10μmに対
応するカーブとの差をとったときの出力レベルである。
図7(b)に示すように、S字カーブに従って出力レベ
ルが変化することがわかる。このS字カーブにおいて
は、光ディスク3が適正な位置にあるΔd=0μmとな
るとき、及びd±10μmを越える範囲では、出力レベ
ルがゼロになる。一方、光ディスク3がΔd=0μmの
状態から、「ニア」であるΔd=−10μmに動くと出
力レベルが正方向に変化し、「ファー」であるΔd=+
10μmに動くと出力レベルが負方向に変化している。
従って、Δd=−10μmからΔd=+10μmまでの
範囲では、Δdの動きに連動するS字状の出力レベルの
変化を読み取ることにより、光ディスク3のフォーカス
状態の検出を行うことが可能となる。
【0055】次に、図8及び図9を参照して、本実施形
態において上述のフォーカスエラー検出を行う場合のグ
レーティング20及び受光部30の構成について説明す
る。ここでは、グレーティング20及び受光部30を
「ニア」と「ファー」に対応させるため、図8のように
2分割のパターンを用いる方法と、図9のように短冊状
のパターンを用いる方法の2つの場合について説明す
る。なお、図8(a)、図9(a)にグレーティング2
0の構成を示し、図8(b)、図9(b)に受光部30
の構成を示す。
【0056】図8(a)に示すグレーティング20で
は、「ニア」に対応した第1領域20aと「ファー」に
対応した第2領域20bとを並べて配置して全体のグレ
ーティングパターンを構成している。第1領域20a及
び第2領域20bは、それぞれが適合すべき光ビームの
照射状態に対応して、その周期と曲率が微妙に異なるパ
ターンとなっている。
【0057】一方、図8(b)に示す受光部30は、図
8(a)のグレーティング20の分割形状に対応して領
域分割されている。また、この受光部30は上述のフォ
ーカスエラー信号に加えて、RF信号とトラッキングエ
ラー信号の検出に対応させるため、通常の4分割形状と
して構成される。そのため、図8(b)に示すように、
グレーティング20の分割方向に合致する縦方向の分割
線と、横方向の分割線とによって、受光部30は4つの
領域30a、30b、30c、30dに分割される。こ
れらの分割領域30a〜30dは、それぞれアルミ配線
を介してボンディングパッドB0〜B3に接続され、領
域ごとの受光信号を出力可能となっている。
【0058】図8(b)の受光部30においては、ボン
ディングパッドB0〜B3からの受光信号を用いること
により、フォーカスエラー信号、RF信号、トラッキン
グエラー信号を生成することができる。すなわち、B0
〜B3の総和をとってRF信号が得られる(各ボンディ
ングパッドから得られる受光信号をB0〜B3で表記す
る)。また、上述の横方向の分割線がトラック方向に水
平であるとして、B0、B1、B2、B3の4分割出力
を用いた位相差法によるトラッキングエラー信号が得ら
れる。更に、B0+B1とB2+B3との差信号からフ
ォーカスエラー信号が得られる。
【0059】一方、図9(a)に示すグレーティング2
0では、「ニア」に対応した領域と「ファー」に対応し
た領域をそれぞれ短冊状に複数に分離し、これらを交互
に並べて配置して全体のグレーティングパターンを構成
している。すなわち、図9(a)の上部から、奇数番目
の短冊状の領域と、偶数番目の短冊状の領域を、2種類
の異なるグレーティングパターンでそれぞれ構成して、
互い違いに並べている。各分割領域のグレーティングパ
ターンの周期や曲率は、図8(a)の場合と同様でよい
が、「ニア」又は「ファー」のグレーティングパターン
がグレーティング20の全体に幅広く分布することにな
るので、実効的にNAが増加する点で有利な構成であ
る。
【0060】図9(b)に示す受光部30は、図9
(a)のグレーティング20の分割形状に対応して領域
分割されている。受光部30は、グレーティング20と
同様に横方向には短冊状に分割され、更に縦方向にも分
割されて全部で16個の分割領域が設けられている。そ
して、各分割領域からはアルミ配線を介して交互にボン
ディングパッドB0〜B7に接続されている。ボンディ
ングパッドB1、B2、B4、B7は、奇数番目の短冊
状の領域に接続され、ボンディングパッドB0、B3、
B5、B6は、偶数番目の短冊状の領域に接続され、そ
れぞれが受光信号を出力可能となっている。なお、ボン
ディングパッドB1、B2、B5、B6は、中央部分で
図示されないアルミ配線を介して接続されている。
【0061】図9(b)の受光部30の場合も、フォー
カスエラー信号、RF信号、トラッキングエラー信号を
生成することができる。すなわち、B0〜B7の総和を
とってRF信号が得られる(各ボンディングパッドから
得られる受光信号をB0〜B7で表記する)。また、B
0+B1、B2+B3、B4+B5、B6+B7の4分
割出力を用いた位相差法によるトラッキングエラー信号
が得られる。更に、B0+B3+B5+B6とB1+B
2+B4+B7との差信号からフォーカスエラー信号が
得られる。
【0062】なお、図8、9の例では、グレーティング
パターンと受光部30の分割数が2及び8の場合を説明
したが、これに限られることなく自由に分割数を設定で
きる。分割数を多くする方が検出精度において有利であ
るが、光導波路デバイス1の加工精度の面から一定の制
約がある。
【0063】以上説明したように、本実施形態に係る光
導波路デバイス1では、グレーティング20の作用に基
づいて光ディスク3のフォーカスエラー信号を生成でき
るので、フォーカスエラー信号を生成するための専用の
受光部が不要となり、受光部30のみによってRF信
号、トラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号の
全てを生成することができる。そのため、光導波路デバ
イス1の面積を小さくすることができ、小型かつ低コス
トに光ピックアップを構成することができる。また、光
量が十分に確保でき、安定した信号が得られる。
【0064】なお、本発明は上述の実施形態に限定され
ることなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の改良変
形が可能である。例えば、上述の説明では光導波路デバ
イス1を用いて光ピックアップを構成する場合について
説明したが、個別部品を用いて光ピックアップを構成し
てもよい。すなわち、上述のグレーティング20、受光
部30と同様の機能を備えるグレーティング素子、受光
素子を配置すると共に、グレーティングパターンの調整
で回折効率を適切に調整する。このように構成された光
ピックアップでは、1つの受光素子によってRF信号、
トラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号を検出
できる上、グレーティング素子と受光素子を近接配置す
ることが可能なので、光ピックアップを小型かつ安価に
することが可能となる。
【0065】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、情報記
録媒体と光学系の位置関係に応じて、光導波路素子のグ
レーティングに導波層への入力カップラとしての特性が
異なる2種のグレーティングパターンを形成し、これに
対応して受光部の受光領域を設けるようにしたので、グ
レーティングの下層の受光部にてS字カーブの特性に基
づくフォーカスエラー信号を容易に生成でき、受光部の
面積を小さくして光集積化ピックアップの更なる小型
化、低コスト化が可能となる。
【0066】請求項2に記載の発明によれば、光導波路
素子のグレーティングに、チャーピングした曲線グレー
ティングを施すようにしたので、導波層への結合効率を
高精度に制御することで、正確なフォーカスエラー信号
の生成を行い、光集積化ピックアップの小型化、高性能
化を図ることが可能となる。
【0067】請求項3に記載の発明によれば、光導波路
素子のグレーティングは、2種のグレーティングパター
ンが短冊状に交互に配置され、受光部もこれに対応する
分割形状としたので、実効的なNAを高く保ちつつ、容
易にフォーカスエラー信号が生成できる小型の光集積化
ピックアップを提供できる。
【0068】請求項4に記載の発明によれば、光導波路
素子の最上部に、光ビームに付与された位相差に応じて
光ビームを選択的に反射又は透過させる分離膜を更に積
層形成したので、多くの機能を光導波路素子に取り込
み、光ピックアップの構成を簡単にして小型化すること
が可能となる。
【0069】請求項5に記載の発明によれば、情報記録
媒体と光学系の位置関係に応じて、光導波路素子のグレ
ーティングに導波層への入力カップラとしての特性が異
なる2種のグレーティングパターンを形成し、これに対
応して受光部の受光領域を設けるようにしたので、グレ
ーティングの下層の受光部にてS字カーブの特性に基づ
くフォーカスエラー信号を容易に生成でき、光集積化ピ
ックアップの更なる小型化、構成の簡素化、低コスト化
を図ることができる。
【0070】請求項6に記載の発明によれば、情報記録
媒体と光学系の位置関係に応じて、グレーティング素子
に回折特性が異なる2種のグレーティングパターンを形
成し、これに対応して受光部の受光領域を設けるように
したので、グレーティング素子に近接した受光部にてフ
ォーカスエラー信号を容易に生成でき、光ピックアップ
を非常に小さく構成することができる。
【0071】請求項7に記載の発明によれば、受光部の
受光出力を用いてフォーカスエラー信号、RF信号及び
トラッキングエラー信号を生成するようにしたので、回
路構成が簡略で、小型かつ安価な光ピックアップを提供
できる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る光ピックアップの全体
構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係る光導波路デバイスの断
面構造を示す図である
【図3】光ディスクが「ニア」の位置にある場合の光ビ
ームのフォーカス状態の変化を示す図である。
【図4】光ディスクが「ファー」の位置にある場合の光
ビームのフォーカス状態の変化を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係るグレーティングの断面
構造を説明する図である。
【図6】本発明の実施形態に係るグレーティングに光ビ
ームが入射する場合の入射角度に依存して受光部の受光
量が変動する様子を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係るグレーティングを介し
て受光部で検出される受光レベルの特性を説明する図で
ある。
【図8】本発明に実施形態において、2分割パターンを
用いたフォーカスエラー検出に対応するグレーティング
及び受光部の構成を示す図である。
【図9】本発明に実施形態において、短冊状のパターン
を用いたフォーカスエラー検出に対応するグレーティン
グ及び受光部の構成を示す図である。
【符号の説明】
1…光導波路デバイス 2…半導体レーザ 3…光ディスク 4…反射ミラー 5…コリメータレンズ 6…対物レンズ 7…マウントベース 8…サブマウント 11…半導体基板 12…エピタキシャル層 13…アルミ遮光膜 14…第1SOG層 15…SiO2層 16…導波層 17…第2SOG層 18…往路復路分離膜 20…グレーティング 30…受光部
フロントページの続き Fターム(参考) 2H047 KA02 LA01 LA09 MA01 MA07 QA04 QA07 RA04 TA00 TA01 5D118 AA01 AA03 AA14 AA29 BA01 CA11 CD02 DC17 5D119 AA01 AA03 AA11 AA40 AA43 BA01 CA09 EA03 EC14 FA05 JA15 JA36

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源から出射された光ビームを光学系を
    介して情報記録媒体に集光し、反射された光ビームを受
    光する光ピックアップに用いられる光導波路素子であっ
    て、 前記光ビームを伝搬させる導波層と、前記情報記録媒体
    から反射された光ビームの一部を前記導波層に入力結合
    し、残りを透過するグレーティングと、該グレーティン
    グを透過した光ビームを受光する受光部とが積層形成さ
    れ、 前記グレーティングには、前記情報記録媒体と前記光学
    系が所定距離だけ遠ざかる場合の光ビームの照射状態に
    適合して前記導波層への結合効率を最大化する第1のグ
    レーティングパターンと、前記情報記録媒体と前記光学
    系が所定距離だけ近づく場合の光ビームの照射状態に適
    合して前記導波層への結合効率を最大化する第2のグレ
    ーティングパターンとが形成されると共に、前記受光部
    には、該第1のグレーティングパターンと該第2のグレ
    ーティングパターンのそれぞれに対応する受光領域が設
    けられていることを特徴とする光導波路素子。
  2. 【請求項2】 前記第1のグレーティングパターンと前
    記第2のグレーティングパターンは、入射された光ビー
    ムの照射状態に適合するようにチャーピングした曲線グ
    レーティングにより構成されることを特徴とする請求項
    1に記載の光導波路素子。
  3. 【請求項3】 前記第1のグレーティングパターンと前
    記第2のグレーティングパターンとが短冊状に交互に配
    置されると共に、この配置に対応して前記受光部が短冊
    状に領域分割されていることを特徴とする請求項1又は
    請求項2に記載の光導波路素子。
  4. 【請求項4】 光ビームに付与された位相差に応じて該
    光ビームを選択的に反射又は透過させる分離膜が最上部
    に更に積層形成され、該分離膜は、前記光源と前記光学
    系の間に配置されたビームスプリッタとして機能するこ
    とを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の
    光導波路素子。
  5. 【請求項5】 光源から出射された光ビームを光学系を
    介して情報記録媒体に集光し、反射された光ビームを受
    光する光ピックアップであって、 前記光ビームを伝搬させる導波層と、前記情報記録媒体
    から反射された光ビームの一部を前記導波層に入力結合
    し、残りを透過するグレーティングと、該グレーティン
    グを透過した光ビームを受光する受光部とが積層形成さ
    れてなる光導波路素子を備え、 前記グレーティングには、前記情報記録媒体と前記光学
    系が所定距離だけ遠ざかる場合の光ビームの照射状態に
    適合して前記導波層への結合効率を最大化する第1のグ
    レーティングパターンと、前記情報記録媒体と前記光学
    系が所定距離だけ近づく場合の光ビームの照射状態に適
    合して前記導波層への結合効率を最大化する第2のグレ
    ーティングパターンとが形成されると共に、前記受光部
    には、該第1のグレーティングパターンと該第2のグレ
    ーティングパターンのそれぞれに対応する受光領域が設
    けられ、該受光領域からの受光出力の差信号に基づいて
    フォーカスエラー信号が生成されることを特徴とする光
    ピックアップ。
  6. 【請求項6】 光源から出射された光ビームを光学系を
    介して情報記録媒体に集光し、反射された光ビームを受
    光する光ピックアップであって、 前記情報記録媒体から反射された光ビームの一部を回折
    させ、残りを透過させるグレーティング素子と、該グレ
    ーティング素子を透過した光ビームを受光する受光部と
    を備え、 前記グレーティング素子には、前記情報記録媒体と前記
    光学系が所定距離だけ遠ざかる場合の光ビームの照射状
    態に適合して回折効率を最大化する第1のグレーティン
    グパターンと、前記情報記録媒体と前記光学系が所定距
    離だけ近づく場合の光ビームの照射状態に適合して回折
    効率を最大化する第2のグレーティングパターンとが形
    成されると共に、前記受光部には、該第1のグレーティ
    ングパターンと該第2のグレーティングパターンのそれ
    ぞれに対応する受光領域が設けられ、該受光領域からの
    受光出力の差信号に基づいてフォーカスエラー信号が生
    成されることを特徴とする光ピックアップ。
  7. 【請求項7】 前記受光部の受光出力を用いて、フォー
    カスエラー信号に加えて、RF信号及びトラッキングエ
    ラー信号が生成されることを特徴とする請求項5又は請
    求項6に記載の光ピックアップ。
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