JP2000234692A - 継手用ロックリング - Google Patents

継手用ロックリング

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JP2000234692A
JP2000234692A JP11038512A JP3851299A JP2000234692A JP 2000234692 A JP2000234692 A JP 2000234692A JP 11038512 A JP11038512 A JP 11038512A JP 3851299 A JP3851299 A JP 3851299A JP 2000234692 A JP2000234692 A JP 2000234692A
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Japan
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lock ring
joint
ring
pipe
base
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JP11038512A
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Nobuhiko Hayashi
延彦 林
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Onda Mfg Co Ltd
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Onda Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 継手に容易に組み付けることができ、その作
業時間の短縮を図ることができるとともに、作業効率を
向上させることができる継手用ロックリングを提供す
る。 【解決手段】 継手用ロックリング25は、一対のロッ
クリング本体25a、25bと、それらの間に介装され
たスペーサ30とより構成されている。一対のロックリ
ング本体25a、25bは環状に形成されたベースリン
グ26と、そのベースリング26から内方へ同一長さで
突出する複数の規制片27とより構成されている。スペ
ーサ30は円環状に形成され、その環部30aの幅とベ
ースリング26の幅とは対応するようになっている。そ
して、各ベースリング26とスペーサ30とは接着剤に
より接合されて、それらが一体化されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、水道配管、温水
配管、床暖房、ロードヒィーティング等に使用される樹
脂製のパイプが継手から抜け出るのを防止する継手用ロ
ックリングに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の継手用ロックリングとしては、特
許第2685105号公報に開示されるパイプ継手に配
設されるものが知られている。パイプ継手は、筒状をな
しパイプの差込を許容するソケットと、その内部に設け
られた内径拡大部に配設されるロックリング、バックア
ップリング及びシールリングと、ソケットの外周に螺合
され、各リングのパイプ継手からの抜け出しを防止する
キャップとより構成されている。
【0003】ロックリングは、環状をなすベースリング
と、そのベースリングからその周方向に所定間隔をおい
て突出する複数の規制片とにより形成されている。そし
て、パイプ継手にパイプを接続するときは、まず、ソケ
ットの内径拡大部へ、ロックリング、バックアップリン
グ及びシールリングの順で収納する。次いで、ソケット
の外周にキャップを螺合して、ロックリング、バックア
ップリング及びシールリングをソケット内に位置決め固
定する。
【0004】最後に、ソケット中央部に形成された開口
からパイプをソケット内に差し込む。その結果、ロック
リングの規制片のパイプへの係合によりパイプ継手から
パイプが抜け出るのを防止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、パイプ継手
を組み付ける際、ソケット内にロックリング、バックア
ップリング及びシールリングをそれぞれ収納しなければ
ならず、その作業が面倒であるとともに、作業効率が悪
いという問題があった。
【0006】また、例えば、給水管及び給湯管に上記パ
イプ継手をそれぞれ接続し、給水管のパイプ継手に給湯
用パイプを、給湯管のパイプ継手に給水用パイプを誤っ
て接続してしまった場合、給湯用パイプ又は給水用パイ
プを各パイプ継手から抜き出して、再度接続しなければ
ならい。その際、抜き出された各パイプの外周にはロッ
クリング、バックアップリング及びシールリングが係合
されている。そのため、それらを各パイプからそれぞれ
取り外し、再度、ソケット内に収納する作業を行うのは
非常に面倒であるとともに、作業効率が悪いという問題
があった。
【0007】この発明は、このような従来技術に存在す
る問題点に着目してなされたものである。その目的とす
るところは、継手に容易に組み付けることができ、その
作業時間の短縮を図ることができるとともに、作業効率
を向上させることができる継手用ロックリングを提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明の継手用ロックリングは、
筒状をなす継手本体内に設けられた環状の受け面に係合
されるとともに、筒状の押圧体の雄ねじ部を継手本体内
に形成した雌ねじ部に螺合して構成される継手内に押圧
体により位置決め固定され、樹脂製のパイプを押圧体内
を介して継手本体内に設けられた当接面に当接するまで
挿入したとき、継手からのパイプの抜け出しを防止する
継手用ロックリングであって、前記受け面に係合される
ベースリングと、そのベースリングから内方へ突出する
複数の規制片とを備えた少なくとも一対のロックリング
本体を、それらのベースリング間に環状をなすスペーサ
を介装して一体化したものである。
【0009】請求項2に記載の発明の継手用ロックリン
グは、請求項1に記載の発明において、前記ロックリン
グ本体とスペーサとは接着剤の接着により一体化されて
いるものである。
【0010】請求項3に記載の発明の継手用ロックリン
グは、請求項1に記載の発明において、前記スペーサの
外径をベースリングの外径より小さく形成するととも
に、各ベースリングの外周縁に内方へ向かって延びる切
欠きを少なくとも1つ形成し、インサート成形法により
ベースリング間及び切欠き内に樹脂を充填して各ロック
リング本体及びスペーサを一体化したものである。
【0011】請求項4に記載の発明の継手用ロックリン
グは、請求項1に記載の発明において、前記ベースリン
グの外周縁に内方へ向かって延びる切欠きを少なくとも
1つ形成し、溶剤に溶解可能な材料によりほぼ柱状に形
成され、その外周面にロックリング本体の規制片の先端
形状に対応する嵌合部を少なくとも一対有するととも
に、その嵌合部間に規制片の先端から基端までの長さと
同じ長さで外方へ延びる環状をなす円盤部を有する中子
の嵌合部に少なくとも一対のロックリング本体を嵌合
し、それらの規制片間に円盤部を介装した状態で、イン
サート成形法によりベースリング間及び切欠き内に樹脂
を充填して、その樹脂によりスペーサを構成するととも
に、ロックリング本体を一体化した後、中子を溶剤によ
り溶解除去して構成したものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を、図
面に基づいて詳細に説明する。 (第1実施形態)図2及び図3に示すように、パイプ1
1は、ポリオレフィン、例えば架橋ポリエチレン又はポ
リブテンにより円筒状に形成され、水道の配管等に使用
される。継手本体12は、真鍮又は青銅により筒状に形
成され、その一端外周には第1雄ねじ部13が形成さ
れ、水道配管等の管体14に螺合可能になっている。
【0013】継手本体12の他端外周にはナット部15
が形成され、継手本体12と水道配管等の管体14の螺
合及びその解除を行うとき、ナット部15にスパナ等を
係合することにより、継手本体12を容易に回動させる
ことができるようになっている。
【0014】継手本体12の他端側内周には第1雌ねじ
部16が形成され、継手本体12内奥部には当接面17
が継手本体12の軸線と直交するように円環状に設けら
れている。前記当接面17に連なる内周面の外端縁には
傾斜面18が、その内径が第1雌ねじ部16に向うに従
い大きくなるように環状に形成されている。その傾斜面
18の外周縁には受け面19が、継手本体12の軸線と
直交するように円環状に形成されている。前記傾斜面1
8と当接面17との間の継手本体12の内周には第1内
周溝部20が形成され、断面円形状の第1シールリング
21が嵌着されている。
【0015】継手本体12内の一端から当接面17にか
けて導入路22が形成され、継手本体12を水道配管等
の管体14に螺合したとき、輸送流体としての液体が導
入路22を通過して流通するようになっている。その導
入路22のナット部15側の内周面には、前記第1雌ね
じ部16側に向かうに従い縮径する傾斜壁23が形成さ
れている。その傾斜壁23の第1雌ねじ部16側の内周
縁からは縮径部24が形成され、その内径は前記導入路
22の内径より小さく形成されている。
【0016】図1(a)、(b)及び図3に示すよう
に、継手用ロックリング25は一対のロックリング本体
25a、25bと、それらの間に介装されたスペーサ3
0とを接着剤により接合して一体化したものである。
【0017】一対のロックリング本体25a、25b
は、ステンレス鋼をプレス成形法により所定形状に成形
して構成されている。また、バレル加工法等によりそれ
らの表面全体及び縁部が面取りされているとともに、プ
レス成形の際に生じるバリが除去されている。ロックリ
ング本体25a、25bは環状に形成されたベースリン
グ26と、そのベースリング26から内方へ同一長さで
突出する複数の規制片27とより構成されている。
【0018】そして、規制片27はベースリング26の
内周縁からベースリング26に対して45度で延びるよ
うに折り曲げ形成されている。各規制片27の先端部に
は円弧状をなし、パイプ11に食い込む食い込み部27
aが形成され、基端部には規制片27がパイプ11に所
要量以上食い込むのを制限する角部27bが形成されて
いる。さらに、規制片27の基端部側から先端部側へパ
イプ11を挿入しやすくし、挿入されたパイプ11が抜
け出るのを規制するようになっている。
【0019】隣接する全ての規制片27間の中央には切
欠き部28が、規制片27側からベースリング26側に
かけて、規制片27がパイプ11に食い込む深さに対応
するように円弧状に切欠き形成されている。その切欠き
部28の深さは規制片27の先端から切欠き部28の底
部までが、パイプ11に食い込んだとき、パイプ11の
抜けを防止することができるように設定されている。
【0020】前記切欠き部28の底部中央からベースリ
ング26にかけて形成されたV字状をなすスリット29
は所定深さ、つまりパイプ11がロックリング本体25
a、25bに挿入されたとき、規制片27の変形を許容
する深さだけ形成されている。
【0021】一対のロックリング本体25a、25bの
ベースリング26間に介装されるスペーサ30は金属材
料により円環状に形成され、その環部30aの幅はベー
スリング26の幅と同じになっている。そして、ベース
リング26とスペーサ30の環部30aとが接着剤によ
り接合されて継手用ロックリング25が構成されてい
る。このとき、スペーサ30の環部30aの幅と、ベー
スリング26の幅とは対応するようになっているため、
それらの接合面積を大きくして、接合強度を保持するこ
とができるようになっている。
【0022】図2に示すように、継手用ロックリング2
5において、一方のロックリング本体25aのベースリ
ング26が継手本体12の受け面19上に係合され、両
方の継手用ロックリング25の規制片27は傾斜面18
との間に隙間を有するように位置している。また、一対
のロックリング本体25a、25b間にスペーサ30が
介装されているため、規制片27は2段に位置するよう
になっている。
【0023】図2及び図3に示すように、継手本体12
に螺合される押圧体31は、真鍮又は青銅により形成さ
れた円筒部32と前記継手本体12のナット部15の外
形より小さく形成された把持部33とより構成され、そ
の中心には把持部33及び円筒部32を貫通して貫通孔
34が形成されている。前記円筒部32の外周面には第
2雄ねじ部35が形成され、前記継手本体12の第1雌
ねじ部16に螺合可能になっている。
【0024】前記把持部33の端部外周の対向する位置
には一対の係止部36が切り欠き形成されている。そし
て、押圧体31を継手本体12に螺合及びその解除を行
うとき、係止部36にスパナ等を係合することにより、
押圧体31を容易に回動させることができるようになっ
ている。
【0025】押圧体31の外周面中央には外周溝部37
が形成され、そこにはゴムにより円環状に形成された第
2シールリング38が嵌着されている。そして、押圧体
31を継手本体12に螺合したとき、第2シールリング
38が、押圧体31と継手本体12との隙間をシールす
るようになっている。押圧体31の貫通孔34の内周中
央よりやや把持部33側には第2内周溝部39が形成さ
れ、そこには断面円形状の第3シールリング40が嵌着
されている。
【0026】そして、押圧体31の第2雄ねじ部35
を、継手本体12の第1雌ねじ部16に螺合させ、スパ
ナ等を係止部36に係止して押圧体31を継手本体12
に螺合する。その結果、継手本体12と押圧体31とが
組み付けられ、押圧体31の貫通孔34から継手本体1
2の当接面17にかけてパイプ接続口41が構成される
ようになっている。
【0027】このとき、継手用ロックリング25が押圧
体31の円筒部32の先端部により軸方向及び周方向に
移動不能に位置決め固定され、継手本体12内に2段に
位置する規制手段を備えることができるとともに、第2
シールリング38により、継手本体12と押圧体31と
の隙間がシールされるようになっている。
【0028】図2及び図3に示すように、パイプ11の
端部に装着されるコアリング42は、真鍮又は青銅によ
り形成された筒部43と、その一端に筒部43に対して
直交するように外方へ延びる円環状の鍔部44とより構
成されている。筒部43は、パイプ11内に嵌入され、
パイプ11が熱等により内側へ変形するのを防止するよ
うになっている。また、鍔部44の内端面がパイプ11
の端面に係合する。
【0029】そして、継手本体12、継手用ロックリン
グ25、押圧体31等により継手48が構成される。前
記継手48にパイプ11を接続する方法について以下に
記載する。
【0030】まず、継手本体12の第1雄ねじ部13を
水道配管等の管体14に螺合させ、スパナ等によりナッ
ト部15を螺進させ、継手本体12を管体14に締め付
け固定する。次に、継手本体12内に継手用ロックリン
グ25を嵌入し、そのベースリング26を継手本体12
内の受け面19上に係合するとともに、各規制片27を
傾斜面18との間に隙間を有するようにする。
【0031】このとき、継手用ロックリング25は一対
のロックリング本体25a、25bとスペーサ30とが
接着剤により接合されて一体化されている。そのため、
それらをそれぞれ継手本体12内に嵌入する場合と比較
して、その作業を円滑に行うことができる。
【0032】そして、押圧体31の第2雄ねじ部35
を、継手本体12の第1雌ねじ部16に螺合させ、スパ
ナ等を係止部36に係止して押圧体31を継手本体12
に螺合する。このとき、継手用ロックリング25が押圧
体31の円筒部32の先端部により軸方向及び周方向に
移動不能に位置決め固定されるとともに、第2シールリ
ング38により、継手本体12と押圧体31との隙間が
シールされる。
【0033】続いて、コアリング42の筒部43をパイ
プ11に嵌入し、鍔部44の内端面がパイプ11の端面
に係合するまで押し込む。そして、コアリング42が嵌
入された側のパイプ11の端部をパイプ接続口41内に
挿入する。
【0034】また、パイプ接続口41から押圧体31内
を介して継手本体12内にパイプ11を挿入したとき、
第1シールリング21により、パイプ11と継手本体1
2との隙間をシールし、第3シールリング40により、
パイプ11と押圧体31との隙間をシールすることがで
きる。
【0035】パイプ11の端部を継手用ロックリング2
5に挿入したとき、2段に位置する規制片27はそれぞ
れわずかに外方へ拡がり、その先端部がパイプ11の外
周に2段に係合される。また、スペーサ30により一対
のロックリング本体25a、25b間に所定間隔を形成
することができ、2段に位置する規制片27が重なるの
を防止することができる。その結果、パイプ11が継手
本体12から抜け出るのを防止することができる。
【0036】また、例えば、上記方法により継手48を
介して管体14に接続されたパイプ11を継手48から
抜き出す必要が生じた場合、まず、パイプ11を押圧体
31の端面近くで切断し、押圧体31を継手本体12か
ら螺退させた後、パイプ11を継手本体12から抜き出
す。そして、パイプ11の外面に係合した継手用ロック
リング25をパイプ11から取り外す。このとき、継手
用ロックリング25は一対のロックリング本体25a、
25bとスペーサ30が一体化されているため、それら
を一つずつ取り外す場合と比較して、その作業を速やか
に行うことができる。
【0037】前記の第1実施形態によって発揮される効
果について、以下に記載する。 ・ 一対のロックリング本体25a、25bのベースリ
ング26間にスペーサ30が介装されるとともに、それ
らが一体化されている。そのため、継手48を構成する
際に、それらをそれぞれ継手本体12内に嵌入する場合
と比較して、その作業時間を短縮することができるとと
もに、その作業効率を向上させることができる。
【0038】また、パイプ11を継手48から抜き出す
必要が生じた場合、パイプ11の外面に係合した継手用
ロックリング25をパイプ11から取り外す。このとき
も、継手用ロックリング25は一対のロックリング本体
25a、25bとスペーサ30が一体化されているた
め、それらを一つずつパイプ11から取り外す場合と比
較して、その作業時間の短縮を図ることができる。
【0039】・ 一対のロックリング本体25a、25
b間に介装されたスペーサ30と、それらのベースリン
グ26とは接着剤により接合して一体化されている。そ
のため、継手用ロックリング25を容易に製造すること
ができるとともに、製造コストの低減を図ることができ
る。
【0040】・ 一対のロックリング本体25a、25
b間にスペーサ30が介装された状態で一体化されてい
る。そのため、パイプ11の端部を継手用ロックリング
25に挿入したとき、2段に位置する規制片27はそれ
ぞれわずかに外方へ拡がり、その先端部がパイプ11の
外周に2段に係合される。その結果、パイプ11の外面
に係合する規制片27の量を多くしてパイプ11が継手
本体12から抜け出るのを防止することができる。
【0041】・ 一対のロックリング本体25a、25
bのベースリング26間にスペーサ30が介装されると
ともに、接着剤によりそれらが接合され一体化されてい
る。そのため、それらがバラバラになるのを防止して、
その保管や運搬等を容易に行うことができる。
【0042】・ スペーサ30の環部30aの幅と、ベ
ースリング26の幅とは対応するようになっているた
め、それらの接合面積を大きくして、接合強度を保持す
ることができる。
【0043】(第2実施形態)以下、各実施形態におい
て、第1実施形態と異なる点について主に説明する。図
4(a)の破線及び図4(b)に示すように、第2実施
形態の継手用ロックリング25では、スペーサ30の外
径は一対のロックリング本体25a、25bの外径より
小さく形成されている。また、一対のロックリング本体
25a、25bのベースリング26には、1つおきの規
制片27に対応するように、ベースリング26の外周縁
からその規制片27方向へ切欠き49が形成されてい
る。
【0044】各切欠き49は、その規制片27側の先端
部分を連ねて形成される円と、スリット29のベースリ
ング26側の先端を連ねて形成される円との間の距離が
1mm以上開くように形成されている。そのため、ベー
スリング26自体に所要の剛性を保持させることができ
るようになっている。
【0045】そして、スペーサ30の外周と一対のベー
スリング26間により形成される空間及び切欠き49内
にポリプロピレン樹脂等がインサート成形法により充填
形成され、その後、硬化することにより樹脂層56が形
成されるとともに、それらが一体化されて継手用ロック
リング25が構成される。このとき、各切欠き49は、
その規制片27側の先端部分を連ねて形成される円と、
スリット29のベースリング26側の先端を連ねて形成
される円との間の距離が1mm以上開くように形成され
ている。そのため、樹脂の充填時に、樹脂がスリット2
9内に入り込むのを防止することができるようになって
いる。
【0046】従って、第2実施形態の継手用ロックリン
グ25は、一対のロックリング本体25a、25bとス
ペーサ30とを樹脂層56により強固に一体化すること
ができる。また、スペーサ30及び樹脂層56により一
対のロックリング本体25a、25b間に所定間隔を形
成することができ、2段に位置する規制片27が重なる
のを防止することができる。従って、パイプ11の外面
に2段に位置する規制片27が確実に係合して、パイプ
11が継手48から抜け出るのを確実に防止することが
できる。
【0047】さらに、切欠き49により樹脂がスリット
29内に入り込むのが防止され、樹脂により継手用ロッ
クリング25の規制片27が固定され、その変形が不可
能となるのを防止することができる。
【0048】(第3実施形態)この第3実施形態では、
第2実施形態の一対のロックリング本体25a、25b
を使用し、それらの間のスペーサ30は省略され、樹脂
層のみがベースリング26間に充填形成されている。
【0049】この継手用ロックリング25の製造方法に
ついて説明する。まず、第3実施形態の継手用ロックリ
ング25の製造に使用される中子50について説明す
る。図5(a)、(b)に示すように、この中子50は
例えば、水溶性ポリマーによりほぼ円柱状に形成され、
溶剤としての水に溶解可能になっている。水溶性ポリマ
ーとしては、ポリフェニレンサルファイド、ポリビニル
アルコール、ポリエチレンオキサイド、ヒドロキシプロ
ピルセルロース等が挙げられる。その他に湯、有機溶剤
等に溶解可能な材料により中子50が形成してもよい。
【0050】図5(b)に示すように、中子50の両端
部の外周面には、各ロックリング本体25a、25bの
規制片27の先端形状に対応するように波形状に形成さ
れた嵌合部51が、中子50の周方向に沿って形成され
ている。この嵌合部51の外径は、規制片27が折り曲
げられる前の状態のロックリング本体25a、25bの
内径と対応するように形成され、両嵌合部51に一対の
ロックリング本体25a、25bそれぞれ嵌合すること
ができるようになっている。
【0051】両嵌合部51の間には円環状をなし、中子
50の軸線方向に対して直交するように外方へ延びる円
盤部52が形成されている。この円盤部52の基端部か
ら先端部までの長さは規制片27の先端から基端までの
長さと対応するようになっている。そして、両嵌合部5
1に一対のロックリング本体25a、25bをそれぞれ
嵌合し、それらの規制片27の円盤部52側の面が円盤
部52に当接するまで押し込んだとき、円盤部52の外
端縁は各ベースリング26の内端縁にまで達するように
なっている。また、円盤部52により一対のロックリン
グ本体25a、25b間に所定間隔を有することができ
るようになっている。
【0052】次に、第3実施形態の継手用ロックリング
25の製造方法について説明する。図5(a)、(c)
に示すように、継手用ロックリング25をインサート成
形法により成形するための金属材料製の金型53は、固
定型53aと可動型53bとにより構成されている。そ
れらの内面には一対のロックリング本体25a、25b
及びそれらが嵌合された中子50を所定位置に保持する
図示しない保持部が設けられている。そして、可動型5
3bを固定型53a方向へ移動させ、両金型53を型締
めしたとき、金型53内には中子50の円盤部52の外
端縁と一対のベースリング26間により形成される空間
及び切欠き49に相当するキャビティ54が形成される
ようになっている。また、ゲート55はキャビティ54
に連通され、キャビティ54内に溶融した合成樹脂を注
入するようになっている。
【0053】継手用ロックリング25を成形するとき
は、可動型53bを固定型53aから型開きした状態
で、固定型53aの保持部に一対のロックリング本体2
5a、25b及びそれらが嵌合された中子50を固定さ
せる。次に、可動型53bを固定型53a方向へ移動さ
せ、型締めする。そして、ゲート55から溶融した合成
樹脂をキャビティ54内に注入し、合成樹脂が冷却硬化
した後、可動型53bを固定型53aから離間させ型開
きする。最後に、一対のロックリング本体25a、25
b及び中子50を、それらの間にインサートされた樹脂
とともに取り出す。
【0054】次いで、それらを、例えば、水の中に所定
時間浸すと、中子50が水に溶解し、図5(d)に示す
ように、一対のロックリング本体25a、25bのベー
スリング26及び切欠き49内に樹脂層56が充填形成
されるとともに、それらが一体化された継手用ロックリ
ング25を得ることができる。最後に、規制片27をベ
ースリング26に対して45度の角度となるようにそれ
ぞれ折り曲げる。
【0055】従って、第3実施形態の継手用ロックリン
グ25によれば、一対のロックリング本体25a、25
bは、スペーサ30を介さず、樹脂層56のみにより一
体化されている。そのため、第2実施形態よりも、その
接合強度を向上させることができる。
【0056】なお、本実施形態は、次のように変更して
具体化することも可能である。 ・ 第1実施形態において、ロックリング本体25aを
3個以上使用し、それらのベースリング26間にスペー
サ30を介装し、それらを接着剤で接合して一体化して
も良い。このように構成した場合、パイプ11の外面に
係合する規制片27の量が増加して、継手48からパイ
プ11が抜け出るのを確実に防止することができる。
【0057】・ 第2実施形態において、ロックリング
本体25aを3個以上使用し、それらのベースリング2
6間にスペーサ30を介装し、スペーサ30の外端縁と
ベースリング26との間に形成される空間及び切欠き4
9内に樹脂層56を充填形成して継手用ロックリング2
5を構成しても良い。このように構成した場合、パイプ
11の外面に係合する規制片27の量が増加して、継手
48からパイプ11が抜け出るのを確実に防止すること
ができる。
【0058】・ 第3実施形態において、ロックリング
本体25aを3個以上使用し、それらのベースリング2
6間に樹脂層56を充填形成して継手用ロックリング2
5を構成しても良い。このように構成した場合、パイプ
11の外面に係合する規制片27の量が増加して、継手
48からパイプ11が抜け出るのを確実に防止すること
ができる。
【0059】・ 第2又は第3実施形態において、ベー
スリング26に形成する切欠き49を各規制片27に対
応する位置に形成しても良い。又は任意の間隔若しくは
2つおき以上の規制片27に対応するように形成しても
良い。
【0060】各規制片27に対応するように構成した場
合、樹脂層56によるロックリング本体25aの接合強
度を向上させることができる。又は任意の間隔若しくは
2つおき以上の規制片27に対応するように形成した場
合、ロックリング本体25aの剛性を保持することがで
きる。
【0061】・ 少なくとも一対のロックリング本体2
5a、25bと、それらのベースリング26間に介装さ
れるスペーサ30とを両面テープ等により接合して一体
化しても良い。このように構成した場合も、一対のロッ
クリング本体25a、25bと、スペーサ30とがバラ
バラになるのを防止して、作業効率を向上させることが
できる。
【0062】・ 第3実施形態において、円盤部52の
基端部から先端部までの長さを延長し、嵌合部51にロ
ックリング本体25aを嵌合したとき、円盤部52の外
端縁がベースリング26にまで達するとともに、円盤部
52の外端縁がベースリング26の外端縁より短くなる
ように形成しても良い。このように構成した場合も、ベ
ースリング26間と円盤部52の外端縁との間に空間を
形成し、樹脂を充填することができる。
【0063】さらに、前記実施形態より把握できる技術
的思想について以下に記載する。 ・ 前記ロックリング本体を、隣接する全ての規制片間
の中央に、規制片側からベースリング側にかけて切欠き
部を有するとともに、その切欠き部の底部中央からベー
スリングにかけてスリットを有するように形成し、前記
切欠きは、その内方側の先端と前記スリットのベースリ
ング側の先端との間の距離が1mm以上になるように形
成されている請求項3又は請求項4に記載の継手用ロッ
クリング。
【0064】このように構成した場合、ロックリング本
体を樹脂により一体化したとき、ロックリング本体に所
要の剛性を保持させることができる。また、継手用ロッ
クリングの製造時に、充填される樹脂がスリット内に入
り込むのを防止することができる。従って、スリット内
に樹脂が入り込んで硬化し、規制片の変形が不可能とな
るのを防止することができる。
【0065】・ 前記ベースリングの幅と、スペーサの
環部の幅とは対応するように形成されている請求項1又
は請求項2に記載の継手用ロックリング。このように構
成した場合、ベースリングとスペーサとを接合したと
き、その接合面積を大きくしてそれらの接合強度を維持
することができる。
【0066】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発明の
継手用ロックリングによれば、継手内に容易に組み付け
ることができ、その作業時間の短縮を図ることができる
とともに、作業効率を向上させることができる。
【0067】請求項2に記載の発明の継手用ロックリン
グによれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、ロ
ックリング本体とスペーサとを容易に一体化することが
できる。
【0068】請求項3に記載の発明の継手用ロックリン
グによれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、ロ
ックリング本体とスペーサとを強固に一体化することが
できる。
【0069】請求項4に記載の発明の継手用ロックリン
グによれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、複
数のロックリング本体をより強固に一体化することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は第1実施形態の継手用ロックリング
を示す平面図、(b)は図1(a)の1−1線断面図。
【図2】 第1実施形態の継手を示す半断面図。
【図3】 第1実施形態の継手を示す分解斜視図。
【図4】 (a)は第2実施形態の継手用ロックリング
を示す平面図、(b)は図4(a)の4−4線断面図。
【図5】 (a)は一対のロックリング本体を中子に嵌
入し、金型を型締めした状態の断面図、(b)は中子を
示す正面図、(c)は金型内に樹脂を充填した状態を示
す断面図、(d)は金型及び中子を除去した状態を示す
断面図。
【符号の説明】
11…パイプ、12…継手本体、16…第1雌ねじ部、
17…当接面、19…受け面、25…継手用ロックリン
グ、25a、25b…ロックリング本体、26…ベース
リング、27…規制片、30…スペーサ、31…押圧
体、35…第2雄ねじ部、48…継手、49…切欠き、
50…中子、51…嵌合部、52…円盤部、56…樹脂
層。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状をなす継手本体内に設けられた環状
    の受け面に係合されるとともに、筒状の押圧体の雄ねじ
    部を継手本体内に形成した雌ねじ部に螺合して構成され
    る継手内に押圧体により位置決め固定され、樹脂製のパ
    イプを押圧体内を介して継手本体内に設けられた当接面
    に当接するまで挿入したとき、継手からのパイプの抜け
    出しを防止する継手用ロックリングであって、 前記受け面に係合されるベースリングと、そのベースリ
    ングから内方へ突出する複数の規制片とを備えた少なく
    とも一対のロックリング本体を、それらのベースリング
    間に環状をなすスペーサを介装して一体化した継手用ロ
    ックリング。
  2. 【請求項2】 前記ロックリング本体とスペーサとは接
    着剤の接着により一体化されている請求項1に記載の継
    手用ロックリング。
  3. 【請求項3】 前記スペーサの外径をベースリングの外
    径より小さく形成するとともに、各ベースリングの外周
    縁に内方へ向かって延びる切欠きを少なくとも1つ形成
    し、インサート成形法によりベースリング間及び切欠き
    内に樹脂を充填して各ロックリング本体及びスペーサを
    一体化した請求項1に記載の継手用ロックリング。
  4. 【請求項4】 前記ベースリングの外周縁に内方へ向か
    って延びる切欠きを少なくとも1つ形成し、溶剤に溶解
    可能な材料によりほぼ柱状に形成され、その外周面にロ
    ックリング本体の規制片の先端形状に対応する嵌合部を
    少なくとも一対有するとともに、その嵌合部間に規制片
    の先端から基端までの長さと同じ長さで外方へ延びる環
    状をなす円盤部を有する中子の嵌合部に少なくとも一対
    のロックリング本体を嵌合し、それらの規制片間に円盤
    部を介装した状態で、インサート成形法によりベースリ
    ング間及び切欠き内に樹脂を充填して、その樹脂により
    スペーサを構成するとともに、ロックリング本体を一体
    化した後、中子を溶剤により溶解除去して構成した請求
    項1に記載の継手用ロックリング。
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