JP2000234006A - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物

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JP2000234006A JP11036966A JP3696699A JP2000234006A JP 2000234006 A JP2000234006 A JP 2000234006A JP 11036966 A JP11036966 A JP 11036966A JP 3696699 A JP3696699 A JP 3696699A JP 2000234006 A JP2000234006 A JP 2000234006A
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秀樹 平岡
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浩 鈴木
Akira Washimi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性および耐溶剤性に優れる硬化物を形成
し、接着剤および接着テープ等として好適に使用し得る
硬化性組成物の提供。 【解決手段】 (A)アルケニルフェノール化合物、
(B)マレイミド化合物および(C)分子中に1個また
は複数個の(メタ)アクリロイル基を有する直鎖状また
は分岐状シリコーンからなり、前記成分(A)と成分
(B)の割合が(A):(B)=20〜80重量%:8
0〜20重量%で、かつ成分(A)、成分(B)および
成分(C)成分の合計量を基準にする成分(C)の割合
が10〜70重量%である硬化性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、耐熱性に優れた硬
化物を与える硬化性組成物および該組成物を有機溶剤に
溶解させたワニスに関するものである。本発明の組成物
およびワニスは、耐熱性接着剤および耐熱性接着テープ
等として好適に使用でき、さらにかかる耐熱性接着剤お
よび耐熱性接着テープは、多層積層板、樹脂付き銅箔ま
たはプリプレグ等に使用できる。
【0002】
【従来の技術】従来、電気機器用の絶縁材料として広く
用いられているエポキシ樹脂は、低粘度で作業性が良
く、ガラスクロスやマイカ等の絶縁基材との親和性も高
く、また銅箔などの金属との接着強度にも優れている。
しかし、このエポキシ樹脂は耐熱性が低いという欠点を
有している。さらに、近年半導体パッケージ分野ではパ
ッケ−ジングの小型化が計られ、チップサイズパッケ−
ジ(CSPと略す)が主流になりつつあるが、CSPの
絶縁材料としてエポキシ樹脂を用いた場合には、耐湿信
頼性とワイヤボンディング性に不十分であるという問題
があった。
【0003】一方、耐熱性材料としてアルケニルフェノ
ール化合物とマレイミド化合物を反応させて得られる樹
脂(以下アルケニルフェノール/マレイミド系樹脂とい
う)が知られているが(特公昭55−3364号公報、
特開平8−302273号公報等)、該樹脂ではその硬
化物の可撓性および靭性が不十分であり、フイルム化が
困難であるという問題があった。上記アルケニルフェノ
ール/マレイミド系樹脂の可撓性および靭性を改善する
目的で、該樹脂にシリコーンポリイミドを混合させるこ
とが提案されている(特開平8−60132号公報)。
しかしながら、アルケニルフェノール/マレイミド系樹
脂にシリコーンポリイミドを混合させたものでは、硬化
物の耐溶剤性が損なわれる欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐熱性およ
び接着性に優れ、塗布や含浸などの分野に容易に適用可
能であり、かつその硬化物の可撓性、靭性および耐溶剤
性に優れた樹脂組成物およびワニスを提供することを目
的にした。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、アルケニ
ルフェノール化合物とマレイミド化合物の混合物にさら
に(メタ)アクリロイル基を有するシリコーンを混合す
ることにより、塗布や含浸などの分野に容易に適用可能
であり、かつその硬化物の可撓性、靭性および耐溶剤性
に優れた硬化性組成物が得られることを見出し、本発明
を完成するに至った。すなわち、本発明は、(A)アル
ケニルフェノール化合物、(B)マレイミド化合物およ
び(C)分子中に1個または複数個の(メタ)アクリロ
イル基を有する直鎖状または分岐状シリコーンからな
り、前記成分(A)と成分(B)の割合が(A):
(B)=20〜80重量%:80〜20重量%で、かつ
成分(A)、成分(B)および成分(C)成分の合計量
を基準にする成分(C)の割合が10〜70重量%であ
る硬化性組成物である。以下、本発明について更に詳細
に説明する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明における成分(A)は、ア
ルケニル基を有するフェノール誘導体であり、代表的に
は、2価のフェノール類から誘導される化合物(1)お
よび1価のフェノール類から誘導される化合物(2)等
が挙げられる。上記化合物(1)に属するアルケニルフ
ェノール化合物の具体例としては、2,2−ビス〔4−
ヒドロキシ−3−(2−メチル−2−プロペニル)フェ
ニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−ヒドロキシ−3−
(2−プロペニル)フェニル〕プロパン、2,2−ビス
〔4−ヒドロキシ−3−(2−メチル−2−プロペニ
ル)フェニル〕ペンタン、2,2−ビス〔4−ヒドロキ
シ−3−(2−プロペニル)フェニル〕ペンタン、1,
1,1,3,3,3ーヘキサフルオロ−2,2−ビス
〔4−ヒドロキシ−3−(2−メチル−2−プロペニ
ル)フェニル〕プロパン、1,1,1,3,3,3ーヘ
キサフルオロ−2,2−ビス〔4−ヒドロキシ−3−
(2−プロペニル)フェニル〕プロパン、1,1,1,
3,3,3ーヘキサクロロ−2,2−ビス〔4−ヒドロ
キシ−3−(2−メチル−2−プロペニル)フェニル〕
プロパン、1,1,1,3,3,3ーヘキサクロロ−
2,2−ビス〔4−ヒドロキシ−3−(2−プロペニ
ル)フェニル〕プロパン、ビス〔4−ヒドロキシ−3−
(2−メチル−2−プロペニル)フェニル〕メタン、ビ
ス〔4−ヒドロキシ−3−(2−プロペニル)フェニ
ル〕メタン、1,1−ビス〔4−ヒドロキシ−3−(2
−メチル−2−プロペニル)フェニル〕エタン、1,1
−ビス〔4−ヒドロキシ−3−(2−プロペニル)フェ
ニル〕エタン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ビ
ス(2−メチル−2−プロペニル)ビフェニル、4,
4’−ジヒドロキシ−3,3’−ビス(2−プロペニ
ル)ビフェニル、ビス〔4−ヒドロキシ−3−(2−メ
チル−2−プロペニル)フェニル〕チオエ−テル、ビス
〔4−ヒドロキシ−3−(2−プロペニル)フェニル〕
チオエ−テル、ビス〔4−ヒドロキシ−3−(2−メチ
ル−2−プロペニル)フェニル〕エ−テル、ビス〔4−
ヒドロキシ−3−(2−プロペニル)フェニル〕エ−テ
ル、ビス〔4−ヒドロキシ−3−(2−メチル−2−プ
ロペニル)フェニル〕スルホン、ビス〔4−ヒドロキシ
−3−(2−プロペニル)フェニル〕スルホンおよびビ
ス〔4−ヒドロキシ−3−(2−メチル−2−プロペニ
ル)フェニル〕シクロヘキサン等が挙げられる。
【0007】上記化合物(2)に属するアルケニルフェ
ノール化合物の具体例としては、2−アリルフェノー
ル、4−アリルフェノール、2−アリル−4−メチルフ
ェノール、2−アリルー4−メトキシフェノール、2−
アリルー6−メチルフェノール、2−メタリルフェノー
ル、4−メタリルフェノール、2−メタリルー4−メチ
ルフェノール、2−メタリルー4−メトキシフェノー
ル、2−メタリルー6−メチルフェノールおよび2−ク
ロチルフェノール等が挙げられる。さらに、他のアルケ
ニルフェノ−ル化合物として、1,1,1−トリス(2
−アルケニル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,
1,1−トリス(2−アルケニル−4−ヒドロキシフェ
ニル)エタン、4−{4−〔1,1−ビス(2−アルケ
ニル−4−ヒドロキシフェニル)エチル〕}−α,α−
ジメチルベンジルフェノール等の3価以上のフェノール
類から誘導されるアルケニルフェノールを挙げることが
できる。アルケニルフェノール化合物は、1種また2種
類以上併用で使用できる。好ましいアルケニルフェノー
ル化合物は、反応性、硬化物の電気特性の点で2−メチ
ル−2−プロペニル基(一般的にメタリル基とも称され
る)を有するアルケニルフェノール化合物である。
【0008】本発明における成分(B)としては、N−
置換マレイミド化合物、N,N−置換マレイミド化合物
およびこれらマレイミド化合物のプレポリマー等が使用
でき、具体例としては、N−メチルマレイミド、N−エ
チルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−ヘキシ
ルマレイミド、N−オクチルマレイミド、N−シクロヘ
キシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−p−
トリルマレイミド、N−m−トリルマレイミド、N−o
−トリルマレイミド、N−α−ナフチルマレイミド、N
−ベンジルマレイミド、N−p−キシリルマレイミド、
N−m−キシリルマレイミド、N−o−キシリルマレイ
ミド、N,N’−エチレンジマレイミド、N,N’−ヘ
キサメチレンジマレイミド、N,N’−ヘキサメチレン
ジマレイミド、N,N’−ドデカメチレンジマレイミ
ド、N,N’−m−フェニレンジマレイミド、N,N’
−p−フェニレンジマレイミド、N,N’−(オキシジ
−p−フェニレン)ジマレイミド、N,N’−(メチレ
ンジ−p−フェニレン)ジマレイミド、N,N’−2,
4−トリレンジマレイミド、N,N’−2,6−トリレ
ンジマレイミド、N,N’−m−キシリレンジマレイミ
ド、N,N’−p−キシリレンジマレイミド、N,N’
−オキシジプロピレンジマレイミド、エチレンジオキシ
−ビス−N−プロピルマレイミド、オキシ−ビス−N−
エチルマレイミド、N,N’−p,p’−ジフェニルス
ルホンビスマレイミド、N,N’−p,p’−ジフェニ
ルエ−テルビスマレイミド、N,N’−ジシクロヘキシ
ルメタンビスマレイミド、N,N’−(3,3−ジクロ
ロ−p,p’−ビスフェニレン)ビスマレイミド、1,
1,1,3,3,3ーヘキサフルオロ−2,2−ビス
(4−マレイミドフェニル)プロパンおよび1,1,
1,3,3,3ーヘキサフルオロ−2,2−ビス〔4−
(4−マレイミドフェノキシ)フェニル〕プロパン等が
挙げられる。これらのマレイミド化合物は、1種または
2種類以上併用して使用できる。好ましいマレイミド化
合物は、N,N’−(メチレンジ−p−フェニレン)ジ
マレイミドおよびN,N’−p−フェニレンジマレイミ
ドである。
【0009】(A)アルケニルフェノール化合物と
(B)マレイミド化合物の配合割合は、両者の合計量を
基準にして、(A)アルケニルフェノール化合物20〜
80重量%および(B)マレイミド化合物80〜20重
量%であり、好ましくは(A)アルケニルフェノール化
合物60〜40重量%および(B)マレイミド化合物4
0〜60重量%である。アルケニルフェノール化合物が
80重量%より多いと得られる硬化物の耐熱性が低下
し、20重量%より少ないと硬化物が脆くなりやすい。
【0011】本発明における成分(C)は、前記のとお
り、分子中に1個または複数個の(メタ)アクリロイル
基を有する直鎖状または分岐状シリコーン(以下反応性
シリコーンという)であり、該反応性シリコーンの骨格
をなす直鎖状または分岐状シリコーンとしては、数平均
分子量が5,000〜300,000のポリジアルキルシロ
キサン、ポリジシクロアルキルシロキサンまたはポリジ
アリールシロキサン等が好ましい。上記シリコーンのよ
り好ましい数平均分子量は、50,000〜200,000
である。上記ポリジアルキルシロキサンにおけるアルキ
ル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
イソプロピル基またはブチル基等が挙げられ、ポリジシ
クロアルキルシロキサンにおけるシクロアルキル基とし
ては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基またはシク
ロヘプチル基等が挙げられ、ポリジアリールシロキサン
におけるアリール基としては、フェニル基等が挙げられ
る。また、上記したポリジアルキルシロキサン、ポリジ
シクロアルキルシロキサンまたはポリジアリールシロキ
サンにおけるアルキル基、シクロアルキル基またはアリ
ール基の一部が、それぞれ異なる有機基であっても良
い。該有機基として、アルキル基、シクロアルキル基ま
たはアリール基の他に、アルコキシ基またはアリールオ
キシ基等が使用されても良い。分岐状シリコーンの代表
的な分岐形状としては、T字状が挙げられるが、分岐は
1個に限らず、1つの主鎖に2個以上の側鎖が結合した
ものでも良い。
【0012】諸物性の優れる硬化性組成物が得られる点
で、反応性シリコーンにおいては、1分子中に(メタ)
アクリロイル基を2個以上有するシリコーンであること
が好ましい。反応性シリコーンにおける(メタ)アクリ
ロイル基の結合箇所は、任意の位置すなわち分子の末端
または内部のいずれでも良い。分子構造の明確なものが
合成的に得られ易い点で、分子の末端に(メタ)アクリ
ロイル基を有する反応性シリコーンがより好ましい。本
発明においては、硬化物の形成反応において反応性シリ
コーンがラジカル重合反応により、成分(A)および
(B)から形成される重合体に化学結合する結果、従来
技術において未解決であった硬化物の耐溶剤性が改良で
きたものと推察される。
【0013】以下、成分(C)の合成法を説明するに当
たり、代表的に分子の末端に(メタ)アクリロイル基を
有するシリコーンの合成法を例に挙げて説明する。すな
わち、上記シリコーンは、末端に基Si−Hを有する直
鎖状または分岐状シリコーンに、(メタ)アクリロイル
基を2個以上有する化合物〔以下多官能(メタ)アクリ
ロイル化合物という〕を付加反応させることにより製造
できる。上記付加反応は、基Si−Hの(メタ)アクリ
ロイル基に対するヒドロシリル化反応として知られてお
り、第8族金属を触媒として用いることにより円滑に進
行する。この第8族金属触媒としては、コバルト、ニッ
ケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム
及び白金等の第8族金属の単体、有機金属錯体、金属塩
及び金属酸化物等が挙げられる。これらの中で、触媒活
性の高さや取り扱いの容易さ等の理由から、白金の金属
単体、有機金属錯体、金属塩及び金属酸化物が好まし
く、有機白金錯体を用いることが特に好ましい。この触
媒の使用量は、前記反応成分の合計重量に対して、0.
1〜5重量%程度が好ましい。ヒドロシリル化反応にお
ける好ましい反応温度は20〜80℃であり、好適な反
応時間は2〜10時間である。
【0014】多官能(メタ)アクリロイル化合物として
は、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ト
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレング
リコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオー
ルジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオール
ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)
アクリレート、ネオペンチルグリコールエチレンオキシ
ド(以下、「エチレンオキシド」をEOという。)変性
ジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールプロ
ピレンオキシド(以下、「プロピレンオキシド」をPO
という。)変性ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノー
ルA EO変性ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノー
ルA PO変性ジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェ
ノールA EO変性ジ(メタ)アクリレート、水添ビス
フェノールA PO変性ジ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールプロパンEO変性ジ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパンPO変性ジ(メタ)アクリレート、
グリセリンジ(メタ)アクリレート、グリセリンEO変
性ジ(メタ)アクリレート、グリセリンPO変性ジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパンEO変性ト
リ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンPO
変性トリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メ
タ)アクリレート、グリセリンEO変性トリ(メタ)ア
クリレート、グリセリンPO変性トリ(メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトールEO変性テトラ(メタ)ア
クリレート、ペンタエリスリトールPO変性テトラ(メ
タ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールEO変性トリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールPO変性
トリ(メタ)アクリレート、ジメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート及びトリメチロールプロパンアリ
ルエーテルジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。好
ましくは、トリメチロールプロパンアリルエーテルジア
クリレートまたはトリメチロールプロパントリアクリレ
ートである。
【0015】本発明における成分(C)の使用量は、成
分(A)、成分(B)および成分(C)の合計量を基準
にして10〜70重量%であり、より好ましくは10〜
50重量%である。成分(C)の使用量が、70重量%
を超えると接着性が低下し、一方10重量%未満である
と硬化物の可撓性および靭性が不足しやすい。
【0016】本発明におけるワニスは、成分(A)〜
(C)からなる硬化性組成物を有機溶剤に溶解または分
散させて得られるものである。有機溶剤としては、メチ
ルエチルケトン、イソブチルメチルケトン、シクロヘキ
サノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエス
テル類、トルエン、キシレン等の炭化水素類、塩化メチ
レン、1,1,1−トリクロロエタン等のハロゲン炭化
水素類、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエ−テル
類、セロソルブアセテ−ト等のエ−テルエステル類、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミド、ジメチルスルホキシドおよびスルホラン等の
非プロトン性有機溶剤が挙げられる。
【0017】有機溶剤の好ましい使用量は、用途および
有機溶剤の種類によって異なるが、通常ワニス全重量に
対して10〜95重量%程度で良い。但し、単純に成分
(A)、成分(B)および成分(C)をそのまま混合し
た場合には、溶解度による制約のため、固形分濃度が2
5重量%程度のワニスしか得られない。ワニスの固形分
濃度を上げるためには、成分(A)と成分(B)をあら
かじめ部分的に反応させたプレポリマーを使用すること
が好ましい。有機溶剤に対する溶解度を上げる目的で成
分(A)および成分(B)を反応させる場合、その好ま
しい反応率は30〜90%であり、反応率は反応液をゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィーで分析すること
によって確認できる。
【0018】本発明の硬化性組成物またはワニスには、
硬化反応を円滑に進行させるために、ラジカル重合開始
剤を配合することが好ましい。ラジカル重合開始剤を配
合した組成物は通常160〜220℃に加熱することに
より硬化する。使用するラジカル重合開始剤としては、
過酸化クミル、過酸化tert−ブチル、過酸化アセチ
ル、過酸化プロピオニル、過酸化ベンゾイル、過酸化−
2−クロロベンゾイル、過酸化ラウロイル、ペルオキシ
炭酸ジイソプロピル、テトラリンヒドロペルオキシドお
よび2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチル
パ−オキシ)ヘキサン等の有機過酸化物が好ましい。
【0019】本発明の組成物には、上記成分以外に、難
燃剤、他の樹脂、無機質フィラー、チキソ性付与剤、消
泡剤、レベリング剤およびシランカップリング剤等を添
加しても良い。難燃剤としては、テトラブロモビスフェ
ノ−ルA、テトラブロモビスフェノ−ルAのジ(メタ)
アクリレ−ト反応物、テトラブロモビスフェノ−ルAジ
アリルエ−テル、ヘキサブロモベンゼン、トリス(2,
3−ジブロモプロピル)イソシアヌレ−ト、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシエトキシ−3,5−ジブロモフェニ
ル)フェニルプロパン、デカブロモジフェニルエ−テ
ル、臭素化ポリカ−ボネ−ト等の有機難燃剤、酸化アン
チモン、水酸化アルミ、水酸化マグネシウム、水酸化ジ
ルコニウム、酸化スズ等の無機系難燃剤、トリフェニル
ホスフェ−ト、トリキシレニルホスフェ−ト等の芳香族
リン酸エステル系難燃剤等が挙げられる。好ましい難燃
剤としては、分解温度が高いことおよびワニスに添加し
沈殿し難いことから臭素化ポリカ−ボネ−トを挙げるこ
とができる。
【0020】シランカップリング剤としては、成分
(A)〜(C)と反応する有機基を有する化合物が好ま
しく使用でき、具体的にはγ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシ
シラン、β−グリシドキドキシエチルトリメトキシシラ
ン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)エチルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポ
キシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン、ビ
ニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)
−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカ
プトプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン、N−[β−(N−ビニルベンジ
ルアミノ)エチル]−γ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン塩酸塩等が挙げられる。好ましいシランカップリ
ング剤は、反応性および接着性の点で、γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキ
シシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポ
キシ基含有シランカップリング剤、またはγ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノ
プロピルトリエトキシシラン等のアミノ基含有シランカ
ップリング剤である。
【0021】無機フィラーは、例えば、硬化物の寸法精
度向上や線膨張係数コントロールなどの目的で添加され
る。使用し得る無機フィラーの代表例としては、シリカ
粉、ケイ酸ジルコニウム、アルミナ、炭酸カルシウム、
石英ガラス粉、クレー、タルク、硫酸バリウム、酸化ジ
ルコニウムなどが挙げられる。これらの無機フィラー
は、単独でまたは2種類以上混合して用いることができ
る。また、これら無機フィラーの添加量は使用目的に応
じて決定されるが、一般に樹脂組成物の全容量に対して
5〜75容量%の範囲内とするのが適当である。
【0022】本発明の硬化性組成物またはワニスの織布
または不織布への含浸、樹脂フィルムや金属箔へのコー
ティングは、通常のディップ、スプレー、グラビアコー
ティング、ロールコーティング等の方法により行うこと
ができる。コートの厚みは、通常1〜200μm、好ま
しくは10〜100μmである。ワニスの場合には、コ
ーティング後に乾燥させて溶媒を除去する。本発明の硬
化性組成物またはワニスを硬化させるには、この組成物
または有機溶剤除去後の組成物を、例えば160〜28
0℃の恒温槽で10分〜5時間加熱すれば良い。硬化性
組成物にラジカル重合開始剤が含まれていない場合に
は、220〜250程度に加熱することにより、硬化が
起こる。また別の硬化方法として紫外線硬化、電子線硬
化等を用いることができる。
【0023】以下、本発明の硬化性組成物またはワニス
を用いた具体的な応用について説明する。 (耐熱性接着剤)本発明の硬化性組成物またはワニスを
用いた耐熱性接着剤は、この接着剤の硬化温度において
溶融しない基材であれば、基材の表面処理の有無にかか
わらず、銅箔、銅板、ステンレス板、鉄板、アルミなど
の金属基材、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリス
ルホンなどのプラスチック基材などに適用できる。その
使用方法としては、これらの基材に本発明の耐熱性接着
剤を塗布して相手材と貼り合わせ、100〜300℃の
温度で0. 1〜24時間硬化させればよい。ここで、耐
熱性接着剤が溶剤を含む場合には、基材に塗布後、乾燥
させてから相手材と貼り合わせる。 (耐熱性接着テープ)耐熱性接着テープを得るには、例
えばポリイミド、ポリエチレンテレフタレートなどの基
材の上に本発明の硬化性組成物またはワニスを所定厚に
なるように塗布し、室温〜200℃の温度で0. 1〜2
4時間乾燥または反応させればよい。なお、本発明にお
ける耐熱性接着テープの樹脂は、完全に硬化させるので
はなく、B−ステージ状態で止めておくことが望まし
い。
【0024】(樹脂付き銅箔)硬化性組成物またはワニ
スを銅箔の粗面に所定厚になるよう塗布し、室温〜20
0℃の温度で0. 1〜24時間乾燥および場合によって
は反応させることにより、樹脂付き銅箔になる。本発明
に用いる銅箔は特に限定されず、用途により圧延銅箔、
電解銅箔等何を用いても良い。なお、本発明における樹
脂付き銅箔の樹脂は、完全に硬化させた樹脂ではなく、
B−ステージ状態で止めておくことが望ましい。 (樹脂付き銅箔を用いた多層積層体)ガラスクロス等の
補強材が入った積層板に樹脂付き銅箔を室温〜250℃
の温度でラミネートし、さらに必要に応じて70〜25
0℃、好ましくは150〜250℃の温度で0. 5〜2
4時間硬化させると積層板になる。また、必要に応じて
この操作を数回繰り返し多層化しても良い。さらに、ラ
ミネート方法および積層方法は特に限定されるものでは
ない。
【0025】(プリプレグ)プリプレグを得る方法とし
ては、一般的には織布または不織布の基材に含浸させ
て、100〜200℃の範囲で適当時間加熱して半硬化
状のプリプレグを調整すればよい。また、含浸に適さな
い織布または不織布の場合は、溶剤を含まない硬化性組
成物を100〜200℃の範囲で圧力を加え樹脂を圧入
することによりプリプレグを調整すればよい。プリプレ
グの基材として用いる織布または不織布の材料は、耐熱
性繊維であることが好ましく、具体的にはガラス繊維、
炭素繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維、ボロン繊
維、シリカ繊維、ポリテトラフルオロエチレン繊維等を
あげることができる。これら織布または不織布は単独で
使用しても2種以上併用しても良い。また、これら織布
または不織布と本発明の樹脂組成物との接着性を高める
ために、織布または不織布の表面処理を行っても良い。
表面処理は、化学的表面処理、物理的表面処理等を用い
ることができ、化学的表面処理としては、例えばシラン
カップリング剤処理、チタンカップリング剤処理等を挙
げることができ、物理的表面処理としては、例えばグロ
−放電処理、コロナ放電処理、あるいはプラズマジェッ
ト処理などのプラズマ処理、紫外線照射処理、電子線照
射処理、スッパッタエッチング処理などがある。 (プリプレグを用いた積層板)前記プリプレグを用いて
積層板を作成する場合には、前記プリプレグを1枚もし
くは2枚以上を銅箔と共に70〜250℃、好ましくは
150〜250℃の温度で0. 5〜24時間加圧硬化さ
せて銅張りの耐熱性積層板を作成すれば良い。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。 (合成例1)攪拌機、温度計および冷却器を備えた30
0ml4つ口フラスコに、ポリジメチルシロキサン−
α,ω−ジオール〔東芝シリコ−ン(株)製、商品名
「YF−3057」、数平均分子量約30,000(ポ
リスチレン換算)〕120. 0g(4. 0mmol;O
H基にして8. 0mmol)を仕込み、真空脱気した後
に系内を窒素置換した。内温を60℃に昇温し、トリエ
トキシシラン20. 0g(122mmol)を加え、系
内を60℃に保ちながら攪拌して反応を進行させた。ガ
スクロマトグラフィーにより反応の進行を追跡し、6時
間後、原料のトリエトキシシランと副生したエタノール
との組成比が変化しなくなったことを確認して反応を終
了とした。得られた反応液から、過剰のトリエトキシシ
ランおよび副生したエタノールを減圧下で除去した。さ
らに加熱真空雰囲気下(60〜70℃、0. 01tor
r)において揮発性不純物を除去して、無色透明の粘稠
液体(シリコーンAと略す)118. 5gを得た。得ら
れた物質は、そのIRチャ−トの2,200cm-1付近
に、末端ケイ素に結合した水素原子の存在を示すピ−ク
が認められた。
【0027】次に攪拌機、温度計および冷却器を備えた
300ml4つ口フラスコに、シリコーンAを100.
0g(3. 3mmol)、プロピレンオキサイド付加モ
ル数2のトリメチロールプロパンプロピレンオキサイド
変性トリアクリレート〔東亞合成(株)製、商品名「ア
ロニックスM−320」〕を5. 8g(9. 0mmo
l)、テトラヒドロフラン105. 8g仕込み、真空脱
気した後に系内を窒素置換した。内温を60℃に昇温
し、塩化白金酸の0. 05Mベンゾニトリル溶液100
μlを仕込み、系内を60〜65℃に保ちながら8時間
反応させ、アクリロイル基を分子の両末端に有する反応
性シリコーン溶液を得た。この反応性シリコーン溶液に
占めるテトラヒドロフラン溶剤の割合は50重量%であ
った。
【0028】(合成例2)攪拌機、温度計および冷却器
を備えた300ml4つ口フラスコに、ポリジメチルシ
ロキサン−α,ω−ジオール〔東亞合成(株)、商品名
「HK−20」、数平均分子量約18,000(ポリス
チレン換算)〕120. 0g(6. 7mmol;OH基
にして13. 3mmol)を仕込み、真空脱気した後に
系内を窒素置換した。内温を60℃に昇温し、トリエト
キシシラン30. 0g(183mmol)を加え、系内
を60℃に保ちながら攪拌して反応を進行させた。ガス
クロマトグラフィーにより反応の進行を追跡し、6時間
後、原料のトリエトキシシランと副生したエタノールと
の組成比が変化しなくなったことを確認して反応を終了
とした。得られた反応液から、過剰のトリエトキシシラ
ンおよび副生したエタノールを減圧下で除去した。さら
に加熱真空雰囲気下(60〜70℃、0. 01tor
r)において揮発性不純物を除去して、無色透明の粘稠
液体(シリコーンBと略す)123. 2gを得た。得ら
れた物質は、そのIRチャ−トの2,200cm-1付近
に、末端ケイ素に結合した水素原子の存在を示すピーク
が認められた。次に攪拌機、温度計および冷却器を備え
た300ml4つ口フラスコに、シリコーンBを10
0. 0g(5. 6mmol)、プロピレンオキサイド付
加モル数1のトリメチロールプロパンプロピレンオキサ
イド変性トリアクリレート〔東亞合成(株)製、商品名
「アロニックスM−310」〕を6. 3g(13. 4m
mol)、テトラヒドロフラン106. 3g仕込み、真
空脱気した後に系内を窒素置換した。内温を60℃に昇
温し、塩化白金酸の0. 05Mベンゾニトリル溶液10
0μlを仕込み、系内を60〜65℃に保ちながら8時
間反応させ、アクリロイル基を分子の両末端に有する反
応性シリコーン溶液を得た。この反応性シリコーン溶液
に占めるテトラヒドロフラン溶剤の割合は50重量%で
あった。
【0029】
【実施例1】冷却管、攪拌機および温度計を取り付けた
1L三口フラスコに、ビス(4−マレイミドフェニル)
メタン100. 6g、2,2−ビス[4−ヒドロキシ−
3−(2−メチル−2−プロペニル)フェニル]プロパ
ン75. 5gおよびN,N−ジメチルアセトアミド5
8. 9gを仕込み、130℃で4時間反応させた。反応
物のゲルパーミエーションクロマトグラフィー分析(以
下GPC分析と言う)を行った結果、未反応のビス(4
−マレイミドフェニル)メタンと2,2−ビス[4−ヒ
ドロキシ−3−(2−メチル−2−プロペニル)フェニ
ル]プロパンの合計量は、47. 2%であった。反応液
を40℃まで冷却した後、テトラヒドロフラン130.
0gおよびジクミルパーオキシド12. 8gを配合し、
均一になるまで攪拌した。その後、合成例1で得られた
反応性シリコーン樹脂溶液150. 8gを加え、ディス
パーで攪拌することによりシリコーンが均一に分散した
ワニスを得た。得られたワニスをポリイミドフィルム
(デュポン社製、商品名「カプトン」、厚み25μm)
に乾燥後の樹脂厚みが20μmになるようにバーコータ
ーを用いて塗布し、160℃で5分乾燥させ接着テ−プ
を得た。この接着テープを180℃に折り曲げた後の樹
脂面の状態を観察した結果、ひび割れ等は認められなか
った。さらに得られた接着テープの樹脂面に電解銅箔
(福田金属社製、商品名「CF−T9」、厚み35μ
m)の粗面を170℃で5分、15kg/cm2 の接着
し、さらに200℃のオーブンで2時間硬化させて試験
片を得た。ポリイミドと銅箔の180度Peel強度を
室温で測定した結果、1. 28kgf/cmであり、1
50℃で測定した結果、1. 19kgf/cmであっ
た。
【0030】
【実施例2】実施例1で用いた反応性シリコーンを合成
例2で合成した反応性シリコーンに代え、配合量を11
7. 4gに代えた以外は、実施例1と同様にワニスを調
整し、同様の方法で接着テープを作成した。得られた接
着テープを180℃に折り曲げた後の樹脂面の状態を観
察した結果、ひび割れ等は認められなかった。また、実
施例1と同様の方法でポリイミドフィルムと銅箔の積層
体を得た。ポリイミドと銅箔の180度Peel強度を
室温で測定した結果、1. 06kgf/cmであり、1
50℃で測定した結果、0. 98kgf/cmであっ
た。
【0031】
【実施例3】実施例1のワニスに、難燃化剤として臭素
化ポリカーボネート〔帝人化成(株)製、商品名「ファ
イヤーガード8500」〕31. 0g、シランカップリ
ング剤としてβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)
エチルトリメトキシシラン(日本ユニカー社製、商品名
「A−186」)6. 3gおよびテトラヒドロフラン3
7. 3gを加え、ディスパーで攪拌することによりシリ
コーンが均一に分散したワニスを得た。このワニスを厚
み18μmの電解銅箔の粗面側に、乾燥後の厚みが30
μmとなるようにバーコーターを用いて塗布し、160
℃で5分間乾燥させて樹脂付き銅箔を得た。この樹脂付
き銅箔を180℃に折り曲げた後の樹脂面の状態を観察
した結果、ひび割れや銅箔からの剥離はは認められなか
った。
【0032】
【実施例4】上記実施例3で得られた樹脂付き銅箔を、
あらかじめ回路を切ってあるFR−4基板(厚み1. 0
mm)に110℃で真空ラミネートし、さらに200℃
で2時間オーブンで硬化させて積層板を得た。この積層
板について、銅箔の90度Peel強度を室温および1
50で測定した結果、室温では1. 32kgf/cmで
あり、150℃では1. 28kgf/cmであった。ま
た、JIS C 6481記載の方法に準じてハンダ耐
熱試験(試験条件:260℃×3分)を行った結果、上
記積層板は合格であった。
【0033】
【実施例5】実施例1で得たワニスをポリエチレンテレ
フタレートフィルムの上に、乾燥後の厚みが20μmに
なるようにバーコーターを用いて塗布し、160℃で5
分間乾燥させた。その後ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムを剥がし、本発明の樹脂組成物のB−ステージ状
態でのフィルムを得た。このB−ステージ状態でのフィ
ルムを2枚重ね、160℃で30分、さらに200℃で
2時間熱プレスを用いて硬化させフィルムを得た。この
フィルムは十分な可撓性を示した。また、このフィルム
をN−メチルピロリドン中に室温で1時間浸漬した結
果、外観変化は認められなかった。
【0034】
【発明の効果】本発明の硬化性組成物によれば、耐熱
性、可撓性および耐溶剤性に優れた硬化物が得られる。
該硬化性組成物またはそれを有機溶剤に溶解してなるワ
ニスは、多層積層板またはプレプレグ等に適用される耐
熱性接着剤として好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鷲見 章 愛知県名古屋市港区船見町1番地の1 東 亞合成株式会社名古屋総合研究所内 Fターム(参考) 4J027 AF05 BA05 BA13 CB03 CC02 CD02 CD09 4J038 FA041 FA091 FA211 GA03 KA06 NA14 PB03 PB09 PC02 PC08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)アルケニルフェノール化合物、
    (B)マレイミド化合物および(C)分子中に1個また
    は複数個の(メタ)アクリロイル基を有する直鎖状また
    は分岐状シリコーンからなり、前記成分(A)と成分
    (B)の割合が(A):(B)=20〜80重量%:8
    0〜20重量%で、かつ成分(A)、成分(B)および
    成分(C)成分の合計量を基準にする成分(C)の割合
    が10〜70重量%である硬化性組成物。
  2. 【請求項2】 上記成分(A)がメタリルフェノール化
    合物である請求項1記載の硬化性組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1および2に記載の硬化性組成物
    および有機溶剤からなるワニス。
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