JP2000233933A - 多孔質ガラス母材の製造方法 - Google Patents

多孔質ガラス母材の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼結化してガラス母材としたときにガラス母
材中の気泡の発生を少なくすることができる高純度、高
品質の多孔質ガラス母材の製造方法を提供する。 【解決手段】 反応容器内において、ガラス原料ガス及
び燃焼ガスをバーナに供給し、ガラス原料を酸水素火炎
中にて加水分解し、生成したガラス微粒子を回転する出
発材の周辺上に堆積して多孔質ガラス母材を製造し、製
造した多孔質ガラス母材を反応容器から取り出した後、
再び同じ作業を繰り返して多孔質ガラス母材を製造する
回分式の多孔質ガラス母材の製造方法において、多孔質
ガラス母材を反応容器から取り出した後、再び多孔質ガ
ラス母材の製造を開始する迄の時間を12時間以内とす
る多孔質ガラス母材の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多孔質ガラス母材
の製造方法に関する。特に本発明は、焼結化してガラス
母材としたときに母材中の気泡の発生を少なくすること
ができる高純度、高品質の多孔質ガラス母材の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、多孔質ガラス母材の製造方法とし
て、VAD(軸付け)法やOVD(外付け)法等が知ら
れている。これらの製造方法は、反応容器の内部におい
て、ガラス微粒子合成用バーナにガラス原料ガス及び燃
焼ガス等を導入し、ガラス原料を酸水素火炎中にて加水
分解や酸化することにより、ガラス微粒子を生成し、生
成したガラス微粒子を回転する出発材上に付着・堆積さ
せることにより、多孔質ガラス母材を製造するものであ
る。
【0003】これらの製造方法においては、通常、所定
の大きさに多孔質ガラス母材を成長させたところで、原
料ガス及び燃焼ガス等の供給を停止し多孔質ガラス母材
の成長を終了させる。次いで、多孔質ガラス母材を十分
に放冷させたところで、多孔質ガラス母材を反応容器内
部より取り出す。その後、新たな出発材を準備し再び多
孔質ガラス母材の製造を開始するという所謂、回分式
(バッチ方式)の製造方法が行われている。
【0004】ところで上記製造方法においては、多孔質
ガラス母材製造中、出発材に堆積することができなかっ
た浮遊ガラス微粒子が常に反応容器内に存在する。しか
し、これらの浮遊ガラス微粒子を、多孔質ガラス母材製
造中に完全に容器外に排出することは困難である。その
ため、一回分の製造が終了すると、反応容器内壁、排気
管、及びバーナ等には出発材に堆積できなかったガラス
微粒子の堆積層が形成され、次回分の製造を行うために
はその反応容器内に堆積したガラス微粒子を除去するこ
とが必要不可欠となる。
【0005】従来、そのような反応容器内に堆積したガ
ラス微粒子を除去する方法としては、真空掃除機により
吸引することで堆積したガラス微粒子を除去・掃除する
方法が一般的である。しかし、このような除去方法にお
いては、反応容器の構造上、バーナ及び排気管の可動
部、反応容器の接続部等の隙間にガラス微粒子が残留す
ることがある。また、真空掃除機から静電気が発生し、
この静電気をガラス微粒子が帯びてガラス微粒子の除去
が困難となり反応容器内壁に付着し、残留することがあ
る。
【0006】通常、反応容器内に残留するこれらのガラ
ス微粒子は、ガラス原料の加水分解により生成した直後
の極めて微小なガラス微粒子でなく、それらが集まった
凝集体である。そして、この凝集ガラス微粒子が、次回
分の多孔質ガラス母材製造中において、反応容器内への
ガスの導入、ガスの排気、及びバーナの火炎等により生
じた反応容器内の気流の乱れ等により、反応容器中を浮
遊し又は落下する。その結果、この凝集ガラス微粒子
が、製造中の多孔質ガラス母材表面に付着することがあ
る。そのため、この付着表面にガラス微粒子の堆積密度
が極端に低い部分が形成され、焼結した時にガラス母材
中に気泡が発生することとなる。このような気泡は、光
ファイバの伝送ロス、光ファイバの断線等をひき起こす
ため好ましくない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
み、焼結化してガラス母材としたときにガラス母材中の
気泡の発生を少なくすることができる高純度、高品質の
多孔質ガラス母材の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の請求項1
に記載の発明は、反応容器内において、ガラス原料ガス
及び燃焼ガスをバーナに供給し、ガラス原料を酸水素火
炎中にて加水分解し、生成したガラス微粒子を回転する
出発材の周辺上に堆積して多孔質ガラス母材を製造し、
製造した多孔質ガラス母材を反応容器から取り出した
後、再び同じ作業を繰り返して多孔質ガラス母材を製造
する回分式の多孔質ガラス母材の製造方法において、多
孔質ガラス母材を反応容器から取り出した後、再び多孔
質ガラス母材の製造を開始する迄の時間を12時間以内
とする多孔質ガラス母材の製造方法である。
【0009】このように、製造した多孔質ガラス母材を
反応容器から取り出した後、再び多孔質ガラス母材の製
造を開始する迄の時間(以下、単に「反応容器の空き時
間」という場合がある。)を12時間以内とすることに
より、前回の製造により残留した凝集ガラス微粒子が、
次回の多孔質ガラス母材製造中に浮遊又は落下して多孔
質ガラス母材表面上に付着する頻度を効果的に減少させ
ることができる。その結果、焼結後に気泡の少ない高品
質のガラス母材を得ることができる。
【0010】また、請求項2に記載の発明は、多孔質ガ
ラス母材を反応容器から取り出した後、再び多孔質ガラ
ス母材の製造を開始する迄の時間を3時間以内とする上
記多孔質ガラス母材の製造方法である。このように、反
応容器の空き時間を更に短縮して3時間以内にすること
により、凝集ガラス微粒子が多孔質ガラス母材表面に付
着する頻度を更に減少させることができ、従って焼結後
に更に気泡の少ない高品質のガラス母材を得ることがで
きる。
【0011】更に、請求項3に記載した発明は、多孔質
ガラス母材を反応容器から取り出し、反応容器内のガラ
ス微粒子及び静電気を除去した後、再び多孔質ガラス母
材の製造を開始する上記多孔質ガラス母材の製造方法で
ある。このように、次回の多孔質ガラス母材の製造に先
立って予め、反応容器内のガラス微粒子及び静電気を除
去しておけば、凝集ガラス微粒子が反応容器内壁等に残
留するのを確実に防止でき、凝集ガラス微粒子が多孔質
ガラス母材表面に付着する頻度を一層確実に減少させる
ことができる。その結果、焼結後に気泡の一層少ない高
品質のガラス母材を得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。本発明は、VAD法やOVD法等により回分式に多
孔質ガラス母材を製造する際に、反応容器の空き時間を
12時間以内とすることを特徴とする。即ち、後述する
ようにVAD法やOVD法等により製造した多孔質ガラ
ス母材を反応容器から取り出し、次回の多孔質ガラス母
材の製造を再開する迄の時間を12時間以内とする。こ
のように反応容器の空き時間を12時間以内にすること
により、これより長い空き時間の場合よりガラス母材中
の気泡の発生数を例えば約1/6以下にまで低減するこ
とができる。
【0013】反応容器の空き時間は短い程、焼結化して
ガラス母材としたときにガラス母材中の気泡の発生を少
なくすることができる。従って、反応容器の空き時間
は、好ましくは3時間以内である。
【0014】反応容器の空き時間を短縮することによっ
て焼結後のガラス母材中の気泡数を効果的に減少させる
ことができる理由については定かでないが、例えば以下
のように考えられる。即ち、反応容器の空き時間を短縮
することにより、ガラス微粒子への水分や静電気等の影
響を低減させることができる。その結果、ガラス微粒子
の除去が容易となり、付着・残留するガラス微粒子を減
少させることができる。或いは、反応容器の空き時間を
短縮することにより、この間に起こるガラス微粒子の凝
集の進行を抑制することができる。これらの要因によ
り、凝集ガラス微粒子が次回製造時に多孔質ガラス母材
表面に付着する頻度を減少させることができ、その結果
焼結後のガラス母材中の気泡数を減少させることができ
ると考えられる。
【0015】反応容器から多孔質ガラス母材を取り出し
た後、反応容器の空き時間内に、次回の製造準備を行
う。即ち、次回分の出発材の準備・取り付けを行い、必
要に応じ反応容器及びその他の付属機器、例えば出発材
の回転機構等を整備点検し、または生産量・生産速度等
の微調整のための機器調整等を行う。
【0016】その際、反応容器内のガラス微粒子及び静
電気等を除去しておくのが好ましい。これらは、凝集ガ
ラス微粒子を残留させる要因だからである。具体的に
は、真空掃除機等により、特に反応容器内壁、排気管、
バーナ、バーナ及び排気管の可動部、更には反応容器の
接続部等の隙間などのガラス微粒子を除去しておく。そ
の際、静電気が発生し易いので、静電気を除去しておく
のが好ましい。静電気を除去するには、アースしたり、
アイオナイザー等の除電装置等により行えばよい。
【0017】尚、空き時間を12時間以内、特に3時間
以内とするためには、上記機器調整、次回分の仕込み、
及びその準備、ガラス微粒子の除去、静電気除去等の作
業を極めて効率化する必要がある。そこで、本発明では
種々の作業を自動化するとともに、生産計画もコンピュ
ータを使って精緻に制御することで可能となった。
【0018】製造準備が完了後、多孔質ガラス母材の製
造を再開する。本発明では、この再開までの時間を12
時間以内、より好ましくは3時間以内とする。そして、
本発明の製造方法においては、VAD法やOVD法等を
好適に用いることができる。具体的には、反応容器内に
おいて、ガラス原料ガス及び燃焼ガスをバーナに供給す
る。尚、反応容器には、VAD法やOVD法等の反応容
器に通常設けられる種々の装置、例えばガス整流板等を
備えていてもよい。
【0019】ガラス原料ガスとしては、SiCl4 等の
ハロゲン化珪素化合物が挙げられる。焼結後のガラス母
材に所望の屈折率等を付与するために、ドーパント等の
添加物を含ませてもよい。添加物としては、例えばGe
Cl4 等のゲルマニウム化合物が挙げられる。燃焼ガス
としては、H2 ガス及びO2 ガス等が挙げられる。ガラ
ス原料をキャリヤガスと共に供給してもよい。キャリヤ
ガスとしては、Ar、N2 等の不活性ガス等が挙げられ
る。上記ガラス原料ガス及び燃焼ガスをバーナに供給す
る。バーナーとしては、例えば石英製バーナーが挙げら
れる。
【0020】ガラス原料をバーナーの酸水素火炎中にて
加水分解することによりガラス微粒子が生成する。即
ち、燃焼ガスにより酸水素火炎が形成され、この火炎中
にハロゲン化珪素やハロゲン化ゲルマニウム等のガラス
原料ガスを導入することにより、上記ハロゲン化合物が
加水分解され酸化物、即ちガラス微粒子に変換される。
【0021】生成したガラス微粒子を、回転する出発材
の周辺上に堆積して多孔質ガラス母材を製造する。例え
ばVAD法の場合は、生成したガラス微粒子を出発材の
軸方向へ連続的に堆積させ多孔質ガラス母材を製造す
る。即ち、バーナーから生成ガラス微粒子を回転する出
発材の先端部に吹き付け、これを付着堆積して多孔質ガ
ラス母材を成長させる。その際、多孔質ガラス母材の成
長に合わせて出発材を軸方向に引き上げることにより、
連続的にガラス微粒子を軸方向に堆積させることができ
る。
【0022】またOVD法の場合は、バーナを回転する
出発材に沿って平行に繰り返し往復させてガラス微粒子
を出発材の周辺上に吹き付け、半径方向にこれを堆積さ
せて、多孔質ガラス母材を製造する。出発材としては、
特に限定されないが、例えば石英製ロッド等が挙げられ
る。尚、多孔質ガラス母材製造中、出発材上に堆積しな
かったガラス微粒子が反応容器内に極力残留しないよ
う、常に排気手段により排気しておくのが好ましい。
【0023】所定の大きさまで多孔質ガラス母材を成長
させた後、バーナへのガラス原料ガス及び燃焼ガス等の
供給を停止し、多孔質ガラス母材の成長を終了させる。
その後、この多孔質ガラス母材を、母材温度が例えば1
00℃以下になるまで、放冷等により冷却する。
【0024】多孔質ガラス母材を冷却後、反応容器から
多孔質ガラス母材を取り出す。以降、前述と同様に、反
応容器の空き時間を12時間以内とし、この間に次回の
製造準備等の所定の作業を行う。そして、再び前述と同
じ作業を繰り返して、次回の多孔質ガラス母材の製造を
行う。即ち、原料ガス等の供給、生成ガラス微粒子の堆
積、多孔質ガラス母材の冷却等を繰り返すことにより、
回分式に多孔質ガラス母材を製造する。本発明の製造方
法により、ガラス微粒子の堆積密度が極端に低い部分が
形成されることのない安定した品質の多孔質ガラス母材
を製造することができる。
【0025】そして、透明ガラス母材を得るには、常法
に従い、上記本発明の製造方法で製造した多孔質ガラス
母材を焼結すればよい。焼結は、多孔質ガラス母材を例
えば1500℃以上に加熱することにより行う。その
際、必要に応じ、塩素ガス等のハロゲン化合物の雰囲気
下に焼結することにより、脱水を同時に行うこともでき
る。本発明の製造方法で製造した多孔質ガラス母材を使
用することにより、気泡の非常に少ない、従って伝送ロ
スの少ない優れた光学特性を有する透明ガラス母材を得
ることができる。
【0026】更に、光ファイバを製造するには、通常の
方法、例えば上述のようにして得た透明ガラス母材を電
気炉等にて2100℃以上に加熱溶融し、所望の径にな
るように延伸した後、紡糸することにより行えばよい。
本発明の製造方法で製造した多孔質ガラス母材を使用す
ることにより、伝送ロスの少ない長手方向全域に亘って
光学特性の安定した光ファイバを断線等が少なく、長尺
で得ることができる。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例で具体的に説明する。 (実施例、比較例)VAD法による多孔質ガラス母材製
造装置を10台使用し、80日間、多孔質ガラス母材の
製造を行った。尚、ガラス原料ガスとしてSiCl4
燃焼ガスとしてH2 及びO2 を使用した。出発材とし
て、石英製ロッドを使用した。また、反応容器の空き時
間を、製造第1〜30日は12時間以内とし、第31〜
60日は12〜18時間とし、第61〜80日は再び1
2時間以内とした。
【0028】製造した各多孔質ガラス母材を、常法に従
って塩素雰囲気下に脱水焼結化し、各透明ガラス母材を
得た。得られた透明ガラス母材について、それぞれ気泡
数を測定した。そして、多孔質ガラス母材の製造日と、
この多孔質ガラス母材より得られた透明ガラス母材の気
泡数(相加平均)との相関関係を求めた。この結果を、
図1に示す。
【0029】図1から明らかなように、反応容器の空き
時間が短い第1〜30日については、気泡数が平均4.
28個と少ない良好な透明ガラス母材を得ることができ
た。しかし、反応容器の空き時間が長い第31〜60日
については、気泡数は平均8.46個と前者の場合より
も4個以上も増加したガラス母材となった。特に、気泡
数が15個を越えるガラス母材も製造されていた。この
ようなガラス母材は、光ファイバ用ガラス母材としての
使用が許容できない品質の低いものであり、そのためガ
ラス母材製造の歩留りを著しく低下させることとなる。
ところが、再び反応容器の空き時間を短かくした第61
〜80日については、気泡数が平均3.96個と再び少
なくなり良好な透明ガラス母材を再び得ることができ
た。
【0030】このように反応容器の空き時間とガラス母
材中の気泡数とは密接な相関がある。このことを明確に
するために、全ての製造装置で製造された多孔質ガラス
母材について、反応容器の空き時間と、この空き時間に
て製造された多孔質ガラス母材から得られた透明ガラス
母材中の気泡数との相関関係を求めた。この結果を図2
に示す。
【0031】図2より明らかなように、多孔質ガラス母
材の製造に際し反応容器の空き時間を短縮すれば、ガラ
ス母材中の気泡数を顕著に減少させることができる。特
に、反応容器の空き時間が12時間以内の場合のガラス
母材中の気泡数の平均は約3.09個であるのに対し、
反応容器の空き時間が12時間を越える場合のガラス母
材中の気泡数の平均は約10.8個であり、前者の約
3.5倍に増加した。
【0032】以上、本発明を説明してきたが、本発明は
上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態
は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された
技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効
果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技
術的範囲に包含される。
【0033】
【発明の効果】本発明の製造方法に従って、反応容器の
空き時間を短縮して多孔質ガラス母材を製造すれば、焼
結後に気泡数の少ない、従って伝送ロス等のない、かつ
ファイバ断線の少ない優れた光学特性を有する透明ガラ
ス母材を得ることができる。また、本発明の付随効果と
して、空き時間が短縮されたことにより、1台あたりの
生産性が著しく向上するという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び比較例において、多孔質ガラス母材
の製造日と、この多孔質ガラス母材から得られた焼結後
の透明ガラス母材中の気泡数(相加平均)との相関関係
を示す図である。
【図2】実施例及び比較例において、反応容器の空き時
間と、この空き時間を経て製造した多孔質ガラス母材か
ら得られた焼結後の透明ガラス母材中の気泡数との相関
関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 文男 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社群馬事業所内 (72)発明者 井上 大 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社精密機能材料研究所内 (72)発明者 島田 忠克 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社精密機能材料研究所内 (72)発明者 平沢 秀夫 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社精密機能材料研究所 Fターム(参考) 4G014 AH15 4G021 EA01 EB05 EB13

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応容器内において、ガラス原料ガス及
    び燃焼ガスをバーナに供給し、ガラス原料を酸水素火炎
    中にて加水分解し、生成したガラス微粒子を回転する出
    発材の周辺上に堆積して多孔質ガラス母材を製造し、製
    造した多孔質ガラス母材を反応容器から取り出した後、
    再び同じ作業を繰り返して多孔質ガラス母材を製造する
    回分式の多孔質ガラス母材の製造方法において、多孔質
    ガラス母材を反応容器から取り出した後、再び多孔質ガ
    ラス母材の製造を開始する迄の時間を12時間以内とす
    ることを特徴とする多孔質ガラス母材の製造方法。
  2. 【請求項2】 多孔質ガラス母材を反応容器から取り出
    した後、再び多孔質ガラス母材の製造を開始する迄の時
    間を3時間以内とすることを特徴とする請求項1記載の
    多孔質ガラス母材の製造方法。
  3. 【請求項3】 多孔質ガラス母材を反応容器から取り出
    し、反応容器内のガラス微粒子及び静電気を除去した
    後、再び多孔質ガラス母材の製造を開始することを特徴
    とする請求項1または請求項2に記載の多孔質ガラス母
    材の製造方法。
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