JP2000233477A - ポリエチレンラミネートシート - Google Patents

ポリエチレンラミネートシート

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JP2000233477A
JP2000233477A JP11036962A JP3696299A JP2000233477A JP 2000233477 A JP2000233477 A JP 2000233477A JP 11036962 A JP11036962 A JP 11036962A JP 3696299 A JP3696299 A JP 3696299A JP 2000233477 A JP2000233477 A JP 2000233477A
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polyethylene
ethylene
yarn
woven fabric
laminate layer
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Kazumasa Nakajima
和政 中島
Tatsuaki Kinami
達昭 木南
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Hagiwara Industries Inc
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Hagiwara Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高強力で柔軟性にすぐれ、かつラミネート層
との層間接着性にすぐれたポリエチレンラミネートシー
トを提供する。 【解決手段】 ポリエチレンスプリットヤーンを経緯糸
に用いて得られた織布の両面に、a)メタロセン触媒を
用いて製造されたエチレン・α−オレフィン共重合体お
よびb)エチレン−(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル共重合体の組成物からなるラミネート層を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエチレンラミ
ネートシートに関し、さらに詳しくは、建築用資材カバ
ーなどのカバー類、防水シートなどのシート類、テン
ト、包装袋、フレキシブルコンテナ等に用いられるポリ
エチレンラミネートシートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエチレンラミネートシートは
ポリエチレンフラットヤーンの平織の原反に低密度ポリ
エチレンをラミネートしたものが用いられてきた。この
ポリエチレンラミネートシートは、ポリエステルマルチ
フィラメントからなる原反にポリ塩化ビニルをコーティ
ングしたターポリンと比較して柔軟性に欠けるという欠
点があるため、柔軟性を必要とする用途には通常使用さ
れていない。しかしながら、フィラメント成形性にすぐ
れ安価なポリエチレンを用いて、上記ターポリンと同等
の強力および柔軟性を有するポリエチレンラミネートシ
ートを供給することが要望されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のポリエチレンか
らなるフラットヤーンは、空冷インフレーション法によ
り1100デニール(以下、dと記載する)×2.5m
m巾〜850d×5mm巾のものがより多く生産されて
いるが、冷却法の限界からこれ以上厚みの厚いものは生
産が困難であった。一方、Tダイ法では、800d×
2.5mm巾よりテープ厚みの厚いものが生産されてい
た。
【0004】上記インフレーション法タイプでは、フィ
ルム巾を広くできる事で織物として柔らかいが、強力は
5g/d以下となり原反強力が劣る。また、Tダイ法タ
イプでは、強力は6g/d前後が得られるが原反が堅い
という問題があった。
【0005】本発明は、上記事情に鑑み、高強力で柔軟
性にすぐれ、かつラミネート層との層間接着性にすぐれ
たポリエチレンラミネートシートを提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を技
術的に解決する手段として、ポリエチレンスプリットヤ
ーンを経緯糸に用いて得られた織布の両面に特定の樹脂
からなるラミネート層を設けることにより本発明を完成
するに至ったものである。
【0007】すなわち、本発明は以下の(1)〜(3)
項に記載したことを特徴とするポリエチレンラミネート
シートに関するものである。
【0008】(1)ポリエチレンスプリットヤーンを経
緯糸に用いて得られた織布の両面に下記a),b)組成
物からなるラミネート層を設けたことを特徴とするポリ
エチレンラミネートシート。すなわち、a)メタロセン
触媒を用いて製造された密度が0.890g/cm
上のエチレン・α−オレフィン共重合体:50〜90重
量%およびb)エチレン−(メタ)アクリル酸アルキル
エステル共重合体:10〜50重量%。
【0009】(2)ポリエチレンスプリットヤーンを経
緯糸に用いて得られた織布の両面にメタロセン触媒を用
いて製造された密度が0.890g/cm未満のエチ
レン・α−オレフィン共重合体からなるラミネート層を
設けたことを特徴とするポリエチレンラミネートシー
ト。
【0010】(3)ポリエチレンスプリットヤーンが、
水冷式Tダイ法で形成されたフラットヤーンを割繊して
得られたスプリットヤーンであることを特徴とする前記
(1)項または(2)項に記載のポリエチレンラミネー
トシート。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるポリエチレン
スプリットヤーンは、ポリエチレンを用いて形成された
フラットヤーンを割繊してスプリットヤーンを得たもの
である。ポリエチレンとしては延伸効果にすぐれた高密
度ポリエチレンが好ましく、高密度ポリエチレンからな
るスプリットヤーンが好ましい。
【0012】ヤーンの構成として、高密度ポリエチレン
を中間層とし、直鎖状低密度ポリエチレン(後述するメ
タロセン触媒を用いて製造されたエチレン・α−オレフ
ィン共重合体を含む)を両外層に積層した複合フラット
ヤーンを割繊して得た複合スプリットヤーンがより好ま
しい。このような複合スプリットヤーンを用いることに
より、後述するラミネート層を積層する際に、複合スプ
リットヤーンの外層とラミネート層の樹脂の融点が近接
し接着性が向上する。
【0013】上記フラットヤーンを形成する方法として
は、原料ポリエチレンを単層フィルムの場合は1台の押
出機、複合フィルムの場合には2台の押出機にてそれぞ
れ溶融混練し、単層ダイまたは複合ダイを用いてTダイ
法またはインフレーション法にてフィルムを成形する。
Tダイ法におけるフィルム冷却法には水冷式とキャステ
イング式があるが、冷却効率の点から水冷式が好まし
い。これらの方法のうちでは、水冷式Tダイ法が最も好
ましい。冷却固化したフィルムは、約10〜20mm幅
にスリットした後延伸し、次いで熱処理してフラットヤ
ーンを形成する。延伸処理は高密度ポリエチレンの融点
以下、軟化点以上の温度下に行われるが、加熱法として
は、熱ロール式、熱板式、熱風式等いずれの法も採用で
き、これらの内では熱ロール式が延伸効率、高速生産
性、安定性の上で好ましい。スリットされたポリエチレ
ンフィルムは加熱され、前後ロールの周速度差により延
伸を行う。延伸倍率は好ましくは3〜15倍、より好ま
しくは5〜10倍である。このようにして得られたフラ
ットヤーンは、厚みが20μm以下が好ましく、15μ
m以下がさらに好ましい。厚みが20μmを超えると柔
軟性に劣り好ましくない。ついで、このフラットヤーン
に割繊処理を施してスプリットヤーンを形成する。割繊
処理方法は公知の方法が採用できるが、割繊処理工程中
の強度劣化の少ない傾斜カッタを使用するのが好まし
い。上記スプリットヤーンの単糸繊度は、好ましくは1
00〜5000デニール(以下、dと略す)、より好ま
しくは300〜3000dである。このようにして得ら
れたスプリットヤーンの引張強度は好ましくは5g/d
以上で、より好ましくは6g/d以上である。
【0014】このようにして得られたポリエチレンスプ
リットヤーンを経緯糸として織布を形成する。織組織は
とくに限定するものではなく、平織、綾織、もじり織な
どが採用される。また、織成方法としては、複数の緯糸
を交互に挿入する多色織り、複数糸を引き揃えた引揃糸
を用いる方法、多層織りなどを採用することにより、ポ
リエチレンスプリットヤーンの強力のバラツキを分散さ
せる方法が好ましい。ポリエチレンスプリットヤーンの
打込密度は、単糸繊度にもよるが経緯糸とも6〜20本
/インチが好ましい。
【0015】上記織布の両面に、a)メタロセン触媒を
用いて製造されたエチレン・α−オレフィン共重合体お
よびb)エチレン−(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル共重合体からなる組成物を用いたラミネート層を設け
ることによりポリエチレンラミネートシートを得ること
ができる。
【0016】上記a)成分であるメタロセン触媒を用い
て製造されたエチレン・α−オレフィン共重合体は、下
記の1)〜4)の性状を有するエチレンと炭素数3以上
のα−オレフィンとからなるエチレン・α−オレフィン
共重合体である。
【0017】1)メルトフローレート(以下、MFRと
略す)は0.1〜30g/10min.であるが、5〜2
0g/10min.が好ましい。MFRが0.1g/10
min.未満では積層のための成形加工性が劣り、30
g/10min.を超えると強力が低下して好ましくな
い。
【0018】2)密度は0.86〜0.94g/cm
好ましくは0.89〜0.91g/cmである。密度が
0.86g/cm未満では延伸性が劣るとともに、製
造が困難であり、0.94g/cmを超えると柔軟性
に劣り好ましくない。
【0019】3)DSCによる最大ピーク温度(Tm)
が80〜125℃、好ましくは90〜120℃である。
DSCによる最大ピーク温度(Tm)が80℃未満では
延伸温度との差が小さくなりすぎ、125℃を超えると
最適延伸温度が高くなりすぎて好ましくない。
【0020】4)分子量分布(Mw/Mn)が1.8〜
3.5、好ましくは2.2〜3.0である。Mw/Mnが
1.8未満では成形加工性が劣り、3.5以上では延伸性
が劣り好ましくない。
【0021】上記エチレン・α−オレフィン共重合体の
製造方法は、特開昭58−19309号公報、特開昭5
9−95292号公報、特開昭60−35005号公
報、特開昭60−35006号公報、特開昭60−35
007号公報、特開昭60−35008号公報、特開昭
60−35009号公報などに記載されているメタロセ
ン触媒を使用してエチレンとα−オレフィンを共重合さ
せて得ることができる。
【0022】上記メタロセン触媒は、例えば、ビス(シ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド(Cp
ZrCl)に代表されるメタロセン化合物と、メチ
ルアルミノキサン(MAO)などを助触媒として構成さ
れる触媒である。
【0023】上記メタロセン化合物としては、シクロペ
ンタジエニル環、アルキル基等で置換した置換シクロペ
ンタジエニル環、インデニル環等を有する配位子および
水素、ハロゲン原子、アルキル基等がジルコニウム、チ
タン、ハフニウム等の遷移金属に結合した化合物であっ
て、その具体例としては、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ビス(メチルシクロペン
タジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(エチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス
(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロリド、ビス
(メチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロリ
ド、ビス(エチルシクロペンタジエニル)チタニウムジ
クロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジ
クロリド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ハフニ
ウムジクロリド、ビス(エチルシクロペンタジエニル)
ハフニウムジクロリド等が挙げられる。
【0024】上記メタロセン化合物に対して助触媒とし
て、アルミノキサンまたは硼素化合物等を使用すること
ができる。アルミノキサンとしては、通常、トリアルキ
ルアルミニウムと水を接触させて生成された鎖状あるい
は環状アルミノキサンが好ましい。代表的なメチルアル
ミノキサン(MAO)はトリメチルアルミニウムと水と
の反応によって得ることができる。また、上記メタロセ
ン触媒は、無機酸化物などに担持して使用することがで
きる。
【0025】重合方法については特に限定されるもので
はなく、高圧法、溶液法、気相法、スラリー法等で製造
される。
【0026】エチレンと共重合されるα−オレフィンと
しては、炭素数3以上のα−オレフィン、例えばプロピ
レン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−
オクテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。
これらのうち、1種または2種以上のα−オレフィンを
5〜50重量%、好ましくは10〜30重量%を、エチ
レン50〜95重量%、好ましくは70〜90重量%と
共重合させるとよい。
【0027】前記b)エチレン−(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステル共重合体は、高圧ラジカル重合法で製造
されるエチレンと(メタ)アクリル酸アルキルエステル
との共重合体で、好ましくはエチレン−(メタ)アクリ
ル酸エチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸メ
チル共重合体等を挙げることができる。エチレン共重合
体中の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量は
0.5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%であ
る。(メタ)アクリル酸アルキルエステルの含有量が
0.5重量%未満では柔軟性が不十分となり好ましくな
く、50重量%以上を含有する共重合体は耐摩耗性およ
び滑性が低下して好ましくない。
【0028】高圧ラジカル重合法によるエチレン共重合
体のMFRは0.1〜30g/10min.、好ましくは
0.5〜10g/10min.の範囲から選択するのがよ
い。 MFRが0.1g/10min.未満では成形加工
性が低下し、30g/10min.を越えると強度が低
下し好ましくない。
【0029】前記a)成分のメタロセン触媒の密度が
0.890g/cm以上の場合には、a)成分のメタ
ロセン触媒を用いて製造されたエチレン・α−オレフィ
ン共重合体とb)成分のエチレン−(メタ)アクリル酸
アルキルエステル共重合体との組成物からなるラミネー
ト層を設ければよく、その配合割合は、a)成分が50
〜90重量%、b)成分が10〜50重量%であり、好
ましくはa)成分が60〜80重量%、b)成分が20
〜40重量%である。a)成分の配合割合が50重量%
未満では、織布とラミネート層との接着性が低下して好
ましくなく、90重量%を超えると柔軟性が低下して好
ましくない。
【0030】また、a)成分のメタロセン触媒の密度が
0.890g/cm未満の場合には、a)成分のメタ
ロセン触媒を用いて製造されたエチレン・α−オレフィ
ン共重合体単独でラミネート層を設ければよい。
【0031】織布の両面にラミネート層を積層する方法
としては、上記a)b)組成物またはa)成分単独を用
いて、押出ラミネート法、ドライラミネート法、熱圧着
ラミネート法など公知のラミネート方法が採用できる。
ラミネート層の厚みは任意とすることができるが、20
〜150μmが好ましく、30〜70μmがより好まし
い。
【0032】本発明で用いられるポリエチレンには、本
発明の趣旨を逸脱しない範囲において、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、光安定剤、滑剤、帯電防止剤、顔料、無機
充填剤、難燃剤、架橋剤、発泡剤、核剤等の添加剤を配
合して用いることができる。
【0033】
【実施例】試験方法 1.DSCによる最大ピーク温度(Tm):JISK7
121準拠 2.分子量分布(Mw/Mn):GPC法 3.引張強力:JISZ1651準拠 4.引張伸び:JISZ1651準拠 5.引裂強力:JISZ1651準拠 6.剥離強力:ラミネートシートから幅15mmの試験
片を作成し、織布とラミネート層との間を180度剥離
させて引張試験を行った。 7.剛軟度:JISL1096準拠
【0034】実施例1 高密度ポリエチレン1(MFR=0.7g/10mi
n.、密度=0.957g/cm、Tm=129℃)を
中間層とし、その両面にメタロセン触媒によるエチレン
・α−オレフィン共重合体(MFR=2.0g/10m
in.、密度=0.900g/cm、Mw/Mn=2.
1、Tm=96℃)を外層として、Tダイ法を用いてフ
ィルムに押出し、水冷式で冷却して3層共押出フィルム
を形成した。外層/中間層/外層の構成比は1/8/1
であった。この共押出フィルムを熱板接触延伸法で延伸
倍率9倍で延伸し、割繊処理を施して繊度875dの複
合スプリットヤーンを形成した。この複合スプリットヤ
ーンの引張強度は平均6.2g/dであった。こうして
得られた複合スプリットヤーンを経緯糸として用い、打
込密度を経緯糸として15×14本/インチとして平織
の織布を得た。上記織布の両面に、メタロセン触媒を用
いて製造されたエチレン・α−オレフィン共重合体(M
FR=16.5g/10min.、密度=0.898g/
cm、Tm=90℃、Mw/Mn=2.8)70重量
%、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(アクリル酸
エチル含有量=25重量%、MFR=5.0g/10m
in.)30重量%からなる組成物を溶融押出温度27
0℃で押出ラミネート法で、厚さ各50μmのラミネー
ト層を設けてポリエチレンラミネートシートを得た。得
られたポリエチレンラミネートシートは引張強力135
kgf/5cm、引張伸び16%、引裂強力15kg
f、剥離強力740gf/15mm、剛軟度108mm
で、機械的性質、剥離強力、柔軟性にすぐれ、建築用資
材カバーなどのカバー類、防水シートなどのシート類、
テント、包装袋などの用途に好適に用いられた。
【0035】実施例2 高密度ポリエチレン1(MFR=0.7g/10mi
n.、密度=0.957g/cm、Tm=129℃)1
00重量%を用いてフラットヤーンを経由してスプリッ
トヤーンを形成した他は実施例1と同様に行った。得ら
れたポリエチレンラミネートシートは引張強力140k
gf/5cm、引張伸び16%、引裂強力15kgf、
剥離強力680gf/15mm、剛軟度98mmで、機
械的性質、柔軟性にすぐれているが、剥離強力がやや不
十分で、建築用資材カバーなどのカバー類、防水シート
などのシート類などの用途には十分であったが、テン
ト、包装袋などの高荷重の掛かる用途には不十分であっ
た。
【0036】実施例3 インフレーション法によりフラットヤーンを形成した他
は実施例1と同様に行った。得られたスプリットヤーン
の引張強度は平均5.1g/dであった。得られたポリ
エチレンラミネートシートは引張強力108kgf/5
cm、引張伸び18%、引裂強力13kgf、剥離強力
740kgf/15mm、剛軟度102mmで、剥離強
力、柔軟性にすぐれているが、機械的強力がやや不十分
で、建築用資材カバーなどのカバー類、防水シートなど
のシート類などの用途には十分であったが、テント、包
装袋などの高荷重の掛かる用途には不十分であった。
【0037】実施例4 織布の両面に、メタロセン触媒を用いて製造されたエチ
レン・αーオレフィン共重合体(MFR=16.5g/
10min.、密度=0.888g/cm、Tm=90
℃、Mw/Mn=2.8)を用いてラミネート層を設け
た他は実施例1と同様に行った。得られたポリエチレン
ラミネートシートは引張強力132kgf/5cm、引
張伸び17%、引裂強力14kgf、剥離強力730g
f/15mm、剛軟度106mmで、機械的性質、剥離
強力、柔軟性にすぐれ、建築用資材カバーなどのカバー
類、防水シートなどのシート類、テント、包装袋などの
用途に好適に用いられた。
【0038】比較例1 実施例1で中間製品で得られたポリエチレンフラットヤ
ーンを用いて織布を織成した他は実施例1と同様に行っ
た。得られたポリエチレンラミネートシートは引張強力
140kgf/5cm、引張伸び17%、引裂強力16
33kgf、剥離強力800gf/15mm、剛軟度1
17mmで、機械的性質、剥離強力はすぐれているが、
柔軟性が劣り、各種カバー類などの用途に対しては取り
扱い性が悪く好ましくなかった。
【0039】比較例2 ラミネート層としてメタロセン触媒を用いて製造された
エチレン・α−オレフィン共重合体(MFR=16.5
g/10min.、密度=0.898g/cm、Tm=
90℃、Mw/Mn=2.8)100重量%を用いた他
は実施例1と同様に行った。得られたポリエチレンラミ
ネートシートは引張強力135kgf/5cm、引張伸
び16%、引裂強力15kgf、剥離強力780gf/
15mm、剛軟度107mmで、機械的性質、剥離強力
はすぐれているが、柔軟性が不十分で、各種カバー類な
どの用途に対しては取り扱い性が悪く好ましくなかっ
た。
【0040】比較例3 ラミネート層としてエチレン−アクリル酸エチル共重合
体(アクリル酸エチル含有量=25重量%、MFR=
5.0g/10min.)100重量%を用いた他は実施
例1と同様に行った。得られたポリエチレンラミネート
シートは引張強力135kgf/5cm、引張伸び16
%、引裂強力15kgf、剥離強力500gf/15m
m、剛軟度95mmで、柔軟性にはすぐれているが、機
械的性質、剥離強力は劣り、各種カバー類などの用途に
対しては好ましくなかった。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、ポリエ
チレンスプリットヤーンを経緯糸に用いて得られた織布
の両面に、特定の構成からなる樹脂組成物のラミネート
層を設けることにより、高強力で柔軟性にすぐれ、かつ
ラミネート層との層間接着性にすぐれたポリエチレンラ
ミネートシートを得ることができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D03D 1/00 D03D 1/00 A 15/00 15/00 A // B65D 30/04 B65D 30/04 Fターム(参考) 3E064 BA09 BA26 BB03 BC04 4F100 AK04A AK05 AK62 AK62B AK62C AK71B AK71C AL05B AL05C AT00B AT00C BA03 BA06 DG12A EH20 EJ26 EJ37 GB07 GB15 GB71 GB87 JK01 JK03 JK06 JK17 JL11 4J002 BB051 BB072 GK00 4L048 AA15 AB28 BA01 BA02 CA01 DA31

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレンスプリットヤーンを経緯糸
    に用いて得られた織布の両面に下記a),b)組成物か
    らなるラミネート層を設けたことを特徴とするポリエチ
    レンラミネートシート。 a)メタロセン触媒を用いて製造された密度が0.89
    0g/cm以上のエチレン・α−オレフィン共重合
    体:50〜90重量% b)エチレン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル共
    重合体:10〜50重量%
  2. 【請求項2】 ポリエチレンスプリットヤーンを経緯糸
    に用いて得られた織布の両面にメタロセン触媒を用いて
    製造された密度が0.890g/cm未満のエチレン
    ・α−オレフィン共重合体からなるラミネート層を設け
    たことを特徴とするポリエチレンラミネートシート。
  3. 【請求項3】 ポリエチレンスプリットヤーンが、水冷
    式Tダイ法で形成されたフラットヤーンを割繊して得ら
    れたスプリットヤーンであることを特徴とする請求項
    1、2に記載のポリエチレンラミネートシート。
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Cited By (2)

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