JP3011657B2 - ラミネ−トシ−ト - Google Patents

ラミネ−トシ−ト

Info

Publication number
JP3011657B2
JP3011657B2 JP8013982A JP1398296A JP3011657B2 JP 3011657 B2 JP3011657 B2 JP 3011657B2 JP 8013982 A JP8013982 A JP 8013982A JP 1398296 A JP1398296 A JP 1398296A JP 3011657 B2 JP3011657 B2 JP 3011657B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ethylene
dichloride
resin
coating layer
cyclopentadienyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP8013982A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09201924A (ja
Inventor
俊幸 坂本
均 伊藤
増男 矢吹
仁志 浅部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hagiwara Industries Inc
Tosoh Corp
Original Assignee
Hagiwara Industries Inc
Tosoh Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=11848439&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP3011657(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Hagiwara Industries Inc, Tosoh Corp filed Critical Hagiwara Industries Inc
Priority to JP8013982A priority Critical patent/JP3011657B2/ja
Publication of JPH09201924A publication Critical patent/JPH09201924A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3011657B2 publication Critical patent/JP3011657B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂ペレッ
ト、薬品、穀類、飼料、鉱物などの種々の粉粒体を輸送
するために用いられる大型の輸送袋やフレキシブルコン
テナの基材用のラミネ−トシ−トに関するものである。
さらに詳しく述べれば、本発明は、合成樹脂繊維糸条の
織布の両面に、低温シール性、剥離強度、破断強度に優
れる熱可塑性樹脂を被覆して得られるラミネートシート
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、フレキシブルコンテナとしては、
ポリエステル系、ポリアミド系などの合成樹脂繊維、そ
の他の繊維からなる織布の表面に、ポリ塩化ビニル樹脂
やゴムなどで被覆層を形成した軟質のタ−ポリンを基材
として製袋されたものが用いられていた。この被覆層と
なるポリ塩化ビニル樹脂には、熱安定性、柔軟性等の改
良を目的として多量の可塑剤が配合されているため、液
状成分が溶出(ブリード)して充填物に移行したり汚れ
が付着しやすくなり、また樹脂自体の比重が重く作業性
に劣り、さらに燃焼時に有毒な塩化水素ガスが発生する
ため、衛生上、取扱上、安全上などの問題点が指摘され
ている。
【0003】そこで、近時はポリ塩化ビニル樹脂に替え
てエチレン−酢酸ビニル共重合体が使用されているが、
この樹脂は比較的軽量で安全性に優れているものの耐熱
性、耐久性、耐摩耗性に劣り臭気がある等の点で問題が
ある。
【0004】また、易成形性、軽量、低廉な素材とし
て、ポリプロピレンや高密度ポリエチレンなどのポリオ
レフィン系繊維からなる織布の表面に低密度ポリエチレ
ン樹脂を被覆した基材も提案されているが、融着加工時
に基材の強度低下が起こり易く、シ−ル部分の融着強
度、剥離強度が充分発現しないなど不都合な点を有して
いる。
【0005】そこで、被覆層の樹脂が特徴的なものとし
て、(1) 高強度とウエルダ−加工性能の優れたフレキシ
ブルコンテナ用基材に好適なタ−ポリンとして、特定の
エチレン−酢酸ビニル共重合体に特定の無機物質を混合
して粗目の基布の両面に接合一体化したもの(特開昭58
-148760 号公報)、(2) 耐屈曲性、耐洗濯性に優れたフ
レキシブルコンテナ用基材に好適なタ−ポリンとして、
ASTMD-1693による耐ストレスクラッキング性F50が50時
間以上樹脂を布帛に貼り合わせたもの(特開昭58-15364
2 号公報)、(3) ウエルダ−剥離強度の大きいフレキシ
ブルコンテナ用基材に好適な積層シ−トとして、ポリオ
レフィン系樹脂延伸糸からなる織物にエチレン系樹脂を
ラミネ−トしたもの(特開昭58-201643 号公報)、(4)
柔軟、軽量で融着性の良好なフレキシブルコンテナ用基
材に好適なラミネ−トシ−トとして、エチレン−α, β
−不飽和カルボン酸エステル共重合体と粘着付与剤から
なる組成物をポリオレフィン延伸糸からなる織布にコ−
ティングしたもの(特開昭59-11250号公報)、(5) 耐熱
性、耐摩耗性の改良されたフレキシブルコンテナ用原反
として、特定のエチレン−α−オレフィン共重合体を繊
維基材に被覆したもの(特開平4-74646 号公報)、(6)
耐熱性とウエルダ−加工性を向上したフレキシブルコン
テナ基材に好適なタ−ポリンとして、特定のエチレン−
酢酸ビニル共重合体にオレフィン系ポリマ−を混練した
組成物を布帛に被覆したもの(特開平5-104683号公報)
(7) シ−ル強度を向上したフレキシブルコンテナ基材に
好適なポリエチレンクロスとして、合成樹脂製偏平糸か
らなる織布に直鎖状低密度ポリエチレンを主成分とした
樹脂を被覆したもの(実公平4-32273 )などが開示され
ている。
【0006】また、織布の組織や使用する糸条が特徴的
なものとして、(8) 融着加工性を改良したフレキシブル
コンテナ基材に好適なタ−ポリンとして、アイソタクチ
ックポリプロピレンからなるマルチフィラメントを経緯
に用いたメッシュ織物にエチレン−酢酸ビニル共重合体
を被覆したもの(特開昭59-224341 号公報)、(9) 耐久
性、柔軟性、耐クリ−プ性を改良したフレキシブルコン
テナ基材として、芯層にポリプロピレン、外層に高密度
ポリエチレンを配した多層テ−プからなる織布に樹脂層
を積層したもの(特開平1-124649号公報)、(10)軽量高
強度で高周波シ−ル性の良好なフレキシブルコンテナ基
材に好適なタ−ポリンとして、ポリオレフィン系延伸糸
条からなるからみ織組織の織布にエチレン−酢酸ビニル
共重合体を被覆したもの(特公平3-46303 号公報)、(1
1)耐熱クリ−プ性に優れたフレキシブルコンテナ用織布
として、ポリプロピレン製マルチフィラメントとポリエ
チレン製マルチフィラメントの混撚フィラメントからな
る織布にエチレン−酢酸ビニル樹脂をラミネ−トしたも
の(特開平7-54239 号公報)などが開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の方法で
はいずれもフレキシブルコンテナ用基材としての引張強
度、融着強度、剥離強度、耐熱性等が不充分であり、か
つ織布の形成、被覆方法、製袋方法等が複雑で生産性が
悪く、さらなる改良が要望されていた。本発明は、上記
のような従来の欠点を解消し、熱融着法による製袋加工
が可能で、軽量かつ堅牢で、しかも安価に製造すること
ができる、フレキシブルコンテナ用基材として特に有効
なラミネ−トシ−トを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らが鋭意研究を
重ねたところ、熱可塑性樹脂製糸条の織布である基布に
特定の樹脂をラミネ−ト被覆することによって上記課題
を解決しうることを見出し本発明を完成するに至ったも
のである。
【0009】すなわち、本発明は以下の(1)〜(5)
項に記載したことを特徴とするラミネートシートに関す
るものである。
【0010】(1)熱可塑性樹脂製の延伸糸条を織成し
た織布の両面に被覆層が形成されたラミネートシートで
あって、該被覆層が、メタロセン触媒を用いて製造され
た、エチレンと炭素数3以上のα−オレフィンからなる
エチレン・α−オレフィン共重合体であることを特徴と
するラミネートシート。
【0011】(2)熱可塑性樹脂製の延伸糸条を織成し
た織布の両面に被覆層が形成されたラミネートシートで
あって、該被覆層が、A)メタロセン触媒を用いて製造
された、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンか
らなる直鎖状エチレン・α−オレフィン共重合体95〜
5重量%およびB)低密度ポリエチレン5〜95重量%
の樹脂組成物であることを特徴とするラミネートシー
ト。
【0012】(3)被覆層を構成する樹脂組成物のA)
メタロセン触媒を用いて製造された、エチレンと炭素数
3〜20のα−オレフィンからなる直鎖状エチレン・α
−オレフィン共重合体が下記(a)〜(d)の特性を有
するものであることを特徴とする前記(2)項記載のラ
ミネートシート。
【0013】 (a)密度:0.880〜0.935g/cm3 (b)メルトフローレート(MFR):1.0〜50g
/10分 (c)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)
の比(Mw/Mn):3以下 (d)DSCにより測定される融点が1つで、65〜1
25℃の範囲 (4)被覆層を構成する樹脂組成物のB)低密度ポリエ
チレンが高圧法ラジカル重合で得られる、密度が0.9
10〜0.935g/cm3 の範囲で、メルトフローレ
ート(MFR)が1.0〜20g/10分の範囲の低密
度ポリエチレンであることを特徴とする前記(2)項ま
たは前記(3)項記載のラミネートシート。
【0014】(5)熱可塑性樹脂製の延伸糸条を織成し
た織布として、第1のポリオレフィン系樹脂を内層と
し、その外面に第1のポリオレフィン系樹脂より融点の
低い第2のポリオレフィン系樹脂を外層とした複合糸条
を延伸して得られる、多層構造のフラットヤーンあるい
は芯鞘構造の扁平モノフィラメントを経緯糸として構成
されたことを特徴とする前記(1)項ないし(4)項記
載のラミネートシート。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明において、ラミネートシー
トの被覆層として使用される合成樹脂は、メタロセン触
媒を用いて製造された、エチレンと炭素数3以上のα−
オレフィンからなるエチレン・α−オレフィン共重合体
であり、より好ましくは、メタロセン触媒を用いて製造
された、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンか
らなる直鎖状エチレン・α−オレフィン共重合体であ
る。
【0016】エチレン・α−オレフィン共重合体の製造
に用いられるメタロセン触媒とは、シクロペンタジエニ
ル誘導体を含有する有機遷移金属化合物(I)と、これ
と反応してイオン性の錯体を形成する化合物(II)およ
び/または有機金属化合物(III)からなる触媒であ
る。
【0017】メタロセン触媒を構成する有機遷移金属化
合物(I)とは、例えば、周期表4族の遷移金属を含む
有機遷移金属化合物であり、下記一般式(1)または
(2)
【0018】
【化1】
【0019】[式中、M1はチタン原子、ジルコニウム
原子またはハフニウム原子であり、Yは各々独立して水
素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、
または炭素数6〜20のアリール基、アリールアルキル
基若しくはアルキルアリール基であり、R1,R2は各々
独立して下記一般式(3)、(4)、(5)または
(6)
【0020】
【化2】
【0021】(式中、R6は各々独立して水素原子、炭
素数1〜20のアルキル基、または炭素数6〜20のア
リール基、アリールアルキル基若しくはアルキルアリー
ル基である。)で表される配位子であり、該配位子はM
1と一緒にサンドイッチ構造を形成し、R4,R5は各々
独立して下記一般式(7)、(8)、(9)または(1
0)
【0022】
【化3】
【0023】(式中、R7は各々独立して水素原子、炭
素数1〜20のアルキル基、または炭素数6〜20のア
リール基、アリールアルキル基若しくはアルキルアリー
ル基である。)で表される配位子であり、該配位子はM
1と一緒にサンドイッチ構造を形成し、R3は下記一般式
(11)
【0024】
【化4】
【0025】(式中、R8は各々独立して水素原子、炭
素数1〜20のアルキル基、または炭素数6〜20のア
リール基、アリールアルキル基若しくはアルキルアリー
ル基であり、M2は炭素原子、珪素原子、ゲルマニウム
原子または錫原子である。)で表され、R4およびR5
架橋するように作用しており、pは1〜5の整数であ
る]で表される。
【0026】前記一般式(1)または(2)で表される
有機遷移金属化合物(I)として具体的には、例えば、
ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライ
ド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロ
ライド、ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジク
ロライド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)チタニ
ウムジクロライド、ビス(メチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ビス(メチルシクロペ
ンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ビス(ブチル
シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ビス
(ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロラ
イド、ビス(ブチルシクロペンタジエニル)ハフニウム
ジクロライド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニ
ル)チタニウムジクロライド、ビス(ペンタメチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス
(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジク
ロライド、ビス(インデニル)チタニウムジクロライ
ド、ビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ビ
ス(インデニル)ハフニウムジクロライド、メチレンビ
ス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、
メチレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
クロライド、メチレンビス(シクロペンタジエニル)ハ
フニウムジクロライド、メチレンビス(メチルシクロペ
ンタジエニル)チタニウムジクロライド、メチレンビス
(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロラ
イド、メチレンビス(メチルシクロベンタジエニル)ハ
フニウムジクロライド、メチレンビス(ブチルシクロペ
ンタジエニル)チタニウムジクロライド、メチレンビス
(ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロラ
イド、メチレンビス(ブチルシクロペンタジエニル)ハ
フニウムジクロライド、メチレンビス(テトラメチルシ
クロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、メチレ
ンビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロライド、メチレンビス(テトラメチルシクロ
ペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、エチレンビ
ス(インデニル)チタニウムジクロライド、エチレンビ
ス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、エチレン
ビス(インデニル)ハフニウムジクロライド、エチレン
ビス(テトラヒドロインデニル)チタニウムジクロライ
ド、エチレンビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニ
ウムジクロライド、エチレンビス(テトラヒドロインデ
ニル)ハフニウムジクロライド、エチレンビス(2−メ
チル−1−インデニル)チタニウムジクロライド、エチ
レンビス(2−メチル−1−インデニル)ジルコニウム
ジクロライド、エチレンビス(2−メチル−1−インデ
ニル)ハフニウムジクロライド、イソプロピリデン(シ
クロペンタジエニル−9−フルオレニル)チタニウムジ
クロライド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル
−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、イソ
プロピリデン(シクロペンタジエニル−9−フルオレニ
ル)ハフニウムジクロライド、イソプロピリデン(シク
ロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニ
ル)チタニウムジクロライド、イソプロピリデン(シク
ロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニ
ル)ジルコニウムジクロライド、イソプロピリデン(シ
クロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレ
ニル)ハフニウムジクロライド、イソプロピリデン(シ
クロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フ
ルオレニル)チタニウムジクロライド、イソプロピリデ
ン(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−
9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、イソプ
ロピリデン(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−
ブチル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、
ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−9−フル
オレニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルメチレ
ン(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ジルコ
ニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペン
タジエニル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライ
ド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−2,
7−ジメチル−9−フルオレニル)チタニウムジクロラ
イド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−
2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジ
クロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニ
ル−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ハフニウム
ジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエ
ニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)チ
タニウムジクロライド、ジフェニルメチレン(シクロペ
ンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレ
ニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルメチレン
(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9
−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシ
ランジイルビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジ
クロライド、ジメチルシランジイルビス(シクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシラン
ジイルビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジクロ
ライド、ジメチルシランジイルビス(メチルシクロペン
タジエニル)チタニウムジクロライド、ジメチルシラン
ジイルビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(メチルシ
クロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジメチ
ルシランジイルビス(ブチルシクロペンタジエニル)チ
タニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(ブ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライ
ド、ジメチルシランジイルビス(ブチルシクロペンタジ
エニル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシランジイ
ルビス(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニ
ル)チタニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビ
ス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)チタニウ
ムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(3−メチ
ルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジ
メチルシランジイルビス(4−t−ブチル−2−メチル
シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジメ
チルシランジイルビス(テトラメチルシクロペンタジエ
ニル)チタニウムジクロライド、ジメチルシランジイル
ビス(インデニル)チタニウムジクロライド、ジメチル
シランジイルビス(2−メチル−インデニル)チタニウ
ムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(テトラヒ
ドロインデニル)チタニウムジクロライド、ジメチルシ
ランジイル(シクロペンタジエニル−9−フルオレニ
ル)チタニウムジクロライド、ジメチルシランジイル
(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フル
オレニル)チタニウムジクロライド、ジメチルシランジ
イル(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル
−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジメチ
ルシランジイルビス(2,4,5−トリメチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシ
ランジイルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイル
ビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロライド、ジメチルシランジイルビス(4−t−ブ
チル−2−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロライド、ジメチルシランジイルビス(テトラメチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
ジメチルシランジイルビス(インデニル)ジルコニウム
ジクロライド、ジメチルシランジイルビス(2−メチル
−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシ
ランジイルビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウ
ムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタ
ジエニル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライ
ド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル−
2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジ
クロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエ
ニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジ
ルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス
(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ハフ
ニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(2−
4−ジメチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロ
ライド、ジメチルシランジイルビス(3−メチルシクロ
ペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシ
ランジイルビス(4−t−ブチル−2−メチルシクロペ
ンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシラ
ンジイルビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ハ
フニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(イ
ンデニル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシランジ
イルビス(2−メチル−インデニル)ハフニウムジクロ
ライド、ジメチルシランジイルビス(テトラヒドロイン
デニル)ハフニウムジクロライド、ジメチルシランジイ
ル(シクロペンタジエニル−9−フルオレニル)ハフニ
ウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペン
タジエニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ハ
フニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロ
ペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオ
レニル)ハフニウムジクロライド、ジエチルシランジイ
ルビス(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニ
ル)チタニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビ
ス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)チタニウ
ムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(3−メチ
ルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジ
エチルシランジイルビス(4−t−ブチル−2−メチル
シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジエ
チルシランジイルビス(テトラメチルシクロペンタジエ
ニル)チタニウムジクロライド、ジエチルシランジイル
ビス(インデニル)チタニウムジクロライド、ジエチル
シランジイルビス(2−メチル−インデニル)チタニウ
ムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(テトラヒ
ドロインデニル)チタニウムジクロライド、ジエテルシ
ランジイル(シクロペンタジエニル−9−フルオレニ
ル)チタニウムジクロライド、ジエチルシランジイル
(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9−フル
オレニル)チタニウムジクロライド、ジエチルシランジ
イル(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−ブチル
−9−フルオレニル)チタニウムジクロライド、ジエチ
ルシランジイルビス(2,4,5−トリメチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシ
ランジイルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイル
ビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロライド、ジエチルシランジイルビス(4−t−ブ
チル−2−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロライド、ジエチルシランジイルビス(テトラメチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
ジエチルシランジイルビス(インデニル)ジルコニウム
ジクロライド、ジエチルシランジイルビス(2−メチル
−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジエチルシ
ランジイルビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウ
ムジクロライド、ジエチルシランジイル(シクロペンタ
ジエニル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライ
ド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル−
2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジ
クロライド、ジエチルシランジイル(シクロペンタジエ
ニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジ
ルコニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス
(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ハフ
ニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス(3−
メチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライ
ド、ジエチルシランジイルビス(4−t−ブチル−2−
メチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライ
ド、ジエチルシランジイルビス(テトラメチルシクロペ
ンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジエチルシラ
ンジイルビス(インデニル)ハフニウムジクロライド、
ジエチルシランジイルビス(2−メチル−インデニル)
ハフニウムジクロライド、ジエチルシランジイルビス
(テトラヒドロインデニル)ハフニウムジクロライド、
ジエチルシランジイル(シクロペンタジエニル−9−フ
ルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジエチルシラン
ジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジメチル−9
−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、ジエチルシ
ランジイル(シクロペンタジエニル−2,7−ジ−t−
ブチル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライド、
ジフェニルシランジイルビス(2,4,5−トリメチル
シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ジフ
ェニルシランジイルビス(2,4−ジメチルシクロペン
タジエニル)チタニウムジクロライド、ジフェニルシラ
ンジイルビス(3−メチルシクロペンタジエニル)チタ
ニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(4
−t−ブチル−2−メチルシクロペンタジエニル)チタ
ニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(テ
トラメチルシクロペンタジエニル)チタニウムジクロラ
イド、ジフェニルシランジイルビス(インデニル)チタ
ニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(2
−メチル−インデニル)チタニウムジクロライド、ジフ
ェニルシランジイルビス(テトラヒドロインデニル)チ
タニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シク
ロペンタジエニル−9−フルオレニル)チタニウムジク
ロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエ
ニル−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)チタニウ
ムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペン
タジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニ
ル)チタニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル
ビス(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビ
ス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロライド、ジフェニルシランジイルビス(3−
メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライ
ド、ジフェニルシランジイルビス(4−t−ブチル−2
−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロラ
イド、ジフェニルシランジイルビス(テトラメチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェ
ニルシランジイルビス(インデニル)ジルコニウムジク
ロライド、ジフェニルシランジイルビス(2−メチル−
インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシ
ランジイルビス(テトラヒドロインデニル)ジルコニウ
ムジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペン
タジエニル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロラ
イド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル
−2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウム
ジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタ
ジエニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニ
ル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニルシランジイ
ルビス(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニ
ル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルシランジイル
ビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジ
クロライド、ジフェニルシランジイルビス(4−t−ブ
テル−2−メチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジ
クロライド.ジフェニルシランジイルビス(テトラメチ
ルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ジ
フェニルシランジイルビス(インデニル)ハフニウムジ
クロライド、ジフェニルシランジイルビス(2−メチル
−インデニル)ハフニウムジクロライド、ジフェニルシ
ランジイルビス(テトラヒドロインデニル)ハフニウム
ジクロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタ
ジエニル−9−フルオレニル)ハフニウムジクロライ
ド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエニル−
2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ハフニウムジク
ロライド、ジフェニルシランジイル(シクロペンタジエ
ニル−2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ハ
フニウムジクロライド等のジクロル体および上記4族遷
移金属化合物のジメチル体、ジエチル体、ジヒドロ体、
ジフェニル体、ジベンジル体等を例示することができ
る。
【0027】イオン性の錯体を形成する化合物(II)と
しては、プロトン酸、ルイス酸、イオン化イオン性化合
物またはルイス酸性化合物を挙げることができる。
【0028】プロトン酸としては、例えば下記一般式
(12) [HL1l][M39 4] (12) (式中、Hはプロトンであり、L1は各々独立してルイ
ス塩基であり、lは0<l≦2であり、M3はホウ素原
子、アルミニウム原子またはガリウム原子であり、R9
は各々独立して炭素数6〜20のハロゲン置換アリール
基である。)で表される化合物を挙げることができる。
【0029】ルイス酸としては、例えば下記一般式(1
3) [C][M39 4] (13) (式中、Cはカルボニウムカチオンまたはトロピリウム
カチオンであり、M3およびR9は前記定義に同じ)で表
される化合物を挙げることができる。
【0030】イオン化イオン性化合としては、例えば下
記一般式(14) [M4L2m][M39 4] (14) (式中、M4は周期表の2族、8族、9族、10族、1
1族または12族から選ばれる金属の陽イオンであり、
L2はルイス酸またはシクロペンタジエニル基であり、
mは0≦m≦2であり、M3およびR9は前記定義に同
じ)で表される化合物を挙げることができる。
【0031】ルイス酸性化合物としては、例えば下記一
般式(15) [M39 3] (15) (式中、M3およびR9は前記定義に同じ)で表される化
合物を挙げることができる。
【0032】さらに、イオン性の錯体を形成する化合物
(II)としてアルミニウムと酸素の結合を有するものを
挙げることができ、具体的な例として、下記一般式(1
6)または(17)
【0033】
【化5】
【0034】[式中、R10は各々独立して水素原子、ハ
ロゲン原子、炭素数1〜24のアルキル基もしくはアル
コキシ基、または炭素数6〜24のアリール基、アリー
ルオキシ基、アリールアルキル基、アリールアルコキシ
基、アルキルアリール基もしくはアルキルアリールオキ
シ基であり、少なくとも1つのR10は水素原子、炭素数
1〜24のアルキル基または炭素数6〜24のアリール
基、アリールアルキル基もしくはアルキルアリール基で
あり、tは0〜100の整数である。]で表されるアル
ミノキサンである。R10の具体的な例として例えば塩
素、臭素、ヨウ素、メトキシ基、エトキシ基、プロポキ
シ基、ブトキシ基、フェノキシ基、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、フェニル基、
ベンジル基、トリル基、シクロヘキシル基等を挙げるこ
とができる。
【0035】これらのメタロセン触媒の構成成分として
用いられるイオン性の錯体を形成する化合物(II)は、
上記の有機遷移金属化合物(I)をカチオン性化合物に
しうる化合物であり、生成したカチオン性化合物に対し
て弱く配位および/または相互作用するが、反応しない
対アニオンを提供する化合物である。
【0036】前記一般式(12)で表されるプロトン酸
の具体例としては、例えばジエチルオキソニウムテトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジメチルオ
キソニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ
ート、テトラメチレンオキソニウムテトラキス(ペンタ
フルオロフェニル)ボレート、ヒドロニウムテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチ
ルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)
ボレート、トリ−n−ブチルアンモニウムテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジエチルオキソ
ニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネ
ート、ジメチルオキソニウムテトラキス(ペンタフルオ
ロフェニル)アルミネート、テトラメチレンオキソニウ
ムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネー
ト、ヒドロニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)アルミネート、N,N−ジメチルアニリウムテトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、トリ−
n−ブチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフ
ェニル)アルミネート等を挙げることができるが、これ
らに限定されるものではない。
【0037】前記一般式(13)で表されるルイス酸と
しては、具体的には、例えばトリチルテトラキス(ペン
タフルオロフェニル)ボレート、トリチルテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トロピリウムテ
トラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トロピ
リウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネ
ート等を挙げることができるが、これらに限定されるも
のではない。
【0038】前記一般式(14)で表されるイオン化イ
オン性化合物の具体例としては、例えば、リチウムテト
ラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、リチウム
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート等
のリチウム塩またはそのエーテル錯体、フェロセニウム
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フェ
ロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アル
ミネート等のフェロセニウム塩、シルバーテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート、シルバーテトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート等の銀塩
を挙げることができるが、これらに限定されるものでは
ない。
【0039】前記一般式(15)で表されるルイス酸性
化合物の具体例としては、例えば、トリス(ペンタフル
オロフェニル)ボラン、トリス(2,3,5,6−テト
ラフルオロフェニル)ボラン、トリス(2,3,4,5
−テトラフェニルフェニル)ボラン、トリス(3,4,
5−トリフルオロフェニル)ボラン、フェニルビス(パ
ーフルオロフェニル)ボラン、トリス(3,4,5−ト
リフルオロフェニル)アルミニウム等が挙げられるが、
これらに限定されるものではない。
【0040】本発明におけるメタロセン触媒を構成する
有機金属化合物(III)は、下記一般式(18) M511 n (18) (式中、M5は周期表1族、2族、13族、Snまたは
Znの元素である。R11は各々独立して水素原子、炭素
数1〜20のアルキル基若しくはアルコシキ基、または
炭素数6〜20のアルール基、アリールオキシ基、アリ
ールアルキル基、アリールアルコキシ基、アルキルアリ
ール基若しくはアルキルアリールオキシ基であり、少な
くとも1つのR11は水素原子、炭素数1〜20のアルキ
ル基、または炭素数6〜20のアリール基、アリールア
ルキル基若しくはアルキルアリール基である。nはM5
の酸化数に等しい。)で表される化合物である。
【0041】前記一般式(18)で表される化合物の具
体例として、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエ
チルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、ト
リ−n−プロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミ
ニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリアミルア
ルミニウム、ジメチルアルミニウムエトキサイド、ジエ
チルアルミニウムエトキサイド、ジイソプロピルアルミ
ニウムエトキサイド、ジ−n−プロピルアルミニウムエ
トキサイド、ジイソブチルアルミニウムエトキサイド、
ジ−n−ブチルアルミニウムエトキサイド、ジメチルア
ルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウムハイド
ライド、ジイソプロピルアルミニウムハイドライド、ジ
−n−プロピルアルミニムハイドライド、ジイソブチル
アルミニウムハイドライド、ジ−n−ブチルアルミニウ
ムハイドライド等を例示することができるが、これらの
ものに限定されるものではない。
【0042】シクロペンタジエニル誘導体を含有する有
機遷移金属化合物(I)、これと反応してイオン性の錯
体を形成する化合物(II)および/または有機金属化合
物(III)からメタロセン触媒を調製する方法として
は、例えば、これらの化合物を不活性な溶媒下で混合す
る方法が挙げられるが、これに限定されるものではな
い。また、メタロセン触媒においてイオン性の錯体を形
成する化合物(II)の量は、有機遷移金属化合物(I)
に対して0.1〜100倍モルとするのが好ましく、特
に0.5〜30倍モルとすることが好ましい。さらに、
有機金属化合物(III)の量は、特に限定されないが、
好ましくは有機遷移金属化合物(I)に対して1〜10
000倍モルである。
【0043】本発明のラミネートシートの被覆層に用い
られる直鎖状エチレン・α−オレフィン共重合体は、上
記のメタロセン触媒の存在下、エチレンと炭素数3〜2
0のα−オレフィンを共重合することにより、好適に製
造することができる。
【0044】炭素数3〜20のα−オレフィンとして
は、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテ
ン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキ
セン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−
デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセ
ン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサ
デセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノ
ナデセン、1−エイコセンなどを挙げることができる。
【0045】エチレンとα−オレフィンを重合する方法
は特に限定されないが、例えば以下のような重合方法を
例示することができる。
【0046】溶液重合法としては、重合条件は以下のよ
うに挙げられる。重合温度は共重合体が溶液状態である
こと及び生産性を上げることを考慮して融点以上である
ことが好ましい。重合温度の上限は特に限定されない
が、分子量低下の原因となる連鎖移動反応を抑え、かつ
触媒効率を低下させないために300℃以下が好まし
い。また、重合時の圧力については特に限定されない
が、生産性をあげるために大気圧以上が好ましい。
【0047】高圧重合法としては、重合条件は以下のよ
うに挙げられる。重合温度は共重合体が溶液状態である
こと及び生産性を上げることを考慮して120℃以上で
あることが好ましい。重合温度の上限は特に限定されな
いが、分子量低下の原因となる連鎖移動反応を抑え、か
つ触媒効率を低下させないために300℃以下が好まし
い。また、重合時の圧力についは、特に限定されないが
高圧法プロセスにおいて安定な重合状態が得られる20
0kgf/cm2 以上が好ましい。
【0048】また気相重合法としては、共重合体が粉体
状態であることから高温は好ましくなく、100℃以下
であることが好ましい。重合温度の下限は特に限定され
ないが、生産性を上げるために50℃以上が好ましい。
【0049】メタロセン触媒を用いて製造された、エチ
レンと炭素数の3〜20のα−オレフィンからなる直鎖
状エチレン・α−オレフィン共重合体は以下に示した
(a)〜(d)の特性を有するものが、ラミネートシー
トの被覆層として好ましい。
【0050】(a)密度:0.880〜0.935g/
cm3 、好ましくは0.890〜0.925g/cm3 密度が0.880g/cm3 未満であるとラミネートシ
ートの自己粘着性が増し、ブロッキングが起こり好まし
くない。密度が0.935g/cm3 を越えると接着性
の改良効果がみられず好ましくない。本発明で用いるエ
チレン・α−オレフィン共重合体は、密度を下げてもベ
タつきの原因となる低分子量成分が急速に増大すること
はなく、上述のような低密度領域の共重合体を実現で
き、ひいては延伸糸などの基材と強い接着性が得られ、
さらには低温融着加工等を容易に実現することができ
る。
【0051】(b)メルトフローレート(MFR):
1.0〜50g/10分、好ましくは3〜30g/10
分 本発明におけるMFRはJIS K 6760に準拠し、190
℃、2160gの荷重下で測定したものである。MFR
が1.0g/10分未満では溶融剪断粘度が高く、押出
機の負荷が高くなるため好ましくない。また、ドローダ
ウン性も悪くなるため好ましくない。MFRが50g/
10分を越えると耳部の安定性が悪く、ネックインも大
きくなるなど成膜安定性が悪くなり好ましくない。
【0052】(c)重量平均分子量(Mw)と数平均分
子量(Mn)の比(Mw/Mn):3以下、好ましくは
1.5〜3.0 Mw/Mnが上記の範囲からはずれると、延伸糸などと
の接着性の改良効果が不十分となる。MwおよびMn
は、例えば、ウオーターズ社製150C ALC/GP
C(カラム:東ソー製GMHHR−H(S)、溶媒:
1,2,4−トリクロロベンゼン)を使用して、GPC
法により測定し、Mw/Mnを算出すればよい。東ソー
製標準ポリスチレンを用いて、ユニバーサルキャリブレ
ーション法によりカラム溶出体積を校正する。
【0053】(d)DSCにより測定される融点が1つ
で、65〜125℃の範囲 融点が上記の範囲からはずれると、延伸糸などとの接着
性の改良効果が不十分となる。また、融点が複数になる
と共重合体の組成分布が広くなり、延伸糸などとの接着
性の改良効果が不十分となる。
【0054】融点は示差走査型熱量計、パーキンエルマ
ー社製「DSC−7」を用いて測定すればよい。装置内
で試料を200℃で5分間溶融させた後に、10℃/分
の冷却速度で30℃まで冷却したものについて、再度1
0℃/分の昇温速度で昇温させたときに得られる、吸熱
曲線の最大ピークの位置の温度を融点とする。
【0055】本発明のラミネートシートの被覆層に用い
られるエチレン・α−オレフィン共重合体は、低密度ポ
リエチレンと併用することにより、より低温シール性、
剥離強度、破断強度に優れたラミネートシートとするこ
とができる。
【0056】エチレン・α−オレフィン共重合体と併用
される低密度ポリエチレンは、高圧法ラジカル重合で得
られる、密度が0.910〜0.935g/cm
範囲で、メルトフローレート(MFR)が1.0〜20
g/10分の範囲のものが適しており、エチレン・α−
オレフィン共重合体と同様に用途によって適宜選択され
る。
【0057】低密度ポリエチレンは、MFRが1.0〜
20g/10分、好ましくは3.0〜15.0g/10
分のものが加工性のバランスの点で優れている。MFR
が1.0g/10分未満であるとドローダウン性が悪い
ため好ましくない。また、20g/10分を越えるとネ
ックインが大きくなるため好ましくない。
【0058】低密度ポリエチレンと併用する場合、ブレ
ンドするエチレン・α−オレフィン共重合体の割合は5
〜95重量%、望ましくは10〜90重量%である。エ
チレン・α−オレフィン共重合体が95重量%を越える
と、組成物の溶融張力が低くネックインが大きくなり、
また溶融剪断粘度の低下が不十分で押出機のモーター負
荷が高く、押出ラミネート成形に適さない。他方、エチ
レン・α−オレフィン共重合体が5重量%未満になる
と、ラミネートした原反の接着強度の改良が不十分とな
る。
【0059】また、接着性の点では低密度ポリエチレン
とエチレン・α−オレフィン共重合体の両者のMFR
は、上記範囲にあれば良いが、低密度ポリエチレンとエ
チレン・α−オレフィン共重合体のMFR比が、1対1
〜1対20の範囲にあると、押出ラミネート加工時の成
形性が良くなる。
【0060】本発明における、直鎖状エチレン・α−オ
レフィン共重合体と低密度ポリエチレンの組成物よりな
る、ラミネート用材料は、該共重合体ペレットと低密度
ポリエチレンペレットとのドライブレンドであっても良
いが、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、
各種ニーダー等で溶融混練したものの方が、品質の安定
したものが得られるため好ましい。また、該組成物は、
必要に応じて酸化防止剤、帯電防止剤、滑剤、中和剤、
ブロッキング防止剤等、通常ポリオレフィンに使用され
る添加剤を添加してもかまわないが、接着性を阻害する
添加剤は添加しないことが好ましい。
【0061】本発明のラミネートシートの基布は、耐候
性の良好な熱可塑性樹脂製の延伸糸条を織成した織布が
用いられる。
【0062】基布に用いられる熱可塑性樹脂製の糸条と
しては、その繊維形状として高強度が得られ、織成時の
劣化が少なく、織成良好なものであればマルチフィラメ
ント、モノフィラメント、偏平モノフィラメント、フラ
ットヤ−ンなど特に限定されるものではないが、マルチ
フィラメントは織成時の単糸切れが起こりやすく取扱性
に劣り、モノフィラメントは比較的断面径が大きく織布
の厚みが大きくなり柔軟性に欠けるという問題点があ
り、偏平モノフィラメントやフラットヤ−ンが好適に採
用される。
【0063】基布に使用される熱可塑性樹脂としては、
糸条或いはその織布として高強度のものが得られるもの
であれば良く、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエ
ステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹
脂、ポリ塩化ビニリデン−ビニル系共重合体樹脂などが
挙げられるが、高強度を維持するためにはラミネ−ト被
覆層形成時の加工温度に耐えられる必要がある。
【0064】これらのなかで、連続生産での安定品質と
経済的に量産し得る点でポリオレフィン系樹脂が好適に
採用される。つまり、高密度ポリエチレンやポリプロピ
レンなどのポリオレフィン系樹脂は、比較的融点の低い
樹脂であり、従来ラミネ−ト被覆層にポリ塩化ビニルや
エチレン−酢酸ビニル共重合体を使用したフレキシブル
コンテナ用基材では、熱劣化が起こり易く使用が限定さ
れるものであったが、本発明の如くラミネ−ト被覆層に
溶融接着性の良好な特定の樹脂組成物を使用すると、熱
劣化が抑制され充分に使用に耐えることができるし、む
しろポリオレフィン系樹脂の易成形性、安価、軽量であ
るなどの利点から好適に採用されるのである。
【0065】特に、ポリオレフィン系樹脂製の糸条の熱
劣化を抑制する方法として、複合糸条の構造は好ましい
ものである。具体的には、第1のポリオレフィン系樹脂
を内層とし、その外面に第1のポリオレフィン系樹脂よ
り融点の低い第2のポリオレフィン系樹脂を外層とした
複合糸条を延伸して得られる、多層構造のフラットヤ−
ン或いは芯鞘構造の偏平モノフィラメントである。
【0066】つまり、複合糸条を構成する第1のポリオ
レフィン系樹脂の延伸効果を失うことなく第2のポリオ
レフィン系樹脂がラミネ−ト被覆層と強固に接合するた
め、第1のポリオレフィン系樹脂と第2のポリオレフィ
ン系樹脂の融点差は5℃以上、好ましくは10℃以上とす
る必要がある。ここで、具体的には、第1のポリオレフ
ィン系樹脂として、中密度ポリエチレン、高密度ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ−4−
メチルペンテン−1などが挙げられ、第2のポリオレフ
ィン系樹脂として、超低密度ポリエチレン、低密度ポリ
エチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合
体、無水マレイン酸変性ポリオレフィン、エチレン−プ
ロピレン共重合体などが挙げられる。
【0067】このような複合糸条を成形する方法として
は、公知の技術を採用すれば良く、多層構造のフラット
ヤ−ンは、多層のTダイフラット法やインフレ−ション
法により共押出積層された、或いは逐次押出ラミネ−ト
法で積層された芯層と両外層で構成の3層フィルムを細
断した後に縦一軸延伸し、その後に熱処理を施すことに
よって得ることができ、また、芯鞘構造の偏平モノフィ
ラメントは、吐出孔が略同心円状に設けられたダイスか
ら芯層とその外側表面に鞘層の樹脂層を押し出して被覆
させた複合フィラメントを縦一軸延伸し、その後に熱処
理を施すことによって得ることができる。
【0068】前述の熱可塑性樹脂製糸条は、その繊度と
しては織布に要求される機械的強度を勘案して決められ
るもので、特に制限されることはないが、例えばフレキ
シブルコンテナ用基材とする場合、好ましくは繊度500
〜5,000dr 、より好ましくは1,000 〜3,000dr とされ
る。即ち、繊度500dr 未満ではフレキシブルコンテナ用
基材を構成する糸条として機械的強度が充分ではなく、
一方、繊度5,000dr を超えると織成効率が劣るのみなら
ず、織布となっての柔軟性が劣り、さらにはラミネ−ト
被覆層との積層が緊密に形成されず、剥離強度及び溶着
強度などのフレキシブルコンテナ用基材に必要とされる
物性を満足させることができない点で問題となる。
【0069】熱可塑性樹脂製糸条は、サ−キュラ−織
機、スル−ザ−型織機、ウオ−タ−ジェット型織機など
公知の織機を用いて織成され織布を成し、その織り組織
は平織、綾織、絡み織など種々の形状が適用される。
【0070】この織布は、その表裏両面に前述の樹脂ま
たは樹脂組成物による被覆層が形成されラミネ−トシ−
トとなる。この被覆層を形成することにより、シ−トの
機械的強度を増加させ、ヒ−トシ−ルによる強い熱融着
性を有するものとなり、またフレキシブルコンテナ用基
材への使用においては、外部からの異物の混入、水分な
どの袋体内部への浸透による充填物の汚染を防止する。
【0071】被覆層の形成にあたっては、押出ラミネ−
ト法、カレンダ−法、コ−ティング法、浸漬法などの公
知の技術が採用される。この樹脂被覆の際、織布の目隙
部に溶融樹脂が喰い込むようにして密着するか又は経緯
糸の交差部に生じる間隙の表裏間を樹脂が貫通すること
で表裏層を結合させブリッジ効果を発現すれば剥離強度
を向上させることができ有効である。また、被覆層の厚
みは特に制限されるものではないが、一般的に基材強度
及び熱融着性を鑑みて片面当たり40〜100 μm程度とす
ることが好ましい。
【0072】こうして得られる本発明のラミネートシー
トは、低温でのシ−ル性が良好で、熱融着した部分の剥
離強度、破断強度が優れたシ−トとして有効であり、特
に接合に熱融着法が採用されるフレキシブルコンテナ用
基材などに最適のラミネ−トシ−トとなるのである。
【0073】
【実施例】以下、本発明について実施例により説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0074】製造例1(直鎖状エチレン・α−オレフィ
ン共重合体の製造) 直鎖状エチレン・α−オレフィン共重合体は高温高圧反
応器を用いて重合を行った。エチレン及び、密度調整用
のコモノマーとして1−ブテンまたは1−ヘキセンを連
続的に反応器内に圧入し、全圧を950kgf/cm2
に保った。反応器を1,500rpmで撹拌し、下記の
触媒溶液を120cm3 /時間の速度で反応器に供給
し、反応器の温度を193℃になるように設定し、連続
的に重合を行った。
【0075】シクロペンタジエニル誘導体を含有する遷
移金属化合物(I)としてジフェニルメチレン(シクロ
ペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロ
ライドのトルエン溶液に、有機金属化合物(III)とし
てトリイソブチルアルミニウムのトルエン溶液を、アル
ミニウムがジルコニウム当たり250倍モルになるよう
に加えた。さらに、前記触媒成分と反応して錯体を形成
する化合物(II)として、N,N−ジメチルアニリニウ
ムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのト
ルエン溶液を、ホウ素がジルコニウム当たり2倍モルに
なるように加えて触媒溶液を得た。前述の製造例にした
がって製造した直鎖状エチレン・α−オレフィン共重合
体の特性は、密度=0.898g/cm3、MFR=10.5g/10分、
Mw/Mn=2.0 、融点=88℃であった。
【0076】実施例1 高密度ポリエチレン(MFR=1.0g/10 分)を用い、押出機
に投入してインフレ−ション法により円形ダイスから押
し出しフィルムを成形した後、細断してテ−プ状とし、
熱板接触延伸方式で延伸倍率5.2 倍で延伸した繊度2,00
0dr のフラットヤ−ンを経糸及び緯糸に用いて、打込密
度15×15本/インチの平織の織布をなしてベ−スシ−トとし
た。ベ−スシ−トの表裏面に被覆層を形成するにあた
り、ラミネ−ト樹脂として、前記直鎖状エチレン・α−
オレフィン共重合体に対し、高圧法ラジカル重合で得ら
れる低密度ポリエチレン(密度=0.918g/cm3、MFR =4.
0g/10 分)を配合量20、50、80重量%と変えた樹脂組成
物を用い、溶融押出ラミネ−ト法により表裏各60μm 厚
みで被覆してラミネ−トシ−トを得た。
【0077】比較例1 被覆層の形成において、ラミネ−ト樹脂としてチーグラ
ー触媒を用いて製造された直鎖状低密度ポリエチレン
(MFR=8.0g/10 分)を用いた他は実施例1と同様にして
ラミネ−トシ−トを作成した。
【0078】実施例2 高密度ポリエチレン(MFR=1.0g/10 分)を芯層樹脂に、
エチレン−ビニルアセテ−ト(MFR=4.5g/10 分、VA含量
15%)を外層樹脂に用い、2系列の押出機にそれぞれ投
入して多層Tダイフラット法によりT型ダイスから押し
出し3層フィルムを成形した後、細断してテ−プ状と
し、熱板接触延伸方式で延伸倍率4.8 倍で延伸した繊度
1,500dr の複層フラットヤ−ンを経糸及び緯糸に用い
て、打込密度16×16本/インチの平織の織布をなしてベ−ス
シ−トとした。ベ−スシ−トの表裏面に被覆層を形成す
るにあたり、ラミネ−ト樹脂として前記直鎖状エチレン
・α−オレフィン共重合体に対し、高圧法ラジカル重合
で得られる低密度ポリエチレン(密度=0.918g/cm3、MF
R =4.0g/10 分)を配合量20、50、80重量%と変えた樹
脂組成物を用い、溶融押出ラミネ−ト法により表裏各60
μm 厚みで被覆してラミネ−トシ−トを得た。
【0079】比較例2 被覆層の形成において、ラミネ−ト樹脂としてエチレン
−メチルメタクリレ−ト(MFR=8.0g/10 分、MMA 含量20
%)を用いた他は実施例2と同様にしてラミネ−トシ−
トを作成した。
【0080】本発明による実施例および比較例のラミネ
−トシ−トをフレキシブルコンテナ用基材として用いる
にあたり、その性能を測定評価したものをまとめて表1
に示す。
【0081】
【表1】
【0082】尚、表1中の測定項目において、引張強
度、引裂強度についてはJIS-Z1651 に準拠して、引張試
験機により、つかみ間隔150mm 、引張速度200mm/分で行
った。融着剥離強度は、2枚の基材を重ね合わせてその
端部を40mm幅にわたって、熱風圧着機により溶着温度を
310 、365 、390 ℃とかえて、それぞれ圧力2Kg/cm2
融着速度2.1m/ 分の条件で熱融着し、幅30mmの切断した
ものを試験片とし、引張試験機により、つかみ間隔150m
m 、引張速度200mm/分で、180 度剥離させて行った。
【0083】表1の結果より、本発明のラミネ−トシ−
トは、被覆層とベ−スシ−トとの接着状態が良好であ
り、従来の被覆樹脂を使用したものより、引張強度、引
裂強度、剥離強度共に強くなり、特に比較的低温での熱
融着性に優れていることが確認された。また、直鎖状エ
チレン・α−オレフィン共重合体と、高圧法ラジカル重
合で得られる低密度ポリエチレンとを配合した樹脂組成
物は、溶融押出ラミネ−ト法による被覆層の成形におい
て、その加工性や安定性など極めて良好な状態であっ
た。
【0084】
【発明の効果】以上のように、本発明のラミネートシー
トは、低温シ−ル性が良好で、熱融着部の剥離強度、破
断強度に優れ、特に、フレキシブルコンテナ用基材とし
て有用である。また、本発明のラミネートシートは、安
価な熱可塑性樹脂製の延伸糸条を織成した織布を基布と
し、特定樹脂の被覆層を形成することにより安価に製造
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅部 仁志 岡山県倉敷市茶屋町2111−1 (56)参考文献 特開 平8−169076(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B65D 30/00 - 30/28 B65D 65/00 - 65/46

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂製の延伸糸条を織成した織
    布の両面に被覆層が形成されたラミネートシートであっ
    て、該被覆層が、メタロセン触媒を用いて製造された、
    エチレンと炭素数3以上のα−オレフィンからなるエチ
    レン・α−オレフィン共重合体であることを特徴とする
    ラミネートシート。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂製の延伸糸条を織成した織
    布の両面に被覆層が形成されたラミネートシートであっ
    て、該被覆層が、 A)メタロセン触媒を用いて製造された、エチレンと炭
    素数3〜20のα−オレフィンからなる直鎖状エチレン
    ・α−オレフィン共重合体95〜5重量%および B)低密度ポリエチレン5〜95重量%の樹脂組成物で
    あることを特徴とするラミネートシート。
  3. 【請求項3】 被覆層を構成する樹脂組成物のA)メタ
    ロセン触媒を用いて製造された、エチレンと炭素数3〜
    20のα−オレフィンからなる直鎖状エチレン・α−オ
    レフィン共重合体が下記(a)〜(d)の特性を有する
    ものであることを特徴とする請求項2記載のラミネート
    シート。 (a)密度:0.880〜0.935g/cm3 (b)メルトフローレート(MFR):1.0〜50g
    /10分 (c)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)
    の比(Mw/Mn):3以下 (d)DSCにより測定される融点が1つで、65〜1
    25℃の範囲
  4. 【請求項4】 被覆層を構成する樹脂組成物のB)低密
    度ポリエチレンが高圧法ラジカル重合で得られる、密度
    が0.910〜0.935g/cm3 の範囲で、メルト
    フローレート(MFR)が1.0〜20g/10分の範
    囲の低密度ポリエチレンであることを特徴とする請求項
    2または請求項3記載のラミネートシート。
  5. 【請求項5】 熱可塑性樹脂製の延伸糸条を織成した織
    布として、第1のポリオレフィン系樹脂を内層とし、そ
    の外面に第1のポリオレフィン系樹脂より融点の低い第
    2のポリオレフィン系樹脂を外層とした複合糸条を延伸
    して得られる、多層構造のフラットヤーンあるいは芯鞘
    構造の扁平モノフィラメントを経緯糸として構成された
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項4記載のラミネ
    ートシート。
JP8013982A 1996-01-30 1996-01-30 ラミネ−トシ−ト Expired - Fee Related JP3011657B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8013982A JP3011657B2 (ja) 1996-01-30 1996-01-30 ラミネ−トシ−ト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8013982A JP3011657B2 (ja) 1996-01-30 1996-01-30 ラミネ−トシ−ト

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09201924A JPH09201924A (ja) 1997-08-05
JP3011657B2 true JP3011657B2 (ja) 2000-02-21

Family

ID=11848439

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8013982A Expired - Fee Related JP3011657B2 (ja) 1996-01-30 1996-01-30 ラミネ−トシ−ト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3011657B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3261092B2 (ja) * 1998-04-07 2002-02-25 萩原工業株式会社 透明性クロスシート
JP2000202960A (ja) * 1999-01-19 2000-07-25 Hagihara Industries Inc ラミネ―トクロスおよびその製造方法
JP2008031384A (ja) * 2006-07-31 2008-02-14 Mitsui Chemicals Inc 表面保護フィルム粘着層用樹脂組成物および表面保護フィルム
JP5478901B2 (ja) * 2009-01-13 2014-04-23 株式会社ブリヂストン 未加硫ゴム部材用ライナー
JP6482915B2 (ja) * 2015-03-18 2019-03-13 倉敷紡績株式会社 繊維強化樹脂積層シート
JP6478737B2 (ja) * 2015-03-18 2019-03-06 倉敷紡績株式会社 繊維強化樹脂積層シート

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09201924A (ja) 1997-08-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4722264B2 (ja) パウチ
KR100895522B1 (ko) 접착성 수지 조성물 및 그것을 이용한 다층 적층 구조체
NO315857B1 (no) Etylen-<alfa>-olefin-kopolymer, blanding, film, laminert material, elektrisk isolerende material og strömkabel inneholdende denne
CN104220512A (zh) 聚合物、聚合物共混物和由其制造的制品
EP2650328B1 (en) Modified polypropylene composition and laminate using same
JP4163112B2 (ja) ポリオレフィン系樹脂材料およびそれを用いた積層体ならびにその製造方法、それらの成形体
JP3702628B2 (ja) 化粧シート用フィルム
JPH09278953A (ja) 押出ラミネート成形用樹脂組成物
JP3011657B2 (ja) ラミネ−トシ−ト
WO1999033913A1 (en) Easy-open packaging
JP4063029B2 (ja) 押出成形用樹脂組成物
JP5719588B2 (ja) 包装材料およびそれを用いた液体包装袋
JP5830859B2 (ja) 包装材料およびそれを用いた液体包装袋
JP3872141B2 (ja) バリヤー性包装材
JP3650444B2 (ja) 積層体および該積層体からなる袋、チャック袋ならびに圧縮収納袋
JP3872140B2 (ja) 帯電防止性に優れた包装材
JP3650445B2 (ja) 積層体、および該積層体からなる袋、チャック袋ならびに圧縮収納袋
JP3634022B2 (ja) フィルムおよびシーラント
JP3616684B2 (ja) 積層フィルム
JPH08295745A (ja) 易引裂性包装材およびその製造方法
JP3895659B2 (ja) ヒートシール物品
JP4722263B2 (ja) パウチ
JP4034598B2 (ja) プロピレン系樹脂積層体
JP4133199B2 (ja) 包装材料
JPH1080986A (ja) 液体包装用積層体

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081210

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091210

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101210

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111210

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111210

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121210

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121210

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131210

Year of fee payment: 14

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees