JP2000231177A - 熱現像ハロゲン化銀感光材料及び画像記録方法 - Google Patents

熱現像ハロゲン化銀感光材料及び画像記録方法

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JP2000231177A
JP2000231177A JP11032641A JP3264199A JP2000231177A JP 2000231177 A JP2000231177 A JP 2000231177A JP 11032641 A JP11032641 A JP 11032641A JP 3264199 A JP3264199 A JP 3264199A JP 2000231177 A JP2000231177 A JP 2000231177A
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heat
photosensitive material
photosensitive
silver
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Man Ho Kimura Soku
マン ホー キムラ ソク
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 十分な感度があり、最高濃度が高く良好な硬
調性を有し、かつ、かぶりが低く、感材の生保存安定性
および画像保存性も良好な熱現像ハロゲン化銀感光材料
を提供する。 【解決手段】 支持体上に有機銀塩、感光性ハロゲン化
銀粒子及び還元剤を含有する層を有する熱現像ハロゲン
化銀感光材料において、該感光性ハロゲン化銀粒子を含
有する層に、下記一般式(1)で表されるハロゲン原子
対を伴う含窒素化合物の少なくとも1種を含有すること
を特徴とする熱現像ハロゲン化銀感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱現像ハロゲン化銀
写真感光材料(単に熱現像感光材料ともいう)に関し、
更に詳しくは、画像保存性の劣化を伴うことなく、かぶ
りを低減し、高感度、最高濃度が高い、しかも生保存性
をも改良された熱現像ハロゲン化銀感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】熱現像処理法を用いて写真画像を形成す
る熱現像感光材料は、例えば米国特許第3,152,9
04号、3,457,075号、及びD.モーガン(M
organ)とB.シェリー(Shely)による「熱
によって処理される銀システム(Thermally
Processed Silver System
s)」(イメージング・プロセッシーズ・アンド・マテ
リアルズ(ImagingProcesses and
Materials) Neblette 第8版、
スタージ(Sturge)、V.ウォールワース(Wa
lworth)、A.シェップ(Shepp)編集、第
2頁、1969年)に開示されている。このような熱現
像感光材料は、還元可能な銀源(例えば有機銀塩)、触
媒活性量の光触媒(例えばハロゲン化銀)、及び還元剤
を通常(有機)バインダーマトリックス中に分散した状
態で含有している。熱現像感光材料は常温で安定である
が、露光後高温(例えば、80℃以上)に加熱した場合
に還元可能な銀源(酸化剤として機能する)と還元剤と
の間の酸化還元反応を通じて銀を生成する。この酸化還
元反応は露光で発生した潜像の触媒作用によって促進さ
れる。露光領域中の有機銀塩の反応によって生成した銀
は黒色画像を提供し、これは非露光領域と対象をなし、
画像の形成がなされる。この画像のかぶりを制御するか
ぶり防止剤が感材中に必要により用いられている。
【0003】従来のかぶり防止技術として最も有効な方
法は、かぶり防止剤として水銀化合物を用いる方法であ
った。感光材料中にかぶり防止剤として水銀化合物を使
用することについては、例えば米国特許第3,589,
903号に開示されている。しかし、水銀化合物は環境
的に好ましくなく、非水銀系のかぶり防止剤の開発が望
まれていた。非水銀かぶり防止剤としては、これまで各
種のポリハロゲン化合物(例えば米国特許第3,87
4,946号、同4,756,999号、同5,34
0,712号、欧州特許第605,981A1号、同6
22,666A1号、同631,176A1号、特公昭
54−165号、特開平7−2781号)が開示されて
いる。しかし、これら記載の化合物は、かぶり防止の効
果が低かったり、銀の色調を悪化させるという問題があ
った。また、かぶり防止効果が高いものは、感度低下を
引き起こすなどの問題があり、改善が必要であった。
【0004】更に該感光材料を積層した形で加湿・加温
の強制条件下に経時した後、露光・現像すると未露光部
におけるかぶりが上昇するといった問題があり、これら
問題のないかぶり防止剤の開発が望まれていた。これら
を解決する方法として特開平9−160164号、同9
−244178号、同9−258367号、同9−26
5150号、同9−281640号、同9−31902
2号公報等に上記の欠点が改良されたポリハロゲン化合
物が記載されている。しかしながら、特に、医療用レー
ザーイメージャー用の熱現像感光材料、あるいは硬調化
剤を含有し、600〜800nmに発振波長を有する印
刷用イメージセッターの出力用の熱現像感光材料にこれ
らの化合物を適用した場合、上記の欠点はかなり改善さ
れるものの、現像処理済みの試料が経時でかぶり上昇す
るといった画像の経時保存性が悪いという欠点を有して
いた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、現像処理済みの試料が経時でかぶり上昇したりする
ことがない熱現像感光材料、さらに、高感度でかぶりが
低く、感材の生保存性は良好なレーザーイメージャー用
熱現像感光材料、及び高い硬調性を有し、高感度でかぶ
りが低く、感材の生保存性の良好なイメージセッター出
力フィルム用熱現像感光材料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記構成により達成される。
【0007】(1) 支持体上に有機銀塩、感光性ハロ
ゲン化銀粒子及び還元剤を含有する層を有する熱現像ハ
ロゲン化銀感光材料において、該感光性ハロゲン化銀粒
子を含有する層に、下記一般式(1)で表されるハロゲ
ン原子対を伴う含窒素化合物の少なくとも1種を含有す
ることを特徴とする熱現像ハロゲン化銀感光材料。
【0008】
【化2】
【0009】〔式中、Hal1及びHal2はハロゲン原
子を表す。Hal1及びHal2は同じであっても異なっ
ていても良い。XはF-、Cl-、Br-、I-、カルボン
酸アニオン、スルホン酸アニオン、又はりん酸アニオン
を表す。R1はカルボニル基を部分構造として有する基
を表し、R2及びR3はそれぞれ独立に窒素原子に置換可
能な置換基又は水素原子を表すが、互いに結合して窒素
原子が環内原子となる環状構造を形成してもよい。nは
1又は2を表す。〕 (2) 支持体上に有機銀塩、感光性ハロゲン化銀粒子
及び還元剤を含有する層を有する熱現像ハロゲン化銀感
光材料において、該感光性ハロゲン化銀粒子を含有する
層に、6族から10族に属する遷移金属より選ばれる金
属の錯体またはイオンを少なくとも1種含有することを
特徴とする熱現像ハロゲン化銀感光材料。
【0010】(3) 感光性ハロゲン化銀粒子を含有す
る層に、上記一般式(1)で表されるハロゲン原子対を
伴う含窒素化合物の少なくとも1種を含有することを特
徴とする前記2記載の熱現像ハロゲン化銀感光材料。
【0011】(4) 前記1、2又は3記載の熱現像ハ
ロゲン化銀感光材料を走査レーザー光が縦マルチである
赤外レーザー走査露光機により露光して画像を記録する
ことを特徴とする画像記録方法。
【0012】本発明を更に詳しく説明する。本発明の一
般式(1)において、Hal1及びHal2で表されるハ
ロゲン原子は同じであっても異なっていても良く、それ
ぞれ独立に塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、フッ素原
子を表すが、好ましくは双方とも臭素原子である場合で
ある。
【0013】Xで表されるアニオン基として具体的には
ハロゲンアニオン(塩素アニオン、臭素アニオン、ヨウ
素アニオン、フッ素アニオン)、カルボン酸アニオン、
スルホン酸アニオン、りん酸アニオン等が挙げられる
が、好ましくはハロゲンアニオンであり、より好ましく
は臭素アニオンである。
【0014】R1はカルボニル基を部分構造として有す
る基を表すが、具体的にはアシル基(好ましくは炭素数
1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好まし
くは炭素数1〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイ
ル、ホルミル、ピバロイルなどが挙げられる)、アルコ
キシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好
ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜1
2であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボ
ニルなどが挙げられる)、アリールオキシカルボニル基
(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7
〜16、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えば
フェニルオキシカルボニルなどが挙げられる)、アシル
アミノ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは
炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜10であ
り、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙
げられる)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましく
は炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特
に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカ
ルボニルアミノなどが挙げられる)、アリールオキシカ
ルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜20、より好
ましくは炭素数7〜16、特に好ましくは炭素数7〜1
2であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなど
が挙げられる)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1
〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましく
は炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル、メチル
カルバモイル、ジエチルカルバモイル、フェニルカルバ
モイルなどが挙げられる)、ウレイド基(好ましくは炭
素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好
ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレイド、メチ
ルウレイド、フェニルウレイドなどが挙げられる)など
が挙げられる。好ましくはアシル基であり、特に好まし
くはアセチル基である。R2及びR3は水素原子、又は窒
素原子に置換可能な置換基を表す。
【0015】R2、R3は窒素原子が環内原子となる環状
構造を形成するように互いに結合してもよい。具体的に
はR2〜R3が隣接する窒素原子とともに5〜7員環の含
窒素ヘテロ環を構築するのに必要な原子群を表すが、形
成される含窒素ヘテロ環として好ましくは芳香族含窒素
ヘテロ環であり具体的には、ピロール、イミダゾール、
ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、ピリミ
ジン、トリアゾール、トリアジン、テトラジン、ペンタ
ジン、インドール、インダゾール、プリン、チアジアゾ
ール、オキサジアゾール、キノリン、イソキノリン、フ
タラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、
シンノリン、プテリジン、アクリジン、フェナントロリ
ン、フェナジン、テトラゾール、チアゾール、オキサゾ
ール、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベン
ズチアゾールなどが挙げられる。好ましくは、ピリジ
ン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、
キノリン、イソキノリン、、ナフチリジン、キノキサリ
ン、キナゾリン、シンノリン、プテリジンである。、よ
り好ましくはピリジン、キノリン、イソキノリンであ
る。
【0016】nは1又は2であり、より好ましくは2で
ある。
【0017】
【化3】
【0018】
【化4】
【0019】
【化5】
【0020】本発明の上記化合物は、多くのものが公知
であり、東京化成等の試薬メーカーから直接購入するこ
とが可能である。また、以下の文献にしたがって容易に
合成、製造が可能である。代表的な文献名を次に列挙す
る。日本化学雑誌78巻1400頁1957年、Ar
m.Khim.Zh.30巻845頁1977年、DE
2018719号公報、Dokl.Chem.146巻
851頁1962年、J.Prakt.Chem.
〈2〉129巻273頁1931年、J.Gen.Ch
em.USSR56巻6号1147頁1986年、Z
h.Obshch.Khim.26巻3139頁195
6年、Angew.Chem.71巻126頁1959
年、Seances Acad.Sci.136巻14
71頁1903年、J.Amer.Chem.Soc.
79巻4622頁1957年、Bull.Soc.Ch
im.Fr.〈3〉7巻73頁1892年、J.Che
m.Soc.2783頁1931年、J.Prakt.
Chem.〈2〉145巻257頁1936年、J.C
hem.Soc.Dalton Trans.821頁
1980年、J.Chem.Soc.Dalton T
rans.15巻2261頁1993年、Bull.C
hem.Soc.Jpn.31巻347頁1958年、
Chem.Ber.16巻559頁1883年、Re
c.Trav.Chim.Pays−Bas.6巻38
0頁1887年、Chem.Ber.40巻4572頁
1907年、Zh.Org.Khim.6巻2150頁
1970年、Synthesis573頁1979年、
SU968261号公報、J.Amer.Chem.S
oc.91巻1679頁1969年、J.Org.Ch
em.37巻2172頁1972年、J.Chem.S
oc.77巻799頁1900年、Pol.J.Che
m.69巻4号605頁1995年、Angew.Ch
em.36巻21号2342頁1997年、Bull.
Chem.Soc.Jpn.60巻4187頁1997
年、Chem.Ber.26巻425頁1893年、L
iebigs Ann.Chem.607巻109頁1
957年、Org.Synth.Coll.Vol.IV
489頁1963年、An.Asoc.Quim An
gent.37巻192頁1949年、J.Org.C
hem.28巻1100頁1963年、Tetrahe
dron Lett.2巻117頁1969年、Che
m.Heterocycl.Compd.5巻844頁
1969年、J.Chem.Soc.Perkin T
rans.1巻909頁1978年、J.Org.Ch
em.34巻3434頁1969年、Synthesi
s6巻511頁1979年、Tetrahedron3
8巻10977頁1976年、J.Chem.Res.
Miniprint7巻1734頁1995年、J.C
hem.Soc.2783頁1931年、Justus
LiebigsAnn.Chem.346巻217頁
1906年、Chem.Ber.34巻2087頁19
01年、Chem.Ber.36巻987頁1981
年、Collect.Czeuch.Chem.Com
mun.53巻12号3166頁1988年、Bul
l.Chem.Soc.Jpn.60巻3号1159頁
1987年、Synthesis12巻987頁198
1年、Bull.Chem.Soc.Jpn.64巻3
号796頁1991年、Justus Liebigs
Ann.Chem.679巻133頁1961年、J.
Org.Chem.USSR24巻3号449頁198
8年、J.Chem.Soc.Chem.Commu
n.16巻1127頁1985年、J.Org.Che
m.USSR28巻9号1543頁1992年、Bul
l.Chem.Soc.Jpn.60巻7号2667頁
1987年、Synth.Commun.25巻21号
3497頁1995年、J.Org.Chem.USS
R 28巻9.2号1543頁1992年、Bull.
Chem.Soc.Jpn.44巻1141頁1971
年、J.Amer.Chem.Soc.19巻562頁
1897年等に記載されている。
【0021】本発明の一般式(1)で表される化合物の
添加量には特に制限はないが、10-6モル〜1モル/A
gモルが好ましく、特に10-4モル〜10-2モル/Ag
モルが好ましい。
【0022】本発明の一般式(1)で表される化合物は
感光層に添加されるが、有機溶剤に溶かして添加するこ
とが好ましい。
【0023】本発明の熱現像感光材料の1態様として
は、ハロゲン化銀乳剤層に6族から10族に属する遷移
金属より選ばれる金属の錯体またはイオンを少なくとも
1種含有することが必要である。本発明の遷移金属錯体
イオンは、色増感、化学増感の前後または、塗布直前ま
でのどの段階で添加してもよく、または、一般式(1)
の化合物と違った乳剤層に入れてもよい。これらの金属
の錯体イオン又はイオンは一種類でもよいし、同種の金
属及び異種の金属を二種以上併用してもよい。含有量に
は特に制限はないが、10-6モル〜1モル/Agモルが
好ましく、特に10-4モル〜10-2モル/Agモルが好
ましい。本発明の遷移金属錯体イオンは有機溶剤に溶か
して添加することが好ましい。本発明に用いる遷移金属
錯体[MLm-nは、Mは本発明の遷移金属を表し、L
は配位子である。好ましくはOH-、OR-、CN-、O
Ac-、NH2 -、CH(COOC252 -のようなアニ
オン、またはNH3、H2Oのようなルイス塩基などを含
有すると好ましい。mは4、5または6を表す。nは
0、1、2、3、または4を表す。
【0024】本発明に用いる遷移金属錯体[MLm-n
は以下のようにあげられる。4配位平面四角型錯体[M
4-nの場合は、鉄(I)、ルテニウム(I)、オス
ニウム(I)、コバルト(II)、ロジウム(II)、イリ
ジウム(II)、ニッケル(III)、パラジウム(III)、
白金(III)が好ましい。4配位四面体型錯体[ML4
-nの場合は、ニッケル(I)、パラジウム(I)、白金
(I)が好ましい。5配位三角両錘型錯体[ML5-n
の場合は、鉄(I)、ルテニウム(I)、オスニウム
(I)、コバルト(II)、ロジウム(II)、イリジウム
(II)が好ましい。6配位八面体型錯体[ML6-n
場合は、クロム(I)、モリブデン(I)、タングステ
ン(I)、マンガン(II)、テクレチウム(II)、レニ
ウム(II)、鉄(III)、ルテニウム(III)、オスニウ
ム(III)が好ましい。6配位8面体型錯体が特に好ま
しい。
【0025】以下に本発明に用いる具体的錯体の例を示
す。これらに限定されるものではない。
【0026】[Fe(CN)6-3 [Ru(CN)6-3 [Os(CN)6-3 [Re(NH24(H2O)2-2 [Mn(OH)4(NH32-2 [W(CO)4(OH)2-1 [Co(NH32Cl3-1 [PtCl4-3 [Ni(OAc)2(H2O)2-1 [Ir(CN)2Br2-2 [Mo(CN)2(NH34-1 [Fe(CN)4(NH32-1 [Pd(CN)4-1 [Co(NH22(H2O)2-1 [Fe(NH24(CN)2-3 本発明の熱現像感光材料には還元剤を内蔵させることが
必要である。好適な還元剤の例は、米国特許第3,77
0,448号、同第3,773,512号、同第3,5
93,863号、及びResearch Disclo
sure第17029及び29963に記載されてお
り、次のものがある。
【0027】アミノヒドロキシシクロアルケノン化合物
(例えば、2−ヒドロキシピペリジノ−2−シクロヘキ
セノン);還元剤の前駆体としてアミノリダクトン類
(reductones)エステル(例えば、ピペリジ
ノヘキソースリダクトンモノアセテート);N−ヒドロ
キシ尿素誘導体(例えば、N−p−メチルフェニル−N
−ヒドロキシ尿素);アルデヒド又はケトンのヒドラゾ
ン類(例えば、アントラセンアルデヒドフェニルヒドラ
ゾン);ホスファーアミドフェノール類;ホスファーア
ミドアニリン類;ポリヒドロキシベンゼン類(例えば、
ヒドロキノン、t−ブチル−ヒドロキノン、イソプロピ
ルヒドロキノン及び(2,5−ジヒドロキシ−フェニ
ル)メチルスルホン);スルフヒドロキサム酸類(例え
ば、ベンゼンスルフヒドロキサム酸);スルホンアミド
アニリン類(例えば、4−(N−メタンスルホンアミ
ド)アニリン);2−テトラゾリルチオヒドロキノン類
(例えば、2−メチル−5−(1−フェニル−5−テト
ラゾリルチオ)ヒドロキノン);テトラヒドロキノキサ
リン類(例えば、1,2,3,4−テトラヒドロキノキ
サリン);アミドオキシン類;アジン類(例えば、脂肪
族カルボン酸アリールヒドラザイド類とアスコルビン酸
の組み合わせ);ポリヒドロキシベンゼンとヒドロキシ
ルアミンの組み合わせ、リダクトン及び/又はヒドラジ
ン;ヒドロキサン酸類;アジン類とスルホンアミドフェ
ノール類の組み合わせ;α−シアノフェニル酢酸誘導
体;ビス−β−ナフトールと1,3−ジヒドロキシベン
ゼン誘導体の組み合わせ;5−ピラゾロン類;スルホン
アミドフェノール還元剤;2−フェニルインダン−1,
3−ジオン等;クロマン;1,4−ジヒドロピリジン類
(例えば、2,6−ジメトキシ−3,5−ジカルボエト
キシ−1,4−ジヒドロピリジン);ビスフェノール類
(例えば、ビス(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5
−メチルフェニル)メタン、ビス(6−ヒドロキシ−m
−トリ)メシトール(mesitol)、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、
4,5−エチリデン−ビス(2−t−ブチル−6−メチ
ル)フェノール)、紫外線感応性アスコルビン酸誘導体
及び3−ピラゾリドン類。
【0028】本発明において有機銀塩は還元可能な銀源
であり、還元可能な銀イオン源を含有する有機酸及びヘ
テロ有機酸の銀塩、特に長鎖(10〜30、好ましくは
15〜25の炭素原子数)の脂肪族カルボン酸及び含窒
素複素環が好ましい。配位子が、4.0〜10.0の銀
イオンに対する総安定定数を有する有機又は無機の銀塩
錯体も有用である。好適な銀塩の例は、Researc
h Disclosure第17029及び29963
に記載されており、次のものがある:有機酸の塩(例え
ば、没食子酸、シュウ酸、ベヘン酸、ステアリン酸、パ
ルミチン酸、ラウリン酸等の塩);銀のカルボキシアル
キルチオ尿素塩(例えば、1−(3−カルボキシプロピ
ル)チオ尿素、1−(3−カルボキシプロピル)−3,
3−ジメチルチオ尿素等);アルデヒドとヒドロキシ置
換芳香族カルボン酸とのポリマー反応生成物の銀錯体
(例えば、アルデヒド類(ホルムアルデヒド、アセトア
ルデヒド、ブチルアルデヒド等)、ヒドロキシ置換酸類
(例えば、サリチル酸、安息香酸、3,5−ジヒドロキ
シ安息香酸、5,5′−チオ−ジサルチン酸)、チオエ
ン類の銀塩又は錯体(例えば、3−(2−カルボキシエ
チル)−4−ヒドロキシメチル−4−(チアゾリン−2
−チオエン、及び3−カルボキシメチル−4−チアゾリ
ン−2−チオエン)、イミダゾール、ピラゾール、ウラ
ゾール、1,2,4−チアゾール及び1H−テトラゾー
ル、3−アミノ−5−ベンジルチオ−1,2,4−トリ
アゾール及びベンゾトリアゾールから選択される窒素酸
と銀との錯体または塩;サッカリン、5−クロロサリチ
ルアルドキシム等の銀塩;及びメルカプチド類の銀塩。
好ましい銀源はベヘン酸銀である。有機銀塩は好ましく
は銀量として3g/m2以下で含有せしめる。更に好ま
しくは2g/m2以下である。
【0029】有機銀塩化合物は、水溶性銀化合物と銀と
錯形成する化合物を混合することにより得られるが、正
混合法、逆混合法、同時混合法、特開平9−12764
3号に記載されている様なコントロールドダブルジェッ
ト法等が好ましく用いられる。
【0030】本発明におけるハロゲン化銀粒子は光セン
サーとして機能するものである。画像形成後の白濁を低
く抑えるため、及び良好な画質を得るために平均粒子サ
イズが小さい方が好ましく、平均粒子サイズが0.20
μm以下、より好ましくは0.03μm〜0.15μ
m、特に0.03μm〜0.11μmが好ましい。ここ
でいう粒子サイズとは、ハロゲン化銀粒子が立方体或い
は八面体のいわゆる正常晶である場合には、ハロゲン化
銀粒子の稜の長さをいう。又、正常晶でない場合、例え
ば球状、棒状、或いは平板状の粒子の場合には、ハロゲ
ン化銀粒子の体積と同等な球を考えたときの直径をい
う。
【0031】ハロゲン化銀粒子の形状については、特に
制限はないが、ミラー指数〔100〕面の占める割合が
高いことが好ましく、この割合が50%以上、更には7
0%以上、特に80%以上であることが好ましい。ミラ
ー指数〔100〕面の比率は増感色素の吸着における
〔111〕面と〔100〕面との吸着依存性を利用した
T.Tani,J.Imaging Sci.,29,
165(1985)により求めることができる。
【0032】ハロゲン組成としては特に制限はなく、塩
化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、臭化銀、沃臭化銀、沃化
銀のいずれであってもよい。本発明に用いられる写真乳
剤は、P.Glafkides著Chimie et
Physique Photographique(P
aul Montel社刊、1967年)、G.F.D
uffin著 Photographic Emuls
ion Chemistry(The Focal P
ress刊、1966年)、V.L.Zelikman
et al著Making and Coating
Photographic Emulsion(Th
e Focal Press刊、1964年)等に記載
された方法を用いて調製することができる。即ち、酸性
法、中性法、アンモニア法等のいずれでもよく、又可溶
性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる形成としては、
片側混合法、同時混合法、それらの組合せ等のいずれを
用いてもよい。このハロゲン化銀はいかなる方法で画像
形成層に添加されてもよく、このときハロゲン化銀は還
元可能な銀源に近接するように配置する。又、ハロゲン
化銀は有機酸銀とハロゲンイオンとの反応による有機酸
銀中の銀の一部又は全部をハロゲン化銀に変換すること
によって調製してもよいし、ハロゲン化銀を予め調製し
ておき、これを有機銀塩を調製するための溶液に添加し
てもよく、又はこれらの方法の組み合わせも可能である
が、後者が好ましい。一般にハロゲン化銀は有機銀塩に
対して0.75〜30重量%の量で含有することが好ま
しい。
【0033】本発明に用いられるハロゲン化銀には、粒
子生成時に元素周期律表の6族から10族に属する金属
のイオン又は錯体イオンを含有することが好ましい。
【0034】本発明における化学増感環境として特に制
限はないが、pAgとしては6〜11が好ましく、より
好ましくは7〜10であり、pHは4〜10が好まし
く、より好ましくは5〜8、温度としては40℃〜90
℃が好ましく、より好ましくは45℃〜80℃である。
【0035】本発明のハロゲン化銀乳剤にさらに、本発
明の化合物が硫黄部位を有するならばセレン増感、テル
ル増感や、還元増感及び貴金属増感を組合わせたり、セ
レン部位を有するならば硫黄増感、テルル増感や、還元
増感及び貴金属増感を組合わせたり、またテルル部位を
有するならば硫黄増感、セレン増感や、還元増感及び貴
金属増感を組合わせて用いるのが好ましい。
【0036】本発明の熱現像感光材料に好適なバインダ
ーは透明又は半透明で、一般に無色であり、天然ポリマ
ー合成樹脂やポリマー及びコポリマー、その他フィルム
を形成する媒体、例えば:ゼラチン、アラビアゴム、ポ
リ(ビニルアルコール)、ヒドロキシエチルセルロー
ス、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチ
レート、ポリ(ビニルピロリドン)、カゼイン、デンプ
ン、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メチルメタクリル
酸)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(メタクリル酸)、コ
ポリ(スチレン−無水マレイン酸)、コポリ(スチレン
−アクリロニトリル)、コポリ(スチレン−ブタジエ
ン)、ポリ(ビニルアセタール)類(例えば、ポリ(ビ
ニルホルマール)及びポリ(ビニルブチラール))、ポ
リ(エステル)類、ポリ(ウレタン)類、フェノキシ樹
脂、ポリ(塩化ビニリデン)、ポリ(エポキシド)類、
ポリ(カーボネート)類、ポリ(ビニルアセテート)、
セルロースエステル類、ポリ(アミド)類がある。親水
性でも非親水性でもよい。
【0037】本発明においては、感光性層のバインダー
量が1.5〜6g/m2であることが好ましい。さらに
好ましくは1.7〜5g/m2である。1.5g/m2
満では未露光部の濃度が大幅に上昇し、使用に耐えない
場合がある。
【0038】本発明においては、感光性層側にマット剤
を含有することが好ましく、本発明の寸法の繰り返し精
度を高めるには、ポリマーマット剤又は無機マット剤を
乳剤層側の全バインダーに対し、重量比で0.5〜10
%含有することが好ましい。
【0039】本発明において用いられるマット剤の材質
は、有機物及び無機物のいずれでもよい。例えば、無機
物としては、スイス特許第330,158号等に記載の
シリカ、仏国特許第1,296,995号等に記載のガ
ラス粉、英国特許第1,173,181号等に記載のア
ルカリ土類金属又はカドミウム、亜鉛等の炭酸塩、等を
マット剤として用いることができる。有機物としては、
米国特許第2,322,037号等に記載の澱粉、ベル
ギー特許第625,451号や英国特許第981,19
8号等に記載された澱粉誘導体、特公昭44−3643
号等に記載のポリビニルアルコール、スイス特許第33
0,158号等に記載のポリスチレン或いはポリメタア
クリレート、米国特許第3,079,257号等に記載
のポリアクリロニトリル、米国特許第3,022,16
9号等に記載されたポリカーボネートの様な有機マット
剤を用いることができる。
【0040】マット剤の形状は、定形、不定形どちらで
も良いが、好ましくは定形で、球形が好ましく用いられ
る。マット剤の大きさはマット剤の体積を球形に換算し
たときの直径で表される。本発明においてマット剤の粒
径とはこの球形換算した直径のことを示すものとする。
【0041】本発明に用いられるマット剤は、平均粒径
が0.5μm〜10μmであることが好ましく、更に好
ましくは1.0μm〜8.0μmである。又、粒子サイ
ズ分布の変動係数としては、50%以下であることが好
ましく、更に好ましくは40%以下であり、特に好まし
くは30%以下となるマット剤である。
【0042】ここで、粒子サイズ分布の変動係数は、下
記の式で表される値である。
【0043】 (粒径の標準偏差)/(粒径の平均値)×100 本発明に係るマット剤は任意の構成層中に含むことがで
きるが、本発明の目的を達成するためには好ましくは感
光性層以外の構成層であり、更に好ましくは支持体から
見て最も外側の層である。
【0044】本発明に係るマット剤の添加方法は、予め
塗布液中に分散させて塗布する方法であってもよいし、
塗布液を塗布した後、乾燥が終了する以前にマット剤を
噴霧する方法を用いてもよい。また複数の種類のマット
剤を添加する場合は、両方の方法を併用してもよい。
【0045】本発明の熱現像感光材料は常温で安定であ
るが、露光後高温(例えば、80℃〜140℃)に加熱
することで現像される。加熱することで有機銀塩(酸化
剤として機能する)と還元剤との間の酸化還元反応を通
じて銀を生成する。この酸化還元反応は露光でハロゲン
化銀に発生した潜像の触媒作用によって促進される。露
光領域中の有機銀塩の反応によって生成した銀は黒色画
像を提供し、これは非露光領域と対照をなし、画像の形
成がなされる。この反応過程は、外部から水等の処理液
を供給することなしで進行する。
【0046】本発明の熱現像感光材料は支持体上に少な
くとも一層の感光性層を有している。支持体の上に感光
性層のみを形成しても良いが、感光性層の上に少なくと
も1層の非感光性層を形成することが好ましい。感光性
層に通過する光の量又は波長分布を制御するために感光
性層と同じ側又は反対側にフィルター層を形成しても良
いし、感光性層に染料又は顔料を含ませても良い。感光
性層は複数層にしても良く、また階調の調節のため感度
を高感層/低感層又は低感層/高感層にしても良い。各
種の添加剤は感光性層、非感光性層、又はその他の形成
層のいずれに添加しても良い。本発明の熱現像感光材料
には例えば、界面活性剤、酸化防止剤、安定化剤、可塑
剤、紫外線吸収剤、被覆助剤等を用いても良い。
【0047】本発明の熱現像感光材料には、色調剤を添
加することが好ましい。好適な色調剤の例はResea
rch Disclosure第17029号に開示さ
れており、次のものがある。
【0048】イミド類(例えば、フタルイミド);環状
イミド類、ピラゾリン−5−オン類、及びキナゾリノン
(例えば、スクシンイミド、3−フェニル−2−ピラゾ
リン−5−オン、1−フェニルウラゾール、キナゾリン
及び2,4−チアゾリジンジオン);ナフタールイミド
類(例えば、N−ヒドロキシ−1,8−ナフタールイミ
ド);コバルト錯体(例えば、コバルトのヘキサミント
リフルオロアセテート)、メルカプタン類(例えば、3
−メルカプト−1,2,4−トリアゾール);N−(ア
ミノメチル)アリールジカルボキシイミド類(例えば、
N−(ジメチルアミノメチル)フタルイミド);ブロッ
クされたピラゾール類、イソチウロニウム(isoth
iuronium)誘導体及びある種の光漂白剤の組み
合わせ(例えば、N,N′−ヘキサメチレン(1−カル
バモイル−3,5−ジメチルピラゾール)、1,8−
(3,6−ジオキサオクタン)ビス(イソチウロニウム
トリフルオロアセテート)、及び2−(トリブロモメチ
ルスルホニル)ベンゾチアゾールの組み合わせ);メロ
シアニン染料;フタラジノン、フタラジノン誘導体又は
これらの誘導体の金属塩(例えば、4−(1−ナフチ
ル)フタラジノン、6−クロロフタラジノン、5,7−
ジメチルオキシフタラジノン、及び2,3−ジヒドロ−
1,4−フタラジンジオン);フタラジノンとスルフィ
ン酸誘導体の組み合わせ(例えば、6−クロロフタラジ
ノン+ベンゼンスルフィン酸ナトリウム又は8−メチル
フタラジノン+p−トリスルホン酸ナトリウム);フタ
ラジン+フタル酸の組み合わせ;フタラジン(フタラジ
ンの付加物を含む)とマレイン酸無水物、及びフタル
酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸又はo−フェニレ
ン酸誘導体及びその無水物(例えば、フタル酸、4−メ
チルフタル酸、4−ニトロフタル酸及びテトラクロロフ
タル酸無水物)から選択される少なくとも1つの化合物
との組み合わせ;キナゾリンジオン類、ベンズオキサジ
ン誘導体;ベンズオキサジン−2,4−ジオン類(例え
ば、1,3−ベンズオキサジン−2,4−ジオン);ピ
リミジン類及び不斉−トリアジン類(例えば、2,4−
ジヒドロキシピリミジン)、及びテトラアザペンタレン
誘導体(例えば、3,6−ジメルカプト−1,4−ジフ
ェニル−1H,4H−2,3a,5,6a−テトラアザ
ペンタレン)。好ましい色調剤としてはフタラゾン又は
フタラジンである。
【0049】本発明の熱現像感光材料には例えば特開昭
63−159841号、同60−140335号、同6
3−231437号、同63−259651号、同63
−304242号、同63−15245号、米国特許
4,639,414号、同4,740,455号、同
4,741,966号、同4,751,175号、同
4,835,096号に記載された増感色素が使用でき
る。本発明に使用される有用な増感色素は例えばRES
EARCH DISCLOSURE Item 176
43IV−A項(1978年12月p.23)、同Ite
m1831X項(1978年8月p.437)に記載も
しくは引用された文献に記載されている。特に各種スキ
ャナー光源の分光特性に適した分光感度を有する増感色
素を有利に選択することができる。例えばA)アルゴン
レーザー光源に対しては、特開昭60−162247
号、特開平2−48653号、米国特許2,161,3
31号、西独特許936,071号記載のシンプルメロ
シアニン類、B)ヘリウム−ネオンレーザー光源に対し
ては、特開昭50−62425号、同54−18726
号、同59−102229号に示された三核シアニン色
素類、メロシアニン類、C)LED光源及び赤色半導体
レーザーに対しては特公昭48−42172号、同51
−9609号、同55−39818号へ特開昭62−2
84343号、特開平2−105135号に記載された
チアカルボシアニン類、D)赤外半導体レーザー光源に
対しては特開昭59−191032号、特開昭60−8
0841号に記載されたトリカルボシアニン類、特開昭
59−192242号、特開平3−67242号の一般
式(IIIa)、一般式(IIIb)に記載された4−キノリ
ン核を含有するジカルボシアニン類などが有利に選択さ
れる。さらに赤外レーザー光源の波長が750nm以
上、さらに好ましくは800nm以上である場合このよ
うな波長域のレーザーに対応されるためには、特開平4
−182639、同5−341432、特公平6−52
387、同3−10931、米国特許5,441,86
6、特開平7−13295、等に記載されている増感色
素が好ましく用いられる。これらの増感色素は単独に用
いてもよいが、それらの組合せを用いてもよく、増感色
素の組合せは特に、強色増感の目的でしばしば用いられ
る。増感色素とともに、それ自身分光増感作用をもたな
い色素あるいは可視光を実質的に吸収しない物質であっ
て、強色増感を示す物質を乳剤中に含んでもよい。
【0050】本発明の熱現像感光材料は、地球へのやさ
しさから、好ましくはモノシート型(画像形成するため
に供与した材料は全て観察される画像シートとして完成
される型)熱現像感光材料である。感材中の分光増感色
素の種類によって露光用レーザー光の波長が必要に応じ
て変更することができる。また、通常のやり方として
は、赤外レーザー露光用熱現像感光材料であることが好
ましい。さらに赤外レーザー露光の波長が750nm以
上、さらに好ましくは800nm以上であるとよい。こ
のような波長域のレーザーに対応させるためには、これ
らの波長域、即ち、赤外域に感度を有するように分光増
感させる必要がある。赤外分光増感色素としては公知の
ものを用いればよい。本発明の熱現像感光材料の露光
は、UVレーザー、ブルー半導体レーザー、グリーン半
導体レーザー、レード半導体レーザー、Arレーザー、
He−Neレーザー、赤色半導体レーザー、赤外半導体
レーザーなど使用することができる。
【0051】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0052】実施例1 (支持体の作製)濃度0.170(コニカ(株)製デン
シトメータPDA−65)に青色着色した、厚み175
μmのPETフィルムの両面に8w/m2・分のコロナ
放電処理を施した。
【0053】[感光性乳剤Aの調製] (感光性ハロゲン化銀乳剤Aの調製)水900ml中に
平均分子量10万のオセインゼラチン7.5g及び臭化
カリウム10mgを溶解して温度35℃、pHを3.0
に合わせた後、硝酸銀74gを含む水溶液370mlと
(98/2)のモル比の臭化カリウムと沃化カリウムを
含む水溶液及び塩化イリジウムを銀1モル当たり1×1
-4モルを、pAg7.7に保ちながらコントロールド
ダブルジェット法で10分間かけて添加した。その後4
−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラ
ザインデン0.3gを添加しNaOHでpHを5に調整
して平均粒子サイズ0.06μm、粒子サイズの変動係
数12%、〔100〕面比率87%の立方体沃臭化銀粒
子を得た。この乳剤にゼラチン凝集剤を用いて凝集沈降
させ脱塩処理後フェノキシエタノール0.1gを加え、
pH5.9、pAg7.5に調整して、感光性ハロゲン
化銀乳剤Aを得た。
【0054】[ベヘン酸Na溶液の調製]340mlの
イソプロパノールにベヘン酸34gを65℃で溶解し
た。次に撹拌しながら0.25Nの水酸化ナトリウム水
溶液をpH8.7になる様に添加した。この際水酸化ナ
トリウム水溶液は約400ml必要とした。次にこのベ
ヘン酸ナトリウム水溶液を減圧濃縮を行いベヘン酸ナト
リウムの濃度が重量%で8.9%とした。
【0055】[ベヘン酸銀の調製]750mlの蒸留水
中に30gのオセインゼラチンを溶解した溶液に2.9
4Mの硝酸銀溶液を加え銀電位を400mVとした。こ
の中にコントロールドダブルジェット法を用いて78℃
の温度下で前記ベヘン酸ナトリウム溶液374mlを4
4.6ml/分のスピードで添加し同時に2.94Mの
硝酸銀水溶液を銀電位が400mVになる様に添加し
た。添加時のベヘン酸ナトリウム及び硝酸銀の使用量は
それぞれ0.092モル、0.101モルであった。添
加終了後さらに30分撹拌し限外濾過により水溶性塩類
を除去した。
【0056】[感光性乳剤Bの調製]このベヘン酸銀分
散物に前記ハロゲン化銀乳剤Aを0.01モル加え、更
に撹拌しながらポリ酢酸ビニルの酢酸n−ブチル溶液
(1.2wt%)100gを徐々に添加して分散物のフ
ロックを形成後、水を取り除き、更に2回の水洗と水の
除去を行った後、残った分散物に対し、バインダーとし
てポリビニルブチラール(平均分子量3000)の2.
5wt%の酢酸ブチルとイソプロピルアルコールの1:
2混合溶液60gを撹拌しながら加えた後、こうして得
られたゲル状のベヘン酸及びハロゲン化銀の混合物にバ
インダーとしてポリビニルブチラール(平均分子量40
00)1.5g及びイソプロピルアルコール240ml
を加え500gに仕上げて分散し、感光性乳剤Bを調製
した。
【0057】[感光層塗布液の調製]前記感光性乳剤B
(500g)にメチルエチルケトン100gを加え撹拌
しながら21℃に保温した。
【0058】一般式(1)の化合物を表1に記載の添加
量とK3[Fe(CN)6]を表1のように加え、1時間
撹拌した。さらに臭化カルシウム(10%メタノール溶
液3.25ml)を添加して30分撹拌した。
【0059】次に増感色素−1及び4−クロロ−2−ベ
ンゾイル安息香酸、および強色増感剤(5−メチル−2
−メルカプトベンズイミダゾール)の混合溶液(混合比
率1:250:20、増感色素で0.1%メタノール溶
液、7ml)を添加して1時間撹拌した後に温度を13
℃まで降温してさらに30分撹拌する。
【0060】13℃に保温したまま、ポリビニルブチラ
ール48gを添加して充分溶解してから、以下の添加物
を添加する。
【0061】 フタラジン: 1.5g テトラクロロフタル酸: 0.5g 4−メチルフタル酸: 0.5g 染料−A: 8mg 現像剤−1: 15g(0.0484mol) デスモデュN3300(モーベイ社、脂肪族イソシアネート): 1.10g 抑制剤−1: 1.55g
【0062】
【化6】
【0063】<感光層面側塗布> 感光層1:前記の組成の液を塗布銀量2g/m2、バイ
ンダーとしてのポリビニルブチラールを8.5g/m2
になる様に塗布した。
【0064】支持体上に以下の各層を順次形成し、試料
を作製した。尚、乾燥は各々75℃,5分間で行った。
【0065】<バック面側塗布>以下の組成の液を湿潤
厚さ80ミクロンになるように塗布した。
【0066】 ポリビニルブチラール(10%イソプロパノール溶液) 150ml 染料−B 70mg 染料−C 70mg
【0067】
【化7】
【0068】<表面保護層>以下の組成の液を湿潤厚さ
100μmになる様に各感光層上に塗布した。
【0069】 アセトン 175ml 2−プロパノール 40ml メタノール 15ml セルロースアセテート 8.0g フタラゾン(4.5%DMF溶液) 8ml フタラジン 1.0g 4−メチルフタル酸 0.72g テトラクロロフタル酸 0.22g テトラクロロフタル酸無水物 0.5g 平均粒径4μmの単分散シリカ バインダーに対して1%(W/W) 「センシトメトリーの評価」上記で作製した熱現像感光
材料を半切りサイズに加工した後、810nmの半導体
レーザーを用いて像様露光した。塗布試料の露光面と露
光レーザー光の角度は80degとした。又、レーザー
の出力は150mWであり、但し高周波重畳をし縦マル
チモードで出力した。熱現像処理はヒートドラムを用い
て均一加熱を行い、処理は120℃×15秒で行った。
感度(かぶりより1.0高い濃度を与える露光量の比の
逆数)を測定した。尚、試料No.1の値を100とし
た相対値で示した。結果を表2に示す。
【0070】「生保存性の評価」内部が25℃で湿度5
5%に保たれた密閉容器中に塗布試料を入れた後50℃
で7日間経時した(強制経時)。比較用の試料は25℃
で湿度55%にて遮光容器中に同じ7日経時保存した。
これらの試料をセンシトメトリーの評価に用いたものと
同じ処理を行い、かぶり部分の濃度も測定した。結果を
表2に示す。
【0071】(かぶりの増加1)=(強制経時のかぶ
り)−(比較用経時のかぶり) 「画像保存性の評価」センシトメトリー評価と同様の処
理をした2枚の試料を1枚は25℃、55%で2日間遮
光保存し、もう1枚は25℃、55%で2日間自然光に
晒した後両者のかぶり部分の濃度を測定した。結果を表
2に示す。
【0072】(かぶりの増加2)=(自然光に晒したと
きのかぶり)−(遮光保存したときのかぶり)
【0073】
【表1】
【0074】
【表2】
【0075】表2より本発明の試料は十分な感度があ
り、最高濃度が高く良好な硬調性を有し、かつ、かぶり
が低く、感材の生保存安定性および画像保存性も良好で
あることがわかる。
【0076】
【発明の効果】本発明により十分な感度があり、最高濃
度が高く良好な硬調性を有し、かつ、かぶりが低く、感
材の生保存安定性および画像保存性も良好な熱現像ハロ
ゲン化銀感光材料を得た。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に有機銀塩、感光性ハロゲン化
    銀粒子及び還元剤を含有する層を有する熱現像ハロゲン
    化銀感光材料において、該感光性ハロゲン化銀粒子を含
    有する層に、下記一般式(1)で表されるハロゲン原子
    対を伴う含窒素化合物の少なくとも1種を含有すること
    を特徴とする熱現像ハロゲン化銀感光材料。 【化1】 〔式中、Hal1及びHal2はハロゲン原子を表す。H
    al1及びHal2は同じであっても異なっていても良
    い。XはF-、Cl-、Br-、I-、カルボン酸アニオ
    ン、スルホン酸アニオン、又はりん酸アニオンを表す。
    1はカルボニル基を部分構造として有する基を表し、
    2及びR3はそれぞれ独立に窒素原子に置換可能な置換
    基又は水素原子を表すが、互いに結合して窒素原子が環
    内原子となる環状構造を形成してもよい。nは1又は2
    を表す。〕
  2. 【請求項2】 支持体上に有機銀塩、感光性ハロゲン化
    銀粒子及び還元剤を含有する層を有する熱現像ハロゲン
    化銀感光材料において、該感光性ハロゲン化銀粒子を含
    有する層に、6族から10族に属する遷移金属より選ば
    れる金属の錯体またはイオンを少なくとも1種含有する
    ことを特徴とする熱現像ハロゲン化銀感光材料。
  3. 【請求項3】 感光性ハロゲン化銀粒子を含有する層
    に、上記一般式(1)で表されるハロゲン原子対を伴う
    含窒素化合物の少なくとも1種を含有することを特徴と
    する請求項2記載の熱現像ハロゲン化銀感光材料。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の熱現像ハロゲ
    ン化銀感光材料を走査レーザー光が縦マルチである赤外
    レーザー走査露光機により露光して画像を記録すること
    を特徴とする画像記録方法。
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