JP2000221630A - 熱現像感光材料及び画像記録方法 - Google Patents

熱現像感光材料及び画像記録方法

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JP2000221630A
JP2000221630A JP11025029A JP2502999A JP2000221630A JP 2000221630 A JP2000221630 A JP 2000221630A JP 11025029 A JP11025029 A JP 11025029A JP 2502999 A JP2502999 A JP 2502999A JP 2000221630 A JP2000221630 A JP 2000221630A
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photothermographic material
carbon atoms
silver
silver halide
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JP11025029A
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English (en)
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Man Ho Kimura Soku
マン ホー キムラ ソク
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高感度でカブリが低く保存性が良好で現像後
に画像の変質の少ないレーザーイメージャー出力用の熱
現像感光材料、さらに、高感度でカブリが低く保存性の
良好なイメージセッター出力用の熱現像感光材料を提供
することにある。 【解決手段】 支持体上に有機銀塩、感光性ハロゲン化
銀粒子及び還元剤を含有する熱現像感光材料に於て、該
感光性ハロゲン化銀粒子が、下記一般式1で表される化
合物の少なくとも1種の存在下で作られたことを特徴と
する熱現像感光材料。 一般式1 R1−(S)m−R2 〔式中、R1及びR2は脂肪族基、芳香族基、ヘテロ環基
又は互いに結合して環を形成することができる原子群を
表す。またR1、R2は同じでも異なっていてもよい。m
は2〜6の整数を表す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カブリが低く高感
度で最高濃度が高い、生保存性の改良された熱現像感光
材料に関する。
【0002】
【従来の技術】熱現像処理法を用いて写真画像を形成す
る熱現像感光材料は、例えば米国特許第3152904
号、3457075号、及びD.モーガン(Morga
n)とB.シェリー(Shely)による「熱によって
処理される銀システム(Thermally Proc
essed Silver Systems)」(イメ
ージング・プロセッシーズ・アンド・マテリアルズ(I
maging Processes and Mate
rials) Neblette 第8版、スタージ
(Sturge)、V.ウォールワース(Walwor
th)、A.シェップ(Shepp)編集、第2頁、1
969年)に開示されている。このような熱現像感光材
料は、還元可能な銀源(例えば有機銀塩)、触媒活性量
の光触媒(例えばハロゲン化銀)、及び還元剤を通常
(有機)バインダーマトリックス中に分散した状態で含
有している。熱現像感光材料は常温で安定であるが、露
光後高温(例えば、80℃以上)に加熱した場合に還元
可能な銀源(酸化剤として機能する)と還元剤との間の
酸化還元反応を通じて銀を生成する。この酸化還元反応
は露光で発生した潜像の触媒作用によって促進される。
露光領域中の有機銀塩の反応によって生成した銀は黒色
画像を提供し、これは非露光領域と対象をなし、画像の
形成がなされる。この画像のカブリを制御するカブリ防
止剤が熱現像感光材料中に必要により用いられている。
従来のカブリ防止技術として最も有効な方法は、カブリ
防止剤として水銀化合物を用いる方法であった。感光材
料中にカブリ防止剤として水銀化合物を使用することに
ついては、例えば米国特許第3,589,903号に開
示されている。しかし、水銀化合物は環境的に好ましく
なく、非水銀系のカブリ防止剤の開発が望まれていた。
非水銀カブリ防止剤としては、これまで各種のポリハロ
ゲン化合物(例えば米国特許第3,874,946号、
同第4,756,999号、同第5,340,712
号、欧州特許第605,981A1号、同第622,6
66A1号、同第631,176A1号、特公昭54−
165号、特開平7−2781号)が開示されている。
しかし、これら記載の化合物は、カブリ防止の効果が低
かったり、銀の色調を悪化させるという問題があった。
また、カブリ防止効果が高いものは、感度低下を引き起
こすなどの問題があり、改善が必要であった。更に該感
光材料を加湿・加温の強制条件下に経時した後、露光・
現像すると未露光部におけるカブリが上昇するといった
問題があり、これら問題のないカブリ防止剤の開発が望
まれていた。これらを解決する方法として特開平9−1
60164号、同9−244178号、同9−2583
67号、同9−265150号、同9−281640
号、同9−319022号公報等に上記の欠点が改良さ
れたポリハロゲン化合物が記載されている。しかしなが
ら、特に、医療用レーザーイメージャー用の熱現像感光
材料、あるいは600〜800nmに発振波長を有する
印刷用イメージセッターの出力用の熱現像感光材料にこ
れらの化合物を適用した場合、上記の欠点はかなり改善
されるものの、これらのポリハロゲン化合物を用いても
現像処理済みの試料が経時でカブリ上昇したり、画像の
経時保存性が悪いという問題点が充分に解決されている
とはいえない。
【0003】又、熱現像感光材料を高感度化して上記の
レーザーイメージャーや印刷用イメージセッター等に感
光材料として用いる場合、熱現像感光材料としての熱現
像性を低下させずに高照度光に感度の高い熱現像感光材
料をうるにはハロゲン化銀粒子を金増感により高感度化
することが望ましい。しかしながら、従来の金増感剤を
熱現像感光材料に適用した場合カブリが大きく、又金増
感を施された熱現像感光材料の保存性が悪いという問題
点もあり、熱現像の系においてカブリの少ない性能の安
定した増感技術が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高感
度でカブリが低く保存性が良好で現像後に画像の変質の
少ないレーザーイメージャー出力用の熱現像感光材料、
さらに、高感度でカブリが低く保存性の良好なイメージ
セッター出力用の熱現像感光材料を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題は下記手段によ
り達成された。
【0006】1.支持体上に有機銀塩、感光性ハロゲン
化銀粒子及び還元剤を含有する熱現像感光材料に於て、
該感光性ハロゲン化銀粒子が、下記一般式1で表される
化合物の少なくとも1種の存在下で作られたことを特徴
とする熱現像感光材料。
【0007】一般式1 R1−(S)m−R2 〔式中、R1及びR2は脂肪族基、芳香族基、ヘテロ環基
又は互いに結合して環を形成することができる原子群を
表す。またR1、R2は同じでも異なっていてもよい。m
は2〜6の整数を表す。〕 2.前記一般式2で表される化合物の少なくとも1種を
含有することを特徴とする前記1に記載の熱現像感光材
料。
【0008】
【化2】
【0009】〔式中、Hal1及びHal2はハロゲン原
子を表す。Hal1及びHal2は同じであっても異なっ
ていても良い。XはF-、Cl-、Br-、I-、カルボン
酸アニオン、スルホン酸アニオン、又はりん酸アニオン
を表す。R3はカルボニル基を部分構造として有する基
を表し、R4及びR5は窒素原子に置換可能な置換基又は
水素原子を表す。R3、R4、R5は窒素原子が環内原子
となる環状構造を形成するように互いに結合してもよ
い。nは1又は2を表す。〕 3.支持体上に有機銀塩、感光性ハロゲン化銀粒子及び
還元剤を含有する熱現像感光材料に於て、該感光性ハロ
ゲン化銀粒子が下記一般式3で表される金(I価)化合
物の少なくとも1種により増感されていることを特徴と
する熱現像感光材料。
【0010】一般式3 R11−R12−Au(I価)−S−R13 〔式中、R12は−SO2S−、−(S)m−、−(Se)
m−、−(Te)m−、を表し、mは1〜6である。R11
及びR13は置換または無置換の脂肪族炭化水素、芳香族
炭化水素またはヘテロ環を表す。R11及びR13は各々同
じか、又は異なってもよい。〕 4.感光性ハロゲン化銀粒子が前記一般式3で表される
金(I価)化合物の少なくとも1種により増感されてい
ることを特徴とする前記1又は2に記載の熱現像感光材
料。
【0011】5.前記1、2、3又は4に記載の熱現像
感光材料に露光し画像を記録する際、レーザー走査露光
機により102〜107ergs/cm2の照度で、10
-12〜10-7秒の露光を行うことを特徴とする画像記録
方法。
【0012】本発明に用いられる一般式1で表される化
合物について説明する。
【0013】これらの化合物が本発明の熱現像系におい
てカブリ防止剤として有効に作用することを見いだし
た。
【0014】前記一般式1において、R1及びR2で表さ
れる脂肪族基としては炭素数1〜30、好ましくは1〜
20の直鎖、又は分岐したアルキル、アルケニル、アル
キニル又はシクロアルキル基が挙げられる。具体的には
例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシ
ル、デシル、ドデシル、イソプロピル、t−ブチル、2
−エチルヘキシル、アリル、2−ブテニル、7−オクテ
ニル、プロパルギル、2−ブチニル、シクロプロピル、
シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロドデシル等の
各基が挙げられる。R1及びR2で表される芳香族基とし
ては炭素数6〜20のものが挙げられ、具体的には例え
ばフェニル、ナフチル、アントラニル等の各基が挙げら
れる。R1及びR2で表されるヘテロ環基としては、単環
でも縮合環でもよく、O、S、及びN原子、アミンオキ
シド基の少なくとも1種を環内に有する5〜6員のヘテ
ロ環基が挙げられる。具体的には例えば、ピロリジン、
ピペリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラ
ン、オキシラン、モルホリン、チオモルホリン、チオピ
ラン、テトラヒドロチオフェン、ピロール、ピリジン、
フラン、チオフェン、イミダゾール、ピラゾール、オキ
サゾール、チアゾール、イソオキサゾール、イソチアゾ
ール、トリアゾール、テトラゾール、チアジアゾール、
オキサジアゾール及びこれらのベンゼローグ類から導か
れる基が挙げられる。R1及びR2で形成する環としては
4〜7員環を挙げることができる。好ましくは5〜7員
環である。R1及びR2で好ましい基としてはヘテロ環基
および芳香族基であり、更に好ましくはヘテロ芳香環基
である。R1及びR2で表される脂肪族基、芳香族基又は
ヘテロ環基は更に置換基により置換されていてもよく、
該置換基としてはハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素
原子等)、アルキル基(例えばメチル基、エチル基、イ
ソプロピル基、ヒドロキシエチル基、メトキシメチル
基、トリフルオロメチル基、t−ブチル基等)、シクロ
アルキル基(例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル
基等)、アラルキル基(例えばベンジル基、2−フェネ
チル基等)、アリール基(例えばフェニル基、ナフチル
基、p−トリル基、p−クロロフェニル基等)、アルコ
キシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、イソプロポキ
シ基、ブトキシ基等)、アリールオキシ基(例えばフェ
ノキシ基、4−メトキシフェノキシ基等)、シアノ基、
アシルアミノ基(例えばアセチルアミノ基、プロピオニ
ルアミノ基等)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ
基、エチルチオ基、ブチルチオ基等)、アリールチオ基
(例えばフェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基
等)、スルホニルアミノ基(例えばメタンスルホニルア
ミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基等)、ウレイド基
(例えば3−メチルウレイド基、3,3−ジメチルウレ
イド基、1,3−ジメチルウレイド基等)、スルファモ
イルアミノ基(ジメチルスルファモイルアミノ基、ジエ
チルスルファモイルアミノ基等)、カルバモイル基(例
えばメチルカルバモイル基、エチルカルバモイル基、ジ
メチルカルバモイル基等)、スルファモイル基(例えば
エチルスルファモイル基、ジメチルスルファモイル基
等)、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボ
ニル基、エトキシカルボニル基等)、アリールオキシカ
ルボニル基(例えばフェノキシカルボニル基、p−クロ
ロフェノキシカルボニル基等)、スルホニル基(例えば
メタンスルホニル基、ブタンスルホニル基、フェニルス
ルホニル基等)、アシル基(例えばアセチル基、プロパ
ノイル基、ブチロイル基等)、アミノ基(メチルアミノ
基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基等)、ヒドロキ
シ基、ニトロ基、ニトロソ基、アミンオキシド基(例え
ばピリジン−オキシド基等)、イミド基(例えばフタル
イミド基等)、ジスルフィド基(例えばベンゼンジスル
フィド基、ベンズチアゾリル−2−ジスルフィド基
等)、ヘテロ環基(例えば、ピリジル基、ベンズイミダ
ゾリル基、ベンズチアゾリル基、ベンズオキサゾリル基
等)が挙げられる。電子吸引性基を含有する置換基が特
に好ましい。R1及びR2はこれらの置換基の中から単独
又は複数の置換基を有することができる。またそれぞれ
の置換基は更に上記の置換基で置換されていてもよい。
mは2〜6の整数で、好ましくは2〜3である。
【0015】以下に本発明で用いられる一般式1で表さ
れる化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定
されるものではない。
【0016】
【化3】
【0017】
【化4】
【0018】
【化5】
【0019】
【化6】
【0020】これらのジスルフィドや、ポリスルフィド
化合物は弱い酸化剤であり熱現像系で、カブリ核をマイ
ルドに酸化するためにカブリ防止作用を示すものと推定
している。通常酸化力が弱い化合物ではカブリ防止効果
が小さいが、この化合物においては銀に対する親和性が
大きいために作用が直接的で効果が大きいものと考えら
れる。余りに強い酸化剤だと必要な銀核までも漂白し画
像濃度が低かったり或いは出ない等の現象を引き起こ
し、感度が低くなる傾向にあるが、本発明の一般式1で
表される化合物はこういった欠点の少ないカブリ防止剤
である。又、銀との親和性がよいためか高照度短時間露
光での感度改良に効果があることも見いだされた。後述
する金増感剤との併用でも高照度感度に優れた熱現像感
光材料をえることができる。
【0021】一般式1で表される化合物の乳剤への添加
時期は粒子形成、化学熟成前又は後のどの工程でもでき
るが、好ましい添加時期は脱塩時〜化学増感前であり、
好ましい添加量は1×10-8〜1モル/Agモル、更に
好ましくは1×10-6〜1×0.3モル/Agモルであ
る。
【0022】下記一般式2で表される化合物はやはりカ
ブリ防止剤として有効なもののひとつであるが、上記一
般式1で表される化合物との併用においてより一層の効
果をもたらす。こちらのカブリ防止剤は比較的酸化作用
の強いものであるが有機銀塩分散液調製の段階から塗布
までの間において有機銀塩粒子上乃至ハロゲン化銀上に
生じたカブリ核を有効に漂白することでカブリ防止効果
を発揮すると考えられるので、一般式1の様にマイルド
なカブリ防止剤であって、熱現像時に有効なカブリ防止
作用をもたらす化合物との併用は効果が大きい。
【0023】一般式2においてHal1及びHal2で表
されるハロゲン原子は同じであっても異なっていても良
く、それぞれ独立に塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、
フッ素原子を表すが、好ましくは双方とも臭素原子であ
る場合である。
【0024】Xで表されるアニオン基として具体的には
ハロゲンアニオン(塩素アニオン、臭素アニオン、ヨウ
素アニオン、フッ素アニオン)、カルボン酸アニオン、
スルホン酸アニオン、りん酸アニオン等が挙げられる
が、好ましくはハロゲンアニオンであり、より好ましく
は臭素アニオンである。
【0025】R3はカルボニル基を部分構造として有す
る基を表すが、具体的にはアシル基(好ましくは炭素数
1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好まし
くは炭素数1〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイ
ル、ホルミル、ピバロイルなどが挙げられる。)、アル
コキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜20、より
好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜
12であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカル
ボニルなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニ
ル基(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素
数7〜16、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例
えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げられる。)、
アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ま
しくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜10
であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなど
が挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(好
ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜1
6、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメト
キシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリール
オキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜2
0、より好ましくは炭素数7〜16、特に好ましくは炭
素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニル
アミノなどが挙げられる。)、カルバモイル基(好まし
くは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、
特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルバモ
イル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、フ
ェニルカルバモイルなどが挙げられる。)、ウレイド基
(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1
〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えば
ウレイド、メチルウレイド、フェニルウレイドなどが挙
げられる。)などが挙げられる。好ましくはアシル基で
あり、特に好ましくはアセチル基である。
【0026】R4、R5は水素原子、又は窒素原子に置換
可能な基を表すが、窒素原子に置換可能な基としては具
体的には、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、沃素原
子、フッ素原子、好ましくは臭素原子が挙げられ
る。)、アルキル基(好ましくは炭素数1〜20、より
好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜
8であり、例えばメチル、トリフルオロメチル、エチ
ル、iso−プロピル、tert−ブチル、n−オクチ
ル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、
シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられ
る。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜20、よ
り好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2
〜8であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3
−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好
ましくは炭素数2〜20、より好ましくは2〜12、特
に好ましくは2〜8であり、例えばプロパルギル、3−
ペンテニルなどが挙げられる。)、アリール基(好まし
くは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、
特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばフェニ
ル、p−メチルフェニル、ナフチルなどが挙げられ
る。)、アミノ基(好ましくは炭素数0〜20、より好
ましくは炭素数0〜10、特に好ましくは炭素数0〜6
であり、例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミ
ノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノなどが挙げられ
る。)、アシル基(好ましくは炭素数1〜20、より好
ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜1
2であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピ
バロイルなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニル
基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数
2〜16、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例え
ばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどが挙げ
られる。)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは
炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7〜16、特に
好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキ
シカルボニルなどが挙げられる。)、アシルアミノ基
(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2
〜16、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えば
アセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられ
る。)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭
素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好
ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボ
ニルアミノなどが挙げられる。)、アリールオキシカル
ボニル基(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは
炭素数7〜16、特に好ましくは炭素数7〜12であ
り、例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げられ
る。)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜2
0、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭
素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、
ベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。)、スル
ファモイル基(好ましくは炭素数0〜20、より好まし
くは、炭素数0〜16、特に好ましくは炭素数0〜12
であり、例えばスルファモイル、メチルスルファモイ
ル、ジメチルスルファモイルなどが挙げられる。)、カ
ルバモイル基(好ましくは炭素数1〜20、より好まし
くは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12で
あり、例えばカルバモイル、メチルカルバモイル、ジエ
チルカルバモイル、フェニルカルバモイルなどが挙げら
れる。)、アルキルスルホニル基(好ましくは炭素数1
〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましく
は炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニル、エ
タンスルホニルなどが挙げられる。)、アリールスルホ
ニル基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭
素数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12であり、
例えばベンゼンスルホニルなどが挙げられる。)、スル
フィニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましく
は炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であ
り、メタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニルなどが
挙げられる。)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜2
0、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭
素数1〜12であり、例えばウレイド、メチルウレイ
ド、フェニルウレイドなどが挙げられる。)、シリル基
(例えばトリメチルシリル基)、ニトロ基、ヒドロキシ
基、リン酸エステル基、ヘテロ環基(例えばトリアゾリ
ル、イミダゾリル、ピリジル、フリル、ピペリジル、モ
ルホリニルなどが挙げられる。)などが挙げられる。こ
れらの基はさらに置換されていてもよい。
【0027】R3、R4、R5は窒素原子が環内原子とな
る環状構造を形成するように互いに結合してもよい。具
体的にはR4〜R5が隣接する窒素原子とともに5〜7員
環の含窒素ヘテロ環を形成する場合を表すが、形成され
る含窒素ヘテロ環として好ましくは芳香族含窒素ヘテロ
環であり具体的には、ピロール、イミダゾール、ピラゾ
ール、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、ピリミジン、
トリアゾール、トリアジン、テトラジン、ペンタジン、
インドール、インダゾール、プリン、チアジアゾール、
オキサジアゾール、キノリン、イソキノリン、フタラジ
ン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノ
リン、プテリジン、アクリジン、フェナントロリン、フ
ェナジン、テトラゾール、チアゾール、オキサゾール、
ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチア
ゾールなどが挙げられる。好ましくは、ピリジン、ピラ
ジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、キノリ
ン、イソキノリン、ナフチリジン、キノキサリン、キナ
ゾリン、シンノリン、プテリジンである。より好ましく
はピリジン、キノリン、イソキノリンである。
【0028】nは1又は2であり、より好ましくは2で
ある。
【0029】以下にこれらの一般式2で表される化合物
を具体的に例示する。
【0030】
【化7】
【0031】
【化8】
【0032】
【化9】
【0033】
【化10】
【0034】
【化11】
【0035】本発明の上記化合物は、多くのものが公知
であり、東京化成等の試薬メーカーから直接購入するこ
とが可能である。また、以下の文献にしたがって容易に
合成、製造が可能である。代表的な文献名を次に列挙す
る。日本化学雑誌78巻1400頁1957年、Ar
m.Khim.Zh.30巻845頁1977年、西独
特許第2,018,719号公報、Dokl.Che
m.146巻851頁1962年、J.Prakt.C
hem.〈2〉129巻273頁1931年、J.Ge
n.Chem.USSR56巻6号1147頁1986
年、Zh.Obshch.Khim.26巻3139頁
1956年、Angew.Chem.71巻126頁1
959年、Seances Acad.Sci.136
巻1471頁1903年、J.Amer.Chem.S
oc.79巻4622頁1957年、Bull.So
c.Chim.Fr.〈3〉7巻73頁1892年、
J.Chem.Soc.2783頁1931年、J.P
rakt.Chem.〈2〉145巻257頁1936
年、J.Chem.Soc.Dalton Tran
s.821頁1980年、J.Chem.Soc.Da
lton Trans.15巻2261頁1993年、
Bull.Chem.Soc.Jpn.31巻347頁
1958年、Chem.Ber.16巻559頁188
3年、Rec.Trav.Chim.Pays−Ba
s.6巻380頁1887年、Chem.Ber.40
巻4572頁1907年、Zh.Org.Khim.6
巻2150頁1970年、Synthesis573頁
1979年、SU968,261号公報、J.Ame
r.Chem.Soc.91巻1679頁1969年、
J.Org.Chem.37巻2172頁1972年、
J.Chem.Soc.77巻799頁1900年、P
ol.J.Chem.69巻4号605頁1995年、
Angew.Chem.36巻21号2342頁199
7年、Bull.Chem.Soc.Jpn.60巻4
187頁1997年、Chem.Ber.26巻425
頁1893年、Liebigs Ann.Chem.6
07巻109頁1957年、Org.Synth.Co
ll.Vol.IV489頁1963年、An.Aso
c.Quim Angent.37巻192頁1949
年、J.Org.Chem.28巻1100頁1963
年、Tetrahedron Lett.2巻117頁
1969年、Chem.Heterocycl.Com
pd.5巻844頁1969年、J.Chem.So
c.Perkin Trans.1巻909頁1978
年、J.Org.Chem.34巻3434頁1969
年、Synthesis6巻511頁1979年、Te
trahedron38巻10977頁1976年、
J.Chem.Res.Miniprint7巻173
4頁1995年、J.Chem.Soc.2783頁1
931年、Justus Liebigs Ann.C
hem.346巻217頁1906年、Chem.Be
r.34巻2087頁1901年、Chem.Ber.
36巻987頁1981年、Collect.Czeu
ch.Chem.Commun.53巻12号3166
頁1988年、Bull.Chem.Soc.Jpn.
60巻3号1159頁1987年、Synthesis
12巻987頁1981年、Bull.Chem.So
c.Jpn.64巻3号796頁1991年、Just
us Liebigs Ann.Chem.679巻1
33頁1961年、J.Org.Chem.USSR2
4巻3号449頁1988年、J.Chem.Soc.
Chem.Commun.16巻1127頁1985
年、J.Org.Chem.USSR28巻9号154
3頁1992年、Bull.Chem.Soc.Jp
n.60巻7号2667頁1987年、Synth.C
ommun.25巻21号3497頁1995年、J.
Org.Chem.USSR 28巻9.2号1543
頁1992年、Bull.Chem.Soc.Jpn.
44巻1141頁1971年、J.Amer.Che
m.Soc.19巻562頁1897年。
【0036】本発明の一般式2で表される化合物の添加
量には特に制限はないが、10-6モル〜1モル/Agモ
ルが好ましく、特に10-4モル〜10-2モル/Agモル
が好ましい。
【0037】本発明の一般式2で表わされる化合物は感
光層でも非感光層でも添加することができる。好ましく
は感光層である。本発明のこれらの組み合わせにより、
従来かぶりやすかった従来の金増感剤として知られてい
る塩化金酸等により化学増感した系においても低カブリ
を達成でき、高照度短露光で、高感度の系を得ることが
できる。本発明の一般式2で表される化合物は、使用に
当たっては有機溶剤に溶かして添加することが好まし
い。
【0038】以下の、一般式3で表される金増感剤は米
国特許第5,686,236号に開示されたものであっ
て一価の金化合物であり、チオスルホン酸金(I)に配
位子が結合した構造を有している。しかしながらこれら
の金増感剤が熱現像系において顕著な効果を示すことは
予想外の結果であった。即ち、熱現像系において、これ
らの金増感剤により化学増感を行うとき、従来の金増感
剤に比べて、低カブリ、高感度、かつ感光材料を保存し
たときの安定性にも優れる等の顕著な効果がみられた。
熱現像感光材料においては熱による高温での溶解物理現
像による画像形成であるために従来の金増感剤による増
感では、残留する金増感剤等の影響もあり熱現像時には
かなりカブリやすいことが大きな欠点となっていた。一
般式3による金増感ではこのような現象が少なく、熱現
像系に適している。金増感後に熱現像感光層に残留する
増感剤が従来の塩化金酸等に比べ少ないためと推定して
いる。
【0039】従って、これらの金増感剤を前記の一般式
1の化合物と併用するのが好ましく、又一般式1、2を
同時に用いると更に好ましく、高感度でカブリの少ない
保存安定性のよい熱現像感光材料がえられる。更に、画
像を可視光に曝したときに生ずるプリントアウトと呼ば
れる画像の安定性も向上する。
【0040】以下、一般式3で表される化合物について
説明する。
【0041】R11−R12−Au(I価)−S−R13 式中、R12は−SO2S−、−(S)m−を表し、mは1
〜6である。R11及びR13で表される置換または無置換
の脂肪族炭化水素としては、炭素数1〜30、好ましく
は1〜20の直鎖、または分岐したアルキル、アルケニ
ル、アルキニル又はシクロアルキル基があげられる。具
体的には例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、
ヘキシル、デシル、ドテシル、イソプロピル、t−ブチ
ル、2−エチルヘキシル、アリル、2−ブテニル、7−
オクテニル、プロパルギル、2−ブチニル、シクロプロ
ピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロドデシ
ル等の各基が挙げられる。
【0042】R11及びR13で表される置換または無置換
の芳香族炭化水素としては、炭素数6〜20のものが挙
げられる。具体的に例えばフェニル、ナフチル、アント
ラニル等が挙げられる。
【0043】R11及びR13で表されるヘテロ環として
は、単環でも縮合環でもよく、N、O、S、Se及びT
eの原子の少なくとも1種を環内に有するヘテロ環基が
挙げられる。具体的には例えば、ピロリン、フラン、テ
トラヒドロフラン、ピリジン、ピペリジン、モルホリ
ン、チアジアゾール、チアトリアゾール、ベンゾチアゾ
ール、ベンゾオキサゾール、ベンゾイミダゾール、ベン
ゾセレナゾール、ベンゾトリアゾール、インダゾール、
キノリン、キナルジン、ピロリジン、チオフェン、オキ
サゾール、チアゾール、イミダゾール、セレナゾール、
テルルアゾール、トリアゾール、テトラゾール、オキサ
ジアゾール等が挙げられる。また、上記のR11及びR13
は各々同じか、又は異なってもよい。
【0044】以下に一般式3で表される化合物を具体的
に例示する。
【0045】
【化12】
【0046】
【化13】
【0047】
【化14】
【0048】
【化15】
【0049】
【化16】
【0050】
【化17】
【0051】一般式3の化合物は、水もしくは有機溶
媒、例えばアセトンもしくはメタノールを含む種々の溶
媒のいずれかに可溶性であり、溶液にして添加すること
ができる。又、微粒子状固体として分散添加すると更に
高い効果が得られることがある。一般式3で表されるこ
れらの金増感剤はハロゲン化銀乳剤の製造過程で添加さ
れる。化学増感の工程の条件、例えばpH、pAg、温
度、時間等については特に制限がなく、当業界で一般に
行われている条件で行うことができる。又他の増感方法
と併用することが好ましい。一般式3の化合物の添加量
は1×10-7〜1×10-2モル/AgXモルで、好まし
くは1×10-5〜1×10-4モル/AgXモルである。
【0052】熱現像感光材料においてハロゲン化銀粒子
は光センサーとして機能するものである。画像形成後の
白濁を低く抑えるため、及び良好な画質を得るために平
均粒子サイズが小さい方が好ましく、平均粒子サイズが
0.20μm以下、より好ましくは0.03μm〜0.
15μm、特に0.03μm〜0.10μmが好まし
い。ここでいう粒子サイズとは、ハロゲン化銀粒子が立
方体或いは八面体のいわゆる正常晶である場合には、ハ
ロゲン化銀粒子の稜の長さをいう。又、正常晶でない場
合、例えば球状、棒状、或いは平板状の粒子の場合に
は、ハロゲン化銀粒子の体積と同等な球を考えたときの
直径をいう。
【0053】ハロゲン化銀粒子の形状については、特に
制限はないが、ミラー指数〔100〕面の占める割合が
高いことが好ましく、この割合が50%以上、更には7
0%以上、特に80%以上であることが好ましい。ミラ
ー指数〔100〕面の比率は増感色素の吸着における
〔111〕面と〔100〕面との吸着依存性を利用した
T.Tani,J.Imaging Sci.,29,
165(1985)により求めることができる。
【0054】ハロゲン組成としては特に制限はなく、塩
化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、臭化銀、沃臭化銀、沃化
銀のいずれであってもよい。本発明に用いられる写真乳
剤は、P.Glafkides著Chimie et
Physique Photographique(P
aul Montel社刊、1967年)、G.F.D
uffin著 Photographic Emuls
ion Chemistry(The Focal P
ress刊、1966年)、V.L.Zelikman
et al著Making and Coating
Photographic Emulsion(Th
e Focal Press刊、1964年)等に記載
された方法を用いて調製することができる。即ち、酸性
法、中性法、アンモニア法等のいずれでもよく、又可溶
性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる形成としては、
片側混合法、同時混合法、それらの組合せ等のいずれを
用いてもよい。このハロゲン化銀はいかなる方法で画像
形成層に添加されてもよく、このときハロゲン化銀は還
元可能な銀源に近接するように配置する。又、ハロゲン
化銀は有機酸銀とハロゲンイオンとの反応による有機酸
銀中の銀の一部又は全部をハロゲン化銀に変換すること
によって調製してもよいし、ハロゲン化銀を予め調製し
ておき、これを後述する有機銀塩を調製するための溶液
に添加してもよく、又はこれらの方法の組み合わせも可
能であるが、後者が好ましい。一般にハロゲン化銀は有
機銀塩に対して0.75〜30重量%の量で含有するこ
とが好ましい。
【0055】本発明に用いられるハロゲン化銀には、粒
子生成時に元素周期律表の6族から10族に属する金属
のイオン又は錯体イオンを含有することが好ましい。例
えばRh、Ru、Re、Ir、Os、Fe等のイオン、
その錯体又は錯イオンを含有させることが出来る。特に
錯イオンとして添加するのが好ましく、例えば照度不軌
のためにIrCl6 2-等のIr錯イオンを添加してもよ
い。
【0056】又、これらのハロゲン化銀は本発明の金化
合物によるほか、他の金、白金等の貴金属による増感
や、水素増感、還元増感、イオウ化合物(例えばチオ硫
酸ナトリウム、チオウレア等)、セレン化合物(セレノ
ウレア等)、テルル化合物(ビスカルバモイルテルリド
類等)等のカルコゲン化合物で増感される事ができる。
特にカルコゲン化合物による増感を貴金属増感と併用す
ることは好ましい。
【0057】本発明の一般式3の化合物を用いるとき、
本発明の化合物はイオウ部位を有しているので、セレン
増感、テルル増感や、還元増感及び他の貴金属増感を組
合わせるのが好ましい。
【0058】これらの化学増感剤の例としては、例えば
リサーチ ディスクロージャー(以下RDと略す)17
643、RD18716、RD308119等に記載さ
れている。
【0059】これらカルコゲン化合物の使用量は、使用
するカルコゲン化合物、ハロゲン化銀粒子、化学増感環
境などにより変わるが、ハロゲン化銀1モル当たり、1
-8〜10-2モルが好ましく、より好ましくは10-7
10-3モルを用いる。本発明における化学増感環境とし
て特に制限はないが、pAgとしては6〜11が好まし
く、より好ましくは7〜10であり、pHは4〜10が
好ましく、より好ましくは5〜8、温度としては40℃
〜90℃が好ましく、より好ましくは45℃〜80℃で
ある。
【0060】本発明において有機銀塩は還元可能な銀源
であり、還元可能な銀イオン源を含有する有機酸及びヘ
テロ有機酸の銀塩、特に長鎖(10〜30、好ましくは
15〜25の炭素原子数)の脂肪族カルボン酸及び含窒
素複素環が好ましい。配位子が、4.0〜10.0の銀
イオンに対する総安定定数を有する有機又は無機の銀塩
錯体も有用である。好適な銀塩の例は、RD17029
及び29963に記載されており、次のものがある:有
機酸の銀塩(例えば、没食子酸、シュウ酸、ベヘン酸、
アラキジン酸,ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン
酸等の銀塩);銀のカルボキシアルキルチオ尿素塩(例
えば、1−(3−カルボキシプロピル)チオ尿素、1−
(3−カルボキシプロピル)−3,3−ジメチルチオ尿
素の銀塩等);アルデヒドとヒドロキシ置換芳香族カル
ボン酸とのポリマー反応生成物の銀錯体(例えば、アル
デヒド類(ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ブチ
ルアルデヒド等)とヒドロキシ置換酸類(例えば、サリ
チル酸、安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、
5,5−チオジサリチル酸)のポリマー反応生成物の銀
錯体);チオン類の銀塩又は錯体(例えば、3−(2−
カルボキシエチル)−4−ヒドロキシメチル−4−チア
ゾリン−2−チオン及び3−カルボキシメチル−4−チ
アゾリン−2−チオンの銀塩又は錯体);イミダゾー
ル、ピラゾール、ウラゾール、1,2,4−チアゾール
及び1H−テトラゾール、3−アミノ−5−ベンジルチ
オ−1,2,4−トリアゾール及びベンゾトリアゾール
から選択される窒素酸と銀との錯体または塩;サッカリ
ン、5−クロロサリチルアルドキシム等の銀塩;及びメ
ルカプチド類の銀塩。これらのうち特に好ましい銀源と
してはベヘン酸銀、アラキジン酸銀および/またはステ
アリン酸銀である。
【0061】有機銀塩化合物は、水溶性銀化合物と銀と
塩或いは錯体を形成する化合物を混合することにより得
られるが、正混合法、逆混合法、同時混合法、特開平9
−127643号に記載されている様なコントロールド
ダブルジェット法等が好ましく用いられる。例えば、有
機酸にアルカリ金属塩(例えば、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウムなど)を加えて有機酸アルカリ金属塩ソー
プ(例えば、ベヘン酸ナトリウム、アラキジン酸ナトリ
ウムなど)を作製した後に、コントロールドダブルジェ
ット法により、前記ソープと硝酸銀などを添加して有機
銀塩の結晶を作製する。その際にハロゲン化銀粒子を混
在させてもよい。
【0062】有機銀塩は好ましい銀量として3g/m2
以下で含有せしめる。更に好ましくは2g/m2以下で
ある。
【0063】本発明の熱現像感光材料には例えば特開昭
63−159841号、同60−140335号、同6
3−231437号、同63−259651号、同63
−304242号、同63−15245号、米国特許第
4,639,414号、同第4,740,455号、同
第4,741,966号、同第4,751,175号、
同第4,835,096号に記載された増感色素が使用
できる。本発明に使用される有用な増感色素は例えばR
D17643IV−A項(1978年12月p.23)、
同18431X項(1979年8月p.437)に記載
もしくは引用された文献に記載されている。特に各種ス
キャナー光源の分光特性に適した分光感度を有する増感
色素を有利に選択することができる。例えばA)アルゴ
ンレーザー光源に対しては、特開昭60−162247
号、特開平2−48653号、米国特許第2,161,
331号、西独特許第936,071号、特開平5−1
1389号記載のシンプルメロシアニン類、B)ヘリウ
ム−ネオンレーザー光源に対しては、特開昭50−62
425号、同54−18726号、同59−10222
9号に示された三核シアニン色素類、特開平7−287
338号に示されたメロシアニン類、C)LED光源及
び赤色半導体レーザーに対しては特公昭48−4217
2号、同51−9609号、同55−39818号、特
開昭62−284343号、特開平2−105135号
に記載されたチアカルボシアニン類、D)赤外半導体レ
ーザー光源に対しては特開昭59−191032号、特
開昭60−80841号に記載されたトリカルボシアニ
ン類、特開昭59−192242号、特開平3−672
42号の一般式(IIIa)、一般式(IIIb)に記載され
た4−キノリン核を含有するジカルボシアニン類などが
有利に選択される。さらに赤外レーザー光源の波長が7
50nm以上、さらに好ましくは800nm以上である
場合このような波長域のレーザーに対応するためには、
特開平4−182639号、同5−341432号、特
公平6−52387号、同3−10931号、米国特許
第5,441,866号、特開平7−13295号等に
記載されている増感色素が好ましく用いられる。これら
の増感色素は単独に用いてもよいが、それらの組合せを
用いてもよく、増感色素の組合せは特に、強色増感の目
的でしばしば用いられる。増感色素とともに、それ自身
分光増感作用をもたない色素あるいは可視光を実質的に
吸収しない物質であって、強色増感を示す物質を乳剤中
に含んでもよい。
【0064】本発明の熱現像感光材料には還元剤を内蔵
させることが好ましい。好適な還元剤の例は、米国特許
第3,770,448号、同第3,773,512号、
同第3,593,863号、及びRD17029及び2
9963に記載されており、次のものがある。アミノヒ
ドロキシシクロアルケノン化合物(例えば、2−ヒドロ
キシピペリジノ−2−シクロヘキセノン);アミノリダ
クトン類(reductones)エステル(例えば、
ピペリジノヘキソースリダクトンモノアセテート);N
−ヒドロキシ尿素誘導体(例えば、N−p−メチルフェ
ニル−N−ヒドロキシ尿素);アルデヒド又はケトンの
ヒドラゾン類(例えば、アントラセンアルデヒドフェニ
ルヒドラゾン);ホスファーアミドフェノール類;ホス
ファーアミドアニリン類;ポリヒドロキシベンゼン類
(例えば、ヒドロキノン、t−ブチル−ヒドロキノン、
イソプロピルヒドロキノン及び(2,5−ジヒドロキシ
−フェニル)メチルスルホン);スルフヒドロキサム酸
類(例えば、ベンゼンスルフヒドロキサム酸);スルホ
ンアミドアニリン類(例えば、4−(N−メタンスルホ
ンアミド)アニリン);2−テトラゾリルチオヒドロキ
ノン類(例えば、2−メチル−5−(1−フェニル−5
−テトラゾリルチオ)ヒドロキノン);テトラヒドロキ
ノキサリン類(例えば、1,2,3,4−テトラヒドロ
キノキサリン);アミドオキシム類;アジン類(例え
ば、脂肪族カルボン酸アリールヒドラザイド類とアスコ
ルビン酸の組み合わせ);ポリヒドロキシベンゼンとヒ
ドロキシルアミンの組み合わせ、リダクトン及び/又は
ヒドラジン;ヒドロキサム酸類;アジン類とスルホンア
ミドフェノール類の組み合わせ;α−シアノフェニル酢
酸誘導体;ビス−β−ナフトールと1,3−ジヒドロキ
シベンゼン誘導体の組み合わせ;5−ピラゾロン類;ス
ルホンアミドフェノール還元剤;2−フェニルインダン
−1,3−ジオン等;クロマン;1,4−ジヒドロピリ
ジン類(例えば、2,6−ジメトキシ−3,5−ジカル
ボエトキシ−1,4−ジヒドロピリジン);ビスフェノ
ール類(例えば、ビス(2−ヒドロキシ−3−t−ブチ
ル−5−メチルフェニル)メタン、2,2−ビス(4−
ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−
ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−
3,5,5−トリメチルヘキサン、1,1−ビス(2−
ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)メ
タン、1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t
−ブチルフェニル)メタン、1,1−ビス(2−ヒドロ
キシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−メチルプロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−
ブチルフェニル)プロパン);紫外線感応性アスコルビ
ン酸誘導体及び3−ピラゾリドン類。この中でも特に好
ましい還元剤はビスフェノール類である。
【0065】本発明の熱現像感光材料には、色調剤を添
加することが好ましい。好適な色調剤の例はやはりRD
17029号に開示されており、次のものがある。
【0066】イミド類(例えば、フタルイミド);環状
イミド類、ピラゾリン−5−オン類、及びキナゾリノン
(例えば、スクシンイミド、3−フェニル−2−ピラゾ
リン−5−オン、1−フェニルウラゾール、キナゾリン
及び2,4−チアゾリジンジオン);ナフタールイミド
類(例えば、N−ヒドロキシ−1,8−ナフタールイミ
ド);コバルト錯体(例えば、コバルトのヘキサアンミ
ントリフルオロアセテート)、メルカプタン類(例え
ば、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール);N
−(アミノメチル)アリールジカルボキシイミド類(例
えば、N−(ジメチルアミノメチル)フタルイミド);
ブロックされたピラゾール類(例えば、N,N′−ヘキ
サメチレンビス(1−カルバモイル−3,5−ジメチル
ピラゾール));イソチウロニウム(isothiur
onium)誘導体及びある種の光漂白剤の組み合わ
せ、(例えば1,8−(3,6−ジオキサオクタン)ビ
ス(イソチウロニウムトリフルオロアセテート)及び2
−(トリブロモメチルスルホニル)ベンゾチアゾールの
組み合わせ);フタラジノン、フタラジノン誘導体又は
これらの誘導体の金属塩(例えば、4−(1−ナフチ
ル)フタラジノン、6−クロロフタラジノン、5,7−
ジメチルオキシフタラジノン、及び2,3−ジヒドロ−
1,4−フタラジンジオン);フタラジノンとスルフィ
ン酸誘導体の組み合わせ(例えば、6−クロロフタラジ
ノンとベンゼンスルフィン酸ナトリウム又は8−メチル
フタラジノンとp−トリスルホン酸ナトリウム);フタ
ラジンとフタル酸の組み合わせ;フタラジン(フタラジ
ンの付加物を含む)とマレイン酸無水物、及びフタル
酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸又はo−フェニレ
ン酸誘導体及びその無水物(例えば、フタル酸、4−メ
チルフタル酸、4−ニトロフタル酸及びテトラクロロフ
タル酸無水物)から選択される少なくとも1つの化合物
との組み合わせ;キナゾリンジオン類、ベンズオキサジ
ン、ナフトオキサジン誘導体;ベンズオキサジン−2,
4−ジオン類(例えば、1,3−ベンズオキサジン−
2,4−ジオン);ピリミジン類及び不斉トリアジン類
(例えば、2,4−ジヒドロキシピリミジン)、及びテ
トラアザペンタレン誘導体(例えば、3,6−ジメルカ
プト−1,4−ジフェニル−1H,4H−2,3a,
5,6a−テトラアザペンタレン)。好ましい色調剤と
してはフタラジノン又はフタラジンである。
【0067】本発明の熱現像感光材料に好適なバインダ
ーは透明又は半透明で、一般に無色であり、天然ポリマ
ー、合成樹脂やポリマー及びコポリマー、その他フィル
ムを形成する媒体、例えば:ゼラチン、アラビアゴム、
ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、
セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレー
ト、ポリビニルピロリドン、カゼイン、デンプン、ポリ
アクリル酸、ポリメチルメタクリル酸、ポリ塩化ビニ
ル、ポリメタクリル酸、コポリ(スチレン−無水マレイ
ン酸)、コポリ(スチレン−アクリロニトリル)、コポ
リ(スチレン−ブタジエン)、ポリビニルアセタール類
(例えば、ポリビニルホルマール及びポリビニルブチラ
ール)、ポリエステル類、ポリウレタン類、フェノキシ
樹脂、ポリ塩化ビニリデン、ポリエポキシド類、ポリカ
ーボネート類、ポリビニルアセテート、セルロースエス
テル類、ポリアミド類がある。親水性でも非親水性でも
よい。
【0068】しかしながら上記のうち好ましいバインダ
ーとしては、疎水性のポリビニルブチラール、セルロー
スアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリ
エステル、ポリカーボネート、ポリアクリル酸、ポリウ
レタンなどがあげられる。その中でもポリビニルブチラ
ール、セルロースアセテート、セルロースアセテートブ
チレート、ポリエステルは特に好ましく用いられる。
【0069】本発明においては、感光性層のバインダー
量が1.5〜6g/m2であることが好ましく、さらに
好ましくは1.7〜5g/m2である。
【0070】本発明においては、感光性層側にマット剤
を含有することが好ましい。ポリマーマット剤又は無機
マット剤を乳剤層側の全バインダーに対し、重量比で
0.5〜10%含有することが好ましい。
【0071】本発明において用いられるマット剤の材質
は、有機物及び無機物のいずれでもよい。例えば、無機
物としては、スイス特許第330,158号等に記載の
シリカ、仏国特許第1,296,995号等に記載のガ
ラス粉、英国特許第1,173,181号等に記載のア
ルカリ土類金属又はカドミウム、亜鉛等の炭酸塩、等を
マット剤として用いることができる。有機物としては、
米国特許第2,322,037号等に記載の澱粉、ベル
ギー特許第625,451号や英国特許第981,19
8号等に記載された澱粉誘導体、特公昭44−3643
号等に記載のポリビニルアルコール、スイス特許第33
0,158号等に記載のポリスチレン或いはポリメタア
クリレート、米国特許第3,079,257号等に記載
のポリアクリロニトリル、米国特許第3,022,16
9号等に記載されたポリカーボネートの様な有機マット
剤を用いることができる。
【0072】マット剤の形状は、定形、不定形どちらで
も良いが、好ましくは定形で、球形が好ましく用いられ
る。マット剤の大きさはマット剤の体積を球形に換算し
たときの直径で表される。本発明においてマット剤の粒
径とはこの球形換算した直径のことを示すものとする。
【0073】本発明に用いられるマット剤は、平均粒径
が0.5μm〜10μmであることが好ましく、更に好
ましくは1.0μm〜8.0μmである。又、粒子サイ
ズ分布の変動係数としては、50%以下であることが好
ましく、更に好ましくは40%以下であり、特に好まし
くは30%以下となるマット剤である。
【0074】ここで、粒子サイズ分布の変動係数は、下
記の式で表される値である。
【0075】 (粒径の標準偏差)/(粒径の平均値)×100 本発明に係るマット剤は任意の構成層中に含むことがで
きるが、本発明の目的を達成するためには好ましくは感
光性層以外の構成層であり、更に好ましくは支持体から
見て最も外側の層である。
【0076】本発明に係るマット剤の添加方法は、予め
塗布液中に分散させて塗布する方法であってもよいし、
塗布液を塗布した後、乾燥が終了する以前にマット剤を
噴霧する方法を用いてもよい。また複数の種類のマット
剤を添加する場合は、両方の方法を併用してもよい。
【0077】本発明の熱現像感光材料の各成分を含む組
成物は、支持体上に1層又は2層以上に分割されて塗布
される。支持体の素材としては、情報記録材料としての
取り扱い上、可撓性のあるシート又はロールに加工でき
るものが好適である。従って本発明の熱現像感光材料に
おける支持体としては、プラスチックフィルム(例えば
セルロースアセテートフィルム、ポリエステルフィル
ム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレ
ンナフタレートフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイ
ミドフィルム、セルローストリアセテートフィルム又は
ポリカーボネートフィルム等)が好ましく、前述のよう
に本発明においては2軸延伸したポリエチレンテレフタ
レートフィルムが特に好ましい。
【0078】これらの支持体上に感光層や、後述する保
護層及びバックコート層等本発明の感光材料上に必要な
各層を塗設する方法に特に制限はなく、従来知られてい
る、エアナイフコーティング、ディップコーティング、
バーコーティング、カーテンコーティング、ホッパーコ
ーティングなどの方法を用いることができる。又、これ
らの層を2層以上同時に塗布してもよい。塗布液の溶媒
としてはMEK、酢酸エチル、トルエンの様な有機溶媒
が好ましく用いられる。
【0079】本発明の熱現像感光材料は支持体上に少な
くとも一層の感光性層を有している。支持体の上に感光
性層のみを形成しても良いが、感光性層の上に少なくと
も1層の非感光性層を形成することが好ましい。特に感
光材料の表面を保護したり擦り傷を防止するために、感
光性層の外側に非感光性層を有することができる。これ
らの非感光性層に用いられるバインダーは感光性層に用
いられるバインダーと同じ種類でも異なった種類でもよ
い。又、感光性層に通過する光の量又は波長分布を制御
するために感光性層と同じ側又は反対側にフィルター層
を形成しても良いし、感光性層に染料又は顔料を含ませ
ても良い。染料としては特開平8−201959号の化
合物が好ましい。感光性層は複数層にしても良く、また
階調の調節のため感度を高感層/低感層又は低感層/高
感層にしても良い。各種の添加剤は感光性層、非感光性
層、又はその他の形成層のいずれに添加しても良い。本
発明の熱現像感光材料には例えば、界面活性剤、酸化防
止剤、安定化剤、可塑剤、紫外線吸収剤、被覆助剤等を
用いても良い。
【0080】本発明の熱現像感光材料は、不要な廃棄物
を出さない為に、好ましくはモノシート型(画像形成す
るために供与した材料は全て観察される画像シートとし
て完成される型)熱現像感光材料である。前述したよう
に、熱現像感感光材料中の分光増感色素の種類をかえる
ことによって露光用レーザー光の波長に応じた感光性を
該熱現像感光材料にもたせることができる。また、通常
のやり方としては、赤外レーザー用の熱現像感光材料で
あることが好ましい。さらに赤外レーザー露光の波長が
750nm以上、さらに好ましくは800nm以上であ
るとよい。このような波長域のレーザーに対応させるた
めには、これらの波長域、即ち、赤外領域に感度を有す
るように分光増感させる必要がある。赤外分光増感色素
としては前述したもののなかから使用するレーザー光に
適したものを用いればよい。
【0081】しかしながら本発明の熱現像感光材料の露
光には、赤外領域に発光のある赤外レーザーである赤色
半導体レーザー、赤外半導体レーザーの他にも、紫外レ
ーザー、青色半導体レーザー、緑色半導体レーザー、赤
色半導体レーザー、アルゴンイオンレーザー、ヘリウム
ネオンレーザーなどを使用することができる。
【0082】本発明において、露光はレーザー走査露光
により行うことが好ましいが、感光材料の露光面と走査
レーザー光のなす角度が実質的に垂直になることがない
レーザー走査露光機を用いることが好ましい。
【0083】ここで「実質的に垂直になる事がない」と
はレーザー走査中にもっとも垂直に近い角度として好ま
しくは55度以上88度以下、より好ましくは60度以
上86度以下、更に好ましくは65度以上84度以下、
最も好ましくは70度以上82度以下である事をいう。
【0084】レーザー光が、感光材料に走査されるとき
の感光材料露光面でのビームスポット直径は、好ましく
は200μm以下、より好ましくは100μm以下であ
る。これはスポット径が小さい方がレーザー入射角度の
垂直からのずらし角度を減らせる点で好ましい。尚、ビ
ームスポット直径の加減は10μmである。この様なレ
ーザー走査露光を行うことにより干渉縞様のムラの発生
等のような反射光に係わる画質劣化を減じることが出来
る。
【0085】又、本発明における露光は縦マルチである
走査レーザー光を発するレーザー走査露光機を用いて行
うことも好ましい。縦単一モードの走査レーザー光に比
べて干渉縞様のムラの発生等の画質劣化が減少する。
【0086】縦マルチ化するには、合波による、戻り光
を利用する、高周波重畳をかける等の方法がよい。尚、
縦マルチとは、露光波長が単一でない事を意味し、通常
露光波長の分布が5nm以上、好ましくは10nm以上
になるとよい。露光波長の分布の上限には特に制限はな
いが、通常60nm程度である。
【0087】これらの熱現像感光材料に露光し画像を記
録する際、レーザー走査露光機により102〜107er
gs/cm2の照度で、10-12〜10-7秒の露光を行う
ことが必要であり、このような高照度短時間露光での写
真特性が優れていることが本発明感光材料での特徴であ
る。
【0088】本発明の熱現像感光材料は常温で安定であ
るが、露光後高温(例えば、80℃〜140℃)に加熱
することで現像される。加熱することで有機銀塩(酸化
剤として機能する)と還元剤との間の酸化還元反応を通
じて銀を生成する。この酸化還元反応は露光でハロゲン
化銀に発生した潜像の触媒作用によって促進される。露
光領域中の有機銀塩の反応によって生成した銀は黒色画
像を提供し、これは非露光領域と対照をなし、画像の形
成がなされる。この反応過程は、外部から水等の処理液
をいっさい供給することなしで進行する。
【0089】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0090】実施例1 (支持体の作製)濃度0.170(コニカ(株)製デン
シトメータPDA−65)に青色着色した、厚み175
μmのPETフィルムの両面に8w/m2・分のコロナ
放電処理を施した。
【0091】〔感光性乳剤Aの調製〕 (感光性ハロゲン化銀乳剤Aの調製)水900ml中に
平均分子量10万のオセインゼラチン7.5g及び臭化
カリウム10mgを溶解して温度35℃、pHを3.0
に合わせた後、硝酸銀74gを含む水溶液370mlと
(98/2)のモル比の臭化カリウムと沃化カリウム及
び塩化イリジウムを銀1モル当たり1×10-4モル含む
水溶液370mlをpAg7.7に保ちながらコントロ
ールドダブルジェット法で10分間かけて添加した。そ
の後4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−
テトラザインデン0.3gを添加しNaOHでpHを5
に調整して平均粒子サイズ0.06μm、粒子サイズの
変動係数12%、〔100〕面比率87%の立方体沃臭
化銀粒子を得た。この乳剤にゼラチン凝集剤を用いてハ
ロゲン化銀粒子を凝集沈降させ脱塩処理後フェノキシエ
タノール0.1gを加え、pH5.9、pAg7.5に
調整して、感光性ハロゲン化銀乳剤Aを得た。
【0092】(ベヘン酸ナトリウム水溶液の調製)34
0mlのイソプロパノールにベヘン酸34gを65℃で
溶解した。次に撹拌しながら0.25Nの水酸化ナトリ
ウム水溶液をpH8.7になる様に添加した。この際水
酸化ナトリウム水溶液は約400ml必要とした。次に
このベヘン酸ナトリウム水溶液を減圧濃縮を行いベヘン
酸ナトリウムの濃度が重量%で8.9%とした。
【0093】(ベヘン酸銀分散物の調製)750mlの
蒸留水中に30gのオセインゼラチンを溶解した溶液に
2.94Mの硝酸銀水溶液を加え銀電位を400mVと
した。この中にコントロールドダブルジェット法を用い
て78℃の温度下で前記ベヘン酸ナトリウム水溶液37
4mlを44.6ml/分のスピードで添加し同時に
2.94Mの硝酸銀水溶液を銀電位が400mVになる
様に添加した。添加時のベヘン酸ナトリウム及び硝酸銀
の使用量はそれぞれ0.092モル、0.101モルで
あった。
【0094】添加終了後さらに30分撹拌し限外濾過に
より水溶性塩類を除去した。
【0095】(感光性乳剤B1〜B13の調製)このベ
ヘン酸銀分散物に前記ハロゲン化銀乳剤Aをそれぞれ
0.01モル加え、更に撹拌しながらポリ酢酸ビニルの
酢酸n−ブチル溶液(1.2wt%)100gを徐々に
添加して分散物のフロックを形成後、水を取り除き、更
に2回水洗した。
【0096】また、比較の化合物及び一般式1の化合物
の溶液を表1に示すように添加し、50℃、20分間撹
拌した。引き続き比較金増感剤である塩化金酸及び一般
式3の化合物を表1の様に加えて20分撹拌した。その
後さらに2回水洗した。
【0097】比較の化合物としてはカブリ防止剤として
知られているN−ブロムコハク酸イミドを用いた。
【0098】水の除去を行った後、残った分散物200
gに対し、バインダーとしてポリビニルブチラール(平
均分子量3000)の2.5wt%の酢酸ブチルとイソ
プロピルアルコールの1:2混合溶液60gを撹拌しな
がら加えた後、こうして得られたゲル状のベヘン酸銀及
びハロゲン化銀の混合物にバインダーとしてポリビニル
ブチラール(平均分子量4000)1.5g及びイソプ
ロピルアルコール240mlを加え500gに仕上げて
分散し、このようにしてそれぞれ感光性乳剤B1〜B1
3を調製した。
【0099】〔感光層塗布液の調製〕前記感光性乳剤B
1〜B13それぞれ500gずつ用いて、これにメチル
エチルケトン(MEK)100gを撹拌しながら加え2
1℃に保温した。
【0100】一般式2の化合物を前記B1〜B13に表
1に記載の様に加え、1時間撹拌し、さらにそれぞれ臭
化カルシウム(10%メタノール溶液3.25ml)を
添加して30分撹拌した。
【0101】次に赤外増感色素1及び4−クロロ−2−
ベンゾイル安息香酸、および強色増感剤(5−メチル−
2−メルカプトベンズイミダゾール)の混合溶液(混合
比率1:250:20、増感色素で0.1%メタノール
溶液、7ml)を添加して1時間撹拌した後に温度を1
3℃まで降温してさらに30分撹拌する。
【0102】これを13℃に保温したまま、ポリビニル
ブチラール48gを添加して充分溶解させてから、以下
の添加物を添加する。
【0103】 フタラジン 1.5g テトラクロロフタル酸 0.5g 4−メチルフタル酸 0.5g IR染料 8mg 現像剤(1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)− 2−メチルプロパン) 15g デスモデュN3300(モーベイ社、脂肪族イソシアネート) 1.10g カブリ防止剤1 1.55g
【0104】
【化18】
【0105】
【化19】
【0106】〈感光層面側塗布〉感光層1:前記の組成
の液をそれぞれ塗布銀量1.8g/m2、バインダーと
してのポリビニルブチラールを8.5g/m2になる様
に前記支持体上に塗布した。
【0107】さらに以下の各層を順次形成し、試料N
o.1〜21を作製した。尚、乾燥は各々75℃、5分
間で行った。
【0108】〈バック面側塗布〉以下の組成の液を湿潤
厚さ80ミクロンになるように塗布した。
【0109】 ポリビニルブチラール(10%イソプロパノール溶液) 150ml 染料−B 70mg 染料−C 70mg
【0110】
【化20】
【0111】〈表面保護層〉以下の組成の液を湿潤厚さ
100μmになる様に各感光層上に塗布した。
【0112】 アセトン 175ml 2−プロパノール 40ml メタノール 15ml セルロースアセテート 8g フタラジノン(4.5%DMF溶液) 8ml フタラジン 1g 4−メチルフタル酸 0.72g テトラクロロフタル酸 0.22g テトラクロロフタル酸無水物 0.5g 平均粒径4μmの単分散シリカ バインダーに対して1重量%
【0113】
【表1】
【0114】センシトメトリーの評価 上記で作製した熱現像感光材料を半切りサイズに加工し
た後、810nmの半導体レーザーを用いて像様露光し
た。塗布試料の露光面と露光レーザー光の角度は80d
egとした。又、レーザーの出力は75mWであり、但
し高周波重畳をし縦マルチモードで出力した。露光時間
は1×10-7秒で露光した。熱現像処理はヒートドラム
を用いて均一加熱を行い、処理は120℃、15秒で行
った。感度(カブリより1.0高い濃度を与える露光量
の比の逆数)を測定した。但し、試料No.2〜11に
ついては本発明の金増感剤を用いていない水準なので、
試料No.1の値を100とした相対値で示し、試料N
o.13〜21については金増感剤を用いており、試料
No.12の感度を100とした値で示す。
【0115】またDmaxについても、同様である。結
果を表2に示す。
【0116】生保存性の評価 作製した熱現像感光材料を内部が25℃で湿度55%に
保たれた密閉容器中に入れた後50℃で7日間経時した
(強制経時)。比較として同じ熱現像感光材料を25℃
で湿度55%にて遮光容器中に7日経時保存した。これ
らの試料をセンシトメトリーの評価に用いたものと同じ
処理を行い、カブリ部分の濃度も測定した。
【0117】(カブリの増加1)=(強制経時のカブ
リ)−(比較用経時のカブリ) を算出し感光材料の生保存性をみた。こちらの方は、試
料No.1の値を100として、試料No.2〜21に
ついて算出した結果を表2に示す。
【0118】画像保存性の評価 センシトメトリー評価と同じ処理をした2枚の試料を1
枚は25℃、55%で2日間遮光保存し、もう1枚は2
5℃、55%で2日間自然光に晒した後、両者のカブリ
部分の濃度を測定した。
【0119】(カブリの増加2)=(自然光に晒したと
きのカブリ)−(遮光保存したときのカブリ) を算出することで画像保存性をみた。これについても生
保存性と同じく、試料No.1での値を100とし、試
料No.2〜21についてのデータを相対値で示した。
【0120】画像の色調評価 現像後に得られた画像の銀色調を目視により以下のよう
に評価した。
【0121】 A:黒色 B:やや黄色みを帯びている C:褐色 結果を表2に示す。
【0122】
【表2】
【0123】表2より本発明の試料はカブリが低く、十
分な感度があり、最高濃度が高く良好な硬調性を有し、
かつ、感材の生保存安定性および画像保存性も良好であ
ることがわかる。又、本発明の金増感剤を用いた試料は
従来の塩化金酸を用いたものに比べて、高感度でカブリ
が低く、画像の保存性、生試料の保存性にも優れる結果
であった。現像銀の色調も従来のものに比べ黒味が強く
好ましい。
【0124】実施例2 感光層塗布液の調製を以下のように変更して、実施例1
と同様な方法で塗布試料を作った。
【0125】〔感光層塗布液の調製〕実施例1で用いた
感光性乳剤B1、B2及びB4をそれぞれ(500g当
たりに)及びMEK100gを撹拌しながら21℃に保
存し、以下に示すようにして試料を作製した。
【0126】B1を比較として用いる。但し、B1に臭
化カルシウム(10%メタノール溶液3.25ml)を
添加して30分撹拌した後、増感色素溶液を添加した。
【0127】B2の乳剤を調製後、臭化カルシウム(1
0%メタノール溶液3.25ml)を添加して30分撹
拌した後、増感色素溶液を添加する。
【0128】B4の乳剤を調製後、臭化カルシウム(1
0%メタノール溶液3.25ml)を添加して30分撹
拌した後、増感色素溶液を添加する。
【0129】同じくB4の乳剤を調製後、今度は一般式
2の化合物2−1又、2−14を表3に従って、8×1
-3モル/Agモル加え、臭化カルシウム(10%メタ
ノール溶液3.25ml)をそれぞれ添加して30分撹
拌した後、増感色素溶液を添加する。
【0130】又、B1を用いて、臭化カルシウムを加え
た後30分撹拌し、次いで比較金増感剤として塩化金酸
を表3のように添加し、10分撹拌した。次いで増感色
素溶液を添加した。
【0131】又、B1を用いて、臭化カルシウムを加え
た後30分撹拌し、次いで金増感剤として本発明の一般
式3で表される化合物を表3のように添加し、10分撹
拌した。次いで増感色素溶液を添加した。
【0132】又、B4を用いて、臭化カルシウムを加え
た後、金増感剤として本発明の一般式3で表される化合
物をやはり表3に従ってそれぞれ添加し、10分間撹拌
し、次いで増感色素溶液を添加した。
【0133】又、B4を用いて、今度は一般式2の化合
物2−1を表3に従って、8×10-3モル/Agモル加
え、臭化カルシウムを加えた後、金増感剤として本発明
の一般式3で表される化合物をやはり表3に従ってそれ
ぞれ添加し、10分間撹拌し、次いで増感色素溶液を添
加した。
【0134】又、同様にB4を用いて、これに一般式2
の化合物2−1を表3の様に加え、臭化カルシウムを加
えた後、金増感剤として塩化金酸をやはり表3に従って
添加し同様に10分撹拌の後、増感色素溶液を添加し
た。
【0135】増感色素溶液:増感色素1(前記構造)、
4−クロロ−2−ベンゾイル安息香酸、および強色増感
剤(5−メチル−2−メルカプトベンズイミダゾール)
の混合溶液(混合比率1:250:20、増感色素で
0.1%メタノール溶液、7ml) 以上、いずれも増感色素添加後には、1時間撹拌した後
に、温度を13℃まで降温し、新に30分撹拌する。
【0136】次いで、各調製液を13℃に保温したま
ま、ポリビニルブチラール48gを添加して充分溶解し
てから、以下の添加物をそれぞれ添加した。
【0137】 フタラジン 1.5g テトラクロロフタル酸 0.5g 4−メチルフタル酸 0.5g IR染料(実施例1と同じ) 8mg 現像剤(1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル) −2−メチルプロパン) 15g デスモデュN3300(モーベイ社、脂肪族イソシアネート) 1.10g カブリ防止剤1(実施例と同じ) 1.55g 以上の様にして試料No.101〜115を作製した。
以下の表3にこれらをまとめた。
【0138】
【表3】
【0139】得られた上記の試料を以下に示したような
露光条件で露光し、写真性能を評価した。
【0140】センシトメトリーの評価 上記で作製した熱現像感光材料を半切りサイズに加工し
た後、810nmの半導体レーザーを用いて像様露光し
た。塗布試料の露光面と露光レーザー光の角度は80d
egとした。又、レーザー出力は、露光条件A:30m
Wで1×10-5秒露光、照度が8×10-1ergs/c
2、露光条件B:300mWで1×10-9秒露光、照
度が8×105ergs/cm2で、高周波重畳を施し縦
マルチモードで出力した。熱現像処理はヒートドラムを
用いて均一加熱を行い、処理は120℃×15秒で行っ
た。感度(カブリより1.0高い濃度を与える露光量の
比の逆数)を測定した。尚、試料No.101の条件A
の値を100とした相対値で試料No.102〜105
の感度を示し、試料No.106の条件Aでの値を10
0とした相対感度でNo.107〜115について示し
た。
【0141】又、生保存性については、実施例1と同様
に評価し、カブリ、生保存性については、試料No.1
02〜115まで試料No.101の数値を100とし
た相対値で示した。結果を表4に示した。
【0142】
【表4】
【0143】本発明の試料はカブリが低く、最高濃度が
高く良好な階調性を有し、かつ、感材の生保存安定性お
よび画像保存性も良好である高照度でも十分な感度があ
り、良好な特性を示すことがわかる。
【0144】
【発明の効果】レーザーイメージャー又、イメージセッ
ター出力用の熱現像感光材料として、高照度の露光にお
いても、高感度でカブリが低い保存性の良好な熱現像感
光材料が得られた。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に有機銀塩、感光性ハロゲン化
    銀粒子及び還元剤を含有する熱現像感光材料に於て、該
    感光性ハロゲン化銀粒子が、下記一般式1で表される化
    合物の少なくとも1種の存在下で作られたことを特徴と
    する熱現像感光材料。 一般式1 R1−(S)m−R2 〔式中、R1及びR2は脂肪族基、芳香族基、ヘテロ環基
    又は互いに結合して環を形成することができる原子群を
    表す。またR1、R2は同じでも異なっていてもよい。m
    は2〜6の整数を表す。〕
  2. 【請求項2】 下記一般式2で表される化合物の少なく
    とも1種を含有することを特徴とする請求項1に記載の
    熱現像感光材料。 【化1】 〔式中、Hal1及びHal2はハロゲン原子を表す。H
    al1及びHal2は同じであっても異なっていても良
    い。XはF-、Cl-、Br-、I-、カルボン酸アニオ
    ン、スルホン酸アニオン、又はりん酸アニオンを表す。
    3はカルボニル基を部分構造として有する基を表し、
    4及びR5は窒素原子に置換可能な置換基又は水素原子
    を表す。R3、R4、R5は窒素原子が環内原子となる環
    状構造を形成するように互いに結合してもよい。nは1
    又は2を表す。〕
  3. 【請求項3】 支持体上に有機銀塩、感光性ハロゲン化
    銀粒子及び還元剤を含有する熱現像感光材料に於て、該
    感光性ハロゲン化銀粒子が下記一般式3で表される金
    (I価)化合物の少なくとも1種により増感されている
    ことを特徴とする熱現像感光材料。 一般式3 R11−R12−Au(I価)−S−R13 〔式中、R12は−SO2S−、−(S)m−、−(Se)
    m−、−(Te)m−、を表し、mは1〜6である。R11
    及びR13は置換または無置換の脂肪族炭化水素、芳香族
    炭化水素またはヘテロ環を表す。R11及びR13は各々同
    じか、又は異なってもよい。〕
  4. 【請求項4】 感光性ハロゲン化銀粒子が前記一般式3
    で表される金(I価)化合物の少なくとも1種により増
    感されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    熱現像感光材料。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3又は4に記載の熱現像
    感光材料に露光し画像を記録する際、レーザー走査露光
    機により102〜107ergs/cm2の照度で、10
    -12〜10-7秒の露光を行うことを特徴とする画像記録
    方法。
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US6737227B1 (en) 2003-03-07 2004-05-18 Eastman Kodak Company Thermally developable emulsions and materials containing heterocyclic disulfide compounds

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US6849392B2 (en) 2003-01-14 2005-02-01 Eastman Kodak Company Thermally developable emulsions and materials containing triazine-thione compounds
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