JP2000229820A - 酸性染毛料組成物 - Google Patents
酸性染毛料組成物Info
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Abstract
え、酸性染料を安定に配合でき、粘度の経時変化が少な
い酸性染毛料組成物を提供する。 【解決手段】 (a)酸性染料、(b)フェノキシイソ
プロパノール、(c)水溶性高分子化合物、および
(d)ヒドロキシエタンジホスホン酸を含有し、粘度が
3000〜30000cpsであり、pHが2〜5であ
ることを特徴とする酸性染毛料組成物。
Description
よび粘度の安定性に優れ、かつ毛髪に適度な弾力を与え
る酸性染毛料に関するものである。
性であるため、酸化染料を用いた酸化染毛剤と比較して
毛髪の損傷が少なく、また安全性や簡便性に優れるた
め、広く用いられている。
販されている酸性染毛料は、染料を毛髪に浸透させるた
めの促進剤としてベンジルアルコールが用いられている
ため、十分な染色性を得ることが困難であった。また、
アルカリ性の酸化染毛剤より毛髪のダメージは少ない
が、仕上がり時に毛髪がボリュームダウンするという課
題がある。
用いて適度な粘度に調整されるが、長期間の保存に耐え
る粘度安定性の良い酸性染毛料がなかったため、製造直
後は塗布に適した粘度であっても長期間保管されていた
ものは粘度が低下して液状となったり、ゲル化により粘
度が上昇して堅くなり、いずれも毛髪への塗布に適さな
い粘度になってしまうという課題があった。そのため操
作性が悪くなり、通常でさえ毛髪へ塗布する際に染毛液
が地肌についたり、塗布後に染毛液が地肌に垂れ落ちた
りすると、色素が染着して落ち難く、いつまでも残って
しまうという酸性染毛料の課題を助長することがあっ
た。
料は比較的日光に弱く、窓辺などの直射日光が当たりや
すい場所に長期間保管すると、染料が分解して色が変わ
ったりあるいは消失してしまうことがあり、保存容器の
素材および保管状態に細心の注意を払わなければならな
かった。
鑑み鋭意研究を重ねた結果、特定の成分を組み合わせ、
適度な粘度とpHで作用させることにより、染色性に優
れ、かつ毛髪に適度な弾力を与え、酸性染料を安定に配
合でき、粘度の経時変化が少ない酸性染毛料組成物を提
供することができることを見出し、本発明を完成するに
至った。
(b)フェノキシイソプロパノール、(c)水溶性高分
子化合物、および(d)ヒドロキシエタンジホスホン酸
および/またはその塩を含有し、粘度が3000〜30
000cpsに調整され、pHが2〜5である酸性染毛
料組成物を提供するものである。
しては、化粧品に用いられるものであれば特に制限はな
く、例えばニトロ染料、アゾ染料、ニトロソ染料、トリ
フェニルメタン染料、キサンテン染料、キノリン染料、
アントラキノン染料、インジゴ染料などが挙げられる。
できるタール色素を定める省令」(昭和41年告示、厚
生省)により定められた酸性染料である赤色2号、赤色
3号、赤色102号、赤色104号、赤色105号、赤
色106号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1
号、青色2号、赤色201号、赤色220号、赤色22
7号、赤色230号、赤色231号、赤色232号、橙
色205号、橙色207号、黄色202号、黄色203
号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、青色
202号、青色203号、青色205号、褐色201
号、赤色401号、赤色502号、赤色503号、赤色
504号、赤色506号、橙色402号、黄色402
号、黄色403号、黄色406号、黄色407号、緑色
401号、緑色402号、紫色401号、黒色401号
などが挙げられる。
量%が好ましく、より好ましくは0.01〜3重量%で
ある。直接染料の量が0.005重量%より少ない場合
には、染毛効果が不十分となり、逆に5重量%より多い
場合には、それ以上の染着効果が期待できず、頭皮や手
指への染着が著しくなるばかりか、染毛後の色落ちも多
くなる。
イソプロパノールは、酸性染料及びアミノ酸の毛髪への
浸透剤として優れた成分であり、その配合量は、0.1
〜30重量%が好ましく、より好ましくは0.5〜20
重量%である。0.1重量%未満であると浸透効果が弱
く、30重量%を越えてもそれ以上の効果を期待できな
い。
子化合物は、組成物を増粘させ、操作性を良くし、毛髪
への適度な付着性をもたせるのに必要な成分であり、化
粧品に用いられうるものであれば特に制限はない。しか
し、後に述べるヒドロキシエタンジホスホン酸およびそ
の塩の効果を期待すると、セルロース系水溶性高分子化
合物や合成系水溶性高分子化合物が好ましく、また施術
後の水洗時の毛髪の感触やスタイリングのしやすさを考
慮するとセルロース系水溶性高分子化合物やガム系水溶
性高分子化合物が好ましい。
は、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロースおよびカルボキシメ
チルセルロースとその塩類等のセルロース系水溶性高分
子化合物、カードラン、プルラン、ペクチン、トラガン
トガム、ジェランガム、キサンタンガムおよびアラビア
ガム等のガム系水溶性高分子化合物、でんぷん類、デキ
ストリンおよびカルボキシメチルでんぷん等のでんぷん
系水溶性高分子化合物、アルギン酸ナトリウム等の天然
系水溶性高分子化合物、カルボキシビニルポリマー、ポ
リアクリル酸とその塩類、アクリル酸・メタクリル酸ア
ルキル共重合体、ポリビニルアルコールおよびポリビニ
ルピロリドン等の合成系水溶性高分子化合物が挙げられ
る。
るいは複数組み合わせて調製される組成物の粘度は、3
000〜30000cpsの範囲が好ましい。この範囲
をはずれた場合は、本発明の組成物の操作性が悪くな
り、毛髪に対し均一かつ充分に保持されないため、結果
として染色性が低下したり、地肌をひどく汚したりする
ことがある。従って、その配合量は、上述のように組成
物の粘度を3000〜30000cpsに調整する量で
あることが重要であり、特に限定されない。
エタンジホスホン酸およびその塩は通常キレート剤とし
て使用される成分である。この成分を配合することによ
り、染料の日光安定性が向上し、粘度の経時変化が少な
くなる。その配合量は0.005〜5重量%が好まし
い。0.005重量%よりも少ないと十分な安定性が得
られず、5重量%を越えてもそれ以上の効果は得られな
いので経済的でない。なお、より好ましくは0.02〜
3重量%であり、0.02重量%以上配合することによ
り、より優れた安定性が得られる。しかし3重量%を越
えた場合は、安定性の上昇効果が少なくなる。なお、塩
としては、例えば四ナトリウム塩や四カリウム塩が用い
られる。市販品としてはヘンケルジャパン株式会社のタ
ーピナルSL,4NL、ライオン株式会社のフェリオッ
クス115,116などが挙げられる。
定化効果には、ヒドロキシエタンジホスホン酸のキレー
ト作用が影響していると考えられるが、その他のキレー
ト剤、例えばエデト酸とその塩類やエチレンジアミンヒ
ドロキシエチル三酢酸三ナトリウムなど一般に広く使用
されているものでは、本発明の効果を発揮しない。これ
らのことから、キレート作用の他に、ヒドロキシエタン
ジホスホン酸特有の何らかの作用が関与すると思われる
が、詳細は不明である。
る。pHが2より低いと、毛髪が傷むおそれがあり、ま
たpHが5を越えると染色性が低下する。pHの調整は
通常化粧品に使用される酸であれば特に限定されない。
例えば、有機酸としては、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、
酒石酸、レブリン酸、シュウ酸などが挙げられる。
(e)アミノ酸もしくはその塩を配合すると、毛髪に適
度な弾力を与えることができ、仕上がりの風合いが良く
なりスタイリングしやすくなる。その配合量は0.05
〜5重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜3重量
%である。0.05重量%より少ないと、毛髪に適度な
弾力を与えるたり、仕上がりの風合いを良くする効果が
期待できず、また5重量%より多くてもそれ以上の効果
は得られず経済的でない。アミノ酸としては、酸性アミ
ノ酸であるグルタミン酸、アスパラギン酸もしくはこれ
らの塩が効果の点でより好ましい。
安定性、pH範囲、粘度範囲、使用感、染色性を損なわ
ない範囲であれば、化粧品に配合可能な油性成分、各種
界面活性剤、保湿剤、防腐剤、コンディショニング剤、
香料などを配合することができる。
は、主にジェル状であると、充分な効果を得ることがで
きる。またクリーム状や乳液状とすることもできるが、
乳化物の場合、染色性、堅牢性および色素安定性は充分
に効果的であるが、粘度安定性に寄与する効果は小さく
なる。
シやブラシなどの適当な道具を用いて毛髪に塗布して、
室温もしくは加温にて5〜40分放置した後、洗髪して
乾燥すればよい。
らに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を越えない
限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
性染毛料組成物を常法により調製した。比較例1は従来
の酸性染毛料の最も基本的な処方である。これらを用い
て染色性、毛髪の弾力および組成物の経時安定性につい
て評価した。試験方法及び評価基準を以下に示す。
酸性染毛料組成物を均一に塗布し、室温にて20分間放
置した。次いで、その毛束を通常のシャンプーで洗浄
し、水で十分に濯いだ後に乾燥した。この毛束につい
て、下記の基準により評価した。 ○;比較例1に比べ良好 △;比較例1と同程度 ×;比較例1より悪い
組成物を均一塗布し、室温にて20分間放置した。次い
で、その毛束を通常のシャンプーで洗浄し、水で十分に
濯いだ後に乾燥した。この毛束について、下記の基準に
より評価した。 ○;処理前と比較して、適度な弾力がある ×;処理前と同程度
良い窓際に2週間放置して、染料の変化を観察した。判
定は目視にて行い、以下の基準で評価した。 ○:変化なし △:色が薄くなる/色調が変わる ×:色が消失する
存した。この試験は、室温で長期間保存した時の結果を
短期的に再現する方法である。この試験で、各組成物の
粘度と粘質の変化を観察した。粘度はB型粘度計で測定
し、保存前に対する増減を以下の基準で評価した。な
お、カッコ内は操作性を示した。 ◎:95〜105%(操作性全く変わらず) ○:70〜95または105〜150%(操作性問題な
し) △:40〜70または150〜250%(操作性低下、
要注意) ×:40%未満または250%を超える(操作性悪し) 結果を表1に示す。
よび染料、粘度安定性のいずれもが優れた半永久染毛料
組成物が得られた。一方、比較例1〜4の結果から明ら
かなように、ベンジルアルコールではフェノキシイソプ
ロパノールほどの染色性を実現できず、またヒドロキシ
エタンジホスホン酸を含有しない時は保存試験で粘度と
染料の安定性を確保することができず、他のキレート剤
を含有したときには、染料の安定性に若干変化があった
ものの、やはり粘度安定性を確保することはできなかっ
た。さらにアミノ酸を配合することにより、毛髪に適度
な弾力を与えることができた。
毛料組成物を常法により調製した。これらを用いて操作
性を評価した。結果を表2に示す。
化合物の量以外は全て同じ組成であり、染色性、毛髪の
弾力性および色素経時安定性は良好な結果を示した。し
かし各組成物の粘度が違うため、比較例5は流動性があ
りすぎて操作中に垂れ落ちを起こしやすく、頭皮を汚し
てしまっていた。また比較例6は逆に粘度が高すぎるた
め伸びが悪く、毛髪に均一に塗布することが困難とな
り、ムラ染まりを起こしていた。
に対するヒドロキシエタンジホスホン酸の効きがやや悪
く、比較例5は液化の傾向が、比較例6ではゲル化の傾
向が見られ、適度な粘度に調整することが本発明の要件
であることが示された。
ホスホン酸を除いた比較例7を常法により調製し、実施
例1と同様に染色性及び毛髪の弾力の評価を行ったとこ
ろ、実施例1と同様の良好な結果が得られた。保存安定
性試験では、実施例4の場合、粘度は高分子化合物によ
るものより乳化による要因が大きく、比較例7と粘度変
化に差はなく良好であったが、色素の安定性は実施例4
が良好であった。
色性に優れ、かつ毛髪に適度な弾力を与え、酸性染料を
安定に配合でき、粘度の経時変化が少ない酸性染毛料組
成物を提供することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 次の成分(a)〜(d): (a)酸性染料、(b)フェノキシイソプロパノール、
(c)水溶性高分子化合物、および(d)ヒドロキシエ
タンジホスホン酸および/またはその塩を含有し、粘度
が3000〜30000cps、pHが2〜5に調整さ
れたことを特徴とする酸性染毛料組成物。 - 【請求項2】 さらに、成分(e): (e)アミノ酸および/またはその塩を含有してなるこ
とを特徴とする請求項1記載の酸性染毛料組成物。
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-
1999
- 1999-02-08 JP JP02947699A patent/JP3916194B2/ja not_active Expired - Fee Related
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