JP2000226905A - ねじ鉄筋の連結方法 - Google Patents
ねじ鉄筋の連結方法Info
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- JP2000226905A JP2000226905A JP11027041A JP2704199A JP2000226905A JP 2000226905 A JP2000226905 A JP 2000226905A JP 11027041 A JP11027041 A JP 11027041A JP 2704199 A JP2704199 A JP 2704199A JP 2000226905 A JP2000226905 A JP 2000226905A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ねじ鉄筋を連結する際に、小さなトルクで大き
な締め付け力を得るようにする。 【解決手段】端継手10,20は、ねじ鉄筋1と同一ピ
ッチの主雌ねじ部11,21とねじ鉄筋1より遥かに小
さなピッチの微細雌ねじ部12,22とを有しており、
互いにねじ方向が逆になっている。中央継手30は、中
央部の工具掛け部31の両側に一対の微細雄ねじ部3
2,33を有しており、微細雌ねじ部12,22と同一
ピッチで、互いにねじ方向が逆になっている。端継手1
0の主雌ねじ部11を一方のねじ鉄筋1に螺合させ、こ
の端継手10の微細雌ねじ部12に中央継手30の一方
の微細雄ねじ部32を螺合させ、この中央継手30の他
方の微細雄ねじ部33に端継手20の微細雌ねじ部22
を螺合させた組立体を、一体に他方のねじ鉄筋1に向け
て回し、端継手20を他方のねじ鉄筋1に螺合させた
後、中央継手30を締め付ける。
な締め付け力を得るようにする。 【解決手段】端継手10,20は、ねじ鉄筋1と同一ピ
ッチの主雌ねじ部11,21とねじ鉄筋1より遥かに小
さなピッチの微細雌ねじ部12,22とを有しており、
互いにねじ方向が逆になっている。中央継手30は、中
央部の工具掛け部31の両側に一対の微細雄ねじ部3
2,33を有しており、微細雌ねじ部12,22と同一
ピッチで、互いにねじ方向が逆になっている。端継手1
0の主雌ねじ部11を一方のねじ鉄筋1に螺合させ、こ
の端継手10の微細雌ねじ部12に中央継手30の一方
の微細雄ねじ部32を螺合させ、この中央継手30の他
方の微細雄ねじ部33に端継手20の微細雌ねじ部22
を螺合させた組立体を、一体に他方のねじ鉄筋1に向け
て回し、端継手20を他方のねじ鉄筋1に螺合させた
後、中央継手30を締め付ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、プレキャスト梁
等のプレキャスト構造体に組み込まれた一対のねじ鉄筋
を連結する方法に関するものである。
等のプレキャスト構造体に組み込まれた一対のねじ鉄筋
を連結する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の連結方法として、例えば、実開
昭59−102825号に記載された連結方法がある。
上掲公報の方法には、一対の筒状をなす端継手と1つの
中央継手とが用いられる。各端継手の内周面には、右ね
じをなすねじ鉄筋と同一ピッチの雌右ねじ部が全長にわ
たって形成されており、しかも一方の端継手の一端部の
内周面には、ねじ鉄筋と同一ピッチの雌左ねじ部が、上
記雌右ねじ部と重なるようにして形成されている。中央
継手の中央部には工具掛け部が設けられ、この工具掛け
部の両側には、ねじ鉄筋と同一ピッチをなし互いに一直
線をなして延びる雄右ねじ部と雄左ねじ部がそれぞれ設
けられている。連結の際は、まず上記一方の端継手の雌
右ねじ部を一方のねじ鉄筋に螺合させる。このとき、こ
の一方の端継手において雌左ねじ部の形成された一端部
がねじ鉄筋の端部を向くようにする。また、他方の端継
手を他方のねじ鉄筋に螺合させる。そして、ねじ鉄筋ど
うしを一直線上に配置する。次に、上記一方の端継手の
一端部を一方のねじ鉄筋から突出させ、その雌左ねじ部
に中央継手の雄左ねじ部を螺合させる。次に、他方の端
継手の一端部を他方のねじ鉄筋から突出させ、その雌右
ねじ部を中央継手の雄右ねじ部と螺合させる。これによ
って、2本のねじ鉄筋どうしが連結される。その後、中
央継手を、一対の端継手が互いに近づく方向に回して締
め付け、2本のねじ鉄筋が引張応力を担うことができる
ようにする。
昭59−102825号に記載された連結方法がある。
上掲公報の方法には、一対の筒状をなす端継手と1つの
中央継手とが用いられる。各端継手の内周面には、右ね
じをなすねじ鉄筋と同一ピッチの雌右ねじ部が全長にわ
たって形成されており、しかも一方の端継手の一端部の
内周面には、ねじ鉄筋と同一ピッチの雌左ねじ部が、上
記雌右ねじ部と重なるようにして形成されている。中央
継手の中央部には工具掛け部が設けられ、この工具掛け
部の両側には、ねじ鉄筋と同一ピッチをなし互いに一直
線をなして延びる雄右ねじ部と雄左ねじ部がそれぞれ設
けられている。連結の際は、まず上記一方の端継手の雌
右ねじ部を一方のねじ鉄筋に螺合させる。このとき、こ
の一方の端継手において雌左ねじ部の形成された一端部
がねじ鉄筋の端部を向くようにする。また、他方の端継
手を他方のねじ鉄筋に螺合させる。そして、ねじ鉄筋ど
うしを一直線上に配置する。次に、上記一方の端継手の
一端部を一方のねじ鉄筋から突出させ、その雌左ねじ部
に中央継手の雄左ねじ部を螺合させる。次に、他方の端
継手の一端部を他方のねじ鉄筋から突出させ、その雌右
ねじ部を中央継手の雄右ねじ部と螺合させる。これによ
って、2本のねじ鉄筋どうしが連結される。その後、中
央継手を、一対の端継手が互いに近づく方向に回して締
め付け、2本のねじ鉄筋が引張応力を担うことができる
ようにする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】別々のプレキャスト構
造物に組み込まれた一対のねじ鉄筋は、ピッチ合わせが
困難である。しかし、上掲公報の方法では、端継手およ
び中央継手のねじ部が、すべてねじ鉄筋と同一ピッチに
なっているので、一対のねじ鉄筋どうしのピッチが一致
していないと、上記他方の端継手と中央継手とを突き合
せ後、螺合させることができず、ねじ鉄筋どうしを連結
できないという問題があった。また、一対の端継手が互
いに近づく方向に締め付ける際に大きなトルクを必要と
するという問題があった。
造物に組み込まれた一対のねじ鉄筋は、ピッチ合わせが
困難である。しかし、上掲公報の方法では、端継手およ
び中央継手のねじ部が、すべてねじ鉄筋と同一ピッチに
なっているので、一対のねじ鉄筋どうしのピッチが一致
していないと、上記他方の端継手と中央継手とを突き合
せ後、螺合させることができず、ねじ鉄筋どうしを連結
できないという問題があった。また、一対の端継手が互
いに近づく方向に締め付ける際に大きなトルクを必要と
するという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、第1の発明は、別々のプレキャストコンクリートか
ら突出された一対のねじ鉄筋の端部どうしを連結するに
あたって、(イ)上記ねじ鉄筋と同一ピッチをなす主雌
ねじ部と、この主雌ねじ部より遥かに小さなピッチをな
す微細雌ねじ部とが、両端部に一直線上に形成された第
1端継手と、(ロ)上記ねじ鉄筋と同一ピッチをなす主
雌ねじ部と、上記第1端継手の微細雌ねじ部とピッチが
等しくねじ方向が逆になった微細雌ねじ部とが、両端部
に一直線上に形成された第2端継手と、(ハ)中央部に
設けられた工具掛け部と、この工具掛け部の両側に互い
に一直線をなして延び、ピッチが上記第1、第2端継手
の微細雌ねじ部と等しく、互いにねじ方向が逆になった
一対の微細雄ねじ部とを有する中央継手と、を用意し、
上記第1端継手の主雌ねじ部を一方のねじ鉄筋の端部に
螺合させ、この第1端継手の微細雌ねじ部に上記中央継
手の一方の微細雄ねじ部を螺合させ、この中央継手の他
方の微細雄ねじ部に上記第2端継手の微細雌ねじ部を螺
合させることにより、第1、第2端継手と中央継手の組
立体を上記一方のねじ鉄筋に取り付けた状態で、上記ね
じ鉄筋どうしを一直線上に配置させ、次に、第1端継手
を回して上記組立体を他方のねじ鉄筋に向かって移動さ
せることにより、上記第2端継手を他方のねじ鉄筋にほ
ぼ突き当て、次に、上記第2端継手または上記中央継手
を回して、第2端継手の主雌ねじ部と他方のねじ鉄筋と
のピッチを一致させ、次に、上記組立体を一体に他方の
ねじ鉄筋に向けて回すことにより、第1端継手の一方の
ねじ鉄筋への螺合状態を維持しつつ第2端継手の主雌ね
じ部を他方のねじ鉄筋の端部に螺合させ、その後、上記
中央継手を第1、第2端継手が互いに近づく方向に回し
て締め付けることを特徴とする。
め、第1の発明は、別々のプレキャストコンクリートか
ら突出された一対のねじ鉄筋の端部どうしを連結するに
あたって、(イ)上記ねじ鉄筋と同一ピッチをなす主雌
ねじ部と、この主雌ねじ部より遥かに小さなピッチをな
す微細雌ねじ部とが、両端部に一直線上に形成された第
1端継手と、(ロ)上記ねじ鉄筋と同一ピッチをなす主
雌ねじ部と、上記第1端継手の微細雌ねじ部とピッチが
等しくねじ方向が逆になった微細雌ねじ部とが、両端部
に一直線上に形成された第2端継手と、(ハ)中央部に
設けられた工具掛け部と、この工具掛け部の両側に互い
に一直線をなして延び、ピッチが上記第1、第2端継手
の微細雌ねじ部と等しく、互いにねじ方向が逆になった
一対の微細雄ねじ部とを有する中央継手と、を用意し、
上記第1端継手の主雌ねじ部を一方のねじ鉄筋の端部に
螺合させ、この第1端継手の微細雌ねじ部に上記中央継
手の一方の微細雄ねじ部を螺合させ、この中央継手の他
方の微細雄ねじ部に上記第2端継手の微細雌ねじ部を螺
合させることにより、第1、第2端継手と中央継手の組
立体を上記一方のねじ鉄筋に取り付けた状態で、上記ね
じ鉄筋どうしを一直線上に配置させ、次に、第1端継手
を回して上記組立体を他方のねじ鉄筋に向かって移動さ
せることにより、上記第2端継手を他方のねじ鉄筋にほ
ぼ突き当て、次に、上記第2端継手または上記中央継手
を回して、第2端継手の主雌ねじ部と他方のねじ鉄筋と
のピッチを一致させ、次に、上記組立体を一体に他方の
ねじ鉄筋に向けて回すことにより、第1端継手の一方の
ねじ鉄筋への螺合状態を維持しつつ第2端継手の主雌ね
じ部を他方のねじ鉄筋の端部に螺合させ、その後、上記
中央継手を第1、第2端継手が互いに近づく方向に回し
て締め付けることを特徴とする。
【0005】第2の発明は、第1の発明において、上記
第1端継手の主雌ねじ部が、上記第2端継手の主雌ねじ
部より長いことを特徴とする。第3の発明は、第1また
は第2の発明において、上記第1、第2端継手には、そ
れぞれ外側面から上記主雌ねじ部に延びるグラウト注入
口が形成されており、上記中央継手の締め付け後、上記
各端継手のグラウト注入口から上記主雌ねじ部とねじ鉄
筋との間の隙間にグラウトを注入することを特徴とす
る。
第1端継手の主雌ねじ部が、上記第2端継手の主雌ねじ
部より長いことを特徴とする。第3の発明は、第1また
は第2の発明において、上記第1、第2端継手には、そ
れぞれ外側面から上記主雌ねじ部に延びるグラウト注入
口が形成されており、上記中央継手の締め付け後、上記
各端継手のグラウト注入口から上記主雌ねじ部とねじ鉄
筋との間の隙間にグラウトを注入することを特徴とす
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
1を参照して説明する。図1は、互いに別体をなす2つ
のプレキャスト構造体Cを、連結装置J1を用いて連結
する様子を示したものである。これらのプレキャスト構
造体Cには,それぞれ複数(図ではそれぞれ1本のみ図
示)のねじ鉄筋1が主筋として組み込まれており、この
ねじ鉄筋1の端部がプレキャスト構造体Cのプレキャス
トコンクリート2から突出している。これらねじ鉄筋1
の外周には、右ねじをなす雄ねじ部1aが形成されてい
る。
1を参照して説明する。図1は、互いに別体をなす2つ
のプレキャスト構造体Cを、連結装置J1を用いて連結
する様子を示したものである。これらのプレキャスト構
造体Cには,それぞれ複数(図ではそれぞれ1本のみ図
示)のねじ鉄筋1が主筋として組み込まれており、この
ねじ鉄筋1の端部がプレキャスト構造体Cのプレキャス
トコンクリート2から突出している。これらねじ鉄筋1
の外周には、右ねじをなす雄ねじ部1aが形成されてい
る。
【0007】連結装置J1は、一対の端継手10,20
と1つの中央継手30とを備えている。端継手10,2
0は、筒形状をなし、その外周は、六角形断面に形成さ
れ、工具掛け部10x、20xとなっている。図におい
て左側の端継手10(第1端継手)の両端部には、主雌
ねじ部11と微細雌ねじ部12とが一直線上に形成され
ている。左端部の主雌ねじ部11は、ねじ鉄筋1と同一
ピッチの右ねじになっている。右端部の微細ねじ部12
は、ねじ鉄筋1すなわち主雌ねじ部11より遥かに小さ
なピッチの右ねじになっている。例えば、主雌ねじ部1
1のピッチは10数ミリであり、微細雌ねじ部12のピ
ッチは主雌ねじ部11とねじ鉄筋1のガタの2倍以下、
例えば、1〜2ミリである。端継手10には、外周面か
ら主雌ねじ部11に延びるグラウト注入口13が形成さ
れている。
と1つの中央継手30とを備えている。端継手10,2
0は、筒形状をなし、その外周は、六角形断面に形成さ
れ、工具掛け部10x、20xとなっている。図におい
て左側の端継手10(第1端継手)の両端部には、主雌
ねじ部11と微細雌ねじ部12とが一直線上に形成され
ている。左端部の主雌ねじ部11は、ねじ鉄筋1と同一
ピッチの右ねじになっている。右端部の微細ねじ部12
は、ねじ鉄筋1すなわち主雌ねじ部11より遥かに小さ
なピッチの右ねじになっている。例えば、主雌ねじ部1
1のピッチは10数ミリであり、微細雌ねじ部12のピ
ッチは主雌ねじ部11とねじ鉄筋1のガタの2倍以下、
例えば、1〜2ミリである。端継手10には、外周面か
ら主雌ねじ部11に延びるグラウト注入口13が形成さ
れている。
【0008】同様に、右側の端継手20(第2端継手)
には、右端部に主雌ねじ部21が形成され、左端部に微
細雌ねじ部22が形成され、さらにグラウト注入口23
が形成されている。主雌ねじ部21は、ねじ鉄筋1と同
一ピッチの右ねじになっているが、その長さが左側の端
継手10の主雌ねじ部11より短い。ひいては、端継手
20の全長が端継手10の全長より短い。微細ねじ部2
2は、端継手10の微細ねじ部12と同一ピッチである
が、ねじ方向が左ねじになっている。
には、右端部に主雌ねじ部21が形成され、左端部に微
細雌ねじ部22が形成され、さらにグラウト注入口23
が形成されている。主雌ねじ部21は、ねじ鉄筋1と同
一ピッチの右ねじになっているが、その長さが左側の端
継手10の主雌ねじ部11より短い。ひいては、端継手
20の全長が端継手10の全長より短い。微細ねじ部2
2は、端継手10の微細ねじ部12と同一ピッチである
が、ねじ方向が左ねじになっている。
【0009】中央継手30は、中央部に設けられた六角
形断面をなす工具掛け部31と、この工具掛け部31の
両側から互いに一直線をなして延びる一対の微細雄ねじ
部32,33とを有している。一対の微細雄ねじ部3
2,33は、端継手10,20の微細雌ねじ部12,2
2と同一ピッチになっており、左側の微細雄ねじ部32
が右ねじであるのに対し、右側の微細雄ねじ部33は左
ねじになっている。
形断面をなす工具掛け部31と、この工具掛け部31の
両側から互いに一直線をなして延びる一対の微細雄ねじ
部32,33とを有している。一対の微細雄ねじ部3
2,33は、端継手10,20の微細雌ねじ部12,2
2と同一ピッチになっており、左側の微細雄ねじ部32
が右ねじであるのに対し、右側の微細雄ねじ部33は左
ねじになっている。
【0010】上記のように構成された連結装置J1を用
いて2つのプレキャスト構造体Cを連結する方法を説明
する。図1(A)に示すように、予め端継手10,20
と中央継手30の組立体を一方(ここでは左側)のプレ
キャスト構造体Cのねじ鉄筋1に取り付けておく。すな
わち、左側の端継手10の主雌ねじ部11を、ほぼ全長
にわたって左側のねじ鉄筋1の端部に螺合させる。この
端継手10の微細雌ねじ部12に中央継手30の左側の
微細雄ねじ部32を螺合させる。さらに、この中央継手
30の右側の微細雄ねじ部33に右側の端継手20の微
細雌ねじ部22を螺合させる。勿論、端継手10,20
と中央継手30を螺合させて組立体を作った後、端継手
10をねじ鉄筋1に螺合させてもよい。この状態で、左
側のねじ鉄筋1と右側のねじ鉄筋1がほぼ一直線をなす
ように左右のプレキャスト構造体Cを位置決めする。右
側の端継手20の長さが短いので、上記の位置決めに際
して、一対のねじ鉄筋1どうし、ひいては左右のプレキ
ャスト構造体Cどうしをなるべく近づくようにして設置
することができる。
いて2つのプレキャスト構造体Cを連結する方法を説明
する。図1(A)に示すように、予め端継手10,20
と中央継手30の組立体を一方(ここでは左側)のプレ
キャスト構造体Cのねじ鉄筋1に取り付けておく。すな
わち、左側の端継手10の主雌ねじ部11を、ほぼ全長
にわたって左側のねじ鉄筋1の端部に螺合させる。この
端継手10の微細雌ねじ部12に中央継手30の左側の
微細雄ねじ部32を螺合させる。さらに、この中央継手
30の右側の微細雄ねじ部33に右側の端継手20の微
細雌ねじ部22を螺合させる。勿論、端継手10,20
と中央継手30を螺合させて組立体を作った後、端継手
10をねじ鉄筋1に螺合させてもよい。この状態で、左
側のねじ鉄筋1と右側のねじ鉄筋1がほぼ一直線をなす
ように左右のプレキャスト構造体Cを位置決めする。右
側の端継手20の長さが短いので、上記の位置決めに際
して、一対のねじ鉄筋1どうし、ひいては左右のプレキ
ャスト構造体Cどうしをなるべく近づくようにして設置
することができる。
【0011】次に、左側の端継手10を回し、上記組立
体を右側のねじ鉄筋1に向かって移動させることによ
り、右側の端継手20を右側のねじ鉄筋1にほぼ突き当
てる。次に、端継手20または中央継手30を回して、
端継手20の主雌ねじ部21と右側のねじ鉄筋1とのピ
ッチを一致させる。
体を右側のねじ鉄筋1に向かって移動させることによ
り、右側の端継手20を右側のねじ鉄筋1にほぼ突き当
てる。次に、端継手20または中央継手30を回して、
端継手20の主雌ねじ部21と右側のねじ鉄筋1とのピ
ッチを一致させる。
【0012】次に、端継手10,20および中央継手3
0からなる組立体を一体に右側のねじ鉄筋1に向けて回
し、右側の端継手20の主雌ねじ部21を右側のねじ鉄
筋1に螺合させる(図1(B))。左側の端継手10
は、右側の端継手20よりも主雌ねじ部11,21が長
いので、左側のねじ鉄筋1との螺合状態を十分に維持す
ることができる。
0からなる組立体を一体に右側のねじ鉄筋1に向けて回
し、右側の端継手20の主雌ねじ部21を右側のねじ鉄
筋1に螺合させる(図1(B))。左側の端継手10
は、右側の端継手20よりも主雌ねじ部11,21が長
いので、左側のねじ鉄筋1との螺合状態を十分に維持す
ることができる。
【0013】次に、中央継手30を、端継手10,20
どうしが互いに近づく方向に回して締め付ける。この
際、中央継手30の微細雄ねじ部32,33と端継手1
0,20の微細雌ねじ部12,22とのピッチが、ねじ
鉄筋1のピッチより遥かに小さいので、小さなトルクで
大きな締め付け力を得ることができる。この締め付けに
よって、端継手10,20の主雌ねじ部11,21のね
じ山と、ねじ鉄筋1のねじ山とが強く当たり、ねじ鉄筋
1どうしが互いに近づく方向に引っ張られた状態にな
る。その結果、ねじ鉄筋1は、端継手10,20に対す
る引張方向のガタが無くなり、プレキャスト構造体Cの
連結部に付与される引張応力を確実に担うことができ
る。
どうしが互いに近づく方向に回して締め付ける。この
際、中央継手30の微細雄ねじ部32,33と端継手1
0,20の微細雌ねじ部12,22とのピッチが、ねじ
鉄筋1のピッチより遥かに小さいので、小さなトルクで
大きな締め付け力を得ることができる。この締め付けに
よって、端継手10,20の主雌ねじ部11,21のね
じ山と、ねじ鉄筋1のねじ山とが強く当たり、ねじ鉄筋
1どうしが互いに近づく方向に引っ張られた状態にな
る。その結果、ねじ鉄筋1は、端継手10,20に対す
る引張方向のガタが無くなり、プレキャスト構造体Cの
連結部に付与される引張応力を確実に担うことができ
る。
【0014】その後、端継手10,20のグラウト注入
口13,23から主雌ねじ部11,21とねじ鉄筋1と
の間の隙間にグラウトを注入する。これによって、ねじ
鉄筋1どうしが互いに近づく方向にガタの分だけ動くの
が阻止される。その結果、ねじ鉄筋1どうしの連結強度
を維持することができる。
口13,23から主雌ねじ部11,21とねじ鉄筋1と
の間の隙間にグラウトを注入する。これによって、ねじ
鉄筋1どうしが互いに近づく方向にガタの分だけ動くの
が阻止される。その結果、ねじ鉄筋1どうしの連結強度
を維持することができる。
【0015】本発明は、上記実施の形態に制約されるも
のでなく、種々の形態を採用することができる。例え
ば、グラウト注入に代えて、またはこれに加えて、一対
のロックナットを2本のねじ鉄筋1にそれぞれ螺合して
おき、このロックナットによって連結装置J1を両側か
ら締め付けることにしてもよい。長いほうの端継手10
の微細雌ねじ部12を左ねじにし、短いほうの端継手2
0の微細雌ねじ部22を右ねじにしてもよい。
のでなく、種々の形態を採用することができる。例え
ば、グラウト注入に代えて、またはこれに加えて、一対
のロックナットを2本のねじ鉄筋1にそれぞれ螺合して
おき、このロックナットによって連結装置J1を両側か
ら締め付けることにしてもよい。長いほうの端継手10
の微細雌ねじ部12を左ねじにし、短いほうの端継手2
0の微細雌ねじ部22を右ねじにしてもよい。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、第1の発明では、
例えば、プレキャスト梁の連結の場合のように、ねじ鉄
筋どうしのピッチずれを調整できない状況下でも、ねじ
鉄筋の連結が可能である。また、中央継手を、第1、第
2端継手が互いに近づく方向に回して締め付ける際、中
央継手の微細雄ねじ部と第1、第2端継手の微細雌ねじ
部とのピッチが、ねじ鉄筋のピッチより遥かに小さいの
で、小さなトルクで大きな締め付け力を得ることがで
き、作業性がよい。第2の発明では、第2端継手の主雌
ねじ部が第1端継手の主雌ねじ部より短く形成されてお
り、ひいては第2端継手全長が短く形成されているの
で、第1、第2端継手と中央継手からなる組立体を一方
のねじ鉄筋に取り付けた状態で一対のねじ鉄筋どうしを
一直線上に配置する際、ねじ鉄筋どうしをなるべく近づ
くようにして設置することができる。また、第1端継手
の主雌ねじ部が第2端継手の主雌ねじ部より長いので、
上記組立体を他方のねじ鉄筋に向かって移動させ、第2
端継手を他方のねじ鉄筋に螺合させる際、第1端継手と
一方のねじ鉄筋との螺合長さを十分に維持しておくこと
ができる。第3の発明では、第1、第2端継手の主雌ね
じ部とねじ鉄筋との間の隙間にグラウトを注入すること
によって、ねじ鉄筋どうしが互いに近づく方向に動くの
を阻止することができ、ねじ鉄筋どうしの連結強度を維
持することができる。
例えば、プレキャスト梁の連結の場合のように、ねじ鉄
筋どうしのピッチずれを調整できない状況下でも、ねじ
鉄筋の連結が可能である。また、中央継手を、第1、第
2端継手が互いに近づく方向に回して締め付ける際、中
央継手の微細雄ねじ部と第1、第2端継手の微細雌ねじ
部とのピッチが、ねじ鉄筋のピッチより遥かに小さいの
で、小さなトルクで大きな締め付け力を得ることがで
き、作業性がよい。第2の発明では、第2端継手の主雌
ねじ部が第1端継手の主雌ねじ部より短く形成されてお
り、ひいては第2端継手全長が短く形成されているの
で、第1、第2端継手と中央継手からなる組立体を一方
のねじ鉄筋に取り付けた状態で一対のねじ鉄筋どうしを
一直線上に配置する際、ねじ鉄筋どうしをなるべく近づ
くようにして設置することができる。また、第1端継手
の主雌ねじ部が第2端継手の主雌ねじ部より長いので、
上記組立体を他方のねじ鉄筋に向かって移動させ、第2
端継手を他方のねじ鉄筋に螺合させる際、第1端継手と
一方のねじ鉄筋との螺合長さを十分に維持しておくこと
ができる。第3の発明では、第1、第2端継手の主雌ね
じ部とねじ鉄筋との間の隙間にグラウトを注入すること
によって、ねじ鉄筋どうしが互いに近づく方向に動くの
を阻止することができ、ねじ鉄筋どうしの連結強度を維
持することができる。
【図1】本発明の実施の形態に係る連結方法を(A)、
(B)の順で示した断面図である。
(B)の順で示した断面図である。
1 ねじ鉄筋 2 プレキャストコンクリート 10 端継手(第1端継手) 11,21 主雌ねじ部 12,22 微細雌ねじ部 13,23 グラウト注入口 20 端継手(第2端継手) 30 中央継手 31 工具掛け部 32,33 微細雄ねじ部
Claims (3)
- 【請求項1】 別々のプレキャストコンクリートから突
出された一対のねじ鉄筋の端部どうしを連結するにあた
って、(イ)上記ねじ鉄筋と同一ピッチをなす主雌ねじ
部と、この主雌ねじ部より遥かに小さなピッチをなす微
細雌ねじ部とが、両端部に一直線上に形成された第1端
継手と、(ロ)上記ねじ鉄筋と同一ピッチをなす主雌ね
じ部と、上記第1端継手の微細雌ねじ部とピッチが等し
くねじ方向が逆になった微細雌ねじ部とが、両端部に一
直線上に形成された第2端継手と、(ハ)中央部に設け
られた工具掛け部と、この工具掛け部の両側に互いに一
直線をなして延び、ピッチが上記第1、第2端継手の微
細雌ねじ部と等しく、互いにねじ方向が逆になった一対
の微細雄ねじ部とを有する中央継手と、を用意し、 上記第1端継手の主雌ねじ部を一方のねじ鉄筋の端部に
螺合させ、この第1端継手の微細雌ねじ部に上記中央継
手の一方の微細雄ねじ部を螺合させ、この中央継手の他
方の微細雄ねじ部に上記第2端継手の微細雌ねじ部を螺
合させることにより、第1、第2端継手と中央継手の組
立体を上記一方のねじ鉄筋に取り付けた状態で、上記ね
じ鉄筋どうしを一直線上に配置させ、 次に、第1端継手を回して上記組立体を他方のねじ鉄筋
に向かって移動させることにより、上記第2端継手を他
方のねじ鉄筋にほぼ突き当て、 次に、上記第2端継手または上記中央継手を回して、第
2端継手の主雌ねじ部と他方のねじ鉄筋とのピッチを一
致させ、 次に、上記組立体を一体に他方のねじ鉄筋に向けて回す
ことにより、第1端継手の一方のねじ鉄筋への螺合状態
を維持しつつ第2端継手の主雌ねじ部を他方のねじ鉄筋
の端部に螺合させ、 その後、上記中央継手を第1、第2端継手が互いに近づ
く方向に回して締め付けることを特徴とするねじ鉄筋の
連結方法。 - 【請求項2】 上記第1端継手の主雌ねじ部が、上記第
2端継手の主雌ねじ部より長いことを特徴とする請求項
1に記載のねじ鉄筋の連結方法。 - 【請求項3】 上記第1、第2端継手には、それぞれ外
側面から上記主雌ねじ部に延びるグラウト注入口が形成
されており、 上記中央継手の締め付け後、上記各端継手のグラウト注
入口から上記主雌ねじ部とねじ鉄筋との間の隙間にグラ
ウトを注入することを特徴とする請求項1または2に記
載のねじ鉄筋の連結方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11027041A JP2000226905A (ja) | 1999-02-04 | 1999-02-04 | ねじ鉄筋の連結方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11027041A JP2000226905A (ja) | 1999-02-04 | 1999-02-04 | ねじ鉄筋の連結方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000226905A true JP2000226905A (ja) | 2000-08-15 |
Family
ID=12209994
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11027041A Pending JP2000226905A (ja) | 1999-02-04 | 1999-02-04 | ねじ鉄筋の連結方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000226905A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20180118569A (ko) * | 2018-10-12 | 2018-10-31 | 유지씨 주식회사 | 콘크리트 건물의 내부에 매립된 부식 철근 보수용 링크유닛 및 그 링크유닛을 이용한 부식 철근의 보수방법 |
CN113202232A (zh) * | 2021-05-20 | 2021-08-03 | 班升诚业科技(上海)有限公司 | 一种钢筋机械连接及安装方法 |
JP2021156128A (ja) * | 2020-03-30 | 2021-10-07 | 株式会社熊谷組 | 異形鉄筋の継手金具及び異形鉄筋の接続方法 |
-
1999
- 1999-02-04 JP JP11027041A patent/JP2000226905A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20180118569A (ko) * | 2018-10-12 | 2018-10-31 | 유지씨 주식회사 | 콘크리트 건물의 내부에 매립된 부식 철근 보수용 링크유닛 및 그 링크유닛을 이용한 부식 철근의 보수방법 |
KR101963571B1 (ko) * | 2018-10-12 | 2019-03-29 | 유지씨 주식회사 | 콘크리트 건물의 내부에 매립된 부식 철근 보수용 링크유닛 및 그 링크유닛을 이용한 부식 철근의 보수방법 |
JP2021156128A (ja) * | 2020-03-30 | 2021-10-07 | 株式会社熊谷組 | 異形鉄筋の継手金具及び異形鉄筋の接続方法 |
JP7469936B2 (ja) | 2020-03-30 | 2024-04-17 | 株式会社熊谷組 | 異形鉄筋の継手金具及び異形鉄筋の接続方法 |
CN113202232A (zh) * | 2021-05-20 | 2021-08-03 | 班升诚业科技(上海)有限公司 | 一种钢筋机械连接及安装方法 |
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