JP2000226401A - 自己定着性澱粉、その製法、その組成物および製紙方法 - Google Patents

自己定着性澱粉、その製法、その組成物および製紙方法

Info

Publication number
JP2000226401A
JP2000226401A JP11029406A JP2940699A JP2000226401A JP 2000226401 A JP2000226401 A JP 2000226401A JP 11029406 A JP11029406 A JP 11029406A JP 2940699 A JP2940699 A JP 2940699A JP 2000226401 A JP2000226401 A JP 2000226401A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
starch
cationic polymer
paper
anionic
self
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11029406A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3578932B2 (ja
Inventor
Yoshiko Sarashina
佳子 更科
Koji Takasaki
康二 高崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Maize Products Co Ltd
Nihon Shokuhin Kako Co Ltd
Original Assignee
Japan Maize Products Co Ltd
Nihon Shokuhin Kako Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Maize Products Co Ltd, Nihon Shokuhin Kako Co Ltd filed Critical Japan Maize Products Co Ltd
Priority to JP02940699A priority Critical patent/JP3578932B2/ja
Publication of JP2000226401A publication Critical patent/JP2000226401A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3578932B2 publication Critical patent/JP3578932B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 抄紙時に紙力増強剤として内添される澱粉で
あって、多量に添加しても歩留が高く、従って十分な紙
力増強効果が得られ、かつ操業性に支障をきたさない、
安価な澱粉を提供する。 【解決手段】 アニオン澱粉の水性スラリーに高分子量
カチオンポリマーを添加して、アニオン澱粉の粒子表面
に該ポリマーを吸着させることにより、紙の抄造時に高
い定着性を示す内添用自己定着性澱粉を得る。この自己
定着性澱粉の水性スラリーを紙の抄造時に添加すること
により、製紙排水の負荷を上げることなく、澱粉の紙へ
の添加量を増やすことができ、最終的に高い強度の紙が
得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙の抄造時に紙力
増強剤として用いられる澱粉に関し、さらに詳しくは、
アニオン澱粉の水性スラリーに高分子量カチオンポリマ
ーを添加して、アニオン澱粉の粒子表面に該カチオンポ
リマーを吸着させて得られる自己定着性澱粉およびその
製造方法に関する。本発明の自己定着性澱粉は、製紙工
程において、水性スラリーの状態で紙の抄造時に添加す
ることにより、製紙排水の負荷を上げることなく、澱粉
の紙への添加量を増やすことができ、最終的に高い強度
の紙を得ることができる。
【0002】
【従来の技術】紙力増強剤としての澱粉の使用方法とし
ては、従来三つの方法が知られている。すなわち、 表面サイズ法 抄造された紙の表面に澱粉糊液を塗布する方法である。
この方法では、塗布された澱粉の歩留がほぼ100%と
非常に高い反面、澱粉を糊化する必要があること、塗布
量を増やすために澱粉の粘度を低下させると、圧縮強度
を除き、紙力が得られ難くなること、サイズプレスなど
の塗布装置が必要なことなどの難点を有する。
【0003】 スプレー法 抄造された湿紙の表面および/または多層抄きにおける
抄き合わせ層間に澱粉の水性スラリーをスプレーし、乾
燥工程の熱を利用して澱粉を糊化させて紙の強度を高め
る技術である。この方法では、澱粉を比較的多く紙に付
与することができ、結果として高い強度の紙を得ること
ができるが、スプレーを間断なく行うためにスプレーノ
ズルやスラリーストレーナーの保守管理を厳密に行う必
要があること、スプレー装置の設置が必要なこと、スプ
レーされた澱粉スラリーの霧滴が抄紙機を汚しやすいこ
となどの問題点がある。
【0004】 内添法 紙の抄造時に澱粉を紙料に添加する方法である。塗布装
置やスプレー装置が不必要なため、比較的簡便に澱粉を
使用できる。しかしながら、パルプを主体とする紙料は
通常2重量%以下と低い濃度を有するため、紙料をワイ
ヤーで濾過する際、イオン性のない澱粉やアニオン澱粉
ではワイヤーを通過して白水に逃げてしまい、歩留が著
しく悪い。そこで、近年パルプの表面(通常、負の荷電
をもつ)に定着しやすいカチオン澱粉を糊液の形で添加
する方法が普及してきた。この方法は、澱粉添加率が対
パルプ1.5重量%以下では高い効果が得られるが、そ
れ以上添加した場合は、カチオン澱粉の歩留が急速に低
下するとともに、濾水性が悪化し、抄紙速度の著しい低
下を招く。さらに、歩留の低下は、排水処理の負荷を増
大させる。結局、カチオン澱粉糊液の内添法では、十分
に高い強度の紙を得難いこととなる。
【0005】澱粉を高い添加率で紙料に内添する技術と
して、いくつかの改良方法が考案されている。まず、架
橋澱粉の水性スラリーを加熱して澱粉粒子を膨潤状態と
した後、紙料に添加する方法がある(特開昭55−76
200号)。この方法では、澱粉の歩留が高く、高い強
度の紙が得られるが、膨潤状態の澱粉粒子が抄造時に繊
維間の間隙を埋めるため、濾水性が著しく悪くなるこ
と、澱粉が多量の水を抱き込むため、脱水や乾燥が困難
となることなどの不都合が生じ、生産性が要求される一
般抄紙機には適さない。
【0006】紙の抄造時、微細繊維、填料の歩留向上や
濾水性の向上を目的として、いわゆる歩留向上剤が使用
されることがある。また、最近では高分子量の歩留向上
剤とコロイダルシリカやベントナイトなどのアニオン性
無機コロイドを併用する歩留向上システムが開発され、
実用化されている。澱粉の水性スラリーをこの歩留向上
剤の添加ラインまたはアニオン性無機コロイドの添加ラ
インに連続的に添加して澱粉の歩留を向上させる技術が
開示されている(WO 95/33096)。しかしなが
ら、この方法では、単に歩留向上剤の高分子マトリック
ス中に澱粉の比較的大きな粒子を捕捉する作用が働くだ
けであり、澱粉の歩留向上に対しては、十分な効果があ
るとは言い難い。
【0007】さらに、澱粉をカチオンポリマーの存在下
に、乾式で高温に加熱処理して得たカチオン澱粉をスラ
リー状態で内添する技術が発表されている(特開平9−
291103号)。しかしながら、この方法も、高価な
カチオンポリマーを比較的多量に使用すること、おそら
く加熱処理によりカチオンポリマーの一部または全部が
熱分解されるため、または高温での加熱処理によりカチ
オンポリマーが無秩序に配向するために、十分な澱粉歩
留効果が得られず、実用性に乏しい。
【0008】澱粉を紙力増強剤として用いるうえでの上
記の難点を解消するため、特に強度が要求される中芯原
紙などの板紙においては、ポリアクリルアミド(PA
M)系の紙力増強剤が使用されることがある。多量のP
AMの内添は、カチオン澱粉糊液のようには濾水性をそ
れほど悪化させず、紙の強度面でも有効である。しかし
ながら、その反面、紙の柔軟性が乏しくなるため、例え
ば中芯原紙では段割れが生じやすくなること、離解性が
悪くなるため、紙の損紙回収やリサイクル面において支
障が出ること、吸水性が低下するため、段ボール原紙で
は貼合性が悪くなること、澱粉に比べ製造コストが高い
などの問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のような状況に鑑
み、本発明の目的は、多量に添加しても歩留が高く、従
って十分な紙力増強効果が得られ、かつ操業性に支障を
来たさない、安価な紙力増強剤用澱粉を提供するにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】澱粉を紙力増強剤として
用いるうえで上記従来技術の難点を解消すべく、鋭意研
究した結果、本発明者らは、アニオン澱粉の水性スラリ
ーに高分子量カチオンポリマーを添加して、アニオン澱
粉の粒子表面に該カチオンポリマーを吸着させて得られ
る自己定着性澱粉を水性スラリーの状態で紙の抄造時に
紙料に添加することにより、製紙排水の負荷を上げるこ
となく、澱粉の紙への添加量を増やすことができ、最終
的に高い強度の紙を得ることを見出した。
【0011】かくして、本発明によれば、アニオン澱粉
の粒子の表面に、濃度0.2重量%の水溶液の20oC,
60rpmにおけるB型粘度が30mPas・S以上である高
分子量カチオンポリマーが、澱粉固形分当り固形分で4
00〜5,000ppm吸着されてなることを特徴とする
自己定着性澱粉が提供される。
【0012】さらに、本発明によれば、アニオン澱粉の
水性スラリーに、濃度0.2重量%の水溶液の20oC,
60rpmにおけるB型粘度が30mPas・S以上である高
分子量カチオンポリマーを澱粉固形分当り固形分で50
0〜5,000ppm添加して、アニオン澱粉の粒子の表
面に該カチオンポリマーを吸着させることを特徴とする
上記の自己定着性澱粉の製造方法が提供される。
【0013】さらに、本発明によれば、紙の抄造時に、
上記の自己定着性澱粉を水性スラリーの状態で紙料中に
添加することを特徴とする製紙方法が提供される。さら
に、本発明によれば、アニオン澱粉の粉体に、濃度0.
2重量%の水溶液の20oC,60rpmにおけるB型粘
度が30mPas・S以上である固形状高分子量カチオンポリ
マーをアニオン澱粉粉体当り固形分で500〜5,00
0ppm配合してなることを特徴とする自己定着性澱粉組
成物が提供される。
【0014】
【作用】本発明による自己定着性澱粉が、歩留向上剤や
凝集剤などの助けを必要とせず、「自己定着性」を示す機
構は、以下のとおりと考えられる。パルプ繊維の表面は
通常マイナスに帯電しており、イオン性のない澱粉やア
ニオン澱粉では、非常に歩留が悪い。そこで、カチオン
澱粉を糊液の状態で添加し、パルプ繊維上のアニオンと
カチオン澱粉のカチオンとのイオン結合により澱粉の歩
留を高める方法が採用されている。しかしながら、この
方法が有効なのは、澱粉添加率が低く、せいぜい1.5
重量%までであり、それ以上添加した場合は、カチオン
が過剰となり、もはやイオン結合による定着が期待でき
なくなる。一方、カチオン澱粉を未糊化の水性スラリー
として添加した場合は、澱粉粒子の表面に存在するカチ
オン(全体のカチオンの一部でしかない)のみがパルプ繊
維上のアニオンと点接着的にイオン結合することとなる
ため、抄造時の水の流れに伴う水力学的作用を受けて、
カチオン澱粉粒子は脱落して水と一緒にワイヤーを容易
に通過してしまう。従って、この場合も、澱粉の歩留
は、イオン性のない澱粉よりは多少よいものの依然低い
レベルにある。
【0015】上記とは対照的に、本発明による自己定着
性澱粉では、アニオン澱粉の粒子表面に吸着されたカチ
オンポリマーが、カチオン相互の反撥作用により澱粉粒
子の表面から放射状に分布し、より多くのパルプ繊維上
のアニオンと結合することとなる。すなわち、全体とし
て面接着的に強固な結合を形成し、パルプ繊維から澱粉
粒子を引き離そうとする水力学的作用に対抗し得ること
となり、結果的に高い澱粉歩留が得られる。このよう
に、本発明の自己定着性澱粉では、アニオン澱粉の粒子
表面に存在するアニオンにカチオンポリマー上のカチオ
ンの一部が結合し、残余の大半のカチオンがパルプ繊維
上のアニオンとの結合に関与することによって高い澱粉
歩留が得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明に使用されるアニオン澱粉
は、その粒子表面にアニオンを有する澱粉であって、ア
ニオン化度は0.01meq/g以上であることが好まし
い。アニオン化度が低すぎるとカチオンポリマーの吸着
が不十分となり、本発明の効果が満足には得られない。
【0017】本発明に使用されるアニオン澱粉の具体例
としては、従来より知られている次亜塩素酸ナトリウム
などの次亜塩素酸塩で処理された酸化澱粉、無水こはく
酸や無水マレイン酸などの二塩基酸無水物を反応させた
澱粉二塩基酸ハーフエステル、および燐酸/尿素(併
用)、燐酸ナトリウム、トリポリ燐酸ナトリウムなどの
燐酸および/または燐酸塩で処理した澱粉燐酸エステル
が挙げられる。 これらは、経済性よりみて好適に使用
できるが、無論これらに限定されるものではない。
【0018】本発明で使用されるアニオン澱粉の調製に
用いられる原料澱粉の具体例としては、コーンスター
チ、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、小麦澱粉、
ワキシーコーンスターチ、ハイアミロースコーンスター
チなどが挙げられ、市販のいずれの澱粉も使用できる。
【0019】本発明に使用されるカチオンポリマーの具
体例としては、カチオン変性ポリアクリルアミド(PA
M)、ポリエチレンイミン、カチオン変性ポリ(メタ)
アクリレート、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロ
ライド、キトサンなどが挙げられる。これらの中でも、
経済性と紙力向上効果からみて、カチオン変性ポリアク
リルアミド(PAM)系のもの、例えば、ジエチルアミ
ノエチルメタクリレート、ジアリルジメチルアンモニウ
ムクロライド、ジアリルジエチルアンモニウムクロライ
ド、メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウ
ムメチルサルフェート、メタクリロイルオキシエチルト
リメチルアンモニウムクロライド、メタクリルアミドプ
ロピルトリメチルアンモニウムクロライドなどのカチオ
ン性モノマーを共重合体せしめた共重合PAM、マンニ
ッヒ変性PAM、ホフマン分解PAMなどが好適であ
る。また、カチオンのほか、ノニオン、アニオン(ネッ
トカチオン量が0.2meq/gを下回らない範囲で)の置
換基を有していてもよい。
【0020】カチオンポリマーの分子量は、高いほどよ
い。しかしながら、非常に高い分子量をもつポリマーの
分子量を正確に測ることは困難であり、また、測定方法
による誤差も大きいため、本特許では、水溶液粘度を指
標として規定した。すなわち、本特許では、カチオンポ
リマーを蒸留水で希釈または溶解して0.2%濃度の水
溶液としたものの20℃、60rpmにおけるB型粘度が3
0mPas・S以上であることが必要である。粘度がこれ未満
では、澱粉の歩留向上、ひいては紙力増強効果が満足に
は得られない。
【0021】本発明の自己定着性澱粉において、アニオ
ン澱粉への高分子量カチオンポリマーの吸着量は、アニ
オン澱粉固形分当り固形分で400〜5,000ppmの
範囲が好ましい。吸着量が400ppm未満では、澱粉の
歩留向上、すなわち紙力増強が十分でなく、逆に5,0
00ppmを超えると、アニオン澱粉の凝集が強すぎて、
紙層内での定着が不均一となる、紙の地合いが悪くな
る、経済性に見合った効果が得られないなどの不都合が
生ずる。上記吸着量を得るには、高分子量カチオンポリ
マーの添加量が、アニオン澱粉固形分当り固形分で50
0〜5,000ppmの範囲であることが好ましい。アニ
オン澱粉とカチオンポリマーの組合せ次第で、5,00
0ppmを超える添加量でも良好な結果が得られることが
あるが、経済的には好ましくない。
【0022】本発明により、アニオン澱粉に高分子量カ
チオンポリマーを吸着させて自己定着性澱粉を得る方法
としては、アニオン澱粉を水に懸濁した水性スラリーと
高分子量カチオンポリマーの水溶液を接触させ、その際
所望量の高分子量カチオンポリマーをアニオン澱粉に吸
着させるに足る十分な時間が取れさえすれば、どのよう
な方法でもよい。最も簡便な方法は、アニオン澱粉の水
性スラリーに高分子量カチオンポリマーの水溶液または
粉末状高分子量カチオンポリマーを添加し、暫く攪拌を
続ける方法である。また、アニオン澱粉の水性スラリー
を連続的に紙料に添加し、この添加ラインに連続的に高
分子量カチオンポリマーの水溶液を添加する方法も採用
することができるが、この場合高分子量カチオンポリマ
ーの均一な吸着を促進するため、スタティックミキサー
などのインラインミキサーを設けることが好ましい。
【0023】さらに、利便性を高めることを目的とし
て、アニオン澱粉の粉体に、アニオン澱粉粉体当り固形
分で500〜5,000ppmの固形状高分子量カチオン
ポリマーを予め配合し、オンサイトで自己定着性澱粉が
得られるように設計した自己定着性澱粉組成物とするこ
ともできる。この自己定着性澱粉組成物は、抄紙工程に
おいて、水に懸濁し、水性スラリーの状態として紙料に
添加することができる。
【0024】自己定着性澱粉は水性スラリーの状態で紙
料に添加される。添加場所は、特に限定しないが、ミキ
シングチェストからファンポンプの手前までの紙料との
攪拌が十分に期待される場所が適している。自己定着性
澱粉の紙料への添加量は、紙の種類、原料パルプの種類
や配合割合、目標とする紙の強度などにより決定され
る。対パルプ固形分あたり1重量%以下の低い添加量で
も効果が得られるが、本発明の効果を顕著に発揮せしめ
るには2重量%以上が好ましく、3重量%以上がより好
ましい。
【0025】抄紙工程において、本発明の自己定着性澱
粉を紙料に添加する手法などは、従来のカチオン澱粉や
PAMなどの他の紙力増強剤と同様でよい。本発明の自
己定着性澱粉を使用するに当たり、必要に応じてカチオ
ン澱粉やPAMなどの他の紙力増強剤、填料、サイズ
剤、歩留向上剤、アニオン性無機コロイドなどを併用す
ることは何ら差し支えないが、本発明の自己定着性澱粉
との相容性を考慮して添加場所などを選定する必要が生
じることがある。本発明による自己定着性澱粉は、特に
紙力や剛度が要求される段ボール原紙(ライナー、中芯
原紙)や紙管原紙の製造に好適であるが、白板紙などの
その他の板紙や洋紙に使用することもできる。
【0026】
【実施例】本発明の態様を実施例をもって説明する。無
論、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではな
い。実施例および比較例において、%は重量基準であ
る。なお、アニオン澱粉粒子への高分子量カチオンポリ
マーの吸着量は次の方法で測定した。
【0027】自己定着性澱粉を含む水性スラリーを採取
し、希釈し、卓上型遠心分離機により3,000rpm
で5分間遠心分離する。上澄み液の一部を採取し、トル
イジンブルーを指示薬として0.0025規定のポリビ
ニル硫酸カリウム標準液でコロイド滴定する。澱粉を用
いないで同様の操作を行い(遠心分離をする際のポリマ
ー濃度および被適定液の量を同じにする。)、ブランク
試験とする。高分子量カチオンポリマーの吸着量Aは下
記式により算出する。 A = B ×(Y − X)/Y A: ポリマー吸着量(重量ppm対澱粉固形分) B: ポリマー添加率(重量ppm対澱粉固形分) X: 滴定値(ml) Y: ブランク滴定値(ml)
【0028】《自己定着性澱粉の調製》実施例1 コーンスターチに次亜塩素酸ナトリウムを反応させて得
た市販酸化澱粉(商品名:MS#3800/日本食品化
工、澱粉粒子表面のアニオン化度0.017meq/g)、
コーンスターチに燐酸ナトリウムと尿素を反応させて得
た市販燐酸エステル化澱粉(商品名:スプレット#20
0/日本食品化工、澱粉粒子表面のアニオン化度0.0
89meq/g)および既知の方法によりコーンスターチに
対澱粉固形分当たり1%の無水こはく酸を反応させて得
た澱粉こはく酸ハーフエステル(澱粉粒子表面のアニオ
ン化度0.018meq/g)を各々水に懸濁してアニオン
澱粉の水性スラリーとした。
【0029】次いで、高分子量カチオンポリマーとし
て、予め希薄水溶液にした共重合型カチオン変性ポリア
クリルアミド(PAM)−A(濃度0.2%の水溶液の
20℃,60rpmにおけるB型粘度〔以下、単に「水
溶液粘度」と略称する〕90mPas・S、カチオン化度0.
9meq/g)、共重合型カチオン変性PAM−B(水溶液
粘度50mPas・S、カチオン化度0.3meq/g)、共重合
型カチオン変性PAM−C(水溶液粘度80mPas・S、
カチオン化度2.6meq/g)または両性PAM−A(水
溶液粘度30mPas・S、カチオン化度0.2meq/g)を各
々のアニオン澱粉に対し、対澱粉固形分当たり固形分で
1,000ppm添加し、3分間攪拌して表1記載の自己定
着性澱粉1〜12を得た。カチオンポリマーの吸着量を
表1に示す。
【0030】実施例2 実施例1記載の燐酸エステル化澱粉を水に懸濁してアニ
オン澱粉の水性スラリーとした。次いで、高分子量カチ
オンポリマーとして、予め希薄水溶液にした実施例1記
載の共重合型カチオン変性PAM−Aまたは両性PAM
−Aを対澱粉固形分当たり固形分で500、2,000
または5,000ppm添加し、3分間攪拌して表1記載の
自己定着性澱粉13〜18を得た。カチオンポリマーの
吸着量を表1に示す。
【0031】比較例1 コーンスターチ(粒子表面のアニオン化度ゼロ)の水性
スラリーに、予め希薄水溶液にした実施例1記載の高分
子量カチオンポリマー(共重合型カチオンPAM−A、
共重合型カチオンPAM−B、共重合型カチオンPAM
−Cまたは両性PAM−A)を対澱粉固形分当たり固形
分で1,000ppm添加し、3分間攪拌して表1記載の対
照澱粉1〜4を得た。 カチオンポリマーの吸着量を表
1に示す。
【0032】比較例2 実施例1記載の酸化澱粉、燐酸エステル化澱粉または澱
粉こはく酸ハーフエステルの水性スラリーに、予め水で
希釈した両性PAM−B(水溶液粘度15mPas・S、カ
チオン化度0.4meq/g)またはポリジアリルジメチル
アンモニウムクロライド(p−DADMAC)(水溶液
粘度5mPas・S、カチオン化度6.5meq/g)を対澱粉固
形分当たり、固形分で1,000ppm添加し、3分間攪
拌して、表1記載の対照澱粉5〜10を得た。カチオン
ポリマーの吸着量を表1に示す。
【0033】比較例3 実施例1記載の燐酸エステル化澱粉を水に懸濁してアニ
オン澱粉の水性スラリーとした。次いで、高分子量カチ
オンポリマーとして、予め希薄水溶液にした実施例1記
載の共重合型カチオン変性PAM−Aまたは両性PAM
−Aを対澱粉固形分当たり固形分で100または10,
000ppm添加し、3分間攪拌して表1記載の対照澱粉1
1〜14を得た。カチオンポリマーの吸着量を表1に示
す。
【0034】
【表1】 * p−DADMAC:ポリジアリルジメチルアンモニ
ウムクロライド
【0035】応用試験例1 離解、洗浄されたパルプ(段ボール古紙)を1.5%濃
度に調整し、攪拌しながら硫酸バンドを対パルプ固形分
当たり1%添加した。次いで、1分後に表1記載の自己定
着性澱粉または対照澱粉を3%濃度の水性スラリーとし
て対パルプ固形分当たり固形分で5%添加した。1分間
攪拌した後、希釈水を加えてパルプ濃度0.6%の紙料
を調製した(pH約6.8)。さらに30秒攪拌を続
け、以下の動的濾水歩留試験に供した。
【0036】《動的濾水歩留試験》製紙業界にて汎用的
に使用される動的濾水歩留試験機(ブリットジャー)に
60メッシュのワイヤーを取り付け、上記で得られた紙料を
500g入れた。直ちに攪拌速度1,250rpmにて3
0秒間攪拌した。次いで、攪拌速度を800rpmに落
し、10秒後濾過を開始してその5秒後より30秒間濾
液を採取した。採取した濾液の重量とその濾液中の澱粉
量より、澱粉の歩留を算出した。結果を表2に示す。
【0037】
【表2】
【0038】※対照澱粉のNo12及び14は、カチオン
ポリマー添加後、澱粉スラリーが強い凝集 状態とな
り、実用性に乏しいと思われた。本試験は、パルプ繊維
が絡み合ったマットが形成される初期段階での澱粉の歩
留を求めたものである。一般に、この試験では、微細繊
維や添加薬品の歩留が低くなるが、実機との高い相関が
得られることが知られている。
【0039】表2によると、本発明によらない対照澱粉
がいずれも低い歩留であったのに対し(No12および1
4は歩留は高いが、澱粉スラリーが強い凝集状態とな
り、実用化に際して、沈澱の生成など種々トラブルが予
想される)、本発明による自己定着性澱粉は、対パルプ
5%の高い添加率ながら、いずれも高い歩留を示した。
従って、本発明の自己定着性澱粉を使用した場合には、
排水負荷が低減され、澱粉をより多く添加することが可
能であり、これに応じて紙の強度の上昇が期待される。
【0040】応用試験例2 離解、洗浄されたパルプ(段ボール古紙)を2%濃度に
調整し、攪拌しながら硫酸バンドを対パルプ固形分当た
り1%添加した。次いで、1分後に表1記載の自己定着性
澱粉または対照澱粉を5%濃度の水性スラリーとして対
パルプ固形分当たり固形分で5%添加した。1分間攪拌
した後、希釈水を加えてパルプ濃度1%の紙料を調製し
た(pH約6.5)。さらに30秒間攪拌を続けた後、
実験用角型シートマシン(250mm×250mm)を
用い、紙料濃度0.1%にて坪量120g/m2を目標と
して手抄きシートを作製した。次いでろ紙で脱水した
後、表面温度130℃の回転乾燥機で2分間乾燥し、中
芯原紙を得た。これを、20℃、関係湿度65%の恒温
恒湿室にて調湿した後、JIS P8126に準じて比
圧縮強度、JIS P8113に準じて引張強度(裂断
長)およびαアミラーゼ分解・抽出法により澱粉量(澱
粉歩留を算出)の測定を行った。また、紙の地合いを指
触および目視で評価し、2等級試験により評価した
(〇:地合いが良好、×:地合いが不良)。結果を表3
に示す。
【0041】
【表3】
【0042】※澱粉の紙中での定着状態を顕微鏡にて観
察したところ、対照澱粉のNo12および14 を用いた
紙は、地合いが悪く、凝集状態で添加された澱粉が紙の
中で固まって存在していた。なお、紙中での澱粉の糊化
状態は、自己定着性澱粉、対照澱粉の全てにおいて良好
であった。
【0043】本試験は、静的な状態での抄紙であり、さ
らに澱粉粒が形成されたマットに物理的にトラップされ
る作用が働くこともあり、一般に比較的高い歩留が得ら
れることが知られている。しかしながら、対照澱粉に比
べ、本発明による自己定着性澱粉を用いたものは、いず
れも高い澱粉歩留を示しており、これに対応して比圧縮
強度や裂断長などの紙力が高くなった。また、カチオン
ポリマーを過剰に添加した場合(対照澱粉No12および
14)は、凝集状態のまま添加された澱粉が、紙の中で
不均一に定着し、紙の地合いも目視で判別できるほど劣
ったものとなり、実用性に乏しいものと判断された。
【0044】
【発明の効果】本発明による自己定着性澱粉を水性スラ
リーの状態で紙の抄造時に添加することにより、澱粉の
紙への歩留を飛躍的に向上させることができる。従っ
て、製紙排水の負荷を上げることなく、澱粉の紙への添
加量を増やすことができ、最終的に高い強度の紙が得ら
れる。本発明の自己定着性澱粉を用いると、操業性を損
なわずにより高い強度の紙(またはより低い強度の原料
パルプより同じ強度の紙)を、より安価に製造すること
が可能となる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アニオン澱粉の粒子の表面に、濃度0.
    2重量%の水溶液の20oC,60rpmにおけるB型粘
    度が30mPas・S以上である高分子量カチオンポリマー
    が、澱粉固形分当り固形分で400〜5,000ppm吸
    着されてなることを特徴とする自己定着性澱粉。
  2. 【請求項2】 アニオン澱粉の水性スラリーに、濃度
    0.2重量%の水溶液の20oC,60rpmにおけるB
    型粘度が30mPas・S以上である高分子量カチオンポリマ
    ーをアニオン澱粉固形分当り固形分で500〜5,00
    0ppm添加して、アニオン澱粉の粒子の表面に該カチオ
    ンポリマーを吸着させることを特徴とする請求項1記載
    の自己定着性澱粉の製造方法。
  3. 【請求項3】 紙の抄造時に、請求項1記載の自己定着
    性澱粉を水性スラリーの状態で紙料中に添加することを
    特徴とする製紙方法。
  4. 【請求項4】 アニオン澱粉の粉体に、濃度0.2重量
    %の水溶液の20oC,60rpmにおけるB型粘度が3
    0mPas・S以上である固形状高分子量カチオンポリマーを
    アニオン澱粉粉体当り固形分で500〜5,000ppm
    配合してなることを特徴とする自己定着性澱粉組成物。
JP02940699A 1999-02-05 1999-02-05 自己定着性澱粉、その製法、その組成物および製紙方法 Expired - Lifetime JP3578932B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02940699A JP3578932B2 (ja) 1999-02-05 1999-02-05 自己定着性澱粉、その製法、その組成物および製紙方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02940699A JP3578932B2 (ja) 1999-02-05 1999-02-05 自己定着性澱粉、その製法、その組成物および製紙方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000226401A true JP2000226401A (ja) 2000-08-15
JP3578932B2 JP3578932B2 (ja) 2004-10-20

Family

ID=12275264

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP02940699A Expired - Lifetime JP3578932B2 (ja) 1999-02-05 1999-02-05 自己定着性澱粉、その製法、その組成物および製紙方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3578932B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005232604A (ja) * 2004-02-18 2005-09-02 Nippon Shokuhin Kako Co Ltd 嵩低減抑制剤、製紙方法、および紙
JP2007169821A (ja) * 2005-12-21 2007-07-05 Nippon Shokuhin Kako Co Ltd 抄き合わせ板紙の製造方法
JP2008285791A (ja) * 2007-05-21 2008-11-27 Seiko Pmc Corp 紙用添加剤およびそれを使用した製紙方法
JP2017128826A (ja) * 2016-01-20 2017-07-27 三晶株式会社 紙力増強剤および紙の製造方法
US11590253B2 (en) 2013-03-05 2023-02-28 The Penn State Research Foundation Composite materials

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009249785A (ja) * 2008-04-09 2009-10-29 Sansho Kk 澱粉系層間接着剤およびそれを用いた抄紙方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005232604A (ja) * 2004-02-18 2005-09-02 Nippon Shokuhin Kako Co Ltd 嵩低減抑制剤、製紙方法、および紙
JP2007169821A (ja) * 2005-12-21 2007-07-05 Nippon Shokuhin Kako Co Ltd 抄き合わせ板紙の製造方法
JP2008285791A (ja) * 2007-05-21 2008-11-27 Seiko Pmc Corp 紙用添加剤およびそれを使用した製紙方法
US11590253B2 (en) 2013-03-05 2023-02-28 The Penn State Research Foundation Composite materials
JP2017128826A (ja) * 2016-01-20 2017-07-27 三晶株式会社 紙力増強剤および紙の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3578932B2 (ja) 2004-10-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2311507C2 (ru) Составы набухшего крахмала-латекса, применяемые при изготовлении бумаги
AU730018B2 (en) Manufacture of paper
US5798023A (en) Combination of talc-bentonite for deposition control in papermaking processes
JP2002541346A (ja) カチオン性ポリマーによるデンプンの変性および乾燥強度向上剤としての変性デンプンの使用
TW201821523A (zh) 乾強組成物、其用途及增加紙張、紙板或其類似物的強度性質之方法
JP2003517118A (ja) シリケートを含むセルロース生成物及びそれを調製する方法
TW201940780A (zh) 乾強組成物、其用途及製造紙張、紙板或其類似物之方法
JP4348374B2 (ja) 澱粉系紙力増強剤およびそれを用いた抄紙方法
JP4875940B2 (ja) デンプン系紙力増強剤およびそれを用いた抄紙方法
JP4190027B2 (ja) 水性組成物
US5883242A (en) Starch for paper making
JP3578932B2 (ja) 自己定着性澱粉、その製法、その組成物および製紙方法
JP2525602B2 (ja) 製紙方法
JP3801629B2 (ja) 紙の製造
KR20100105897A (ko) 초지기 보류도 및 탈수성을 증가시키기 위해 전분을 개질하는 방법
JP7055960B2 (ja) 変性澱粉、その製造方法、それを含む接着剤組成物、及び前記接着剤組成物を用いて製造された多層紙
JP4115869B2 (ja) 紙の製造方法
JP3138475B2 (ja) 紙の製造方法
JP2001081697A (ja) 紙用改質剤、紙及び紙の製造方法
JP2007063682A (ja) 抄き合わせ紙の製造方法
JP2009120967A (ja) 天然紙力剤、及びこれを用いた板紙の製造方法
JP2002520510A (ja) 改質スターチ製品の、紙製造への保持剤としての使用
JPS6215391A (ja) 製紙方法
JP2007169821A (ja) 抄き合わせ板紙の製造方法
KR101351240B1 (ko) 고고형분 표면사이즈액 제조 기술

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040203

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040629

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040714

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080723

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090723

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090723

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090723

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100723

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100723

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110723

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110723

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120723

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120723

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120723

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120723

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130723

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term