JP2002541346A - カチオン性ポリマーによるデンプンの変性および乾燥強度向上剤としての変性デンプンの使用 - Google Patents

カチオン性ポリマーによるデンプンの変性および乾燥強度向上剤としての変性デンプンの使用

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JP2002541346A
JP2002541346A JP2000609648A JP2000609648A JP2002541346A JP 2002541346 A JP2002541346 A JP 2002541346A JP 2000609648 A JP2000609648 A JP 2000609648A JP 2000609648 A JP2000609648 A JP 2000609648A JP 2002541346 A JP2002541346 A JP 2002541346A
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Abstract

(57)【要約】 (a)100万までの分子量を有するビニルアミン単位を有するポリマー、ポリエチレンイミン、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジメチルアミンとエピクロロヒドリンもしくはジクロロアルカンとの縮合物、ジクロロエタンとアンモニアとからなる縮合物および上記化合物の混合物の群からの高分子カチオン化剤 1種、および(b)水溶性で、場合によりエチレンイミンでグラフトされた架橋ポリアミドアミン、アクリルアミドおよび/またはメタクリルアミド単位を有し、100万を越える分子量を有するポリマー、ビニルアミン単位を有し、100万を越える分子量を有するポリマーおよび上記化合物の混合物の群からの製紙用の高分子脱水促進剤の存在下に、水性媒体中、デンプンの糊化温度よりも高い温度でデンプンを加熱することによりデンプンを変性する方法、こうして得られる反応生成物および紙、ボール紙および厚紙を製造する際の乾燥強度向上剤としての該反応生成物の使用。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、デンプンを少なくとも1種のカチオン性ポリマーと共に水性媒体中
でデンプンの糊化温度よりも高い温度で加熱することによりデンプンを変性する
方法、該方法により得られる変性デンプンならびに紙、厚紙およびボール紙を製
造する際の乾燥強度向上剤としての変性デンプンの使用に関する。
【0002】 Ullmann's Enzyklopaedie der Technischen Chemie、第4版、Verlag Chemie
、Weinaheim、1979年、第17巻、第581頁以降に、製紙用の助剤として
、特に紙の強度を向上するために、可溶化された水溶性デンプンおよび水溶性デ
ンプン誘導体の使用が一般的に記載されている。しかしその際、溶解したデンプ
ンの紙中の歩留まりはわずかであり、このことは廃水の著しい負荷につながる。
【0003】 US−A−3,467,608号は、水性のデンプンスラリーをポリアルキレ
ンイミン、たとえばポリエチレンイミン、またはポリアルキレンポリアミン、た
とえばポリエチレンポリアミンの添加下に加熱することによりカチオン性デンプ
ンを製造する方法を記載しており、この場合、変性のために使用されるポリマー
の分子量は少なくとも50000である。固体含有率に対して、反応混合物はポ
リマー0.5〜40質量%およびデンプン60〜99.5質量%を含有している
。この場合、加水分解、酸化、エステル化およびエーテル化により得られる変性
デンプンを使用する可能性が一般的に記載されている。得られるカチオン性デン
プン誘導体を凝集剤として使用する。
【0004】 US−A−4,097,427号は、デンプンをカチオン化する方法を記載し
ており、この場合、水性のデンプンスラリーをアルカリ性の反応条件下で、酸化
剤の存在下に、第四級アンモニウム基を有する水溶性のポリマーと反応させてい
る。この場合、もっぱら変性されていないか、もしくはわずかに分解したデンプ
ン、有利にはトウモロコシおよびタピオカのデンプンを変性のために使用してい
る。第四級アンモニウム基を有するポリマーは、エピクロロヒドリン単位を含有
するポリマー、四級化ポリエチレンイミン、四級化ジアリルジアルキルアミンポ
リマーなどから選択する。酸化剤としてたとえば過硫酸アンモニウム、過酸化水
素、次亜塩素酸ナトリウム、オゾンまたはt−ブチルヒドロペルオキシドを使用
する。デンプンスラリーのpH値は水溶性の塩基により約8に調整する。こうし
て製造されるカチオン性の変性デンプンを製紙の際の乾燥強度向上剤として紙料
に添加する。しかしこの方法の場合、廃水はきわめて高いCSB値(=COD:
化学的酸素要求量)により負荷される。
【0005】 US−A−4,146,515号から、紙および紙製品の表面サイジングおよ
び被覆のために使用するカチオン性デンプンの製造方法が公知である。この方法
によれば、酸化したデンプンの水性スラリーをカチオン性ポリマーと一緒に連続
蒸解装置中で可溶化する。カチオン性ポリマーとしてエピクロロヒドリンとジメ
チルアミンとからなる縮合物、ジアリルジメチルアンモニウムクロリドのポリマ
ー、エチレンクロリドとアンモニアとの四級化反応生成物ならびに四級化ポリエ
チレンイミンが考えられる。
【0006】 DE−A−3719480号から、乾燥強度向上剤として、天然のジャガイモ
デンプンを水性媒体中、ポリエチレンイミンの存在下にデンプンの糊化温度より
も高い温度に加熱することにより得られる混合物を使用する、紙、厚紙およびボ
ール紙の製造方法が公知である。
【0007】 EP−A−0282761号から同様に、紙、厚紙およびボール紙の製造方法
が公知であり、この場合、乾燥強度向上剤として天然のジャガイモデンプンをポ
リビニルアミンと共に水溶液中で70〜110℃に加熱することにより得られる
混合物を使用している。
【0008】 EP−A−0301372号から公知の、乾燥強度を向上した紙の製造方法に
よれば、乾燥強度向上剤として、酵素により分解したデンプンとカチオン性ポリ
マー、たとえばポリビニルアミンとを170℃までの温度で加熱することにより
得られる混合物を使用している。
【0009】 US−A−4,880,497号およびUS−A−4,978,427号から
、高い乾燥強度および湿潤強度を有する紙の製造方法が公知であり、この場合、
紙の表面または紙料に、地合構成前に、N−ビニルホルムアミドとエチレン性不
飽和モノマー、たとえばビニルアセテートもしくはアルキルビニルエーテルとを
重合し、かつコポリマーのホルミル基の30〜100モル%を加水分解すること
によりアミノ基の形成下に得られる、加水分解したコポリマーを強度向上剤とし
て添加している。WO−A−96/135525号から、デンプンと、ジアミノ
基および/またはアンモニウム基を有するポリマーとを水性媒体中で高めた圧力
下に115〜180℃で反応させることによりデンプンをカチオン変性する方法
が公知であり、この場合、デンプンの分解はわずかに行われるに過ぎない。
【0010】 WO−A−98/31711号から、たとえばアニオン性デンプンをカチオン
性ポリマー、たとえばポリビニルアミンと80〜220℃の温度で水性媒体中で
反応させる、デンプンの変性方法が公知である。こうして得られる水溶液を、紙
、厚紙およびボール紙を製造する際に乾燥強度向上剤および湿潤強度向上剤とし
て、ならびに脱水促進剤および歩留まり向上剤として使用する。
【0011】 WO−A−98/45536号は、水性媒体中カチオン性ポリマーの存在下に
可溶化したデンプンの添加により、高い乾燥強度を有する紙、厚紙およびボール
紙を製造する方法に関する。さらに紙料にカチオン性ポリマーをデンプンの歩留
まり向上剤として添加する。高い歩留まりに基づいて、装置排水中で低いCSB
値が達成される。
【0012】 しかしカチオン性に変性したデンプンを乾燥強度向上剤として紙料に添加する
上記のすべての方法において、製紙の際に紙料の脱水速度の不所望の低下が表れ
、これはデンプンの使用量が多い場合に特に顕著である。
【0013】 本発明の課題は、紙、厚紙およびボール紙の製造の際に、公知のカチオン変性
されたデンプンに対してデンプンの歩留まりが高められている以外に、脱水速度
が高い、変性デンプンを提供することに基づいている。
【0014】 上記課題は本発明により、デンプンを少なくとも1種のカチオン性ポリマーと
共に水性媒体中、デンプンの糊化温度よりも高い温度で加熱することによりデン
プンを変性する方法において、デンプンの変性を、 (a)100万までの分子量を有し、ビニルアミン単位を有するポリマー、ポ
リエチレンイミン、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジメチルアミ
ンとエピクロロヒドリンもしくはジクロロアルカンとの縮合物、ジクロロエタン
とアンモニアとからなる縮合物および上記化合物の混合物の群からの高分子カチ
オン化剤 1種、および (b)水溶性で、場合によりエチレンイミンでグラフトされている架橋ポリアミ
ドアミン、アクリルアミドおよび/またはメタクリルアミド単位を有し、100
万を越える分子量を有する非イオン性もしくはカチオン性ポリマー、ビニルアミ
ン単位を有し、100万を越える分子量を有するポリマーおよび上記化合物の混
合物の群からの製紙用の高分子脱水促進剤 の存在下に実施する場合に解決される。本発明の課題はさらに、上記の方法によ
り得られるデンプンとカチオン性ポリマーとの反応生成物である。
【0015】 本発明による方法ではあらゆるデンプン、たとえば天然のデンプン、酸化され
た天然デンプン、デンプンエーテル、デンプンエステル、酸化されたデンプンエ
ーテル、酸化されたデンプンエステル、カチオン変性されたデンプンまたは非晶
質のデンプンを変性することができる。
【0016】 天然のデンプンとしてトウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、コムギデ
ンプン、コメデンプン、タピオカデンプン、サゴデンプン、ソルガムデンプン、
マニオクデンプン、マメデンプンまたは上記の天然デンプンの混合物を使用する
ことができる。少なくとも80質量%のアミロペクチン含有率を有するデンプン
もまた使用することができる。このようなデンプンはたとえば通例の天然デンプ
ンのデンプン分別により、またはGuenther Tegge, Staerke und Staerkederivat
e、ハンブルク、Behr's-Verlag、1984年、第157〜160頁に記載されて
いるように、実質的に純粋なアミロペクチンデンプンを産生する植物からの育成
措置により得られる。少なくとも80質量%のアミロペクチン含有率を有するデ
ンプンは市販されている。これは一般に、ロウ質(waxy)トウモロコシデンプン、
ロウ質ジャガイモデンプンまたはロウ質コムギデンプンとよばれている。
【0017】 天然のデンプン以外に、加水分解または酵素により分解したデンプン、たとえ
ばデキストリン、たとえばホワイトデキストリンもしくはイエローデキストリン
およびモルトデキストリン、または酸化されたデンプン、たとえばジアルデヒド
デンプンもまた適切である。さらに、化学的に変性されたデンプン、たとえば無
機酸もしくは有機酸によりエステル化したデンプン、特にリン酸化およびアセチ
ル化したデンプン、ならびに有機ハロゲン化合物、エポキシドもしくはスルフェ
ートでエーテル化したデンプンが適切である。デンプンと、その分解法方および
その化学的な変性は、Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry、第5
版、第A25巻、第2頁以降に記載されており、この記載をここで引用する。
【0018】 デンプンの酸化は、 Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry、第
6版、1998年に記載されている。このような酸化デンプンは、多種多様な反
応により製造することができる。この場合、酸化の際にOH官能基またはアルデ
ヒド官能基をカルボン酸官能基へと変換する。この酸化はC−C−結合の中
断下でも行うことができる。酸化デンプンの製造のために、すでに前記したすべ
ての天然デンプンを使用することができる。
【0019】 デンプンのアニオン性変性は、Guenther Tegge, Staerke und Staerkederivat
e、ハンブルク、Behr's-Verlag、1984年、第179〜185頁に記載されて
いる。一般にアニオン変性は、デンプンとα−ハロゲンカルボン酸、有利にはク
ロロ酢酸およびその塩との反応、またはアニオン性変性剤としての無機酸もしく
は有機酸によるデンプンのエステル化であり、この場合、有利には二価もしくは
多価の酸を使用する。アニオン性変性剤のために適切な酸は、たとえばオルトリ
ン酸、メタリン酸、ピロリン酸、ポリリン酸、亜リン酸、硫酸、ピロ硫酸、チオ
硫酸、オルトケイ酸、メタケイ酸、ピロケイ酸、ポリケイ酸、オルトホウ酸、メ
タホウ酸、ポリホウ酸、ジチオ炭酸(キサントゲン酸)のO−エステル、シュウ
酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、フタル酸、テレフタル酸、
リンゴ酸、クエン酸など、およびこれらの塩である。こうして得られるアニオン
変性デンプンのエステル化度は、変性のために使用されるデンプン中の遊離ヒド
ロキシル基に対して、一般に約0.01〜100モル%、有利には0.1〜50
モル%、特に0.2〜20モル%である。この場合、多塩基酸は複数回エステル
化されていてもよい。有利には本発明による方法のために酸化されたデンプンを
使用する。
【0020】 特に有利に使用されるデンプンは、天然のデンプンの酸化により製造されるジ
アルデヒドデンプンならびにアニオン性デンプンである。アニオン性デンプンは
有利にはカルボキシル基、ホスフェート基またはスルフェート基、あるいはそれ
ぞれこれらの基のアルカリ金属塩またはアンモニウム塩を有する。特に有利には
アニオン性デンプンとして、ジャガイモ、トウモロコシ、コムギまたはタピオカ
からのカルボキシル基および/またはカルボキシレート基を有するデンプンを使
用する。特に有利に使用されるデンプンは、天然のジャガイモデンプン、酸化さ
れたジャガイモデンプンおよび酸化されたトウモロコシデンプンである。酸化さ
れたデンプンはカルボキシル基またはカルボキシレート基をアニオン基として有
する。アニオン性デンプンの置換度は、たとえば0.0001〜0.3D.S.
である。
【0021】 本発明によれば、少なくとも1種のデンプンまたは複数のデンプンの混合物を
水性媒体中、 (a)少なくとも1種の高分子カチオン化剤および (b)製紙用の少なくとも1種の高分子脱水助剤 の存在下に加熱する。
【0022】 適切な高分子カチオン化剤はたとえばビニルアミン単位を有し、100万まで
の分子量を有するポリマーである。この種のポリマーは公知の方法により、式
【0023】
【化1】
【0024】 [式中、R、R=HまたはC〜C−アルキルを表す]のN−ビニルカルボ
ン酸アミドを、単独で、または該化合物と共重合可能なその他のモノマーの存在
下に重合し、かつ生じた重合体を酸または塩基により加水分解し、基
【0025】
【化2】
【0026】 を分離し、かつ式
【0027】
【化3】
【0028】 [式中、Rは、式(I)中に記載のものを表す]の単位を形成することにより製
造する。
【0029】 式(I)の適切なモノマーはたとえばN−ビニルホルムアミド、N−ビニル−
N−メチルホルムアミド、N−ビニル−N−エチルホルムアミド、N−ビニル−
N−プロピルホルムアミド、N−ビニル−N−イソプロピルホルムアミド、N−
ビニル−N−ブチルホルムアミド、N−ビニル−N−s−ブチルホルムアミド、
N−ビニル−N−t−ブチル−ホルムアミド、N−ビニル−N−ペンチルホルム
アミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニル−N−エチルアセトアミドおよび
N−ビニル−N−メチルプロピルアミドである。有利にはポリマーの製造の際に
式(III)の単位を共重合して含有しているN−ビニルホルムアミドを使用す
る。
【0030】 式(III)の単位を有する、加水分解されたポリマーは、H.フィケンチャ
ーにより、pH7の水溶液中、温度25℃およびポリマー濃度0.5質量%で測
定して15〜150、有利には30〜150のK値を有する。モノマー(I)の
コポリマーはたとえば、 1)式(I)のN−ビニルカルボン酸アミド99〜1モル%および 2)その他の、これと共重合可能なモノエチレン性不飽和モノマー1〜99モ
ル% を含有しており、これはたとえば1〜6個の炭素原子を有する不飽和カルボン酸
のビニルエステル、たとえばギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルおよ
び酪酸ビニルである。不飽和のC〜C−カルボン酸、たとえばアクリル酸、
メタクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、イタコン酸およびビニル酢酸ならびに
これらのアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩、エステル、アミドおよびニ
トリル、たとえばメタクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート
およびエチルメタクリレートあるいはグリコールエステルまたはポリグリコール
エステルによりエチレン性に不飽和のカルボン酸もまた適切であり、その際、そ
れぞれグリコールおよびポリグリコールのOH基は1つだけエステル化されてお
り、これはたとえばヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリ
レート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒ
ドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、ならびに
分子量1500〜10000のポリアルキレングリコールのアクリル酸モノエス
テルである。さらに、エチレン性不飽和カルボン酸とアミノアルコールとのエス
テル、たとえばジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタ
クリレート、ジエチルアミノエタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレ
ート、ジメチルアミノプロピルアクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリ
レート、ジエチルアミノプロピルアクリレート、ジエチルアミノプロピルメタク
リレート、ジメチルアミノブチルアクリレートおよびジエチルアミノブチルアク
リレートが適切である。塩基性アクリレートは遊離塩基、無機酸、たとえば塩酸
、硫酸および硝酸との塩、有機酸、たとえばギ酸またはベンゼンスルホン酸との
塩の形で、または四級化した形で使用する。適切な四級化剤はたとえばジメチル
スルフェート、ジエチルスルフェート、メチルクロリド、エチルクロリドまたは
ベンジルクロリドである。
【0031】 さらにコモノマー2)として不飽和アミド、たとえばアクリルアミド、メタク
リルアミドならびに1〜6個の炭素原子を有するアルキル基とのN−アルキルモ
ノアミドおよびN−アルキルジアミド、たとえばN−メチルアクリルアミド、N
,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルアク
リルアミド、N−プロピルアクリルアミドおよびt−ブチルアクリルアミドなら
びに塩基性の(メタ)アクリルアミド、たとえばジメチルアミノエチルアクリル
アミド、ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、ジエチルアミノエチルアクリ
ルアミド、ジエチルアミノエチルメタクリルアミド、ジメチルアミノプロピルア
クリルアミド、ジエチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピ
ルメタクリルアミドおよびジエチルアミノプロピルメタクリルアミドが適切であ
る。
【0032】 さらにコモノマーとしてN−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、
アクリルニトリル、メタクリルニトリル、N−ビニルイミダゾールならびに置換
されたN−ビニルイミダゾール、たとえばN−ビニル−2−メチルイミダゾール
、N−ビニル−4−メチルイミダゾール、N−ビニル−5−メチルイミダゾール
、N−ビニル−2−エチルイミダゾール、およびN−ビニルイミダゾリン、たと
えばビニルイミダゾリン、N−ビニル−2−メチルイミダゾリン、およびN−ビ
ニル−2−エチルイミダゾリンが適切である。N−ビニルイミダゾールおよびN
−ビニルイミダゾリンは遊離塩基の形以外に、無機酸または有機酸により中和さ
れた形または四級化された形で使用し、その際、四級化は有利にはジメチルスル
フェート、ジエチルスルフェート、メチルクロリドまたはベンジルクロリドによ
り行う。
【0033】 さらにコモノマー2)として、スルホ基を有するモノマー、たとえばビニルス
ルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、スチレンスルホン酸または
アクリル酸−3−スルホプロピルエステルが考えられる。
【0034】 コポリマーはさらにターポリマーおよび付加的に少なくとも1つの別のモノマ
ーを共重合して含有しているポリマーを含む。
【0035】 ビニルアミン単位を有する有利なカチオン性ポリマーは、 1)N−ビニルホルムアミドおよび 2)ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、アクリルニトリルおよび
N−ビニルピロリドンならびに加水分解度2〜100、有利には30〜95モル
%を有するN−ビニルホルムアミドの加水分解されたホモポリマー からなる、加水分解されたコポリマーである。
【0036】 ビニルエステルを共重合して含有しているコポリマーの場合、加水分解条件に
応じてN−ビニルホルムアミド単位の加水分解以外に、ビニルアルコール単位の
形成下にエステル基の加水分解が生じる可能性がある。共重合されたアクリルニ
トリルは同様に加水分解の際に化学的に変化し、その際、たとえばアミド基、ア
ミジン基および/またはカルボキシル基が生じる。加水分解されたポリ−N−ビ
ニルホルムアミドは場合によりアミジン構造を20モル%まで含有していてもよ
く、これはギ酸と、ポリビニルアミン中の2つの隣接するアミノ基との反応によ
り、またはホルムアミド基と1つの隣接するアミン基との反応により生じる。ホ
モポリマーおよびコポリマー中のN−ビニルホルムアミド単位の加水分解度は、
有利には75〜100%である。デンプンのためのカチオン化剤として使用され
るビニルアミン単位を含有するポリマーの分子量は、100万までであり、かつ
有利には10000〜500000の範囲である(光散乱により測定)。
【0037】 カチオン性ポリマーとしてさらにエチレンイミン単位を共重合して含有する化
合物が考えられる。これは有利には酸性触媒、たとえば硫酸水素アンモニウム、
塩酸または塩素化炭化水素、たとえばメチルクロリド、エチレンジクロリド、ブ
チルクロリド、四塩化炭素またはクロロホルムの存在下にエチレンイミンの重合
により得られるポリエチレンイミンである。このようなポリエチレンイミンはた
とえば、50質量%の水溶液中で粘度500〜33000、有利には1000〜
31000mPa・sを有する(20℃および20rpmでブルックフィールド
により測定)。
【0038】 さらに、デンプンのためのカチオン化剤としてポリ−ジアルキルジメチルアン
モニウムクロリドが考えられる。この種のポリマーは公知である。ジアリルジメ
チルアンモニウムクロリドのポリマーとは、第一にホモポリマーならびにアクリ
ルアミドおよび/またはメタクリルアミドとのコポリマーと理解するものである
。この場合、共重合は任意のモノマー比で行うことができる。ジアリルジメチル
アンモニウムクロリドのホモポリマーおよびコポリマーは少なくとも50000
、有利には50000〜500000である(光散乱により測定)。
【0039】 さらに、デンプンのためのカチオン化剤として、ジメチルアミンとエピクロロ
ヒドリンまたはジクロロアルカンとの縮合物、たとえば1,2−ジクロロエタン
、1,2−ジクロロプロパン、1,3−ジクロロプロパン、1,4−ジクロロブ
タンおよび/または1,6−ジクロロヘキサン、または1,2−ジクロロエタン
とアンモニアとの縮合物が適切である。上記の縮合物は水溶性であり、かつたと
えば100万まで、有利には50000〜500000の分子量を有する。
【0040】 デンプンの変性のために、上記の高分子カチオン化剤以外に、群(b)として
あげた、製紙用の高分子脱水促進剤が必要である。
【0041】 高分子脱水促進剤はたとえば、場合によりエチレンイミンによりグラフトされ
ているポリアミドアミンである。このようなポリマーは、たとえばUS−A4,
144,123号に記載されている。ポリアミドアミンはたとえば、4〜10個
の炭素原子を有するジカルボン酸と、有利に3〜10個の塩基性窒素原子を分子
中に有するポリアルキレンアミンとの反応により製造する。適切なジカルボン酸
は、たとえばコハク酸、マレイン酸、アジピン酸、グルタル酸、コルク酸、セバ
シン酸またはテレフタル酸である。アジピン酸とグルタル酸またはマレイン酸と
アジピン酸とからなる混合物を使用することもできる。有利にはアジピン酸をポ
リアミドアミンの製造のために使用する。
【0042】 ジカルボン酸により縮合する適切なポリアルキレンポリアミンはたとえば、ジ
エチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、ジプロピレントリアミン、ト
リプロピレンテトラアミン、ジヘキサメチレントリアミン、アミノプロピルエチ
レンジアミンおよびビス−アミノプロピレンエチレンジアミンである。ポリアル
キレンポリアミンは、混合物の形でポリアミドアミンの製造の際に使用すること
ができる。ポリアミドアミンは有利にはジカルボン酸とポリアミンとを塊状で縮
合することにより製造される。しかし縮合は、場合により不活性溶剤中で実施し
てもよい。ジカルボン酸とポリアルキレンポリアミンとの縮合は、通常、たとえ
ば100〜220℃の温度範囲で実施し、その際、反応の際に生じる水を反応混
合物から留去する。縮合は場合により付加的に4〜8個の炭素原子を有するカル
ボン酸のラクトンまたはラクタムの存在下に、たとえばカプロラクタムの存在下
に実施してもよい。ジカルボン酸1モルあたり、たとえば0.8〜1.4モルの
ポリアルキレンポリアミンを使用する。こうして得られたポリアミドアミンは第
一級および第二級NH基を有しており、場合によりさらに第四級窒素原子を有し
ており、かつ水溶性である。
【0043】 上記のポリアミドアミンは、たとえばエチレンイミンを酸(たとえば硫酸また
はリン酸)の存在下に、またはルイス酸(たとえば三フッ化ホウ素エーテラート
)の存在下に、ポリアミドアミンに作用させることによって、エチレンイミンに
よるグラフトにより変性することができる。たとえばポリアミドアミン中の塩基
性の窒素基あたり、1〜50、有利には2〜25個のエチレンイミン単位をグラ
フトする、つまりポリアミドアミン100質量部に対して、たとえばエチレンイ
ミンを約10〜500質量部使用する。
【0044】 高分子脱水促進剤としてさらに、ポリアミドアミンへのエチレンイミンのグラ
フトおよび引き続き少なくとも2つの官能基を有する架橋剤との反応により製造
可能な反応生成物が考えられる。この種の生成物は、たとえば上記のUS−A4
,144,123号の教示によれば、歩留まり向上剤、凝集剤および脱水促進剤
として紙の製造の際に使用されている。
【0045】 少なくとも2つの官能基を有する架橋剤として、US−A4,144,123
号に記載のポリアルキレングリコールのビスクロロヒドリンエーテル以外に、た
とえば架橋剤としてEP−B−0025515号から公知のα,ω−ジクロロポ
リアルキレングリコールが適切である。
【0046】 場合によりエチレンイミンによりグラフトされているポリアミドアミンとの反
応のためのその他の適切な架橋剤は、たとえばα,ω−もしくはビシナルなジク
ロロアルカン、たとえば1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、
1,3−ジクロロプロパン、1,4−ジクロロブタンおよび1,6−ジクロロヘ
キサンである。別の架橋剤のための例は、少なくとも三価のアルコールとエピク
ロロヒドリンとの、少なくとも2つのクロロヒドリン単位を有する反応生成物へ
の反応生成物であり、たとえば多価アルコールとしてグリセリン、エトキシル化
もしくはプロポキシル化されたグリセリン、2〜15個のグリセリン単位を分子
中に有するポリグリセリン、ならびに場合によりエトキシル化および/またはプ
ロポキシル化されたポリグリセリンである。この種の架橋剤はたとえばDE−A
−2916356号から公知である。さらに、ブロック化イソシアネート基を有
する架橋剤、たとえば2,2,3,6−テトラメチルピペリジノン−4によりブ
ロックされたトリメチルヘキサメチレンジイソシアネートが適切である。このよ
うな架橋剤はたとえばDE−A−4028285号から、ならびにポリエーテル
もしくは置換された炭化水素をベースとし、アジリジン単位を有する架橋剤、た
とえば1,6−ビス−N−アジリジノヘキサンは、たとえばUS−A3,977
,923号から公知である。当然のことながら2種もしくは数種の架橋剤からな
る混合物を分子量の増大のために使用することも可能である。
【0047】 有利にはハロゲン不含の架橋剤、たとえばジエポキシドまたはポリエポキシド
、エチレンカーボネートおよび/またはプロピレンカーボネートが考えられる。
架橋剤との反応は、たとえば10質量%の水溶液として20℃で50〜5000
、有利には100〜2000mPa・sの粘度を有する水溶性の生成物が得られ
るように実施する。
【0048】 別の適切な高分子脱水促進剤はアクリルアミド単位および/またはメタクリル
アミド単位を有し、100万を越える分子量を有する非イオン性もしくはカチオ
ン性のポリマーである。このような高分子のポリマーは、通常、紙を製造する際
に脱水促進剤および歩留まり向上剤として使用されている。有利に適用されるこ
の種のポリマーは、たとえば高分子のポリアクリルアミドもしくは高分子のポリ
メタクリルアミドならびにアクリルアミドおよび/またはbメタクリルアミドと
共重合可能なモノマーとのコポリマーである。適切な脱水促進剤はたとえばアク
リルアミドおよび/またはメタクリルアミド60〜85質量%およびN−ビニル
イミダゾリンまたはN−ビニル−2−メチルイミダゾリン15〜40質量%とか
らなるコポリマーである。コポリマーはさらに、その他のモノマー、たとえばス
チレン、N−ビニルホルムアミド、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、C〜C−アルキルビニルエーテル、N−ビニルピリジン、N−ビニルピ
ロリドン、N−ビニルイミダゾール、エチレン性不飽和C〜C−カルボン酸
ならびにそのエステル、アミドおよびニトリル、ビニルスルホン酸ナトリウム、
2−アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸、ビニルクロリドおよびビニリデ
ンクロリドを25質量%までの量で共重合することにより変性することができる
。酸基を含有するモノマーは有利にはアルカリ金属塩またはアンモニウム塩の形
で共重合の際に使用する。たとえば脱水促進剤として、 1)アクリルアミドおよび/またはメタクリルアミド70〜97質量%、 2)N−ビニルイミダゾリンまたはN−ビニル−2−メチルイミダゾリン、こ
れらのモノマーの塩および/またはアルキル化剤により四級化したN−ビニルイ
ミダゾリンもしくはN−ビニル−2−メチルイミダゾリン2〜20質量%および 3)N−ビニルイミダゾール1〜10質量% を共重合して含有しているコポリマーを使用することができる。これらのコポリ
マーはモノマー1)、2)および3)を公知の重合法によりラジカル共重合させ
ることにより製造される。これらは100万を越える分子量、有利には120万
〜3000万の分子量を有する。
【0049】 高分子のカチオン性ポリマーとして、さらにアクリルアミドおよび/またはメ
タクリルアミド1〜99モル%、有利には30〜70モル%およびジアルキルア
ミノアルキルアクリレートおよび/または−メタクリレート99〜1モル%、有
利には70〜30モル%からなるコポリマー、たとえばアクリルアミドとN,N
−ジメチルアミノエチルアクリレートもしくはN,N−ジエチルアミノエチルア
クリレートとからなるコポリマーが考えられる。塩基性アクリレートは有利には
酸により中和された形または四級化された形で存在する。四級化はたとえば塩化
メチルにより、またはジメチルスルフェートにより行うことができる。これらの
コポリマーはたとえばpH値4.5で、少なくとも4mVal/g高分子電解質
の電荷密度を有する。
【0050】 適切な脱水促進剤はアクリルアミドおよび/またはメタクリルアミド1〜99
モル%、有利には30〜70モル%およびジアルキルアミノアルキルアクリルア
ミドおよび/または−メタクリルアミド99〜1モル%、有利には70〜30モ
ル%からなる高分子のコポリマーである。塩基性のアクリルアミドおよびメタク
リルアミドは、同様に有利には酸により中和された形または四級化された形で存
在する。例としてN−トリメチルアンモニウムエチルアクリルアミドクロリド、
N−トリメチルアンモニウムエチルメタクリルアミドクロリド、トリメチルアン
モニウムエチルアクリルアミドメトスルフェート、トリメチルアンモニウムメチ
ルメタクリルアミドメトスルフェート、N−エチルジメチルアンモニウムエチル
アクリルアミドエトスルフェート、N−エチルジメチルアンモニウムエチルメタ
クリルアミドエトスルフェート、トリメチルアンモニウムプロピルアクリルアミ
ドクロリド、トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロリド、トリ
メチルアンモニウムプロピルアクリルアミドメトスルフェート、トリメチルアン
モニウムプロピルメタクリルアミドメトスルフェートおよびN−エチルジメチル
アンモニウムプロピルアクリルアミドエトスルフェートがあげられる。有利なコ
モノマーはトリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロリドである。
これらのポリマーの分子量は同様に100万を越える。
【0051】 高分子のポリマー脱水促進剤としてさらに、100万を越える分子量を有する
ビニルアミン単位含有のポリマーが考えられる。これらのポリマーは、(a)で
あげたビニルアミン単位を有するポリマーのポリマーカチオン化剤と同様な百分
率の組成を有していてもよい。違いはポリマー(b)のより高い分子量に存在す
る。有利に使用される高分子のビニルアミン単位含有ポリマーは、たとえば加水
分解率20〜100、有利には75〜100%を有する高分子の加水分解された
ポリ−N−ビニルホルムアミドである。別の有利なビニルアミン単位含有ポリマ
ーは、N−ビニルホルムアミドおよびギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル、アクリルニトリルおよびN−ビニルピロリドンからなる加水分解されたコ
ポリマーである。これらのポリマーの加水分解率はたとえば2〜100、および
有利には30〜95モル%である。これらの群のポリマーの分子量は同様に10
0万を越え、たとえば120万〜3000万、有利には150万〜1500万の
範囲である。
【0052】 デンプンまたはデンプンの混合物を本発明により変性するために、たとえば少
なくとも1種のデンプンの水性懸濁液を群(a)のカチオン性の高分子カチオン
化剤および群(b)の製紙用の高分子脱水促進剤と共にデンプンの糊化温度を超
える温度で加熱する。水性のデンプン懸濁液を群(a)および(b)のポリマー
の存在下に加熱する際に、まずデンプンの可溶化が行われる。これは固体のデン
プン粒子が水溶性の形へ変化することと理解するが、その際、デンプンを構成し
ているアミロースおよびアミロペクチン単位がオリゴ糖またはグルコースへ分解
することなく超構造(らせんの形成、分子内水素架橋など)が生じる。水性のデ
ンプン懸濁液を有利には少なくとも1種の高分子カチオン化剤(a)および少な
くとも1種の製紙用の高分子脱水促進剤(b)の存在下に、デンプンの糊化温度
よりも高い温度へと加熱する。この温度はたとえば80〜180℃、有利には1
05〜170℃の範囲である。105〜170℃の温度で、デンプンを高めた圧
力下に加熱する。水性懸濁液中のデンプンを加熱する際に、デンプンは少なくと
も90質量%まで、有利には90質量%を越えて分解し、かつ異なったタイプの
両方のポリマーにより変性される。デンプンとポリマー(a)および(b)との
反応は有利には高めた圧力下にジェット式蒸解装置中で温度115〜150℃で
0.01秒〜30分以内に行う。ジェット式蒸解装置中での反応の際に反応混合
物を剪断する。しかし反応を撹拌オートクレーブ中で実施する場合、反応混合物
をたとえば100〜2000、有利には200〜1000回転/分で撹拌する。
反応は実質的に、その中でデンプンを技術的に可溶化するすべての装置中、有利
には圧力密度において定められた撹拌容器または有利にはジェット式蒸解装置中
で実施することができる。撹拌オートクレーブ中での反応の際に、反応混合物の
滞留時間は、該当する反応温度でたとえば2分〜2時間、有利には15〜60分
である。
【0053】 しかしデンプンの変性は、まず水性のデンプン懸濁液をデンプンの糊化温度よ
りも高い温度に加熱することにより可溶化し、次いで同様にデンプンの糊化温度
よりも高い温度で、高分子のカチオン化剤(a)を添加し、かつ作用させ、かつ
その後、製紙用の高分子脱水促進剤(b)を添加し、こうして得られた反応混合
物をデンプンの糊化温度よりも高い温度で、たとえば1秒〜30分反応させ、か
つその後、反応混合物を冷却することによって実施してもよい。しかし、すでに
分解したデンプンの水溶液をまず高分子の脱水促進剤(b)によりデンプンの糊
化温度よりも高い温度で処理し(たとえば1秒〜1時間)、かつ次いで高分子カ
チオン化剤(a)を添加し、かつ反応混合物を同様にデンプンの糊化温度よりも
高い温度で1秒〜1時間反応させることにより実施することもできる。しかし有
利であるのは、デンプンの水性懸濁液をジェット式蒸解装置中で温度115〜1
50℃で0.01秒〜30分、ポリマー(a)および(b)の存在下に可溶化し
、かつ同時に変性する作業方法である。その際、ポリマー(a)および(b)は
、デンプン懸濁液を混合物の形で、または別々に添加することができる。同様に
、ポリマー(a)および(b)を順次、ジェット式蒸解装置の反応帯域へ計量供
給することも可能である。
【0054】 水性のデンプン懸濁液中のデンプンの濃度は、たとえば2〜15、有利には6
〜10質量%である。変性のために使用されるデンプン100質量部あたり、た
とえば0.1〜10、有利には0.5〜3質量部の高分子カチオン化剤(a)お
よび0.01〜2、有利には0.1〜0.9質量部の高分子脱水促進剤(b)を
使用する。たとえば固体濃度2質量%で、ブルックフィールドの粘度計中、20
回転/分および温度40℃で測定して、粘度10〜500、有利には50〜20
0mPasを有する変性デンプンの水溶液が得られる。反応混合物のpH値は、
たとえば2.0〜9.0、有利には2.5〜8の範囲である。
【0055】 こうして得られる変性デンプンは紙、ボール紙および厚紙を製造する際の乾燥
強度向上剤として使用する。該変性デンプンをたとえば乾燥した紙料に対して0
.5〜8.0、有利には1.0〜6.0質量%の量で紙料に添加する。紙を製造
する際に、その他は通例の化学薬品の存在下に、たとえば乾燥強度向上剤に加え
て、さらにサイズ剤を使用するか、または歩留まり向上剤を使用して作業するこ
とができる。歩留まり向上剤としてたとえば加水分解率25〜100%を有する
高分子のポリアクリルアミドまたは高分子のポリ−N−ビニルホルムアミドが考
えられる。歩留まり向上剤の分子量は通常、100万以上、たとえば150万〜
3000万である。
【0056】 本発明により変性されたデンプンのための歩留まり向上剤として、いわゆるマ
イクロ粒子系を使用することもでき、その際、高分子のカチオン性合成ポリマー
を紙料に添加し、形成されるマクロフレークを紙料の剪断により粉砕し、かつ引
き続きベントナイトを添加する。この方法はたとえばEP−A−0335575
号から公知である。このようなマイクロ粒子系のために、たとえば100万を上
回る分子量を有する高分子カチオン性ポリマーとして、ビニルアミン単位を有す
るポリマー、たとえばポリビニルアミンと、カチオン性ポリアクリルアミド、た
とえばアクリルアミドとジメチルアミノエチルアクリレートメトクロリドとから
なるコポリマーからなる混合物を使用し、かつ剪断工程の後にベントナイトを添
加する。本発明により変性されたデンプンのための歩留まり向上剤としてのカチ
オン性ポリマーの別の有利な組み合わせは、100万を越える分子量を有し、ビ
ニルアミン単位を有するポリマーと、エチレンイミン単位によりグラフトされて
架橋したポリアミドアミンとからなる混合物、ならびに前記の高分子のビニルア
ミン単位含有ポリマーと、分子量200万〜1500万を有するポリアクリルア
ミドとからなる混合物である。
【0057】 その他の記載がない限り、実施例におけるパーセントの記載は質量%である。
K値はH.フィケンチャー、Cellulose-Chemie、第13巻、第58〜64頁およ
び第71〜74頁(1932)により、ポリマー濃度0.5質量%の水溶液中、
温度25℃で測定した。ポリマーの分子量は光散乱により確認した。粘度はブル
ックフィールドの粘度計により20rpmで測定した。
【0058】 実施例 以下の原料を使用した: カチオン化剤I ビニルアミン単位95モル%およびビニルホルムアミド単位5モル%を含有す
る加水分解されたポリ−N−ビニルホルムアミド、これは分子量120000g
/モルおよび7.8質量%の水溶液中温度20℃およびpH値7.0で粘度60
0mPasを有していた。ビニルアミン単位を有するポリマーを、水酸化ナトリ
ウム水溶液を作用させることにより、K値70のN−ビニルホルムアミドのホモ
ポリマーの加水分解により製造した。
【0059】 脱水促進剤I アジピン酸およびトリアミンからなり、エチレンイミン単位でグラフトされた
市販の水溶性ポリアミドアミン、これはビスクロロヒドリンエーテルにより架橋
可能であった(Polymin (R) SK)。
【0060】 デンプンI アニオン基としてカルボキシル基を有する酸化したトウモロコシデンプン。こ
のデンプンの置換度は0.8ミリモル/モルであった(D.S.=0.8×10 - )。
【0061】 例1 まずデンプンIの10%の水性懸濁液を製造し、デンプンに対して1.5%の
カチオン化剤Iおよび0.4%の脱水促進剤Iを添加し、かつ該混合物をジェッ
ト式蒸解装置に導入した。該混合物を温度130℃で1分保持し、かつその後、
排出した。変性されたアニオン性トウモロコシデンプンの水溶液が得られた。
【0062】 比較例I デンプンIの10%の水性スラリーに、デンプンIに対してカチオン化剤I
1.5%を添加した。該混合物を引き続きジェット式蒸解装置中、温度130℃
で1分加熱した。カチオン化剤Iで変性されたデンプンIの水溶液が得られた。
【0063】 例2 試験用抄紙機へ、生成物速度50m/分で、面積質量120g/mを有する
紙を製造した。繊維原料として、物質濃度12g/lおよびpH値7.0を有す
る解膠した市販のライナー(Liner)を使用した。該物質に、それぞれ乾燥紙料に
対して、例1により製造した変性デンプン2%および歩留まり向上剤として脱水
促進剤I 0.04%および分子量500万を有する市販のポリアクリルアミド
0.001%の組み合わせを添加した。形成された紙匹を抄紙機のプレスパート
に通過させた後、紙中の水分の測定のための試料を採取した。紙の乾燥含有率(d
ry content)は、66.4%であった。
【0064】 さらに、乾燥破裂圧力(DIN ISO 2758)、平面圧縮強さ(DIN EN 23035=ISO3035によるCMT−値)および乾燥破断長さ(
DIN ISO 1924による)を測定した。乾燥破裂圧力は223Pa、C
MT−値は、227Nおよび乾燥亀裂長さは5545mであった。
【0065】 例3 例2を繰り返したが、ただしその際、紙料に、固体に対して、例1により製造
した変性デンプン6%を計量供給した点が異なる。抄紙機のプレスパートを通過
した後、紙の乾燥含有率は、62.7%であった。完成した紙は、乾燥破裂圧力
293Pa、CMT−値268Nおよび乾燥破断長さ6371mを有していた。
【0066】 比較例2 例2を繰り返したが、ただしその際、例2で使用した変性デンプンを比較例1
により得られた変性デンプンと交換した点が異なる。プレスパートを通過後、紙
の乾燥含有率は51.8%であった。完成した紙は、乾燥破裂圧力205Pa、
CMT−値199Nおよび乾燥破断長さ5261mを有していた。
【0067】 比較例3 例3を繰り返したが、ただしその際、比較例1により得られた変性デンプンを
使用した点が異なる。紙の製造は、抄紙機の規定の速度で中断しなくてはならな
かった。というのも繊維原料を脱水する速度が不十分だったからである。
【0068】 例2および3が示しているように、比較例2および3に対して、より高いデン
プンの計量供給が可能であり、その際、本発明によれば、紙料のより良好な脱水
(抄紙機のプレスパートによる紙のより高い乾燥含有率)が達成され、かつ紙の
強度値に関して高いレベルが達成される。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年3月2日(2001.3.2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正の内容】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ ,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 クルト ディール ドイツ連邦共和国 フラインスハイム ギ ューターバーンホフシュトラーセ 1 (72)発明者 ノルベルト マール ドイツ連邦共和国 リンブルガーホフ ツ ェッペリンヴェーク 2 Fターム(参考) 4C090 AA02 AA05 AA08 BA14 BB53 BB62 BC10 BD31 CA04 CA05 CA22 CA29 DA07 DA28 4J031 AA02 AA15 AA25 AB01 AB06 AC09 AD01 AE08 AF14 4L055 AG48 AG71 AG72 AG87 AG92 AG99 AH16 EA20 EA30 EA32 FA13

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性媒体中でデンプンの糊化温度よりも高い温度で少なくと
    も1種のカチオン性ポリマーと共にデンプンを加熱することによりデンプンを変
    性する方法において、デンプンの変性を、 (a)100万までの分子量を有し、ビニルアミン単位を有するポリマー、ポ
    リエチレンイミン、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジメチルアミ
    ンとエピクロロヒドリンもしくはジクロロアルカンとの縮合物、ジクロロエタン
    とアンモニアとからなる縮合物および上記化合物の混合物の群からの高分子カチ
    オン化剤 1種、および (b)水溶性で、場合によりエチレンイミンでグラフトされている架橋ポリアミ
    ドアミン、アクリルアミドおよび/またはメタクリルアミド単位を有し、100
    万を越える分子量を有するポリマー、ビニルアミン単位を有し、100万を越え
    る分子量を有するポリマーおよび上記化合物の混合物の群からの製紙用の高分子
    脱水促進剤 の存在下に実施することを特徴とする、デンプンの変性方法。
  2. 【請求項2】 a)高分子カチオン化剤として、ポリエチレンイミンおよび
    /またはビニルアミン単位を有し、100万までの分子量を有するポリマーおよ
    び b)高分子脱水促進剤として、エチレンイミンでグラフトされている水溶性の
    架橋ポリアミドアミン、ビニルアミン単位を有し、120万〜3000万の分子
    量を有するポリマー、カチオン性ポリアクリルアミドまたはそれぞれ少なくとも
    150万の分子量を有する非イオン性ポリアクリルアミド を使用する、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 デンプンとして天然デンプンを使用する、請求項1または2
    に記載の方法。
  4. 【請求項4】 デンプンをデンプンエーテル、デンプンエステル、酸化され
    た天然デンプン、酸化されたデンプンエーテル、酸化されたデンプンエステルの
    群から選択する、請求項1または2に記載の方法。
  5. 【請求項5】 アニオン性のデンプンを使用する、請求項1または2に記載
    の方法。
  6. 【請求項6】 アニオン性のデンプンがカルボキシル基、ホスフェート基ま
    たはスルフェート基あるいはそれぞれこれらの基のアルカリ金属塩またはアンモ
    ニウム塩を含有する、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 アニオン性のデンプンとして、ジャガイモ、トウモロコシ、
    コムギまたはタピオカ由来のカルボキシル基および/またはカルボキシレート基
    を有するデンプンを使用する、請求項5または6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 デンプンを水性媒体中、高めた圧力下で115〜170℃の
    温度に加熱する、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 デンプンの加熱を少なくとも1種の高分子カチオン化剤およ
    び少なくとも1種の高分子脱水促進剤と共にジェット式蒸解装置中120〜15
    0℃の温度で0.01秒〜30分間実施する、請求項1から8までのいずれか1
    項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 デンプン100質量部に対して、(a)少なくとも1種の
    高分子カチオン化剤0.1〜10質量部、(b)少なくとも1種の脱水促進剤0
    .01〜2質量部を使用する、請求項1から9までのいずれか1項に記載の方法
  11. 【請求項11】 請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法により
    得られる、デンプンとカチオン性ポリマーとの反応生成物。
  12. 【請求項12】 紙、厚紙およびボール紙を製造する際の乾燥強度向上剤と
    しての請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法により得られる反応生
    成物の使用。
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