JP2525602B2 - 製紙方法 - Google Patents

製紙方法

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JP2525602B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は成紙の強度を大幅に向上せしめるとともに製
紙原料中の微細繊維や填料、サイズ剤及びその他の添加
剤の歩留りを増大せしめて、白水の清澄化を可能ならし
める製紙方法に関するものである。
(従来の技術) 製紙工程に使用する製紙用添加剤としては成紙の筆記
性や耐水性を向上せしめるサイズ剤、成紙強度を高める
紙力増強剤、填料や微細繊維の歩留りを向上する歩留り
向上剤、抄紙機ワイヤ上での水切れを促進する水剤
等、各種の添加剤が使用されている。例えば、紙力増強
剤や歩留り向上剤として一般に水溶性高分子物質が、即
ち、澱粉及び変性澱粉、セルロース誘導体等の水溶性天
然高分子物質、ポリアクリルアミド及びその誘導体、ポ
リビニールアルコール及びその誘導体、ポリエチレンイ
ミン、ポリアミドポリアミン−エピクロルヒドリン樹
脂、スチレン−マレイン酸樹脂及びその他の各種水溶性
ポリマーが使用されている。
そして、前記した各種製紙用添加剤には製紙技術の高
度化により多くの課題がなげかけられているのが現状で
ある。
例えば、製紙工程、特に印刷用紙や筆記用紙の製紙工
程においては、成紙の白色度や不透明度を向上させ、且
つ原料コストを低下せしめる等の目的で填料を添加する
ことが行なわれているが、成紙中の填料含有量が多くな
ると成紙強度が低下するという問題があり、その解決が
迫られている。また印刷物の長期保存性の観点から硫酸
バンドを使用しない中性ないし弱アルカリ性PH域で抄紙
することによって得られる、いわゆる中性紙の要望が強
くなり製紙工場においても硫酸バンドを多用した従来の
酸性抄紙から中性抄紙への転換が盛んに行なわれている
が、これに使用する中性抄紙用添加剤の効果は未だ不充
分で、その改良が強く望まれている。
これらの課題に対して種々の解決策が提案されてお
り、本発明者等も、先に両性のポリアクリルアミド系ポ
リマーと特定のアルミニウム化合物とからなる製紙用添
加剤を用いて製紙工程における填料の歩留りを向上させ
る方法を提案したが(特願昭60−259789号)、填料歩留
りの向上、成紙強度の向上には効果があるが、サイズ剤
の定着効果においては若干不満足である。
さらにパルプスラリーに陽イオン性高分子、及びポリ
塩化アルミニウムを添加したのち抄紙することを特徴と
する高圧縮強度紙の製造法(特開昭55−122099号)を提
案したが、炭酸カルシウム等の填料を含有する原料パル
プスラリーに対しては成紙強度の向上、填料歩留りの向
上、サイズ剤の定着効果の点において十分に満足のくい
ものではない。
(発明が解決しようとする問題点) 上述したように製紙用添加剤の性能に対する要求は原
料パルプ事情の悪化、例えば故紙再生パルプの使用や抄
紙用水の水質の低下等に伴って益々厳しくなり、一層効
果的な製紙用添加剤の開発が望まれている。
特に中性抄紙に使用する製紙用添加剤の効果は未だ満
足できるものでなく填料として使用される炭酸カルシウ
ムの歩留り向上と紙力増加が重要な課題となっている。
炭酸カルシウムは我が国で豊富に産出されると共に、安
価且つ良好な特性を有する優れた製紙用填料であり、こ
れ高配合することは経済的にも工業的にも極めて有意義
である。しかしながら炭酸カルシウム填料を多量に含有
する中性紙を得るためには原料スラリー中の炭酸カルシ
ウムの含有量を非常に多くする必要があり、抄紙機ワイ
ヤー上の水切れの悪化、ワイヤーの摩耗の促進、湿紙強
度の低下により紙切れの多発など、操業上種々の問題を
惹き起こしている。填料歩留り向上剤の使用によりこれ
らの問題を軽減することができるが、その効果はまだ不
充分である。更に炭酸カルシウム含有量が高い中性紙
は、成紙強度が低く且つ表面から填料が脱落し易くなっ
ているため印刷時に各種の障害を起し易いという問題が
生じている。
本発明の目的は上記問題点を解決した新規な製紙方法
を提供することである。より具体的には本発明は各種の
化学パルプやメカニカルパルプ、故紙再生パルプのほ
か、無機或いは有機の天然または合成繊維状物質からな
るパルプ物質及びそれらの混合物等、公知のあらゆる種
類のパルプを原料とする全ての製紙工程に適用できる製
紙方法を提供しようとするものであるが、填料の配合が
必要な抄紙工程、例えば印刷用紙や筆記用紙の製造に適
用した場合、一層の好結果が期待できる製紙方法、なか
でも炭酸カルシウム填料を用いる中性抄紙方法として好
適な製紙方法を提供しようとするものである。
〔発明の構成〕
(問題を解決するための手段) 本発明者等は上記問題を解決するため鋭意検討重ねた
結果、下記構成になる製紙方法により上記目的が達成さ
れ得ることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明を概説すれば、本発明は製紙原料パルプ
スラリーに、 (A) 陽イオン性澱粉と両性アクリルアミド系ポリマ
ーとの混合物、及び/又は陽イオン性澱粉の存在下に両
性アクリルアミド系ポリマーを形成するモノマー類を重
合させて得られる両性グラフト化澱粉共重合体(以下、
両性グラフト化澱粉共重合体と略記する)、 (B) アルミナゾル、ポリ塩化アルミニウム及びポリ
水酸化アルミニウム等の少なくとも一種の縮合水和アル
ミニウム塩、 とを添加し、常法に従って抄紙、乾燥することを特徴と
する製紙方法に関するものである。
以下、本発明の具体的な構成について詳細に説明す
る。
(i) 陽イオン性澱粉成分について: 本発明に用いる陽イオン性澱粉は、澱粉及び/又は変
性澱粉を常法に従ってカチオン性基を導入したものであ
る。これらの澱粉及び/又は変性澱粉の具体例としては
トウモロコシ、小麦、バレイショ、タピオカ、コメなど
を原料とする各種の澱粉、及びその変性物、例えばエー
テル化、エステル化、酸化、酵素変性澱粉などをあげる
ことができ、これらの一種あるいは二種以上を用いる。
なお、陽イオン性澱粉を調製するには、例えば前述の
澱粉及び/又は変性澱粉を水性分散液中においてジアル
キルアミンまたはトリアルキルアミンとエピクロルヒド
リンとの反応物よりなるカチオン化剤などと反応せしめ
ることにより得られる。
(ii) 両性アクリルアミド系ポリマー成分について: 本発明に使用する両性アクリルアミド系ポリマーは、
(メタ)アクリルアミドを主成分とする水溶性ポリマー
の変性によってイオン性基を導入する変性方法により、
或いは(メタ)アクリルアミドを主成分とし、これと陽
イオン性単量体及び陰イオン性単量体とを含有する単量
体を重合せしめる共重合方法により、或いはこれら両方
法の組合せ等によって容易に製造し得るものである。
変性方法による陽イオン性基の導入にはホフマン分解
反応、マンニッヒ反応及びポリアミンによるアミド交換
反応等が利用され、他方、陰イオン基の導入には加水分
解反応及びスルホメチル化反応等が利用され得る。
共重合方法による場合、(メタ)アクリルアミドを主
成分と単量体と共重合される陽イオン性単量体として
は、モノ−或いはジ−アルキルアミノアルキルアクリレ
ート、モノ−或いはジーアルキルアミノアルキルメタア
クリレート、モノ−或いはジーアルキルアミノアルキル
アクリルアミド、モノ−或いはジーアルキルアミノアル
キルメタアクリルアミド、ビニルピリジン、ビニルイミ
ダゾール、モノ−或いはジーアクリルアミン及びそれら
の混合物、更にそれらの第4級アンモニウム塩等を例示
することができる。また陰イオン性単量体としては、ア
クリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマール酸、イ
タコン酸等のα,β−不飽和カルボン酸類のほか、スル
ホン酸基やリン酸基を有する公知の各種重合性単量体類
等が使用可能である。
上記の変性や共重合の反応は、公知の反応操作に従う
もので適当な反応条件を任意に選択できる。
本発明において、両性アクリルアミド系ポリマー成分
として、 a).ジメチルアミノプロピルアクリルアミド2〜25モ
ル%、 b).(メタ)アクリル酸 2〜20モル%、及び c).(メタ)アクリルアミド 55〜96モル%、 を含有する単量体混合部物を重合して得られる両性のア
クリルアミド系共重合体は、特に優れた填量歩留りの向
上、成紙紙力の向上、サイズ剤の定着向上の効果を発現
する。
本発明において、前記した陽イオン性澱粉と両性アク
リルアミド系ポリマー成分を95:50(重量部)〜5〜50
(重量部)の割合で混合した場合は、特に優れた填量の
歩留り向上、成紙紙力向上、サイズ剤の定着向上の効果
を発現する。
(iii) 両性グラフト化澱粉共重合体成分について: 本発明の両性グラフト化澱粉共重合体成分は、陽イオ
ン性澱粉の存在下に両性アクリルアミド系ポリマーを形
成し得るモノマー類をグラフト重合させて調製される。
例えば、陽イオン性澱粉水溶液中において、 a).陽イオン性基含有単量体 b).陰イオン性基含有単量体 c).(メタ)アクリルアミド を含有する単量体混合物を共重合して得られるものであ
る。
本発明の陽イオン性澱粉は、前記(i)で説明した如
く小麦、トウモロコシ、コメ、バレイショ、カンショ、
タピオカ等を原料とする各種澱粉をカチオン変性したも
のである。
前記陽イオン性単量体(a)の具体例としては、モノ
−或いはジーアルキルアミノアルキルアクリレート、モ
ノ−或いはジーアルキルアミノアルキルメタアクリレー
ト、モノ−或いはジーアルキルアミノアルキルアクリル
アミド、モノ−或いはジーアルキルアミノアルキルメタ
アクリルアミド、ビニルピリジン、ビニルイミダゾー
ル、モノ−或いはジーアリールアミン及びそれらの混合
物、更にそれらの第4級アンモニウム塩等を例示するこ
とができる。また前記陰イオン性単量体(b)として
は、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマール
酸、イタコン酸等のα,β−不飽和カルボン酸類のほ
か、スルホン酸基やリン酸基を有する公知の各種重合性
単量体類等が使用可能である。
上記の変性や共重合の反応は、公知の反応操作に従う
もので、適当な反応条件を任意に選択できる。
本発明において、両性グラフト化澱粉共重合体成分と
して、陽イオン性澱粉20〜60重量部を含有する水溶液中
において、 a).ジメチルアミノプロピルアクリルアミド2〜25モ
ル%、 b).(メタ)アクリル酸 2〜40モル%、及び c).(メタ)アクリルアミド 35〜94モル%、 を含有する単量体混合物40〜80重量部を共重合せしめて
得られる両性グラフト澱粉共重合体は、特に優れた填料
歩留りの向上、成紙紙力の向上、サイズ剤の定着向上の
効果を発現する。
(iv) 縮合水和アルミニウム塩について: 本発明で使用する縮合水和アルミニウム塩は、アルミ
ナゾル,ポリ塩化アルミニウム及びポリ水酸化アルミニ
ウム等の縮合水和アルミニウム塩の一種、又はそれらの
二種以上の組合せから成るものである。
前記アルミナゾルは、一般に5〜200μm程度の羽毛
状粒子の集合体から成るコロイド溶液で比表面積200m2/
g以上のものが好適に使用し得る。
前記ポリ塩化アルミニウムは、その主成分が一般式
〔Al2(OH)nCl6で示され、水溶液或いは扮体
として市販されているが、いずれも好適に使用し得る。
前記ポリ水酸化アルミニウムは、一般式〔Al(O
H)nAlCl3で示され、市販品はが約20の値を有
し、より高い塩基性を有することで、前記ポリ塩化アル
ミニウムと区別されるものである。
本発明においては、前記縮合水和アルミニウム塩の一
種もしくは二種以上を前述した陽イオン性澱粉と両性ア
クリルアミド系ポリマーとの混合物及び/又はグラフト
化澱粉共重合体と併用して原料パルプスラリーに添加
し、以下、常法に従って抄紙、乾燥するものであるが、
その際、前記縮合水和アルミニウム塩の添加量は原料パ
ルプスラリーのパルプ乾燥重量に対して、一般的には酸
化アルニミウム(Al2O3換算)重量で0.01〜2%が適当
であるが、特に0.05〜1%範囲が好適である。
縮合水和アルミニウム塩は併用される陽イオン性澱粉
と両性アクリルアミド系ポリマーとの混合物及び/又は
両性グラフト化澱粉共重合体との相互作用によって著効
を発現し得るもので、それ単独ではほとんど有効でな
い。それ故、その添加量は有効最小限とすることが望ま
しい。
(v) 製紙方法について: 本発明になる製紙方法において、その他の製紙用添加
剤、例えばサイズ剤の添加は常法通りに行うことができ
る。
しかし、本発明による製紙方法においては非常に高い
歩留り効果及び優れた紙力増強効果、サイズ剤定着効果
が発現されるため、これを目的とした他の製紙用添加剤
を併用することはほとんど必要ではない。なお、本発明
はこれら他の製紙用添加剤の併用を何等拒むものではな
いことはいうまでもない。
本発明の製紙方法は、製紙用原料パルプスラリーに、 (A) 陽イオン性澱粉と両性アクリルアミド系ポリマ
ーとの混合物及び/又は両性グラフト化澱粉共重合体成
分と、 (B) アルミナゾル、ポリ塩化アルミニウム、ポリ水
酸化アルミニウム等の少なくとも一種の縮合水和アルミ
ニウム塩、 とを添加し、常法に従って抄紙、乾燥するものである。
両(A)、(B)成分の添加は任意の順序或いは同時
に行うことができる。
(vi) 前記した(A)成分と(B)成分の相互作用に
ついて: 本発明になる原料パルプスラリーに添加された、陽イ
オン性澱粉と両性アクリルアミド系ポリマーとの混合物
及び/又は両性グラフト化澱粉共重体と、縮合水和アル
ミニウム塩との相互作用に関しては、発明者等において
その機構は十分には解明されていない。しかし、両者そ
れぞれ単独使用の場合と両者併用の場合と比較において
後者が絶大な相乗効果を発現することから両者の相互作
用の存在は疑う余地がないところであり、現在、次のよ
うに推察している。
本発明において用いるアルミナゾル、ポリ塩化アルミ
ニウム、ポリ水酸化アルミニウム等の縮合水和アルミニ
ウム塩は、いずれも高い陽電荷を持つ高分子性の多核縮
合イオン有効成分としているため、填料粒子の表面に吸
着されて強く結合すると共に、両性のアクリルアミド系
ポリマー成分或いは両性グラフト化澱粉共重合体成分が
有する陰イオン性基とも強固に結合する。また陽イオン
性澱粉と両性アクリルアミド系ポリマーとの混合物及び
/又は両性グラフト化澱粉共重合体が有する陰イオン性
基とも強固に結合する。一方陽イオン性澱粉と両性ポリ
アクリルアミド系ポリマーとの混合物及び/又は両性グ
ラフト化澱粉共重合体は陽イオン性基の作用により効率
よくパルプ繊維に定着する。従って陽イオン性澱粉と両
性アクリルアミド系ポリマーとの混合物及び/又は両性
グラフト化澱粉共重合体と縮合水和アルミニウム塩の共
存により、パルプ繊維と填料との結合は前記成分が形成
する有機−無機複合体を介して非常に強く結合するよう
になり、且つこの結合関係は極めて効率よく生成される
ものと考えられる。又縮合水和アルミニウム塩の多価陽
イオンはその高分子性によって、陽イオン性澱粉と両性
アクリルアミド系ポリマーとの混合物及び/又は両性グ
ラフト化澱粉共重合体の分子間に有効な架橋結合を形成
し、紙力効果を一層大幅に向上して本発明の驚異的な紙
力増強効果、歩留り向上効果、サイズ剤の定着効果等を
発現するものと推察される。
(実施例) 以下、本発明について調製例、実施例及び比較例に基
づいて更に具体的に説明するが、これらは本発明の範囲
を何ら限定するものではない。
調製例(1):両性アクリルアミド系ポリマーの製造
(共重合体) 40%濃度アクリルアミド水溶液73.6g、ジメチルアミ
ノプロピルアクリルアミド9.8g、アクリル酸3g、水340g
の混合物を10%硫酸溶液26.8gを用いてPH4.0に調整す
る。次に温度50℃で2%過硫酸アンモニウム水溶液1c
c、2%重亜硫酸ソーダ水溶液1ccを添加して温度60〜70
℃で3時間反応させ両性ポリアクリルアミド系のポリマ
ー(A)を得た。
調製例(2):両性アクリルアミド系のポリマーのマン
ニッヒ反応物の製造 40%アクリルアミド63g、アクリル酸2g、水60gの混合
物に温度40℃で5%過硫酸アンモニウム0.84cc、5%重
亜硫酸ソーダ0.84ccを添加して温度70〜75℃で90分間反
応させた。反応後水85gを添加し、内温50〜55℃で37%
ホルマリン9.6g、50%ジメチルアミン12g、水42gを添加
し50〜55℃で90分間反応させ両性アクリルアミド系ポリ
マーのマンニッヒ反応物(B)を得た。
調製例(3):両性グラフト化澱粉共重合体の製造 90〜100℃でクッキングした10%濃度の陽イオン性澱
粉(N含有量0.42%、タピオカ澱粉)水溶液100g、40%
の濃度のアクリルアミド水溶液45g、ジメチルアミノプ
ロピルアクリルアミド4.5g、アクリル酸0.4g、水167gの
混合物を10%硫酸溶液でPH4.0に調整した。次に温度50
℃で2%過硫酸アンモニウム溶液0.6cc、2重量亜硫酸
ソーダ水溶液0.6ccを添加して温度60〜70℃で3時間反
応させ両性グラフト化澱粉共重合体(C)を得た。
以上の調製例(1)〜(3)で調製した反応物
(A),(B),(C)の性状を第1表にまとめて示
す。
実施例1〜3 L−BKP(CSF380cc)の1パルプスラリーにエスカロ
ン#800(重カル)30重量%、中性サイズ剤(コロパー
ルX−11K アルケニルコハク酸無水物)を0.2重量%、
次いで90〜100℃でクッキングした陽イオン性澱粉(N
含有率0.35%、バレイショ澱粉)と調製例(1)で得ら
れた両性アクリルアミド系ポリマーとを90:10,80:20,7
0:30の割合で混合したものをそれぞれ0.8重量%添加し
て充分混合したのち、更にポリ塩化アルミニウムを0.1
重量%(Al2O3換算として)添加して充分混合した。か
くして得られた各々の調整済みパルプスラリーをTAPPI
スタンダードシートマシンにより常法通り抄紙して乾燥
した。得られた各々の手抄紙は調湿したのち紙中填料、
填料歩留率、内部強度、ステキヒトを測定した。結果を
第2表にあわせて示す。
比較例1〜2 実施例1において陽イオン性澱粉と両性アクリルアミ
ド系ポリマーの混合物の代りに陽イオン性澱粉、両性ア
クリルアミド系ポリマーをそれぞれ単独で使用する以外
は全く実施例1と同様の操作して手抄紙を得た。これら
の手抄紙についても同様の紙質試験を行った。その結果
を第2表に併せて記載する。
実施例4〜6 L−BKP(CSF380cc)の1パルススラリーにエスカロ
ン#800(重カル)30重量%、中性サイズ剤(コロパー
ルX−11K アルケニルコハク酸無水物)を0.2重量%、
次いで90〜100℃でクッキングした陽イオン性澱粉(N
含有率0.35%、バレイショ澱粉)と調製例1(両性アク
リルアミド系ポリマー(A))或いは調製例2(両性ポ
リアクリルアミドマンニッヒ反応物(B))、又は調製
例3(両性グラフト化澱粉共重合体(C))のものとを
それぞれ80:20で混合したものを0.8重量%添加して充分
混合した。次いで更にポリ塩化アルミニウム(PAC)を
0.1重量%(Al2O3換算として)添加して充分混合した。
かくして得られた各々の調整済みパルプスラリーをTAPP
Iスタンダードシートマシンにより常法通り抄紙して乾
燥した。得られた各々の手抄紙は調湿したのち紙中填
料、填料歩留率、内部強度(IB)、ステキヒトを測定し
た。結果を第3表にあわせて示す。
比較例3 実施例4における陽イオン性澱粉と両性ポリマーの混
合物の代りに陽イオン性澱粉を用い、ポリ塩化アルミニ
ウムの代りにスノーテックスS(コロイド状硅酸ゾル、
粒子径7〜9mμ、日産化学工業(株)製)を用いた以外
は全く実施例4と同様の操作して手抄紙を得た。これら
の手抄紙について同様の紙質試験を行った。その結果を
第3表に示す。
実施例7〜9 L−BKP(CSF330cc)の1パルプスラリーにエスカロ
ン#800を30重量%、中性サイズ剤(コロパールX−11K
アルケニルコハク酸無水物)を0.2重量%、次いで調製
例3で得られた両性グラフト化澱粉共重合体(C)を0.
8重量%添加して充分混合したのち、更にポリ塩化アル
ミニウム(PAC)、水酸化アルミニウム(paho)、アル
ミナゾルを夫々0.1%重量(Al2O3換算)を添加して充分
混合した。かくして得られた各々の調整済みパルプスラ
リーをTAPPIスタンダードシートマシンにより常法通り
抄紙して乾燥した。得られた各々の手抄紙は調質したの
ち紙中填料、填料歩留率、内部強度、ステキヒトを測定
した。結果を第4表にあわせて示す。
比較例4〜5 実施例7における両性グラフト化澱粉共重合体(C)
の代りに陽イオン性澱粉(N含有率0.42%、タピオカ澱
粉)、両性アクリルアミド系ポリマー(AAM 88モル%、
DMAPAA 10モル%、AA2モル%)をそれぞれ単独使用し
て、ポリ塩化アルミニウムを用いる以外は全て実施例7
と同様とした。このものの結果を第4表に示す。
比較例6 実施例7におけるポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化
アルミニウム、アルミナゾルを無添加以外は全て実施例
7と同様とした。結果を第4表に示す。
上記実施例、比較例の結果からみて、本発明による製
紙方法を採用した場合、即ち製紙原料パルプスラリー
に、(A)陽イオン性澱粉と両性アクリルアミド系ポリ
マーの混合物、及び/又は両性グラフト澱粉共重合体
と、(B)アルミナゾル、ポリ塩化アルミニウム、ポリ
水酸化アルミニウムからなる群より選択される少なくと
も一種の縮合水和アルミニウム塩とを添加し製紙した場
合、陽イオン性澱粉単独、両性アクリルアミド系ポリマ
ー単独、両性グラフト澱粉共重合体単独、又はアルミニ
ウム化合物単独、陽イオン性澱粉とコロイド状硅酸の混
合系のものと比較して、填料歩留り効果、内部強度効
果、特にサイズ剤の定着効果が非常に優れた紙が得られ
る。
〔発明の効果〕
本発明の製紙方法は填料歩留りの効果が非常に高く、
且つ強度の高い、サイズ剤の定着効果の良い成紙が得ら
れる。それ故に高価な中性サイズ剤、填料含有量の高い
紙を製造する場合にも、中性サイズ剤及び填料の有効且
つ効率よくパルプ繊維に吸着されるため、原料パルプス
ラリーへのサイズ剤又は填料の添加率を最小限にするこ
とができ、これがため抄紙機ワイヤー上での水切れが良
くなり、またワイヤー摩耗の軽減、湿紙強度の向上によ
る紙切れ発生の防止、ワイヤー毛布等へのピッチ汚れ防
止等各種の操業性が改善される。又填料歩留率の向上
は、白水中に懸濁している固体粒子(SS)を減少して原
料の有効利用と排水処理負荷の軽減に役立つものであ
る。更に本発明の製紙方法は、得られる成紙強度が非常
に高いため、成紙中の填料含有率を一層高めることがで
き、パルプ資源の節約と大幅な製紙コストの低減を可能
ならしめるという優れた工業的価値を有する。
フロントページの続き (72)発明者 徳永 均 長岡市東新町2丁目1番8号 神明アパ ート405 (56)参考文献 特開 昭62−125096(JP,A) 特開 昭62−206099(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】製紙原料パルプスラリーに、 (A) 陽イオン性澱粉と両性アクリルアミド系ポリマ
    ーとの混合物、及び/又は陽イオン性澱粉の存在下に両
    性アクリルアミド系ポリマーを形成するモノマー類を重
    合させて得られる両性グラフト化澱粉共重合体、 (B) アルミナゾル、ポリ塩化アルミニウム及びポリ
    水酸化アルミニウム等の少なくとも一種の縮合水和アル
    ミニウム塩、 とを添加し、常法に従って抄紙、乾燥することを特徴と
    する製紙方法。
  2. 【請求項2】製紙原料パルプスラリーが、填料を含有す
    るものである特許請求の範囲第1項に記載の製紙方法。
  3. 【請求項3】填料が、炭酸カルシウムである特許請求の
    範囲第2項に記載の製紙方法。
  4. 【請求項4】両性アクリルアミド系ポリマーが、 a).陽イオン性基含有単量体、 b).陰イオン性基含有単量体、 c).(メタ)アクリルアミド を主成分とする単量体混合物を共重合せしめて得られる
    ものである特許請求の範囲第1項、第2項又は第3項に
    記載の製紙方法。
  5. 【請求項5】両性アクリルアミド系ポリマーが、 a).ジメチルアミノプロピルアクリルアミド2〜25モ
    ル% b).(メタ)アクリル酸 2〜20モル% c).(メタ)アクリルアミド 55〜96モル% を含有する単量体を共重合せしめて得られるものである
    特許請求の範囲第4項に記載の製紙方法。
  6. 【請求項6】陽イオン性澱粉と両性アクリルアミド系ポ
    リマーとの混合物が、陽イオン性澱粉と両性アクリルア
    ミド系ポリマーを95〜50:5〜50(重量比)の割合で混合
    したものである特許請求の範囲第1項、第2項、又は第
    3項に記載の製紙方法。
  7. 【請求項7】陽イオン性澱粉の存在下に両性アクリルア
    ミド系ポリマーを形成するモノマー類を重合させて得ら
    れるグラフト化澱粉共重合体が、陽イオン性澱粉を含有
    する水溶液中において、 a).陽イオン性基含有単量体、 b).陰イオン性基含有単量体、 c).(メタ)アクリルアミド を主成分とする単量体混合物を共重合せしめて得られる
    ものである特許請求の範囲第1項、第2項又は第3項に
    記載の製紙方法。
  8. 【請求項8】陽イオン性澱粉の存在下に両性アクリルア
    ミド系ポリマーを形成するモノマー類を重合させて得ら
    れるグラフト化澱粉共重合体が、陽イオン性澱粉20〜60
    重量部を含有する水溶液中において、 a).ジメチルアミノプロピルアクリルアミド2〜25モ
    ル% b).(メタ)アクリル酸 2〜40モル% c).(メタ)アクリルアミド 35〜96モル% を含有する単量体混合物40〜80重量部を共重合せしめて
    得られるものである特許請求の範囲第7項に記載の製紙
    方法。
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