JP2000220419A - 内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents

内燃機関の可変動弁装置

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JP2000220419A
JP2000220419A JP11018252A JP1825299A JP2000220419A JP 2000220419 A JP2000220419 A JP 2000220419A JP 11018252 A JP11018252 A JP 11018252A JP 1825299 A JP1825299 A JP 1825299A JP 2000220419 A JP2000220419 A JP 2000220419A
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oil
lock pin
valve
pressure chamber
rocker arm
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Yuji Yoshihara
裕二 吉原
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】異物等によるロックピンの固着や作動性の低下
を抑制することのできる内燃機関の可変動弁装置を提供
する。 【解決手段】この可変動弁装置では、圧力室29内の油
圧が低圧のときに非作動位置へ、高圧のときに作動位置
へとロックピン26が移動することで機関バルブを開閉
駆動するカムが切り換えられる。ロックピン26の内部
には、圧力室29内のオイルを排出するための通路3
3,34,35が形成されており、コイルばね36によ
って付勢された弁体37が配設されている。通路33,
34,35は、弁体37によって、圧力室29内の油圧
が低圧のときに連通され、高圧のときに遮断される。そ
の結果、低圧時には圧力室29内のオイルが流動するよ
うになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の運転状
態に応じて機関バルブのバルブ特性を可変とする内燃機
関の可変動弁装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような可変動弁装置として
は、例えば特開平10−196335号公報に記載され
たようなカム切換方式の可変動弁装置が知られている。
【0003】図5は、このようなカム切換方式の可変動
弁装置の斜視構造を示している。この可変動弁装置に
は、カムシャフトにカムプロフィール形状の異なる3種
類のカムが設けられている(図示略)。これらカムのカ
ムプロフィール形状はそれぞれ、当該機関の高速運転状
態及び中速運転状態、低速運転状態に対応するように設
定されている。
【0004】また、これらカムの下方には、同図5に示
される態様でロッカシャフト50に回動可能に軸支され
たロッカアーム51が設けられている。そして、このロ
ッカアーム51の上面には、低速用カムと当接可能なロ
ーラカムフォロワ54と、それぞれ高速用カム及び中速
用カムと当接可能な一対の可動カムフォロワ53が配設
されている。
【0005】ローラカムフォロワ54は、ロッカアーム
51に回転可能に支持されており、低速用カムと転がり
接触しつつ、その押圧をロッカアーム51に伝達可能と
なっている。一方、各可動カムフォロワ53は、ロッカ
アーム51を上下方向に貫通する摺動孔55内に遊嵌さ
れており、同ロッカアーム51に対して相対摺動可能に
配設されている。そしてこれらの可動カムフォロワ53
は、後述するロックピンによってロッカアーム51との
相対摺動が選択的に規制されるとき、それぞれ対応する
カムとすべり接触しつつ、その押圧をロッカアーム51
に伝達可能となっている。
【0006】また、このロッカアーム51の先端側に
は、アーム52が前方へ延伸されるように形成されてい
る。このアーム52の先端は機関バルブと当接可能とな
っており、バルブスプリングの付勢力によって機関バル
ブが閉弁される方向に押圧されている。そして、上記各
カムフォロワの能動・非能動に対応して選択されたカム
の押圧に基づくロッカアーム51の回動に伴ってこのア
ーム52が揺動されることにより、機関バルブがそれら
選択されたカムに対応するバルブ特性をもって開閉駆動
されるようになる。
【0007】図6は、このロックピン及び可動カムフォ
ロワ53付近の部分断面構造を示している。同図6に示
すように、ロッカアーム51の下方には、各可動カムフ
ォロワ53が配設された摺動孔55と交差する一対のシ
リンダ穴56が形成されている。各シリンダ穴56には
ロックピン57がそれぞれ摺動可能に挿入されており、
同シリンダ穴56に沿って往復摺動する。さらにシリン
ダ穴56内には、ロックピン57をロッカアーム51の
基端側に向けて付勢するコイルばね58が配設されると
共に、同ロックピン57をロッカアーム51の先端側に
向けて付勢するための油圧が導入される圧力室59が形
成されている。
【0008】この圧力室59は、ロッカアーム51内に
形成された油通路60を介して、ロッカシャフト50内
に形成された油通路61(図5)と連通されており、こ
れら油通路60,61を通じたオイルの供給・排出によ
って上記圧力室59内の油圧が調整される。
【0009】ここで、圧力室59内の油圧が低いときに
は、ロックピン57はコイルばね58の付勢力によって
ロッカアーム51基端側の非作動位置に保持される。こ
のとき、上記高速用カムあるいは中速用カムは対応する
可動カムフォロワ53を上記摺動孔55内で摺動させる
だけで、その押圧はロッカアーム51には伝達されない
(可動カムフォロワ53非能動)。なお、上記各油通路
60,61にはロッカシャフト50とロッカアーム51
との摺接部などを潤滑するための所定量のオイルを常時
供給する必要があるため、このときにも圧力室59内に
は若干の油圧がかけられている。
【0010】一方、圧力室59内の油圧が所定圧以上に
高められると、上記ロックピン57はコイルばね58の
付勢力に抗してロッカアーム51の先端側の作動位置へ
と移動する。このとき、可動カムフォロワ53の上記摺
動が規制され、対応するカムの押圧が同ロッカアーム5
1にも伝達されるようになる(可動カムフォロワ53能
動)。
【0011】この可変動弁装置では、可動カムフォロワ
53に対するロックピン57のこうした作用によって、
ロッカアーム51を押圧するカムが選択的に変更される
ようになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
油圧によって動作するロックピン57を備える可変動弁
装置では、上記潤滑の都合上、圧力室59内に常時油圧
がかかる構造となっているため、次のような不都合が生
じるおそれがある。
【0013】すなわち上述のように、ロックピン57が
非作動位置に保持されているときにも圧力室59には若
干の油圧がかけられているため、圧力室59内のオイル
は、この油圧によってロックピン57とシリンダ穴56
との間の微小なクリアランスに流入するようになる。ま
たこのとき、オイル中に含まれる異物やオイルスラッジ
もオイルと共にこのクリアランスに流入し、その状態で
同クリアランスやその近傍に堆積するようになる。そし
て、こうして異物やオイルスラッジがクリアランスやそ
の近傍に堆積され、また付着するようになると、ロック
ピン57の固着やその作動性の著しい低下を招くように
なる。
【0014】本発明は、こうした実情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、異物等によるロックピンの
固着や作動性の低下を抑制することのできる内燃機関の
可変動弁装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】以下、上記目的を達成す
るための手段及びその作用効果について記載する。請求
項1に記載の発明は、機関バルブを開閉駆動するロッカ
アームに設けられてカム特性の異なる複数のカムの押圧
を受ける複数のカムフォロワを備えると共に、圧力室内
の液圧が低圧のときに非作動位置へ、高圧のときに作動
位置へとロックピンが移動することで前記各カムフォロ
ワを締結若しくは締結解除して機関バルブを開閉駆動す
るカムを切り換える内燃機関の可変動弁装置において、
前記圧力室から作動液を排出するための通路と、前記圧
力室の液圧が低圧のときに前記通路を連通し、高圧のと
きに同通路を遮断する弁とを備えることをその要旨とす
るものである。
【0016】上記構成によれば、圧力室内の液圧が低圧
のときには、弁によって通路が連通され、同圧力室から
作動液が排出されるようになる。そして、その結果生じ
る圧力室内での作動液の流動によって、ロックピンの摺
動部に対する作動液中の異物等の堆積も好適に抑制され
るようになり、ひいては同異物等の堆積、付着に起因す
るロックピンの作動性の低下も抑制されるようになる。
一方、圧力室内の液圧が高圧のときには上記通路が遮断
されて、同圧力室からの作動液の排出も禁止される。こ
のため、ロックピンを作動位置へと移動させることが可
能になると共に、同ロックピンを作動位置に保持するた
めに必要とされる液圧も支障なく確保されるようにな
る。このように同構成によれば、ロックピンの作動性を
良好に維持することができ、ひいては可変動弁装置とし
ての応答性や信頼性も好適に保持することができるよう
になる。
【0017】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記通路
は、前記ロックピンの内部に形成されてなることをその
要旨とするものである。
【0018】上記構成によれば、低圧力のとき、圧力室
内に供給される作動液はロックピンの内部を通して排出
されるようになる。このため、同ロックピンの摺接部付
近での作動液の流動が形成され易くなり、同部分での異
物等の堆積をより効果的に抑制することができるように
なる。
【0019】また、請求項3に記載の発明は、請求項2
に記載の内燃機関の可変動弁装置において、前記弁も、
前記ロックピンの内部に形成されてなることをその要旨
とする。
【0020】上記構成によれば、弁自体もロックピンの
内部に設けられることで、上記構造の実現も容易とな
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の内燃機関の可変動
弁装置を具体化した一実施の形態について、詳細に説明
する。
【0022】図1は、本実施の形態の可変動弁装置のロ
ッカアーム部付近の斜視構造を示したものである。また
同図1には、可変動弁装置の油圧回路構成についても模
式的に併せ示している。
【0023】本実施の形態の可変動弁装置には、カムシ
ャフトにカムプロフィールの異なる2種類のカム(図示
略)が設けられている。これらのカムは、それぞれ機関
の低速運転及び高速運転に対応してそのカム形状が設定
されている。すなわち、高速用のカムは、低速用のカム
に対してカムリフト量やカム作用角が大きく設定されて
いる。
【0024】これらカムの下方には、同図1に示すよう
に、ロッカシャフト10に回動可能に軸支されたロッカ
アーム20が設けられている。そして、同ロッカアーム
20の上面には、上記低速用のカムに対応するローラカ
ムフォロワ22と上記高速用のカムに対応する可動カム
フォロワ23とが設けられている。ローラカムフォロワ
22は、ロッカアーム20に支持されており、上記低速
用のカムと転がり接触しつつ、その押圧を同ロッカアー
ム20に伝達可能となっている。また、可動カムフォロ
ワ23は、ロッカアーム20の上下方向に形成された摺
動孔24内に摺動可能に嵌入されている。この可動カム
フォロワ23は、コイルばね(図1では図示略)によっ
て、上記高速用のカムに向けて常時付勢されている。そ
してこの可動カムフォロワ23は、後述するカム切換機
構によってロッカアーム20との相対摺動が規制される
とき、上記高速用のカムとすべり接触しながらその押圧
をロッカアーム20に伝達可能となっている。
【0025】また、このロッカアーム20の先端には、
一対の機関バルブ11の上端と当接可能なアーム21が
形成されており、バルブスプリングの付勢力によってそ
れら機関バルブ11を閉弁する側に押圧されている。そ
して、上記カム切換機構を通じて選択されたカムの押圧
に基づくロッカアーム20の回動に伴ってこのアーム2
1が揺動されることにより、機関バルブ11がその選択
されたカムに対応するバルブ特性をもって開閉駆動され
る。
【0026】ここで、上記カム切換機構は油圧に基づき
作動する機構であり、次に、このカム切換機構を作動さ
せるための油圧を調整する油圧回路構造について、同図
1に基づき説明する。
【0027】上記ロッカアーム20の下方には、上記可
動カムフォロワ23が嵌入された摺動孔24と交差する
シリンダ穴25が形成されており、このシリンダ穴25
内には、ロッカアーム20の内部に形成された圧力室
(図1では図示略)の油圧によって作動するロックピン
26が配設されている。そしてこのロックピン26を中
心として、上記高速用カム及び低速用カムの中から機関
バルブ11を開閉駆動するカムを選択的に切り換えるカ
ム切換機構が構成されている。
【0028】一方、上記圧力室には、ロッカシャフト1
0の内部に形成されたロッカシャフト油路31及び当該
機関のシリンダヘッドの内部などに形成された油路48
を通じて油圧切換弁46にそれぞれ接続されている。こ
の油圧切換弁46は、電子制御装置47によって作動制
御される3ポート式の電磁制御弁であり、上記油路48
に加え、給油路43とドレイン油路44とが接続されて
いる。給油路43は、オイルパン41内のオイルを吸引
し加圧吐出するオイルポンプ42に接続されており、こ
のオイルポンプ42から吐出されるオイルを油圧切換弁
46へ供給する。また、油圧切換弁46からは、ドレイ
ン油路44を通じてオイルパン41にオイルが戻され
る。
【0029】そして、この油圧切換弁46は、上記電子
制御装置47の制御に基づき、上記給油路43及びドレ
イン油路44のいずれかと油路48とを選択的に接続す
る。こうして、上記圧力室に対するオイルの供給と排出
とを切り換えることで、上記カム切り換え機構を作動す
るための油圧が調整される。
【0030】なお、上記給油路43と油路48とは、小
径のバイパス油路49によっても直接接続されており、
油路48には同バイパス油路49を通じて少量のオイル
が常時供給されるようになっている。こうして供給され
る少量のオイルによって、油圧切換弁46からのオイル
供給が停止されているときにも、ロッカアーム20とロ
ッカシャフト10との摺接部などにはその潤滑に必要な
オイルが確保されるようになる。
【0031】次に、上記カム切換機構について、その具
体構造を図2〜図4に基づき説明する。図2及び図3
は、上記可動カムフォロワ23及びロックピン26付近
の部分断面構造を示すものである。なお、図2は上記油
圧切換弁46によるオイル排出時における同部分の状態
を、図3はオイル供給時における同部分の状態をそれぞ
れ示している。
【0032】先述したように、可動カムフォロワ23は
ロッカアーム20を上下に貫く摺動孔24内に摺動可能
に嵌入されており、コイルばね32によって上記高速カ
ムに向けて付勢されている。さらにロッカアーム20の
下方には、この摺動孔24と交差するシリンダ穴25が
形成されており、その内部にはロックピン26が摺動可
能に嵌入されている。
【0033】このロックピン26には、その先端側に溝
28が形成されている。この溝28の先端部は、可動カ
ムフォロワ23の上下方向の摺動を許容すべく底面が切
り欠かれており、同溝28の奥部(基端側)は、可動カ
ムフォロワ23の下端と当接可能なようにその底面が残
されている。
【0034】また、ロックピン26には、上記溝28の
奥部の終端面から軸方向に沿って収容穴33が形成され
ており、その内部にはコイルばね27が配設されてい
る。そしてこのコイルばね27によって、ロックピン2
6は、ロッカアーム20の基端側、すなわち可動カムフ
ォロワ23から離間して同可動カムフォロワ23の上下
方向の摺動を許容する方向に常時付勢されている。
【0035】さらに、シリンダ穴25にあってロックピ
ン26によって区画されたロッカアーム20の基端側の
空間29は、同ロックピン26を作動させるためのオイ
ルが導入される圧力室となっている。この圧力室29
は、先述のようにロッカアーム20内に形成されたロッ
カアーム油路30と接続されており、上記油圧切換弁4
6によるオイルの供給及び排出によって、その内部の油
圧が調整されるようになっている。
【0036】そしてロックピン26は、この圧力室29
内の油圧に基づく力と前記コイルばね27の付勢力との
つり合いに応じてシリンダ穴25内を往復移動し、図2
に示す非作動位置と図3に示す作動位置との間を往復摺
動する。
【0037】一方、本実施の形態において、上記ロック
ピン26の内部には、弁室34が形成されている。この
弁室34は段付き円筒形状をなしている。また弁室34
は、上記収容穴33に連通すると共に、ロックピン26
の基端に形成された通孔35を通じて圧力室29にも連
通されている。したがって、これら通孔35及び弁室3
4、収容穴33によって、ロックピン26の内部には、
同ピン26をその軸方向に貫通し、圧力室29とロッカ
アーム21の外部とを結ぶ通路が形成されるようにな
る。
【0038】さらに、上記弁室34の内部には、弁体3
7が配設されている。この弁体37は、その外周と弁室
34の内周とを摺接しながらロックピン26の軸線に沿
って、図2に示す位置と図3に示す位置との間を往復摺
動する。この弁体37は、同じく弁室34の内部に配設
されたコイルばね36によって圧力室29側に付勢され
ている。
【0039】図4に、この弁体37の斜視構造を示す。
同図4に示すように、弁体37の圧力室29側の端面及
び周面には溝38が形成されている。
【0040】そして、弁体37が図2に示すように弁室
34の圧力室29側に押し付けられているとき、あるい
は図2に示す位置と図3に示す位置との間に位置すると
きには、この溝38を通じて弁体37の前後が連通され
る。このため、圧力室29内のオイルは、上記ロックピ
ン26内部の通路33,34,35を通じてロッカアー
ム20の外部へと流出可能となる。
【0041】一方、弁体37が図3に示すように弁室3
4のロッカアーム20の先端側圧力室29側に位置する
ときには、この溝38が弁室34の段部34aによって
塞がれるため、上記の圧力室29からロッカアーム20
の外部へのオイルの流出は遮断される。
【0042】このように本実施の形態では、ロックピン
26の内部に、圧力室29とロッカアーム20の外部と
を結ぶ通路33,34,35と、この通路33,34,
35を連通・遮断する弁とが設けられている。
【0043】続いて、以上説明したように構成されるカ
ム切換機構の作動態様について説明する。先述のよう
に、上記圧力室29内の油圧は、油圧切換弁46による
オイルの供給・排出によって調整されている。ただし上
記バイパス油路49を通じて少量のオイルが常時供給さ
れているため、油圧切換弁46がオイルを排出している
ときにも圧力室29内には低い油圧がかけられている。
【0044】油圧切換弁46によるオイルの排出が行わ
れており、圧力室29内の油圧が低い場合、ロックピン
26はコイルばね27の付勢力によってロッカアーム2
0の基端側に押し付けられ、図2に示す非作動位置に位
置するようになる。このとき、可動カムフォロワ23の
下端部は、ロックピン26の溝28の底面が切り欠かれ
た部分に位置しているため、その上下方向の摺動が許容
される。
【0045】なお、先述した可動カムフォロワ23を上
記高速用のカムに向けて付勢するコイルばね32の付勢
力は、機関バルブ11(図1)のバルブスプリングの付
勢力に対して十分に小さく設定されている。そのため、
このときの上記高速用のカムは単に可動カムフォロワ2
3を摺動させるだけで、その押圧はロッカアーム20に
対してはほとんど伝達されない。したがって、このとき
のロッカアーム20はローラカムフォロワ22を介して
伝達される上記低速用のカムの押圧に基づき揺動される
ようになり、機関バルブ11も同低速用のカムによって
開閉駆動されるようになる。
【0046】またこのとき、上記弁体37はコイルばね
36の付勢力によって弁室34の圧力室側に押し付けら
れ、図2に示す位置に位置するようになる。したがっ
て、圧力室29内のオイルは、通孔35から弁体37の
溝38を通り、弁室34、収容穴33を通じてロックピ
ン26の先端よりロッカアーム20の外部へと流出する
ようになる。
【0047】本実施の形態では、こうしてオイルを排出
することで、低油圧時に圧力室29内のオイルを流動さ
せるようにしている。そしてオイルの流動によって、ロ
ックピン26とシリンダ穴25との間の微小なクリアラ
ンスに堆積した異物やオイルスラッジを排除するように
している。しかも、オイルを排出する通路がロックピン
26自体に設けられているため、異物やオイルスラッジ
の堆積する上記クリアランス付近で、オイルが流動され
易くなる。そのため、これら異物やオイルスラッジの堆
積や付着によるロックピン26の作動性の低下を好適に
抑制することができるようになる。
【0048】一方、油圧切換弁46によるオイルの供給
によって、圧力室29内の油圧が高められると、上記弁
体37は、コイルばね36の付勢力に抗してロッカアー
ム20の先端側に移動する。そして、弁体37が図3に
示す作動位置まで移動し、弁室34の段部34aに押し
付けられると、溝38が塞がれて圧力室29からのオイ
ルの流出が遮断される。
【0049】こうして圧力室29内からのオイルの流出
を遮断した結果、その内部の油圧は急激に高まり、ロッ
クピン26はコイルばね27の付勢力に抗してロッカア
ーム20の先端側に移動するようになる。そして、ロッ
クピン26が図3に示す位置まで移動すると、可動カム
フォロワ23の下端部は、ロックピン26の溝28の底
面が残された部分に位置するようになる。このとき可動
カムフォロワ23が押し下げられると、その下端面と溝
28の底面とが当接するようになる。
【0050】そして、このときの上記高速用のカムの押
圧は、可動カムフォロワ23及びロックピン26の当接
を通じてロッカアーム20にも直接的に伝達されるよう
になる。すなわち、このときの可動カムフォロワ23と
ロッカアーム20とは締結された状態となり、一体とな
って回動するようになる。そしてこの場合には、ロッカ
アーム20は上記高速用のカムによって回動されるよう
になり、機関バルブ11も同高速用のカムによって開閉
駆動されるようになる。
【0051】以上説明した本実施の形態の可変動弁装置
によれば、以下に記す効果を得ることができる。 (1)低油圧時に圧力室29からオイルを流出するよう
にして、同室29内のオイルを流動させることで、ロッ
クピン26の摺接部のクリアランスにおける異物やオイ
ルスラッジの堆積、付着を抑制し、ロックピン26の作
動性を好適に保持することができる。
【0052】(2)高油圧時には圧力室29からのオイ
ルの流出が遮断されるため、ロックピン26を作動位置
へと移動させることが可能となるとともに、同ロックピ
ン26を作動位置に保持するために必要とされる油圧も
支障なく確保することができる。
【0053】(3)上記のオイルを排出する通路をロッ
クピン26自体に形成したことで、同ピン26の摺接部
のクリアランス付近でのオイルの流動を生じ易くなり、
異物やオイルスラッジの堆積や付着もより効果的に抑制
される。
【0054】(4)さらに上記通路を連通、遮断する弁
自体もロックピン26の内部に形成するようにしたこと
で、上記オイルを排出する通路構造及び同通路を連通、
遮断する弁構造の実現も容易となる。
【0055】なお、以上説明した本実施の形態の可変動
弁装置は、以下のように変更することもできる。 ・上記実施の形態では、低油圧時にオイルを排出する通
路及び同通路を連通・遮断する弁をロックピン26の内
部に設ける構成としたが、ロッカアーム20の内部など
の他の部位に設けてもよい。
【0056】・また、上記オイルを排出する通路を連通
・遮断する弁は、低油圧時に同通路を連通し、高油圧時
に同通路を遮断する機能を備えるものであれば、上記実
施の形態とは異なる構造としてもよい。
【0057】・また、上記実施の形態とは異なる構造の
可変動弁装置であっても、圧力室内の液圧が低圧のとき
に非作動位置へ、高圧のときに作動位置へとロックピン
が移動することで複数のカムフォロワを締結若しくは締
結解除して機関バルブを開閉駆動するカムを切り換える
方式の可変動弁装置であれば、圧力室からオイルを排出
するための通路と、同通路を低圧力時に連通し、高圧力
時に遮断する弁とを設けることで、上記実施の形態と同
様若しくはそれに準じた効果を得ることはできる。
【0058】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可変動弁装置の一実施の形態について
主にそのロッカアームの斜視構造を示す斜視図。
【図2】同可変動弁装置のロックピン及びその周辺部の
断面構造を示す部分断面図。
【図3】同じくロックピン及びその周辺部の断面構造を
示す部分断面図。
【図4】上記可変動弁装置についてその弁体の斜視構造
を示す斜視図。
【図5】従来の可変動弁装置の斜視構造を示す斜視図。
【図6】同じく従来の可変動弁装置のロックピン及びそ
の周辺部の断面構造を示す部分断面図。
【符号の説明】
10…ロッカシャフト、11…機関バルブ、20…ロッ
カアーム、21…アーム、22…ローラカムフォロワ、
23…可動カムフォロワ、24…摺動孔、25…シリン
ダ穴、26…ロックピン、27…コイルばね、28…
溝、29…圧力室、30…ロッカアーム油通路、31…
ロッカシャフト油通路、32…コイルばね、33…収容
穴、34…弁室、35…通孔、36…コイルばね、37
…弁体、38…溝、41…オイルパン、42…オイルポ
ンプ、43…供給油通路、44…排出油通路、46…油
圧切換弁、47…電子制御装置、48…油通路、49…
バイパス油通路。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機関バルブを開閉駆動するロッカアームに
    設けられてカム特性の異なる複数のカムの押圧を受ける
    複数のカムフォロワを備えると共に、圧力室内の液圧が
    低圧のときに非作動位置へ、高圧のときに作動位置へと
    ロックピンが移動することで前記各カムフォロワを締結
    若しくは締結解除して機関バルブを開閉駆動するカムを
    切り換える内燃機関の可変動弁装置において、 前記圧力室から作動液を排出するための通路と、 前記圧力室の液圧が低圧のときに前記通路を連通し、高
    圧のときに同通路を遮断する弁と、 を備えることを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の内燃機関の可変動弁装置
    において、 前記通路は、前記ロックピンの内部に形成されてなるこ
    とを特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の内燃機関の可変動弁装置
    において、 前記弁も、前記ロックピンの内部に形成されてなること
    を特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007327479A (ja) * 2006-06-09 2007-12-20 Toyota Motor Corp 可変動弁機構の制御装置
KR100993366B1 (ko) 2007-07-24 2010-11-09 현대자동차주식회사 가변 밸브 리프트 장치

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