JP2000219757A - 塗装合成樹脂製品,その製造方法,及び成形用金型 - Google Patents

塗装合成樹脂製品,その製造方法,及び成形用金型

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JP2000219757A
JP2000219757A JP11021337A JP2133799A JP2000219757A JP 2000219757 A JP2000219757 A JP 2000219757A JP 11021337 A JP11021337 A JP 11021337A JP 2133799 A JP2133799 A JP 2133799A JP 2000219757 A JP2000219757 A JP 2000219757A
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hairline
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molding die
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Kazuya Hoshikawa
量也 干川
Shutaro Sutani
修太郎 須谷
Sakae Takahashi
栄 高橋
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DAIEI KOGYO KK
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DAIEI KOGYO CO Ltd
DAIEI KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 輝度感及び深みのある重厚感を有する金属調
の塗装面を備えた塗装合成樹脂製品を得ること。 【解決手段】 塗装合成樹脂製品50は、微細な突条3
1が多数並設されたヘアライン面を有する合成樹脂成形
体30を備えている。合成樹脂成形体30は、ヘアライ
ン面の各突条31が角の取れた丸みのある断面形状に形
成されている。そして、この合成樹脂成形体30の少な
くとも前記ヘアライン面に金属粉を含有するメタリック
塗料による塗膜51が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属調の塗装面を
有する塗装合成樹脂製品と、その製造方法と、その製造
に際して使用する成形用金型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、合成樹脂成形体の表面を金属調
の外観とする目的で、メッキ,ホットスタンプ,メタリ
ック塗装等の種々の加工法が採用されている。しかし、
前記のうち、メッキやホットスタンプには、コストが高
くついたり、成形体の形状によっては加工できなかった
りする問題がある。その点、メタリック塗装は、比較的
低コストにでき、成形体の形状にも制約がないという利
点を有している。なお、従来、合成樹脂成形体へのメタ
リック塗装は、被塗装面が平滑なものに対しては勿論の
こと、被塗装面がいわゆる梨地シボ面やヘアライン面と
された成形体に対しても行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のメタリック塗料で塗装された合成樹脂製品にあって
は、平滑,梨地シボ,あるいはヘアラインといった被塗
装面の状態に関わらず、塗装面の外観が、重厚感に欠け
る軽薄な印象になるという欠点があった。
【0004】本発明は、以上のような問題に鑑みてなさ
れたものであって、金属的な光沢感(以下「輝度感」と
いう)及び深みのある重厚感を有する金属調の塗装面を
備えた塗装合成樹脂製品,その製造方法,及びそれに用
いる成形用金型の提供を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、合成樹脂成形
体の表面を特定形状の多数の突条からなるヘアライン面
に構成し、このヘアライン面に特定の塗料による塗装を
施せば、従来無かったような輝度感と深みのある重厚感
とを有する金属調の塗装面を備えた塗装合成樹脂製品が
得られ、メッキやホットスタンプを行う場合に比べて製
造コストの低減も図れることを見出し、本発明を完成さ
せるに至ったのである。
【0006】すなわち、本発明に係る塗装合成樹脂製品
は、微細な突条が多数並設されたヘアライン面を表面に
有する合成樹脂成形体を備え、前記合成樹脂成形体は、
ヘアライン面の前記各突条が角の取れた丸みのある断面
形状に形成されており、さらに、この合成樹脂成形体の
少なくとも前記ヘアライン面に金属粉を含有するメタリ
ック塗料による塗装が施されていることを特徴とするも
のである。
【0007】また、前記構成において、メタリック塗料
は、粒径が10〜15μで且つノーリーフィングタイプ
の金属粉を含有するものを用いたものである。
【0008】さらに、本発明に係る塗装合成樹脂製品の
製造方法は、成形用金型のキャビティ面の少なくとも一
部分に微細な凹溝を多数並設したのち、前記各凹溝の角
部に丸みをつける角取り加工を施してヘアライン転写面
となし、この成形用金型を用いて合成樹脂を成形するこ
とにより前記ヘアライン転写面と対応したヘアライン面
を表面に有する合成樹脂成形体を得、さらに、この合成
樹脂成形体の少なくとも前記ヘアライン面に金属粉を含
有するメタリック塗料による塗装を施すものである。
【0009】さらにまた、本発明に係る成形用金型は、
合成樹脂の成形に用いられる金型であって、そのキャビ
ティ面に、微細な凹溝が多数並設され且つ前記各凹溝の
角部に丸みをつける角取り加工が施されてなるヘアライ
ン転写面が設けられているものである。なお、本明細書
で「並設」とは、並列状に並べて設けるという意味であ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照しつつ説明する。本発明では、先ず、金型のキャビ
ティ面の少なくとも一部分に、ヘアライン転写面を形成
するための微細な凹溝を多数並設する。ここで凹溝を形
成する方法は特に限定されず、従来一般的に行われてい
るように、旋盤及びけがき工具を用いた切削加工やエッ
チング加工等により凹溝を形成すればよい。
【0011】図1は、切削加工によりキャビティ面11
に微細な凹溝12を多数形成した金型10aの要部を拡
大して示している。(なお、成形用の金型は周知のよう
に固定型及び可動型から構成されているが、ここではそ
の一方のみを図示する。以下の各図も同様である。) 凹溝12は三角形状断面を有しており、その底部13、
及び溝側面とキャビティ面11との接合部14は、とも
に角ばった形状となっている。一方、図2は、キャビテ
ィ面21にエッチングを施すことにより多数の微細な凹
溝22を形成した金型20aの要部を拡大して示してい
る。凹溝22は略矩形状断面を有しており、溝側面とキ
ャビティ面21(エッチング加工時、エッチング液によ
る侵食を防ぐ防食層に覆われていた部分)との接合部2
4が、角ばった形状となっている。さらに、溝側面と溝
底面との間の隅部23も、やや角ばった形状となってい
る。なお、前記凹溝12,22の幅W及び深さDは特に
限定されないが、それぞれ1〜100μとするのが好ま
しく、特に好ましくは10〜50μとする。
【0012】因みに、前記図1,図2に示した状態の金
型10a,20aで合成樹脂を成形すると、成形体表面
には、次のような断面形状の多数の突条を有するヘアラ
イン面が形成される。すなわち、図3に示すように、金
型10aによる合成樹脂形成体130は、三角形状断面
をなす各突条131の頂部132や、突条131相互間
に位置する平坦部134と突条131側面との間の隅部
133が角ばった形状となる。また、図4に示すよう
に、金型20aによる合成樹脂形成体140は、各突条
141が略矩形状断面をなし、突条141相互間に位置
する平坦部144と突条141側面との間の隅部143
が角ばった形状となる。さらに、各突条141の両側面
の上端部142も、やや角ばった形状となる。本発明者
らの研究及び実験によれば、これら合成樹脂形成体13
0,140のような断面形状のヘアライン面にメタリッ
ク塗装を施しても、「発明が解決しようとする課題」の
欄に記載したように、重厚感に欠ける塗装面しか得られ
ない。
【0013】そこで、本発明では、前記凹溝12(2
2)の角部に丸みをつける「角取り加工」を金型10a
(20a)に施す。この角取り加工は、金型キャビティ
面の凹溝が形成された領域に液体ホーニングを施すこと
により特に好適に実施できる。液体ホーニングとは、細
かい砥粒を含んだ液体をノズルから加工面に吹き付けて
加工する周知の加工法である。砥粒としては、キャビテ
ィ面の凹溝内にも入ってゆける、微細なセラミック砥粒
又はダイヤモンド砥粒を用いるのが好ましい。この液体
ホーニングで、凹溝が形成された領域のキャビティ面表
層部を僅かに削り取ることにより、凹溝の角部に丸みを
つけるのである。
【0014】また、液体ホーニング後のキャビティ面は
梨地状となるので、これをより滑らかな面とする加工を
施すのが望ましく、本発明では特に微細なガラスビーズ
(ガラス球)をキャビティ面に吹き付ける平滑化加工
(ピーニング加工)を施すのが好ましい。これにより、
液体ホーニングで生じた極めて微細な凹凸を取り除くこ
とで、この金型による合成樹脂成形体のヘアライン面も
突条以外の凹凸が少ない滑らかなものとでき、延いては
後工程の塗装で得られるメタリック塗装面をより一層金
属調の輝度感に富んだものとできる。
【0015】図5は、前記図1の金型10aに以上のよ
うな角取り加工及びガラスビーズ吹き付けによる平滑化
加工を施してなる、成形用の金型10を示している。こ
のように、金型10では、金型10aに存在していた各
凹溝12の角部(すなわち底部13及び接合部14)に
丸みがつけられ、全体的に丸みのある断面形状のヘアラ
イン転写面15が形成されている。一方、図6は、前記
図2の金型20aに前記と同様の角取り加工及びガラス
ビーズ吹き付けによる平滑化加工を施してなる、成形用
の金型20を示している。この金型20では、金型20
aに存在していた各凹溝22の角部(すなわち隅部23
及び接合部24)に丸みがつけられ、全体的に丸みのあ
る断面形状のヘアライン転写面25が形成されている。
【0016】次いで、前記のような金型10(20)を
用いて合成樹脂を成形する。ここで使用される合成樹脂
は特に限定されず、熱硬化性樹脂でも熱可塑性樹脂でも
構わない。ただし、後工程で塗装した際に、メタリック
塗料の密着性が良好となる合成樹脂が好ましい。合成樹
脂の成形方法は射出成形が一般的であるが、圧縮成形そ
の他であっても構わない。図7は、金型10を用いて成
形された合成樹脂成形体30を示している。合成樹脂成
形体30は、金型10のヘアライン転写面15と対応
し、略三角形状断面をなす突条31が多数並設されてな
るヘアライン面35を有している。各突条31は、その
頂部32や、突条31相互間の平坦部34と突条31側
面との間の隅部33の角が取れた、丸みのある断面形状
に形成されている。同様に、図8は、金型20を用いて
成形された合成樹脂成形体40を示している。合成樹脂
成形体40は、金型12のヘアライン転写面25と対応
し、略矩形状断面をなす突条41が多数並設されてなる
ヘアライン面45を表面に有している。各突条41は、
その両側面の上端部42や、突条41相互間の平坦部4
4と突条41側面との間の隅部43の角が取れた、丸み
のある断面形状に形成されている。
【0017】次いで、以上のような合成樹脂成形体30
(40)の少なくとも前記ヘアライン面35(45)を
含む表面にメタリック塗料による塗装を施す。ここで用
いられるメタリック塗料は、通常のメタリック塗料と同
様にアルミニウムその他の金属粉(鱗片状金属粉粒子)
を含有するものであるが、本発明では、その金属粉の粒
径(長さ及び幅)を通常よりも小さくする。すなわち、
一般の塗装に用いられるメタリック塗料の場合、含有す
る金属粉の粒径は45〜150μであるが、このように
一般的な粒径の金属粉を含有するメタリック塗料では本
発明の目的は達成されにくい。よって、本発明では粒径
10〜15μの金属粉を含有したメタリック塗料を用い
るのが望ましい。また、一般にメタリック塗料用の金属
粉には、その表面が非親油性であって、塗装後に塗膜の
表面に浮かび膜をつくる「リーフィングタイプ」と、そ
の表面に親油性処理が施される等により、塗装後に塗膜
の表面に浮かび上がらない「ノーリーフィングタイプ」
とが有るが、本発明では前記のうち「ノーリーフィング
タイプ」の金属粉を含有したメタリック塗料を用いるの
が望ましい。さらに、本発明で用いるメタリック塗料は
一液性でも二液性でも構わないが、合成樹脂成形体の表
面への密着性の良好なものが好ましい。
【0018】図9は、前記合成樹脂成形体30のヘアラ
イン面に、粒径が10〜15μで且つノーリーフィング
タイプの金属粉(不図示)を含有するメタリック塗料に
よる塗膜51を形成してなる塗装合成樹脂製品50の要
部を拡大して示している。また、図10は、前記合成樹
脂成形体40のヘアライン面に前記と同様のメタリック
塗料による塗膜61を形成してなる塗装合成樹脂製品6
0の要部を拡大して示している。このような本発明に係
る塗装合成樹脂製品50,60の塗装面は、従来のメタ
リック塗装は勿論のこと、メッキやホットスタンプでも
得られなかったような、輝度感と深みのある重厚感とを
兼ね備えた金属調の外観となっている。これは、塗装面
に入射した光の反射量及び反射の方向性が、本物の金属
表面における反射量及び方向性に近いものとなっている
ためであろうと考えられる。
【0019】なお、本発明で前記のように優れた外観の
塗装面を得るためには、前記したように、合成樹脂成形
体のヘアライン面の各突条が丸みのある断面形状に形成
されている必要がある。なぜなら、メタリック塗料中の
金属粉は偏平な鱗片状をなしているので、もし従来のよ
うに角ばった断面形状の突条であると、塗装時に突条の
角部に載った金属粉は、その一部分が合成樹脂成形体の
表面から離れて起き上がる。そして、この起き上がった
金属粉により塗装面がサメ肌状にザラついた状態となっ
て、塗装面の光沢(輝度)が失われるからである。これ
に対し、各突条に丸みがつけられていると、その表面に
沿って金属粉が湾曲するので、金属粉が起き上がりにく
くなる。
【0020】また、メタリック塗料の金属粉の粒径が1
0μを下回ると、金属粉の平滑面が小さくなるので金属
粉自体の金属光沢が減少する傾向が生じる。一方、金属
粉の粒径が15μを超える場合には、たとえ各突条に丸
みがあっても、金属粉の一部が合成樹脂成形体表面から
起き上がりやすくなり、前記と同様の理由で塗装面の光
沢が失われる傾向が生じる。よって、粒径10〜15μ
の金属粉を含有したメタリック塗料を用いるのが望まし
い。
【0021】さらに、リーフィングタイプの金属粉を含
有するメタリック塗料を用いた場合は、金属粉が塗膜の
表面に浮上するため、やはり金属粉の一部が合成樹脂成
形体表面から起き上がりやすくなり、塗装面の光沢が失
われる傾向が生じる。これに対し、ノーリーフィングタ
イプの金属粉を含有するメタリック塗料を用いれば、塗
料の樹脂成分等により金属粉が上から押さえられて、そ
の起き上がりが抑制されるので、塗装面の光沢が失われ
にくくなる。
【0022】なお、本発明の実施形態が以上の説明に限
定されないことは言うまでもなく、例えば、金型のキャ
ビティ面を保護する目的で、ヘアライン転写面を含んだ
キャビティ面にメッキを施してもよい。また、塗料の密
着性を向上させるために、合成樹脂成形体の被塗装面に
アンダーコートを施し、その上にメタリック塗料を塗布
してもよい。さらに、塗装面の保護及び/又は着色を目
的として、メタリック塗料による塗装面の上にクリヤラ
ッカー等の透明塗料を塗布してもよい。
【0023】
【実施例】(実施例1)成形用金型のキャビティ面にエ
ッチングにより幅100μ,深さ5μの凹溝を多数並設
し、このキャビティ面に液体ホーニングによる角取り加
工を施して凹溝の角部を丸くした後、そのホーニング面
に微細なガラスビーズを吹き付けて、表面が滑らかなヘ
アライン転写面とした。次いで、この成形用金型を用い
てABS樹脂を射出成形し、前記ヘアライン転写面と対
応したヘアライン面を有する合成樹脂成形体を得た。そ
して、この合成樹脂成形体のヘアライン面に、粒径が1
0〜15μで、且つ親油性を有するように表面処理され
たノーリーフィグタイプのアルミニウム片を含有するメ
タリック塗料を塗布し、乾燥後、さらにクリヤラッカー
を塗布し乾燥させて、塗装合成樹脂製品を得た。この塗
装合成樹脂製品のメタリック塗装されたヘアライン面を
目視判定したところ、比較的良好な金属調の外観を有し
ていた。
【0024】(実施例2)凹溝の幅を10μ,深さを5
0μとした以外は実施例1と同様に成形用金型を加工
し、この成形用金型で実施例1と同様にABS樹脂を射
出成形し、得られた合成樹脂成形体に実施例1と同じ塗
料を同様に塗布し乾燥させて、塗装合成樹脂製品を得
た。この塗装合成樹脂製品のメタリック塗装されたヘア
ライン面を目視判定したところ、輝度感と重厚感とに富
んだ、極めて良好な金属調の外観を有していた。
【0025】(実施例3)凹溝の幅を5μ,深さを10
0μとした以外は実施例1と同様に成形用金型を加工
し、この成形用金型で実施例1と同様にABS樹脂を射
出成形し、得られた合成樹脂成形体に実施例1と同じ塗
料を同様に塗布し乾燥させて、塗装合成樹脂製品を得
た。この塗装合成樹脂製品のメタリック塗装されたヘア
ライン面を目視判定したところ、比較的良好な金属調の
外観を有していた。
【0026】(比較例1)成形用金型のキャビティ面に
エッチングにより幅10μ,深さ50μの凹溝を多数並
設し、ヘアライン転写面とした。(液体ホーニング及び
ガラスビーズ吹き付けは行わなかった。)次いで、この
成形用金型で実施例1と同様にABS樹脂を射出成形
し、得られた合成樹脂成形体に実施例1と同じ塗料を同
様に塗布し乾燥させて、塗装合成樹脂製品を得た。この
塗装合成樹脂製品のメタリック塗装されたヘアライン面
を目視判定したところ、輝度感に欠ける暗い感じの外観
であった。
【0027】(比較例2)ヘアライン転写面が形成され
ていない平滑な平面状のキャビティ面を有する成形用金
型を用い、この成形用金型で実施例1と同様にABS樹
脂を射出成形し、得られた合成樹脂成形体の表面に実施
例1と同じ塗料を同様に塗布し乾燥させて、塗装合成樹
脂製品を得た。この塗装合成樹脂製品のメタリック塗装
された表面を目視判定したところ、輝度感は有るがベタ
状で重厚さに欠ける外観であった。
【0028】(比較例3)成形用金型のキャビティ面に
エッチングにより幅10μ,深さ50μの凹溝を多数並
設し、ヘアライン転写面とした。(液体ホーニング及び
ガラスビーズ吹き付けは行わなかった。)次いで、この
成形用金型で実施例1と同様にABS樹脂を射出成形
し、得られた合成樹脂成形体のヘアライン面に、一般的
に使用されている、粒径が45〜150μのノーリーフ
ィグタイプのアルミニウム片を含有するメタリック塗料
を塗布し、乾燥後、さらにクリヤラッカーを塗布し乾燥
させて、塗装合成樹脂製品を得た。この塗装合成樹脂製
品のメタリック塗装されたヘアライン面を目視判定した
ところ、輝度感の無いベタ状の外観であった。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る塗装
合成樹脂製品にあっては、輝度感及び深みのある重厚感
に富んだ金属調の塗装面が得られ、合成樹脂成形体にメ
ッキやホットスタンプを行う場合に比べて製造コストの
低減も図れる。
【0030】また、本発明に係る塗装合成樹脂製品の製
造方法によれば、輝度感及び深みのある重厚感に富んだ
金属調の塗装面を有する塗装合成樹脂製品を安価に製造
できる。
【0031】さらに、本発明に係る成形用金型によれ
ば、メタリック塗装を施すと輝度感及び深みのある重厚
感に富んだ金属調の塗装面となるヘアライン面を有する
合成樹脂成形体が容易に成形できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】キャビティ面に切削加工により凹溝を形成した
成形用金型の要部拡大断面図である。
【図2】キャビティ面にエッチング加工により凹溝を形
成した成形用金型の要部拡大断面図である。
【図3】図1の成形用金型を用いて成形された合成樹脂
成形体の要部拡大断面図である。
【図4】図2の成形用金型を用いて成形された合成樹脂
成形体の要部拡大断面図である。
【図5】図1の成形用金型に角取り加工等を施してな
る、本発明の一実施形態に係る成形用金型の要部拡大断
面図である。
【図6】図2の成形用金型に角取り加工等を施してな
る、本発明の別の実施形態に係る成形用金型の要部拡大
断面図である。
【図7】図5の成形用金型を用いて成形された合成樹脂
成形体の要部拡大断面図である。
【図8】図6の成形用金型を用いて成形された合成樹脂
成形体の要部拡大断面図である。
【図9】図7の合成樹脂成形体のヘアライン面にメタリ
ック塗装を施してなる塗装合成樹脂製品の要部拡大断面
図である。
【図10】図8の合成樹脂成形体のヘアライン面にメタ
リック塗装を施してなる塗装合成樹脂製品の要部拡大断
面図である。
【符号の説明】
10,20 金型 12,22 凹溝 15,25 ヘアライン転写面 30,40 合成樹脂成型体 31,41 突条 35,45 ヘアライン面 50,60 塗装合成樹脂製品 51,61 塗膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D075 CB04 CB13 DA07 DA23 DB31 EC10 4F006 AB01 AB73 BA15 DA04 4F202 AF16 CA11 CB01 CD18 CD24 CD25 CK11 4F206 AF16 JA07 JQ81 JW50

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微細な突条が多数並設されたヘアライン
    面を表面に有する合成樹脂成形体を備え、前記合成樹脂
    成形体は、ヘアライン面の前記各突条が角の取れた丸み
    のある断面形状に形成されており、さらに、この合成樹
    脂成形体の少なくとも前記ヘアライン面に金属粉を含有
    するメタリック塗料による塗装が施されていることを特
    徴とする塗装合成樹脂製品。
  2. 【請求項2】 メタリック塗料は、粒径が10〜15μ
    で且つノーリーフィングタイプの金属粉を含有するもの
    である請求項1に記載の塗装合成樹脂製品。
  3. 【請求項3】 成形用金型のキャビティ面の少なくとも
    一部分に微細な凹溝を多数並設したのち、前記各凹溝の
    角部に丸みをつける角取り加工を施してヘアライン転写
    面となし、この成形用金型を用いて合成樹脂を成形する
    ことにより前記ヘアライン転写面と対応したヘアライン
    面を表面に有する合成樹脂成形体を得、さらに、この合
    成樹脂成形体の少なくとも前記ヘアライン面に金属粉を
    含有するメタリック塗料による塗装を施すことを特徴と
    する、塗装合成樹脂製品の製造方法。
  4. 【請求項4】 合成樹脂の成形に用いられる金型であっ
    て、そのキャビティ面に、微細な凹溝が多数並設され且
    つ前記各凹溝の角部に丸みをつける角取り加工が施され
    てなるヘアライン転写面が設けられていることを特徴と
    する成形用金型。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101405500B1 (ko) * 2009-04-08 2014-06-11 삼성전자주식회사 헤어 라인 가공 방법
JP2015085884A (ja) * 2013-11-01 2015-05-07 豊田合成株式会社 樹脂成形品
US20220126614A1 (en) * 2020-10-22 2022-04-28 Yong Jia Chen Multi-purpose acid-etched metallic stamps and dies

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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