JP2000219659A - スチルベン誘導体、その製造方法および電子写真感光体 - Google Patents

スチルベン誘導体、その製造方法および電子写真感光体

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JP2000219659A
JP2000219659A JP11023260A JP2326099A JP2000219659A JP 2000219659 A JP2000219659 A JP 2000219659A JP 11023260 A JP11023260 A JP 11023260A JP 2326099 A JP2326099 A JP 2326099A JP 2000219659 A JP2000219659 A JP 2000219659A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】バインダー樹脂への溶解性が高く、かつ高感度
の電子写真感光体を提供できるスチルベン誘導体、その
製造方法および電子写真感光体を提供することである。 【解決手段】スチルベン誘導体は、下記一般式(1) で表
されるものである。また電子感光体は、導電性基体上に
感光層を設けたものであって、前記感光層がスチルベン
誘導体(1) を含有する。 【化1】 (式中、R1 、R3 、R5 およびR6 は置換基を有して
もよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基
等を示し、R2 およびR4 は置換基を有してもよいアル
キル基等を示す。aおよびbは0〜4の整数を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた電荷輸送能
を有するスチルベン誘導体、その製造方法および前記ス
チルベン誘導体を含有し、静電式複写機、ファクシミ
リ、レーザービームプリンタ等の画像形成装置に用いら
れる電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】上記画像形成装置においては、当該装置
に用いられる光源の波長領域に感度を有する種々の有機
感光体が使用されている。この有機感光体は、従来の無
機感光体に比べて製造が容易であり、電荷輸送剤、電荷
発生剤、結着樹脂等の感光体材料の選択肢が多様で、機
能設計の自由度が高いという利点を有することから、近
年、広く用いられている。
【0003】有機感光体には、電荷輸送剤を電荷発生剤
とともに同一の感光層中に分散させた単層型感光体と、
電荷発生剤を含有する電荷発生層と電荷輸送剤を含有す
る電荷輸送層とを積層した積層型感光体とがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記有機感光体に使用
される電荷輸送剤として、特開昭50−31773号公
報および特開平7−244389号公報にはスチルベン
誘導体が開示されている。しかしながら、上記公報に開
示されているスチルベン誘導体は、一般にバインダー樹
脂との相溶性が乏しく、感光層中に均一に分散されず、
電荷移動が生じにくい。そのため、前記スチルベン誘導
体自体は高い電荷移動度を有しているが、これを電荷輸
送剤として感光体に使用した際には、その特性が十分に
発揮できず、感光体の残留電位が高くなり、光感度が不
十分になる。
【0005】そこで、本発明の目的は、上記技術的な問
題を解決し、電子写真感光体の電荷輸送剤として好適な
新規なスチルベン誘導体およびその製造方法を提供する
ことである。本発明の他の目的は、従来に比べて感度が
向上した電子写真感光体を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために研究を重ねていくなかで、スチルベン
誘導体のうち、分子末端のジフェニルアミノ基が非対称
であって、当該ジフェニルアミノ基における一方のフェ
ニル基に置換基がなく、他方のフェニル基の2,3位、
2,4位、2,5位または2,6位に置換基を有する化
合物は、従来のスチルベン誘導体よりもバインダー樹脂
との相溶性に優れ、かつ電荷移動度が大きいという新た
な事実を見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明のスチルベン誘導体は、
一般式(1) :
【0008】
【化6】
【0009】(式中、R1 、R3 、R5 およびR6 は同
一または異なって、置換基を有してもよいアルキル基、
置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよ
いアラルキル基または置換基を有してもよいアルコキシ
基を示し、R2 およびR4 は同一または異なって、置換
基を有してもよいアルキル基または置換基を有してもよ
いアルコキシ基を示す。aおよびbは0〜4の整数を示
す。なお、aまたはbが2以上のとき、各R5 またはR
6 は互いに異なっていてもよい。)で表されることを特
徴とする。
【0010】上記一般式(1) で表される本発明のスチル
ベン誘導体は、上記特開平7−244389号公報およ
び特開昭50−31773号公報に具体的に開示されて
いない、ジフェニルアミノ基の一方のフェニル環上に二
つの置換基を有する(その一つは当該フェニル環の2
(オルト,o−)位に有する)化合物であると共に、前
記公報に具体的に開示された化合物よりもバインダー樹
脂との相溶性が高く、かつ高い電荷移動度を有するもの
である。
【0011】従って、かかるスチルベン誘導体(1) を電
子写真感光体における電荷(正孔)輸送剤として使用す
ることにより、高感度の電子写真感光体を得ることがで
きる。また、より高感度の電子写真感光体を得るには、
上記スチルベン誘導体(1) の中でも、分子末端のジフェ
ニルアミノ基における一方のフェニル基に置換基がな
く、他方のフェニル基の2,6位に置換基を有するスチ
ルベン誘導体を使用するのが好ましい。
【0012】また本発明者らは、前記スチルベン誘導体
(1) の製造方法において、出発原料である下記トリフェ
ニルアミンのホルミル体(2) を効率よく得る方法を検討
したところ、フェニル基の2位に置換基を有するトリフ
ェニルアミン誘導体(5) をフィルスマイヤー(Vilsmeie
r) 法によりホルミル化すれば、上記化合物(5) の3つ
のフェニル基のうち、置換基を有するフェニル基はホル
ミル化されず、無置換のフェニル基のみがホルミル化さ
れた前記化合物(2) が効率よく製造でき、スチルベン誘
導体(1) の生産性の向上につながるという新たな事実を
見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】すなわち、本発明のスチルベン誘導体(1)
の製造方法は、一般式(2) :
【0014】
【化7】
【0015】(式中、R1 は置換基を有してもよいアル
キル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有
してもよいアラルキル基または置換基を有してもよいア
ルコキシ基を示し、R2 は置換基を有してもよいアルキ
ル基または置換基を有してもよいアルコキシ基を示
す。)で表されるホルミル化トリフェニルアミン誘導体
と、一般式(3) :
【0016】
【化8】
【0017】(式中、R5 およびR6 は同一または異な
って、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有し
てもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル
基または置換基を有してもよいアルコキシ基を示す。a
およびbは0〜4の整数を示す。なお、aまたはbが2
以上のとき、各R5 またはR6 は互いに異なっていても
よい。)で表されるビスリン酸エステル誘導体とを反応
させることを特徴とするものである。
【0018】かかる本発明の製造方法に使用する上記ホ
ルミル化トリフェニルアミン誘導体(2) は、一般式(4)
【0019】
【化9】
【0020】(式中、R1 は置換基を有してもよいアル
キル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有
してもよいアラルキル基または置換基を有してもよいア
ルコキシ基を示し、R2 は置換基を有してもよいアルキ
ル基または置換基を有してもよいアルコキシ基を示
す。)で表されるアニリン誘導体にヨードベンゼンを反
応させて、一般式(5) :
【0021】
【化10】
【0022】(式中、R1 は置換基を有してもよいアル
キル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有
してもよいアラルキル基または置換基を有してもよいア
ルコキシ基を示し、R2 は置換基を有してもよいアルキ
ル基または置換基を有してもよいアルコキシ基を示
す。)で表されるトリフェニルアミン誘導体を得、この
化合物(5) をフィルスマイヤー(Vilsmeier) 法によりホ
ルミル化させることにより得られる化合物である。
【0023】前記トリフェニルアミン誘導体(5) をフィ
ルスマイヤー(Vilsmeier) 法によりホルミル化させる
と、スチルベン誘導体(1) の原料であるトリフェニルア
ミンのホルミル体(2) のみが高収率で製造されるその理
由は定かではないが、前記化合物(5) の3つのフェニル
基のうち、オルト位に置換基R1 を有するフェニル基
は、他のフェニル基に比べて、前記化合物(5) における
窒素原子とフェニル基との結合軸が置換基R1 の影響に
よりねじれ、窒素原子からの電子供与が乏しくなり、当
該フェニル基の求核性が低下してしまう。その結果、当
該フェニル基のパラ位はホルミル化されず、他のフェニ
ル基のパラ位のみがホルミル化される。
【0024】また、本発明の電子写真感光体は、導電性
基体上に感光層を設けた電子写真感光体であって、前記
感光層が、上記一般式(1) で表されるスチルベン誘導体
を含有することを特徴とする。本発明の電子写真感光体
は、上記一般式(1) で表されるスチルベン誘導体を感光
層中に含有することから、電荷発生剤で発生した電荷
(正孔)を輸送する速度が速く、すなわち電荷移動度が
大きく、帯電および露光時の光感度が優れている。その
結果、本発明の電子写真感光体によれば、従来のスチル
ベン誘導体を正孔輸送剤として使用したときよりも、高
い感度が得られる。
【0025】前記感光層は、上記一般式(1) で表される
スチルベン誘導体と共に、電荷発生剤と電子輸送剤とを
含有した単層型の感光層であるのが好ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】まず、本発明のスチルベン誘導体
(1) について詳細に説明する。上記一般式(1) 中、
1 、R2 、R3 、R4 、R5 およびR6 に相当するア
ルキル基としては、例えばメチル、エチル、n−プロピ
ル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチ
ル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチ
ル、ヘキシル等の炭素数が1〜6のアルキル基があげら
れる。中でも、メチル、エチル、n−プロピル、イソプ
ロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブ
チルなどの炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。
【0027】また、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 およ
びR6 に相当するアルキル基は置換基を有していてもよ
く、具体的にはヒドロキシアルキル基、アルコキシアル
キル基、モノアルキルアミノアルキル基、ジアルキルア
ミノアルキル基、ハロゲン置換アルキル基、アルコキシ
カルボニルアルキル基、カルボキシアルキル基、アルカ
ノイルオキシアルキル基、アミノアルキル基などがあげ
られる。
【0028】とりわけ本発明のスチルベン誘導体(1) に
おいては、電荷移動度を高めるという観点から、置換基
としてアルコキシ基、モノアルキルアミノ基、アミノ
基、ジアルキルアミノ基などの電子供与性基を有するア
ルキル基が好ましい。上記ヒドロキシアルキル基として
は、例えばヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、
1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロ
キシプロピル、4−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシ
ブチル、1−ヒドロキシペンチル、6−ヒドロキシヘキ
シルなどの、アルキル部分の炭素数が1〜6のヒドロキ
シアルキル基があげられる。
【0029】上記アルコキシアルキル基としては、例え
ばメトキシメチル、メトキシエチル、メトキシブチル、
エトキシヘキシル、エトキシメチル、ブトキシエチル、
t−ブトキシヘキシル、ヘキシルオキシメチルなどの、
アルキル部分およびアルコキシ部分の炭素数がいずれも
1〜6であるアルコキシアルキル基があげられる。上記
モノアルキルアミノアルキル基としては、例えばメチル
アミノメチル、エチルアミノメチル、ヘキシルアミノメ
チル、エチルアミノエチル、ヘキシルアミノエチル、メ
チルアミノプロピル、ブチルアミノプロピル、メチルア
ミノブチル、エチルアミノブチル、ヘキシルアミノブチ
ル、メチルアミノヘキシル、エチルアミノヘキシル、ブ
チルアミノヘキシル、ヘキシルアミノヘキシルなどの、
アルキル部分の炭素数が1〜6であるアルキルアミノア
ルキル基があげられる。
【0030】上記ジアルキルアミノアルキル基として
は、例えばジメチルアミノメチル、ジエチルアミノメチ
ル、ジヘキシルアミノメチル、ジエチルアミノエチル、
ジヘキシルアミノエチル、ジメチルアミノプロピル、ジ
ブチルアミノプロピル、ジメチルアミノブチル、ジエチ
ルアミノブチル、ジヘキシルアミノブチル、ジメチルア
ミノヘキシル、ジエチルアミノヘキシル、ジブチルアミ
ノヘキシル、ジヘキシルアミノヘキシルなどの、アルキ
ル部分の炭素数が1〜6であるジアルキルアミノアルキ
ル基があげられる。
【0031】上記アルコキシカルボニルアルキル基とし
ては、例えばメトキシカルボニルメチル、メトキシカル
ボニルエチル、メトキシカルボニルヘキシル、エトキシ
カルボニルメチル、エトキシカルボニルエチル、プロポ
キシカルボニルメチル、イソプロポキシカルボニルメチ
ル、ブトキシカルボニルメチル、ペンチルオキシカルボ
ニルメチル、ヘキシルカルボニルメチル、ヘキシルカル
ボニルブチル、ヘキシルカルボニルヘキシルなどの、ア
ルキル部分およびアルコキシ部分のいずれも炭素数が1
〜6であるアルコキシカルボニルアルキル基があげられ
る。
【0032】上記カルボキシアルキル基としては、例え
ばカルボキシメチル、カルボキシエチル、カルボキシブ
チル、カルボキシヘキシル、1−メチル−2−カルボキ
シエチルなどの、アルキル部分の炭素数が1〜6である
カルボキシアルキル基があげられる。上記ハロゲン置換
アルキル基としては、例えばモノクロルメチル、モノブ
ロモメチル、モノヨードメチル、モノフルオロメチル、
ジクロルメチル、ジブロモメチル、ジヨードメチル、ジ
フルオロメチル、トリクロルメチル、トリブロモメチ
ル、トリヨードメチル、トリフルオロメチル、モノクロ
ルエチル、モノブロモエチル、モノヨードエチル、モノ
フルオロエチル、ジブロモブチル、ジヨードブチル、ジ
フルオロブチル、クロルヘキシル、ブロモヘキシル、ヨ
ードヘキシル、フルオロヘキシルなどの、1〜3個のハ
ロゲン原子が置換された炭素数1〜6のアルキル基があ
げられる。
【0033】アルカノイルオキシアルキル基としては、
アセトキシメチル、2−アセトキシエチル、プロピオニ
ルオキシメチル、1−ヘキサノイルオキシ−2−メチル
ペンチルなどの、炭素数2〜6のアルカノイル部分と、
炭素数1〜6のアルキル部分とを有するアルカノイルオ
キシ基があげられる。上記アミノアルキル基としては、
例えばアミノメチル、アミノエチル、アミノプロピル、
アミノブチル、アミノヘキシルなどの、アルキル部分の
炭素数が1〜6であるアミノアルキル基があげられる。
【0034】R1 、R2 、R3 、R4 、R5 およびR6
に相当するアルコキシ基としては、例えばメトキシ、エ
トキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、t−
ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等の炭素数
が1〜6のアルコキシ基があげられる。また、R1 、R
2 、R3 、R4 、R5 およびR6 に相当するアルコキシ
基は置換基を有してもよく、その置換基としては、ハロ
ゲン原子、アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル
基、アルカノイルオキシ基などの、前述のアルキル基と
同様の置換基があげられる。
【0035】R1 、R3 、R5 およびR6 に相当するア
リール基としては、例えばフェニル、ナフチル、アント
リル、フェナントリルなどの基があげられる。また
1 、R3 、R5 およびR6 に相当するアラルキル基と
しては、例えばベンジル、1−フェニルエチル、3−フ
ェニルプロピル、4−フェニルブチル、5−フェニルペ
ンチル、6−フェニルヘキシルなどのアルキル部分の炭
素数が1〜6であるアラルキル基があげられる。
【0036】上記アリール基およびアラルキル基は置換
基を有していてもよく、かかる置換基としては、例えば
ハロゲン原子、アミノ基、ヒドロキシル基、エステル化
されていてもよいカルボキシル基、シアノ基などの他、
前述と同様の炭素数1〜6の置換基を有してもよいアル
キル基や炭素数1〜6の置換基を有してもよいアルコキ
シ基などがあげられる。なお、これらの置換基の置換位
置については特に限定されない。
【0037】本発明のスチルベン誘導体(1) には種々の
スチルベン誘導体が包含され、例えば下記の一般式(11)
で表されるスチルベン誘導体があげられる。かかるスチ
ルベン誘導体(11)は一般式(1) 中のaおよびbが0であ
って、R5およびR6 をもたない無置換のビフェニル環
を中心骨格に有する化合物である。
【0038】
【化11】
【0039】(式中、R1 〜R4 は前記と同じであ
る。) 上記一般式(11)で表されるスチルベン誘導体の具体例と
して、基R1 〜R4 に相当する置換基を下記の表1に示
す。表1中、化合物番号が「11−」で始まるものは、
一般式(11)に含まれるスチルベン誘導体であって、Me
はメチル基、Etはエチル基、i−Prはイソプロピル
基、s−Buはs−ブチル基、t−Buはt−ブチル
基、MeOはメトキシ基、EtOはエトキシ基、Phは
フェニル基、Bzlはベンジル基を示す。
【0040】
【表1】
【0041】また、本発明のスチルベン誘導体(1) に
は、>C=C<に対するビフェニルとトリフエニルアミ
ン基との配置の違いによって、下記一般式(1-1) で表さ
れるシス(cis−)異性体と、下記一般式(1-2) で表
されるトランス(trans−)異性体とが存在する。
【0042】
【化12】
【0043】(式中、R1 〜R6 、aおよびbは前記と
同じである。) 本発明の電子写真感光体には、trans−異性体(1-
2) を使用するのが好ましい。本発明のスチルベン誘導
体(1) の合成方法を、R1 とR3 が同一の基で、かつR
2 とR4 が同一の基である場合を例にとって説明する。
【0044】反応式(I) :
【0045】
【化13】
【0046】(式中、R1 、R2 、R5 、R6 、aおよ
びbは前記と同じである。) この反応は、一般式(2) で表されるトリフェニルアミン
のホルミル体とビスリン酸エステル誘導体(3) とを適当
な無水溶媒中、塩基の存在下で反応させることにより、
一般式(1-a) で表される本発明のスチルベン誘導体を得
るものである。上記反応に使用する溶媒としては、反応
に影響を及ぼさないものであればよく、例えばジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテ
ル類;塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン等
のハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエン等の芳香族
炭化水素があげられる。
【0047】上記塩基としては、ナトリウムメトキシド
などのナトリウムアルコキシド、水素化ナトリウムなど
の金属水素化物があげられる。ビスリン酸エステル誘導
体(3) に対する塩基の使用量は、少なくとも2〜4倍モ
ル量、好ましくは2〜2.5倍モル量である。化合物
(2) の使用量は、ビスリン酸エステル誘導体(3) に対し
て1.8〜2.5倍モル量、好ましくは1.95〜2.
05倍モル量である。反応は、通常−10〜25℃で行
われ、3〜12時間程度で終了する。
【0048】反応式(II):
【0049】
【化14】
【0050】(式中、R1 およびR2 は前記と同じであ
る。) この反応は、アニリン誘導体(4) とヨードベンゼン(80)
とをニトロベンゼン中に加え、無水炭酸カリウム、銅等
の触媒とともに反応させることにより、トリフェニルア
ミン誘導体(5) を得、ついで、このトリフェニルアミン
誘導体(5) をフィルスマイヤー法によりホルミル化する
ことにより、上記反応式(I) の出発原料であるトリフェ
ニルアミンのホルミル体(2) を得るものである。
【0051】前記アニリン誘導体(4) とヨードベンゼン
(80)との使用割合は、モル比で1:1.7〜3、好まし
くは1:1.8〜2.2である。反応は、通常160〜
220℃で行われ、4〜30時間程度で終了する。前記
フィルスマイヤー法に使用する試薬(Vilsmeier 試薬)
は、(i) オキシ塩化リン、ホスゲン、塩化オキサリル、
塩化チオニル、トリフェニルホスフィン−臭素、ヘキサ
クロロトリホスファザトリエン等のハロゲン化剤と、(i
i)N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチ
ルホルムアニリド(MFA)、N−ホルミルモルホリ
ン、N,N−ジイソプロピルホルムアミド等との組み合
わせにより調製される。特に本発明では、オキシ塩化リ
ンと、溶媒としても使用できるDMFとの組み合わせが
好適に用いられる。
【0052】前記Vilsmeier 試薬の調製において、前記
(i) と(ii)との使用割合は、通常モル比で1:1〜2、
好ましくは1:1〜1.2である。上記Vilsmeier 試薬
の使用量は、トリフェニルアミン誘導体(5) に対して
0.9〜2倍モル量、好ましくは1〜1.1倍モル量で
ある。前記化合物(5) のホルミル化は、通常40〜80
℃で行われ、2〜5時間程度で終了する。
【0053】なお、本発明のスチルベン誘導体(1) にお
いてR1 および/またはR2 が置換基を有するアルキル
基、例えばR1 がヒドロキシアルキル基であるスチルベ
ン誘導体(1-x) を合成する場合には、(1) ヒドロキシア
ルキル基を有するアニリン誘導体(4-x) を出発原料とし
て用いてスチルベン誘導体(1-x) を合成してもよく、
(2) R1 がアルキル基であるスチルベン誘導体(1-xx)を
合成した後、そのアルキル基を慣用の方法(例えば酸化
など)によりヒドロキシアルキル基へと変換してスチル
ベン誘導体(1-x) を合成してもよい。
【0054】反応式(III) :
【0055】
【化15】
【0056】(式中、R5 、R6 、aおよびbは前記と
同じである。Xはハロゲン原子である。) この反応は、ビフェニルビスハロゲノメチル(81)に亜リ
ン酸トリエステルを無溶媒または適当な溶媒中にて反応
させることにより、上記反応式(I) の出発原料であるビ
スリン酸エステル誘導体(3) を得るものである。その
際、第三級アミンを添加すると、反応系からハロゲン化
アルキルが除去され、反応が促進する。
【0057】上記反応に使用する溶媒としては、反応に
影響を及ぼさないものであればよく、例えばジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル
類;塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン等の
ハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭
化水素、ジメチルホルムアミドがあげられる。上記第三
級アミンとしては、例えばトリエチルアミン、トリブチ
ルアミン、ピリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン
などがあげられる。
【0058】ビフェニルビスハロゲノメチル(81)に対す
る亜リン酸トリエステルの使用量は、少なくとも2倍モ
ル量、好ましくは2〜2.4倍モル量である。反応は、
通常、80〜150℃で行われ、1〜4時間程度で終了
する。 反応式(IV) :
【0059】
【化16】
【0060】( 式中、Ra は炭素数1〜6のアルキル基
を示し、R5 、R6 、a、bおよびXは前記と同じであ
る。) この反応は、4,4’−ビフェニルジカルボン酸(84)を
通常のエステル化反応に付すことにより、4,4’−ビ
フェニルジカルボン酸のエステル誘導体(83)を得、つい
でこのエステル誘導体(83)に水素化還元剤を用いて還元
することにより、一般式(82)で表されるビフェニルのビ
スヒドロキメチル体を得、次いでこの化合物(82)をハロ
ゲン化剤と反応させることにより、反応工程式(III) の
出発材料である化合物(81)を得るものである。
【0061】上記のエステル化反応は、例えば触媒の存
在下で4,4’−ビフェニルジカルボン酸(84)に一般式
(85): Ra −OH (式中、Ra は前記と同じである。)で表されるアルコ
ール類を反応させることにより行なわれる。
【0062】使用される触媒としては、エステル化反応
に慣用の触媒が用いられ、具体的には塩化水素、濃硫
酸、リン酸、ポリリン酸、三フッ化ホウ素、過塩素酸等
の無機酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロメタンスルホ
ン酸、ナフタレンスルホン酸、p−トルエンスルホン
酸、ベンゼンスルホン酸、エタンスルホン酸等の有機
酸、トリクロロメタンスルホン酸無水物、トリフルオロ
メタンスルホン酸無水物等の酸無水物、塩化チオニル等
の触媒があげられる。
【0063】上記のエステル化反応は、無溶媒または適
当な溶媒の存在下に行なわれる。使用される溶媒として
は、エステル化反応に慣用の溶媒のいずれも使用でき、
例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化
水素類、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホル
ム等のハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類などがあげ
られる。
【0064】化合物(84)に対するアルコール類(85)の使
用割合は、1〜3倍モル量、好ましくは1.5〜2.0
倍モル量とするのがよい。また、反応温度は80〜16
0℃、好ましくは100〜150℃で行なうのがよい。
また、化合物(83)は、化合物(84)のアルカリ金属塩(例
えばナトリウム塩、カリウム塩等)に、一般式(86): Ra −X (式中、Ra およびXは前記同じ)で表されるアルコー
ル類(85)のハライド化合物を反応させる方法や、化合物
(84)のカルボキシ基を縮合剤やハラゲン化剤などによっ
て反応性基( 酸塩化物、アミドまたは無水物) に変換し
た後、アルコール類(85)を反応させる方法等によっても
得ることができる。これらのエステル化反応は慣用の方
法に準じて行うことができる。
【0065】化合物(83)から化合物(82)を得る反応は、
適当な溶媒中で行われる。上記溶媒としては、ジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジグライ
ム等のエーテル類;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化
水素;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素等があげ
られる。また、この反応に用いられる水素化還元剤とし
ては、水素化リチウムアルミニウム、水素化アルミニウ
ム、水素化ジイソプロピルアルミニウム、水素化ホウ素
リチウム、水素化ホウ素ナトリウム−塩化アルミニウ
ム、ジボラン等があげられる。
【0066】化合物(83)に対する水素化還元剤の使用量
は、少なくとも2倍モル量、好ましくは2〜2.2倍モ
ル量程度が適当である。反応は、通常、氷冷下〜120
℃、好ましくは30〜80℃程度で行われ、約1〜20
時間で終了する。化合物(82)から化合物(81)を得る反応
は、無溶媒または適当な溶媒中で行われる。この反応で
用いられる溶媒としては、ジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、塩化メチレ
ン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化
水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素があげら
れる。
【0067】また、この反応に用いられるハロゲン化剤
としては、例えば塩化チオニル、臭化チオニル等のハロ
ゲン化チオニル、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素等の
ハロゲン化水素、三塩化リン、三臭化リン等のハロゲン
化リンがあげられる。また上記ハロゲン化剤とともに、
触媒量の塩基(例えばピリジン)を添加してもよい。化
合物(82)に対するハロゲン化剤の使用量は、少なくとも
2倍モル量、好ましくは2〜5倍モル量である。反応
は、氷冷下〜120℃、好ましくは40〜100℃程度
で行われ、約1〜18時間で終了する。
【0068】次に、スチルベン誘導体の合成において、
基R1 とR3 またはR2 とR4 が異なる基である場合に
は、上記ビスリン酸エステル誘導体(3) に代えてモノリ
ン酸エステル誘導体を、順次、異なる基を有するトリフ
ェニルアミンのホルミル体(2) に反応させることによ
り、合成される。具体的には、下記反応式(V) に示すよ
うに、まず、一般式(87)で表される化合物に亜リン酸ト
リエステルを反応させてモノリン酸エステル(88)を得、
ついで、これに上記トリフェニルアミンのホルミル体
(2) を反応させてモノスチルベン誘導体(89)を得、さら
にそれをハロゲン化した化合物(90)を得る。
【0069】反応式(V) :
【0070】
【化17】
【0071】(式中、R1 、R2 、R5 、R6 、a、b
およびXは前記と同じである。) 次いで、下記反応式(VI)に示すように、上記化合物(90)
に亜リン酸トリエステルを反応させて化合物(91)を得、
これにトリフェニルアミンのホルミル体(2')を反応させ
ることにより、スチルベン誘導体(1-b) が得られる。 反応式(VI):
【0072】
【化18】
【0073】(式中、R1 〜R6 、a、bおよびXは前
記と同じである。) なお、反応式(V) の出発原料として使用する上記化合物
(87)は、4,4’−ビフェニルジカルボン酸(84)に代え
て4−メチル−4’−ビフェニルカルボン酸(92)を用い
て前記反応式(IV)と同様にしてエステル化反応、還元反
応、ハロゲン化反応の順に付することにより、合成する
ことができる。
【0074】上記一般式(1) で表されるスチルベン誘導
体は、前述のように電荷移動度が大きく、すなわち高い
正孔輸送能を有することから、電子写真感光体における
正孔輸送剤として好適に使用されるほか、太陽電池、エ
レクトロルミネッセンス素子等の種々の分野での利用が
可能である。次に、本発明の電子写真感光体について詳
細に説明する。
【0075】本発明の電子写真感光体は、前記一般式
(1) で表されるスチルベン誘導体を含有した感光層を、
導電性基体上に設けたものである。感光体には、前述の
ように単層型と積層型とがあるが、本発明はこのいずれ
にも適用可能である。単層型感光体は、導電性基体上に
単一の感光層を設けたものである。この感光層は、一般
式(1) で表されるスチルベン誘導体(正孔輸送剤)、電
荷発生剤、結着樹脂、さらに必要に応じて電子輸送剤を
適当な溶媒に溶解または分散させ、得られた塗布液を導
電性基体上に塗布し、乾燥させることで形成される。か
かる単層型感光体は、単独の構成で正負いずれの帯電型
にも適用可能であるとともに、層構成が簡単で生産性に
優れている。
【0076】本発明の単層型電子写真感光体は、従来の
単層型電子写真感光体に比べて、感光体の残留電位が大
きく低下しており、感度が向上している。一方、積層型
感光体は、まず導電性基体上に、蒸着または塗布等の手
段によって、電荷発生剤を含有する電荷発生層を形成
し、次いでこの電荷発生層上に、一般式(1) で表される
スチルベン誘導体(正孔輸送剤)の少なくとも1種と結
着樹脂とを含む塗布液を塗布し、乾燥させて電荷輸送層
を形成することによって作製される。また、上記とは逆
に、導電性基体上に電荷輸送層を形成し、その上に電荷
発生層を形成してもよい。但し、電荷発生層は電荷輸送
層に比べて膜厚がごく薄いため、その保護のためには、
導電性基体上に電荷発生層を形成し、その上に電荷輸送
層を形成するのが好ましい。
【0077】積層型感光体は、上記電荷発生層および電
荷輸送層の形成順序と、電荷輸送層に使用する電荷輸送
剤の種類によって、正負いずれの帯電型となるかが選択
される。例えば、上記のように、導電性基体上に電荷発
生層を形成し、その上に電荷輸送層を形成した場合にお
いて、電荷輸送層における電荷輸送剤として、本発明の
スチルベン誘導体(1) のような正孔輸送剤を使用した場
合には、感光体は負帯電型となる。
【0078】本発明の積層型電子写真感光体は、従来の
スチルベン誘導体を正孔輸送剤として使用した積層型電
子写真感光体に比べて、感光体の残留電位が大きく低下
しており、感度が向上している。前述のように、本発明
の電子写真感光体は、単層型および積層型のいずれにも
適用できるが、特に正負いずれの帯電型にも使用できる
こと、構造が簡単で製造が容易であること、層を形成す
る際の被膜欠陥を抑制できること、層間の界面が少な
く、光学的特性を向上できること等の観点から、単層型
が好ましい。
【0079】次に、本発明の電子写真感光体に用いられ
る種々の材料について説明する。 《電荷発生剤》本発明に用いられる電荷発生剤として
は、例えば下記の一般式(CG1) 〜(CG12)で表される化合
物があげられる。 (CG1) 無金属フタロシアニン
【0080】
【化19】
【0081】(CG2) オキソチタニルフタロシアニン
【0082】
【化20】
【0083】(CG3) ペリレン顔料
【0084】
【化21】
【0085】(式中、Rg1およびRg2は同一または異な
って、炭素数が18以下の置換または未置換のアルキル
基、シクロアルキル基、アリール基、アルカノイル基ま
たはアラルキル基を示す。) (CG4) ビスアゾ顔料
【0086】
【化22】
【0087】〔式中、Cp1 およびCp2 は同一または
異なってカップラー残基を示し、Qは次式:
【0088】
【化23】
【0089】(式中、Rg3は水素原子、アルキル基、ア
リール基または複素環式基を示し、アルキル基、アリー
ル基または複素環式基は置換基を有していてもよい。ω
は0または1を示す。)
【0090】
【化24】
【0091】(式中、Rg4およびRg5は同一または異な
って、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン
原子、アルコキシ基、アリール基またはアラルキル基を
示す。)
【0092】
【化25】
【0093】(式中、Rg6は水素原子、エチル基、クロ
ロエチル基またはヒドロキシエチル基を示す。)
【0094】
【化26】
【0095】または
【0096】
【化27】
【0097】(式中、Rg7、Rg8およびRg9は同一また
は異なって、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ハ
ロゲン原子、アルコキシ基、アリール基またはアラルキ
ル基を示す。)で表される基を示す。〕 (CG5) ジチオケトピロロピロール顔料
【0098】
【化28】
【0099】(式中、Rg10 およびRg11 は同一または
異なって、水素原子、アルキル基、アルコキシ基または
ハロゲン原子を示し、Rg12 およびRg13 は同一または
異なって、水素原子、アルキル基またはアリール基を示
す。) (CG6) 無金属ナフタロシアニン顔料
【0100】
【化29】
【0101】(式中、Rg14 、Rg15 、Rg16 およびR
g17 は同一または異なって、水素原子、アルキル基、ア
ルコキシ基またはハロゲン原子を示す。) (CG7) 金属ナフタロシアニン顔料
【0102】
【化30】
【0103】(式中、Rg18 、Rg19 、Rg20 およびR
g21 は同一または異なって、水素原子、アルキル基、ア
ルコキシ基またはハロゲン原子を示し、MはTiまたは
Vを示す。) (CG8) スクアライン顔料
【0104】
【化31】
【0105】(式中、Rg22 およびRg23 は同一または
異なって、水素原子、アルキル基、アルコキシ基または
ハロゲン原子を示す。) (CG9) トリスアゾ顔料
【0106】
【化32】
【0107】(式中、Cp3 、Cp4 およびCp5 は同
一または異なって、カップラー残基を示す。) (CG10)インジゴ顔料
【0108】
【化33】
【0109】(式中、Rg24 およびRg25 は同一または
異なって、水素原子、アルキル基またはアリール基を示
し、Zは酸素原子または硫黄原子を示す。) (CG11)アズレニウム顔料
【0110】
【化34】
【0111】(式中、Rg26 およびRg27 は同一または
異なって、水素原子、アルキル基またはアリール基を示
す。) (CG12)シアニン顔料
【0112】
【化35】
【0113】(式中、Rg28 およびRg29 は同一または
異なって、水素原子、アルキル基、アルコキシ基または
ハロゲン原子を示し、Rg30 およびRg31 は同一または
異なって、水素原子、アルキル基またはアリール基を示
す。) 上記例示の電荷発生剤において、アルキル基としては、
前述と同様な基があげられる。炭素数18以下の置換ま
たは未置換のアルキル基は、炭素数1〜6のアルキル基
に加えて、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデ
シル、トリデシル、ペンタデシル、オクタデシル等を含
む基である。
【0114】シクロアルキル基としては、例えばシクロ
プロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキ
シル、シクロヘプチル、シクロオクチル等の炭素数3〜
8の基があげられる。アルコキシ基およびアリール基と
しては、前述と同様な基があげられる。アルカノイル基
としては、例えばホルミル、アセチル、プロピオニル、
ブチリル、ペンタノイル、ヘキサノイル等があげられ
る。ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ
素があげられる。
【0115】複素環式基としては、例えばチエニル、フ
リル、ピロリル、ピロリジニル、オキサゾリル、イソオ
キサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリ
ル、2H−イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、
テトラゾリル、ピラニル、ピリジル、ピペリジル、ピペ
リジノ、3−モルホリニル、モルホリノ、チアゾリル等
があげられる。また、芳香族環と縮合した複素環式基で
あってもよい。
【0116】上記基に置換してもよい置換基としては、
例えばハロゲン原子、アミノ基、水酸基、エステル化さ
れてもよいカルボキシル基、シアノ基、炭素数1〜6の
アルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、アリール基
を有することのある炭素数2〜6のアルケニル基等があ
げられる。Cp1 、Cp2 、Cp3 、Cp4 およびCp
5 で表されるカップラー残基としては、例えば下記一般
式(Cp-1)〜(Cp-11) に示す基があげられる。
【0117】
【化36】
【0118】
【化37】
【0119】各式中、Rg32 は、カルバモイル基、スル
ファモイル基、アロファノイル基、オキサモイル基、ア
ントラニロイル基、カルバゾイル基、グリシル基、ヒダ
ントイル基、フタルアモイル基またはスクシンアモイル
基を示す。これらの基は、ハロゲン原子、置換基を有し
てもよいフェニル基、置換基を有してもよいナフチル
基、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、アルケニル基、
カルボニル基、カルボキシル基等の置換基を有していて
もよい。
【0120】Rg33 は、ベンゼン環と縮合して芳香族
環、多環式炭化水素または複素環を形成するのに必要な
原子団を示し、これらの環は前記と同様な置換基を有し
てもよい。Rg34 は、酸素原子、硫黄原子またはイミノ
基を示す。Rg35 は、2価の鎖式炭化水素基または芳香
族炭化水素基を示し、これらの基は前記と同様な置換基
を有してもよい。
【0121】Rg36 は、アルキル基、アラルキル基、ア
リール基または複素環式基を表し、これらの基は前記と
同様な置換基を有してもよい。Rg37 は、2価の鎖式炭
化水素基もしくは芳香族炭化水素基とともに、または上
記基(Cp-1)〜(Cp-11) 中の2つの窒素原子とともに複素
環を形成するのに必要な原子団を表し、これらの環は前
記と同様な置換基を有してもよい。
【0122】Rg38 は、水素原子、アルキル基、アミノ
基、カルバモイル基、スルファモイル基、アロファノイ
ル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリ
ール基またはシアノ基を示し、水素原子以外の基は前記
と同様な置換基を有していてもよい。Rg39 は、アルキ
ル基またはアリール基を示し、これらの基は前記と同様
な置換基を有してもよい。
【0123】アルケニル基としては、例えばビニル、ア
リル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチルアリ
ル、2−ペンテニル、2−ヘキセニル等の炭素数が2〜
6のアルケニル基があげられる。前記Rg33 において、
ベンゼン環と縮合して芳香族環を形成するのに必要な原
子団としては、例えばメチレン、エチレン、トリメチレ
ン、テトラメチレン等の炭素数1〜4のアルキレン基が
あげられる。
【0124】上記Rg33 とベンゼン環との縮合により形
成される芳香族環としては、例えばナフタリン環、アン
トラセン環、フェナントレン環、ピレン環、クリセン
環、ナフタセン環等があげられる。またRg33 におい
て、ベンゼン環と縮合して多環式炭化水素を形成するの
に必要な原子団としては、例えば上記炭素数1〜4のア
ルキレン基や、あるいはカルバゾール環、ベンゾカルバ
ゾール環、ジベンゾフラン環等があげられる。
【0125】またRg33 において、ベンゼン環と縮合し
て複素環を形成するのに必要な原子団としては、例えば
ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、インドリル、1
H−インドリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリ
ル、1H−インダドリル、ベンゾイミダゾリル、クロメ
ニル、クロマニル、イソクロマニル、キノリニル、イソ
キノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾニリ
ル、キノキサリニル、ジベンゾフラニル、カルバゾリ
ル、キサンテニル、アクリジニル、フェナントリジニ
ル、フェナジニル、フェノキサジニル、チアントレニル
等があげられる。
【0126】上記Rg33 とベンゼン環との縮合により形
成される芳香族性複素環式基としては、例えばチエニ
ル、フリル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリ
ル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラ
ゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、チア
ゾリルがあげられる。また、さらに他の芳香族環と縮合
した複素環式基(例えばベンゾフラニル、ベンゾイミダ
ゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、キノ
リル等)であってもよい。
【0127】前記Rg35 、Rg37 において、2価の鎖式
炭化水素基としては、エチレン、トリメチレン、テトラ
メチレン等があげられ、2価の芳香族炭化水素基として
は、フェニレン、ナフチレン、フェナントリレン等があ
げられる。前記Rg36 において、複素環式基としては、
ピリジル、ピラジル、チエニル、ピラニル、インドリル
等があげられる。
【0128】前記Rg37 において、2つの窒素原子とと
もに複素環を形成するのに必要な原子団としては、例え
ばフェニレン、ナフチレン、フェナントリレン、エチレ
ン、トリメチレン、テトラメチレン等があげられる。上
記Rg37 と、2つの窒素原子とにより形成される芳香族
性複素環式基としては、例えばベンゾイミダゾール、ベ
ンゾ[f]ベンゾイミダゾール、ジベンゾ[e,g]ベ
ンゾイミダゾール、ベンゾピリミジン等があげられる。
これらの基は前記と同様な置換基を有してもよい。
【0129】前記Rg38 において、アルコキシカルボニ
ル基としては、例えばメトキシカルボニル、エトキシカ
ルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル
等の基があげられる。本発明においては、上記例示の電
荷発生剤のほかに、例えばセレン、セレン−テルル、セ
レン−ヒ素、硫化カドミウム、アモルファスシリコン等
の無機光導電材料の粉末や、ピリリウム塩、アンサンス
ロン系顔料、トリフェニルメタン系顔料、スレン系顔
料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、キナクリド
ン系顔料等の従来公知の電荷発生剤を用いることができ
る。
【0130】また、上記例示の電荷発生剤は、所望の領
域に吸収波長を有するように、単独でまたは2種以上を
混合して用いられる。上記例示の電荷発生剤のうち、特
に半導体レーザー等の光源を使用したレーザービームプ
リンタやファクシミリ等のデジタル光学系の画像形成装
置には、700nm以上の波長領域に感度を有する感光
体が必要となるため、例えば前記一般式(CG1) で表され
る無金属フタロシアニンや一般式(CG2) で表されるオキ
ソチタニルフタロシアニン等のフタロシアニン系顔料が
好適に用いられる。なお、上記フタロシアニン系顔料の
結晶形については特に限定されず、種々のものを使用で
きる。
【0131】一方、ハロゲンランプ等の白色の光源を使
用した静電式複写機等のアナログ光学系の画像形成装置
には、可視領域に感度を有する感光体が必要となるた
め、例えば前記一般式(CG3) で表されるペリレン顔料や
一般式(CG4) で表されるビスアゾ顔料等が好適に用いら
れる。 《正孔輸送剤》本発明の電子写真感光体においては、正
孔輸送剤である本発明のスチルベン誘導体(1) ととも
に、従来公知の他の正孔輸送剤を感光層に含有させても
よい。
【0132】かかる正孔輸送剤としては、高い正孔輸送
能を有する種々の化合物、例えば下記の一般式(HT1) 〜
(HT13)で表される化合物等があげられる。
【0133】
【化38】
【0134】(式中、Rh1、Rh2、Rh3、Rh4、Rh5
よびRh6は同一または異なって、ハロゲン原子、置換基
を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアル
コキシ基または置換基を有してもよいアリール基を示
す。aおよびbは同一または異なって0〜4の整数を示
し、c、d、eおよびfは同一または異なって0〜5の
整数を示す。但し、a、b、c、d、eまたはfが2以
上のとき、各Rh1、Rh2、Rh3、Rh4、Rh5およびRh6
は異なっていてもよい。)
【0135】
【化39】
【0136】(式中、Rh7、Rh8、Rh9、Rh10 および
h11 は同一または異なって、ハロゲン原子、置換基を
有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコ
キシ基または置換基を有してもよいアリール基を示す。
g、h、iおよびjは同一または異なって0〜5の整数
を示し、kは0〜4の整数を示す。但し、g、h、i、
jまたはkが2以上のとき、各Rh7、Rh8、Rh9、R
h10 およびRh11 は異なっていてもよい。)
【0137】
【化40】
【0138】(式中、Rh12 、Rh13 、Rh14 およびR
h15 は同一または異なって、ハロゲン原子、置換基を有
してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキ
シ基または置換基を有してもよいアリール基を示す。R
h16はハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換基を有
してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキ
シ基または置換基を有してもよいアリール基を示す。
m、n、oおよびpは同一または異なって、0〜5の整
数を示す。qは0〜6の整数を示す。但し、m、n、
o、pまたはqが2以上のとき、各Rh12 、Rh13 、R
h14 、Rh15 およびR h16 は異なっていてもよい。)
【0139】
【化41】
【0140】(式中、Rh17 、Rh18 、Rh19 およびR
h20 は同一または異なって、ハロゲン原子、置換基を有
してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキ
シ基または置換基を有してもよいアリール基を示す。
r、s、tおよびuは同一または異なって、0〜5の整
数を示す。但し、r、s、tまたはuが2以上のとき、
各Rh17 、Rh18 、Rh19 およびRh20 は異なっていて
もよい。)
【0141】
【化42】
【0142】(式中、Rh21 およびRh22 は同一または
異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基または
アルコキシ基を示す。Rh23 、Rh24 、Rh25 およびR
h26 は同一または異なって、水素原子、アルキル基また
はアリール基を示す。)
【0143】
【化43】
【0144】(式中、Rh27 、Rh28 およびRh29 は同
一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基またはアルコキシ基を示す。)
【0145】
【化44】
【0146】(式中、Rh30 、Rh31 、Rh32 およびR
h33 は同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、
アルキル基またはアルコキシ基を示す。)
【0147】
【化45】
【0148】(式中、Rh34 、Rh35 、Rh36 、Rh37
およびRh38 は同一または異なって、水素原子、ハロゲ
ン原子、アルキル基またはアルコキシ基を示す。)
【0149】
【化46】
【0150】(式中、Rh39 は水素原子またはアルキル
基を示し、Rh40 、Rh41 およびRh4 2 は同一または異
なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基またはア
ルコキシ基を示す。)
【0151】
【化47】
【0152】(式中、Rh43 、Rh44 およびRh45 は同
一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基またはアルコキシ基を示す。)
【0153】
【化48】
【0154】(式中、Rh46 およびRh47 は同一または
異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても
よいアルキル基または置換基を有してもよいアルコキシ
基を示す。Rh48 およびRh49 は同一または異なって、
水素原子、置換基を有してもよいアルキル基または置換
基を有してもよいアリール基を示す。)
【0155】
【化49】
【0156】(式中、Rh50 、Rh51 、Rh52
h53 、Rh54 およびRh55 は同一または異なって、置
換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよい
アルコキシ基または置換基を有してもよいアリール基を
示す。αは1〜10の整数を示し、v、w、x、y、z
およびβは同一または異なって0〜2の整数を示す。但
し、v、w、x、y、zまたはβが2のとき、各
h50 、Rh51 、Rh52 、Rh53 、R h54 およびRh55
は異なっていてもよい。)
【0157】
【化50】
【0158】(式中、Rh56 、Rh57 、Rh58 およびR
h59 は同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、
アルキル基またはアルコキシ基を示し、Φは次式:
【0159】
【化51】
【0160】で表される基(Φ−1)、(Φ−2)また
は(Φ−3)を示す。) 上記例示の正孔輸送剤において、アルキル基、アルコキ
シ基、アリール基、アラルキル基およびハロゲン原子と
しては、前述と同様な基があげられる。上記基に置換し
てもよい置換基としては、例えばハロゲン原子、アミノ
基、水酸基、エステル化されていてもよいカルボキシル
基、シアノ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜
6のアルコキシ基、アリール基を有することのある炭素
数2〜6のアルケニル基等があげられる。置換基の置換
位置については特に限定されない。
【0161】また本発明においては、上記例示の正孔輸
送剤(HT1) 〜(HT13)とともに、またはこれに代えて、従
来公知の正孔輸送物質、すなわち2,5−ジ(4−メチ
ルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等
のオキサジアゾール系化合物、9−(4−ジエチルアミ
ノスチリル)アントラセン等のスチリル系化合物、ポリ
ビニルカルバゾール等のカルバゾール系化合物、有機ポ
リシラン化合物、1−フェニル−3−(p−ジメチルア
ミノフェニル)ピラゾリン等のピラゾリン系化合物、ヒ
ドラゾン系化合物、トリフェニルアミン系化合物、イン
ドール系化合物、オキサゾール系化合物、イソオキサゾ
ール系化合物、チアゾール系化合物、チアジアゾール系
化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物、
トリアゾール系化合物等の含窒素環式化合物、縮合多環
式化合物等を用いることもできる。
【0162】本発明において、正孔輸送剤は1種のみを
用いるほか、2種以上を混合して用いてもよい。また、
ポリビニルカルバゾール等の成膜性を有する正孔輸送剤
を用いる場合には、結着樹脂は必ずしも必要でない。 《電子輸送剤》本発明に用いられる電子輸送剤として
は、高い電子輸送能を有する種々の化合物、例えば下記
の一般式(ET1) 〜(ET17)で表される化合物等があげられ
る。
【0163】
【化52】
【0164】(式中、Re1、Re2、Re3、Re4およびR
e5は同一または異なって、水素原子、置換基を有しても
よいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、
置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよ
いアラルキル基、置換基を有してもよいフェノキシ基ま
たはハロゲン原子を示す。)
【0165】
【化53】
【0166】(式中、Re6はアルキル基、Re7は置換基
を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアル
コキシ基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を
有してもよいアラルキル基、ハロゲン原子またはハロゲ
ン化アルキル基を示す。γは0〜5の整数を示す。但
し、γが2以上のとき、各Re7は互いに異なっていても
よい。)
【0167】
【化54】
【0168】(式中、Re8およびRe9は同一または異な
って、アルキル基を示す。δは1〜4の整数を示し、ε
は0〜4の整数を示す。但し、δおよびεが2以上のと
き、各Re8およびRe9は異なっていてもよい。)
【0169】
【化55】
【0170】(式中、Re10 はアルキル基、アリール
基、アラルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル
基またはハロゲン原子を示す。ζは0〜4、ηは0〜5
の整数を示す。但し、ηが2以上のとき、各Re10 は異
なっていてもよい。)
【0171】
【化56】
【0172】(式中、Re11 はアルキル基を示し、σは
1〜4の整数を示す。但し、σが2以上のとき、各R
e11 は異なっていてもよい。)
【0173】
【化57】
【0174】(式中、Re12 およびRe13 は同一または
異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリ
ール基、アラルキルオキシカルボニル基、アルコキシ
基、水酸基、ニトロ基またはシアノ基を示す。Xは酸素
原子、=N−CN基または=C(CN)2 基を示す。)
【0175】
【化58】
【0176】(式中、Re14 は水素原子、ハロゲン原
子、アルキル基または置換基を有してもよいフェニル基
を示し、Re15 はハロゲン原子、置換基を有してもよい
アルキル基、置換基を有してもよいフェニル基、アルコ
キシカルボニル基、N−アルキルカルバモイル基、シア
ノ基またはニトロ基を示す。λは0〜3の整数を示す。
但し、λが2以上のとき、各Re15 は互いに異なってい
てもよい。)
【0177】
【化59】
【0178】(式中、θは1〜2の整数を示す。)
【0179】
【化60】
【0180】(式中、Re16 およびRe17 は同一または
異なって、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキ
ル基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシカルボニル基を
示す。νおよびξは0〜3の整数を示す。但し、νまた
はξが2以上のとき、各Re16およびRe17 は互いに異
なっていてもよい。)
【0181】
【化61】
【0182】(式中、Re18 およびRe19 は同一または
異なって、フェニル基、縮合多環式基または複素環式基
を示し、これらの基は置換基を有していてもよい。)
【0183】
【化62】
【0184】(式中、Re20 はアミノ基、ジアルキルア
ミノ基、アルコキシ基、アルキル基またはフェニル基を
示し、πは1〜2の整数を示す。但し、πが2のとき、
各Re2 0 は互いに異なっていてもよい。)
【0185】
【化63】
【0186】(式中、Re21 は水素原子、アルキル基、
アリール基、アルコキシ基またはアラルキル基を示
す。)
【0187】
【化64】
【0188】(式中、Re22 はハロゲン原子、置換基を
有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいフェニ
ル基、アルコキシカルボニル基、N−アルキルカルバモ
イル基、シアノ基またはニトロ基を示す。μは0〜3の
整数を示す。但し、μが2以上のとき、各Re22 は互い
に異なっていてもよい。)
【0189】
【化65】
【0190】(式中、Re23 は置換基を有してもよいア
ルキル基または置換基を有してもよいアリール基を示
し、Re24 は置換基を有してもよいアルキル基、置換基
を有してもよいアリール基または基: −O−Re24a を示す。上記基中のRe24aは、置換基を有してもよいア
ルキル基または置換基を有してもよいアリール基を示
す。)
【0191】
【化66】
【0192】(式中、Re25 、Re26 、Re27
e28 、Re29 、Re30 およびRe31 は同一または異な
ってアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキ
シ基、ハロゲン原子またはハロゲン化アルキル基を示
す。χおよびφは同一または異なって0〜4の整数を示
す。)
【0193】
【化67】
【0194】(式中、Re32 およびRe33 は同一または
異なってアルキル基、アリール基、アルコキシ基、ハロ
ゲン原子またはハロゲン化アルキル基を示す。τおよび
ψは同一または異なって0〜4の整数を示す。)
【0195】
【化68】
【0196】(式中、Re34 、Re35 、Re36 およびR
e37 は同一または異なって水素原子、アルキル基、アル
コキシ基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル
基またはアミノ基を示す。但し、Re34 、Re35 、R
e36 、Re37 のうち少なくとも2つは、水素原子でない
同一の基である。) 上記例示の電子輸送剤において、アルキル基、アルコキ
シ基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル基、
アルコキシカルボニル基、複素環式基およびハロゲン原
子としては、前述と同様な基があげられる。
【0197】ハロゲン化アルキル基におけるアルキル基
およびハロゲン原子としては、前述と同様な基があげら
れる。縮合多環式基としては、例えばナフチル、フェナ
ントリル、アントリル等があげられる。アラルキルオキ
シカルボニル基としては、アラルキル部分が前述した各
種のアラルキル基であるものがあげられる。N−アルキ
ルカルバモイル基としては、アルキル部分が前述した各
種のアルキル基であるものがあげられる。
【0198】ジアルキルアミノ基としては、アルキル部
分が前述した各種のアルキル基であるものがあげられ
る。なおアミノに置換する2つのアルキルは同一でも、
互いに異なっていてもよい。上記各基に置換してもよい
置換基としては、例えばハロゲン原子、アミノ基、水酸
基、エステル化されていてもよいカルボキシル基、シア
ノ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアル
コキシ基、アリール基を有することのある炭素数2〜6
のアルケニル基等があげられる。置換基の置換位置につ
いては特に限定されない。
【0199】また本発明においては、上記例示のほかに
従来公知の電子輸送物質、すなわち例えばベンゾキノン
系化合物、マロノニトリル、チオピラン系化合物、テト
ラシアノエチレン、2,4,8−トリニトロチオキサン
トン、ジニトロベンゼン、ジニトロアントラセン、ジニ
トロアクリジン、ニトロアントラキノン、ジニトロアン
トラキノン、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロモ
無水マレイン酸等を用いることができる。
【0200】本発明において、電子輸送剤は1種のみを
用いるほか、2種以上を混合して用いてもよい。 《結着樹脂》上記各成分を分散させるための結着樹脂
は、従来より感光層に使用されている種々の樹脂を使用
することができる。例えばスチレン−ブタジエン共重合
体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−
マレイン酸共重合体、アクリル共重合体、スチレン−ア
クリル酸共重合体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポ
リプロピレン、アイオノマー、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体、ポリエステル、アルキド樹脂、ポリアミド、
ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポ
リスルホン、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポ
リビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリエス
テル樹脂等の熱可塑性樹脂;シリコーン樹脂、エポキシ
樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、その
他架橋性の熱硬化性樹脂;エポキシアクリレート、ウレ
タン−アクリレート等の光硬化型樹脂等の樹脂が使用可
能である。
【0201】感光層には、上記各成分のほかに、電子写
真特性に悪影響を与えない範囲で、従来公知の種々の添
加剤、例えば酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、一重項クエ
ンチャー、紫外線吸収剤等の劣化防止剤、軟化剤、可塑
剤、表面改質剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワック
ス、アクセプター、ドナー等を配合することができる。
また、感光層の感度を向上させるために、例えばテルフ
ェニル、ハロナフトキノン類、アセナフチレン等の公知
の増感剤を電荷発生剤と併用してもよい。
【0202】単層型感光体において、電荷発生剤は、結
着樹脂100重量部に対して0.1〜50重量部、好ま
しくは0.5〜30重量部の割合で配合すればよい。本
発明のスチルベン誘導体(1) (正孔輸送剤)は、結着樹
脂100重量部に対して20〜500重量部、好ましく
は30〜200重量部の割合で配合すればよい。電子輸
送剤を含有させる場合、電子輸送剤の割合を結着樹脂1
00重量部に対して5〜100重量部、好ましくは10
〜80重量部とするのが適当である。また、単層型感光
体における感光層の厚さは5〜100μm、好ましくは
10〜50μmである。
【0203】積層型感光体において、電荷発生層を構成
する電荷発生剤と結着樹脂とは、種々の割合で使用する
ことができるが、結着樹脂100重量部に対して電荷発
生剤を5〜1000重量部、好ましくは30〜500重
量部の割合で配合するのが適当である。電荷発生層に正
孔輸送剤を含有させる場合は、正孔輸送剤の割合を結着
樹脂100重量部に対して10〜500重量部、好まし
くは50〜200重量部とするのが適当である。
【0204】電荷輸送層を構成する正孔輸送剤と結着樹
脂とは、電荷の輸送を阻害しない範囲および結晶化しな
い範囲で種々の割合で使用することができるが、光照射
により電荷発生層で生じた電荷が容易に輸送できるよう
に、結着樹脂100重量部に対して、本発明のスチルベ
ン誘導体(1) (正孔輸送剤)を10〜500重量部、好
ましくは25〜200樹脂の割合で配合するのが適当で
ある。電荷輸送層に電子輸送剤を含有させる場合は、電
子輸送剤の割合を結着樹脂100重量部に対して5〜2
00重量部、好ましくは10〜100重量部とするのが
適当である。
【0205】積層型感光体における感光層の厚さは、電
荷発生層が0.01〜5μm程度、好ましくは0.1〜
3μm程度であり、電荷輸送層が2〜100μm、好ま
しくは5〜50μm程度である。単層型感光体において
は、導電性基体と感光層との間に、また積層型感光体に
おいては、導電性基体と電荷発生層との間、導電性基体
と電荷輸送層との間または電荷発生層と電荷輸送層との
間に、感光体の特性を阻害しない範囲でバリア層が形成
されていてもよい。また、感光体の表面には、保護層が
形成されていてもよい。
【0206】上記感光層が形成される導電性基体として
は、導電性を有する種々の材料を使用することができ、
例えば鉄、アルミニウム、銅、スズ、白金、銀、バナジ
ウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッ
ケル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼、真鍮等
の金属単体や、上記金属が蒸着またはラミネートされた
プラスチック材料、ヨウ化アルミニウム、酸化スズ、酸
化インジウム等で被覆されたガラス等があげられる。
【0207】導電性基体の形状は、使用する画像形成装
置の構造に合わせて、シート状、ドラム状等のいずれで
あってもよく、基体自体が導電性を有するか、あるいは
基体の表面が導電性を有していればよい。また、導電性
基体は、使用に際して十分な機械的強度を有するものが
好ましい。前記感光層を塗布の方法により形成する場合
には、前記例示の電荷発生剤、電荷輸送剤、結着樹脂等
を適当な溶剤とともに、公知の方法、例えばロールミ
ル、ボールミル、アトライタ、ペイントシェーカー、超
音波分散機等を用いて分散混合して分散液を調整し、こ
れを公知の手段により塗布して乾燥させればよい。
【0208】上記分散液を作るための溶剤としては、種
々の有機溶剤が使用可能であり、例えばメタノール、エ
タノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコー
ル類;n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン等の脂
肪族系炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳
香族系炭化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、ク
ロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン等のハロゲン
化炭化水素;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテ
ル類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル
類;ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド等があげられる。これらの溶
剤は単独でまたは2種以上を混合して用いられる。
【0209】さらに、電荷輸送剤や電荷発生剤の分散
性、感光層表面の平滑性を良くするために界面活性剤、
レベリング剤等を使用してもよい。
【0210】
【実施例】以下、本発明を合成例、実施例および比較例
に基づいて説明する。 《スチルベン誘導体の合成》 参考例1 〔2,6−ジメチルトリフェニルアミンの合成〕2,6
−ジメチルアニリン15g(124ミリモル)、ヨード
ベンゼン50g(245ミリモル)、無水炭酸カリウム
17g(123ミリモル)および粉末銅1g(16ミリ
モル)をニトロベンゼン150ミリリットル中に加え、
還流下、約24時間反応させた。反応後、無機塩を除去
し、溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/ヘキサ
ン混合溶媒)で精製して、標記化合物28.8gを得た
(収率85%)。
【0211】参考例2 〔6−エチル−2−メチルトリフェニルアミンの合成〕
2,6−ジメチルアニリンに代えて6−エチル−o−ト
ルイジンを同モル量用いた以外は参考例1と同様に反応
を行い、標記化合物28.1gを得た(収率79%)。
【0212】参考例3 〔2,6−ジエチルトリフェニルアミンの合成〕2,6
−ジメチルアニリンに代えて2,6−ジエチルアニリン
を同モル量用いた以外は参考例1と同様に反応を行い、
標記化合物31.0gを得た(収率83%)。
【0213】参考例4 〔2−イソプロピル−6−メチルトリフェニルアミンの
合成〕2,6−ジメチルアニリンに代えて2−イソプロ
ピル−6−メチルアニリンを同モル量用いて参考例1と
同様にして反応を行うことにより、合成することができ
る。
【0214】参考例5 〔6−エチル−2−イソプロピルトリフェニルアミンの
合成〕2,6−ジメチルアニリンに代えて6−エチル−
2−イソプロピルアニリンを同モル量用いて参考例1と
同様にして反応を行うことにより、合成することができ
る。
【0215】参考例6 〔2−t−ブチル−6−メチルトリフェニルアミンの合
成〕2,6−ジメチルアニリンに代えて2−t−ブチル
−6−メチルアニリンを同モル量用いて参考例1と同様
にして反応を行うことにより、合成することができる。
【0216】参考例7 〔2−s−ブチル−6−メチルトリフェニルアミンの合
成〕2,6−ジメチルアニリンに代えて2−s−ブチル
−6−メチルアニリンを同モル量用いて参考例1と同様
にして反応を行うことにより、合成することができる。
【0217】参考例8 〔2,3−ジメチルトリフェニルアミンの合成〕2,6
−ジメチルアニリンに代えて2,3−ジメチルアニリン
を同モル量用いた以外は参考例1と同様に反応を行い、
標記化合物28.4gを得た(収率84%)。
【0218】参考例9 〔2−メトキシ−6−メチル−トリフェニルアミンの合
成〕2,6−ジメチルアニリンに代えて2−メトキシ−
6−メチルアニリンを同モル量用いて参考例1と同様に
して反応を行うことにより、合成することができる。
【0219】参考例10 〔2−メトキシ−5−メチル−トリフェニルアミンの合
成〕2,6−ジメチルアニリンに代えて2−メトキシ−
5−メチルアニリンを同モル量用いて参考例1と同様に
して反応を行うことにより、合成することができる。
【0220】参考例11 〔5−メトキシ−2−メチル−トリフェニルアミンの合
成〕2,6−ジメチルアニリンに代えて5−メトキシ−
2−メチルアニリンを同モル量用いて参考例1と同様に
して反応を行うことにより、合成することができる。
【0221】参考例12 〔2−フェニル−4−メチル−トリフェニルアミンの合
成〕2,6−ジメチルアニリンに代えて2−フェニル−
4−メチルアニリンを同モル量用いて参考例1と同様に
して反応を行うことにより、合成することができる。
【0222】参考例13 〔2−ベンジル−6−メチル−トリフェニルアミンの合
成〕2,6−ジメチルアニリンに代えて2−ベンジル−
6−メチルアニリンを同モル量用いて参考例1と同様に
して反応を行うことにより、合成することができる。
【0223】参考例14 〔2,6−ジメチル−4’−ホルミルトリフェニルアミ
ンの合成〕2,6−ジメチルトリフェニルアミン28g
(102ミリモル)をジメチルホルムアミド(DMF)
300ミリリットルに溶解し、オキシ塩化リン酸16g
(104ミリモル)を加えて40℃で1時間反応させ
た。反応後、水300ミリリットル中に加え、酢酸エチ
ルで抽出した。次いで、有機層を水洗乾燥して溶媒を留
去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展
開溶媒:クロロホルム/ヘキサン混合溶媒)で精製し
て、標記化合物26.8g(収率87%)を得た。
【0224】参考例15 〔6−エチル−2−メチル−4’−ホルミルトリフェニ
ルアミンの合成〕2,6−ジメチルトリフェニルアミン
に代えて6−エチル−2−メチルトリフェニルアミンを
同モル量用いた以外は参考例14と同様に反応を行い、
標記化合物28.2gを得た(収率87%)。
【0225】参考例16 〔2,6−ジエチル−4’−ホルミルトリフェニルアミ
ンの合成〕2,6−ジメチルトリフェニルアミンに代え
て2,6−ジエチルトリフェニルアミンを同モル量用い
た以外は参考例14と同様に反応を行い、標記化合物2
7.1gを得た(収率80%)。
【0226】参考例17 〔2,3−ジメチル−4’−ホルミルトリフェニルアミ
ンの合成〕2,6−ジメチルトリフェニルアミンに代え
て2,3−ジメチルトリフェニルアミンを同モル量用い
た以外は参考例14と同様に反応を行い、標記化合物2
7.5gを得た(収率89%)。
【0227】参考例18 〔2−イソプロピル−6−メチル−4’−ホルミルトリ
フェニルアミンの合成〕2,6−ジメチルトリフェニル
アミンに代えて2−イソプロピル−6−メチルトリフェ
ニルアミンを同モル量用いた以外は参考例14と同様に
して反応を行うことにより、合成することができる。
【0228】参考例19 〔6−エチル−2−イソプロピル−4’−ホルミルトリ
フェニルアミンの合成〕2,6−ジメチルトリフェニル
アミンに代えて6−エチル−2−イソプロピルトリフェ
ニルアミンを同モル量用いた以外は参考例14と同様に
して反応を行うことにより、合成することができる。
【0229】参考例20 〔2−t−ブチル−6−メチル−4’−ホルミルトリフ
ェニルアミンの合成〕2,6−ジメチルトリフェニルア
ミンに代えて2−t−ブチル−6−メチルトリフェニル
アミンを同モル量用いた以外は参考例14と同様にして
反応を行うことにより、合成することができる。
【0230】参考例21 〔2−s−ブチル−6−メチル−4’−ホルミルトリフ
ェニルアミンの合成〕2,6−ジメチルトリフェニルア
ミンに代えて2−s−ブチル−6−メチルトリフェニル
アミンを同モル量用いた以外は参考例14と同様にして
反応を行うことにより、合成することができる。
【0231】参考例22 〔2−メトキシ−6−メチル−4’−ホルミルトリフェ
ニルアミンの合成)2,6−ジメチルトリフェニルアミ
ンに代えて2−メトキシ−6−メチル−トリフェニルア
ミンを同モル量用いて参考例14と同様にして反応を行
うことにより、合成することができる。
【0232】参考例23 〔2−メトキシ−5−メチル−4’−ホルミルトリフェ
ニルアミンの合成)2,6−ジメチルトリフェニルアミ
ンに代えて2−メトキシ−5−メチル−トリフェニルア
ミンを同モル量用いて参考例14と同様にして反応を行
うことにより、合成することができる。
【0233】参考例24 〔5−メトキシ−2−メチル−4’−ホルミルトリフェ
ニルアミンの合成)2,6−ジメチルトリフェニルアミ
ンに代えて5−メトキシ−2−メチル−トリフェニルア
ミンを同モル量用いて参考例14と同様にして反応を行
うことにより、合成することができる。
【0234】参考例25 〔2−フェニル−4−メチル−4’−ホルミルトリフェ
ニルアミンの合成)2,6−ジメチルトリフェニルアミ
ンに代えて2−フェニル−4−メチル−トリフェニルア
ミンを同モル量用いて参考例14と同様にして反応を行
うことにより、合成することができる。
【0235】参考例26 〔2−ベンジル−6−メチル−4’−ホルミルトリフェ
ニルアミンの合成)2,6−ジメチルトリフェニルアミ
ンに代えて2−ベンジル−6−メチル−トリフェニルア
ミンを同モル量用いて参考例14と同様にして反応を行
うことにより、合成することができる。
【0236】参考例27 〔ビスリン酸エステル(3) の合成〕ディーンスターンお
よび還流管を備えたフラスコに、4,4’−ビフェニル
ジカルボン酸10g(41.3ミリモル)、n−ブタノ
ール9.2g(123.9ミリモル)および溶媒としてト
ルエン300mlを加え、8時間還流した。反応後、反
応液を濃縮し、得られた残渣をメタノールで再結晶する
ことにより、4,4’−ビフェニルジカルボン酸ブチル
エステルを得た(12g、82%)。
【0237】ついで、アルゴン雰囲気下、還流管を備え
たフラスコに、水素化リチウム2.14g(56.4ミリ
モル)のテトラヒドロフラン(THF)溶液を加え、こ
れにテトラヒドロフラン50mlに溶解させた上記4,
4’−ビフェニルジカルボン酸ブチルエステル10g
(28.2ミリモル)をゆっくり滴下した後、室温で約
3時間反応させた。反応後、反応液を氷浴中に移し、酢
酸エチルで抽出した。得られた酢酸エチル層を十分水洗
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、酢酸エチルを留去し
て、4,4’−ビフェニルビスヒドロキシメチルを得た
(5.7g、収率95%)。
【0238】そして、還流管を備えたフラスコに、この
4,4’−ビフェニルビスヒドロキシメチル5g(2
3.3ミリモル)、塩化チオニル10g、および相関移
動触媒であるピリジンを触媒量、順次加え、8時間還流
した。反応終了後、溶媒を留去し、得られた残渣をメタ
ノールで再結晶することにより、4,4’−ビフェニル
ビスクロロヒドロキシメチルを得た(4.8g、収率8
2%)。
【0239】次に、アルゴン雰囲気下、還流管を備えた
フラスコに、この4,4’−ビフェニルビスクロロヒド
ロキシメチル4.5g(17.9ミリモル)、リン酸トリ
エチル7.1g(43.0ミリモル)を順次加え、3時間
還流した後、溶媒を留去し、ヘキサンから再結晶するこ
とにより、下記式(3p)で表されるビスリン酸エステル誘
導体を得た(7.2g、収率88%)。
【0240】
【化69】
【0241】合成例1〔スチルベン誘導体(11-1)の合
成〕 上記式(3p)で表されるビスリン酸エステル7.1g(1
5.6ミリモル)と脱気乾燥した水素化ナトリウム0.
75g(31.2ミリモル)とをテトラヒドロフラン2
00ミリリットル中に加え、氷冷した。これに、テトラ
ヒドロフラン50ミリリットルに溶解した2,6−ジメ
チル−4’−ホルミルトリフェニルアミン9.5g(3
1.5ミリモル)を滴下し、室温で約3時間反応させ
た。反応後、約2%の希塩酸水溶液400ミリリットル
に加え、析出した結晶をろ過し、水洗した。結晶を乾燥
後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:
クロロホルム/ヘキサン混合溶媒)で精製して、前記表
1において化合物番号11−1で示したスチルベン誘導
体8.1gを得た(収率69%)。 合成例2〔スチルベン誘導体(11-2)の合成〕 2,6−ジメチル−4’−ホルミルトリフェニルアミン
に代えて、6−エチル−2−メチル−4’−ホルミルト
リフェニルアミンを同モル量用いたほかは、合成例1と
同様にして反応を行い、前記表1において化合物番号1
1−2で示したスチルベン誘導体8.6gを得た(収率
71%)。
【0242】融点:180〜182℃ 上記スチルベン誘導体(11-2)の赤外線吸収スペクトルを
図1に示す。 合成例3〔スチルベン誘導体(11-3)の合成〕 2,6−ジメチル−4’−ホルミルトリフェニルアミン
に代えて、2,6−ジエチル−4’−ホルミルトリフェ
ニルアミンを同モル量用いて合成例1と同様にして反応
を行うことにより、前記表1において化合物番号11−
3で示したスチルベン誘導体を得ることができる。 合成例4〔スチルベン誘導体(11-4)の合成〕 2,6−ジメチル−4’−ホルミルトリフェニルアミン
に代えて、2−イソプロピル−6−メチル−4’−ホル
ミルトリフェニルアミンを同モル量用いて合成例1と同
様にして反応を行うことにより、前記表1において化合
物番号11−4で示したスチルベン誘導体を得ることが
できる。 合成例5〔スチルベン誘導体(11-5)の合成〕 2,6−ジメチル−4’−ホルミルトリフェニルアミン
に代えて、6−エチル−2−イソプロピル−4’−ホル
ミルトリフェニルアミンを同モル量用いて合成例1と同
様にして反応を行うことにより、前記表1において化合
物番号11−5で示したスチルベン誘導体を得ることが
できる。 合成例6〔スチルベン誘導体(11-6)の合成〕 2,6−ジメチル−4’−ホルミルトリフェニルアミン
に代えて、2−t−ブチル−6−メチル−4’−ホルミ
ルトリフェニルアミンを同モル量用いて合成例1と同様
にして反応を行うことにより、前記表1において化合物
番号11−6で示したスチルベン誘導体を得ることがで
きる。 合成例7〔スチルベン誘導体(11-7)の合成〕 2,6−ジメチル−4’−ホルミルトリフェニルアミン
に代えて、2−s−ブチル−6−メチル−4’−ホルミ
ルトリフェニルアミンを同モル量用いて合成例1と同様
にして反応を行うことにより、前記表1において化合物
番号11−7で示したスチルベン誘導体を得ることがで
きる。 合成例8〔スチルベン誘導体(11-8)の合成〕 2,6−ジメチル−4’−ホルミルトリフェニルアミン
に代えて、2,3−ジメチル−4’−ホルミルトリフェ
ニルアミンを同モル量用いて合成例1と同様にして反応
を行うことにより、前記表1において化合物番号11−
8で示したスチルベン誘導体を得ることができる。 合成例9〔スチルベン誘導体(11-9)の合成〕 2,6−ジメチル−4’−ホルミルトリフェニルアミン
に代えて、2−メトキシ−6−メチル−4’−ホルミル
トリフェニルアミンを同モル量用いて合成例1と同様に
して反応を行うことにより、前記表1において化合物番
号11−9で示したスチルベン誘導体を得ることができ
る。 合成例10〔スチルベン誘導体(11-10) の合成〕 2,6−ジメチル−4’−ホルミルトリフェニルアミン
に代えて、2−メトキシ−5−メチル−4’−ホルミル
トリフェニルアミンを同モル量用いて合成例1と同様に
して反応を行うことにより、前記表1において化合物番
号11−10で示したスチルベン誘導体を得ることがで
きる。 合成例11〔スチルベン誘導体(11-11) の合成〕 2,6−ジメチル−4’−ホルミルトリフェニルアミン
に代えて、5−メトキシ−2−メチル−4’−ホルミル
トリフェニルアミンを同モル量用いて合成例1と同様に
して反応を行うことにより、前記表1において化合物番
号11−11で示したスチルベン誘導体を得ることがで
きる。 合成例12〔スチルベン誘導体(11-12) の合成〕 2,6−ジメチル−4’−ホルミルトリフェニルアミン
に代えて、2−フェニル−4−メチル−4’−ホルミル
トリフェニルアミンを同モル量用いて合成例1と同様に
して反応を行うことにより、前記表1において化合物番
号11−12で示したスチルベン誘導体を得ることがで
きる。 合成例13〔スチルベン誘導体(11-11) の合成〕 2,6−ジメチル−4’−ホルミルトリフェニルアミン
に代えて、2−ベンジル−6−メチル−4’−ホルミル
トリフェニルアミンを同モル量用いて合成例1と同様に
して反応を行うことにより、前記表1において化合物番
号11−13で示したスチルベン誘導体を得ることがで
きる。 《結着樹脂との相溶性についての評価》 試験例1 合成例1〜3で得たスチルベン誘導体についてそれぞ
れ、結着樹脂との相溶性を下記の方法にて評価した。 (試料の調製)結着樹脂(ポリカーボネート)100重
量部と溶媒(テトラヒドロフラン)800重量部との混
合液に、合成例1〜3で得たスチルベン誘導体をそれぞ
れ1〜100重量部配合し、均一な塗布液が得られるス
チルベン誘導体の最大添加量(重量部)を求めた。な
お、塗布液の調製は、上記成分をボールミルにて50時
間混合分散させることにより行った。
【0243】つぎに、上記各スチルベン誘導体の最大添
加量(重量部)を下記式に代入し、結着樹脂に対するス
チルベン誘導体の配合率(重量%)を求め、結着樹脂と
の相溶性について評価した。なお、この配合率が高い
程、結着樹脂への溶解性が高く、結着樹脂との相溶性に
優れていることを示す。
【0244】
【数1】 なお対照化合物として、下記式(6-1) 〜(6-5) で表され
るスチルベン誘導体についてそれぞれ、上記と同様にし
て結着樹脂への溶解性を評価した。
【0245】
【化70】
【0246】
【化71】
【0247】これらの結果を下記表2に示す。
【0248】
【表2】
【0249】表2から明らかなように、合成例1〜3で
得たスチルベン誘導体は、対照化合物であるスチルベン
誘導体(6-1) 〜(6-5) に比べて、結着樹脂との相溶性が
非常に優れていることがわかる。 《電子写真感光体の製造》 (デジタル光源用単層型感光体) 実施例1 電荷発生剤にはX型無金属フタロシアニン(CG1-1) を用
いた。正孔輸送剤には、前記表1の化合物番号(11-1)で
表されるスチルベン誘導体を用いた。
【0250】上記電荷発生剤5重量部、正孔輸送剤10
0重量部および結着樹脂(ポリカーボネート)100重
量部を溶媒(テトラヒドロフラン)800重量部ととも
にボールミルにて50時間混合分散させて、単層型感光
層用の塗布液を作製した。次いでこの塗布液を導電性基
材(アルミニウム素管)上にディップコート法にて塗布
し、100℃で30分間熱風乾燥して、膜厚25μmの
単層型感光層を有するデジタル光源用の単層型感光体を
製造した。
【0251】実施例2 正孔輸送剤として、前記表1の化合物番号(11-2)で表さ
れるスチルベン誘導体を用いたほかは、実施例1と同様
にしてデジタル光源用の単層型感光体を製造した。 実施例3 正孔輸送剤として、前記表1の化合物番号(11-3)で表さ
れるスチルベン誘導体を用いたほかは、実施例1と同様
にしてデジタル光源用の単層型感光体を製造した。
【0252】実施例4 単層型感光層用の塗布液中に、さらに電子輸送剤とし
て、式(ET17-1):
【0253】
【化72】
【0254】で表されるジフェノキノン誘導体を30重
量部配合したほかは、実施例1と同様にしてデジタル光
源用の単層型感光体を製造した。 実施例5 正孔輸送剤としてスチルベン誘導体(11-2)を用いたほか
は、実施例4と同様にしてデジタル光源用の単層型感光
体を製造した。
【0255】実施例6 正孔輸送剤としてスチルベン誘導体(11-3)を用いたほか
は、実施例4と同様にしてデジタル光源用の単層型感光
体を製造した。 実施例7〜9 電子輸送剤として、式(ET14-1):
【0256】
【化73】
【0257】で表されるスチルベン誘導体を用いたほか
は、実施例4〜6と同様にしてデジタル光源用の単層型
感光体を製造した。 実施例10〜12 電子輸送剤として、式(ET14-2):
【0258】
【化74】
【0259】で表されるスチルベン誘導体を用いたほか
は、実施例4〜6と同様にしてデジタル光源用の単層型
感光体を製造した。 比較例1 正孔輸送剤として、式(6-1) :
【0260】
【化75】
【0261】で表されるスチルベン誘導体を用いたほか
は、実施例1と同様にしてデジタル光源用の単層型感光
体を製造した。 比較例2 正孔輸送剤として、式(6-2) :
【0262】
【化76】
【0263】で表されるスチルベン誘導体を用いたほか
は、実施例1と同様にしてデジタル光源用の単層型感光
体を製造した。 比較例3 正孔輸送剤として、式(6-3) :
【0264】
【化77】
【0265】で表されるスチルベン誘導体を用いたほか
は、実施例1と同様にしてデジタル光源用の単層型感光
体を製造した。 比較例4 正孔輸送剤として、式(6-4) :
【0266】
【化78】
【0267】で表されるスチルベン誘導体を用いたほか
は、実施例1と同様にしてデジタル光源用の単層型感光
体を製造した。 比較例5 正孔輸送剤として、式(6-5) :
【0268】
【化79】
【0269】で表されるスチルベン誘導体を用いたほか
は、実施例1と同様にしてデジタル光源用の単層型感光
体を製造した。上記実施例1〜12および比較例1〜5
で得られた感光体について下記の電気特性試験(I) を行
い、各感光体の電気特性を評価した。 電気特性試験(I) ジェンテック(GENTEC)社製のドラム感度試験機を用い
て各感光体の表面に印加電圧を加え、その表面を+70
0±20Vに帯電させた後、表面電位Vo (V)を測定
した。次いで、露光光源であるハロゲンランプの白色光
からバンドパスフィルタを用いて取り出した波長780
nmの単色光(半値幅20nm、光強度8μJ/c
2 )を感光体の表面に照射(照射時間1.5秒)し
て、上記表面電位Vo が1/2になるのに要した時間を
測定し、半減露光量E1/2 (μJ/cm 2 )を算出し
た。また、露光開始から0.5秒経過した時点での表面
電位を残留電位Vr (V)として測定した。
【0270】上記各実施例および比較例で使用した電荷
発生剤、正孔輸送剤および電子輸送剤の種類と、電気特
性の試験結果とを表3に示す。なお、以下の表におい
て、電荷発生剤、正孔輸送剤および電子輸送剤の種類は
それぞれの式番号または化合物に付した番号で示した。
【0271】
【表3】
【0272】実施例13〜15 電荷発生剤としてα型オキソチタニルフタロシアニン(C
G2-1) を用いたほかは、実施例1〜3と同様にしてデジ
タル光源用の単層型感光体を製造した。 実施例16〜18 電荷発生剤としてα型オキソチタニルフタロシアニン(C
G2-1) を用いたほかは、実施例4〜6と同様にしてデジ
タル光源用の単層型感光体を製造した。
【0273】実施例19〜21 電荷発生剤としてα型オキソチタニルフタロシアニン(C
G2-1) を用いたほかは、実施例7〜9と同様にしてデジ
タル光源用の単層型感光体を製造した。 実施例22〜24 電荷発生剤としてα型オキソチタニルフタロシアニン(C
G2-1) を用いたほかは、実施例10〜12と同様にして
デジタル光源用の単層型感光体を製造した。
【0274】比較例6〜10 電荷発生剤としてα型オキソチタニルフタロシアニン(C
G2-1) を用いたほかは、比較例1〜5と同様にしてデジ
タル光源用の単層型感光体を製造した。上記実施例13
〜24および比較例6〜10で得られた感光体について
前記電気特性試験(I) を行い、各感光体の電気特性を評
価した。各実施例および比較例で使用した電荷発生剤、
正孔輸送剤および電子輸送剤の種類と、電気特性の試験
結果とを表4に示す。
【0275】
【表4】
【0276】実施例25〜27 電荷発生剤としてY型オキソチタニルフタロシアニン(C
G2-2) を用いたほかは、実施例1〜3と同様にしてデジ
タル光源用の単層型感光体を製造した。 実施例28〜30 電荷発生剤としてY型オキソチタニルフタロシアニン(C
G2-2) を用いたほかは、実施例4〜6と同様にしてデジ
タル光源用の単層型感光体を製造した。
【0277】実施例31〜33 電荷発生剤としてY型オキソチタニルフタロシアニン(C
G2-2) を用いたほかは、実施例7〜9と同様にしてデジ
タル光源用の単層型感光体を製造した。 実施例34〜36 電荷発生剤としてY型オキソチタニルフタロシアニン(C
G2-2) を用いたほかは、実施例10〜12と同様にして
デジタル光源用の単層型感光体を製造した。
【0278】比較例11〜15 電荷発生剤としてY型オキソチタニルフタロシアニン(C
G2-2) を用いたほかは、比較例1〜5と同様にしてデジ
タル光源用の単層型感光体を製造した。上記実施例25
〜36および比較例11〜15で得られた感光体につい
て前記電気特性試験(I) を行い、各感光体の電気特性を
評価した。各実施例および比較例で使用した電荷発生
剤、正孔輸送剤および電子輸送剤の種類と、電気特性の
試験結果とを表5に示す。
【0279】
【表5】
【0280】(デジタル光源用積層型感光体) 実施例37 電荷発生剤であるX型無金属フタロシアニン(CG1-1)
2.5重量部および結着樹脂(ポリビニルブチラール)
1重量部を溶媒(テトラヒドロフラン)15重量部とと
もにボールミルにて混合分散させて、電荷発生層用の塗
布液を作製した。次いでこの塗布液を導電性基材(アル
ミニウム素管)上にディップコート法にて塗布し、11
0℃で30分間熱風乾燥して、膜厚0.5μmの電荷発
生層を形成した。
【0281】次に、正孔輸送剤であるスチルベン誘導体
(11-1)1重量部および結着樹脂(ポリカーボネート)1
重量部を溶媒(テトラヒドロフラン)10重量部ととも
にボールミルにて混合分散させて、電荷輸送層用の塗布
液を作製した。次いでこの塗布液を上記電荷発生層上に
ディップコート法にて塗布し、110℃で30分間熱風
乾燥して、膜厚20μmの電荷発生層を形成し、デジタ
ル光源用の積層型感光体を製造した。
【0282】実施例38 正孔輸送剤としてスチルベン誘導体(11-2)を用いたほか
は、実施例37と同様にしてデジタル光源用の積層型感
光体を製造した。 実施例39 正孔輸送剤としてスチルベン誘導体(11-3)を用いたほか
は、実施例37と同様にしてデジタル光源用の積層型感
光体を製造した。
【0283】実施例40〜42 電荷発生剤としてα型オキソチタニルフタロシアニン(C
G2-1) を用いたほかは、実施例37〜39と同様にして
デジタル光源用の積層型感光体を製造した。 実施例43〜45 電荷発生剤としてY型オキソチタニルフタロシアニン(C
G2-2) を用いたほかは、実施例37〜39と同様にして
デジタル光源用の積層型感光体を製造した。
【0284】比較例16〜18 正孔輸送剤としてスチルベン誘導体(6-1) 、(6-4) およ
び(6-5) を用いたほかは、実施例37と同様にしてデジ
タル光源用の積層型感光体を製造した。 比較例19〜21 正孔輸送剤としてスチルベン誘導体(6-1) 、(6-4) およ
び(6-5) を用いたほかは、実施例40と同様にしてデジ
タル光源用の積層型感光体を製造した。
【0285】比較例22〜24 正孔輸送剤としてスチルベン誘導体(6-1) 、(6-4) およ
び(6-5) を用いたほかは、実施例43と同様にしてデジ
タル光源用の積層型感光体を製造した。上記実施例37
〜45および比較例16〜24で得られた感光体につい
て下記の電気特性試験(II)を行い、各感光体の電気特性
を評価した。
【0286】電気特性試験(II) 感光体の表面を−700±20Vに帯電させたほかは、
前記電気特性試験(I)と同様にして表面電位V
o (V)、残留電位Vr (V)および半減露光量E1/2
(μJ/cm2 )を求めた。上記各実施例および比較例
で使用した電荷発生剤および正孔輸送剤の種類と、電気
特性の試験結果とを表6に示す。
【0287】
【表6】
【0288】(アナログ光源用単層型感光体) 実施例46〜48 電荷発生剤として、式(CG3-1) :
【0289】
【化80】
【0290】で表されるペリレン顔料を用いたほかは、
実施例1〜3と同様にしてアナログ光源用の単層型感光
体を製造した。 実施例49〜51 電荷発生剤としてペリレン顔料(CG3-1) を用いたほか
は、実施例4〜6と同様にしてアナログ光源用の単層型
感光体を製造した。
【0291】実施例52〜54 電荷発生剤としてペリレン顔料(CG3-1) を用いたほか
は、実施例7〜9と同様にしてアナログ光源用の単層型
感光体を製造した。 実施例55〜57 電荷発生剤としてペリレン顔料(CG3-1) を用いたほか
は、実施例10〜12と同様にしてアナログ光源用の単
層型感光体を製造した。
【0292】比較例26〜30 電荷発生剤としてペリレン顔料(CG3-1) を用いたほか
は、比較例1〜5と同様にしてアナログ光源用の単層型
感光体を製造した。上記実施例46〜57および比較例
26〜30で得られた感光体について下記の電気特性試
験(III) を行い、各感光体の電気特性を評価した。
【0293】電気特性試験(III) 露光光源としてハロゲンランプの白色光(光強度8ルッ
クス)を用いたほかは、前記電気特性試験(I) と同様に
して、表面電位Vo (V)、残留電位Vr (V)および
半減露光量E1/2 (lux・秒)を求めた。上記各実施
例および比較例で使用した電荷発生剤、正孔輸送剤およ
び電子輸送剤の種類と、電気特性の試験結果とを表7に
示す。
【0294】
【表7】
【0295】実施例58〜60 電荷発生剤として、式(CG4-1) :
【0296】
【化81】
【0297】で表されるビスアゾ顔料を用いたほかは、
実施例46〜48と同様にしてアナログ光源用の単層型
感光体を製造した。 実施例61〜63 電荷発生剤としてビスアゾ顔料(CG4-1) を用いたほか
は、実施例49〜51と同様にしてアナログ光源用の単
層型感光体を製造した。
【0298】実施例64〜66 電荷発生剤としてビスアゾ顔料(CG4-1) を用いたほか
は、実施例52〜54と同様にしてアナログ光源用の単
層型感光体を製造した。 実施例67〜69 電荷発生剤としてビスアゾ顔料(CG4-1) を用いたほか
は、実施例55〜57と同様にしてアナログ光源用の単
層型感光体を製造した。
【0299】比較例31〜35 電荷発生剤としてビスアゾ顔料(CG4-1) を用いたほか
は、比較例26〜30と同様にしてアナログ光源用の単
層型感光体を製造した。上記実施例58〜69および比
較例31〜35で得られた感光体について前記電気特性
試験(III) を行い、各感光体の電気特性を評価した。各
実施例および比較例で使用した電荷発生剤、正孔輸送剤
および電子輸送剤の種類と、電気特性の試験結果とを表
8に示す。
【0300】
【表8】
【0301】実施例70〜72 電荷発生剤として、式(CG4-2) :
【0302】
【化82】
【0303】で表されるビスアゾ顔料を用いたほかは、
実施例46〜48と同様にしてアナログ光源用の単層型
感光体を製造した。 実施例73〜75 電荷発生剤としてビスアゾ顔料(CG4-2) を用いたほか
は、実施例49〜51と同様にしてアナログ光源用の単
層型感光体を製造した。
【0304】実施例76〜78 電荷発生剤としてビスアゾ顔料(CG4-2) を用いたほか
は、実施例52〜54と同様にしてアナログ光源用の単
層型感光体を製造した。 実施例79〜81 電荷発生剤としてビスアゾ顔料(CG4-2) を用いたほか
は、実施例55〜57と同様にしてアナログ光源用の単
層型感光体を製造した。
【0305】比較例36〜40 電荷発生剤としてビスアゾ顔料(CG4-2) を用いたほか
は、比較例26〜30と同様にしてアナログ光源用の単
層型感光体を製造した。上記実施例70〜81および比
較例36〜40で得られた感光体について前記電気特性
試験(III) を行い、各感光体の電気特性を評価した。各
実施例および比較例で使用した電荷発生剤、正孔輸送剤
および電子輸送剤の種類と、電気特性の試験結果とを表
9に示す。
【0306】
【表9】
【0307】実施例82〜84 電荷発生剤として、式(CG4-3) :
【0308】
【化83】
【0309】で表されるビスアゾ顔料を用いたほかは、
実施例46〜48と同様にしてアナログ光源用の単層型
感光体を製造した。 実施例85〜87 電荷発生剤としてビスアゾ顔料(CG4-3) を用いたほか
は、実施例49〜51と同様にしてアナログ光源用の単
層型感光体を製造した。
【0310】実施例88〜90 電荷発生剤としてビスアゾ顔料(CG4-3) を用いたほか
は、実施例52〜54と同様にしてアナログ光源用の単
層型感光体を製造した。 実施例91〜93 電荷発生剤としてビスアゾ顔料(CG4-3) を用いたほか
は、実施例55〜57と同様にしてアナログ光源用の単
層型感光体を製造した。
【0311】比較例41〜45 電荷発生剤としてビスアゾ顔料(CG4-3) を用いたほか
は、比較例26〜30と同様にしてアナログ光源用の単
層型感光体を製造した。上記実施例82〜93および比
較例41〜45で得られた感光体について前記電気特性
試験(III) を行い、各感光体の電気特性を評価した。各
実施例および比較例で使用した電荷発生剤、正孔輸送剤
および電子輸送剤の種類と、電気特性の試験結果とを表
10に示す。
【0312】
【表10】
【0313】(アナログ光源用積層型感光体) 実施例94〜96 電荷発生剤としてペリレン顔料(CG3-1) を用いたほか
は、実施例37〜39と同様にしてアナログ光源用の積
層型感光体を製造した。 実施例97〜99 電荷発生剤としてビスアゾ顔料(CG4-1) を用いたほか
は、実施例37〜39と同様にしてアナログ光源用の積
層型感光体を製造した。
【0314】実施例100〜102 電荷発生剤としてビスアゾ顔料(CG4-2) を用いたほか
は、実施例37〜39と同様にしてアナログ光源用の積
層型感光体を製造した。 実施例103〜105 電荷発生剤としてビスアゾ顔料(CG4-3) を用いたほか
は、実施例37〜39と同様にしてアナログ光源用の積
層型感光体を製造した。
【0315】比較例46、47 正孔輸送剤としてスチルベン誘導体(6-1) および(6-4)
を用いたほかは、実施例94と同様にしてアナログ光源
用の積層型感光体を製造した。 比較例48、49 正孔輸送剤としてスチルベン誘導体(6-1) および(6-4)
を用いたほかは、実施例97と同様にしてアナログ光源
用の積層型感光体を製造した。
【0316】比較例50、51 正孔輸送剤としてスチルベン誘導体(6-1) および(6-4)
を用いたほかは、実施例100と同様にしてアナログ光
源用の積層型感光体を製造した。 比較例52、53 正孔輸送剤としてスチルベン誘導体(6-1) および(6-4)
を用いたほかは、実施例103と同様にしてアナログ光
源用の積層型感光体を製造した。
【0317】上記実施例94〜105および比較例46
〜53で得られた感光体について下記の電気特性試験(I
V)を行い、各感光体の電気特性を評価した。 電気特性試験(IV) 感光体の表面を−700±20Vに帯電させたほかは、
前記電気特性試験(III) と同様にして表面電位V
o (V)、残留電位Vr (V)および半減露光量E1/ 2
(lux・秒)を求めた。
【0318】上記各実施例および比較例で使用した電荷
発生剤および正孔輸送剤の種類と、電気特性の試験結果
とを表11に示す。
【0319】
【表11】
【0320】表3〜11から明らかなように、実施例1
〜105の電子写真感光体は、各実施例に対応する比較
例に比べて残留電位Vr の絶対値が小さい。また、半減
露光量E1/2 についても、対応する比較例での値と同等
またはその値を下回っている。このことから、実施例1
〜105の電子写真感光体は、優れた感度を有すること
がわかる。
【0321】また、合成例4〜11におけるスチルベン
誘導体を、前述の実施例1〜105と同様にして電子写
真感光体(アナログ光源用の単層型および積層型の感光
体、デジタル光源用の単層型および積層型の感光体)を
製造すれば、実施例1〜105の電子写真感光体と同様
に優れた感度を有する感光体が得られる。
【0322】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のスチルベ
ン誘導体(1) は、バインダー樹脂との相溶性が高く、か
つ高い電荷輸送能(正孔輸送能)を有する。また、本発
明の電子写真感光体は、上記スチルベン誘導体(1) を正
孔輸送剤として用いることから、高感度である。従っ
て、本発明の電子写真感光体は、静電式複写機やレーザ
ービームプリンタ等の各種画像形成装置の高速化、高性
能化等に寄与するという特有の作用効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】スチルベン誘導体(11-2)の赤外線吸収スペク
トルを示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 5/06 313 G03G 5/06 313 Fターム(参考) 2H068 AA20 AA31 BA13 BA63 EA04 FA30 4H006 AA01 AA02 AA03 AB76 AB92 AC22 AC25 AC45 AC52 BD70 4H056 DA04 DB01 DB07 DB10 FA05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) : 【化1】 (式中、R1 、R3 、R5 およびR6 は同一または異な
    って、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有し
    てもよいアリール基、置換基を有してもよいアラルキル
    基または置換基を有してもよいアルコキシ基を示し、R
    2 およびR4 は同一または異なって、置換基を有しても
    よいアルキル基または置換基を有してもよいアルコキシ
    基を示す。aおよびbは0〜4の整数を示す。なお、a
    またはbが2以上のとき、各R5 またはR6 は互いに異
    なっていてもよい。)で表されるスチルベン誘導体。
  2. 【請求項2】前記一般式(1) 中のR2 およびR4 の置換
    位置が6位である請求項1記載のスチルベン誘導体。
  3. 【請求項3】前記一般式(1) 中のR3 とR1 とが同一の
    基で、かつR4 とR2 とが同一の基である請求項1記載
    のスチルベン誘導体。
  4. 【請求項4】一般式(2) : 【化2】 (式中、R1 は置換基を有してもよいアルキル基、置換
    基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいア
    ラルキル基または置換基を有してもよいアルコキシ基を
    示し、R2 は置換基を有してもよいアルキル基または置
    換基を有してもよいアルコキシ基を示す。)で表される
    ホルミル化トリフェニルアミン誘導体と、一般式(3) : 【化3】 (式中、R5 およびR6 は同一または異なって、置換基
    を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリ
    ール基、置換基を有してもよいアラルキル基または置換
    基を有してもよいアルコキシ基を示す。aおよびbは0
    〜4の整数を示す。なお、aまたはbが2以上のとき、
    各R5 またはR6 は互いに異なっていてもよい。)で表
    されるビスリン酸エステル誘導体とを反応させることを
    特徴とする、請求項3記載のスチルベン誘導体の製造方
    法。
  5. 【請求項5】前記ホルミル化トリフェニルアミン誘導体
    (2) が、一般式(4) : 【化4】 (式中、R1 は置換基を有してもよいアルキル基、置換
    基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいア
    ラルキル基または置換基を有してもよいアルコキシ基を
    示し、R2 は置換基を有してもよいアルキル基または置
    換基を有してもよいアルコキシ基を示す。)で表される
    アニリン誘導体にヨードベンゼンを反応させて、一般式
    (5) : 【化5】 (式中、R1 は置換基を有してもよいアルキル基、置換
    基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいア
    ラルキル基または置換基を有してもよいアルコキシ基を
    示し、R2 は置換基を有してもよいアルキル基または置
    換基を有してもよいアルコキシ基を示す。)で表される
    トリフェニルアミン誘導体を得、 この化合物(5) をフィルスマイヤー(Vilsmeier) 法によ
    りホルミル化させることにより得られる、請求項4記載
    の製造方法。
  6. 【請求項6】導電性基体上に感光層を設けた電子写真感
    光体であって、前記感光層が、請求項1〜3いずれかに
    記載の一般式(1) で表されるスチルベン誘導体を含有す
    ることを特徴とする電子写真感光体。
  7. 【請求項7】前記感光層が、請求項1〜3いずれかに記
    載の一般式(1) で表されるスチルベン誘導体と共に、電
    荷発生剤と電子輸送剤とを含有した単層型の感光層であ
    る請求項6記載の電子写真感光体。
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