JP2000218401A - 超音波振動切削装置 - Google Patents

超音波振動切削装置

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JP2000218401A
JP2000218401A JP2420799A JP2420799A JP2000218401A JP 2000218401 A JP2000218401 A JP 2000218401A JP 2420799 A JP2420799 A JP 2420799A JP 2420799 A JP2420799 A JP 2420799A JP 2000218401 A JP2000218401 A JP 2000218401A
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cutting
vibrator
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blade
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Hideyuki Suzuki
秀幸 鈴木
Hajime Hachisuga
一 蜂須賀
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Fuji Industrial Co Ltd
Fuji Kogyo KK
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Fuji Industrial Co Ltd
Fuji Kogyo KK
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23BTURNING; BORING
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    • B23B29/04Tool holders for a single cutting tool
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B26HAND CUTTING TOOLS; CUTTING; SEVERING
    • B26DCUTTING; DETAILS COMMON TO MACHINES FOR PERFORATING, PUNCHING, CUTTING-OUT, STAMPING-OUT OR SEVERING
    • B26D7/00Details of apparatus for cutting, cutting-out, stamping-out, punching, perforating, or severing by means other than cutting
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    • B26D7/086Means for treating work or cutting member to facilitate cutting by vibrating, e.g. ultrasonically
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    • G10KSOUND-PRODUCING DEVICES; METHODS OR DEVICES FOR PROTECTING AGAINST, OR FOR DAMPING, NOISE OR OTHER ACOUSTIC WAVES IN GENERAL; ACOUSTICS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超音波振動切削装置において、切削装置の簡
易、小型化を図り、かつ複雑な加工形状にも容易に対応
できること。 【解決手段】 超音波振動切削装置10において、振動
体14の振動のみによって刃物15を工作物1を削るた
めに動かす切削運動付与手段と、刃物15を工作物1の
新切削領域に動かす送り運動手段とを有してなるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は超音波振動切削装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】刃物による切削加工では、刃物を工作物
を削るために動かす切削運動と刃物を工作物の新切削領
域(新しく削れられる部分)に次々に動かす送り運動と
が必要である。
【0003】従来の切削加工装置として、特開昭63-232
901号公報に記載の如く、撓み振動子により駆動される
振動体に刃物を備えてなるものがある。この従来の超音
波振動切削装置では、前述の切削運動を、工作物(もし
くは刃物)の回転運動又は直線運動(切削速度v)と、
振動体の振動の組合せによっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、従来の超
音波振動切削装置では、下記、の問題点がある。 刃物による切削運動を生成するため、振動体の振動の
他に、工作物(もしくは刃物)の回転運動又は直線運動
(切削速度v)を行なう必要があり、切削装置が複雑、
大型になる。
【0005】刃物による切削運動を生成するための、
工作物(もしくは刃物)の回転運動又は直線運動を伴な
うため、刃物は一定の加工形状を工作物に与えるために
それらの工作物(もしくは刃物)の回転運動又は直線運
動に同期して送り運動する必要がある。このため、複雑
な加工形状の工作物に対しては、送り運動も複雑にな
り、加工形状の複雑化に制限がある。
【0006】本発明の課題は、超音波振動切削装置にお
いて、切削装置の簡易、小型化を図り、かつ複雑な加工
形状にも容易に対応できることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、振動子により駆動される振動体に刃物を備えてなる
超音波振動切削装置において、振動体の振動のみによ
り、刃物を工作物を削るために動かす切削運動付与手段
と、刃物を工作物の新切削領域に動かす送り運動手段と
を有してなるようにしたものである。
【0008】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載の本発明において更に、前記振動子がねじり振動子で
あるようにしたものである。
【0009】
【作用】請求項1の本発明によれば下記〜の作用が
ある。 刃物による切削運動が、振動体の振動のみによる。こ
のため、刃物による切削運動が、工作物(もしくは刃
物)の回転運動又は直線運動(切削速度v)に依存する
ことを必須とせず、切削装置を簡易、小型化できる。
【0010】刃物による切削運動のために、工作物
(もしくは刃物)の回転運動又直線運動(切削速度v)
を伴なうことを必須としないから、刃物は一定の加工形
状を工作物に与えるために、工作物との相対位置関係だ
けを考慮して単純に送り運動すれば足り、複雑な加工形
状にも容易に対応できる。
【0011】刃物による切削運動が超音波振動による
ものであるから、刃物と工作物との間に生ずる振動のプ
ラスの加速度による慣性切削作用と、これに続く振動の
マイナスの加速度によって刃物を工作物から離すことに
よる切り屑排出抵抗の極端な低減作用により、切削抵抗
を著しく低減できる。この切削抵抗の著しい低減によ
り、細径工作物でも変形させずに加工する微細加工、切
削装置の剛性が小さくても、刃物の送り通りに加工でき
る精密加工、粘性や硬度の高い難削材の加工、工作物の
温度上昇を抑えた加工、切削油を必要としない加工等を
実現できる。
【0012】請求項2の本発明によれば、下記の作用
がある。 振動子がねじり振動からなるものとすることにより、
振動体の振動子から刃物までの振動系の振動伝達効率を
高くでき、刃物に大きな振動エネルギを付与し、切削加
工効率を向上できる。即ち、ねじり振動の振動体にあっ
ては、振動の節であれば、その表面まで振動零であり、
この振動の節の表面を支持することにより、振動の伝達
に悪影響を与えることなく、振動を刃物まで高効率で伝
達できる。
【0013】尚、本発明は、振動子を撓み振動からなる
ものとする場合にも適用できる。但し、撓み振動の振動
体にあっては、振動の節であっても、その中心軸上での
み振動零であり、この振動の節の表面を支持しても、振
動の伝達に悪影響を与え、振動の損失を生じ、振動を刃
物まで高効率で伝達することに困難を伴なう。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は超音波振動切削装置を示す
模式図、図2は超音波振動体を示す模式図、図3はねじ
り振動子を示す模式図、図4は縮退モードの直径比と共
振周波数比の関係を示す線図、図5は縮退モードの直径
比と出力パワー比の関係を示す線図、図6は超音波振動
体の他の例を示す模式図、図7は超音波振動体の他の例
を示す模式図、図8は超音波振動切削装置を示す模式
図、図9は超音波振動体を示す模式図、図10は刃物台
を示す模式図、図11は図10の要部断面図、図12は
刃物台の基台を示す模式図、図13は刃物台の旋回台を
示す模式図、図14は刃物台の他の例を示す要部断面
図、図15は図14のホーン側断面図、図16は図14
のコーン側断面図、図17は保持具を示す模式図であ
る。
【0015】(第1実施形態)(図1〜図7) (超音波振動切削装置10)(図1) 超音波振動切削装置10は、図1に示す如く、フライス
盤類似型であり、コラム11にテーブル12を支持する
とともに、刃物台13を支持し、この刃物台13にねじ
り振動モードの超音波振動体14(後述するねじり振動
子21により駆動される)を保持し、超音波振動体14
の先端部に刃物15を着脱可能とされている。1は金
属、樹脂、ゴム等の工作物である。
【0016】超音波振動切削装置10にあっては、刃物
15を工作物1を削るために動かす切削運動付与手段
を、超音波振動体14の振動のみにより構成している。
従って、超音波振動切削装置10にあっては、従来のフ
ライス盤で必須であった、刃物15を切削運動のために
高速度(切削速度v)で回転する主軸を切削運動付与手
段として必要としない。
【0017】また、超音波振動切削装置10にあって
は、刃物15を工作物1の新切削領域に動かす送り運動
手段を、テーブル12のX軸駆動モータ16、テーブル
12のZ軸駆動モータ17、刃物台13のY軸駆動モー
タ18、刃物15のθ軸(回転角)駆動モータ19によ
り構成している。20はNC制御盤である。
【0018】従って、超音波振動切削装置10による切
削加工においては、超音波振動体14を後述するねじり
振動子21の駆動によって振動させて刃物15を工作物
1に接触させることにより切削運動して工作物1を削る
とともに、モータ16〜19の送り運動手段により刃物
15を工作物1に一定の加工形状を与えるための工作物
1との相対位置関係だけを考慮して単純に送り運動すれ
ば足りるものとなる。
【0019】尚、超音波振動切削装置10は、従来のフ
ライス盤で必須であった主軸を必要としないから、スカ
ラ型ロボットの片持式アームの先端に超音波振動体14
を具備せしめる等により簡易化することもできる。
【0020】(超音波振動体14)(図2) 前述の超音波振動体14は、図2に示す如く、ねじり振
動子21の前面に振動伝送用コーン22を介してホーン
23を結合し、ホーン23の先端外周面の刃物取付部に
前述の刃物15を着脱可能に取着してある。ねじり振動
子21とコーン22はそれらの中心軸上に設けられる締
結ボルト24により、コーン22とホーン23はそれら
の中心軸上に設けられる締結ボルト25により結合され
ている。このとき、超音波振動体14は、ねじり振動子
21の駆動により、図2(A)に例示する如くのねじり
振動の振幅分布で共振振動し、刃物15は振動の腹に対
応して設けられていて大きく振動し、振動切削加工する
ものとなる。
【0021】尚、超音波振動体14はコーン22の振動
の節となる部分にフランジ22Aを備え、このフランジ
22Aを固定ボルト26で刃物台13への取付治具27
に保持することとしている。これにより、超音波振動体
14は刃物台13への取付保持に際し、その取付けが超
音波振動体14の振動特性に悪影響を与えることのない
ようにしている。
【0022】然るに、超音波振動体14にあっては、ホ
ーン23の高剛性化のために、ホーン23を保持する保
持具28をコーン22に支持している。保持具28は焼
入れ鋼等の高剛性材料により構成される。そして、コー
ン22上の振動の節面に位置する前述のフランジ22A
に保持具28の基端取付部28Aをボルト29Aで固定
するとともに、ホーン23の先端面の振動の不動点であ
る中心軸上に保持具28の先端取付部28Bをボルト2
9Bで固定している。
【0023】(ねじり振動子21)(図3〜図5) 前述のねじり振動子21は、図3に示す如く、ボルト締
めランジュバン型ねじり振動子であり、円板形ねじり振
動モードの電歪素子31、32の両面に前面体33と背
面体34を配置し、電歪素子31、32の間に電極板3
5を、電歪素子31と電歪素子32のそれぞれの外側に
電極板36、37を配置し、それらの全体をそれらの中
心軸上に設けられる締結ボルト38で結合したものであ
る。電歪素子31、32は、電極板35に対して同一極
性となるように設定される。
【0024】ねじり振動子21にあっては、前面体33
と背面体34の直径を電歪素子31、32から遠ざかる
方向で縮径してなる縮退モードを付与してある。本実施
形態の前面体33と背面体34は、太径部(φD)と細
径部(φnD)(直径比n<1)の直径が段階的に不連
続で変化する段付き円柱であり、段の部分にはR付き
(R=D(1−n)/2)とされている。また、本実施
形態のねじり振動子21は、全長Lに対し、太径部(φ
D)の長さをmL(縮退長さ比m)とし、電歪素子3
1、32の両側を互いに左右面対称としている。
【0025】然るに、ねじり振動子21によれば、ねじ
り振動子21に一定の長さLを確保した状態で、ねじり
振動子21の共振周波数を高周波数化できる。即ち、図
4は、縮退長さ比m=0.5のときの、縮退モードの直径
比nに対するねじり振動子21のねじり共振周波数比
(f/f0)である(n=1のときのねじり共振周波数f
0)。図4によれば、ねじり振動子21の縮退モードの
直径比nを小さく(縮退)することにより、共振周波数
比を1より大きく、従って高周波数化できることが認め
られる。例えば、ねじり振動子21の全長L=80mm、太
径部の直径D=50mmとするとき、縮退長さ比m=0.5、
直径比n=0.7とすると、共振周波数はストレート状の
場合の20kHzを27kHzに高周波数化できる。
【0026】また、ねじり振動子21によれば、ねじり
振動子21に一定の長さLを確保した状態で、ねじり振
動子21の出力パワーを増大化できる。即ち、図5は、
縮退長さ比m=0.5のときの、縮退モードの直径比nに
対するねじり振動子21の出力パワー比(w/w0)で
ある(n=1の時の出力パワーw0)。図5によれば、ね
じり振動子21の縮退モードの直径比nを1より小さく
(縮退)することにより、出力パワー比を1より大き
く、従って増大化できることが認められる。例えば、ね
じり振動子21の全長L=80mm、太径部の直径50mmとす
るとき、縮退長さ比m=0.5、直径比n=0.7とすると、
出力パワーはストレート状の場合の35%増大化できる。
【0027】尚、ねじり振動子21は、電歪素子31、
32、前面体33、背面体34等の結合を必ずしも締結
ボルト38によることなく、圧入ピン、もしくは接着剤
等により行なうものであっても良い。
【0028】また、ねじり振動子21に付与する縮退モ
ードは、前面体33と背面体34を左右非対称状とする
ものであっても良く、また前面体33と背面体34の一
方にだけ与えるものであっても良く、また必ずしも直径
を2段階以上に段階的に不連続で変化せしめることに限
らず、テーパ等の直線状もしくは曲線状に連続で変化せ
しめるものであって良い。
【0029】従って、本実施形態によれば、以下の作用
がある。 (超音波振動切削装置10の作用効果) 刃物15による切削運動が、振動体14の振動のみに
よる。このため、刃物15による切削運動が、工作物1
(もしくは刃物15)の回転運動又は直線運動(切削速
度v)に依存することを必須とせず、切削装置10を簡
易、小型化できる。
【0030】刃物15による切削運動のために、工作
物1(もしくは刃物15)の回転運動又直線運動(切削
速度v)を伴なうことを必須としないから、刃物15は
一定の加工形状を工作物1に与えるために、工作物1と
の相対位置関係だけを考慮して単純に送り運動すれば足
り、複雑な加工形状にも容易に対応できる。
【0031】刃物15による切削運動が超音波振動に
よるものであるから、刃物15と工作物1との間に生ず
る振動のプラスの加速度による慣性切削作用と、これに
続く振動のマイナスの加速度によって刃物15を工作物
1から離すことによる切り屑排出抵抗の極端な低減作用
により、切削抵抗を著しく低減できる。この切削抵抗の
著しい低減により、細径工作物1でも変形させずに加工
する微細加工、切削装置10の剛性が小さくても、刃物
15の送り通りに加工できる精密加工、粘性や硬度の高
い難削材の加工、工作物1の温度上昇を抑えた加工、切
削油を必要としない加工等を実現できる。
【0032】振動子21がねじり振動からなるものと
することにより、振動体14の振動子21から刃物15
までの振動系の振動伝達効率を高くでき、刃物15に大
きな振動エネルギを付与し、切削加工効率を向上でき
る。即ち、ねじり振動の振動体14にあっては、振動の
節であれば、その表面まで振動零であり、この振動の節
の表面を支持することにより、振動の伝達に悪影響を与
えることなく、振動を刃物15まで高効率で伝達でき
る。
【0033】(超音波振動体14の作用効果) ねじり振動子21に固定した振動伝送用コーン22に
支持した保持具28を用いて、ホーン23を保持するこ
とにより、ホーン23の高剛性化を図る。このとき、保
持具28は、コーン22上の振動の節面に固定され、こ
の節面ではねじり振動の故にコーン22の表面まで不動
点(振動零)であり、振動体14の振動特性に悪影響を
及ぼすことがなく、振動伝達効率を損なわない。また、
保持具28はホーン23の先端面の中心軸上に固定さ
れ、この中心軸上はねじり振動の故に不動点(振動零)
であり、振動体14の振動特性に悪影響を及ぼすことが
なく、振動伝達効率を損なわない。従って、振動体14
の振動特性に悪影響を及ぼすことなく、ホーン23の高
剛性化を図ることができる。これにより、ホーン23の
先端部に設けられる刃物15に作用する外力(負荷)に
よる撓みを抑え、加工精度を向上できる。
【0034】(ねじり振動子21の作用効果) ねじり振動子21において、前面体33と背面体34
の少なくとも一方で、それらの直径を電歪素子31、3
2から遠ざかる方向で縮径していくと、前面体33と背
面体34がそれぞれストレート状であるものに比して、
振動子21に一定の長さを確保した状態で、振動子21
の共振周波数を高周波数化できる。これにより、振動子
21の共振周波数を可聴周波数から引き離して騒音を解
消したり、或いは振動速度を大ならしめて振動に基づく
衝撃力(加工力)を大ならしめることができる。
【0035】ねじり振動子21において、前面体33
と背面体34の少なくとも一方で、それらの直径を電歪
素子31、32から遠ざかる方向で縮径していくと、前
面体33と背面体34がそれぞれストレート状であるも
のに比して、振動子21に一定の長さを確保した状態
で、振動子21の出力パワーを増大化できる。
【0036】以下、超音波振動体14の変形例について
説明する。 (超音波振動体14の第1変形例)(図6) 図6の超音波振動体14も、図2の超音波振動体14と
同様に、ねじり振動子21の前面にコーン22を介して
ホーン23を結合し、ホーン23の先端外周面の刃物取
付部に刃物15を着脱可能に取着してある。ねじり振動
子21とコーン22はそれらの中心軸上で締結ボルト2
4により締結され、コーン22とホーン23はそれらの
中心軸上で締結ボルト25により結合されている。この
とき、振動体14は、ねじり振動子21の駆動により、
図6(A)に例示する如くのねじり振動の振幅分布で共
振振動し、刃物15は振動の腹に対応する位置に配置さ
れて大きく振動し、振動切削加工するものとなる。
【0037】尚、振動体14はコーン22の振動の節と
なる部分にフランジ22Aを備え、このフランジ22A
を固定ボルト26で刃物台13の取付部13A、13B
に保持している。また、振動体14はホーン23の振動
の節となる外周部を半割リング41A、41Bにより挟
着され、これらのリング41A、41Bを固定ボルト4
2で刃物台13の取付部13A、13Bに保持してい
る。これにより、振動体14は刃物台13への取付保持
に際し、その取付けが振動体14の振動特性に悪影響を
与えることのないようにしている。
【0038】然るに、振動体14にあっては、振動体1
4におけるホーン23の温度上昇回避のために、振動体
14(ホーン23)の中心軸上に排熱手段としての、冷
却流体排出通路43、冷却流体注入管44を内蔵してあ
る。即ち、振動子21、コーン22、ホーン23の中心
軸上に冷却流体排出通路43を穿設し、この冷却流体排
出通路43の一端から間隙を介して冷却流体注入管44
を挿入し、この冷却流体排出通路43の他端をプラグ4
5で閉止する。これにより、冷却流体注入管44から注
入される水等の冷却流体は、冷却流体注入管44の先端
側の孔44Aから冷却流体排出通路43に流出し、冷却
流体排出通路43を注入管44まわりに沿って移動して
外部へと排出される過程で、刃物15に生ずる加工発熱
や、超音波振動に起因して振動子21、コーン22、ホ
ーン23に生ずる発熱を吸収して外部へと排出する。
【0039】従って、図6の超音波振動体14によれ
ば、ホーン23の内部の中心軸上に、冷却流体排出通路
43と冷却流体注入管44からなる排熱手段を内蔵した
ことにより、ホーン23の先端部に設けた刃物15に加
工に起因して生ずる発熱や、超音波振動に起因してホー
ン23に生ずる発熱を、排熱手段により排熱し、ホーン
23の温度上昇を回避できる。このとき、排熱手段はホ
ーン23の中心軸上に内蔵され、この中心軸上はねじり
振動の故に不動点(振動零)であり、振動体14の振動
特性に悪影響を及ぼすことがなく、振動伝達効率を損な
わない。従って、振動体14の振動特性に悪影響を及ぼ
すことなく、ホーン23の温度上昇を回避できる。これ
により、ホーン23が構成する振動系の熱変形に起因す
る振動の節、腹の位置の変位により刃物15が振動の腹
から位置ずれすることを回避し、或いはホーン23の熱
変形によるホーン23の伸縮に起因して該ホーン23の
先端部に設けてある刃物15の位置が変位することを回
避し、ひいては加工不良の発生を回避し、加工精度を向
上できる。
【0040】(超音波振動体14の第2変形例)(図
7) 図7の超音波振動体14が図6の超音波振動体14と実
質的に異なる点は、振動体14におけるホーン23等の
温度上昇回避のために、振動体14(ホーン23)の中
心軸上に排熱手段として、熱伝導体51を内蔵し、この
熱伝導体51を熱移動体52を介して、コーン22のフ
ランジ22A、刃物台13の取付部13Bに接続したこ
とにある。即ち、振動子21、コーン22、ホーン23
の中心軸上に穿設した孔に熱伝導体51を挿着し、この
熱伝導体51の一端を固定ボルト53によりホーン23
に固定し、熱伝導体51の他端に固定ボルト54で熱移
動体52を接続した。熱伝導体51はアルミニウム管、
銅管、ヒートパイプ等にて構成でき、熱移動体52は銅
網組体等にて構成できる。これにより、刃物15に生ず
る加工発熱や、超音波振動に起因して振動子21、コー
ン22、ホーン23に生ずる発熱を熱伝導体51、熱移
動体52によって刃物台13の側に排熱でき、図6の超
音波振動体14において前述したと同様のホーン23等
の温度上昇の回避と、それに基づく加工精度向上の作用
がある。
【0041】(第2実施形態)(図8〜図13) (超音波振動切削装置110)(図8) 超音波振動切削装置110は、図8に示す如く、旋盤類
似型であり、ベッド(不図示)に主軸台111と心押台
112を備えるとともに、パレット型刃物台113を備
え、この刃物台113の所定の位置にねじり振動モード
の超音波振動体114(後述するねじり振動子121に
より駆動される)を保持し、振動体114の先端部に刃
物115を着脱可能とされている。1は金属、樹脂、ゴ
ム等の工作物である。
【0042】超音波振動切削装置110にあっては、工
作物1を削るために刃物115を動かす切削運動付与手
段を、超音波振動体114の振動のみにより構成してい
る。従って、超音波振動切削装置110にあっては、従
来の旋盤で必須であった、工作物1を切削運動のために
主軸111Aにより高速度で回転することを必要としな
い。
【0043】また、超音波振動切削装置110にあって
は、刃物115を工作物1の新切削領域に動かす送り運
動手段を、主軸111Aの回転送り駆動部116(不図
示)、刃物台113のX軸送り駆動部117(不図
示)、刃物台113のZ軸送り駆動部118(不図示)
により構成している。
【0044】従って、超音波振動切削装置110による
切削加工にあっては、超音波振動体114を振動させて
刃物115を工作物1に接触させることにより切削運動
して工作物1を削るとともに、送り駆動部116〜11
8により刃物115を工作物1に一定の加工形状を伝え
るための工作物1との相対位置関係だけを考慮して単純
に送り運動すれば足りるものとなる。これにより、主軸
111Aの低速送り回転により工作物1を低速回転送り
させながら、刃物115をX軸、Z軸に送り移動するこ
とにより、工作物1に六角形等の多角形加工、異形カム
等の多様な加工形状を簡易に加工できる。尚、従来の旋
盤を用いて六角形加工するためには、刃物台113にY
軸切削運動駆動部を備える複数仕様とし、工作物1を一
定の回転角度位置毎に停止させた状態で、刃物台113
をY軸方向で往復動させて六角の各一面を順次切削する
必要があり、本発明の超音波振動切削装置110による
ものに比して切削面粗度も悪い。
【0045】(超音波振動体114)(図9) 前述の超音波振動体114は、図9に示す如く、ねじり
振動子121の前面に振動伝送用コーン122を介して
ホーン123を結合し、ホーン123の先端外周面の刃
物取付部にボルト115Aにより前述の刃物115を着
脱可能に取着してある。ねじり振動子121とコーン1
22はそれらの中心軸上に設けられる締結ボルト124
により、コーン122とホーン123はそれらの中心軸
上に設けられる締結ボルト125により結合されてい
る。このとき、超音波振動体114は、ねじり振動子1
21の駆動により図9(A)に例示する如くのねじり振
動の振幅分布で共振振動し、刃物115は振動の腹に対
応する位置に配置されて大きく振動し、振動切削加工す
るものとなる。
【0046】(ねじり振動子121)前述のねじり振動
子121は、第1実施形態のねじり振動子21と実質的
に同様であり、電歪素子131、132、前面体13
3、背面体134、電極板135、電極板136、13
7を有し、それらの全体を締結ボルト138で結合して
ある。そして、前面体133と背面体134の直径を電
歪素子131、132から遠ざかる方向で縮径してなる
縮退モードを付与してなることも、ねじり振動子21と
同様である。
【0047】(刃物台113)(図10〜図13) 前述の刃物台113は、図10、図11に示す如く、基
台141と旋回台142を有し、基台141は刃物台本
体113Aに固定され、旋回台142は基台141に旋
回可能に支持されて超音波振動体114を保持する。
【0048】基台141は、図12に示す如く、刃物台
本体113Aにボルト143で固定される底板144を
備え、この底板144の外周部に昇降板145を螺装
し、底板144に圧入されたガイドピン146に摺動可
能に嵌合される受板147を昇降板145の上面に載置
している。受板147は、旋回台142を支持するもの
であり、底板144に対して回転操作されることにより
昇降する昇降板145とともに昇降し、旋回台142の
設定レベル(ひいては振動体114、刃物115の設定
レベル)を調整可能とする。尚、受板147は旋回台1
42のための旋回角度規制ピン148を備える。また、
基台141は、底板144の中央部に支軸149をボル
ト149Aにより固定して立設し、この支軸149に固
定ノブ150を螺着し、ノブ150の下面にスラスト軸
受150Aを備えている。即ち、基台141は、受板1
47と固定ノブ150のスラスト軸受150Aとの間
の、支軸149まわりに旋回台142を旋回可能に支持
する。
【0049】旋回台142は、図13に示す如く、保持
具151と152の結合体であり、保持具151は基台
141に旋回可能に支持されるとともに通常バイト2を
支持し、保持具152は保持具151との間に超音波振
動体114を保持する。保持具151は、基台141の
支軸149に嵌合せしめられる孔部153を備え、その
上下面を支軸149まわりで受板147とノブ150の
スラスト軸受150Aとの間に狭持され、その下面に受
け板147の側の旋回角度規制ピン148に係合する旋
回角度規制溝154を備える。
【0050】ここで、旋回台142の保持具151と1
52は、下記(A)、(B)の如く、超音波振動体114の軸
方向で離隔する2位置で、振動の節となる部分を、振動
体114の周方向に沿って線接触状に保持し、かつ振動
体114の保持姿を振動体114の周方向に回転して変
更可能としている(図11)。
【0051】(A) 超音波振動体114はコーン122の
振動の節となる部分にフランジ122Aを備え、このフ
ランジ122Aを保持具151と保持具152で上下か
ら挟まれ、これをボルト155で固定化されることとし
ている。保持具151と保持具152は、それらの内周
に設けた溝内にフランジ122Aを係入し、それらの溝
面で振動体114の周方向に沿って線接触状に該フラン
ジ122Aを保持する。
【0052】(B) 超音波振動体114はホーン123の
振動の節となる部分の外周部を上下の半割リング156
A、156Bにより挟着され、それらの内周の周方向に
設けた突部157で振動体114の周方向に沿って線接
触状に該ホーン123を保持される。半割リング156
Aはボルト158Aにより保持具151に固定され、半
割リング156Bは保持具152に植設されたボルト1
58Bに上下方向の長孔を介して支持され、保持具15
2に螺着されたボルト159により半割リング156B
の上面を半割リング156Aの側に押圧することによ
り、両半割リング156A、156Bによって振動体1
14を挟着保持するものである。
【0053】上述(A)、(B)により、超音波振動体114
は刃物台113への取付保持に際し、その取付けが振動
体114の振動特性に悪影響を与えることのないように
している。
【0054】また、旋回台142の保持具151、15
2は、上述(A) において、ボルト155を緩め、上述
(B) においてボルト159を緩めることにより、超音波
振動体114の保持姿を振動体114の周方向に回転し
て変更可能とし、工作物1に対する刃物115の位置設
定(例えば刃物115の切刃のすくい角の設定)を変更
可能としている。
【0055】尚、旋回台142の保持具151は、通常
バイト2のためのバイト取付部161を備え、バイト取
付部161の上にシム162を介した状態で、通常バイ
ト2をボルト163で保持する。
【0056】これにより、刃物台113にあっては、旋
回台142に超音波振動体114の刃物115と通常バ
イト2とを保持し、ノブ150を緩めることにより、旋
回台142を旋回角度規制溝154が規制する90度の回
転角度で旋回し、刃物115もしくは通常バイト2を工
作物1に対する切削作業位置に切換設定可能とする。ま
た、基台141において昇降板145を回転操作するこ
とによる受板147の昇降により、刃物115と通常バ
イト2の切刃レベルを無段階で設定替え可能とする。
【0057】従って、本実施形態によれば、以下の作用
がある。 (超音波振動切削装置110の作用効果) 刃物115による切削運動が、振動体114の振動の
みによる。このため、刃物115による切削運動が、工
作物1(もしくは刃物115)の回転運動又は直線運動
(切削速度v)に依存することを必須とせず、切削装置
を簡易、小型化できる。
【0058】刃物115による切削運動のために、工
作物1(もしくは刃物115)の回転運動又直線運動
(切削速度v)を伴なうことを必須としないから、刃物
115は一定の加工形状を工作物1に与えるために、工
作物1との相対位置関係だけを考慮して単純に送り運動
すれば足り、複雑な加工形状にも容易に対応できる。
【0059】刃物115による切削運動が超音波振動
によるものであるから、刃物115と工作物1との間に
生ずる振動のプラスの加速度による慣性切削作用と、こ
れに続く振動のマイナスの加速度によって刃物115を
工作物1から離すことによる切り屑排出抵抗の極端な低
減作用により、切削抵抗を著しく低減できる。この切削
抵抗の著しい低減により、細径工作物1でも変形させず
に加工する微細加工、切削装置の剛性が小さくても、刃
物115の送り通りに加工できる精密加工、粘性や硬度
の高い難削材の加工、工作物1の温度上昇を抑えた加
工、切削油を必要としない加工等を実現できる。
【0060】振動子121がねじり振動からなるもの
とすることにより、振動体114の振動子121から刃
物115までの振動系の振動伝達効率を高くでき、刃物
115に大きな振動エネルギを付与し、切削加工効率を
向上できる。即ち、ねじり振動の振動体114にあって
は、振動の節であれば、その表面まで振動零であり、こ
の振動の節の表面を支持することにより、振動の伝達に
悪影響を与えることなく、振動を刃物115まで高効率
で伝達できる。
【0061】(刃物台113の作用効果) ねじり振動する振動体114の振動の節の部分を保持
したから、振動体114の振動子121から刃物115
までの振動系の振動特性に悪影響を及ぼすことなく、振
動伝達効率を高くして刃物115に大きな振動エネルギ
を付与し、切削加工効率を向上できる。即ち、ねじり振
動の振動体114にあっては、振動の節であれば、その
表面まで振動零であり、この振動の節の表面を支持する
ことにより、振動の伝達に悪影響を与えることなく、振
動を刃物115まで高効率で伝達し、また、振動体11
4のこの保持部分での振動に起因する保持力の低下や発
熱等を招くこともなく、適切な切削加工性を確保でき
る。
【0062】振動体114を周方向に沿って線接触状
に保持するものであり、振動体114の表面をキズつけ
ることなく、強固に保持できる。
【0063】保持具151、152(半割リング15
6A、156B)が振動体114の保持姿を振動体11
4の周方向に回転できるから、工作物に対する刃物11
5の位置設定を容易に変更し、切削加工性を向上でき
る。
【0064】(第3実施形態)(図14〜図17) 超音波振動切削装置(不図示)の刃物台170は、図1
4〜図16に示す如く、ねじり振動モードの超音波振動
体171(後述するねじり振動子181により駆動され
る)を保持し、振動体171の先端部に刃物172を着
脱可能とされている。
【0065】超音波振動体171は、図14に示す如
く、ねじり振動子181の前面に振動伝送用コーン18
2を介してホーン183を結合し、ホーン183の先端
外周面の刃物取付部に前述の刃物172を着脱可能に取
着してある。このとき、振動体171は、振動子181
の駆動により、図14に例示する如くのねじり振動の振
幅分布で共振振動し、刃物172は振動の腹の位置に対
応するように配置されて大きく振動し、振動切削加工す
るものとなる。
【0066】ねじり振動子181としては、前述のねじ
り振動子121と実質的に同様のものを採用できる。
【0067】刃物台170は、取付ボルト191により
固定される取付治具192に、一対の保持具193、1
93を介して超音波振動体171を保持する。即ち、一
方の保持具193は、取付治具192の取付部192A
に着座せしめられ、他方の保持具193は取付治具19
2を取付部192Bに螺着されている固定ボルト190
により背面支持され、結果として、それら一対の保持具
193、193の間に振動体171を挟着保持するもの
である。
【0068】ここで、一対の保持具193、193は、
下記(A)、(B)の如く、振動体171の軸方向に離隔する
2位置で、振動の節となる部分を、振動体171の周方
向に沿って線接触状に保持し、かつ振動体171の保持
姿を振動体171の周方向に回転して変更可能としてい
る(図17)。更に、一対の保持具193、193は、
振動体171の軸方向でも振動体171に対する保持位
置を変更可能としている。
【0069】(A) 超音波振動体171は、図15に示す
如く、ホーン183の振動の節となる部分の外周部を、
一対の保持具193、193のそれぞれが周方向に円弧
状(もしくは半周状)をなして備える突部193A、1
93Aにより挟着され、それらの突部193A、193
Aで振動体171の周方向に沿って線接触状に該ホーン
183を保持する。
【0070】(B) 超音波振動体171は、図16に示す
如く、コーン182の振動の節となる部分の外周部に図
17に示したC字状リング194を装着され、リング1
94のC字のスリットに直交する直径方向2位置のそれ
ぞれに設けられている外周平面部195A、195Bを
一対の突部193A、193Aに背面支持され、リング
194の内周部でそれらの平面部195A、195Bに
対応して周方向に円弧状(もしくは半周状)に設けられ
ている突部196A、196Bにより該コーン182の
周方向に沿って線接触状に該コーン182を保持する。
尚、197はC字拡開治具係入孔である。
【0071】上述(A) 、(B) により、超音波振動体17
1は刃物台170への取付保持に際し、その取付けが振
動体171の振動特性に悪影響を与えることのないよう
にしている。
【0072】また、一対の保持具193、193は、固
定ボルト190を緩めることにより、突部193A、1
93Aによるホーン183の挟着と、突部196A、1
96Bによるコーン182の挟着を緩め、振動体171
の保持姿を振動体171の周方向に回転して変更可能と
し、工作物1に対する刃物172の位置設定を変更可能
とする。例えば、刃物172の切り刃の位置をC字状リ
ング194のC字のスリットを基準位置として回転し、
そのすくい角αを設定替えできる(図17)。
【0073】また、一対の保持具193、193は、固
定ボルト190を緩めることにより、上述と同様にして
ホーン183とコーン182の挟着を緩め、振動体17
1の軸方向で振動体171の保持位置を変更することも
でき、刃物172の交換、ホーン183の振幅拡大比の
変更のためのホーン183の交換による振動体171の
共振周波数の変動(節の位置の変動)に対応できる。
【0074】従って、刃物台170にあっては、今回使
用される超音波振動体171のコーン172、ホーン1
73の振動の節となる部分に一対の保持具193、19
3の突部193A、193B、C字状リング194の突
部196A、196Bを対応配置させた状態で、それら
保持具193、193により振動体171を挟み込み、
この状態の保持具193、193を取付治具192の取
付部192A、192Bに装着しこれをボルト190で
固定化することにて用いられる。
【0075】従って、本実施形態によれば以下の作用が
ある。 (刃物台170の作用効果) ねじり振動する振動体171の振動の節の部分を保持
したから、振動体171の振動子181から刃物172
までの振動系の振動特性に悪影響を及ぼすことなく、振
動伝達効率を高くして刃物172に大きな振動エネルギ
を付与し、切削加工効率を向上できる。即ち、ねじり振
動の振動体171にあっては、振動の節であれば、その
表面まで振動零であり、この振動の節の表面を支持する
ことにより、振動の伝達に悪影響を与えることなく、振
動を刃物172まで高効率で伝達し、また、振動体17
1のこの保持部分での振動に起因する保持力の低下や発
熱等を招くこともなく、適切な切削加工性を確保でき
る。
【0076】振動体171を周方向に沿って線接触状
に保持するものであり、振動体171の表面をキズつけ
ることなく、強固に保持できる。
【0077】保持具193、193(C字状リング1
94)が振動体171の保持姿を振動体171の周方向
に回転できるから、工作物に対する刃物172の位置設
定を容易に変更し、切削加工性を向上できる。
【0078】保持具193、193(C字状リング1
94)は振動体171の保持位置を振動体171の軸方
向で変更できるから、刃物172の交換による振動体1
71の共振周波数の変動、ホーン183の振幅拡大比の
変更のための該ホーン183の交換による振動体171
の共振周波数の変動等により、振動体171の振動の節
が変化したとき、保持具193、193(C字状リング
194)は振動体171に対する保持位置をこの新たな
節の部分に移動して該振動体171を再び安定確実に保
持し、再び適切な切削加工性を確保できる。
【0079】以上、本発明の実施の形態を図面により詳
述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限
られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、本
発明の超音波振動切削装置は、スカラ型ロボットの片持
式アームの先端に超音波振動体を具備せしめ、この片持
式アーム(もしくは工作物)にX軸、Y軸、Z軸、θ軸
の送り運動を与える等により、簡易な構成の3次元加工
機を構成できる。
【0080】また、本発明の超音波振動切削装置は、ね
じり振動モードの振動体を用いるものに限らず、撓み振
動モードの振動体を用いるものであっても良い。
【0081】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、超音波振
動切削装置において、切削装置の簡易、小型化を図り、
かつ複雑な加工形状にも容易に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は超音波振動切削装置を示す模式図であ
る。
【図2】図2は超音波振動体を示す模式図である。
【図3】図3はねじり振動子を示す模式図である。
【図4】図4は縮退モードの直径比と共振周波数比の関
係を示す線図である。
【図5】図5は縮退モードの直径比と出力パワー比の関
係を示す線図である。
【図6】図6は超音波振動体の他の例を示す模式図であ
る。
【図7】図7は超音波振動体の他の例を示す模式図であ
る。
【図8】図8は超音波振動切削装置を示す模式図であ
る。
【図9】図9は超音波振動体を示す模式図である。
【図10】図10は刃物台を示す模式図である。
【図11】図11は図10の要部断面図である。
【図12】図12は刃物台の基台を示す模式図である。
【図13】図13は刃物台の旋回台を示す模式図であ
る。
【図14】図14は刃物台の他の例を示す要部断面図で
ある。
【図15】図15は図14のホーン側断面図である。
【図16】図16は図14のコーン側断面図である。
【図17】図17は保持具を示す模式図である。
【符号の説明】
1 工作物 10、110 超音波振動切削装置 14、114 超音波振動体 15、115 刃物 21、121 ねじり振動子
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年2月4日(1999.2.4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動子により駆動される振動体に刃物を
    備えてなる超音波振動切削装置において、 振動体の振動のみにより、刃物を工作物を削るために動
    かす切削運動付与手段と、 刃物を工作物の新切削領域に動かす送り運動手段とを有
    してなることを特徴とする超音波振動切削装置。
  2. 【請求項2】 前記振動子がねじり振動子である請求項
    1記載の超音波振動切削装置。
JP2420799A 1999-02-01 1999-02-01 超音波振動切削装置 Withdrawn JP2000218401A (ja)

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