JPH10249684A - 超音波加工装置 - Google Patents

超音波加工装置

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JPH10249684A
JPH10249684A JP6453197A JP6453197A JPH10249684A JP H10249684 A JPH10249684 A JP H10249684A JP 6453197 A JP6453197 A JP 6453197A JP 6453197 A JP6453197 A JP 6453197A JP H10249684 A JPH10249684 A JP H10249684A
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JP
Japan
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spindle
ultrasonic
drill
outer cylinder
vibrator
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JP6453197A
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Akimichi Koide
昭道 小出
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  • Drilling And Boring (AREA)
  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ドリルに超音波振動を与えると共に、かかるド
リルに所定の回転を与えながら被削材に対して孔開け加
工を行う超音波加工装置において、回転部分のイナーシ
ャを小さくすることで加工用ドリルの高速回転を実現す
ることができ、難削剤に対して効率良く微細孔を加工す
ることが可能な超音波微細孔加工装置を提供する。 【解決手段】ドリルが装着されるスピンドル主軸と、軸
受を介して上記スピンドル主軸を回転自在に保持するス
ピンドル外筒と、このスピンドル外筒が収容固定される
中空部を備えると共に装置ハウジングに固定され、かか
るスピンドル主軸に対して超音波振動を印加する振動発
生手段とを備え、かかる振動発生手段を回転させること
なくドリルが装着されたスピンドル主軸を回転可能とし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加工用ドリルに縦
振動あるいは捩じれ振動等の超音波振動を与えながら、
ファインセラミクス等の難削材に対して孔開け加工を行
い、あるいはこれを研削する超音波加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ファインセラミックス、ファイン
カーボン等の難削材に対する微細孔の加工には主として
超音波加工装置が使用されており、従来、この種の装置
としては特開平8−155712号公報、特開平8−1
55799号公報に開示されるものが知られている。
【0003】これら公報に所載の加工装置は、ワークに
対して潜り込んで微細孔を形成する加工用ドリルと、こ
の加工用ドリルに対して超音波振動を印加する振動子
と、これら加工用ドリル及び振動子を共に所定の回転数
で回転させるサーボモータとを備えており、上記ワーク
と加工用ドリルを適当な加工圧で当接させることによっ
て該ワークに対して微細孔を形成し得るようになってい
る。具体的には、ワークと加工用ドリルとの当接位置に
対して砥粒が分散されたスラリーを供給し、この状態で
上記振動子を励起して加工用ドリルに20kHz以上の
超音波振動を与えると、加工用ドリルの振動に伴う砥粒
の運動によってワークが破砕され、かかるワークに微細
孔が形成されるものである。また、かかる加工の際に上
記サーボモータを駆動して加工用ドリルに適当な回転を
与えることにより、ワークに潜り込んだドリルの先端に
対するスラリーの供給や、加工中の微細孔からの研削粉
の排出が促進され、これによってワークに対する微細孔
の加工効率を高めることができるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、加工中にお
ける上記加工用ドリルの最適回転数はワークの材質や加
工する微細孔の孔径等によって異なり、ときには加工用
ドリルに対して極めて高い回転数(例えば、10万回
転)を与えることが要求される場合もある。
【0005】しかし、前述した従来の超音波加工装置で
は、上記サーボモータが加工用ドリルのみならず振動子
をも一緒に回転させているので、回転部分のイナーシャ
が極めて大きくなり、加工用ドリルに対して高速回転を
与え難いといった問題点があった。
【0006】また、振動子を励起するためには該振動子
に対して電圧を印加する必要があるが、加工用ドリルと
共に振動子を回転させると、かかる振動子に給電するた
めの構造が複雑にならざるを得ないといった問題点もあ
る。
【0007】更に、かかる装置では加工用ドリルに対し
て超音波振動を印加していることから、加工用ドリルの
回転を支承している軸受が該振動によって破損し易く、
この軸受を定期的に交換することが必要となる。しか
し、振動子を加工用ドリルと共に回転させている従来の
装置では軸受交換の度毎に該振動子を装置から取り外す
必要が生じ、装置のメインテナンス作業が煩雑になって
しまうといった問題点もあった。
【0008】本発明はこのような問題点に鑑みなされた
ものであり、その目的とするところは、回転部分のイナ
ーシャを小さくすることで加工用ドリルの高速回転を実
現することができ、難削剤に対して効率良く微細孔を加
工することが可能な超音波微細孔加工装置を提供するこ
とにある。
【0009】また、本発明の他の目的は、構造が簡易で
あると共に、軸受交換等のメインテナンス作業を簡便に
行うことが可能な超音波加工装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の超音
波加工装置は、ドリルに超音波振動を与えると共に、か
かるドリルに所定の回転を与えながら被削材に対して孔
開け加工を行う超音波加工装置であって、上記ドリルが
装着されるスピンドル主軸と、軸受を介して上記スピン
ドル主軸を回転自在に保持するスピンドル外筒と、この
スピンドル外筒が収容固定される中空部を備えると共に
装置ハウジングに固定され、かかるスピンドル主軸に対
して超音波振動を印加する振動発生手段とを備えたこと
を特徴とするものである。
【0011】そして、このような技術的手段によれば、
ドリルが装着されたスピンドル主軸に対して超音波振動
を印加する振動発生手段は超音波加工装置の装置ハウジ
ングに固定される一方、軸受を介して上記スピンドル主
軸を回転自在に保持しているスピンドル外筒が上記振動
発生手段の中空部内に収容固定されていることから、上
記振動発生手段を回転させることなく上記ドリルに対し
て回転を与えることができ、その分だけ回転部分に作用
するイナーシャを減少させて、上記ドリルをスピンドル
主軸と共に高速で回転させることができるものである。
【0012】また、ドリルはスピンドル主軸に装着され
ており、かかるスピンドル主軸を回転自在に保持してい
るスピンドル外筒は振動発生手段の中空部に収容固定さ
れていることから、スピンドル主軸の回転を支承する軸
受に不具合が生じた場合には、振動発生手段を装置ハウ
ジングに固定したままの状態でスピンドル外筒を該振動
発生手段から取り外せば良く、かかる振動発生手段を取
り外す必要がないのでその分だけメインテナンス作業を
容易に行なうこともできるものである。
【0013】ここで、上記振動発生手段としては、圧電
素子を一対の前面板及び裏打ち板で挟み込んで振動子を
構成し、かかる圧電素子への印加電圧に応じた超音波振
動を該振動子から上記スピンドル外筒及びスピンドル主
軸へ伝達するものであればその構成を適宜変更して差し
支えないが、より大きな振幅の超音波振動が必要とされ
る場合には上記振動子の前面板に円筒状のホーンを固定
し、かかるホーンで超音波振動を増幅してスピンドル外
筒へ伝達するのが好ましい。この場合、上記スピンドル
外筒は円筒状ホーンの内部に収容することができる。
【0014】但し、上記ホーンを振動子へ取り付ける
と、その分だけ振動発生手段が大型化するので、被削材
の加工に必要な超音波振動の振幅が上記振動子から得ら
れるそれで十分な場合には、上記ホーンを用いることな
く、振動子のみで振動発生手段を構成するのが好まし
い。
【0015】一方、上記ホーンを用いる場合には、振動
するホーンの内周面とその内部に収容したスピンドル外
筒の外周面とが擦れ合って発熱し、かかる発熱に伴うス
ピンドル主軸の熱膨張で被削材の加工精度が悪化する懸
念がある。このため、上記ホーンの内周面又はスピンド
ル外筒の外周面には両者の間の摩擦係数を低減化するた
めの皮膜を形成しておき、超音波振動の印加中における
スピンドル外筒及びスピンドル主軸の発熱を抑えるのが
好ましい。
【0016】また、スピンドル外筒の発熱を抑えるとい
う観点からすれば、ホーンの内周面とスピンドル外筒の
外周面との間にエアジャッケットとなる隙間を予め形成
しておき、かかる隙間に対して加圧空気を吹き込むよう
に構成しても良い。
【0017】更に、上記スピンドル主軸に対して必要な
回転を与えるためには、かかるスピンドル主軸に対して
スピンドル外筒とは別途設けた駆動手段を接続するよう
にしても差し支えないが、装置の一層の小型化を図ると
いう観点からすれば、スピンドル外筒の内部に駆動手段
を内蔵するのが好ましい。ここで上記駆動手段として
は、サーボモータ等の電動モータの他、公知のエアモー
タやエアタービンを用いることができる。
【0018】また、上記スピンドル主軸の回転を支承す
る軸受としては、玉軸受やころ軸受等の転がり軸受の
他、静圧軸受や動圧軸受等の流体軸受によって主軸の回
転を支承するものであっても差し支えない。
【0019】
【発明の実施形態】以下、添付図面に基づいて本発明の
超音波加工装置を詳細に説明する。
【0020】図1は本発明を適用した超音波加工装置の
第一実施例を示すものである。同図において、符号1は
先端が被加工物(図示せず)に当接する加工用ドリル、
符号2はこの加工用ドリル1が装着されるスピンドル主
軸、符号3はこのスピンドル主軸2を回転自在に保持す
るスピンドル外筒、符号4はこのスピンドル外筒3を収
容固定した振動子、符号5はこの振動子4が固定された
装置ハウジング、符号6はこの装置ハウジング5内に固
定されると共に上記スピンドル主軸2に対して回転を与
えるサーボモータである。
【0021】先ず、上記加工用ドリル1は、図2に示す
ように、互いに径の異なる2本の大径パイプ1a及び小
径パイプ1bを入れ子式に嵌合させて多段パイプを構成
した後、小径パイプ1b内にピアノ線製の線材工具1c
を挿入し、上記大径パイプ1aを把持部とする微小孔加
工用のコアドリルとしたものであり、上記大径パイプ1
a、小径パイプ1b及び線材工具1cの夫々の間は銀等
のロウ付けにより固着されている。尚、ここに示す加工
用ドリルは一例であって、従来からの超音波加工装置に
使用し得るものであればこれを適宜採択することができ
る。
【0022】一方、図3に示すように、上記スピンドル
主軸2にはその下端から上方へ向けて中空部20が開設
されており、この中空部20には上記加工用ドリル1を
把持するためのコレット21が挿入されている。また、
スピンドル主軸2の下端にはドリル固定用キャップ22
が螺合するようになっており、かかるキャップ22を締
め付けることで上記コレット21が中空部20内に押し
込まれ、該コレット21の爪21aによって加工用ドリ
ル1が把持されるようになっている。
【0023】また、このスピンドル主軸2は一対のアン
ギュラコンタクト玉軸受23,24を介してスピンドル
外筒3の内径に嵌合しており、かかる玉軸受23,24
によって回転自在に支承されている。
【0024】更に、上記スピンドル外筒3は下端側玉軸
受23を収容する大径部3aと上端側玉軸受24を収容
する小径部3bとを有して段付き円筒状に形成されてお
り、上記振動子4に対してその下端側から挿入された際
に、上記大径部3aが振動子4の前面板によって係止さ
れるようになっている(図1参照)。また、上記小径部
3bの上端には連結ブラケット30が螺合しており、か
かる小径部から突出した連結ブラケット30の端部を上
記サーボモータ6のハウジングに螺合させることによっ
て、かかるスピンドル外筒3が振動子4内に固定される
ようになっている。尚、加工中に飛散した研削液や冷却
液がスピンドル外筒3の内部に侵入するのを防止するた
め、かかるスピンドル外筒3の下端にはスピンドル主軸
2との間を密封するシール部材31が取り付けられてい
る。
【0025】また、スピンドル主軸2の上端には上記サ
ーボモータ6の回転軸と連結される継手部25が形成さ
れており、上記スピンドル外筒3を振動子4内に固定す
ると、かかる継手部25とサーボモータ6の回転軸の連
結が完了するようになっている。
【0026】次に、上記振動子4について説明する。か
かる振動子4は、図1に示すように、リード線(図示せ
ず)が接続されると共に円環状に形成された圧電素子4
0と、この圧電素子40に挿入される延長部41を備え
ると共に上記スピンドル外筒3を収容するための中空部
42が形成された前面板43と、この前面板43の延長
部41に螺合して該前面板43との間に上記圧電素子4
0を挟み込む裏打板44とから構成されており、上記前
面板43の中空部42に収容固定したスピンドル外筒3
及びスピンドル主軸2に対し、上記圧電素子40への印
加電圧に応じた超音波振動が伝達されるようになってい
る。また、上記前面板43の延長部41の上端には固定
ブラケット45が螺合しており、かかる固定ブラケット
45を上記サーボモータ6のモータハウジングに螺合さ
せることによって、上記振動子4がサーボモータ6を介
して装置ハウジング5に固定されるようになっている。
【0027】また、上記サーボモータ6及び振動子4の
加熱を防止し、スピンドル主軸2の熱膨張に起因する加
工精度の悪化を抑えるため、上記装置ハウジング5内に
固定された振動子4及びサーボモータ6の周囲にはエア
ジャケット51,52が設けられており、かかるエアジ
ャケット51,52にはサーボモータ6及び振動子4を
冷却するための加圧空気が吹き込まれている。
【0028】そして、以上のように構成された本実施例
の超音波加工装置Mは、図4に示すような超音波加工機
7のコラム71に対して昇降自在に保持されると共に、
送り機構72によって適宜所定の送り量を与えられなが
ら、ワーク取り付け台73に固定された被削材(図示せ
ず)に対して微細孔の加工を行う。
【0029】このとき、上記加工用ドリル1に対しては
超音波振動及び回転が与えられるが、本実施例の装置で
はスピンドル主軸2を回転自在に保持したスピンドル外
筒3を振動子4の中空部42内に収容固定すると共に、
かかる振動子4を装置ハウジング5に固定したことか
ら、被削材の加工に当たって加工用ドリル1と共に回転
するのは、該加工用ドリル1が装着されたスピンドル主
軸2のみとなり、加工用ドリル1の回転に対して作用す
るイナーシャは極めて小さいものとなっている。このた
め、加工用ドリル1を極めて高速で回転させながら被削
材の超音波加工を実施することができ、被削材の材質に
応じた回転速度を加工用ドリル1に与え、加工効率の向
上を図ることができるものである。
【0030】また、スピンドル主軸2の回転を支承して
いる玉軸受23,24が磨耗し、これを交換するメイン
テナンス作業が必要となった場合でも、上記振動子4の
中空部42内からスピンドル外筒3を取り外せば、かか
る振動子4を装置ハウジング5から取り外す必要がな
く、その分だけ上記メインテナンス作業を容易に行なう
こともできるものである。
【0031】次に、図5に示す本発明の超音波加工装置
の第二実施例について説明する。前述の第一実施例では
スピンドル外筒3を直接振動子4の中空部42内に収容
固定したが、この第二実施例ではより振幅の大きな超音
波振動を加工用ドリルに印加するため、かかる超音波振
動を増幅するホーンを振動子に連結し、このホーンの内
部に上記スピンドル外筒及びサーボモータを収容するよ
うに構成した。
【0032】図5において、符号110は加工用ドリ
ル、符号120はスピンドル主軸、符号130はスピン
ドル外筒、符号140は上記スピンドル主軸120に対
して回転を与えるサーボモータ、符号150は振動子、
符号160は該振動子150に連結されたホーン、符号
170は該ホーン160が固定された装置ハウジングで
ある。
【0033】上記ホーン160はスピンドル外筒130
及びサーボモータ140を収容する中空部161を備え
て略円筒状に形成されており、連結ブラケット162を
介して上記振動子150の前面板151に螺合する連結
側半体160aと、この連結側半体160aに螺合して
上記サーボモータ140及びスピンドル外筒130を被
覆する先端側半体160bとに分割されている。上記先
端側半体160bはその長手方向の略中央に段部163
を有しており、この先端側半体160bを連結側半体1
60aに螺合させた際に、かかる段部163と連結側半
体160aとの間にサーボモータ140が挟み込まれ、
該サーボモータ140をホーン160内に固定し得るよ
うになっている。但し、ホーン160によって増幅され
た超音波振動がサーボモータ140に伝播するのを極力
防止するため、サーボモータ140の上端と連結側半体
160aとの間、サーボモータ140と先端側半体16
0bの段部163との間にはゴム製の環状リング164
が夫々挟み込まれている。
【0034】また、これら連結側半体160a及び先端
側半体160bの夫々の外周面には固定用フランジ16
5が形成されており、これら固定用フランジ165を装
置ハウジング170に挟み込むことによって、かかるホ
ーン160の装置ハウジング170に対する固定がなさ
れるようになっている。また、ホーン160によって増
幅された超音波振動が装置ハウジング170に対して伝
播するのを極力防止するため、上記固定用フランジ16
5は超音波振動の節に対応した位置に設けられると共
に、かかる固定用フランジ165はゴム製Oリング16
6を介して装置ハウジング170に挟み込まれている。
【0035】更に、上記ホーン160の最下端には固定
用キャップ167が螺合されると共に、かかる固定用キ
ャップ167とスピンドル外筒130の下端には金属製
リング168が介装されており、固定用キャップ167
の締結によって上記金属製リング168がスピンドル外
筒130の下端との間に強固に挟み込まれ、上記ホーン
160によって増幅された超音波振動を上記スピトンル
外筒130に対して確実に伝達することができるように
なっている。
【0036】一方、図6に示すように、この第二実施例
においても上記スピンドル主軸120には加工用ドリル
110を把持するためのコレット121が挿入されてお
り、図示外のドリル固定用キャップを締め付けることで
上記コレット121のチャック爪122が加工用ドリル
110を把持するようになっている。また、このスピン
ドル主軸2は一対のアンギュラコンタクト玉軸受12
3,124を介してスピンドル外筒130の内径に嵌合
しており、かかる玉軸受123,124によって回転自
在に支承されている。
【0037】更に、上記スピンドル主軸120の上端に
は上記サーボモータ140の回転軸と連結される継手部
125が形成されており、上記スピンドル外筒130を
サーボモータ140と共にホーン161内に固定する
と、かかる継手部125とサーボモータ140の回転軸
の連結が完了するようになっている。ここで、上記スピ
ンドル外筒130の上端には雄ねじ部131が突出して
おり、かかる雄ねじ部131を上記サーボモータ140
のハウジングに螺合させることによって、かかるスピン
ドル外筒130がサーボモータ140と一体化されるよ
うになっている。
【0038】また、上記振動子150は、第一実施例と
同様、リード線(図示せず)が接続されると共に円環状
に形成された圧電素子152と、この圧電素子152に
挿入される延長部153を備えた前面板151と、この
前面板151の延長部153に螺合して該前面板151
との間に上記圧電素子152を挟み込む裏打板154と
から構成されており、上記連結ブラケット162を介し
て前面板151に固定したホーン160に対し、上記圧
電素子152への印加電圧に応じた超音波振動を伝達す
るようになっている。
【0039】これにより、上記振動子150で発生した
超音波振動はホーン160を介してスピンドル外筒13
0に伝達されることとなり、ホーン160の先端側半体
160bに収容されたスピンドル外筒130に対してよ
り大きな振幅の超音波振動を印加することがてきる。従
って、この第二実施例の超音波加工装置では、前述の第
一実施例の装置に比べてより大きな超音波振動のエネル
ギが加工用ドリル1に印加されるようになっている。
【0040】また、このようにして上記ホーン160が
振動すると、かかるホーン160の内周面とその内部に
収容されたスピンドル外筒130及びサーボモータ14
0の外周面とが擦れ合い、摩擦熱の発生によってスピン
ドル主軸120の軸方向長さが変化する懸念があること
から、本実施例ではホーン160の連結側半体160a
及び先端側半体160bの内周面に摩擦係数が低く且つ
硬質の被膜、例えばダイヤモンド粉末を分散したカーボ
ン被膜を予め形成しておき、超音波振動の印加時におけ
るスピンドル外筒130及びサーボモータ140の昇温
を極力防止している。
【0041】そして、以上のように構成された本実施例
の超音波加工装置においても、スピンドル主軸120を
回転自在に保持したスピンドル外筒130を振動子15
0に連結したホーン160の中空部161内に収容固定
すると共に、かかるホーン160を装置ハウジング17
0に固定したことから、加工用ドリル110の回転に対
して作用するイナーシャを極めて小さくすることができ
るので、かかる加工用ドリル110を極めて高速で回転
させながら被削材の超音波加工を実施することにより、
その加工効率の向上を図ることができるものである。
【0042】また、スピンドル主軸120の回転を支承
している玉軸受123,124が磨耗し、これを交換す
るメインテナンス作業が必要となった場合でも、ホーン
160の先端に螺合する固定用キャップ167を取り外
せば、振動子150を装置ハウジング170から取り外
さなくともスピンドル外筒130及びスピンドル主軸1
20をホーン160から外すことができ、上記メインテ
ナンス作業を極めて容易に行なうこともできるものであ
る。更に、サーボモータ140が故障した場合であって
も、ホーン160の先端側半体160bを連結側半体1
60aから取り外しさえすれば、振動子150を取り外
すことなくサーボモータ140の交換を行うことも可能
である。
【0043】図7は本発明の超音波加工装置の第三実施
例を示すものである。前述の第二実施例では超音波振動
の印加時におけるスピンドル外筒130及びサーボモー
タ140の昇温を抑えるため、ホーン160の内周面に
底摩擦係数の被膜を形成するようにしたが、この第三実
施例ではホーン160の内周面とスピンドル外筒130
の外周面の間、あるいはホーン160の内周面とサーボ
モータ140の外周面との間に隙間を形成し、かかる隙
間に加圧空気を吹き込むことによってスピンドル外筒1
30及びサーボモータ140の冷却を行い得るように構
成した。その他の構成は前述の第二実施例と同一なの
で、図中に同一符号を付してその詳細な説明は省略す
る。
【0044】尚、上記各実施例ではスピンドル主軸に装
着したコレットによって加工用ドリルを把持するように
構成したが、加工用ドリルの磨耗が激しくこれを頻繁に
交換する必要がある場合には、特開平8−155712
号公報に開示される如く、振動子及びスピンドル主軸を
貫通する長尺な線状ドリルを被削材に向けて連続的に送
り出すように構成することも可能である。このように構
成すれば、加工用ドリルの交換の度毎に該ドリルの芯だ
し作業をする手間を省くことができ、一層の加工効率の
向上を図ることが可能となる。
【0045】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の超音
波加工装置によれば、ドリルに対して超音波振動を印加
する振動発生手段を回転させることなく、かかるドリル
に対して回転を与えることができ、その分だけドリルの
回転に対して作用するイナーシャを減少させることまが
できるので、上記ドリルを高速で回転させながら超音波
加工を行うことができ、難削剤に対して効率良く微細孔
を加工することが可能となる。
【0046】また、本発明の超音波加工装置によれば、
ドリルの回転を支承している軸受に対して超音波振動の
影響から不具合が生じたとしても、振動発生手段を装置
ハウジングから取り外すことなく該軸受の交換作業を行
うことができ、その分だけ軸受交換等のメインテナンス
作業を簡便に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の超音波加工装置の第一実施例を示す
概略図である。
【図2】 本発明の超音波加工装置に装着される加工用
ドリルの一例を示す図である。
【図3】 第一実施例に係るスピンドル主軸及びスビン
ドル外筒を示す断面図である。
【図4】 本発明の超音波加工装置を装着した超音波加
工機の一例を示す概略図である。
【図5】 本発明の超音波加工装置の第二実施例を示す
概略図である。
【図6】 第一実施例に係るスピンドル主軸及びスビン
ドル外筒を示す断面図である。
【図7】 本発明の超音波加工装置の第三実施例を示す
概略図である。
【符号の説明】
1…加工用ドリル、2…スピンドル主軸、3…スピンド
ル外筒、4…振動子(振動発生手段)、5…装置ハウジ
ング、6…サーボモータ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドリルに超音波振動を与えると共に、か
    かるドリルに所定の回転を与えながら被削材に対して孔
    開け加工を行う超音波加工装置であって、 上記ドリルが装着されるスピンドル主軸と、軸受を介し
    て上記スピンドル主軸を回転自在に保持するスピンドル
    外筒と、このスピンドル外筒が収容固定される中空部を
    備えると共に装置ハウジングに固定され、かかるスピン
    ドル主軸に対して超音波振動を印加する振動発生手段と
    を備えたことを特徴とする超音波加工装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の超音波加工装置におい
    て、上記振動発生手段は圧電素子を一対の前面板及び裏
    打板で挟み込んた振動子からのみ構成され、上記スピン
    ドル外筒は該振動子を貫通するようにしてこれに収容固
    定されていることを特徴とする超音波加工装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の超音波加工装置におい
    て、上記振動発生手段は、圧電素子を一対の前面板及び
    裏打板で挟み込んだ振動子と、上記前面板に固定されて
    該振動子の発生する超音波振動を増幅する円筒状のホー
    ンとから構成され、上記スピンドル外筒は該ホーンを貫
    通するようにしてこれに収容固定されていることを特徴
    とする超音波加工装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の超音波加工装置におい
    て、上記ホーンの内周面又はスピンドル外筒の外周面に
    は、両者の間の摩擦係数を低減化するための被膜が形成
    されていることを特徴とする超音波加工装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の超音波加工装置におい
    て、上記ホーンの内周面とスピンドル外筒の外周面との
    間には隙間が形成され、かかる隙間に加圧空気が吹き込
    まれていることを特徴とする超音波加工装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の超音波
    加工装置において、上記スピンドル外筒の内部には上記
    スピンドル主軸に対して所定の回転を与えるモータが内
    蔵されていることを特徴とする超音波加工装置。
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