JP2000218240A - 柱状ワークの付着異物スクレーパー - Google Patents

柱状ワークの付着異物スクレーパー

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佳昌 清水
Keitaro Fukui
啓太郎 福井
Kazuto Shimizu
一人 清水
Hideo Hirasawa
秀夫 平沢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】断面の寸法や形状が連続して変化したりロット
毎に変化する柱状ワークの側面に付着した異物を掻き落
とすスクレーパーを提供する。 【解決手段】付着異物スクレーパー1は、引っ張り方向
に付勢されて両端を弾性的に支持された絃または帯2が
柱状ワーク7の側面8に接し、絃または帯2と柱状ワー
ク7との少なくとも一方が移動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、柱状体製造の際、
柱状ワークの側面に付着した異物を掻き落とすスクレー
パーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ製品やプラスチック製品など
は、石英や熱可塑性樹脂からなる柱状体を熱で軟化し、
延伸や成形することにより製造される。このような石英
等の柱状体は、研削油や研磨剤により表面研磨が施され
る。表面処理後、研磨油や研削剤中から柱状体を引き上
げるとき、その表面には研磨油や研削剤をはじめ削り屑
等の異物が付着している。異物は、品質の低下を招くの
で、紙タオルやウェスで拭って除去される。柱状体が軸
を中心に回転しているときは、その側面に柔らかな掻き
取り板を押し当て軸方向に柱状体を移動させて異物が除
去される。しかし、柱状体が正多角柱状であったり、断
面の寸法や形状が連続して変化する場合、あるいは駆動
源がなく柱状体が回転できない場合には、掻き取り板で
は異物を除去できない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の課題を
解決するためなされたもので、断面の寸法や形状が、連
続して変化したりロット毎に変化したりする石英等の柱
状体を清浄する際、柱状体すなわち柱状ワークの側面に
付着した異物を掻き落とすスクレーパーを提供すること
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めになされた本発明の付着異物スクレーパー1は、実施
例に対応する図1を参照して説明すると、引っ張り方向
に付勢されて両端を弾性的に支持された絃または帯2が
柱状ワーク7の側面8に接し、絃または帯2と柱状ワー
ク7との少なくとも一方が移動するものである。
【0005】付着異物スクレーパー1は、図1のよう
に、絃または帯2の両端が対の支持体3に支持され、支
持体3が弾性体5により付勢をされて装置の架体6に軸
支持されていることが好ましい。この支持体3は、複数
の支持板が軸支持されて連なっていてもよい。
【0006】また、付着異物スクレーパー1は、図2の
ように、絃または帯2の両端が対のバネ板である支持体
13に支持され、支持体13が前記付勢をされて装置の
架体6に固定支持されていてもよい。
【0007】付着異物スクレーパー1は、絃または帯2
の両端が、弾性を有する弓状弧の支持体に支持され、支
持体が前記付勢をされていてもよい。
【0008】本発明の付着異物スクレーパー1は、図1
に示すように、絃または帯2が静止し、柱状ワーク7が
その中心軸方向(図中の縦矢印(a)方向)に移動する構
成であることが好ましい。また、柱状ワーク7が静止
し、絃または帯2が柱状ワーク7の中心軸方向と平行
(矢印(b)方向)に移動する構成であってもよい。柱状
ワークがその中心軸方向(縦矢印(a)方向)に移動し、
絃または帯が柱状ワークの移動方向と逆平行に移動する
構成であってもよい。
【0009】絃や帯2の材質は、合成繊維、木綿や麻の
天然繊維、合成繊維、ゴム、カーボンファイバー、金属
線が挙げられる。帯が柱状ワークと接する面はブラシ状
になっていてもよい。
【0010】絃や帯2に、水、界面活性剤の水溶液、有
機溶媒をしみ込ませて用いてもよい。絃や帯2は、付着
した異物の種類によって、材質および引っ張り強度を制
御する。
【0011】弾性体は、ゴムやバネが挙げられる。
【0012】柱状ワークは、例えば光ファイバプリフォ
ームが挙げられる。
【0013】スクレーパー1は、以下のように使用す
る。図1中の実線で示すように、スクレーパー1の帯2
を柱状ワーク7の側面8に押し当てると、支持体3が柱
状ワーク7方向に回動し、帯2は柱状ワーク7の側面8
を巻き込む。この状態で、帯2と柱状ワーク7のうち少
なくとも一方を、柱状ワーク7の軸方向に移動すること
により、側面8に付着した異物が、帯2に触れ落下す
る。
【0014】このスクレーパーにより、断面の寸法や形
状が連続して変化したりロット毎に変化する柱状ワーク
の側面の異物を掻き落とすことができる。このスクレー
パーは、光ファイバの製造の際、付着異物を掻き落とす
ために用いることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を詳細に説
明する。図1には、本発明を適用する付着異物スクレー
パーの実施例の斜視図が示されている。
【0016】本発明を適用するスクレーパー1は、図1
に示すように、絃または帯2の両端は各々2本の支持体
の先端に取り付けられている。支持体は、その他端が回
動軸4により架体6に支持されている。バネ5が回動軸
4に掛けられ、バネ5の両端は各々支持体3および架体
6の突起9により留められ、支持体3はバネにより外方
向に付勢されている。そのため絃または帯2は、鎖線で
示すように伸張して引っ張られている。
【0017】当初、スクレーパー1は柱状ワーク7と離
れている。スクレーパー1の使用時には図中の実線で示
すように、スクレーパー1の帯2を柱状ワーク7の側面
8に押し当てる。すると支持体3が帯2により引かれ、
回動軸4を中心に帯2の方向に傾き、帯2は柱状ワーク
7の形状に倣って側面8を巻込んで接触する。バネ5に
より外方向へ付勢している力は支持体3を介して帯2に
伝わり、帯2が柱状ワーク7の側面8との接触部分を押
付けている。柱状ワーク7を回転しつつその中心軸方向
(縦矢印(a)方向)に移動させると、帯2が柱状ワーク
7の側面8に接触しながら動き、側面8に付着した異物
は、帯2に触れ落下する。
【0018】なお、支持体3が、腕曲した形状であって
もよい。スクレーパー1は、柱状ワーク7の中心軸の同
心円状に回転しながら中心軸方向に移動させてもよい。
複数のスクレーパーを段差をもって同時に柱状ワーク7
に押し当てて、複数の絃2が柱状ワーク7の全側面を取
り巻く構成にしてもよい。
【0019】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明の付
着異物スクレーパーは、断面の寸法や形状が連続して変
化したりロット毎に変化する柱状ワークの側面に付着し
た異物を容易に掻き落とすことができる。予め異物を掻
き落としているので、その後の紙タオルやウェスで、よ
り清浄に払拭するときの操作が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する付着異物スクレーパーの実施
例を示す要部斜視図である。
【図2】本発明を適用する別な付着異物スクレーパーを
示す要部斜視図である。
【符号の説明】
1は付着異物スクレーパー、2は絃または帯、3は支持
体、4は回動軸、5はバネ、6は架体、7は柱状ワー
ク、8は側面、9は突起、13はバネ板である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年3月17日(2000.3.1
7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】付着異物スクレーパー1は、図1のよう
に、絃または帯2の両端が装置の架体6に軸支持された
対の支持体3の先端に各々取り付けられ、支持体3と架
体6とに跨る弾性体5により前記付勢がされていること
が好ましい。この支持体3は、複数の支持板が軸支持さ
れて連なっていてもよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】付着異物スクレーパー1は、絃または帯2
の両端が弓状弧に婉曲して弾性を有する支持体13に支
持されて、前記付勢がされていてもよい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福井 啓太郎 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社群馬事業所内 (72)発明者 清水 一人 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社群馬事業所内 (72)発明者 平沢 秀夫 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社精密機能材料研究所内 Fターム(参考) 3B116 AA06 AA41 AB34 AB42 BA03 BA08 BA23 BA34

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 引っ張り方向に付勢されて両端を弾性
    的に支持された絃または帯が柱状ワークの側面に接し、
    該絃または帯と柱状ワークとの少なくとも一方が移動す
    ることを特徴とする付着異物スクレーパー。
  2. 【請求項2】 該絃または帯の両端が対の支持体に支
    持され、該支持体が弾性体により前記付勢をされて装置
    の架体に軸支持されていることを特徴とする請求項1に
    記載の付着異物スクレーパー。
  3. 【請求項3】 前記支持体が、複数の支持板が軸支持
    されて連なっていることを特徴とする請求項2に記載の
    付着異物スクレーパー。
  4. 【請求項4】 該絃または帯の両端が対のバネ板であ
    る支持体に支持され、該支持体が前記付勢をされて装置
    の架体に固定支持されていることを特徴とする請求項1
    に記載の付着異物スクレーパー。
  5. 【請求項5】 該絃または帯の両端が、弾性を有する
    弓状弧の支持体に支持され、該支持体が前記付勢をされ
    ていることを特徴とする請求項1に記載の付着異物スク
    レーパー。
  6. 【請求項6】 前記絃または帯が静止し、前記柱状ワ
    ークがその中心軸方向に移動することを特徴とする請求
    項1〜5のいずれかに記載の付着異物スクレーパー。
  7. 【請求項7】 前記柱状ワークが静止し、前記絃また
    は帯が該柱状ワークの中心軸方向と平行に移動すること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の付着異物
    スクレーパー。
  8. 【請求項8】 前記柱状ワークがその中心軸方向に移
    動し、前記絃または帯が該柱状ワークの移動方向と逆平
    行に移動することを特徴とする請求項1〜5のいずれか
    に記載の付着異物スクレーパー。
  9. 【請求項9】 前記絃または帯の材質が、合成繊維、
    天然繊維、合成樹脂、ゴム、カーボンファイバー、また
    は金属線であることを特徴とする請求項1〜5のいずれ
    かに記載の付着異物スクレーパー。
  10. 【請求項10】 前記絃または帯に、水、界面活性剤
    の水溶液、有機溶媒をしみ込ませていることを特徴とす
    る請求項1〜5のいずれかに記載の付着異物スクレーパ
    ー。
  11. 【請求項11】 前記弾性体が、ゴムまたはバネであ
    ることを特徴とする請求項2に記載の付着異物スクレー
    パー。
  12. 【請求項12】 前記柱状ワークが光ファイバプリフ
    ォームであることを特徴とする請求項1〜11のいずれ
    かに記載の付着異物スクレーパー。
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