JPH03946Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、例えば印刷すべき紙や布等の表面
に付着したごみや埃を取り除くためのローラクリ
ーナ装置に関し、特に詳しく言うと、ローラクリ
ーナ装置を構成するクリーニングローラに付着し
たごみ等を除くためのローラクリーニングユニツ
トに関する。

［考案の技術的背景］ 紙や布等に印刷をする場合、あるいは写真フイ
ルムを焼付ける場合、これら被処理材料の表面に
静電気で周囲のごみや埃りが付着することがあ
り、このようなごみや埃りを取り除いてから印刷
あるいは焼付をしないと仕上りが悪くなる。

そこで従来は、表面が粘着性を有するローラを
紙面上に何回も繰返し転がすことによりごみ等を
除去していた。そのため、除去に時間がかかり、
また非能率的かつ重労働であつた。この欠点を改
良するため、カーボンブラシで被処理材の表面を
こすつたり、あるいはイオン化空気発生器からの
イオン化空気を吹き付けて静電気を除去し、真空
掃除機でこれらを吸引する方法が採用されてい
る。しかしながら装置が大型化するばかりでな
く、完全にごみ等を除去することができない欠点
があつた。

そこで、本出願人は、昭和60年５月16日に出願
し、昭和62年１月８日に実開昭62−1795号として
公開された実用新案登録出願において、少なくと
も１対のローラをそれらの外周面が接触するよう
に設け、その内の少なくとも一方のローラを粘着
ローラで構成し、この粘着ローラで、被処理材の
表面に付いているごみ等を取り去るローラクリー
ニング装置を提案し、その後これら粘着ローラの
駆動システムについて種々出願した。

［考案が解決しようとする問題点］ このローラクリーナ装置に被処理材を通すこと
によりその表面に付いているごみ等を粘着ローラ
に取り去るので、被処理材の表面は簡単にきれい
になるが、長期間の使用により、粘着ローラの表
面にはごみ等が堆積し、その結果粘着力が弱まつ
てしまう。そのためある程度使用し粘着力が弱ま
つた場合は、クリーニングを中断して、粘着ロー
ラの表面を適当な洗浄剤で拭いたり、汚れがひど
い場合には粘着ローラを装置から取外して洗浄あ
るいは交換をする必要があつた。

そこで、この考案の目的は、簡単な構成により
クリーニング動作を中断することなく容易に粘着
ローラを洗浄することができるローラクリーナ装
置用ローラクリーニングユニツトを提供すること
である。

［問題点を解決するための手段］ この考案のローラクリーナ装置用ローラクリー
ニングユニツトは、クリーニングローラの軸線と
平行にその軸線が延在し、その円周面はクリーニ
ングローラの粘着力より強い粘着力を有するクリ
ーニングローラの表面の汚れを取るための少なく
とも１本の洗浄用ローラと、この洗浄用ローラの
外周面がクリーニングローラの外周面の一部と接
触するように洗浄用ローラの軸方向両端を回転可
能に支持する、支持部材に対して着脱自在な支持
フレームとを有することを特徴とするものであ
る。

［実施例］ 以下、この考案を図面に示す実施例について説
明する。この実施例においては、上下一対ずつの
３組の円筒状のローラを有するローラクリーナ装
置を例にとつている。上部の３本のクリーニング
ローラ１，２，３はゴムあるいは合成樹脂の弾性
材で構成され、これらの表面は粘着性を有してい
る。このような粘着性を有する弾性材としては、
オルガノポリシロキサンエラストマがある。これ
らクリーニングローラ１，２，３は円筒状の弾性
ローラの表面に粘着テープを貼着したものでもよ
い。これらクリーニングローラ１，２，３の外周
面と弾性的に接触する下部の３本のローラ４，
５，６は、被処理材の裏面を保持するだけの場合
は、摩擦抵抗の低い弾性材で構成し、被処理材の
裏面もクリーニングする場合は、クリーニングロ
ーラ１，２，３と同様に粘着性を有する弾性材で
構成してもよい。これらローラ１〜６は２点鎖線
で示す支持フレーム７により各軸方向両端は回転
自在に支持されている。クリーニングローラ１，
２，３の駆動機構は、例えば昭和61年５月１日に
出願した実願昭61−101643号に示したように、ク
リーニングローラ１と３の外側および各クリーニ
ングローラ間にベルト軸を上方に突出しないよう
に平行に延在させ、これらベルト軸と各クリーニ
ングローラ間にエンドレスベルトを懸け渡し、ベ
ルト軸をモータ等により回転駆動するようにして
もよい。

クリーニングローラ１，２，３の上には、支持
フレーム７の上端部に係合する略逆Ｌ字状のアン
グル材１１と、これらアングル材１１の両端を接
続する角パイプ等で構成された連結部材１２とで
構成された支持フレーム１３が着脱自在に載置さ
れている。この支持フレーム１３の各アングル材
１１の垂直部１４には、２つの軸支部１５が下方
に延在するように設けられており、これら軸支部
１５にはベアリングボス１６がその軸心方向をク
リーニングローラ１，２，３の各軸心と平行にな
るように取付けられている。これらベアリングボ
ス１６には洗浄用ローラ１７，１８の軸方向一端
が回転可能に取付けられている。

洗浄用ローラ１７，１８は、第２図に示すよう
に、中空のアルミニウムパイプのような軽量の金
属パイプ２１の外周面にクリーニングローラ１，
２，３より強い粘着力を有する粘着ゴムあるいは
合成樹脂製の弾性粘着材２２を設けたものであ
る。各洗浄用ローラ１７，１８の軸方向両端部に
は、ベアリングボス１６が嵌合されるベアリング
２３が固定されている。

このように構成された洗浄用ローラ１７，１８
は、洗浄用ローラ１７がクリーニングローラ１と
２の外周面と接触するように、そして洗浄用ロー
ラ１８がクリーニングローラ２と３の外周面と接
触するように支持フレーム７上で支持フレーム１
３の位置を調整しながら、支持フレーム１３を位
置させる。これにより２つの洗浄用ローラ１７，
１８は、常時クリーニングローラ１，２，３の外
周面と接触することになる。したがつて、クリー
ニングローラ１，２，３によつて被処理材のクリ
ーニングを行ないながら、これらクリーニングロ
ーラ１，２，３の表面に付着した被処理材のごみ
等を洗浄用ローラ１７，１８に写し取ることとが
でき、クリーニングローラ１，２，３の表面を常
にきれいにしておくことがきる。洗浄用ローラ１
７，１８の表面がクリーニングローラ１，２，３
のごみ等で汚れ洗浄効率が低下した場合には、支
持フレーム１３を持ち上げて、洗浄用ローラ１
７，１８をクリーニングローラ１，２，３から外
した上で、洗浄用ローラ１７，１８を適当な洗剤
等で洗浄すればよい。このような洗浄中もクリー
ニングローラ１，２，３では被処理材のごみ等を
取り除くように動作させていても、洗浄用ローラ
１７，１８を取り除くことにより直ちにクリーニ
ングローラ１，２，３のクリーニング効果は低下
するものではないので、洗浄用ローラ１７，１８
の洗浄中も被処理材のクリーニングを行なうこと
ができる。

なお、上述の説明のように洗浄用ローラ１７，
１８はクリーニングローラ１，２，３によるクリ
ーニング中、常時設置する必要は必ずしもなく、
クリーニングローラ１，２，３が汚れてきたら設
置するようにしてもよいことは勿論である。

また、被処理材の裏面も同時にクリーニングす
る場合は、下部の３本のローラ４，５，６をクリ
ーニングローラ１，２，３と同様に粘着性を有す
る弾性材で構成するが、この場合は、これら下部
ローラ４，５，６の下方に上述したと同様な洗浄
用ローラを支持フレームに着脱自在に支持させれ
ばよい。

［考案の効果］ 以上のように、この考案のローラクリーナ装置
用ローラクリーニングユニツトは、クリーニング
ローラの軸線と平行にその軸線が延在し、その円
周面はクリーニングローラの粘着力より強い粘着
力を有するクリーニングローラの表面の汚れを取
るための少なくとも１本の洗浄用ローラと、この
洗浄用ローラの外周面がクリーニングローラの外
周面の一部と接触するように洗浄用ローラの軸方
向両端を回転可能に支持する、支持部材に対して
着脱自在な支持フレームとを有することを特徴と
するもので、その構成は簡単であり、安価に提供
できる。さらに、支持フレームは支持部材に対し
て着脱自在であるから、クリーニングローラによ
る被処理材のクリーニング中でもローラクリーニ
ングユニツトの取付け、取外しは簡単に行なうこ
とができ、ローラクリーニングユニツトが汚れた
場合は、クリーニング中でもクリーニングローラ
の動作を停めることなく行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案の一実施例を概略的に示す
斜視図、第２図は、ローラクリーニングユニツト
のみを一部切断して示す斜視図である。 図面において、１，２，３はクリーニングロー
ラ、７，１３は支持フレーム、１１はアングル
材、１２は連結部材、１７，１８は洗浄用ロー
ラ、２１は金属パイプ、２２は弾性粘着材であ
る。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 支持部材に軸方向両端が回転可能に支持さ
   れ、直径方向に間隔を置いて複数本配置され、
   各円周面は被処理材の表面をクリーニングする
   ため粘着性を有するクリーニングローラと、前
   記被処理材の裏面を移動可能に支持する保持手
   段とを備えたローラクリーナ装置において、前
   記各クリーニングローラの軸線と平行にその軸
   線が延在し、その円周面は前記クリーニングロ
   ーラの前記粘着力より強い粘着力を有する前記
   クリーニングローラの表面の汚れを取るための
   少なくとも１本の洗浄用ローラと、この洗浄用
   ローラの外周面が前記各クリーニングローラの
   外周面の一部と接触するように前記洗浄用ロー
   ラの軸方向両端を回転可能に支持する、前記支
   持部材に対して着脱自在な支持フレームとを有
   することを特徴とするローラクリーナ装置用ロ
   ーラクリーニングユニツト。 (2) 実用新案登録請求の範囲第１項において、前
   記洗浄用ローラは隣接する前記クリーニングロ
   ーラの各外周面と接触可能に配置されているこ
   とを特徴とするローラクリーナ装置用ローラク
   リーニングユニツト。 (3) 実用新案登録請求の範囲第１項において、前
   記各洗浄用ローラは前記各クリーニングローラ
   に一対一で対応するように配置されていること
   を特徴とするローラクリーナ装置用ローラクリ
   ーニングユニツト。 (4) 実用新案登録請求の範囲第１項において、前
   記保持手段も前記クリーニングローラと同様な
   クリーニングローラで構成され、裏面用のこれ
   らクリーニングローラの外周面と接触するよう
   に裏面用洗浄用ローラを有し、これら裏面用洗
   浄用ローラは裏面用支持部材により前記支持部
   材に対して着脱自在な裏面用支持フレームに支
   持されているこを特徴とするローラクリーナ装
   置用ローラクリーニングユニツト。