JP2000216538A - 多層プリント配線板の製造方法 - Google Patents

多層プリント配線板の製造方法

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JP2000216538A
JP2000216538A JP1706199A JP1706199A JP2000216538A JP 2000216538 A JP2000216538 A JP 2000216538A JP 1706199 A JP1706199 A JP 1706199A JP 1706199 A JP1706199 A JP 1706199A JP 2000216538 A JP2000216538 A JP 2000216538A
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Teruo Nakagawa
照雄 中川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形不良を少なくすることができる多層プリ
ント配線板の製造方法を提供する。 【解決手段】 回路11を有するコア基板3の表面に樹
脂ワニス2を配置する。コア基板3の表面に配置した樹
脂ワニス2を半硬化状態にした後、一対の長尺の金属箔
1の間に複数個のコア基板3を供給して複数個の組み合
わせ材4を形成する。組み合わせ材4を加熱加圧して組
み合わせ材4の金属箔1とコア基板3を一体化する。隣
り合う組み合わせ材4の間において金属箔1を切断する
ことによって、金属箔1とコア基板3が一体化された組
み合わせ材4を分割する。隣り合う組み合わせ材4の間
の金属箔1を切断する際に発生する切断屑が樹脂ワニス
2とコア基板3の間に侵入しにくくすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外層と内層に回路
を有する多層プリント配線板の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】最近の多層プリント配線板は全体の厚み
が非常に薄く形成されているが、このような薄い多層プ
リント配線板を形成するにあたっては、シーケンシャル
な積み上げ工法、いわゆるビルドアップ工法が採用され
ている。ビルドアップ工法は次のようにして行なわれ
る。まず、金属箔の片面に半硬化状態の樹脂層を設けて
樹脂付き金属箔を形成する。次に、表面に回路を有する
コア基板(内層用基板)の表面に樹脂層を向けて樹脂付
き金属箔をコア基板に重ね合わせることによって、組み
合わせ材を形成する。次に、この組み合わせ材を加熱加
圧して半硬化状態の樹脂層を硬化させて絶縁層を形成す
ると共に、樹脂層の硬化でコア基板と金属箔と絶縁層を
一体化することによって積層板を形成する。次に、この
積層板にスルーホールを形成したり金属箔にエッチング
等を施して回路を形成したりして回路板を形成する。次
に、この回路板をコア基板として上記と同様に樹脂付き
金属箔を重ね合わせると共に加熱加圧して積層板を形成
する。このようにして樹脂付き金属箔の積層とスルーホ
ール形成や回路形成などの加工とを交互に行うことによ
って、ビルドアップ工法により多層プリント配線板を形
成するのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記の多層プリ
ント配線板の製造方法では、コア基板の大きさに対応さ
せて樹脂付き金属箔を所定の大きさに切断した後、樹脂
付き金属箔をコア基板に重ね合わせているので、切断に
より発生する金属箔の切断屑が樹脂付き金属箔に付着し
ている状態で樹脂付き金属箔がコア基板に重ねられる場
合があり、この切断屑が樹脂付き金属箔の樹脂層とコア
基板の間に侵入して加熱加圧成形されると、切断屑が侵
入した箇所に打痕などが発生して成形不良を引き起こす
という問題があった。
【0004】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、成形不良を少なくすることができる多層プリント
配線板の製造方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
多層プリント配線板の製造方法は、回路11を有するコ
ア基板3の表面に樹脂ワニス2を配置し、コア基板3の
表面に配置した樹脂ワニス2を半硬化状態にした後、一
対の長尺の金属箔1の間に複数個のコア基板3を供給し
て複数個の組み合わせ材4を形成し、組み合わせ材4を
加熱加圧して組み合わせ材4の金属箔1とコア基板3を
一体化し、隣り合う組み合わせ材4の間において金属箔
1を切断することによって、金属箔1とコア基板3が一
体化された組み合わせ材4を分割することを特徴とする
ものである。
【0006】また本発明の請求項2に係る多層配線板の
製造方法は、請求項1の構成に加えて、複数個のコア基
板3が連なって形成されるコア基板原板6の表面に樹脂
ワニス2を配置し、コア基板原板6の表面に配置した樹
脂ワニス2を半硬化状態にした後、コア基板原板6を切
断することによって、表面に半硬化状態の樹脂ワニス2
が配置されたコア基板3を形成することを特徴とするも
のである。
【0007】また本発明の請求項3に係る多層配線板の
製造方法は、請求項1又は2の構成に加えて、一対の長
尺の金属箔1の間に複数個のコア基板3を連続的に供給
して複数個の組み合わせ材4を形成することを特徴とす
るものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0009】金属箔1は、従来から多層プリント配線板
の回路を形成するのに用いられている銅箔などを使用す
ることができる。この金属箔1は長尺であって、少なく
とも二個以上の多層プリント配線板を形成することがで
きる程度、すなわち、少なくとも二個以上のコア基板3
を並べた長さよりも長くなるように形成されている。
【0010】樹脂ワニス2は、従来からプリプレグの製
造に用いられているものを使用することができ、例え
ば、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂(非感光性樹脂)
とジシアンジアミドなどの硬化剤をジメチルホルムアミ
ド(DMF)やメチルエチルケトン(MEK)などの溶
剤に溶解させた液状ワニスを用いることができる。さら
に具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都
化成社製のFR−4タイプのエポキシ樹脂)とジシアン
ジアミドを主成分とし、これらをMEKとDMFの2:
1の混合溶媒に溶解して40重量%濃度の樹脂ワニス2
を調製することができる。
【0011】コア基板3は、図3に示すように絶縁層1
0の両表面に回路11を設けると共に絶縁層10を貫通
するスルーホール18を形成したものを使用することが
でき、例えば、長尺の両面銅張り積層板の銅箔にエッチ
ング等を施して一個のコア基板3に形成される回路11
やスルーホール18を複数個(複数モジュール)形成す
ることによって、複数個のコア基板3が横に連なった状
態のコア基板原板6を形成し、このコア基板原板6を所
定の大きさに切断して(図3に切断位置を破線で示
す)、複数個のコア基板3を形成することができる。
【0012】そして上記の材料を用いて多層プリント配
線板を製造するにあたっては、次のようにして行う。ま
ず、表面に半硬化状態の樹脂ワニス2を有するコア基板
3を形成する。表面に半硬化状態の樹脂ワニス2を有す
るコア基板3を形成するにあたっては二通りの方法があ
る。一つの方法は、上記のようにコア基板原板6を切断
してコア基板3を形成した後、図4に示すように、コア
基板3の両方の表面に樹脂ワニス2を塗布や印刷などの
方法で配置し、次に、樹脂ワニス2を加熱して乾燥し、
さらに半硬化状態(Bステージ状態)にするものであ
る。樹脂ワニス2はコア基板3の表面の必要箇所のみに
配置されるが、コア基板3の表面のほぼ全面に亘って配
置される。樹脂ワニス2を塗布する場合はカーテンコー
ターやロールコーターなどの塗布装置を用いることがで
き、塗布装置に対して複数枚のコア基板3を連続的に送
りつつ樹脂ワニス2を各コア基板3に対して間欠的に塗
布することによって、樹脂ワニス2を複数枚のコア基板
3に連続的に塗布するのである。また、樹脂ワニス2を
加熱するにあたっては、図5に示すように、樹脂ワニス
2を塗布した複数枚のコア基板3を加熱炉17に連続的
に送って通過させるようにし、コア基板3に配置された
樹脂ワニス2を連続的に加熱して乾燥及び半硬化状態に
することができる。
【0013】表面に半硬化状態の樹脂ワニス2を有する
コア基板3を形成する他の方法は、図6に示すように、
複数枚のコア基板3に分割する前のコア基板原板6にお
いて、その両方の表面に樹脂ワニス2を塗布や印刷など
の方法で配置し、次に、樹脂ワニス2を加熱して乾燥
し、さらに半硬化状態(Bステージ状態)にするもので
ある。樹脂ワニス2は各コア基板3に対応した位置でコ
ア基板3の表面とほぼ同等の大きさとなるように配置さ
れるが、コア基板原板6の表面のほぼ全面に亘って配置
される。樹脂ワニス2を塗布する場合はカーテンコータ
ーやロールコーターなどの塗布装置を用いることがで
き、塗布装置に対してコア基板原板6を長尺方向と略平
行に送りつつ樹脂ワニス2を間欠的に塗布することによ
って、樹脂ワニス2を各コア基板3に対応した位置に連
続的に塗布するのである。また、樹脂ワニス2を加熱す
るにあたっては、図7に示すように、樹脂ワニス2を塗
布した長尺のコア基板原板6を加熱炉17に連続的に送
って通過させるようにし、コア基板原板6の複数箇所に
塗布された樹脂ワニス2を連続的に加熱して乾燥及び半
硬化状態にすることができる。そしてこの後、図3と同
様の切断位置でコア基板原板6を切断することによっ
て、表面に半硬化状態の樹脂ワニス2を有するコア基板
3を複数個形成するようにする。
【0014】次に、一対の長尺の金属箔1の間に複数個
のコア基板3を供給して複数個の組み合わせ材4を形成
すると共に複数枚の組み合わせ材4を上下に重ね合わせ
るようにする。このような組み合わせ材4を形成しなが
ら上下に重ね合わせるようにする方法には二通りある。
一つの方法は、図1に示すような一対の金属箔供給機2
0、21を用いる。金属箔供給機20、21は、供給機
本体22の水平方向の略中央部に供給ロール23を設け
ると共に供給ロール23の下側において一対のガイドロ
ール24を水平方向に並べて供給機本体22に設けて形
成されている。また、金属箔供給機20,21はそれぞ
れ独立して水平方向に移動自在に形成されている。そし
て金属箔供給機20、21には斜め上方から金属箔1が
供給されており、金属箔供給機20、21に供給された
金属箔1は供給ロール23の表面に接触すると共にガイ
ドロール24の間を通って金属箔供給機20,21の下
側に送り出されるようになっている。この金属箔1の送
り出しは金属箔供給機20,21の水平方向の移動によ
って行われる。つまり、金属箔供給機20,21を水平
方向の一方の移動端部から他方の移動端部へと移動する
ことによって、ロール状に巻かれた二つの金属箔1を解
きつつ金属箔供給機20、21にそれぞれ供給し、この
金属箔1を供給ロール23とガイドロール24でガイド
しながら金属箔供給機20,21の下側に送り出すよう
にするのである。
【0015】そしてこの金属箔供給機20,21を用い
て、組み合わせ材4を形成しながら上下に重ね合わせる
にあたっては次のようにして行う。 (1)半硬化状態の樹脂ワニス2を表面に有するコア基
板3を金属箔供給機20,21の下側に水平状態で配置
する。 (2)一方の金属箔供給機20を一方の移動端部から他
方の移動端部へ水平方向に移動させることによって、金
属箔1を下側に送り出してコア基板3の樹脂ワニス2の
上に重ね合わせる。 (3)コア基板3に重ねた金属箔1の上に成形プレート
19を重ね合わせる。 (4)上記(2)で移動した一方の金属箔供給機20を
上記(2)とは逆方向に水平に移動させることによっ
て、金属箔1を下側に送り出して上記(3)で重ねた成
形プレート19の上に重ね合わせる。 (5)半硬化状態の樹脂ワニス2を表面に有する他のコ
ア基板3を上記(4)で重ねた金属箔1の上に水平状態
でさらに重ね合わせる。 (6)他方の金属箔供給機21を一方の移動端部から他
方の移動端部へ水平方向に移動させることによって、金
属箔1を下側に送り出して上記(5)で配置したコア基
板3の樹脂ワニス2の上に重ね合わせる。 (7)上記(6)でコア基板3に重ねた金属箔1の上に
さらに他の成形プレート19を重ね合わせる。 (8)上記(6)で移動した他方の金属箔供給機21を
上記(6)とは逆方向にに水平に移動させることによっ
て、金属箔1を下側に送り出して上記(7)で重ねた成
形プレート19の上に重ね合わせる。
【0016】このようにして(1)〜(8)の工程を繰
り返し行うことによって、コア基板3とその上下両側に
重ね合わされた金属箔1からなる複数個の組み合わせ材
4を上下に重ね合わせた状態で積み重ねることができ
る。この時、上下に隣り合う組み合わせ材4は金属箔1
の折り返し屈曲された一部分を介してつながっており、
この金属箔1の折り返し屈曲された部分は切断部5とし
て形成されている。
【0017】組み合わせ材4を形成しながら上下に重ね
合わせるようにする他の方法は、一対の金属箔1を対向
させて配置し、次に、対向する金属箔1の間にコア基板
3を挿入して供給し、コア基板3の樹脂ワニス2の表面
に金属箔1を重ね合わせて組み合わせ材4を形成するも
のである。具体的には、図2に示すようにして複数個の
組み合わせ材4を連続的に形成して上下に積み重ねるよ
うにする。つまり、一対のラミネートロール13を対向
させてほぼ水平に並べて配置し、このラミネートロール
13の間に上側において、一対の金属箔1を対向させて
配置すると共に対向させた金属箔1の間にコア基板3を
供給し、この状態で長尺の金属箔1を下方に進行させて
ラミネートロール13の間に金属箔1と樹脂ワニス2を
配置したコア基板3とを通過させることによって、ラミ
ネートロール13で金属箔1と樹脂ワニス2とコア基板
3を圧締してラミネートロール13の下側に組み合わせ
材4を形成することができる。そして長尺の金属箔1を
ラミネートロール13の上側から下側に向かって連続的
に進行させると共に、ラミネートロール13の間に上側
において対向させた金属箔1の間にコア基板3を連続的
に供給することによって、複数個の組み合わせ材4を連
続的に形成することができる。このように形成される組
み合わせ材4は金属箔1の一部分を介して上下につなが
っており、この隣り合う組み合わせ材4の間の金属箔1
の一部分は切断部5として形成されている。この切断部
5は後述の折り返しや切断が行いやすいように、100
〜200mmに設定するのが好ましい。
【0018】この後、切断部5を折り返して複数個の組
み合わせ材4を上下に重ね合わせる。複数個の組み合わ
せ材4を上下に重ね合わせるにあたっては、図2に示す
ような折り曲げ機15を用いて連続的に行うようにす
る。折り曲げ機15は一対の棒材16を略水平方向に並
べて形成されるものであって、上記のラミネートロール
13の下側において、上下方向及び水平方向に移動自在
に形成されている。そしてまず、上下に隣り合う組み合
わせ材4の間の切断部5を折り曲げ機15の棒材16の
間に位置させた状態で、折り曲げ機15を水平方向の一
方の移動端部から他方の移動端部へと移動させる。この
ことで折り曲げ機15の下側に位置する組み合わせ材4
を水平状態にする。次に、成形性を向上させるために、
水平状態となった組み合わせ材4の上に成形プレート1
9を載置する。次に、折り曲げ機15を上に移動させて
一個の組み合わせ材4を棒材16の間に通過させると共
に、通過させた組み合わせ材4の上側の切断部5を棒材
16の間に位置させる。次に、折り曲げ機15を上記と
は逆に水平方向の他方の移動端部から一方の移動端部へ
と移動させる。このことで棒材16の間に位置する切断
部5が折り返されると共に、折り曲げ機15の下側に位
置する組み合わせ材4が水平状態となって、下側の成形
プレート19の上に積み重ねられる。このようにして切
断部5を折り返し屈曲して複数個の組み合わせ材4を順
次水平状態にしていくことによって、成形プレート19
を介して複数個の組み合わせ材4を連続的に上下に重ね
合わせることができる。
【0019】図1、図2のようにして複数個の組み合わ
せ材4を上下に重ね合わせた後、積み重ねられた複数個
の組み合わせ材4をプレス成形機で同時に加熱加圧成形
して半硬化状態の樹脂ワニス2を硬化させて絶縁層を形
成すると共に、樹脂ワニス2の硬化でコア基板3と金属
箔1と絶縁層を一体化することによって積層板を形成す
る。この時の成形条件は樹脂ワニス2の種類等によって
異なるが、例えば、加熱温度180〜200℃、圧力
9.0〜30.0Pa、時間130〜150分に設定す
ることができる。また、組み合わせ材4の加熱はプレス
成形機で発生させた熱を組み合わせ材4に供給して行っ
ても良いが、金属箔1に給電してこの時に金属箔1で発
生する熱で組み合わせ材4を加熱するようにしても良
い。
【0020】次に、金属箔1を切断部5の部分で切断し
て複数個の積層板に分割する。この後、各積層板にスル
ーホールを形成したり、外層の金属箔1にエッチング等
を施して回路を形成したりすることによって、多層プリ
ント配線板を形成することができる。この多層プリント
配線板はそのまま製品としても良いし、上記のコア基板
3として用いてさらに積層化しても良い。
【0021】このように本発明にあっては、一対の長尺
の金属箔1の間に複数個のコア基板3を供給して複数個
の組み合わせ材4を形成し、組み合わせ材を加熱加圧し
て組み合わせ材の金属箔とコア基板を一体化した後、隣
り合う組み合わせ材4の間の切断部5(金属箔1の一
部)を切断することによって、金属箔とコア基板が一体
化された組み合わせ材4を分割するので、切断部5を切
断する際に発生する切断屑が樹脂ワニス2とコア基板3
の間に侵入しにくくすることができ、打痕などの成形不
良が発生しにくくなるものである。
【0022】また一対の長尺の金属箔1を対向させて配
置し、金属箔1を進行させつつ樹脂ワニス2を有するコ
ア基板3を連続的に供給して組み合わせ材4を形成する
ので、コア基板3の大きさに対応させて金属箔1を所定
の大きさに切断したり、小さく切断された金属箔1をコ
ア基板3に正確に位置合わせてしてから重ね合わせたり
する必要が無く、金属箔1とコア基板3の重ね合わせを
容易に連続して行うことができ、製造効率を高くするこ
とができるものである。しかもコア基板3の大きさに対
応させて金属箔1を所定の大きさに切断する場合に比べ
て、半端な金属箔1の破片の発生が少なくなり、ゴミの
発生を少なくすることができる。
【0023】また、コア基板3が供給される部分のみに
樹脂ワニス2を配置するので、コア基板3と金属箔1を
接着しない箇所すなわち切断部5には樹脂ワニス2が配
置されないようにすることができ、樹脂ワニス2の無駄
がなくなり、しかも大きな力を要することなく切断部5
での折り返しを容易に行うことができるものである。さ
らに、コア基板3あるいはコア基板原板6への樹脂ワニ
ス2の配置、樹脂ワニス2の半硬化、組み合わせ材4の
形成、組み合わせ材4の重ね合わせを一連の連続したラ
インで行うことができ、製造効率をさらに高くすること
ができるものである。
【0024】尚、本発明において、金属箔1の代わりに
離型シートを用いることができる。この場合、形成され
る積層板から離型シートを剥がしてコア基板3として用
いることができる。
【0025】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1の発明
は、回路を有するコア基板の表面に樹脂ワニスを配置
し、コア基板の表面に配置した樹脂ワニスを半硬化状態
にした後、一対の長尺の金属箔の間に複数個のコア基板
を供給して複数個の組み合わせ材を形成し、組み合わせ
材を加熱加圧して組み合わせ材の金属箔とコア基板を一
体化し、隣り合う組み合わせ材の間において金属箔を切
断することによって、金属箔とコア基板が一体化された
組み合わせ材を分割するので、隣り合う組み合わせ材の
間の金属箔を切断する際に発生する切断屑が樹脂ワニス
とコア基板の間に侵入しにくくすることができ、打痕な
どの成形不良を発生させにくくすることができるもので
ある。
【0026】また本発明の請求項2の発明は、複数個の
コア基板が連なって形成されるコア基板原板の表面に樹
脂ワニスを配置し、コア基板原板の表面に配置した樹脂
ワニスを半硬化状態にした後、コア基板原板を切断する
ことによって、表面に半硬化状態の樹脂ワニスが配置さ
れたコア基板を形成するので、樹脂ワニスの配置及び半
硬化を複数個のコア基板に対して連続して行うことがで
き、製造効率を高くすることができるものである。
【0027】また本発明の請求項3の発明は、一対の長
尺の金属箔の間に複数個のコア基板を連続的に供給して
複数個の組み合わせ材を形成するので、コア基板の大き
さに対応させて金属箔を所定の大きさに切断したり、小
さく切断された金属箔をコア基板に正確に位置合わせて
してから重ね合わせたりする必要が無く、金属箔とコア
基板の重ね合わせを容易に連続して行うことができ、製
造効率をさらに高くすることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す概略図であ
る。
【図2】同上の他例を示す概略図である。
【図3】同上のコア基板を示す断面図である。
【図4】同上の樹脂ワニスが配置されたコア基板を示す
概略図である。
【図5】同上のコア基板に配置された樹脂ワニスの乾燥
及び半硬化工程を示す概略図である。
【図6】同上の樹脂ワニスが配置されたコア基板原板を
示す概略図である。
【図7】同上のコア基板原板に配置された樹脂ワニスの
乾燥及び半硬化工程を示す概略図である。
【符号の説明】
1 金属箔 2 樹脂ワニス 3 コア基板 4 組み合わせ材 6 コア基板原板 11 回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回路を有するコア基板の表面に樹脂ワニ
    スを配置し、コア基板の表面に配置した樹脂ワニスを半
    硬化状態にした後、一対の長尺の金属箔の間に複数個の
    コア基板を供給して複数個の組み合わせ材を形成し、組
    み合わせ材を加熱加圧して組み合わせ材の金属箔とコア
    基板を一体化し、隣り合う組み合わせ材の間において金
    属箔を切断することによって、金属箔とコア基板が一体
    化された組み合わせ材を分割することを特徴とする多層
    プリント配線板の製造方法。
  2. 【請求項2】 複数個のコア基板が連なって形成される
    コア基板原板の表面に樹脂ワニスを配置し、コア基板原
    板の表面に配置した樹脂ワニスを半硬化状態にした後、
    コア基板原板を切断することによって、表面に半硬化状
    態の樹脂ワニスが配置されたコア基板を形成することを
    特徴とする請求項1に記載の多層プリント配線板の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 一対の長尺の金属箔の間に複数個のコア
    基板を連続的に供給して複数個の組み合わせ材を形成す
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の多層プリン
    ト配線板の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107911957A (zh) * 2017-12-15 2018-04-13 珠海杰赛科技有限公司 一种可防止芯板翘曲的印刷电路板的压合方法

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CN107911957A (zh) * 2017-12-15 2018-04-13 珠海杰赛科技有限公司 一种可防止芯板翘曲的印刷电路板的压合方法

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