JP2000216253A - 半導体集積回路装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体集積回路装置及びその製造方法

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JP2000216253A JP11014245A JP1424599A JP2000216253A JP 2000216253 A JP2000216253 A JP 2000216253A JP 11014245 A JP11014245 A JP 11014245A JP 1424599 A JP1424599 A JP 1424599A JP 2000216253 A JP2000216253 A JP 2000216253A
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    • H01L2224/12Structure, shape, material or disposition of the bump connectors prior to the connecting process
    • H01L2224/13Structure, shape, material or disposition of the bump connectors prior to the connecting process of an individual bump connector

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザ熔断型ヒューズを用いることによって
顕在化される信頼性低下を引き起こさないフリップチッ
プ型半導体集積回路を提供する。 【解決手段】 フリップチップ型半導体集積回路に、ア
ンチヒューズのようなプログラム素子を有する回路(8
5)採用する。前記プログラム素子は、その電流経路に
所定の電位差が形成されることによって当該電流経路の
状態が高抵抗状態から低抵抗状態に又は低抵抗状態から
高抵抗状態に不可逆的に変化される構造を持つ。前記電
位差を形成する為の電圧の入力端子はパッド電極(8
6,87)とされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板に回路
基板実装用の半田バンプ等の突起状電極(以下単にバン
プ電極とも称する)が形成され、更に、半導体集積回路
の所定部分の機能を恒久的に若しくは不可逆的に変更す
るプログラム素子を搭載した半導体集積回路装置(以
下、半導体集積回路装置を単に半導体集積回路とも称す
る)に係り、例えば、メモリ及び論理回路等を混載した
システムLSI等に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】回路基板実装用のバンプ電極を有する半
導体集積回路(以下単にフリップチップ型半導体集積回
路とも称する)について記載された文献の例として、特
開平5−218042号、特開平8−250498号、
及び米国特許第5547740号の各公報には、本明細
書で言うところのフリップチップ型半導体集積回路の基
本形態の一つが示されている。すなわち、フリップチッ
プ型半導体集積回路は、例えばそのチップのボンディン
グパッドから再配置配線を引き回し、再配置配線に接続
するバンプ電極をチップの表面にアレイ状に配置し(エ
リアアレイ状に配置し)、エリアアレイ状に配置された
バンプ電極を表面保護膜から露出させて成る。これによ
って、バンプ電極の間隔を拡大し、実装基板の配線にバ
ンプ電極を接続するという基板実装を容易にすると共
に、配線間隔の広い低コスト実装基板の利用を可能にす
るものである。
【0003】また、半導体集積回路では、その不良回路
部分を冗長回路に置き換える救済等にプログラム素子が
用いられている。前記プログラム素子として、例えば金
属膜やポリシリコン膜から成るヒューズが多用され、レ
ーザ光の照射で熔断することによってプログラムされ
る。ヒューズに対するプログラムは、プローブテストの
後に実施される。この段階でウェーハの表面のパッシベ
ーション膜にはボンディングパッドやヒューズを露出す
る開口が形成されており、例えばボンディングパッドを
用いてプローブテストが行なわれる。プローブテストで
は不良の所在が判明し、不良部分を救済回路で置き換え
可能なように選択的なレーザ光の照射によって前記ヒュ
ーズに対するプログラムが行なわれる。
【0004】別のプログラム素子として電気ヒューズが
ある。例えば米国特許第5110753号公報には、電
気ヒューズの一種であるアンチヒューズを、DRAMの
欠陥救済等に用いる技術が記載されている。アンチヒュ
ーズは、絶縁状態の酸化膜の絶縁破壊によってプログラ
ム可能な構成を有する。更に、米国特許第574255
5号公報には、アンチヒューズの例として、p型ウェル
領域に酸化膜を用いてキャパシタを構成し、キャパシタ
のウェル電極に負電圧を、酸化膜上のプレート電極に正
電圧を印加してゲート酸化膜を絶縁破壊する例が示され
ている。電気ヒューズを用いた半導体集積回路について
記載されたその他の文献として、米国特許第53246
81号公報等がある。
【0005】その他のプログラム素子として電気的に書
き込み可能であって消去可能なEEPROMやフラッシ
ュメモリなどの、プログラム状態を可逆的に変更可能な
不揮発性記憶素子がある。米国特許第5742555号
公報にはそのようなプログラム素子を有するDRAMに
ついて記載が有る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、前記フリ
ップチップ型半導体集積回路に、欠陥救済、モード設
定、そしてトリミング用にプログラム素子を搭載する事
について検討した。
【0007】最初に検討したプログラム素子はレーザで
熔断可能なヒューズである。ポリシリコン膜から成るヒ
ューズ(ポリシリコンヒューズ)は、例えば、半導体基
板上のウェル領域に設けられた素子分離領域の上部に長
方形状に形成され、その一端が、複数層の金属配線を介
して選択トランジスタのソース領域に接続され、他端が
金属配線を介して接地電位に接続されている。前記ポリ
シリコンヒューズの上部には、前記複数層の金属配線間
の層間絶縁膜及びパッシベーション膜が積層された後、
レーザー光を照射するための照射窓を開口するために、
上記積層膜をエッチングして最終的に膜厚0.5〜1μ
mの絶縁膜が残されている。このように構成されたポリ
シリコンヒューズを熔断する際には、前記絶縁膜を通じ
てレーザー光が照射される。例えば、ポリシリコン膜の
幅が2μm、配置の間隔が5μm、レーザー光を照射す
るための照射窓が幅10μmに設計されている。このと
き、強度1.5μJ、スポット径6μmのHe−Neレ
ーザーを照射することにより、ポリシリコンヒューズを
熔断することができる。
【0008】しかしながら、従来のポリシリコンヒュー
ズをレーザー光照射によって熔断する方式には以下の問
題点のあることが本発明者によって明らかにされた。
【0009】第1の問題点は、上記レーザー光を照射す
るために照射窓を開口する処理が非常に困難になりつつ
あることである。特に近年、急速に市場が拡大しつつあ
る高速のロジック回路やアナログ回路を大容量DRAM
等と混載する、いわゆるシステムLSI製品において
は、ロジック回路が5層以上の金属配線層を必要とする
ことから、ポリシリコンヒューズから最上部のパッシベ
ーション膜までの絶縁膜の厚さが5μm以上に厚くなる
ため、ヒューズ上部に厚さ0.5μm程度に絶縁膜を残
すエッチングをウェーハ全面にわたって均一に行うこと
が技術的に困難となっている。ヒューズ上部の絶縁膜厚
さが1μm以上残った場合は、レーザー光の入射強度が
弱まり熔断が不十分となる。また、ヒューズ上部の絶縁
膜厚さが0.5μm以下に薄くなった場合は、その後の
プロセス処理のバラツキによってはヒューズ表面が露出
する危険性があり、熔断されていないヒューズが断線す
る不良発生の確率が著しく高くなる。
【0010】第2の問題点は、前記フリップチップ型半
導体集積回路では、製造工程の方式上、従来のレーザー
光照射によってヒューズを熔断することが不可能となる
ことである。従来の製造工程では、金属配線層上部に水
分の侵入を防止するためのパッシベーション膜の形成が
完了した段階で、ウェーハ状態でクリンルーム内で行う
製造工程が終了する。その後、プローブテストと救済を
行った後、パッケージへの組み立てが行われ、最終の選
別が実施されている。一方、フリップチップ型半導体集
積回路においては、製造コストをさらに削減するため、
パッシベーション膜形成の後に、リードフレームに類似
する金属配線(再配置配線)の形成と半田バンプ電極の
堆積までをウェーハ状態でクリンルーム内で行うもので
ある。このフリップチップ型半導体集積回路において、
従来のレーザー光照射によってヒューズを熔断する方式
を適用すると、熔断されたヒューズ上部にリードフレー
ムに類似する再配置配線を構成するための金属配線の堆
積と加工が行われることになり、ポリシリコンヒューズ
の腐食と腐食部分からの水の侵入による信頼性低下を免
れない。これにより、本発明者は、フリップチップ型半
導体集積回路ではレーザー光照射によってヒューズを熔
断する方式に代る、何らかの電気的にプログラムが行え
る方式の必要性を見出した。
【0011】第3の問題点は、ポリシリコンヒューズが
比較的に大きなレイアウト面積を必要とする点である。
1本のヒューズには少なくとも5×10μm2のレイア
ウト面積が必要であり、ヒューズ本数の上限を決める大
きな要因となっている。
【0012】次に、プログラム素子として、電気的に書
き込み可能であって消去可能な不揮発性記憶素子を採用
する事についても検討した。これによれば、プログラム
素子の数が少なくて済むような場合には電気的書き込み
等の為の周辺回路によるチップ占有面積が相対的に大き
くなり、面積効率の点で不利な場合のあることが明らか
にされた。
【0013】上記検討結果により、本発明者は、フリッ
プチップ型半導体集積回路のプログラム素子としてアン
チヒューズなどの電気ヒューズを採用する事に優位性を
見出した。このとき更に、アンチヒューズにおいて絶縁
破壊のための電圧印加は半導体集積回路の製造段階での
み必要な処理であるから、半導体集積回路の大規模化に
よって多数のバンプ電極を形成しなければならないとい
うような事情の下では、絶縁破壊の為に専用バンプ電極
を設ける余裕のない場合のある事が本発明者によって明
らかにされた。また、フリップチップ型半導体集積回路
においてバンプ電極は回路基板実装用の端子であるか
ら、その応力・歪状態は直接的にチップに伝達されるの
で、それを緩和させる手段の必要性が本発明者によって
認識された。
【0014】本発明者は更に観点を変えて、フリップチ
ップ型半導体集積回路のボンディングオプションについ
て検討した。ボンディングオプションは、例えば半導体
集積回路の動作モード設定用電極に割り当てられたボン
ディングパッドをフローティングにするか電源端子に接
続するか等に応じて動作モードを決定するようにした手
法である。ボンディングオプションでは、半導体チップ
の所定のボンディングパッドをパッケージのどのリード
ピンにボンディングするかを、組み立て時に選択すれば
よい。しかしながら、フリップチップ型半導体集積回路
においてバンプ電極は直接回路基板に実装される端子で
あって、パッケージのリードピンに相当され、ウェーハ
プロセスを全て完了した後は、最早ボンディングオプシ
ョンのような処置を施す事は物理的に不可能である。特
定のボンディングパッドのような電極パッドに接続すべ
きバンプ電極を変更するには、ウェーハプロセスの段階
で、前記所定のボンディングパッドのような電極パッド
からバンプ電極に至る配線パターンを個別に変更しなけ
ればならない。これに対して、本発明者は、ボンディン
グオプションと同等の融通性若しくは使い勝手を得るに
は、一旦そのような配線パターンを完成したフリップチ
ップ型半導体集積回路を後から機能設定できるようにす
る事が必要であるという認識に立った。
【0015】本発明の目的は、プログラム素子としてレ
ーザで熔断可能なヒューズを用いることによって顕在化
される信頼性低下を引き起こさないフリップチップ型半
導体集積回路、そしてその製造方法を提供することにあ
る。
【0016】本発明の別の目的は、フリップチップ型半
導体集積回路のプログラム素子の状態を電気的に変更す
るために必要となる電極がその他の用途の突起状電極の
数を制限しない半導体集積回路を提供することにある。
【0017】本発明の更に別の目的は、フリップチップ
型半導体集積回路において突起状電極を介して半導体基
板に与えられる応力・歪状態を緩和させることができる
半導体集積回路を提供することにある。
【0018】本発明の更に別の目的は、機能設定などに
関してボンディングオプションと同等の融通性を容易に
得る事が出来るフリップチップ型半導体集積回路、そし
てその製造方法を提供することにある。
【0019】本発明のその他の目的は、検査並びにプロ
グラム素子の状態変更を伴う必要な機能選択及び救済を
能率的に行ってフリップチップ型半導体集積回路を製造
することができる製造方法を提供する事にある。
【0020】本発明の前記並びにその他の目的と新規な
特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるで
あろう。
【0021】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記
の通りである。
【0022】〔1〕本発明ではフリップチップ型半導体
集積回路に電気ヒューズのようなプログラム素子(1)
を採用する。すなわち、半導体集積回路は、半導体基板
(10)と、前記半導体基板上の素子形成層(半導体領
域、配線層及び絶縁層を含む回路素子形成領域)に形成
された複数の回路素子(1,2)と、前記素子形成層の
表面に形成され所定の前記回路素子に接続される複数の
端子(86,87,88,89)と、所定の前記端子
(86,87,88,89)に接続され前記素子形成層
の上に延在する導電層(90)と、前記導電層に接続さ
れた突起状電極(93)とを有する。このとき、前記回
路素子の少なくとも一つとして、電流経路に所定の電位
差が形成されることによって当該電流経路の状態が高抵
抗状態から低抵抗状態に又は低抵抗状態から高抵抗状態
に不可逆的に変化される構造のプログラム素子(1)を
有し、前記端子の少なくとも一つは、前記電位差を形成
する為の電圧の入力端子(86,87)とされる。
【0023】上記により、プログラム素子としてレーザ
で熔断可能なヒューズを用いることによって顕在化され
る信頼性の低下を全く引き起こさない。
【0024】前記導電層を前記端子の配列に対する突起
状電極の再配置用配線(205)として用いる場合、前
記導電層の上下には、少なくとも前記突起状電極を露出
させて表面を覆う絶縁膜(204,206)を配置する
ことができる。そのような絶縁膜により、フリップチッ
プ型半導体集積回路において突起状電極(209)を介
して半導体基板に与えられる応力・歪状態を緩和させる
ことができる。特に、ポリイミド膜、フッ素樹脂膜、又
はシリコン若しくはアクリル系ゴム材料を含むエラスト
マ膜などの有機物質を含む膜を前記絶縁膜として採用す
れば、その膜は、酸化シリコンなどの絶縁膜に対して弾
性係数が比較的小さいから、応力・歪状態の緩和に優れ
ている。
【0025】半導体集積回路は、前記端子に接続して前
記絶縁膜から露出するパッド電極(90,90a)を更
に備えることができる。このパッド電極はプローブテス
トのための検査パッドなどに用いることができる。
【0026】前記プログラム素子に所定の電位差を形成
する為の電圧印加には前記パッド電極の内の一部のパッ
ド電極(90a)を用いる事ができる。プログラム素子
をプログラムした後、当該パッド電極(90a)をフロ
ーティングにしておけば良い回路構成の場合には、当該
パッド電極(90a)には突起状電極を割当てなくても
良い。したがって、フリップチップ型半導体集積回路の
プログラム素子の状態を電気的に変更するために必要と
なる電極がその他の用途の突起状電極の数を制限しな
い。これに対し、プログラム素子をプログラムした後、
当該パッド電極(90a)を接地電位(Vss)又は電
源電圧(Vcc)に強制しなければないらない回路構成
の場合には、当該パッド電極(90a)には突起状電極
(93a)を割当て、基板実装に際して当該突起状電極
(93a)を配線基板上の接地電位(Vss)又は電源
電圧(Vcc)の電源配線に接続しておけば良い。
【0027】前記プログラム素子に所定の電位差を形成
する為の電圧がプログラム素子以外の回路の動作電源電
圧と相異する電圧である場合には、前記プログラム用電
圧の印加電極を複数のプログラム素子に共通化すればよ
い。
【0028】前記プログラム素子には、電気的な絶縁破
壊によって高抵抗状態から低抵抗状態に変化される電気
ヒューズを採用することができる。例えば、プログラム
素子の前記電流経路は、前記高抵抗状態において絶縁膜
が充填され、前記低抵抗状態において絶縁膜が破壊され
ている。
【0029】前記絶縁膜の破壊は、前記電流経路の一端
への正電圧(VDD)印加と、他端への負電圧(Vb
b’)印加によって行うことができる。これにより、プ
ログラム素子には所定の電位差として高圧を得る事がで
き、回路の接地電圧(Vss)を基準とした絶対値的な
電圧はほぼ通常動作の電圧に抑える事が可能になる。こ
の場合に、前記負電圧は、前記電位差を形成する為の所
定の電圧の印加に利用される前記突起状電極又はパッド
電極から各プログラム素子へ共通に供給すればよい。或
いは、チップ外部から供給される正電圧(VDD)及び
グランド電圧(GND)に基づいてチップ内部で形成さ
れる内部電圧をプログラム素子に与えてもよい。例え
ば、前記内部電圧としては、前記VDDよりも大きな高
圧電圧(VCH)又は負電圧(Vbb’)がある。プロ
グラム素子に対するプログラムの有無は、プログラム素
子の反対側の印加電圧を、アドレス信号などを用いて制
御すればよい。
【0030】前記プログラム素子は不良の救済に用いる
ことができる。すなわち、前記回路素子で構成された正
規回路と、不良の前記正規回路を代替するものであって
前記回路素子で構成され救済回路を有し、前記プログラ
ム素子を、救済回路で置き換えられるべき正規回路を特
定するための救済情報の記憶手段(160)に採用する
ことができる。例えば、前記正規回路はメモリセルであ
り、前記救済回路は冗長メモリセルであり、前記プログ
ラム素子によって記憶された救済情報と前記メモリセル
のアクセスアドレス信号とを比較するものであって前記
回路素子で構成された比較回路(161)と、前記比較
回路の一致に応答して前記メモリセルの選択に代えて前
記冗長メモリセルを選択可能とし、前記比較回路の不一
致に応答して前記メモリセルを選択可能とするものであ
って前記回路素子で構成された選択回路(106XD)
と、を有する。
【0031】前記プログラム素子は半導体集積回路の機
能選択に用いることができる。すなわち、前記プログラ
ム素子を、前記半導体集積回路の動作モードを決める為
の動作モード指定情報の記憶手段(AF0〜AF2)と
して採用することができる。これにより、フリップチッ
プ型半導体集積回路において、突起状電極を形成した後
でも機能選択若しくは動作モード選択と言う点でボンデ
ィングオプションと同等以上の融通性を簡単に得ること
ができる。
【0032】前記プログラム素子は半導体集積回路に内
蔵された所定の回路の特性を選択する為のトリミング情
報の記憶手段(AF10〜AF12)として採用するこ
とができる。例えば、半導体集積回路は抵抗分圧回路
(183)を有し、前記プログラム素子に記憶されたト
リミング情報は、前記抵抗分圧回路で生成される分圧電
圧を選択する。
【0033】〔2〕フリップチップ型半導体集積回路に
電気ヒューズのようなプログラム素子を採用した半導体
集積回路の製造方法は、半導体ウェーハ上の素子形成層
に所要の回路を構成すると共に、前記回路には電流経路
に所定の電位差が形成されることによって当該電流経路
の状態が高抵抗状態から低抵抗状態に又は低抵抗状態か
ら高抵抗状態に不可逆的に変化される構造のプログラム
素子を少なくとも含め、前記回路に接続する複数の端子
を前記素子形成層の表面に形成する第1の工程と、前記
複数の端子の一部に対応する実装接続用の複数個の突起
状電極を形成する第2の工程(S7)と、前記回路を検
査する第3の工程(S5)と、前記第3の工程による検
査結果に従って欠陥部分を救済回路に置き換える第4の
工程(S6)と、バーンインを行う第5の工程(S9)
と、前記ウェーハをダイシングする第6の工程(S8)
とを含む。そして、前記プログラム素子の状態を不可逆
的に変化させて前記回路の機能を選択する第7工程(S
4)を含む。前記プログラム素子には、前記絶縁破壊型
の電気ヒューズ(1)を用いることができる。
【0034】上記により、レーザで熔断可能なヒューズ
をプログラム素子として用いることなく、半導体集積回
路の機能選択が可能である。これにより、機能選択が施
されて製造されたフリップチップ型半導体集積回路の歩
留まり向上並びに信頼性向上に寄与することができる。
【0035】前記プログラム素子による機能選択を前記
突起状電極の形成前に行うことができる。即ち、前記第
7工程(S4)の後に前記第2の工程(S7)を行う。
突起状電極を形成した後はウェーハ上に少なからず凹凸
ができる。突起状電極形成前に機能選択を行えば、その
ためのプログラム素子への電圧印加用パッド若しくは端
子に対するプローブの接触が容易であり、機能選択の作
業能率を向上させることができる。
【0036】上記とは逆に、前記プログラム素子による
機能選択(S4)を前記突起状電極の形成(S7)後に
行うことができる。この場合には、機能選択のためにプ
ログラム素子へ電圧を印加するための電極を突起状電極
と同様に半導体集積回路の表面に露出させおく必要があ
る。但し、機能選択に伴う処理を除いてウェーハ工程の
殆どを終えた状態で半導体集積回路を在庫できるので、
在庫管理が容易である。
【0037】前記欠陥部分を救済回路に置き換える前記
第4工程(S6)において、前記置き換えは、前記プロ
グラム素子の状態を不可逆的に変化させて行うことがで
きる。このとき、機能選択(S4)、検査(S5)、及
び救済(S6)の各工程は、1回のプロービング処理で
済ませる事ができる。すなわち、前記第3工程、前記第
4工程及び前記第7工程を連続的に行い、各工程には必
要に応じて前記端子又は突起状電極に対するプロービン
グ処理を含む。機能選択(S4)、検査(S5)、及び
救済(S6)の各工程の後に突起状電極を形成(S7)
すれば、プログラム素子への電圧印加用パッド若しくは
端子に対するプローブの接触が容易であり、機能選択は
もとより検査及び救済の作業能率も向上させることがで
きる。
【0038】前記バーンインを行う第5工程(S9)の
後に第2工程により突起状電極を形成(S7)すれば、
高温環境下での突起状電極の変形を考慮しなくてもよい
から、その点においてバーンインを容易に行うことがで
きる。
【0039】〔3〕フリップチップ型半導体集積回路に
おける欠陥部分を救済回路に置き換えることに着目した
とき、半導体集積回路の製造方法は、半導体ウェーハ上
の素子形成層に所要の回路を構成すると共に、前記回路
には電流経路に所定の電位差が形成されることによって
当該電流経路の状態が高抵抗状態から低抵抗状態に又は
低抵抗状態から高抵抗状態に不可逆的に変化される構造
のプログラム素子を少なくとも含め、前記回路に接続す
る複数の端子を前記素子形成層の表面に形成する第1の
工程と、前記複数の端子の一部に対応する実装接続用の
複数個の突起状電極を形成する第2の工程(S7)と、
前記回路を検査する第3の工程(S5)と、前記第3の
工程による検査結果に従って欠陥部分を救済回路に置き
換える第4の工程(S6)と、バーンインを行う第5の
工程(S9)と、前記ウェーハをダイシングする第6の
工程(S8)とを含み、前記第4工程(S6)は、前記
プログラム素子の状態を不可逆的に変化させて前記置き
換えを行う工程とされる。前記第4工程では、例えば、
前記複数の端子のうち前記プログラム素子に接続されて
いる所定の端子に、前記電流経路に所定の電位差を形成
する為の電圧を印加する。プログラム素子は例えば前記
絶縁破壊型の電気ヒューズとされる。
【0040】上記により、レーザで熔断可能なヒューズ
をプログラム素子として用いることなく、半導体集積回
路の欠陥救済が可能である。これにより、救済が施され
て製造されたフリップチップ型半導体集積回路の歩留ま
り向上並びに信頼性向上に寄与することができる。
【0041】
【発明の実施の形態】《アンチヒューズ回路》図1には
本発明に係る半導体集積回路に用いられているアンチヒ
ューズ回路の一例が示される。図1において1で示され
る回路素子はプログラム素子の一例である絶縁破壊型電
気ヒューズとしてのアンチヒューズである。このアンチ
ヒューズ1は、他の周辺トランジスタとは電気的に分離
された基板電圧Vbb’が印加される半導体領域に形成
された所謂基板ゲート容量によって構成される。このア
ンチヒューズ1のゲート容量電極がソース端子へ接続さ
れ、ドレイン端子に破壊用電圧VDDが印加され、ゲー
ト電極へ破壊制御信号Vgが印加される選択トランジス
タ2が設けられている。基板ゲート容量としてのアンチ
ヒューズ(以下基板ゲート容量とも称する)1は、例え
ばハイレベルの破壊制御信号Vgによってオン状態にさ
れた選択トランジスタ2を介してアンチヒューズ1のゲ
ート容量電極へ破壊電圧VDDが印加され、基板側から
基板電圧Vbb’が印加される。アンチヒューズ1の両
端に印加された電位差によって、アンチヒューズ1のゲ
ート絶縁膜のような絶縁膜が破壊され、アンチヒューズ
1は高抵抗状態から低抵抗状態に変化される。
【0042】図1の構成がメモリ等の不良ビットの救済
に適用される場合、特に制限されないが、前記選択トラ
ンジスタ2のソースはセレクタ3の選択端子に結合され
る。このセレクタ3には、メモリアクセス時におけるア
ドレス信号の対応ビットAiとその反転信号AiBが入
力される。例えば前記破壊信号Vgの論理値はアドレス
ビットAiの反転信号AiBと同じ論理値を有する。セ
レクタ3は、選択端子の入力がローレベル(論理値
“0”)のとき反転信号AiBを選択して出力し、選択
端子の入力がハイレベル(論理値“1”)のときアドレ
スビットAiを選択して出力する。したがって、論理値
“1”の破壊信号Vg(=AiB)によってアンチヒュ
ーズ1が破壊されているとき、セレクタ3の選択端子は
論理値“0”にされ、此れによってセレクタ3は対応ア
ドレスビットAiの反転信号AiBを出力する。破壊信
号Vg(=AiB)が論理値“0”の場合にはアンチヒ
ューズ1は破壊されず、セレクタ3の選択端子は論理値
“1”にされ、此れによってセレクタ3は対応アドレス
ビットAiを出力する。換言すれば、アドレスビットA
iの論理値が、破壊信号Vg(=AiB)の論理値の反
転論理値に一致すれば、セレクタ3の出力は論理値
“1”にされる。
【0043】上記図1の1ビットの構成を複数ビット分
用いることにより、複数ビットのアンチヒューズ1に、
救済すべき不良アドレスをプログラムすることができ
る。即ち、救済すべき不良アドレスの各ビットの反転信
号を各ビットの破壊信号Vgとしてアンチヒューズ1の
プログラムを行う。前記アンチヒューズのプログラム処
理を終えたメモリのアクセスアドレスが前記救済すべき
不良アドレスに等しいとき、各ビットのセレクタ3の出
力は全て論理値“1”にされる。プログラムされたメモ
リのアクセスアドレスが前記救済すべき不良アドレスに
対して1ビットでも相異すれば、少なくとも一つのセレ
クタ3の出力は論理値“0”にされる。この状態を図示
を省略する負論理積ゲート(ナンドゲート:NAND)
で検出する事により、救済すべきアドレスに対するアク
セスを検出できる。これによって、不良ビットに代えて
救済用の冗長ビットを選択したりする。
【0044】図2には図1のアンチヒューズ回路を構成
する回路素子の断面構造の一例が示される。第1導電型
(例えばp型)の半導体基板10の表面領域に、第2導
電型(例えばn型)の深いウエル領域11が形成され、
該第2導電型の深いウエル領域11の内部に第1導電型
の浅いウエル領域13が形成されている。前記第2導電
型の深いウエル領域11の外部には第1導電型の浅いウ
エル領域12が形成され、該第1導電型の浅いウエル領
域12の表面領域に、素子分離領域14により分離され
た、第2導電型のドレイン領域18、第2導電型のソー
ス領域19、ゲート酸化膜15、及びゲート電極17か
ら成る選択トランジスタ2が構成されている。前記第1
導電型の浅いウエル領域13の表面領域には、素子分離
領域14により分離されて、ゲート容量酸化膜16、ゲ
ート容量電極17、及び第1導電型の基板接続拡散層2
0から成るアンチヒューズ1を備える。前記ゲート容量
電極17は前記選択トランジスタ2の第2導電型のソー
ス領域19へ接続され、また、前記選択トランジスタ2
の第2導電型のドレイン領域18には破壊用電圧VDD
が印加され、前記第1導電型の基板接続拡散層20には
前記基板電圧Vbb’が印加される。
【0045】本発明の半導体装置においては、該基板ゲ
ート容量のゲート破壊耐圧をBVg、該選択トランジス
タのしきい電圧をVthsとすると、 破壊信号Vg>VDD+Vths の条件付きで、 VDD+Vbb’>BVg に、あるいは、望ましくは |VDD|〜|Vbb’|>BVg/2 に設定される。
【0046】上記アンチヒューズ1によれば、従来のヒ
ューズを熔断するためのレーザー光の照射に係わる上述
した問題点が解消できる。すなわち、金属配線層が5層
以上の場合においても照射窓の開口が不要となる。更
に、ヒューズの状態変更は電気的なプログラムで行う
為、その詳細は後述するフリップチップ型半導体集積回
路のようなプロセス方式においても、信頼性を低下され
る問題は何ら発生しない。さらに、0.5μmプロセス
技術を用いても、基板ゲート容量は3×3μm2以下に
レイアウトできることから、レーザ熔断形式に比べてレ
イアウト面積を1/5以下にでき、ヒューズ本数の増加
にも対応可能となる。
【0047】図3には基板ゲート容量を用いた前記アン
チヒューズの平面レイアウトとして、2本分の前記アン
チヒューズ1のレイアウトが示されている。p型半導体
基板上に、深いn型ウエル領域を形成するためのパター
ン21、浅いp型ウエル領域を形成するためのパターン
22が形成されている。パターン23はその矩形の外側
に素子分離領域を定義する。パターン24は選択トラン
ジスタ2のゲート電極17及びアンチヒューズ1のゲー
ト容量電極17を定義するための例えばポリシリコン層
から成る。25はコンタクト穴を形成するためのパター
ン、26、27は第1金属配線層を形成するためのパタ
ーンである。31は選択トランジスタ2のn型ドレイン
領域18、32はn型ソース領域19、33はp型拡散
層、34はp型基板接続拡散層である。
【0048】図4から図7には、図2の選択トランジス
タ2及びアンチヒューズ1(基板ゲート容量)の構成を
得る為の各製造工程毎の断面図を示してある。
【0049】先ず、図4に示されるように、抵抗率10
Ωcmのp型シリコン基板上10上に、深さ0.3μm
の溝型素子分離領域14を形成した後、イオン注入法に
より、加速エネルギ1000keVの燐(P+)イオン
をドーズ量1×1013/cm2注入して深いn型ウェル
11を形成する。そして、加速エネルギ350keVの
B+イオンをドーズ量1×1012/cm2と加速エネル
ギ150keVのボロン(B+)イオンをドーズ量2×
1012/cm2、および加速エネルギ50keVのBF2
+イオンをドーズ量5×1012/cm2注入して浅いp
型ウェル12、13を形成する。その後、温度850゜
Cの熱酸化法により膜厚7nmの高耐圧系ゲート酸化膜
41を成長させ、基板ゲート容量が形成される領域のみ
を開口した厚さ1μmのレジスト膜42を通常のリソグ
ラフィ法により形成した後、ウエットエッチング法によ
り基板ゲート容量が形成される領域の前記高耐圧系ゲー
ト酸化膜41を除去する。
【0050】次に、図5に示すように、前記レジスト膜
42をアッシング法により除去し、洗浄を行なった後、
温度850゜Cの熱酸化法により膜厚4.5nmの低耐
圧系ゲート酸化膜16を成長させ、同時に洗浄と酸化が
追加されて膜厚8nmに増加した高耐圧系ゲート酸化膜
15を形成する。その後、温度600゜C のCVD法
(化学気相成長法:Chemical Vapar Deposition)によ
り堆積し、イオン注入法により、加速エネルギ20ke
VのP+イオンをドーズ量4×1015/cm2注入した
膜厚200nmのポリシリコン膜からなり、通常のリソ
グラフィ法により加工したゲート電極17を形成し、加
速エネルギ20keVの砒素(As+)イオンをドーズ
量2×1015/cm2を注入してn型ドレイン領域18
とn型ソース領域19を形成し、更に、加速エネルギ1
0keVのB+イオンをドーズ量2×1015/cm2
注入してp型基板接続拡散層20を形成する。
【0051】さらに、図6に示されるように、温度70
0゜C のCVD法により堆積し、エッチバック法によ
り加工した膜厚100nmの酸化膜からなるサイドスペ
ーサ43を形成し、基板上及びゲート電極上に膜厚40
nmのCoシリサイド膜44を成長させた後、 温度4
00゜C のCVD法により厚さ100nmのシリコン
窒化膜45を堆積する。
【0052】最後に、図7に示すように、 CVD法に
より堆積し、CMP法(化学的機械的研磨法:Chemical
Mechanical Polishing)により平坦化した膜厚1μm
のシリコン酸化膜46を形成し、所望の位置にコンタク
ト穴を形成し、 CVD法とエッチバック法により埋め
込んだタングステン(W)プラグ47を形成し、膜厚5
00nmのアルミニウム膜をスパッタ法により堆積し、
通常のリソグラフィ法により加工した第1金属配線48
を形成して主要部の製造を完了する。
【0053】図8には、アンチヒューズ1の絶縁破壊動
作時における電圧印加条件が例示されている。p型シリ
コン基板10、選択トランジスタのある浅いp型ウエル
領域12には接地電位0Vを印加し、深いn型ウエル領
域11には電源電圧3.3Vを印加する。更に、基板ゲ
ート容量の基板電圧Vbb’=−5Vとし、選択トラン
ジスタのn型ドレイン領域18へ破壊電圧VDD=5V
を印加した後、所望の選択トランジスタ2のゲート電極
へ破壊信号Vg=6Vの電圧パルスを、時間1ms印加
して、アンチヒューズ1の低耐圧系ゲート酸化膜16へ
実効的に10Vの電圧を印加する。これによってゲート
絶縁膜16が破壊され、アンチヒューズ1が絶縁破壊さ
れる。
【0054】図9は基板ゲート容量である前記アンチヒ
ューズ1の絶縁破壊時における電圧電流特性を示してい
る。基板ゲート容量の平面寸法は素子分離間隔0.25
μm、ゲート幅0.25μm であり、Vbb’=0V
の場合、ゲート破壊耐圧BVgは9Vである。本実施の
形態ではVbb’=−5Vであるから、ゲート容量電極
側に必要な破壊電圧は3.8Vまで低下しており、選択
トランジスタから5Vを印加すれば問題なく破壊可能で
ある。また、破壊直後に低耐圧系ゲート酸化膜16へ流
れる電流値を1mAに制限したが、破壊後のヒューズの
抵抗値は約10kΩと、破壊前に比較して10桁低下し
ている。これにより、前記選択トランジスタ2の電流駆
動能力は1mA以上に、また救済判定回路との間に接続
される比較トランジスタ3の電流駆動能力は、破壊後の
ヒューズの抵抗値が約10kΩになることを目安として
設計すればよい。
【0055】図10には図1の構成に対して選択トラン
ジスタの保護抵抗とラッチアップ防止抵抗を追加したア
ンチヒューズ回路の例が示される。図10において前記
選択トランジスタ2はpチャネル型トランジスタとさ
れ、選択トランジスタ2の保護抵抗50とラッチアップ
防止抵抗51が追加されている。図10の回路において
その動作電源は、Vbb’とVDDが明示されている
が、当該明示された電源は他の回路の電源端子と別々に
されている。電源が明示されていない回路の動作電源は
Vcc,Vssである。破壊信号Vgを形成する回路と
して、モード判定回路52、救済アドレスラッチ回路5
3、ナンドゲート54、レベル変換回路55が設けられ
ている。アンチヒューズ1のプログラムモードがモード
信号56(又はモード信号56とアドレス信号の一部)
によってモード判定回路52に設定されると、モード判
定回路52は不良ビットのアドレスデータを救済アドレ
スラッチ回路53にラッチさせ、その後、外部から供給
される絶縁破壊すべきヒューズのアドレスを取込んで、
ビット対応でナンドゲート54に出力する。アドレスデ
ータはA0〜Aiとして図示されている。モード判定回
路52の出力アドレスと救済アドレスラッチ回路の出力
アドレスが共にハイレベルで一致するとき、対応するナ
ンドゲート54の出力がローレベルにされる。ナンドゲ
ート54の出力はレベル変換回路55で電源電圧VDD
の振幅に変換され、変換された信号は前記破壊信号Vg
として選択トランジスタ2のゲート電極に供給される。
前記破壊信号Vgは前記ナンドゲート54のローレベル
(論理値“0”)出力に応答してローレベルにされ、こ
れによって、破壊電圧VDDが基板ゲート容量であるア
ンチヒューズ1へ印加されて、そのヒューズ1が絶縁破
壊される。
【0056】特に制限されないが、アンチヒューズ1の
プログラム後は、電源電圧VDDをVccに、基板バイ
アス電圧Vbb’を接地電圧Vssにしておく。
【0057】上記より、ヒューズ1が絶縁破壊されると
きの対応アドレスビットAiはハイレベル(論理値
“1”)である。この関係は図1の場合と同じである。
図10において選択トランジスタ2のドレインには図1
と同様にセレクタ3が設けられている。アンチヒューズ
1のプログラム後における通常動作時の救済判定動作は
図1で説明した内容と同じである。すなわち、前記アン
チヒューズ1のプログラム処理を終えたメモリのアクセ
スアドレスが前記救済すべき不良アドレスA0〜Aiに
等しいとき、各ビットのセレクタ3の出力は全て論理値
“1”にされ、これによって、救済すべきアドレスに対
するアクセスを検出する。
【0058】図11には図10の回路でアンチヒューズ
を絶縁破壊する時の電圧印加条件とアンチヒューズ周り
のデバイス断面構造が例示されている。図11におい
て、p型シリコン基板60上に、深いn型ウエル領域6
1と、浅いn型ウエル領域62が形成され、深いn型ウ
エル領域61には浅いp型ウエル領域63及び71が配
置されている。前記浅いn型ウエル領域62内には素子
分離領域64で分離され、p型ドレイン領域68、p型
ソース領域69、ゲート酸化膜65、及びゲート電極6
7から成る選択トランジスタ2が形成されている。前記
浅いp型ウエル領域63内には基板ゲート容量酸化膜6
6が形成され、p型基板接続拡散層70、及びゲート電
極67によって基板ゲート容量すなわちアンチヒューズ
1が構成されている。前記基板ゲート容量のゲート電極
67と選択トランジスタ2のp型ソース領域69の間
に、前記浅いp型ウエル領域71を用いて、p型抵抗拡
散層70で接続した保護抵抗50を形成している。
【0059】図11において、p型シリコン基板60は
接地電位Vss(=0V)へ固定され、深いn型ウエル
領域61及び浅いn型ウエル領域62にはVnw=VD
D=5Vが印加される。アンチヒューズ1のp型基板接
続拡散層70へVbb’=−5Vを、選択トランジスタ
2のp型ドレイン領域68へ破壊電圧VDD=5Vを印
加した後、図10に示したレベル変換回路55からの破
壊信号Vg=5Vがゲート電極67へ入力される。これ
により、アンチヒューズ1の一方の容量電極にはVb
b’=−5V、他方の容量電極にはVDD=5Vが印加
され、基板ゲート容量酸化膜66が絶縁破壊される。
【0060】上記図11の例では、アンチヒューズ1の
酸化膜46の膜厚は4.5nmとし、ゲート酸化膜65
よりも薄く形成し、その絶縁破壊を容易に行えるように
した。通常のDRAMプロセスで使用されているゲート
酸化膜厚の7nmの場合においても、そのゲート破壊耐
圧が11V程度であることから、ゲート酸化膜65と同
様に、前記アンチヒューズ1の酸化膜66の厚さを7n
mとした場合にも、該アンチヒューズ1のp型基板接続
拡散層50へVbb’=−7Vを印加すれば、同様の絶
縁破壊動作が可能である。
【0061】《フリップチップ型DRAM》図12には
本発明に係る半導体集積回路の別の例であるフリップチ
ップ型のDRAM(以下単にフリップチップ型DRAM
とも称する)のDRAMチップが示される。同図に示さ
れるDRAMチップ80においてアンチヒューズ回路は
不良ビットの救済に用いられている。
【0062】DRAMチップ80は、特に制限されない
が、半導体基板に64Mビットのメモリアレー82を4
ブロック有し、一対のメモリアレイ82毎にXデコーダ
(ロウデコーダ)83、夫々のメモリブロック82毎に
Yデコーダ(カラムデコーダ)及びメインアンプ84な
どの周辺回路を有する。各々のメモリアレー82に対応
して、基板ゲート容量としてのアンチヒューズ1から成
るアンチヒューズ回路85が設けられ、半導体基板の中
央部にアンチヒューズ回路85の電源パッド86,87
を配置した。その外側には、80×80μm2のプロー
ブテスト用の金属パッド88を設け、更に、バンプ電極
への再配置配線(リード配線)を取り出すための40×
40μm2の金属パッド89を設けてある。アンチヒュ
ーズ回路85には、図1、図10に示されるアンチヒュ
ーズ回路を採用することができる。プログラムモードは
前述と同様に、モード信号等によって設定する。例え
ば、DRAMにおけるWCBR(ライトイネーブル信号
WE及びカラム・アドレス・ストロー部信号CASをロ
ウ・アドレス・ストローブ信号RASのイネーブルに先
立ってイネーブルにする)テストモードとアドレス信号
の一部を用いて、前記プログラムモードに入ればよい。
【0063】前記電源パッド86は、アンチヒューズ1
の破壊時には破壊電圧VDD(=5V)が印加され、通
常動作時には電源電圧Vcc(=3.3V)が印加され
る電源パッドである。他方の電源パッド87は、アンチ
ヒューズ(基板ゲート容量)1の破壊時にはその基板電
圧Vbb’(=−5V)が供給され、通常動作時には接
地電位Vss(=0V)に固定される。
【0064】図13から図16は前記DRAMチップ8
0を用いてフリップチップ型DRAMを得るまでの所要
の工程におけるチップ平面図を示す。
【0065】先ず、ウェーハ状の図12のDRAMチッ
プ上に、図13に例示される再配置配線(リード配線)
90をパターンニングする。すなわち、図12のDRA
Mチップ80上には、第3層アルミニウム配線が形成
し、その上部に膜厚0.5μmの酸化膜と膜厚1μmの
プラズマ窒化膜からなるパッシベーション膜を堆積す
る。その上部に膜厚10μmの感光性高分子膜を塗布
し、86、87、88、89で示されるボンディングパ
ッド部の位置に対応させて開口を形成し、第3層アルミ
ニウム配線までを露出させる。その後、膜厚1μmの銅
をスパッタ法により堆積して、図13に示されるよう
に、DRAMチップ上に再配置配線90をパターンニン
グする。
【0066】次に、図14に示すように、上記再配置配
線90上に膜厚3μmの樹脂を塗布し、半田バンプ電極
が配置される領域と、プローブ検査用のプローブを接触
する領域のみにパッド開口穴91を形成する。
【0067】更に、膜厚0.3μmのCr膜をスパッタ
法により堆積し、パターンニングして、図15に示すよ
うに、半田バンプ電極のバリア層(下地金属層)92を
形成する。このバリア層92は、半田バンプ電極に含ま
れる錫(Sn)が銅(Cu)と反応して金属間化合物を
生成するのを阻止するバリア層として機能する。90,
90aはパッド開口穴91から露出された再配置配線で
あり、前述の通りプローブ検査用の検査パッドとして利
用される。特に90aは、アンチヒューズ1をプログラ
ムするための電圧VDD,Vbb’の供給に用いられる
ことになる。
【0068】最後に、図16に示すように、前記バリア
層92の上に、例えば直径200μmの半田バンプ電極
93,93aを形成して、フリップチップ型DRAMの
ウェーハ工程を完了する。半田バンプ電極93aは、ア
ンチヒューズ1のプログラム用電圧VDD,Vbb’の
印加端子を、電源電圧Vcc、接地電圧Vssに強制す
るための電極である。この後、プローブテストと基板ゲ
ート容量(アンチヒューズ)1の破壊による救済及び選
別テストが実施され、最後に、ウェーハからチップの切
り出しが行われる。切り出されたフリップチップ型DR
AMは、実装配線基板上にフェースダウンボンディング
され、充填剤の注入と硬化が行われて、製品が完成す
る。基板実装されるとき、前記一対の半田バンプ電極は
93aは電源電圧Vcc、接地電圧Vssの電源配線に
接続される。
【0069】図17には前記フリップチップ型DRAM
におけるアンチヒューズ回路85の主要部の縦断面が示
されている。p型シリコン基板10上に、深いn型ウェ
ル領域11が形成され、この深いn型ウェル領域11の
内部に浅いp型ウェル領域13が形成されている。ま
た、前記深いn型ウェル領域11の隣には、浅いp型ウ
ェル領域12が形成され、該浅いp型ウェル領域12の
表面領域には、素子分離領域14により分離され、DR
AMメモリセルのセルトランジスタに使用されているn
型低濃度ソース・ドレイン領域95、n型ドレイン領域
18、n型ソース領域19、ゲート酸化膜15、及びゲ
ート電極17から成る選択トランジスタ2を備える。前
記該浅いp型ウエル領域13の表面領域には素子分離領
域4により分離され、ゲート容量酸化膜16、ゲート容
量電極17、及びp型基板接続拡散層20から成るアン
チヒューズ1を備え、該ゲート容量電極17は該選択ト
ランジスタ2のn型ソース領域19へ接続されている。
選択トランジスタ2へn型低濃度ソース・ドレイン領域
95を設けたことにより、ソース・ドレイン耐圧を7V
から10Vへ改善することができ、トランジスタの信頼
度を向上できる。
【0070】《フリップチップ型システムLSI》図1
8には本発明の半導体集積回路の第3の例に係るフリッ
プチップ型システムLSIの機能ブロック図が示され
る。同図に示されるシステムLSI101は、特に制限
されないが、半導体基板100の周縁にはプローブテス
ト用の金属パッドや、バンプ電極への再配置配線(リー
ド配線)を取り出すための金属パッドなどのパッド10
2が多数配置されている。前記パッド102の領域の内
側に、外部入出力回路103、アナログ入出力回路10
4が設けられている。外部入出力回路103及びアナロ
グ入出力回路104は3.3Vのような相対的にレベル
の高い外部電源を動作電源とする。レベルシフタ105
は前記外部電源を1.8Vのような内部電源電圧に降圧
する。レベルシフタ105の内側には、ダイナミック・
ランダム・アクセス・メモリ(DRAM)106、中央
処理装置(CPU)107、キャッシュメモリ(CAC
H)108、ロジック回路(LOG)109、フェーズ
・ロックド・ループ回路(PLL)110、アナログ・
ディジタル変換回路(ADC)111、及びディジタル
・アナログ変換回路(DAC)112を有する。113
はアンチヒューズ回路であり、DRAM106の欠陥救
済に利用される。前記DRAM106、CPU107、
LOG109、CACH108はレベルシフタ105か
ら供給される1.8Vのような内部電源電圧を動作電源
として動作される。但し、DRAM106は内部電源電
圧を昇圧してワード線選択レベルを形成し、ワードドラ
イバなどの動作電源に用いる。
【0071】図18において、参照符号114,115
で示されるものは前記アンチヒューズ回路113に専用
化された電源パッドである。電源パッド114は、アン
チヒューズ1の破壊時には破壊電圧VDD(=5V)
が、通常動作時には電源電圧Vcc(=3.3V)が印
加される電源パッドである。他方の電源パッド115
は、アンチヒューズ(基板ゲート容量)1の破壊時には
基板電圧Vbb’(=−5V)が供給され、通常動作時
には接地電位Vss(=0V)に固定される。
【0072】図19には図18におけるアンチヒューズ
回路とロジック回路及び外部入出力回路のデバイス構造
の縦断面が例示されている。
【0073】抵抗率10Ωcmのp型シリコン基板12
0上に、深さ2μmの深いn型ウェル領域121、深さ
1μmの浅いn型ウェル領域124、深さ0.8μmの
浅いp型ウェル領域122及び123が配置されてい
る。前記浅いp型ウェル領域123内には、膜厚4nm
の薄いゲート酸化膜127、p型基板接続拡散層13
0、及び膜厚0.2μmのn型ポリシリコン膜からなる
ゲート長0.3μmのゲート電極128から基板ゲート
容量(アンチヒューズ)1が構成されている。前記浅い
n型ウェル領域124内には膜厚0.3μmの素子分離
領域125で分離され、p型ドレイン領域135、p型
ソース領域134、膜厚8nmの厚いゲート酸化膜12
6、及び膜厚0.2μmのp型ポリシリコン膜からなる
ゲート長1μmのゲート電極129によって選択トラン
ジスタ2が形成されている。前記基板ゲート容量1のゲ
ート電極128と選択トランジスタ2のp型ソース領域
134はタングステン(W)を埋め込んだコンタクトプ
ラグ142と第1層金属配線143で接続されている。
【0074】前記浅いp型ウエル領域122内には、素
子分離領域125で分離され、n型ドレイン領域13
7、n型ソース領域136、膜厚4nmの薄いゲート酸
化膜127、及び膜厚0.2μmのn型ポリシリコン膜
からなるゲート長0.2μmのゲート電極130によっ
て、電源電圧1.8V動作のnチャネル型トランジスタ
4が形成されている。
【0075】また、前記浅いp型ウエル領域122内に
は、素子分離領域125で分離され、n型ドレイン領域
139、n型ソース領域138、膜厚8nmの厚いゲー
ト酸化膜126、及び膜厚0.2μmのn型ポリシリコ
ン膜からなるゲート長0.4μmのゲート電極131に
よって、電源電圧3.3V動作のnチャネル型トランジ
スタ5が形成されている。
【0076】前記トランジスタ4,5の上部に自己整合
コンタクト形成のため、CVD法により堆積した膜厚1
00nmのシリコン窒化膜140を配置し、CMP法に
より平坦化された膜厚1μmのコンタクト層間膜141
の所望の位置に設けられたコンタクトプラグ142と膜
厚0.5μmのアルミニウム膜からなる第1金属配線1
43、 CMP法により平坦化された膜厚1μmの第1
層間膜144の所望の位置に設けられた第1層間プラグ
145と膜厚0.5μmのアルミニウム膜からなる第2
層金属配線146、 CMP法により平坦化された膜厚
1μmの第2層間膜147の所望の位置に設けられた第
2層間プラグ148と膜厚0.5μmのアルミニウム膜
からなる第3層金属配線149、膜厚0.8μmの第3
層間膜150の所望の位置に設けられた第3層間プラグ
151と膜厚1μmのアルミニウム膜からなる第4層金
属配線152、膜厚0.8μmの第4層間膜153、そ
して、膜厚1μmのアルミニウム膜からなる第5層金属
配線154が配置されている。
【0077】前記システムLSI101は、前述のよう
に、MISトランジスタのゲート酸化膜厚は2種類に分
類される。MISトランジスタの動作電圧に対してある
程度の耐圧(ゲート酸化膜の破壊に対する耐圧)を確保
する必要がある回路、例えば、外部入出力回路103、
アナログ入出力回路104、DRAM106、ADC1
11及びDAC112は、特に制限されないが、0.2
μmプロセス技術を用いた場合、ゲート長0.4μmで
ゲート酸化膜厚8nmのMISトランジスタを有する。
これに対して、降圧された比較的低い内部電圧を動作電
源とする回路、即ち、ロジック回路109、キャッシュ
メモリ108、CPU107は、ゲート長0.2μmで
ゲート酸化膜厚4nmのMISトランジスタで構成され
る。レベルシフト回路105は、特に制限されないが、
双方のゲート酸化膜厚のMISトランジスタを有してい
る。前記アンチヒューズ1は4nmのゲート酸化膜が利
用され、絶縁破壊のために過渡にレベルの高い電圧を利
用しなくても済むように考慮されている。
【0078】《DRAMの救済回路》前記図18のシス
テムLSIにおけるDRAMの不良ビット救済の為の具
体的な回路構成の一例を説明する。
【0079】図20には前記DRAM106の一例が示
される。 前記DRAM106はCPU107のワーク
メモリ又はメインメモリとして利用されるところの比較
的大容量のリードライト可能なメモリである。前記DR
AM106は、システムの大規模化に応じて例えば数ギ
ガ・ビットのような大容量を有する。DRAM106の
メモリセルアレイ106MAは、正規のワード線WLd
_0〜WLd_Ndの他に冗長ワード線WLdRを有す
る。正規のワード線WLd_0〜WLd_Ndには正規
のダイナミック型メモリセルの選択端子が結合され、冗
長ワード線WLdRには冗長用のダイナミック型メモリ
セルの選択端子が結合されている。メモリセルのデータ
入出力端子はビット線BLd_0〜BLd_Mdに結合
されている。特に図示はしないが、ビット線BLd_0
〜BLd_Mdはセンスアンプを中心に折り返された折
り返しビット線構造を有している。前記ビット線BLd
_0〜BLd_MdはYセレクタYSd_0〜YSd_
Mdを介してコモンデータ線106CDに共通接続され
る。
【0080】前記ワード線WLd_0〜WLd_Ndと
冗長ワード線WLdRはXデコーダ106XDによって
一本が選択される。YセレクタYSd_0〜YSd_M
dはYデコーダ106YDのデコード出力によって一つ
がオン状態にされる。図20において、メモリセルアレ
イ106MA及びYセレクタYSd_0〜YSd_Md
は紙面の表裏方向にN組設けられていると理解された
い。したがって、Xデコーダ106XD及びYデコーダ
106YDによる選択動作が行われると、コモンデータ
線106CDにはNビット単位でデータの入出力が行な
われることになる。書き込みデータはデータバスDBU
Sからデータバッファ106DBに供給され、入力デー
タに従ってメインアンプ106MAがコモンデータ線1
06CDを介してビット線をドライブする。データ読み
出し動作ではビット線からコモンデータ線106CDに
伝達された読み出しデータをメインアンプ106MAで
増幅し、これをデータバッファ106DBからデータバ
スDBUSに出力する。
【0081】正規のワード線WLd_0〜WLd_Nd
の内のどのワード線を冗長ワード線WLdRの選択に置
き換えるかは、救済アドレス記憶回路160に格納され
ている救済情報によって決定される。詳細は後述するが
救済アドレス記憶回路160は救済アドレスの記憶に必
要なビット数分の前記アンチヒューズ回路113を有す
る。
【0082】前記救済アドレス記憶回路160に格納さ
れている救済情報は、アドレス比較回路161に供給さ
れる。前記救済アドレス記憶回路160から出力される
救済情報が有効であるとき、その救済情報はアドレス比
較回路161によって前記アドレスバッファ106AB
からのロウアドレス信号と比較される。比較結果が一致
のとき、検出信号HITBが論理値“0”(ローレベ
ル)にされ、それ以外は論理値“1”(ハイレベル)に
される。前記Xデコーダ106XD及びYデコーダ10
6YDは、アドレスバスABUSのアドレス信号がアド
レスバッファ106ABを介して供給され、供給された
アドレス信号をデコードする。特にXデコーダ106X
Dは、アドレス比較回路161から供給される検出信号
HITBが不一致を意味する論理値“1”のときはアド
レスバッファ106ABからのロウアドレス信号をデコ
ードするが、検出信号HITBが一致を意味する論理値
“0”のときにはアドレスバッファ106ABからのロ
ウアドレス信号のデコードが禁止され、代わりに冗長ワ
ード線WLdRを選択する。これにより、不良のワード
線に係るメモリアクセスは冗長ワード線WLdRに係る
冗長用のメモリセルの選択動作に代えられる。
【0083】DRAM106の内部タイミング制御はタ
イミングコントローラ106TCが行う。タイミングコ
ントローラ106TCにはコントロールバスCBUSを
介してCPU107からリード信号及びライト信号等の
ストローブ信号が供給されると共に、アドレスバスAB
USからメモリ選択信号とみなされる複数ビットのアド
レス信号が供給される。タイミングコントローラ106
CTによってDRAM106の動作選択が検出される
と、Xデコーダ106XD等の回路が活性化され、リー
ド信号によって読み出し動作が指示されているときは、
メモリセルアレイ106MAで選択されたメモリセルの
記憶情報がメインアンプ106MAやデータバッファ1
06DBを介してデータバスDBUSに出力され、ライ
ト信号によって書き込み動作が指示されているときは、
メモリセルアレイ106MAで選択されたメモリセル
に、データバッファ106DB及びメインアンプ106
MAを介して入力されたデータが書き込まれる。
【0084】図21には救済アドレス記憶回路160に
用いられる1ビット分の前記アンチヒューズ回路113
の一例が示される。アンチヒューズ回路113は検出部
113Aとアンチヒューズ設定部113Bとを有する。
前記基板ゲート容量のようなアンチヒューズ1の一方の
容量電極は前記電源パッド115に接続する端子CGN
Dに、他方の容量電極はpチャネル型トランジスタT5
を介してノードVSENに結合される。端子CGNDに
は、アンチヒューズ1の絶縁破壊時に−5V、通常動作
時は0Vが印加される。前記トランジスタT5のゲート
は接地電圧VSSに結合され、アンチヒューズ1の絶縁
破壊動作時に端子CGNDに印加される負電圧がノード
VSEN側に伝達されるのを阻止する。
【0085】前記ノードVSENには、pチャネル型ト
ランジスタT6を介して前記電圧VDDが印加され、ま
た、pチャネル型トランジスタT7、T8の直列回路を
介して前記電圧VDDが印加される。トランジスタT6
はリセット信号RSTBのローレベル(リセット指示レ
ベル)によってオン動作され、トランジスタT7はアン
チヒューズ1の選択信号AiBのローレベル(選択レベ
ル)によってオン動作される。前記トランジスタT8は
検出部113Aの検出信号FAiが帰還されてスイッチ
制御される。
【0086】前記検出部113Aは、前記ノードVSE
Nにpチャネル型トランジスタT4,T3が直列接続さ
れ、前記トランジスタT3は、並列形態に接続された一
対のpチャネル型トランジスタT1,T2を介して端子
VDCに接続されている。この端子VDCは前記電源パ
ッド114に接続されている。前記トランジスタT1の
ゲート電極にはDRAMのアクセス動作時にハイレベル
にされる内部制御信号が供給され、前記トランジスタT
2のゲート電極はインバータINV1を介して前記トラ
ンジスタT3のドレインに帰還結合されている。
【0087】前記トランジスタT4はnチャネル型トラ
ンジスタであってもいが、その駆動能力(W/Lg)を
トランジスタT3より大とし、前記インバータINV1
の入力レベルを調節する。
【0088】図21のアンチヒューズ1を絶縁破壊する
場合、前記端子VDCは5Vのような破壊電圧VDD、
端子CGNDは−5Vのような負の基板バイアス電圧V
bb’にされる。動作の最初にリセット信号RSTBが
一旦ローレベルにされ、ノードVSENが電圧VDDに
初期化される。そして、前記信号TRASはハイレベ
ル、前記信号AiBはローレベルにされ、これによっ
て、最初、インバータINV1の出力はローレベルにさ
れる。この状態で、ノードVSENには、トランジスタ
T7,T8を介して破壊電圧VDDが供給さて、アンチ
ヒューズ1の一つの容量電極には大凡10Vの電位差が
形成され、絶縁破壊される。絶縁破壊されたアンチヒュ
ーズ1は高抵抗状態から低抵抗状態に変化され、ノード
VSENの電圧は低くされる。これをインバータINV
1が検出し、トランジスタT8をカットオフして、アン
チヒューズ1に対する高圧印加状態が自動停止される。
【0089】DRAMのアクセス動作では、端子VDC
は3.3V、端子CGNDは0Vにされ、前記信号RS
TB,AiBは共にハイレベルを保ち、これに代えて、
前記信号TRASがローレベルにされる。アンチヒュー
ズ1が絶縁破壊されていれば検出信号FAiはハイレベ
ルにされ、アンチヒューズ1が絶縁破壊されていなけれ
ば検出信号FAiはローレベルにされる。
【0090】図22には前記アンチヒューズ回路113
を用いた救済アドレス記憶回路160の一例として、一
つの救済アドレスを記憶する回路構成が例示されてい
る。アンチヒューズ回路113の構成は図示を簡略化し
ている。例えばn+1個のアンチヒューズ回路113が
設けられ、夫々のアンチヒューズ回路113には、前記
信号TRAS、リセット信号RSTBが共通に供給さ
て、各アンチヒューズ1の一方の容量電極は前記端子C
GNDに共通に接続されている。また、夫々のアンチヒ
ューズ回路113には、n+1ビットのプログラムアド
レス信号A0B〜AnBがビット対応で個別に供給さ
れ、n+1ビットの信号FA0〜FAnをビット対応で
出力する。プログラムアドレス信号A0B〜AnBの各
ビットは前記選択信号AiBに対応される。このプログ
ラムアドレス信号A0B〜AnBは、救済すべきアドレ
ス(不良アドレス)を示すアドレス信号A0〜Anの各
ビットのレベル反転信号になっている。プログラムアド
レス信号は、アンチヒューズ回路113のプログラムモ
ードにおいて外部アドレス入力端子から供給される。
【0091】図22においてnチャネル型トランジスタ
T9,T10及びpチャネル型トランジスタT11から
成る回路は、多数のアンチヒューズ回路113に共通な
端子CGNDにヒューズプログラム時は外部より負電圧
(例えば−5V)を印加可能とし、通常動作時は端子C
GNDの接続ラインに自ら接地電圧VSSを印加する回
路である。すなわち、トランジスタT11は、トランジ
スタT9を通常オン状態にしておくための電圧VDDレ
ベルをトランジスタT9のゲート電極に印加するための
MISトランジスタである。トランジスタT11は、L
g(ゲート長)が大きく、内部抵抗の大きなMISトラ
ンジスタである。端子CGNDが負に下がるとトランジ
スタT10がオン状態にされ、トランジスタT9のゲー
ト電圧を端子CGNDの負電圧に近い負の電圧とし、ト
ランジスタT9をオフ状態にする。これにより、通常動
作時はトランジスタT9のオン状態によって端子CGN
Dの電源ラインに接地電圧VSSを供給し、アンチヒュ
ーズ1のプログラム時は接地電圧VSSから端子CGN
Dの負電圧への電流の逆流を防ぐ。
【0092】図21及び図22の回路に従えば、アンチ
ヒューズ1のプログラム動作において、プログラムアド
レス信号A0B〜AnBのうち、ローレベルのビットに
対応するアンチヒューズ回路113のアンチヒューズ1
が絶縁破壊される。このプログラム状態に応答して出力
される信号FA0〜FAnは、目的とする救済すべきア
ドレス信号になる。
【0093】図23はアンチヒューズ1を絶縁破壊する
ときのタイミングチャート、図24は検出信号FAiを
読み出す動作のタイミングチャートである。
【0094】図23において、アンチヒューズ1の絶縁
破壊は、アドレス指定信号AiBのローレベルによって
選択され、ノードVSENに電圧VDDが印加され、端
子CGNDに負電圧が印加されて、行なわれる。トラン
ジスタT5はpチャネル型のMISトランジスタなの
で、ノードVSENの電圧VDDのレベルをレベル損失
なしにアンチヒューズ1の上側端子(ノードVSEN)
に印加することができる。プログラムアドレス信号Ai
Bがハイレベルにされるプログラム非選択アンチヒュー
ズ1では、VDDからVSENを介してCGNDに至る
電流パスがないため、アンチヒューズ1は破壊されな
い。アンチヒューズ1が破壊されると、ショート状態な
どの低抵抗状態となり、アンチヒューズ1の上側端子ま
で負となるが、トランジスタT5によりノードVSEN
は、VSS(接地電圧)+Vthp(pチャネル型MI
Sトランジスタの閾値電圧)以下には下がらない。トラ
ンジスタT4はpチャネル型MISトランジスタであっ
ても、nチャネル型MISトランジスタでもよいが、ノ
ードVSENのレベル低下をインバータINV1の入力
に伝えて検出信号FAiをローレベルからハイレベルに
変化させることができればよい。したがってVDDから
VSENを介してCGNDに至る電流パスがなくなり、
まだ破壊されていない別のアンチヒューズ1の破壊に向
かう。ここでトランジスタT5には端子CGNDの負電
圧がゲート・ソース間やソース・NWELL(n型ウェ
ル領域)間にかかるが、接地電圧VSSを基準とした絶
対値電圧は、正側高電圧だけを用いる場合に比べて、小
さくて済むから、トランジスタT5のpn接合が破壊さ
れることはない。
【0095】アンチヒューズ1の読み出しは、信号Ai
Bがハイレベル、信号TRASがローレベルにされるこ
とにより行なわれる。アンチヒューズ1が破壊されてい
るときの読み出しでは、電圧VDDからトランジスタT
1,T3,T4,T5とアンチヒューズ1を経て端子C
GND(=0V)に電流が流れ、ノードVSENがロー
レベルになり、インバータINV1から出力される信号
FAiがハイレベルとなる。一方、非破壊状態のアンチ
ヒューズ1に対する読み出しでは、ノードVSENは電
圧VDDより下がらず、検出信号FAiはハイレベルを
維持する。トランジスタT4はpチャネル型MISトラ
ンジスタであってもnチャネル型MISトランジスタで
あってもよいが、その駆動能力をトランジスタT3より
も大きくし、ノードVSENのレベルによりインバータ
INV1の入力を確実に決定できるようにする。トラン
ジスタT4は検出部113Aとヒューズ設定部113B
の動作分離用に設けられており、検出信号FAiを用い
る後段の回路構成によっては削除することも可能であ
る。
【0096】図25には図22におけるトランジスタT
5,アンチヒューズ1及びトランジスタT9のデバイス
断面が例示されている。
【0097】図25において、170はp型半導体基板
(P−Sub(VSS))、171は深いn型ウェル領
域(DW(VDD))、172,173は浅いn型ウェ
ル領域(NW(VSS))、174、175は浅いp型
ウェル領域(PW)である。
【0098】図25の構造では深いn型ウェル領域17
1によるトリプルウェル構造を用いてアンチヒューズ1
のp型ウェル領域174を負電位に引き下げることがで
きる。nチャネル型MISトランジスタT9も同じp型
ウェル領域171に形成されている。トリプルウェル構
造は、本来メモリアレーと周辺回路のnチャネル型MI
Sトランジスタのウェル電圧とを夫々独立に最適な電圧
に設定できるようにすると共に、メモリアレーの耐ノイ
ズ性を高めるために、DRAMで多用される構造であ
る。通常の周辺回路用のnチャネル型MISトランジス
タは半導体基板170上のp型ウェル領域175に設
け、そのウェル電位を接地電圧VSSとしている。
【0099】図25においてアンチヒューズ1の絶縁膜
は薄くしてあるが、アンチヒューズ1を破壊しやすくす
るため米国特許第5324681号公報の記載と同様の
DRAMメモリセル構造を採用してもよい。特にタンタ
ルオキサイド(Ta25)を用いた場合は耐圧が非対称
であり、端子CGNDに負電圧を加えた方が耐圧が低
く、図21の構成には好都合である。またアンチヒュー
ズ1にはメモリセルを用いる以外に、2種類の膜厚(例
えばtOX=4nmあるいは8nm)のゲートプロセス
で薄い方のゲート酸化膜をゲート酸化膜として用いるこ
とができる。
【0100】図26には前記アドレス比較回路161の
一例が示される。アドレス比較回路161は、アクセス
アドレス信号A0〜A9の各ビットを、前記検出信号F
A0〜FA9の対応ビットの論理値に応じて反転又は非
反転で伝達するセレクタユニット162を有する。A
0,FA0を入力するセレクタユニット162は、検出
信号FA0がハイレベル(アンチヒューズ1の絶縁破壊
状態)のときアドレスビットA0の反転レベルを出力
し、検出信号FA0がローレベル(アンチヒューズ1の
非絶縁破壊状態)のときアドレスビットA0の非反転レ
ベルを出力する。その他のセレクタユニット162も同
様に構成されている。アンチヒューズ1の破壊は対応す
るプログラムアドレスAiBがローレベルのとき行なわ
れる。この状態において検出信号FAはハイレベルであ
るから、プログラムアドレスA0B〜A9Bの各ビット
の反転信号に等しいアクセスアドレス信号A0〜A9が
入力されると、全てのセレクタユニット162の出力は
全ビットローレベル(論理値“0”)にされる。プログ
ラムアドレスA0B〜A9Bの各ビットの反転信号とア
クセスアドレス信号A0〜A9とが1ビットでも違え
ば、何れかのセレクタユニット162の出力はハイレベ
ル(論理値“1”)にされる。この状態を検出する為に
ノアゲート163及びナンドゲート164が設けられて
いる。1つのノアゲート163には救済イネーブル信号
FEBも供給さる。この救済イネーブル信号FEBは、
不良ビットの救済が施されている場合にローレベルにさ
れる信号であり、その信号源には、図21に例示された
ような一つのアンチヒューズ回路が割り当てられる。前
記ナンドゲート164から出力される検出信号HITB
は、アクセスアドレスが不良アドレスに一致するときロ
ーレベル、不一致のときハイレベルにされる。救済の為
のアンチヒューズ1のプログラムは、システムLSIに
プログラムモードを設定して、テスト工程の一環として
行う。前記プログラムモードの設定は、例えばモード端
子を介して行う事が出来る。
【0101】図20の説明ではワード線救済を一例とし
たが、ビット救済、或いは双方の救済を行うようにして
も良い。ここでは不良アドレスをプログラムする為のア
ンチヒューズセットを1組設けた場合を説明したが、複
数のアンチヒューズセットを持てば複数の不良アドレス
に対応できることは言うまでもない。
【0102】《アンチヒューズによるモード設定》前記
アンチヒューズ回路を機能設定に用いる例とし、ボンデ
ィングオプションに代えてモード設定を可能にする構成
について説明する。
【0103】最初にボンディングオプションの例とし
て、図12に示すようなDRAMにおけるバンク数とデ
ータの並列入出力ビット数の選択について説明する。図
27に示されるボンディングオプションの説明図では、
3個のオプションパッドBOPIN0B、BOPIN1
B、BOPIN2Bをフローティングにするか接地電圧
VSSに接続するかに応じて、DRAMの動作モードが
決定される。オプションパッドBOPIN0Bの状態は
入力保護回路及び初段入力回路170を経て2バンクイ
ネーブル信号BANK2Bにされる。信号BANK2B
はハイレベルによって2バンク(2Bank)を意味
し、ローレベルによって4バンク(4Bank)を意味
する。入力保護回路及び初段入力回路170は図28に
例示される通りであり、入力BOPINiBがローレベ
ル(接地電圧)であれば出力BOiBもローレベル、入
力BOPINiBがフローティングであれば出力BOi
Bはハイレベルにされる。
【0104】オプションパッドBOPIN1B、BOP
IN2Bの状態は入力保護回路及び初段入力回路17
1,172を経てボンディングオプション判定回路17
3に供給され、入力の状態に応じて、データの並列入出
力ビット数を示す信号BPX4、BPX8,BPX16
の状態が決定される。入力保護回路及び初段入力回路1
71,172は図28に例示された論路を有する。ボン
ディングオプション判定回路173は図29の論理構成
を有する。この論理に依れば、入力BO1Bがハイレベ
ルであれば入力BO2Bとは無関係に信号BPX8がハ
イレベルにされ、入力BO1Bがローレベルであれば入
力BO1Bとは無関係に信号BPX8及びBPX16が
ハイレベルにされる。
【0105】上記ボンディングオプションで設定可能な
動作モードを整理すると、図30の通りである。このよ
うに、DRAMで3つのオプションパッドの状態に従っ
て、6つのケース、すなわちバンク数2又は4、並列入
出力ビット数4ビット、8ビット又は16ビットの組合
せが選択可能にされる。このボンディングオプションは
ウェーハ工程完了後の組み立て工程におけるボンディン
グ工程で実施される。このようにして得られた内部信号
BANK2B、BPX4、BPX8、BPX16は図示
を省略する後段回路に送られ、アドレスバッファやプリ
デコーダの制御、メインアンプの制御、出力バッファの
制御などに用いられる。
【0106】図31には前記アンチヒューズ回路を用い
てボンディングオプションと同等の機能選択を可能にす
る構成が例示されている。前記フリップチップ型半導体
集積回路では、チップの組み立て時にボンデング工程が
ないので、上記ボンディングオプション方式で機能選択
を行う事はできない。従来のレーザヒューズも使えな
い。図31の構成は、それらの点を考慮したものであ
り、アンチヒューズ回路AF0〜AF2を適用し、ウェ
ーハプロセスが完了してバンプ電極が形成された後で
も、電気的にアンチヒューズ回路AF0〜AF2のプロ
グラム設定で機能選択を行えるようにしたものである。
図31に示されるアンチヒューズ回路AF0〜AF2に
は例えば前記図21のアンチヒューズ回路を利用でき
る。前記アンチヒューズ回路AF0〜AF2のプログラ
ムはテストモードで行う。即ち、最初に、アンチヒュー
ズ設定モードに入る。例えばDRAMにおけるWCBR
(ライトイネーブル信号WE及びカラム・アドレス・ス
トロー部信号CASをロウ・アドレス・ストローブ信号
RASのイネーブルに先立ってイネーブルにする)テス
トモードとアドレス信号の一部を用いて、テストモード
の1つとしてこの動作モードに入ればよい。前記端子V
DCに破壊電圧VDDを印加し、端子CGNDに負電圧
Vbb’を印加する。絶縁破壊対象ヒューズを指定する
ためのプログラムアドレスは外部アドレス入力端子から
通常のアドレス信号として供給する。前記アンチヒュー
ズAF0〜AF2によって設定可能な動作モードは図3
2に示される通りであり、設定可能な機能は図30に対
応する。
【0107】尚、ここで説明した機能選択は、DRAM
における並列データ入出力ビット数の構成、バンク数の
切り換えの例であった。その他に、標準のDRAMにお
いても、ファストページ、EDOモード(Extended Dat
a Out Page Mode)、スタティックカラムなどの動作モ
ード切り換えがボンディングオプションを用いて行われ
ているが、これらの切り換えも前述と同様に、アンチヒ
ューズプログラミングにより容易に実施することができ
る。
【0108】《アンチヒューズによるトリミング》次
に、アンチヒューズを内部電圧のトリミング修正に利用
する場合について説明する。DRAMのチップ内で電圧
VPERIを生成する場合、そのレベルはプロセスばら
つきの影響を受けて変動する。プローブ検査でその電圧
VPERIを測定し、許容範囲外ならば、それを修正す
る為にトリミング回路が利用される。そのトリミング設
定に、前記アンチヒューズ回路を用いることができる。
【0109】図33にはトリミング設定回路の一例が示
される。3個のアンチヒューズ回路AF10〜AF12
を有し、各回路から出力される信号は3ビットの相補信
号FT1,FTB1〜FT3,FTB3としてトリミン
グデコーダ180に供給される。前記アンチヒューズ回
路AF10〜AF12には図21のアンチヒューズ回路
などを利用することができる。AiB〜AkBは3ビッ
トのプログラムアドレス信号を意味する。前記トリミン
グデコーダ180はその3ビットの相補信号をデコード
して、8本の選択信号TRM0〜RTM7の内の1本を
選択レベルにする。デコーダ180の論理は図34に例
示されている。前記選択信号TRM0〜TRM7は抵抗
分圧回路183の分圧電圧の選択信号とされる。即ち、
基準電圧発生回路181で生成された基準電圧を複数個
の抵抗R1の直列回路によって抵抗分圧し、その分圧電
圧をnチャンネル型の選択MISトランジスタM1〜M
7で選択するようになっている。前記選択信号TRM0
〜TRM7は前記選択MISトランジスタM0〜M7の
ゲート制御信号とされる。選択MISトランジスタM0
〜M7で選択された電圧は参照電圧VREFとしてオペ
アンプ182の反転入力端子に供給される。オペアンプ
182の出力は電源端子Vccに接続されたpチャネル
型出力トランジスタM8のゲート電極に結合される。前
記出力トランジスタM8のドレイン電位が電圧VPER
Iとされ、その分圧電圧がオペアンプ182の非反転入
力端子への帰還電圧とされる。前記電圧VPERIは、
帰還電圧の抵抗分圧状態に応じて、前記参照電圧VRE
Fの2倍〜数倍のレベルを発生する。前記選択MISト
ランジスタM1〜M7の内、図33の上側のMISトラ
ンジスタがオン状態にされると、相対的にレベルの高い
参照電圧VREFが得られ、逆に図33の下側のMIS
トランジスタがオン状態にされると、相対的にレベルの
低い参照電圧VREFが得られる。通常は、アンチヒュ
ーズ回路AF10〜AF11のヒューズをまったくプロ
グラムしない状態では選択MISトランジスタM4を介
して中央のレベルが得られるようにしている。
【0110】上記のような電圧レギュレータのトリミン
グ回路はADCなどの回路にも適用することができる。
また、トリミング回路は、電圧レギュレータに限定され
ず、抵抗素子や容量素子を用いた遅延時間修正のための
回路等にも利用することができる。
【0111】《フリップチップ型半導体集積回路の検査
パッド》次に、フリップチップ型半導体集積回路の検査
パッドについて説明する。ここで、フリップチップ型と
は、半導体チップの素子形成面(回路形成面)側を実装
すべき実装基板と対向させて配置し、素子形成面に形成
された電極と実装基板の電極とを互いに接続する実装技
術の形態である。
【0112】先ず、ここで一例として挙げるフリップチ
ップ型DRAMの平面図を図35に示す。同図に示され
るように、フリップチップ型DRAM210のチップの
中央部には長手方向に沿って多数の検査パッド209が
配列され、その外側には多数のバンプ電極208がエリ
アアレイ状に配置されている。
【0113】図36は図35の一部分を拡大し、表面の
絶縁層を除去して再配置配線の引き回しが見えるように
示した平面図である。即ち、検査パッドとバンプ電極と
の接続状態が示されている。前記検査パッド209は、
再配置配線205を介してバンプ電極208に接続され
ているもの209aと、バンプ電極には接続されていな
いもの209bとに大別される。一方の検査パッド20
9aは、図36には図示されていないボンディングパッ
ド(202)のうちの電源供給または信号入出力用ボン
ディングパッド(202a)に接続され、更に当該ボン
ディングパッド(202a)から再配置配線205が引
き出されてバンプ電極208に接続されている。他方の
検査パッド209bは、フリップチップ型DRAM21
0の最終使用段階では使用されず且つプローブ検査段階
等で使用する図示されていないボンディングパッド(2
02b)に接続され、当該ボンディングパッド(202
b)はバンプ電極208には接続されていない。
【0114】図37〜図43は図35のフリップチップ
型DRAMの製造方法を示す断面図であり、電源または
信号入出力用ボンディングパッド202aからバンプ電
極208までの再配置配線205に沿った断面構造と、
プローブ検査専用ボンディングパッド202b部分の断
面構造とを、各製造段階を追って示す。
【0115】図37は半導体基板に多数の回路素子が形
成されたDRAMチップ201表面にボンディングパッ
ド202(202a及び202b)を形成し、ボンディ
ングパッド202の開口部を除いて,保護層203で覆
った状態の、ウェーハ断面を示している。これに示され
るものは、従来のワイヤボンディング接続用ウェーハの
完成段階に相当する。
【0116】上記ウェーハの表面に、先ず図38のよう
に下部絶縁層204を形成し、そこには、ボンディング
パッド202(202a及び202b)の部分を開口さ
せる。
【0117】次に図39のように、ボンディングパッド
202aからバンプ電極を形成すべき位置まで再配置配
線205を形成すると同時に、検査専用パッド202b
についても再配置配線層295を形成する。
【0118】そして、図40に示すように、表面絶縁層
206を形成し、再配置配線層205、295のボンデ
ィングパッド202(202a及び202b)直上部及
びバンプ電極の形成部位分を露出させる。
【0119】更に図41に示されるように、バンプ電極
形成部にバンプ電極下地金属207を形成すると共に、
ボンディングパッド202(202a及び202b)の
上部にもバンプ電極下地金属層297を同時に形成す
る。
【0120】上記のようにして形成したボンディングパ
ッド202(202a及び202b)直上部のバンプ電
極下地金属層297が,電源または信号入出力用ボンデ
ィングパッド202aに対応した検査パッド209a及
び検査専用ボンディングパッド202bに対応した検査
パッド209bとなる。
【0121】次に図42に示すように検査パッド209
a,209bにプローブ211の先端を接触させてプロ
ーブ検査を行い、回路の冗長性を利用した不良品の救済
や機能の選択、そして良品と不良品の選別等を実施す
る。
【0122】次に図43に示すようにバンプ電極下地金
属207上に半田でバンプ電極208を形成し、完成し
たウェーハを個々のチップに切断分離(ダイシング)す
ることによってフリップチップ型DRAMが得られる。
【0123】ボンディングパッド202若しくはその表
面の材料には通常アルミニウムまたはアルミニウム合金
が使用されるが、半導体素子内部の配線材料の種類によ
っては、銅や他の金属を用いても良い。
【0124】保護層203の材質はシリコン酸化膜やシ
リコン窒化膜などの無機膜のほか、ポリイミドのような
有機膜、及びこれらの組合せが用いられる。
【0125】下部絶縁層204の材質は、基板実装後に
半導体装置と実装基板の熱膨張差などによってバンプ電
極208に作用する応力(応力・歪み状態)を緩和する
と共に再配置配線205のキャパシタンスを低減するた
め、ポリイミドやフッ素系樹脂、各種エラストマ材料の
ような低弾性率(低弾性係数)かつ低誘電率の有機材料
が望ましい。ここで、エラストマ材料としては、シリコ
ン系、アクリル系などのゴム材料や、これらゴム材料を
配合した低弾性率の高分子材料などが挙げられる。
【0126】下部絶縁層204はワニスのスピンコート
や印刷、あるいはフィルムの貼り付けによって形成す
る。下部絶縁層204の厚さは応力及びキャパシタンス
低減の観点から3μm程度以上あることが望ましい。た
だし,保護層203に有機膜が用いられている場合は,
下部絶縁層204をこれより薄くするか、または省略す
ることもできる。
【0127】前記再配置配線205には例えば,厚さ1
〜5μm程度の銅または銅合金の上下に厚さ0.1〜
0.5μm程度のクロム、チタン、ニッケル、ニッケル
合金等を積層した3層配線構造を使用する。またアルミ
ニウム及びその合金を使用することもできる。
【0128】前記表面絶縁層206の材質は、バンプ電
極208に作用する応力を緩和するため、ポリイミド、
エポキシ、フッ素樹脂、更には各種エラストマ材料のよ
うな、低弾性率の有機材料が望ましい。
【0129】また、前記再配置配線の下側絶縁膜(更な
る絶縁膜)は、バンプ電極にかかる応力吸収のため柔ら
かいものがよく、上側絶縁膜206は、保護の観点から
下側絶縁膜204よりも比較的硬い材料を選択してもよ
い。具体的には、上側絶縁膜206及び下側絶縁膜20
4は、感光性ポリイミド樹脂膜で形成され、熱処理(キ
ュア)前の溶剤量、分子量、フィラーの含有量などを変
化させることによって、最終的な膜の硬さ(弾性率)を
変化させることが可能である。また、上下絶縁膜を異な
る材料で形成してもよい。この場合、例えば、上側絶縁
膜206をエポキシ系樹脂で形成し、下側絶縁膜204
をポリイミド系樹脂で形成することが考えられる。
【0130】前記バンプ電極下地金属207としては、
クロム、ニッケル、ニッケル・タングステン、ニッケル
・銅等の半田バリア性の高い金属を厚さ0.3〜3μm
程度形成することが望ましく、さらに半田の濡れ性及び
プローブとの電気的接続性を確保するため、表面に厚さ
0.1μm程度の金の薄膜層を形成しておくことが望ま
しい。
【0131】前記半田バンプ電極208は、半田バンプ
電極下地金属207上に半田ペーストを印刷するか、又
は予め一定寸法に成形済みの半田ボールを転写した後、
リフローさせることによって形成することができる。
【0132】上記のように電源、信号入出力用ボンディ
ングパッド202a、プローブ検査用ボンディングパッ
ド202bの両方の直上部に検査パッド209を設ける
ことによって、再配置配線工程後にプローブ検査を実施
することが可能となるので、再配置配線工程前のボンデ
ィングパッド202の損傷による接続信頼性の低下を防
止することができる。
【0133】また、形成済みの半田バンプ電極208に
プローブ211を当てないで検査を行うため、半田バン
プ電極208の変形が防止できると共に、半田バンプ電
極208の曲面への偏心したプローブ当てによるプロー
ブ211の損傷も防止することができる。
【0134】更に、半田バンプ電極208形成前の半田
バンプ下地金属207にプローブ211を当てる必要も
ないため、半田バンプ下地金属207の表面に形成した
金などの半田濡れ性向上のための層や、その下の半田バ
リア金属層を傷付ける虞もなくなり、半田との接続信頼
性低下を防止することができる。
【0135】更に、この例によれば、図36のように検
査パッド209が一列に配置されているため、図42に
示したようにプローブ211に安価なカンチレバー方式
のプローブを使用できる上、再配置配線を施さない通常
のワイヤボンディング用ウェーハのボンディングパッド
202とここで説明した前記検査パッド209とのチッ
プ平面内での位置が同一となるため、通常のワイヤボン
ディング用ウェーハとプローブ211を共用化すること
も可能である。
【0136】そして、上述のフリップチップ型DRAM
では、ボンディングパッド202の投影面積内に検査パ
ッド209が入るため、検査パッド209の付加による
キャパシタンスの増加がほとんどない。
【0137】《検査パッドを用いる機能選択》図44に
は64メガビットシンクロナスDRAMチップにおける
ボンディングパッド数と、このチップを搭載した従来の
TSOP(表面実装パッケージの一種であるThin Small
Out-line Package)型パッケージにおける外部端子数
の内訳例が示される。TSOP型パッケージの外部端子
であるリードとチップのボンディングパッドとは,金の
細線によるワイヤボンディングによって接続する。
【0138】信号入出力用ボンディングパッドは、一対
一で全てパッケージの外部端子に接続する。電源用ボン
ディングパッド数はパッケージの外部端子数より多く、
複数のボンディングパッドから同一の外部端子に共通に
ワイヤボンディングする。
【0139】機能選択用ボンディングパッドは、ワイヤ
ボンディング時にこれらのボンディングパッドを個別に
電源電圧に接続するか、あるいは非接続とするかによっ
て、同一チップを異なる方式で動作させるためのもので
あり、入出力ビット数(4ビット,8ビットまたは16
ビット)、バンク数(2バンクまたは4バンク)などを
選択する。
【0140】プローブ検査専用ボンディングパッドはプ
ローブ検査時のみに使用して、シンクロナスDRAMチ
ップ内部の動作状況を観測するためのものであり、パッ
ケージの外部端子には接続しない。
【0141】またパッケージ外部端子中には、外形を他
の半導体装置と共通化するなどのため、電気的には必要
ない外部端子も設けられており、チップのボンディング
パッドとは接続されていない。
【0142】図44の端子構成を有するシンクロナスD
RAMのようなチップに再配置配線を施してフリップチ
ップとする場合,フリップチップの完成品に全てのボン
ディングパッドに対応して半田バンプ電極を設けると、
バンプ電極の数が大幅に増加する。このため,限られた
チップ面積内にこれら多数のバンプ電極を配置すると、
バンプ電極の間隔が狭くなり、基板実装時の位置決めが
困難になると共に、高価な基板が必要となる。
【0143】図36で説明したように一部のボンディン
グパッド202bに対してはバンプ電極を設けずに検査
パッド202bのみを設けることにより、半田バンプの
数を増加させることなく、再配置配線工程後にプローブ
検査を実施することができる。
【0144】再配置配線205を施すフリップチップ型
半導体集積回路の場合、機能選択用ボンディングパッド
の接続は次の三つの内の何れかの方法で行うことができ
る。
【0145】第1の方法は全ての機能選択用ボンディン
グパッドに対応した半田バンプ電極208を設け、フリ
ップチップ型半導体集積回路を実装する基板側の結線で
機能を選択する方法である。この方法は,同一の半導体
集積回路を各仕様で共通に使用できるため品種数が減
り、半導体メーカ側の管理が容易になるとともに、ユー
ザ側で機能を選択できるという利点がある。しかし、バ
ンプ電極数が増大しバンプ間隔の狭小化を招くととも
に、特定機能しか必要としないユーザに対しても基板配
線の追加を要求することになる。
【0146】第2の方法は個別の機能毎に再配置配線2
05の結線パターンを変える方法である。この方法では
機能選択の品種数だけ再配置配線205のパターンを準
備する必要がある。また、ウェーハ配線段階で機能が固
定されるため、品種間の需要変化に柔軟に対応しにくい
という問題がある。
【0147】第3の方法は、前記アンチヒューズ1のよ
うな電気ヒューズを用いる方式である。この方法では、
機能選択の全ての品種を同一の再配置配線パターンで形
成することができ、しかも半田バンプ電極数の増加を伴
わない。機能選択すなわちアンチヒューズ1の設定は、
プローブ検査同様、バンプ電極下地金属207形成後の
ウェーハにプローブを当てることによって行う。アンチ
ヒューズ1の設定に使用する端子は、半田バンプ電極2
08に接続する信号入出力用及び電源用ボンディングパ
ッド202aと兼用にしても、また、半田バンプ電極2
08に接続しない検査パッドのような専用パッドとして
も良い。後者の場合には、図22のトランジスタT9〜
T11で構成されるような回路が必要である。即ち、図
22の例に従えば、アンチヒューズのプログラム時に端
子CGNDには負電圧Vbb’を供給しなければならな
いが、プログラムが済んだ後は、端子CGNDをフロー
ティングにしておく事ができ、接地電圧Vssに結合し
なくても自動的に接地電圧Vssが供給される。
【0148】機能選択をアンチヒューズによって行う場
合は、従来のプローブ検査と同時に機能選択を行うこと
も可能となるため、アンチヒューズ設定専用のボンディ
ングパッドは、広義のプローブ検査専用ボンディングパ
ッド202bとみなすことができ、また、アンチヒュー
ズ設定時にプローブを当てるためのパッドは広義の検査
パッド209a、209bとみなすことができる。
【0149】図36で説明したように一部のボンディン
グパッド202bに対してはバンプ電極を設けずに検査
パッド202bのみを設け、これを機能選択に用いるこ
とにより、半田バンプの数を増加させることなく、再配
置配線工程後に機能選択を実施することができる。
【0150】《再配置配線及び検査パッドのその他の構
造》図45には再配置配線部分の他の構造が断面図で示
される。図43の構造では表面絶縁層206開口後に半
田バンプ電極下地金属207を形成しているのに対し、
図45の構造では再配置配線205上に予め半田バンプ
電極下地金属207を形成した後、表面絶縁層206を
形成し、ボンディングパッド202直上部及び半田バン
プ電極208の形成部を開口させる。
【0151】この構造によっても、図43の構造と同様
の効果を得ることができる。特に、図43の構造では半
田バンプ電極下地金属207の輪郭をエッチング加工で
形成するのに必要なマスクが、図45の構造では不要と
なるため、加工コストを低減することができる。但し、
図43の構造では、半田バンプ電極208付け根外周部
の直下に下部絶縁層204と表面絶縁層206の両方が
存在しているのに対し、図45では下部絶縁層204の
みとなっている。このため図43の構造の方が、基板実
装後に半導体装置と実装基板の熱膨張差などによってバ
ンプ電極208に作用する応力を緩和する効果に優れて
おり、温度変化の繰り返しや、外力による基板変形の繰
り返しなどに対する半田バンプ電極の接続信頼性が高く
される。
【0152】図46には検査パッドのレイアウト構成の
別の例が示され、その断面構造が図47に例示される。
検査パッド209aはボンディングパッド202aを挟
んで半田バンプ電極208と反対側の表面絶縁層206
上に、バンプ電極下地金属層297によって形成されて
いる。
【0153】プローブ検査専用ボンディングパッド20
2bに対しても、表面絶縁層206上の隣接部に、バン
プ電極下地金属層297によって検査パッド209bが
形成されている。
【0154】検査パッド209aをボンディングパッド
202a直上からずらし、バンプ電極下地金属297で
形成してあるので、仮にプローブ検査時に検査パッド2
09aが損傷しても、ボンディングパッド202aや再
配置配線205が露出することはない。したがってボン
ディングパッド202aとバンプ電極下地金属207と
の間の電気的接続が水分による腐食などによって切断さ
れる虞はない。ボンディングパッド202直上部に検査
パッド209を設ける図43や図45の構造に比べて、
平坦な検査パッド209を得ることができる。
【0155】図46のようにチップ中心線上もしくはそ
の近傍にボンディングパッド202を配列し、列の両側
に半田バンプ電極208を配置する構造のフリップチッ
プ型半導体集積回路では、ボンディングパッド列の両側
に交互若しくは数個置きに反対側に再配置配線205を
引き出すので、検査パッド209をボンディングパッド
列の両側に振り分けて配置することにより、ボンディン
グパッド列の直上もしくは同一側に設けるよりも大きな
寸法の検査パッド209を設けることができる。
【0156】検査パッド209は下部絶縁層204と表
面絶縁層206が積層された上に形成されるため、下部
の半導体回路素子からの距離を大きくすることができ、
検査パッド209の付加によるキャパシタンスの増加を
軽減することができる。
【0157】さらに下部絶縁層204、表面絶縁層20
6の何れか片方にポリイミドなどの有機絶縁膜を使用す
れば、一般の無機絶縁膜に比べて比誘電率が低いため、
キャパシタンス低減効果が大きくなり、両方に使用すれ
ば最大の効果を得ることができる。
【0158】また、検査パッド209の下地となる表面
絶縁層204にポリイミドなどの有機絶縁膜を使用する
場合、一般の無機絶縁膜に比べて弾性率が比較的低い
(弾性係数が比較的小さい)ため、検査パッド209を
クロム、ニッケルなど硬い半田バンプ下地金属207で
形成した場合でも、検査パッド209の表面が変形しや
すくなる。このため、プローブ211先端との接触面積
が大きくなり、電気的接続性が向上する。この効果は有
機絶縁膜を下部絶縁層204と表面絶縁層206の両方
に使用することにより一層顕著に現れる。
【0159】図48には検査パッドの断面構造の別の例
が示される。図47との差異は、図43に対する図45
の関係同様、バンプ電極下地金属207形成のためのマ
スクを省略して、コストを低減可能にした点である。即
ち、図47の場合は検査パッド209a表面の半田バン
プ電極下地金属層297の下に接して再配置配線層20
5が存在しているため、プローブ検査時に半田バンプ電
極下地金属層297が損傷を受けると、再配置配線層2
05が露出する可能性がある。そこで、図47のよう
に、検査パッド209aと半田バンプ電極208を互い
にボンディングパッド202aの反対側に配置すること
によって、もし検査パッド209a部分の再配置配線層
205に腐食等が生じても、ボンディングパッド202
aと半田バンプ電極208の間の電気的接続には影響し
ないため、高い接続信頼性を得ることができる。
【0160】図48の構造では、検査パッド209aが
下部絶縁層204の上に形成されているため、図47の
実施例に比べればキャパシタンス低減効果は小さい。し
かし,図47よりも低コストで製造することができ、下
部絶縁層204を有機絶縁膜で形成することにより、無
機絶縁膜上に検査パッドを形成する特開平8−2945
1号公報記載の技術等に比べて、検査パッド209の付
加によるキャパシタンス増大を軽減する効果がある。ま
た、図48の構成においても、下部絶縁層204を有機
絶縁膜で形成することにより、その上に形成する検査パ
ッド209の表面が変形しやすくなるため、プローブ2
11との接触性が向上する。
【0161】図49には検査パッドのレイアウト構成の
別の例が示され、その断面構造が図50に例示される。
電源または信号入出力用ボンディングパッド202aに
対応した検査パッド209aは、ボンディングパッド2
02aと半田バンプ電極下地金属207を接続する再配
置配線205の途中から分岐した位置の表面絶縁層20
6上に形成されている。プローブ検査専用ボンディング
パッド202bに対しては、ボンディングパッド直上部
に検査パッド209bを設けている。このような位置に
検査パッド209aを設けても、ボンディングパッド2
02a直上に比べて平坦な検査パッドが得られる。キャ
パシタンス低減効果は図47と同様である。
【0162】検査パッド209aは再配置配線205か
ら分岐して形成されているため、プローブ検査で検査パ
ッド209aが損傷しても、ボンディングパッド202
aと半田バンプ電極下地金属207の間の電気的接続信
頼性には影響しない。
【0163】プローブ検査専用ボンディングパッド20
2bについては、半田バンプ電極208との接続信頼性
が無関係なため、特に検査パッド209bの損傷の影響
を考慮する必要はなく、図49のようにボンディングパ
ッド202bの直上部や任意の位置に設けておいても問
題はない。表面絶縁層206又は表面絶縁層206と下
部絶縁層204の両方に有機絶縁膜を使用することによ
って検査パッド202とプローブ211との接触性が向
上することは図47の構造と同様である。
【0164】図51はプローブ検査専用ボンディングパ
ッド202bのみに検査パッド209bを設けた例が示
される。プローブ検査専用ボンディングパッド202b
には、当該ボンディングパッド202bより大きく形成
した検査パッド209bを設け、電源及び信号入出力用
ボンディングパッド202aについては、半田バンプ電
極208形成前の半田バンプ電極下地金属207を使用
してプローブ検査を行うものとする。
【0165】検査パッド209bが不可欠で、且つ電気
特性に無関係なプローブ検査専用ボンディングパッド2
02bのみに検査パッド209bを設けることにより、
他のボンディングパッド、特に信号入出力用配線のキャ
パシタンス増加を防止できる。また、検査パッドの数が
少なくて済み、電気特性にも影響しないため、検査パッ
ド209bの寸法及び間隔を十分大きくすることが可能
である。
【0166】図52は検査パッド209をボンディング
パッド202側方の再配置配線205からボンディング
パッド202の直上部に向かって延在させた例を示す断
面図である。ボンディングパッド202の直上部を利用
することによって、キャパシタンスを増加させることな
く,平坦で寸法の大きな検査パッド209を形成するこ
とができ、しかも、検査パッド209の損傷が電気的接
続信頼性に影響しない。この構造の場合にも、表面絶縁
層206を有機絶縁膜で形成することにより、検査パッ
ド202とプローブ211との接触性が向上する。
【0167】《フリップチップ型半導体集積回路の製造
方法》図53〜図57にはフリップチップ型半導体集積
回路の製造工程が各段階毎に斜視図で示される。
【0168】図53は従来のワイヤボンディング接続用
ウェーハの完成段階である。すなわち、前記図37の状
態でのウェーハ220の全体を示した図であり、各チッ
プ210には夫々前記ボンディングパッド202が形成
されている。
【0169】フリップチップ型半導体集積回路を製造す
るには、まず、図54のウェーハ220に図38〜図4
1に例示されるように、下部絶縁層204、再配置配線
205、表面絶縁層206、及びバンプ電極下地金属2
07などを形成し、図54に示すようなバンプ電極下地
金属207の形成された状態のウェーハ220を得る。
図54の状態は断面では図41の状態に相当する。
【0170】次に図55に示すように、複数のプローブ
211をその先端がウェーハ220上の複数の検査パッ
ド209(図55では図示を省略)に同時に接触するよ
う位置決めして固定したプローブカード221を使用し
てプローブ検査を行う。
【0171】複数のプローブ211を同時に複数の検査
パッド209に接触させることによって、チップ210
の1個分または複数個分の検査パッド209を同時に検
査し、接触位置を順次移動させて検査を行うことにより
ウェーハ220上の全てのチップ210に対してプロー
ブ検査を行う。この時、同一のまたは同様な別個のプロ
ーブカード221を用いて機能選択や欠陥救済を同時に
又は連続して行うことができる。
【0172】次に、半田バンプ電極の形成工程を、半田
ペースト印刷方式を例に採って図56により説明する。
図示のようにウェーハ220の表面のバンプ電極下地金
属207の配置に対応して開口223を形成した半田印
刷マスク222を、ウェーハ220上に位置合わせして
重ね、スキージ224によって半田ペースト225を印
刷する。印刷直後の状態では図中の断面図に示すよう
に、半田ペースト225がバンプ電極下地金属207よ
りもやや広い領域に平坦に印刷されている。このウェー
ハをリフロー加熱し、半田ペースト225を溶融させる
と、半田が球状に凝集し、半田バンプ電極208が形成
される。
【0173】バンプ電極208形成後のウェーハ220
は図57に示すようにダイシングブレード226によっ
て個片のチップ210に切断分離することにより、フリ
ップチップ型半導体集積回路の完成品を得ることができ
る。完成品にはさらに必要に応じてバーンイン検査や性
能、外観などの各種最終検査が施され、所定のマーキン
グや包装を行った後出荷される。
【0174】《再配置配線形成工程以降の製造工程》図
58は本発明のフリップチップ型半導体集積回路の再配
置配線形成工程以降の製造工程フローを、(a),
(b),(c),(d)の4通りで示している。同図に
示される製造フローは、前記図43の構造を一例とすれ
ば、絶縁層204の上に再配置配線205を形成する再
配置配線形成S1、206のような絶縁層を形成する表
面絶縁層形成S2、207のようなバンプ電極下地金属
そして検査パッド209の下地金属297などを形成す
るバンプ電極下地金属形成S3、前記アンチヒューズ1
のプログラムによるモード設定のような機能選択S4、
プローブ検査S5、前記アンチヒューズ1のプログラム
による不良ビット置き換えのような欠陥救済S6、バン
プ電極を形成するバンプ形成S7、ウェーハからチップ
を切り出す個片切断(ダイシング)S8、バーンインS
9 及び最終検査S10の各工程を含む。
【0175】図58の(a)に示される製造のフロー
は、バーンインS9すなわち高温での連続動作試験を、
個片切断S8の後にチップ単位で行う場合の製造フロー
である。フリップチップ型半導体集積回路では再配置配
線によって半田バンプ電極の間隔をボンディングパッド
の間隔(60〜150μm程度)より広げている(0.
5〜1.0mm程度)ため、BGA(ボール・グリッド
・アレイ)型のCSP(チップ・サイズ・パッケージ)
に使用されるバーンイン用ソケットを使用することによ
って、容易にチップ単位でのバーンインを行うことがで
きる。即ち、バーンイン工程に先立って、予めチップ上
にバンプ電極が形成され、且つ、そのバンプ電極の配列
パターンをバーンイン用ソケットの電極配列パターンに
対応させることによって、特別な仕様のバーンイン用ソ
ケットを新規に準備する必要がないので、フリップチッ
プ型半導体集積回路の組み立てコストを低減する事が可
能である。また、前記バンプ電極を接続端子として利用
した前記バーンイン用ソケットを用いない場合でも前記
検査パッド209を利用してバーンインの為の電気的接
続を行う事は可能である。この場合は、バンプ電極間に
配置された検査用パッドにプロービングが可能な狭ピッ
チの高価なバーンイン用接触子が必要になる反面、ソケ
ットの高温での接触による半田バンプ電極208の変形
を防止することができる。
【0176】図58の(b)及び(c)の製造フローは
バーンインS9を個片切断S8の前にウェーハ段階で行
う。特に図58の(b)は、前記検査パッド209又は
半田バンプ電極208の形成前のバンプ下地金属207
を用いて、半田バンプ電極形成前にバーンインを行う場
合の製造フローである。バンプ電極を使用しないでバー
ンインの電気的接続を行うため、バーンイン用ソケット
の高温環境下での接触による半田バンプ電極の変形を防
止することができる。また、半田バンプ電極形成前の平
坦な段階でバーンインを行うため、半田バンプ電極20
8が障害となることなく容易に検査パッド209にソケ
ットなどのバーンイン用接触子を当てることができる。
また、ウェーハ段階でバーンインを行うので、複数チッ
プを一括してバーンインでき、検査のスループットを向
上させることが可能である。
【0177】図58の(c)は半田バンプ電極形成後に
バーンインを行う場合の製造フローを示す。バーンイン
用接触子は半田バンプ電極208に接触させる。半田バ
ンプ電極208にバーンイン用接触子を接触させる場合
はバーンイン時に半田バンプ電極208に変形を生じさ
せ易いが、バンプ電極下地金属207に損傷あるいは表
面劣化を生じさせる危険性がなく、信頼性の高いバンプ
下地金属、再配置配線の形成が可能になる。この場合に
も、図58の(b)と同様にウェーハ段階でバーンイン
を行うため、検査のスループットを向上させる事が可能
である。
【0178】図58の(d)に示される製造フローは、
図58の(a)〜(c)の各フローの表面絶縁層形成S
2の工程とバンプ電極下地金属形成S3の工程を入れ換
えた製造フローであり、機能選択工程以降の工程は図5
8の(a)〜(c)の何れかの製造フローと共通であ
る。図58の(a)〜(c)と図58の(d)との関係
は図43及び図47の構造と、図45及び図48の構造
との関係に対応し、図58の(d)の製造フローでは再
配置配線205とバンプ下地金属207を同一工程で形
成したので、図58の(a)〜(c)の製造フローに比
べてバンプ電極下地金属の形成コストを低減することが
できる。
【0179】尚、半導体集積回路素子が充分確立された
プロセスで製造され、不良率が低い場合には、バーンイ
ンが省略されることもある。この場合には、第58図の
(a)〜(c)の各製造フローは全く同一となり、差異
はなくなる。
【0180】図59には以上の各製造工程フローにおけ
るプローブ検査S5、バーンインS9,最終検査S10
の各検査工程でのプローブ、ソケットなどのチップ接触
箇所をまとめて示してある。図59において、プローブ
検査専用端子(パッド)は、プローブ検査(広義には機
能選択、欠陥救済を含む)時のみに使用し、本発明で述
べた検査パッド209にプローブを接触させる。
【0181】電源供給及び信号入出力用端子について
は、プローブ検査時及びバーンイン時の接触箇所は上記
図58の(a)〜(c)の何れのフローを採用するかに
よって異なる。ただし最終検査は何れの場合も完成品と
しての半田バンプ電極を使用して行う。
【0182】図58の各製造工程フローでは、何れも機
能選択S4、プローブ検査S5、欠陥救済S6を連続し
て実施している。機能選択S4と欠陥救済S6にアンチ
ヒューズを利用する場合、これら三つの工程は何れもプ
ローブをウェーハに接触させることによって電気的処理
のみ(レーザによるヒューズ切断や再配置配線の変更を
伴わない)によって行うことができるので、1回のプロ
ービングで(即ち他のチップに対するプロービングの後
に再度プロービングすることなく)3工程を一括して処
理することができ、工程を簡略化することが可能とな
る。この場合は,機能選択や欠陥救済も広義のプローブ
検査に含めて考えることができる。
【0183】図58の各製造工程フローでは、何れも半
田バンプ電極形成S9を図56で示した方法などで個片
切断S8の前のウェーハ段階で一括して行っており、個
片のチップ毎に半田バンプ電極を形成する従来のBGA
やCSPの製造工程に比べて能率良く半田バンプ電極を
形成することができる。
【0184】さらに機能選択S4、プローブ検査S5、
欠陥救済S6の三つの工程を半田バンプ電極形成S7の
前に行うことにより、半田バンプの突起が障害となるこ
となく容易にプロービングを行うことができる。
【0185】機能選択S4はプローブ検査S5又は欠陥
救済S6の後に実施することも可能である。しかし,機
能選択S4をプローブ検査S5の前に実施すれば、プロ
ーブ検査S5の時には予め選択した機能についてのみ検
査を行えば良くなるため、検査項目を削減し検査能率を
向上させることが可能となる。
【0186】機能選択S4によって得られる各品種間の
需要割合は市場の動向によって常時変化する。したがっ
て需要の変化に柔軟に対応し、かつ品種毎の在庫量を最
小限とするためには、機能選択前の状態で在庫を有して
いることが望ましく、しかも機能選択後の工程ができる
だけ短期間に対応できるものであることが望ましい。機
能選択にアンチヒューズを利用することにより、全ての
品種に同一の再配置配線パターンを施し、バンプ電極形
成直前の状態で在庫保管することができる。これによっ
て、需要変化に応じて短期間で必要な品種を製造するこ
とができ、在庫量も削減することが可能となる。
【0187】図58で説明した製造フローに対しては、
上記とは逆に、前記プログラム素子による機能選択S4
を前記バンプ電極の形成S7後に行うことができる。こ
の場合には、機能選択のためにプログラム素子へ電圧を
印加するための電極を突起状電極と同様に半導体集積回
路の表面に露出させおく必要がある。但し、機能選択に
伴う処理を除いてウェーハ工程の殆どを終えた状態で半
導体集積回路を在庫できるので、在庫管理が容易であ
る。
【0188】以上説明したフリップチップ型半導体集積
回路及びその製造方法によれば以下の作用効果を得るこ
とができる。
【0189】〔1〕フリップチップ型半導体集積回路8
0,100にアンチヒューズ1のようなプログラム素子
を採用するから、プログラム素子としてレーザで熔断可
能なヒューズを用いることによって顕在化される信頼性
の低下を全く引き起こさない。
【0190】前記再配置配線205のような導電層を前
記パッド202a,202bのような端子の配列に対す
る突起状電極208の再配置用配線として用いる場合、
前記導電層の上下に絶縁膜204,206を配置すれ
ば、突起状電極を介して半導体基板に与えられる応力・
歪状態を緩和させることができる。
【0191】フリップチップ型半導体集積回路は、プロ
ーブテストのための検査パッドなどに用いることができ
るパッド電極209a,209bを表面に露出させてお
くことができる。プログラム素子に所定の電位差を形成
する為の電圧印加に前記パッド電極の内の一部のパッド
電極209bを用いる事ができる。プログラム素子をプ
ログラムした後、パッド電極をフローティングにしてお
けば良い回路構成(図22のトランジスタT9〜T11
から成る回路)の場合には、パッド電極209bには突
起状電極208を割当てなくても良い。こうすれば、フ
リップチップ型半導体集積回路のプログラム素子の状態
を電気的に変更するために必要となる電極がその他の用
途の突起状電極の数を制限しない。これに対し、プログ
ラム素子をプログラムした後、パッド電極を接地電位V
ss又は電源電圧Vccに強制しなければないらない回
路構成の場合には、パッド電極209bには突起状電極
208を割当て、基板実装に際して当該突起状電極を配
線基板上の電源配線に接続しておけば良い。
【0192】前記アンチヒューズ1のようなプログラム
素子に所定の電位差を形成する為の電圧がVbb’やV
DDのようにプログラム素子以外の回路の通常の動作電
源電圧Vss,Vccと相異する電圧である場合には、
前記プログラム用電圧の印加電極を複数のプログラム素
子に共通化すれば、そのような外部端子の数を減らす事
が出来る。
【0193】アンチヒューズ1の絶縁膜を破壊するため
に正電圧VDDと負電圧Vbb’を利用するので、アン
チヒューズ1の破壊用電位差を得るとき、回路の接地電
圧Vssを基準とした絶対値的な電圧をほぼ通常動作の
電圧に抑える事が可能になる。
【0194】前記アンチヒューズのような1プログラム
素子は不良の救済に用いることができる。また、前記ア
ンチヒューズ1のようなプログラム素子は半導体集積回
路の機能選択に用いることができる。これにより、フリ
ップチップ型半導体集積回路において、突起状電極を形
成した後でも機能選択若しくは動作モード選択と言う点
でボンディングオプションと同等の融通性を簡単に得る
ことができる。前記アンチヒューズのようなプログラム
素子は回路の特性を選択する為のトリミング情報の記憶
手段として採用することもできる。
【0195】〔2〕フリップチップ型半導体集積回路に
アンチヒューズ1のようなプログラム素子を採用した半
導体集積回路の製造方法は、例えば従来のボンディング
ワイヤ接続用ボンディングパッド202を有するウェー
ハなどを完成させる第1の工程の他に、前記ボンディン
グパッド202の一部に対応する実装接続用の複数個の
バンプ電極208を形成する第2の工程S7と、前記ウ
ェーハに形成されている回路を検査する第3の工程S5
と、前記第3の工程による検査結果に従って欠陥部分を
救済回路に置き換える第4の工程S6と、バーンインを
行う第5の工程S9と、前記ウェーハをダイシングする
第6の工程S8とを含む。そして、前記アンチヒューズ
1の状態を不可逆的に変化させて前記回路の機能を選択
する第7工程S4を含む。上記により、レーザで熔断可
能なヒューズをプログラム素子として用いることなく、
半導体集積回路の機能選択が可能である。これにより、
機能選択が施されて製造されたフリップチップ型半導体
集積回路の歩留まり向上並びに信頼性向上に寄与するこ
とができる。
【0196】前記プログラム素子による機能選択を前記
バンプ電極208の形成前に行うことができる。即ち、
前記第7工程S4の後に前記第2の工程S7を行う。バ
ンプ電極208を形成した後はウェーハ上に少なからず
凹凸ができる。バンプ電極208の形成前に機能選択を
行えば、そのためのアンチヒューズ1への電圧印加用パ
ッド若しくは端子に対するプローブの接触が容易であ
り、機能選択の作業能率を向上させることができる。
【0197】上記とは逆に、前記アンチヒューズ1によ
る機能選択S4を前記バンプ電極208の形成S7後に
行うことができる。この場合には、機能選択のためにア
ンチヒューズ1へ電圧を印加するための電極をバンプ電
極208と同様に半導体集積回路の表面に露出させおく
必要がある。但し、機能選択に伴う処理を除いてウェー
ハ工程の殆どを終えた状態で半導体集積回路を在庫でき
るので、在庫管理が容易である。
【0198】前記欠陥部分を救済回路に置き換える前記
第4工程S6において、前記置き換えは、前記アンチヒ
ューズ1の状態を不可逆的に変化させて行うことができ
る。このとき、機能選択S4、検査S5、及び救済S6
の各工程は、1回路プロービング処理で済ませる事がで
きる。すなわち、前記第3工程、前記第4工程及び前記
第7工程を連続的に行い、各工程には必要に応じて前記
端子又はバンプ電極208に対するプロービング処理を
含む。機能選択S4、検査S5、及び救済S6の各工程
の後にバンプ電極208を形成すれば(S7)、アンチ
ヒューズ1への電圧印加用パッド若しくは端子に対する
プローブの接触が容易であり、機能選択はもとより検査
及び救済の作業能率も向上させることができる。
【0199】前記バーンインを行う第5工程S9の後に
第2工程によりバンプ電極208を形成すれば(S
7)、高温環境下での突起状電極の変形を考慮しなくて
もよいから、その点においてバーンインを容易に行うこ
とができる。
【0200】〔3〕フリップチップ型半導体集積回路に
おける欠陥部分を救済回路に置き換えることに着目した
とき、半導体集積回路の製造方法は、例えば従来のボン
ディングワイヤ接続用ボンディングパッド202を有す
るウェーハなどを完成させる第1の工程の他に、前記ボ
ンディングパッド202の一部に対応する実装接続用の
複数個のバンプ電極208を形成する第2の工程S7
と、前記ウェーハに形成されている回路を検査する第3
の工程S5と、前記第3の工程による検査結果に従って
欠陥部分を救済回路に置き換える第4の工程S6と、バ
ーンインを行う第5の工程S9と、前記ウェーハをダイ
シングする第6の工程S8とを含み、前記第4工程S6
は、前記アンチヒューズ1の状態を不可逆的に変化させ
て前記置き換えを行う工程とされる。前記第4工程で
は、例えば、前記複数のボンディングパッド202のう
ち前記アンチヒューズ1に接続されている所定の端子を
介して前記アンチヒューズ1に所定の電位差を形成する
為の電圧を印加する。上記により、レーザで熔断可能な
ヒューズをプログラム素子として用いることなく、半導
体集積回路の欠陥救済が可能である。これにより、救済
が施されて製造されたフリップチップ型半導体集積回路
の歩留まり向上並びに信頼性向上に寄与することができ
る。
【0201】〔4〕フリップチップ型半導体集積回路の
プローブテストに着目したとき、バンプ電極が設けられ
ずプローブ検査にのみ用いられるボンディングパッドの
ような端子202bの直上もしくは近傍に、再配置配線
層205もしくはバンプ電極下地金属層297等の導電
層を用いた検査パッド209bを設ける。すなわち、前
記検査パッド209bをバンプ電極208と排他的に設
ける。これにより、回路基板への実装と言う意味で実用
的な間隔でのバンプ電極の配置を最大限に容易化するこ
とができる。
【0202】バンプ電極208を設けるボンディングパ
ッド202aのような端子についても同様の検査パッド
209aを設けても良い。
【0203】プローブ検査はこれらの検査パッド209
a,209bを用いて、若しくは、前記検査パッド20
9bと共に、バンプ電極形成前のバンプ電極下地金属2
07を併用して実施する。上記により、検査パッド20
9bを使用することにより、プローブ検査専用パッドの
ためのバンプ電極を追加しなくてもよい。バンプ電極2
08を有する端子に対しても検査パッド209aを追加
することにより、ウェーハプローブテストを検査パッド
209a,209bだけを用いて容易に行う事ができ
る。
【0204】更に、ボンディングパッドのような端子の
近傍に設けられバンプ電極下地金属よりも寸法の小さな
検査パッド209a,209bを使用することにより、
再配置配線工程後にプローブ検査を実施することができ
る。
【0205】また、ポリイミドなどの有機絶縁層204
の上に再配置配線205のような導電層及び検査パッド
を形成する。比誘電率が小さく厚膜化の容易な有機絶縁
層上に検査パッドを設けることにより、検査パッドと下
部半導体回路の間のキャパシタンスを低減することが可
能となる。また、有機絶縁層の弾性係数が比較的小さい
ため、検査パッド表面が変形し易くなり、プローブの接
触性が向上する。
【0206】そして、再配置配線上に絶縁層206を形
成し、その上にバンプ電極下地金属207及び検査パッ
ド209bを形成する。よって、再配置配線の上下2層
の絶縁層204,206を積層した上に検査パッドを設
けることにより、検査パッドと下部半導体回路の間のキ
ャパシタンスを低減することが可能となる。
【0207】〔5〕前記検査パッドを設けた構造の半導
体集積回路の製造方法において、バーンインは、バンプ
電極形成後ダイシングしてから行い、或いは、その逆
に、バーンイン後バンプ電極を形成してダイシングを行
っても良い。前者においては、フリップチップ型半導体
集積回路と同様に外部接続電極がエリアアレイ状にマッ
ピングされたBGA(ボールグリッドアレイ)型の半導
体チップの為に用意されているバーンイン用ソケットを
流用でき、或いはバンプ電極のエリアアレイ状の配列を
既存のバーンイン用ソケットの端子配列に合せることに
より、特別な仕様のバーンイン用ソケットを新規に用意
しなくても済み、チップ単位でのバーンインを容易に行
う事が出来、また、テストコストの低減にも寄与する。
後者は、プローブテストだけでなく、バーンインも、検
査パッド209a,209b或いは検査パッド209b
とバンプ状電極下地金属207を用いて行う事が出来
る。したがって、高温下でソケットに接触する事により
半田バンプ電極のような突起状電極が変形するのを防止
する事が出来る。
【0208】以上本発明者によってなされた発明を実施
形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限
定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲にお
いて種々変更可能であることは言うまでもない。
【0209】例えば、欠陥救済、機能選択、トリミング
などの手段は、DRAMやシンクロナスDRAM以外
に、SRAM、EEPROM、フラッシュメモリ、不揮
発性記憶素子を用いたプログラマブルロジックアレイ等
の各種メモリ、そしてマイクロコンピュータやマイクロ
プロセッサ等の種々の論理LSIにも適用することがで
きる。
【0210】また、プログラム素子は電位差によって絶
縁破壊されるアンチヒューズに限定されず、電位差によ
って溶融されて高抵抗状態にされるその他の電気ヒュー
ズであってもよい。また、欠陥救済における救済アドレ
スのアクセス判定にセレクタ3等を用いる構成は一例で
あり、種々の回路構成を採用することができる。同じ
く、アンチヒューズ回路の構成、アドレス比較回路の構
成についても種々変更可能である。また、ボンディング
オプションに代わる機能選択やトリミングについてもそ
の他の用途に適用する事が出来る。
【0211】アンチヒューズのようなプログラム素子に
印加する電位差は負極性の電圧と正極性の電圧の双方を
用いる事に限定されない。回路の接地電圧基準で一方の
極性の電圧だけを用いるようにしてもよい。
【0212】また、Vbb’のような負電圧の入力端子
はヒューズプログラムの専用端子である事に限定されな
い。アドレス入力端子などの特定の外部端子を兼用して
もよい。兼用端子は例えばプログラムモードで前記CG
NDのような端子機能が選択されることになる。
【0213】また、以上の説明ではワイヤボンディング
接続用ウェーハに再配置配線や検査パッド及びバンプ電
極を追加した製造工程を経てフリップチップ型半導体集
積回路を構成した。本発明は、そのような考え方に限定
されず、当初より、フリップチップ型半導体集積回路を
製造することを企図した工程を経る事ができる。その場
合には、ボンディングパッドのようなパッド電極を設け
無くてもよい。再配置配線のような導電層に接続する端
子が有ればよい。
【0214】電気ヒューズは、その両端に所定電圧が与
えられることにより電気ヒューズの両端(電流経路)の
抵抗値が大きくなる構成や逆に小さくなる構成(アンチ
ヒューズ)の他に、以下のものを用いてもよい。すなわ
ち、電気ヒューズは可逆的に情報を保持可能な素子で構
成してもよい。例えば、EEPROM、FRAM、フラ
ッシュメモリなどで電気ヒューズを構成してもよい。或
いは、一度だけ書き込み可能なROMやEPROMで電
気ヒューズを構成してもよい。
【0215】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記
の通りである。
【0216】すなわち、本発明に係るフリップチップ型
半導体集積回路、そしてその製造方法は、プログラム素
子としてレーザで熔断可能なヒューズを用いることによ
って顕在化される信頼性低下を引き起こさない。
【0217】本発明に係るフリップチップ型半導体集積
回路は、プログラム素子の状態を電気的に変更するため
に必要となる電極がその他の用途の突起状電極の数を制
限しないようにすることを可能にする。
【0218】本発明に係るフリップチップ型半導体集積
回路は、突起状電極を介して半導体基板に与えられる応
力・歪状態を緩和させることができる。
【0219】本発明に係るフリップチップ型半導体集積
回路、そしてその製造方法は、機能設定などに関してボ
ンディングオプションと同等の融通性を容易に得る事が
出来る。
【0220】本発明に係る製造方法によれば、検査並び
にプログラム素子の状態変更を伴う必要な機能選択及び
救済を能率的に行ってフリップチップ型半導体集積回路
を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体集積回路に用いられている
アンチヒューズ回路の一例を示す回路図である。
【図2】図1のアンチヒューズ回路を構成する回路素子
のデバイス構造の一例を示す縦断面図である。
【図3】基板ゲート容量を用いたアンチヒューズのレイ
アウトの一例を示す平面図である。
【図4】図2の選択トランジスタ及びアンチヒューズを
構成する為の最初の製造工程における状態を示す縦断面
図である。
【図5】図4に続く次の製造工程を示す縦断面図であ
る。
【図6】図5に続く次の製造工程を示す縦断面図であ
る。
【図7】図6に続く次の製造工程を示す縦断面図であ
る。
【図8】アンチヒューズの絶縁破壊動作時における電圧
印加条件の一例を示す説明図である。
【図9】アンチヒューズの絶縁破壊時における電圧電流
特性の一例を示す特性図である。
【図10】図1の構成に対して選択トランジスタの保護
抵抗とラッチアップ防止抵抗を追加したアンチヒューズ
回路の回路図である。
【図11】図10の回路でアンチヒューズを絶縁破壊す
る時の電圧印加条件とアンチヒューズ周りのデバイス断
面構造を例示する縦断面図である。
【図12】本発明に係る半導体集積回路の別の例である
フリップチップ型DRAMのDRAMチップを示す平面
図である。
【図13】図12のDRAMチップを用いてフリップチ
ップ型DRAMを得るときに最初の製造工程におけるチ
ップ平面図である。
【図14】図13に続く次の製造工程におけるチップ平
面図である。
【図15】図14に続く次の製造工程におけるチップ平
面図である。
【図16】図15に続く次の製造工程におけるチップ平
面図である。
【図17】図12のフリップチップ型DRAMにおける
アンチヒューズ回路の主要部の縦断面図である。
【図18】本発明の半導体集積回路の第3の例に係るフ
リップチップ型システムLSIの機能ブロック図であ
る。
【図19】図18におけるアンチヒューズ回路とロジッ
ク回路及び外部入出力回路のデバイス構造の縦断面図で
ある。
【図20】図18のフリップチップ型システムLSIに
内蔵されたDRAM106の一例ブロック図である。
【図21】救済アドレス記憶回路に用いられる1ビット
分のアンチヒューズ回路の一例を示す回路図である。
【図22】図21のアンチヒューズ回路を用いた救済ア
ドレス記憶回路の一例を示す回路図である。
【図23】アンチヒューズを絶縁破壊するときの動作の
一例を示すタイミングチャートである。
【図24】検出信号を読み出す動作の一例を示すタイミ
ングチャートである。
【図25】図22におけるトランジスタ、アンチヒュー
ズのデバイス断面の一例を示す縦断面図である。
【図26】アドレス比較回路の一例を示す論理回路図で
ある。
【図27】ボンディングオプションの一例を示す説明図
である。
【図28】入力保護回路及び初段入力回路の一例を示す
回路図である。
【図29】ボンディングオプション判定回路の一例を示
す論理回路図である。
【図30】ボンディングオプションで設定可能な動作モ
ードを整理して示した説明図である。
【図31】アンチヒューズ回路を用いてボンディングオ
プションと同等の機能選択を可能にする構成を示すブロ
ック図である。
【図32】図31のアンチヒューズによって設定可能な
動作モードを整理して示す説明図である。
【図33】アンチヒューズを採用したトリミング設定回
路の一例を示す回路図である。
【図34】トリミングデコーダの論理構成の一例を示す
論理回路図である。
【図35】フリップチップ型DRAMの一例平面図であ
る。
【図36】図35の一部分を拡大し表面の絶縁層を除去
して再配置配線の引き回しが見えるように示した平面図
である。
【図37】図35のフリップチップ型DRAMの製造工
程における最初の状態を示す縦断面図である。
【図38】図37に続く製造工程における縦断面図であ
る。
【図39】図38に続く製造工程における縦断面図であ
る。
【図40】図39に続く製造工程における縦断面図であ
る。
【図41】図40に続く製造工程における縦断面図であ
る。
【図42】図41に続く製造工程における縦断面図であ
る。
【図43】図42に続く製造工程における縦断面図であ
る。
【図44】64メガビットシンクロナスDRAMチップ
におけるボンディングパッド数とパッケージにおける外
部端子数との比較を示す説明図である。
【図45】フリップチップ型DRAMにおける再配置配
線部分の他の構造を示す断面図である。
【図46】検査パッドのレイアウト構成の別の例を示す
平面図である。
【図47】図46のレイアウト構成における断面構造の
一例を示す縦断面図である。
【図48】検査パッドの断面構造の更に別の例を示す縦
断面図である。
【図49】検査パッドのレイアウト構成の更に別の例を
示す平面図である。
【図50】図49のレイアウト構成における断面構造の
一例を示す縦断面図である。
【図51】プローブ検査専用ボンディングパッドのみに
検査パッドを設けたレイアウト構成の平面図である。
【図52】検査パッドの更に別の構造を示す縦断面図で
ある。
【図53】従来のワイヤボンディング接続用ウェーハの
完成段階を示す斜視図である。
【図54】図53に続くバンプ電極下地金属形成状態を
示す斜視図である。
【図55】図54に続くプローブ検査工程を示す斜視図
である。
【図56】図55に続く半田バンプ電極形成工程を示す
斜視図である。
【図57】図56に続く個片切断工程を示す斜視図であ
る。
【図58】本発明のフリップチップ型半導体集積回路の
再配置配線形成工程以降の製造工程フローを(a),
(b),(c),(d)の4通りで示すフローチャート
である。
【図59】図58の各製造工程フローにおけるプローブ
検査、バーンイン、最終検査の各検査工程でのプロー
ブ、ソケットなどのチップ接触箇所を示した説明図であ
る。
【符号の説明】
1 アンチヒューズ(基板ゲート容量) 2 選択トランジスタ VDD 破壊電圧 Vbb’ 基板電圧 85 アンチヒューズ回路 86 VDD/Vcc用電源パッド 87 Vbb’/Vss用電源パッド 88 プローブテスト用パッド 89 リード配線用パッド 90 再配置配線 92 バリア層(下地金属層) 93 半田バンプ電極 101 システムLSI 106 DRAM 107 CPU 113 アンチヒューズ回路 114 VDD/Vcc用電源パッド 115 Vbb’/Vss用電源パッド 160 救済アドレス記憶回路 161 アドレス比較回路 AF0〜AF2 アンチヒューズ回路 173 ボンディングオプション判定回路 AF10〜AF12 アンチヒューズ回路 180 トリミングデコーダ 183 抵抗分圧回路 202 ボンディングパッド 202a 電源供給または信号入出力用ボンディングパ
ッド 202b 最終段階で不使用のプローブ検査用等のボン
ディングパッド 203 保護層 204 下部絶縁層 205 再配置配線 206 表面絶縁層 207 バンプ電極下地金属 208 バンプ電極 209 検査パッド 209a バンプ電極208に接続される検査パッド 209b バンプ電極に非接続の検査パッド 210 フリップチップ型DRAM 211 プローブ 220 ウェーハ 221 プローブカード 297 バンプ電極下地金属
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橘川 五郎 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体事業本部内 (72)発明者 宮本 俊夫 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体事業本部内 Fターム(参考) 5F038 AV02 AV15 CA10 DF05 DF11 DF16 DT14 DT15 5F064 BB02 BB12 DD42 FF36 FF46 5L106 CC02 CC07 CC13 CC16 CC17 DD25 DD35

Claims (60)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板と、 前記半導体基板上の素子形成層に形成された複数の回路
    素子と、 前記素子形成層の表面に形成され所定の前記回路素子に
    接続される複数の端子と、 所定の前記端子に接続され前記素子形成層の上に延在す
    る導電層と、 前記導電層に接続された突起状電極と、を有し、 前記回路素子の少なくとも一つとして、電流経路に所定
    の電位差が形成されることによって当該電流経路の状態
    が高抵抗状態から低抵抗状態に又は低抵抗状態から高抵
    抗状態に不可逆的に変化される構造のプログラム素子を
    有し、 前記端子の少なくとも一つは、前記電位差を形成する為
    の電圧の入力端子であることを特徴とする半導体集積回
    路装置。
  2. 【請求項2】 前記導電層上に形成され、且つ、少なく
    とも前記突起状電極を露出させる絶縁膜を有し、前記導
    電層は、金属配線であることを特徴とする請求項1記載
    の半導体集積回路装置。
  3. 【請求項3】 前記金属配線の下部には、更なる絶縁膜
    が形成され、前記絶縁膜と前記更なる絶縁膜は、異なる
    材料で形成され、前記絶縁膜は、前記更なる絶縁膜より
    高弾性率の材料で形成されて成るものであることを特徴
    とする請求項2記載の半導体集積回路装置。
  4. 【請求項4】 前記絶縁膜は有機物質を含む膜であるこ
    とを特徴とする請求項2記載の半導体集積回路装置。
  5. 【請求項5】 前記有機物質を含む膜は、ポリイミド膜
    であることを特徴とする請求項4記載の半導体集積回路
    装置。
  6. 【請求項6】 前記端子に接続し前記絶縁膜から露出す
    る複数のパッド電極を更に有して成るものであることを
    特徴とする請求項2又は3記載の半導体集積回路装置。
  7. 【請求項7】 前記パッド電極の一部は前記突起状電極
    と共に前記所定の端子に共通接続され、当該共通接続さ
    れたパッド電極が前記電位差を形成する為の所定電圧の
    印加に利用される電極であることを特徴とする請求項6
    記載の半導体集積回路装置。
  8. 【請求項8】 前記パッド電極の一部は、前記突起状電
    極とは排他的に所定の前記端子に接続され、当該排他的
    に接続されたパッド電極が前記電位差を形成する為の所
    定電圧の印加に利用される電極であることを特徴とする
    請求項6記載の半導体集積回路装置。
  9. 【請求項9】 前記電位差を形成する為の所定電圧の印
    加に利用される電極は、複数個のプログラム素子に共通
    接続されて成るものであることを特徴とする請求項7又
    は8記載の半導体集積回路装置。
  10. 【請求項10】 前記プログラム素子は、電気的な絶縁
    破壊によって高抵抗状態から低抵抗状態に変化される電
    気ヒューズであることを特徴とする請求項7又は8記載
    の半導体集積回路装置。
  11. 【請求項11】 前記電流経路は、前記高抵抗状態にお
    いて絶縁膜が充填され、前記低抵抗状態において絶縁膜
    が破壊されていることを特徴とする請求項7又は8記載
    の半導体集積回路装置。
  12. 【請求項12】 前記絶縁膜の破壊は、前記電流経路の
    一端への正電圧印加と、他端への負電圧印加によって行
    なわれるものであることを特徴とする請求項11記載の
    半導体集積回路装置。
  13. 【請求項13】 前記回路素子で構成された正規回路
    と、不良の前記正規回路を代替するものであって前記回
    路素子で構成され救済回路を有し、 前記プログラム素子は、救済回路で置き換えられるべき
    正規回路を特定するための救済情報の記憶手段であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路装置。
  14. 【請求項14】 前記正規回路はメモリセルであり、前
    記救済回路は冗長メモリセルであり、 前記プログラム素子によって記憶された救済情報と前記
    メモリセルのアクセスアドレス信号とを比較するもので
    あって前記回路素子で構成された比較回路と、 前記比較回路の一致に応答して前記メモリセルの選択に
    代えて前記冗長メモリセルを選択可能とし、前記比較回
    路の不一致に応答して前記メモリセルを選択可能とする
    ものであって前記回路素子で構成された選択回路と、を
    有して成るものであることを特徴とする請求項13記載
    の半導体集積回路装置。
  15. 【請求項15】 前記プログラム素子は、前記半導体集
    積回路装置の動作モードを決める為の動作モード指定情
    報の記憶手段であることを特徴とする請求項1記載の半
    導体集積回路装置。
  16. 【請求項16】 前記プログラム素子は前記回路素子で
    構成される所定の回路の特性を選択する為のトリミング
    情報の記憶手段であることを特徴とする請求項1記載の
    半導体集積回路装置。
  17. 【請求項17】 前記回路素子で構成された抵抗分圧回
    路を有し、前記プログラム素子に記憶されたトリミング
    情報は、前記抵抗分圧回路で生成される分圧電圧を選択
    するものであることを特徴とする請求項16記載の半導
    体集積回路装置。
  18. 【請求項18】 半導体ウェーハ上の素子形成層に所要
    の回路を構成すると共に、前記回路には電流経路に所定
    の電位差が形成されることによって当該電流経路の状態
    が高抵抗状態から低抵抗状態に又は低抵抗状態から高抵
    抗状態に不可逆的に変化される構造のプログラム素子を
    少なくとも含め、前記回路に接続する複数の端子を前記
    素子形成層の表面に形成する第1の工程と、 前記複数の端子の一部に対応する実装接続用の複数個の
    突起状電極を形成する第2の工程と、 前記回路を検査する第3の工程と、 前記第3の工程による検査結果に従って欠陥部分を救済
    回路に置き換える第4の工程と、 バーンインを行う第5の工程と、 前記ウェーハをダイシングする第6の工程とを含む半導
    体集積回路装置の製造方法であって、 前記プログラム素子の状態を不可逆的に変化させて前記
    回路の機能を選択する第7工程を含むことを特徴とする
    半導体集積回路装置の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記第7の工程は、前記複数の端子の
    うち前記プログラム素子に接続されている所定の端子
    に、前記電流経路に所定の電位差を形成する為の電圧を
    印加する処理を含むことを特徴とする請求項18記載の
    半導体集積回路装置の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記第7工程は絶縁膜が設けられてい
    る前記電流経路を絶縁破壊して、高抵抗高抵抗状態から
    低抵抗状態に変化させる処理を含むことを特徴とする請
    求項19記載の半導体集積回路装置の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記第7工程の後に前記第2の工程を
    行うことを特徴とする請求項18記載の半導体集積回路
    装置の製造方法。
  22. 【請求項22】 前記第2工程の後に前記第7工程を行
    うことを特徴とする請求項18記載の半導体集積回路装
    置の製造方法。
  23. 【請求項23】 前記第4工程は、前記プログラム素子
    の状態を不可逆的に変化させて前記置き換えを行うもの
    であることを特徴とする請求項18乃至22の何れか1
    項記載の半導体集積回路装置の製造方法。
  24. 【請求項24】 前記第3工程及び前記第4工程の後
    に、前記第5工程を行うことを特徴とする請求項23記
    載の半導体集積回路装置の製造方法。
  25. 【請求項25】 前記第3工程、前記第4工程及び前記
    第7工程は連続的に行なわれ、前記端子又は突起状電極
    に対するプロービング処理を含むことを特徴とする請求
    項23記載の半導体集積回路装置の製造方法。
  26. 【請求項26】 前記第4工程は、前記プログラム素子
    の状態を不可逆的に変化させて前記置き換えを行うもの
    であり、 前記第3工程、前記第4工程及び前記第7工程は連続的
    に行なわれ、前記端子又は突起状電極に対するプロービ
    ング処理を含み、 前記第5工程の後に前記第2工程を行うことを特徴とす
    る請求項21記載の半導体集積回路装置の製造方法。
  27. 【請求項27】 半導体ウェーハ上の素子形成層に所要
    の回路を構成すると共に、前記回路には電流経路に所定
    の電位差が形成されることによって当該電流経路の状態
    が高抵抗状態から低抵抗状態に又は低抵抗状態から高抵
    抗状態に不可逆的に変化される構造のプログラム素子を
    少なくとも含め、前記回路に接続する複数の端子を前記
    素子形成層の表面に形成する第1の工程と、 前記複数の端子の一部に対応する実装接続用の複数個の
    突起状電極を形成する第2の工程と、 前記回路を検査する第3の工程と、 前記第3の工程による検査結果に従って欠陥部分を救済
    回路に置き換える第4の工程と、 バーンインを行う第5の工程と、 前記ウェーハをダイシングする第6の工程とを含む半導
    体集積回路装置の製造方法であって、 前記第4工程は、前記プログラム素子の状態を不可逆的
    に変化させて前記置き換えを行うことを特徴とする半導
    体集積回路装置の製造方法。
  28. 【請求項28】 前記第4の工程は、前記複数の端子の
    うち前記プログラム素子に接続されている所定の端子
    に、前記電流経路に所定の電位差を形成する為の電圧を
    印加する処理を含むことを特徴とする請求項27記載の
    半導体集積回路装置の製造方法。
  29. 【請求項29】 前記第4工程は絶縁膜が設けられてい
    る前記電流経路を前記電位差で絶縁破壊して、高抵抗状
    態から低抵抗状態に変化させる処理を含むことを特徴と
    する請求項28記載の半導体集積回路装置の製造方法。
  30. 【請求項30】 半導体基板と、 前記半導体基板上に形成された回路素子と、 前記半導体基板上に形成され、前記回路素子に接続され
    たパッド部と 前記半導体基板上であって且つ前記パッド部よりも上層
    に配置され、前記パッド部に接続された配線と、 前記配線に接続されたバンプと、 前記半導体基板上に形成されたヒューズ素子とを有し、 前記ヒューズ素子は第1端子と第2端子とを有し、前記
    第1端子と第2端子に所定の電圧が印加されることによ
    って前記第1端子と第2端子との間の状態が第1の状態
    から前記第1の状態と異なる第2の状態に変化されるも
    のであることを特徴とする半導体集積回路装置。
  31. 【請求項31】 前記配線の下には有機膜が形成されて
    成るものであることを特徴とする請求項30記載の半導
    体集積回路装置。
  32. 【請求項32】 前記配線は金属配線であることを特徴
    とする請求項30記載の半導体集積回路装置。
  33. 【請求項33】 入力回路を更に含み、前記入力回路
    は、前記回路素子を含んで成るものであることを特徴と
    する請求項30記載の半導体集積回路装置。
  34. 【請求項34】 前記入力回路は、アドレス入力バッフ
    ァであることを特徴とする請求項33記載の半導体集積
    回路装置。
  35. 【請求項35】 前記バンプには電源電圧が与えられる
    ものであることを特徴とする請求項30記載の半導体集
    積回路装置。
  36. 【請求項36】 前記バンプには接地電圧が与えられる
    ものであることを特徴とする請求項30記載の半導体集
    積回路装置。
  37. 【請求項37】 前記半導体集積回路装置は半導体メモ
    リであることを特徴とする請求項30記載の半導体集積
    回路装置。
  38. 【請求項38】 前記ヒューズ素子は複数のヒューズを
    含み、 前記半導体集積回路装置は、複数のワード線と、複数の
    データ線と、冗長データ線と、前記複数のワード線と前
    記複数のデータ線とに接続された複数のメモリセルと、
    前記冗長データ線に接続された複数の冗長メモリセルと
    を含み、 前記複数のヒューズの情報に基づいて前記冗長データ線
    が選択されるものであることを特徴とする請求項37記
    載の半導体集積回路装置。
  39. 【請求項39】 前記複数のヒューズの情報に基づい
    て、前記半導体メモリによって実現され得る複数の動作
    モードの内の一つの動作モードが選択されるものである
    ことを特徴とする請求項38記載の半導体集積回路装
    置。
  40. 【請求項40】 前記ヒューズ素子は、複数のヒューズ
    を含み、前記複数のヒューズの情報に基づいて、前記半
    導体メモリによって実現され得る複数の入出力ビット構
    成の内の一つが選択されるものであることを特徴とする
    請求項37記載の半導体集積回路装置。
  41. 【請求項41】 前記第1の状態における前記第1端子
    と前記第2端子との間の抵抗値は、前記第2状態におけ
    る前記第1端子と前記第2端子との間の抵抗値より大き
    いことを特徴とする請求項30記載の半導体集積回路装
    置。
  42. 【請求項42】 前記ヒューズ素子は、前記第1端子と
    前記第2端子との間に形成された酸化膜を含み、 前記第1の状態において、前記第1端子と前記第2端子
    とは前記酸化膜を介して非導通とされ、 前記第2の状態において、前記第1端子と前記第2端子
    とは前記酸化膜の少なくとも一部が取り除かれることに
    よって導通とされることを特徴とする請求項41記載の
    半導体集積回路装置。
  43. 【請求項43】 前記第1の状態において、前記電流経
    路間は非導電物質で充填されており、 前記第2の状態において、前記電流経路間は非導電物質
    が取り除かれていることを特徴とする請求項30記載の
    半導体集積回路装置。
  44. 【請求項44】 半導体基板と、 前記半導体基板上に形成された回路素子と、 前記半導体基板上に形成された有機物質を含む膜と、 前記膜の上層に配置され、前記回路素子に接続された配
    線と、 前記配線に接続されたバンプと、 前記半導体基板上に形成されたヒューズ素子とを有し、 前記ヒューズ素子は、その電流経路の間に所定の電圧を
    印加することによって前記電流経路の状態が第1の状態
    から第2の状態に変化されるものであることを特徴とす
    る半導体集積回路装置。
  45. 【請求項45】 前記有機物質を含む膜はエラストマ材
    料から成る膜であることを特徴とする請求項44記載の
    半導体集積回路装置。
  46. 【請求項46】 前記有機物質を含む膜はポリイミド膜
    であることを特徴とする請求項44記載の半導体集積回
    路装置。
  47. 【請求項47】 半導体基板と、 前記半導体基板上に形成された回路素子と、 前記回路素子の上に配置された膜と、 前記膜の上に配置され、前記回路素子に接続された配線
    と、 前記配線に接続されたバンプと、 前記半導体基板上に形成されたヒューズ素子とを有し、 前記ヒューズ素子は第1端子と第2端子とを有し、前記
    第1端子と第2端子の間の状態が変更可能にされて成る
    ものであることを特徴とする半導体集積回路装置。
  48. 【請求項48】 半導体ウェーハを用意する工程と、 前記半導体ウェーハ上に半導体素子を形成する工程と、 前記半導体ウェーハ上に配線を形成する工程と、 前記配線に接続されたバンプを形成する工程と、 前記バンプを形成する工程の後に、前記ウェーハを複数
    のチップに分割するために前記ウェーハを切断する工程
    とを含む半導体集積回路装置の製造方法であって、 前記半導体素子はヒューズ素子を有し、 前記ヒューズ素子は第1端子と第2端子とを有し、 前記第1端子と第2端子との間の状態は変更可能とされ
    ることを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
  49. 【請求項49】 前記バンプを形成する工程の後であっ
    て前記ウェーハを切断する前の工程に、前記ウェーハの
    状態でプローブ検査を行う工程を更に含むことを特徴と
    する請求項48記載の半導体集積回路の装置の製造方
    法。
  50. 【請求項50】 前記半導体素子を形成する工程の後で
    あって前記配線を形成する工程の前に、前記半導体ウェ
    ーハの状態でプローブ検査を行う工程を更に含むことを
    特徴とする請求項48記載の半導体集積回路装置の製造
    方法。
  51. 【請求項51】 半導体ウェーハを用意する工程、 前記半導体ウェーハ上に複数の半導体素子を形成する
    工程、 前記複数の半導体素子間の接続を行う配線を形成する
    工程、 前記半導体ウェーハ上に有機物質を含む膜を形成する
    工程、 前記半導体ウェーハ上に再配置配線を形成する工程、 前記再配置配線に接続されたバンプを形成する工程、 前記バンプを形成する工程の後に、前記ウェーハを複
    数のチップに分割するために前記ウェーハを切断する工
    程、 の順序で半導体集積回路装置を製造する方法であって、 前記複数の半導体素子にはヒューズ素子が含まれ、 前記ヒューズ素子は、その電流経路の間に所定の電圧を
    印加することによって前記電流経路の状態が第1の状態
    から第2の状態に変化することを特徴とする半導体集積
    回路装置の製造方法。
  52. 【請求項52】 前記バンプを形成する工程の後であっ
    て前記ウェーハを切断する前の工程に、前記ウェーハの
    状態でプローブ検査を行う工程を更に含むことを特徴と
    する請求項51記載の半導体集積回路の装置の製造方
    法。
  53. 【請求項53】 前記配線を形成する工程の後であって
    前記有機物質を形成する工程の前に、前記半導体ウェー
    ハの状態でプローブ検査を行う工程を更に含むことを特
    徴とする請求項51記載の半導体集積回路装置の製造方
    法。
  54. 【請求項54】 半導体基板と、 前記半導体基板に形成された回路素子と、 前記半導体基板に形成されたヒューズ素子と、 前記半導体基板の上に配置され、前記回路素子に接続さ
    れた配線層と、 前記配線層の上に配置され、前記配線層に接続されたバ
    ンプと、 前記半導体基板と前記配線層との間に配置される有機膜
    とを有する半導体メモリであって、 前記ヒューズ素子は第1端子と第2端子とを有し、前記
    第1端子と第2端子との間の状態は第1の状態から前記
    第1の状態と異なる第2の状態に変更可能とされ、 前記ヒューズ素子は、前記半導体メモリの動作モードを
    選択するために用いられるものであることを特徴とする
    半導体メモリ。
  55. 【請求項55】 半導体基板と、 前記半導体基板に形成された集積回路素子と、 前記半導体基板に形成された複数のヒューズと、 前記半導体基板の上に形成され、前記集積回路素子に接
    続された配線層と、 前記配線層の上に配置され、前記配線層に接続されたバ
    ンプと、 前記半導体基板と前記配線層との間に配置される有機膜
    とを有する半導体メモリであって、 前記複数のヒューズの各々は第1端子と第2端子とを有
    し、前記第1端子と第2端子に電位差を与えることによ
    って前記第1端子と第2端子との間の抵抗値が変更可能
    とされ、 前記複数のヒューズは、前記半導体メモリにより実現さ
    れ得る複数の動作モードの内の一つを選択するために用
    いられるものであることを特徴とする半導体メモリ。
  56. 【請求項56】 半導体基板と、 前記半導体基板に形成された回路素子と、 前記半導体基板に形成されたヒューズ素子と、 前記半導体基板の上に配置され、前記回路素子に接続さ
    れた配線層と、 前記配線層に接続されたバンプと、 前記半導体基板と前記配線層との間に形成される有機膜
    とを有する半導体メモリであって、 前記ヒューズ素子は第1端子と第2端子とを有し、前記
    第1端子と第2端子に電位差を与えることによって前記
    第1端子と第2端子との間の抵抗値が不可逆的に変更可
    能とされ、 前記ヒューズ素子は、前記半導体メモリの欠陥メモリセ
    ルのアドレス情報を記憶するために用いられるものであ
    ることを特徴とする半導体メモリ。
  57. 【請求項57】 半導体基板と、 前記半導体基板に形成された集積回路素子と、 前記半導体基板に形成された複数のヒューズと、 前記半導体基板の上に形成され、前記集積回路素子に接
    続された配線層と、 前記配線層に接続されたバンプと、 前記半導体基板と前記配線層との間に配置される有機膜
    とを有する半導体メモリであって、 前記複数のヒューズの各々は第1端子と第2端子とを有
    し、前記第1端子と第2端子との間の状態は変更可能と
    され、 前記複数のヒューズは、前記半導体メモリの欠陥メモリ
    セルを指示するためのアドレス情報を記憶するものであ
    ることを特徴とする半導体メモリ。
  58. 【請求項58】 半導体基板と、 前記半導体基板に形成された回路素子と、 前記半導体基板に形成されたトリミング用ヒューズ素子
    と、 前記半導体基板の上に配置され、前記回路素子に接続さ
    れた配線層と、 前記配線層に接続されたバンプと、 前記半導体基板と前記配線層との間に形成される有機膜
    とを有する半導体メモリであって、 前記ヒューズ素子は第1端子と第2端子とを有し、前記
    第1端子と第2端子との間の抵抗値は変更可能とされる
    ものであることを特徴とする半導体メモリ。
  59. 【請求項59】 半導体基板と、 前記半導体基板に形成された回路素子と、 前記半導体基板に形成された複数のヒューズ素子と、 出力電圧を出力する電圧発生回路と、 前記半導体基板の上に形成され、前記回路素子に接続さ
    れた配線層と、 前記配線層に接続されたバンプと、 前記半導体基板と前記配線層との間に形成される有機膜
    とを有する半導体メモリであって、 前記複数のヒューズ素子は第1端子と第2端子とを有
    し、前記第1端子と第2端子に電位差を与えることによ
    って前記第1端子と第2端子との間の抵抗値が変更可能
    とされ、 前記複数のヒューズ素子は、前記出力電圧の値を調整す
    るために用いられるものであることを特徴とする半導体
    メモリ。
  60. 【請求項60】 半導体基板と、 前記半導体基板に形成された回路素子と、 前記半導体基板に形成された第1のヒューズ素子及び第
    2のヒューズ素子と、 前記半導体基板の上に形成され、前記回路素子に接続さ
    れた配線層と、 前記配線層に接続されたバンプと、 前記半導体基板と前記配線層との間に形成される有機膜
    とを有する半導体メモリであって、 前記第1及び第2のヒューズ素子の各々は第1端子と第
    2端子とを有し、前記第1端子と第2端子に電位差を与
    えることによって前記第1端子と第2端子との間の抵抗
    値が変更可能とされ、 前記第1のヒューズ素子は、前記半導体メモリによって
    実現され得る複数の動作モードの内の一つを選択するた
    めに用いられ、 前記第2のヒューズ素子は、前記半導体メモリの欠陥メ
    モリセルのアドレス情報を記憶するために用いられるも
    のであることを特徴とする半導体メモリ。
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