JP2000213275A - 土圧壁の構成方法及び土圧壁構成用管 - Google Patents

土圧壁の構成方法及び土圧壁構成用管

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JP2000213275A JP11015385A JP1538599A JP2000213275A JP 2000213275 A JP2000213275 A JP 2000213275A JP 11015385 A JP11015385 A JP 11015385A JP 1538599 A JP1538599 A JP 1538599A JP 2000213275 A JP2000213275 A JP 2000213275A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 どのような地盤でも、すなわち硬質土や玉石
混じりの地盤や砂礫土のような地盤でも、土圧壁を困難
なく作ることができるような土圧壁の構成方法を提供す
る。 【解決手段】 土圧壁を作るための管として、特殊形状
の管、すなわち、円形管の横断面円形のうちの円弧の一
部を切欠して、そこに窪みが形成された形状の横断面を
持った長尺管を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、土圧壁の構成方
法及び土圧壁構成用管に関するものである。さらに詳し
く言えば、この発明は多数の管を次々と互いに密接させ
た状態で地盤中に押し込むことによって、土圧壁を構成
する方法、及びその方法に使用される管に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】多数の管を互いに密接させた状態で地盤
中に押し込むことによって、土圧壁を構成することは既
に知られている。一般に、こうして作られた土圧壁をパ
イプルーフと呼び、またこうして土圧壁を構成する方法
をパイプルーフ工法と呼んでいる。パイプルーフ工法
は、土圧壁の一側に位置する地盤を掘り、掘ったあとに
構造物を築造するのに用いられている。
【0003】パイプルーフ工法に用いられる管は、土圧
に耐える壁を構成するためのものであるから、地盤中で
は互いに密接して土砂を通過させない状態になっている
と同時に、互いに強固に結合されて土圧に耐えるもので
なければならない。このために、管は硬質材料で作られ
た管の外面に係止部を付設し、隣接する管の間を係止部
によって互いに結合できるようにすることが必要とされ
ている。
【0004】硬質材料製の管としては、横断面が円形の
鋼管が多く用いられた。円形鋼管を用いる場合には、係
止部は例えば図1に示したような構造にされた。図1
は、互いに結合された2つの管の横断面を示している。
【0005】図1において、管1は、互いに直径方向に
対向する部分に係止部11と12とが設けられている。
係止部11と12とは何れも横断面がL字状の長尺体を
向かい合わせて構成されているが、係止部11はLの字
の突出した一片を互いに内側へ向けて大きく開いてお
り、他方、係止部12はLの字の突出した片を外側へ向
けて小さく開いている。このために、管1と同じ構造の
管2が管1に隣接して押し込まれると、管1の係止部1
2は管2の係止部21の内へ入って、管1と管2とは互
いに密接して強固に一体とされる。
【0006】ところが、図1に示したような管を地盤中
に押し込んで土圧壁を構成することは容易でない。なぜ
ならば、管1は外面に断面L字状の係止部11と12と
が突出しているからである。すなわち、土圧壁を構成す
るために管1を地盤中に押し込むには、管1の先端で切
削刃つきの円板を回転させて、管1の外径にほぼ相当す
る大きさの円形に地盤を掘削し、掘削した土砂を管から
排出させながら、管を推進させなければならないが、こ
のとき断面がL字状の係止部11と12とが突出してお
り、しかもLの一片が管の周囲方向に出っ張っているた
めに、係止部が推進の障害となるからである。
【0007】詳しく言えば、係止部の付設されていると
ころに硬質土や玉石混じりの土が存在するときは、係止
部が硬質土や玉石に当たって管を推進させることができ
なくなる。他方、係止部の付設されているところが砂礫
地盤であるときは、係止部内に砂礫が噛み込まれて推進
抵抗が大きくなり、この場合も管を推進させることがで
きなくなる。そのほか、断面が円形の管では、係止部が
弱いために土圧壁を構成するには適していないという欠
点もあった。
【0008】そこで、円形鋼管に代わって、図2に示し
たような角形鋼管3が用いられた。角形鋼管3を用いる
と、円形鋼管の場合のように係止部が弱いという欠点は
なくなるが、反面横断面が角形となるように地盤を掘削
することが困難となる。とくに、係止部31及び32が
付設されている部分を余分に掘削することが一層困難と
なる。このため、前述の円形鋼管の場合と同様に、係止
部31及び32の付設されているところに硬質土や玉石
混じりの地盤や砂礫土がある場合には、推進が不可能と
なる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
パイプルーフ工法では、硬質土や玉石混じりの地盤や砂
礫土の地盤では、管を推進させることが不可能であっ
た。そこで、どのような地盤でも管を推進させることが
できるような、土圧壁の構成方法の開発が必要とされ
た。この発明はこのような土圧壁の構成方法を提供しよ
うとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明者は、管の構造
を変更することによって、上記の課題を解決しようとし
た。すなわち、管として円形鋼管を用いるが、円形鋼管
そのままではなくて、円形鋼管に変更を加えた異形管を
用いることとした。その異形管とは、円形管における円
形横断面のうちの円弧の一部を切欠して、そこに窪みの
形成されている横断面を持った長尺管である。隣接する
異形管同士を互いに結合させるための係止部は、必要に
応じて係止部の一方が異形管における上記窪みに付設さ
れ、係止部の他方が、円形管部の外面上で隣接する異形
管に向かった部分に付設される。
【0011】この発明は、多数の管を次々と互いに密接
させた状態で地盤中に押し込むことによって土圧壁を構
成する方法において、管として横断面が円形管の円弧の
一部を窪ませて窪みを管軸方向に貫通して存在させた硬
質材料製の異形管を用い、地盤中に押し込むにあたって
は、上記窪みをあとで押し込む管の方向に向けて置き、
異形管の前面地盤を円形に掘削し、管を通して掘削した
土砂を排出しつつ異形管を地盤中に推進させて第1の埋
設管とし、次いで同様な窪みを持った第2の異形管を第
1の埋設管に近接して置き、第2の異形管の窪みをあと
で押し込む管の方向に向けるとともに、第2の異形管の
円形管部を第1の埋設管の窪みに入り込ませて地盤中に
押し込んで第2の埋設管とし、その後もこれを繰り返し
て次々と異形管を地盤中に押し込んで、土圧壁を構成す
ることを特徴とする、土圧壁の構成方法を提供するもの
である。
【0012】また、この発明は、上記土圧壁の構成に用
いられる異形管をも提供するものである。その発明は、
円形管の円弧の一部を窪ませ、窪みを管軸方向に貫通し
て存在させてなる異形管であって、地盤中に押し込むこ
とによって土圧壁を構成させるための硬質材料製管であ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】この発明をその実施の一例につい
て図面に基づき説明すると次のとおりである。図3は、
この発明方法で用いられる異形管の断面図である。図4
は、この発明方法で用いられる他の異形管の断面図であ
る。図5は、この発明方法の実施過程を示した管の断面
図である。図6は、この発明方法の別の実施過程を示し
た管の模型的な断面図である。
【0014】図3において、異形管5は、もともとは円
形の鋼管51であったものから、円弧の一部52を切欠
し、その内側に新たに隔壁53を溶接して、そこに窪み
54を形成し、窪み54を管51の軸方向に貫通して存
在させたものである。円形鋼管51の切欠端近くには、
隔壁53との間に補強片55が溶接されて、切欠端を補
強している。切欠端は、補強片55から突出していて、
これが隣接する異形管との間で係止部56として働く。
【0015】切欠部52の中心角αは、余りに小さい
と、隣接する異形管と重なり合う部分が小さくなって隣
接管の間の結合力が弱まる。また逆に、中心角αが余り
に大きいと、隣接する異形管との重なり合う部分が大き
くなって、無駄が生じ必要な異形管の個数が多くなる。
そのために、中心角αは120〜60度の範囲とするこ
とが好ましく、とりわけ90〜70度の範囲内にするこ
とが好ましい。
【0016】図3の異形管5は、円形鋼管51の一部に
係止部57が設けられている。この係止部57は、既に
地盤中に押し込まれている同種の異形管と接触する方向
に設けられている。すなわち、既に地盤中に押し込まれ
ている異形管の係止部56に、あとで押し込む異形管5
の係止部57が丁度噛み合うような位置に、係止部57
は設けられている。但し、始発管すなわち最初に押し込
む異形管は、この異形管から片側にだけ土圧壁を形成し
て行く場合には、係止部57を備えていないものが用い
られる。
【0017】また、始発管であって、この管から両側へ
土圧壁を形成して行く場合には、図4に示す構造の異形
管6を用いることができる。図4に示した異形管6は、
円形管51において互いに直径方向に対向する部分に2
つの切欠部52を形成し、各切欠部52に異形管5にお
いて設けられた隔壁53、窪み54、補強片55、係止
部56を付設することによって構成されている。
【0018】異形管を構成する硬質材料としては、金属
とくに鋼を用いるのが好適であるが、そのほか硬質塩化
ビニル、ポリエステル樹脂などの合成樹脂、コンクリー
ト等を用いることができる。
【0019】次に、異形管5又は6を用いた土圧壁の構
成方法を説明する。まず地面に立坑を掘り、立坑内に精
度保持用ガイドを作り、次いで、例えば普通のカッター
付きオーガー又は掘進機により、地盤を円形に掘削し、
掘削したあとへ図3及び図4に示した異形管5又は6を
押し込む。このとき、異形管5又は6に含まれている窪
み54を、あとで押し込む異形管の位置する方向に向け
て地盤に対して位置させる。その後、異形管前面の地盤
を円形に掘削し、異形管5又は6を通して掘削によって
生じた土砂を排出しつつ、異形管を地盤中に推進させて
地盤中に押し込み、第1の埋設管とする。このとき、窪
み54では土砂崩れがない限り、土砂が存在せず、地盤
の壁面と異形管との間に空隙が生じている。
【0020】次に押し込む異形管5は、係止部57を上
記の空隙間に入り込ませ、第1の埋設管の係止部56と
噛み合わせて、その窪み54をあとで押し込む異形管の
方向に向けて、地盤に対して置く。その後は、上記第1
の管を押し込んだときと全く同様にして、前面地盤を円
形に掘削しながら、また掘削した土砂を排出しながら、
異形管を推進して第2の管を地盤中に押し込む。このと
き、第2の管は、係止部57を第1の埋設管の係止部5
6と噛み合わせているから、第1の管と完全に密接した
状態で進行させることができる。
【0021】その後は、同様にして、第3の異形管、第
4の異形管を地盤中に押し込んで、ここに強固な土圧壁
を容易に構成することができる。図3に示した異形管5
に似ているが、ただ係止部57を備えていない異形管を
始発管として、異形管5を隣接させて押し込み土圧壁を
構成して行く状態が図5に示されている。
【0022】図5において、7は係止部57を備えてい
ない異形管である。地盤中に押し込まれた異形管7は、
自立性のある地盤内では、前述のように窪み54に土砂
が充満するに至らず、そこに隙間が存在している。そこ
で、次に押し込まれる異形管5は、外面に突設されてい
る係止部57を空隙内に位置させることができる。この
ために、係止部57が外面に突出しているにも拘わら
ず、異形管5は異形管7と密接させて容易に押し込むこ
とができる。また、予め係止部57を隣接する異形管の
係止部56と互いに噛み合う位置に設けておくことによ
り、異形管同士をより確実に密接させることができる。
【0023】なお、この発明方法において、窪み54に
空隙があるために、自立性がない地盤では、緩み土圧の
生じるおそれがある。このようなときは、この隙間内に
充填材料を充填して緩み土圧を防ぐことができる。従っ
て、この発明方法は、充填材料を上記の空隙に充填しつ
つ異形管を地盤中に押し込む土圧壁の構成方法をも含ん
でいる。
【0024】充填材料とは、固体の微粉末が水中又は無
害な油中に溶解又は分散していて流動性又は塑性を持つ
ものであって、空隙内に充填されると空隙を一定の形に
保つ性質を持ったものである。充填材料の代表的なもの
は、ゼリー状、クリーム状、グリース状の高粘度のもの
で、外力を加えれば変形するが、外力を加えなければそ
のままの形を保持するものである。このような充填材料
は、例えば粘土と水とを主成分とし、これに副成分とし
てベントナイト、CMC(ナトリウムカルボキシメチル
セルロース)又はポリビニルアルコール(ポバール)の
ような懸濁安定剤を加えたものである。そのほか充填材
料としては、地下水が流れているような地盤では、ゲル
タイムの短いホモゲルや、強度の低いサンドゲル(フラ
イアッシュ)を使用することもできる。そのほか、ベン
トナイトモルタルを使用することもできる。
【0025】充填材料は、地盤の性質によって多少粘性
を変化させることが好ましい。地盤がN値の小さいも
の、言い換えると、自立性が低くて崩れ易いものである
場合や、透水係数の大きいものである場合には、充填材
料の粘度を大きくすることが好ましい。
【0026】充填材料の主成分として使用できる粘土と
しては、笠岡粘土、木節粘土、カオリン粘土、ガイロメ
粘土等を用いることができる。これらの粘土は、粒径が
5μm以下の微細な粒子であり、大きな吸水性を持って
いる。これに水を加えると高い粘度のものとなるが、さ
らに水を加えて行くと、水の量が増すに従って粘度が低
下する。この発明は水を加えたときの粘度が8000〜
30000mpa・s(ミリパスカル・秒)の状態のと
きにこれを充填材料として用いることが好ましい。
【0027】充填材料を上述の空隙へ充填するには、掘
削機後端の異形管の空隙に接する部分又は異形管の窪み
に面する隔壁に孔をあけ、その孔から充填材料を空隙内
へ注入する。異形管の隔壁に孔をあける場合には、なる
べく前方に位置する隔壁部分に孔をあけることが好まし
い。図5では、異形管8の隔壁53に孔58をあけ、孔
58から充填材料を空隙内、言い換えると、窪み54内
へ充填した状態を示している。図5では、充填部分が散
在する点によって示されている。このように充填材料が
窪み54内に完全に充填されると、注入圧力が急激に上
昇するので、注入圧力の観測によって充填されたことを
知ることができる。
【0028】こうして空隙内に充填材料を充填すると、
異形管に緩み土圧の加わることが回避でき、しかも異形
管の滑りがよくなるので、異形管を容易に推進させるこ
とができる。充填材料として例えば粘土と水とを主体と
した水性充填材料を用いると、この充填材料は、一時的
に充填されるに過ぎないから、隣接する異形管を埋設す
るために掘削することによって容易に取り除くことがで
きる。従って、充填材料の充填は、次の異形管を推進す
るときに、次の異形管の外面に突設された係止部を推進
させるのに全く障害にならないだけでなく、却って窪み
に形成された係止部との間に軋みを殆ど生じさせないで
係合させるのに役立つ。
【0029】また、窪み54を3個持った異形管を始発
管として、これから3方向に土圧壁を延ばして行く態様
が、図6に模型的に示されている。異形管9が窪み54
を3個持った異形管であり、異形管9から3方向に土圧
壁を延ばすために異形管61、62、63が付設され
る。これら異形管61、62、63は、図3に示した異
形管5と同じ構造のものである。この発明は、このよう
な異形管9をも含んでいる。
【0030】
【発明の効果】この発明によれば、円形管の円弧の一部
を窪ませ、その窪みを管軸方向に貫通して存在させてな
る硬質材料製の異形管を土圧壁構成用の管として用いる
ので、一部に窪みはあるものの、全体としては円形管を
用いていることになるので、大きな外圧を受けても変形
が少なく、従って強固な土圧壁を構成することができ
る。また、このような異形管は容易に製造することがで
きる。
【0031】また、この発明によれば、上述のような窪
みを持った異形管を用い、この異形管を地盤中へ押し込
むにあたっては、異形管の窪みをあとで押し込む管の方
へ向けて置き、異形管の前面地盤を円形に掘削し、管を
通して掘削した土砂を排出しつつ、異形管を地盤中に推
進させて埋設管とするので、異形管を容易に埋設するこ
とができる。また、こうして埋設された異形管は、あと
で押し込む管のところに土砂のない空隙を伴っているか
ら、この空隙にあとで押し込む異形管の円形管部を入り
込ませて容易に押し込むことができる。従って、あとで
押し込まれた異形管は、既に埋設されていた異形管と密
接した状態で確実に強固に結合される。その結果、強固
な土圧壁を容易に構成することができる。
【0032】とくに、異形管として、窪みに管軸方向に
延びる係止部の一方を付設し、円形管部の外面に上記係
止部と噛み合う係止部の他方を突設したものを用いて、
上述の方法を実施するときは、異形管を地盤中に押し込
むとき、外面に突設された係止部が既に埋設された異形
管の窪み内を進行することとなるから、その進行には全
く妨げがなく、また窪みに形成された係止部との間に全
く軋みなく係合させることができる。従って土圧壁の構
成が一層確実に且つ容易となる。
【0033】また、この発明によれば、図5の異形管5
に示すように、円形管部の外面に設けられる係止部57
の位置を、窪み54に対して直径方向に対向する位置か
らズラすことにより、あとで押し込む異形管8を曲げた
ところに付設することができる。従って、土圧壁を曲げ
ることが容易となる。
【0034】さらに、窪み54内に充填材料を充填しつ
つ異形管を地盤中に推進させると、既に述べたように緩
み土圧の発生を防止することができるだけでなく、推進
が容易となるので、土圧壁の構成が一層容易となる。こ
の発明は、このような利益をもたらすものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の土圧壁の構成に用いられた管の横断面
図。
【図2】従来の土圧壁の構成に用いられた他の管の横断
面図。
【図3】この発明で土圧壁の構成に用いられる管の横断
面図。
【図4】この発明で土圧壁の構成に用いられる他の管の
横断面図。
【図5】この発明により構成された土圧壁の一部の横断
面図。
【図6】この発明により構成された他の土圧壁の一部の
横断面図。
【符号の説明】
1、2、3、4 従来の土圧壁構成用
管 11、12、21、22、31 従来の土圧壁構成用
管に付設された係止部 5、6、7、8、9 異形管(この発明に
係る土圧壁構成用管) 51 円形管 52 切欠部 53 隔壁 54 窪み 55 補強片 56、57 係止部 58 孔 61、62、63 異形管
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年11月25日(1999.11.
25)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】そこで、円形鋼管に代わって、図2に示し
たような角形鋼管3が用いられた。角形鋼管3を用いる
と、円形鋼管の場合のように係止部が弱いという欠点は
なくなるが、反面横断面が角形となるように地盤を機械
掘削することが困難となる。とくに、係止部31及び3
2が付設されている部分を余分に掘削することが一層困
難となる。このため、前述の円形鋼管の場合と同様に、
係止部31及び32の付設されているところに硬質土や
玉石混じりの地盤や砂礫土がある場合には、推進が不可
能となる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】図3の異形管5は、円形鋼管51の一部に
係止部57が設けられている。この係止部57は、既に
地盤中に押し込まれている同種の異形管と接触する方向
に設けられている。すなわち、既に地盤中に押し込まれ
ている異形管の係止部56に、あとで押し込む異形管5
の係止部57が窪みの内側で丁度噛み合うような位置
に、係止部57は設けられている。但し、始発管すなわ
ち最初に押し込む異形管は、この異形管から片側にだけ
土圧壁を形成して行く場合には、係止部57を備えてい
ないものが用いられる。なお、係止部57は必ずしも異
形管の長さ方向に連続している必要はなく、ところどこ
ろ部分的に付設されていてもよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】なお、この発明方法において、窪み54に
空隙があるために、自立性がない地盤では、緩み土圧
生じ、土砂が窪み内に侵入するおそれがある。このよう
なときは、この隙間内に充填材料を充填して緩み土圧を
防ぐことができる。従って、この発明方法は、充填材料
を上記の空隙に充填しつつ異形管を地盤中に押し込む土
圧壁の構成方法をも含んでいる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】充填材料とは空隙内に充填されると空隙
を一定の形に保つ性質を持ったものである。充填材料の
代表的なものは、ゼリー状、クリーム状、グリース状の
塑性材料で、外力を加えれば変形するが、外力を加えな
ければそのままの形を保持するものである。このような
充填材料は、例えば粘土と水とを主成分とし、これに副
成分としてベントナイト、CMC(ナトリウムカルボキ
シメチルセルロース)又はポリビニルアルコール(ポバ
ール)のような懸濁安定剤を加えたものである。そのほ
か充填材料としては、地下水が流れているような地盤で
は、ゲルタイムの短いホモゲルや、固結強度の低いサン
ドゲル又はベントナイトモルタルを使用することもでき
る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】充填材料は、地盤の性質によって多少粘性
や固結強度を変化させることが好ましい。地盤がN値の
小さいもの、言い換えると、自立性が低くて崩れ易いも
のである場合や、透水係数の大きいものである場合に
は、充填材料の粘度や固結強度を大きくすることが好ま
しい。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】こうして空隙内に充填材料を充填すると、
異形管の窪み内に土砂が侵入することが回避でき、しか
も異形管の滑りがよくなるので、異形管を容易に推進さ
せることができる。充填材料として例えば粘土と水とを
主体とした水性充填材料を用いると、この充填材料は、
一時的に充填されるに過ぎないから、隣接する異形管を
埋設するために掘削することによって容易に取り除くこ
とができる。従って、充填材料の充填は、次の異形管を
推進するときに、次の異形管の外面に突設された係止部
を推進させるのに全く障害にならないだけでなく、却っ
て窪みに形成された係止部との間に軋みを殆ど生じさせ
ないで係合させるのに役立つ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の管を次々と互いに密接させた状態
    で地盤中に押し込むことによって土圧壁を構成する方法
    において、管として横断面が円形管の円弧の一部を窪ま
    せ、窪みを管軸方向に貫通して存在させた硬質材料製の
    異形管を用い、地盤中へ押し込むにあたっては、上記窪
    みをあとで押し込む管の方へ向けて置き、異形管の前面
    地盤を円形に掘削し、管を通して掘削した土砂を排出し
    つつ異形管を地盤中に推進させて第1の埋設管とし、次
    いで同様な窪みを持った第2の異形管を第1の埋設管に
    近接して置き、第2の異形管の窪みをあとで押し込む管
    の方向に向けるとともに、第2の異形管の円形管部を第
    1の埋設管の窪みに入り込ませて地盤中に押し込んで第
    2の埋設管とし、その後もこれを繰り返して次々と異形
    管を地盤中に押し込んで土圧壁を構成することを特徴と
    する、土圧壁の構成方法。
  2. 【請求項2】 異形管として、窪みに管を互いに係止さ
    せるための係止部の一方を付設し、円形管部の外面上に
    隣接する同じ構造の異形管の上記係止部と噛み合う係止
    部の他方を付設した管を用いることを特徴とする、請求
    項1に記載の土圧壁の構成方法。
  3. 【請求項3】 異形管の推進過程で、円形に掘削した地
    盤の壁面と異形管の窪みとの間に形成された空隙に、充
    填材料を注入して空隙を一時的に充填材料で充填しつ
    つ、異形管を推進させることを特徴とする、請求項1又
    は2に記載の土圧壁の構成方法。
  4. 【請求項4】 円形管の円弧の一部を窪ませ、窪みを管
    軸方向に貫通して存在させてなる異形管であって、地盤
    中に押し込むことによって土圧壁を構成させるための硬
    質材料製管。
  5. 【請求項5】 円形管の円弧の一部を窪ませ、窪みを管
    軸方向に貫通して存在させてなる異形管であって、窪み
    に管を互いに係止させるための係止部の一方を付設し、
    円形管部の外面上に隣接する同じ構造の異形管の上記係
    止部と噛み合う係止部の他方を付設してなる管で、地盤
    中に押し込むことによって土圧壁を構成させるための硬
    質材料製管。
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