JP2001329779A - 地山補強工法 - Google Patents

地山補強工法

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JP2001329779A JP2000153781A JP2000153781A JP2001329779A JP 2001329779 A JP2001329779 A JP 2001329779A JP 2000153781 A JP2000153781 A JP 2000153781A JP 2000153781 A JP2000153781 A JP 2000153781A JP 2001329779 A JP2001329779 A JP 2001329779A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固結材を注入する地山先受け工に於けるリー
クの発生を防止できると共に、トンネル掘削作業時に断
面拡幅を行う必要がなく、適格な地山改良を行うことが
できる地山補強工法を提供する。 【解決手段】 周壁に吐出孔が穿設されている複数本の
管を順次接続しながら所定の仰角で地山に打設して、接
続された該複数本の管からなる補強管を形成し、該補強
管を通して固結材を注入して該補強管の周囲の地山に固
結領域を形成する地山補強工法に於いて、該補強管の内
で少なくとも口元管がエキスパンドメタル若しくはパン
チングメタル等の多孔管からなり、該多孔管内の所定位
置から該固結材を注入して漏出した該固結材で該多孔管
の周囲の地山にバルクヘッド領域を形成し、その後に該
固結領域を形成することを特徴とする地山補強工法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主としてトンネル
構築時に切羽前方地山を補強する先受け工として用いる
のに適する地山補強工法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、地質条件の悪い地山等でトンネル
を掘削する際には、地山を補強しながらトンネルを掘り
進めることが行われている。そして、先行する地山を補
強しながらトンネルを掘削する場合に行う地山補強工法
として、掘削に先立って切羽からトンネル外周にアーチ
状に先受け工を形成し、切羽前方地山を補強する長尺先
受け工法があり、この長尺先受け工法には山岳トンネル
工法に使用する油圧ドリルジャンボなど標準的な掘削機
械設備を用いて簡単に施工できる、鋼管を用いた注入式
の先受け工法がある。
【0003】そして、前記注入式先受け工法としては、
例えば削孔ロッドの先端に装着した拡径ビット又は鋼管
の先端に設けたリングビットにより削孔して、二重管方
式で直径100mm程度の孔開き鋼管を順次継ぎ足しな
がら所定の仰角で打設し、その鋼管周壁の吐出孔を介し
て周囲の地山に薬液など固結材の注入を施して地山を補
強する工法がある。前記工法は様々な地山条件に対応で
き長尺先受けが可能なため、地山の先行変位の抑制、地
山の緩みの防止、施工の安全性確保等を目的として、広
範囲に用いられている。
【0004】図10は地山に上記注入式先受け工法を施
した状態を示すものであって、トンネル空間21に於い
て切羽22aから地山22内に鋼管23が打設され、打
設された鋼管23の周囲に固結領域24が形成されてい
る。本工法では薬液の注入により、鋼管23と鋼管23
が打設された地山22の孔壁との空隙25を充填して鋼
管23と前記地山孔壁とを密着させると共に、鋼管23
の周囲の地山22に注入した薬液を浸透させ、岩片或い
は土粒子間の結合力を高めて固結領域24を形成するこ
とにより、切羽前方地山にアーチ状の地山改良体を形成
している。
【0005】上記工法に於いて鋼管23を打設するに際
しては、切羽外周に鋼管23より若干大径の下孔を30
0mm程度先行して削孔し、前記下孔から鋼管23を継
ぎ足しながら所定長打設する。その後に前記下孔にコー
キング材を詰めて、鋼管23内にウレタン系や場合によ
ってはセメント系の薬液を注入し、鋼管23の周囲に固
結領域24を形成する。
【0006】薬液を注入する例としては例えば図11に
示す薬液注入方式がある。本例では鋼管23の中にイン
サート管23aが内設され、インサート管23a内に薬
液注入ホース23bが三本挿入されており、各薬液注入
ホース23bの先端にはそれぞれスタティックミキサー
23cが設けられ、各薬液注入ホース23bの先端はイ
ンサート管23a内で所定距離離れた位置に各々配置さ
れている。また鏡面吹付コンクリート26と鋼管23の
端部間には口元コーキング27aが施され、鋼管23の
端部と薬液注入ホース23b間には管内コーキング27
bが施されている。そして、薬液注入ホース23bから
薬液を注入し、インサート管23a及び鋼管23から周
囲の地山22内に薬液を浸透させるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な地山先受け工法が要求される地山は元来脆弱であるこ
とに加えて、掘削で荒らされた切羽近傍の地山はさらに
緩んでいるため、所定量の薬液を注入し終わった後に、
薬液が亀裂や空隙を通って脆い切羽側に溢れ出してしま
う所謂リークが生じて注入改良効果が損なわれることが
ある。例えば図12(a)で矢印は薬液の進行方向を示
し、トンネル空間21から鋼管23内へ注入した薬液は
地山22内に浸透して固結領域24が形成されるが、切
羽22a側へのリークを生ずると鋼管23の全長周囲に
於いて部分的に薬液が回らない等の事態が生じ、この結
果、適正な地山改良効果を得ることができないという不
都合が生ずる。
【0008】また、かような地山先受け工法では例えば
図12(b)に示すように、鋼管23を鏡面吹付コンク
リート26が設けられたトンネル切羽22aに於ける鋼
製支保工28aの内側から、後に建て込まれる切羽前方
の鋼製支保工28bの背面へ最小限の離れで鋼管23が
配置されるようにするため、トンネル空間21から4〜
5度程度の仰角をつけて地山22内に打設する。そし
て、この打設角度Tを維持する為には、ドリルジャンボ
のガイドセル長分の6m程度の断面拡幅区間Sを設ける
必要があるが、この場合に二次覆工コンクリート打設空
間29が増加してトンネル断面拡幅分のコンクリート等
の材料が余分に必要となると共に、トンネル掘削等の作
業量も増加する。
【0009】断面拡幅区間Sを設けない地山先受け工法
もあるものの、かかる工法では鋼管の最後端部の管を塩
化ビニル管などの樹脂製管とし、最後端部の樹脂製管は
切羽前方に建て込まれる鋼製支保工の3基程度の範囲に
ある地山内に埋設し、10度程度の仰角をつけて打設す
るため、オーバーラップ区間の鋼製支保工と既に打設さ
れた鋼管との離れが大きく、地山状況によっては鋼管下
の地山が緩み、最後端部の樹脂製管の強度に対する不安
が生じる。更にこの状態下で先に述べた口元部分など切
羽側へのリークが生ずると、地山改良効果が十分とは言
い難い。
【0010】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あって、固結材を注入する地山先受け工に於けるリーク
の発生を防止できると共に、トンネル掘削作業時に断面
拡幅を行う必要がなく、適格な地山改良効果を得ること
ができる地山補強工法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の地山補強工法
は、周壁に吐出孔が穿設されている複数本の管を順次接
続しながら所定の仰角で地山に打設して、接続された該
複数本の管からなる補強管を形成し、該補強管を通して
固結材を注入して該補強管の周囲の前方地山に固結領域
を形成する地山補強工法に於いて、該補強管の内で少な
くとも口元管が多孔管からなり、該多孔管内の所定位置
から該固結材を注入して漏出した該固結材で該多孔管の
周囲の地山にバルクヘッド領域を形成し、その後に該固
結領域を形成することを特徴とする。前記バルクヘッド
領域により補強管を打設した孔奥側からのリークの発生
を防いで適格な地山改良を行うことができると共に、口
元管に多孔管を採用することにより口元管の切断が容易
でトンネル掘削時に断面拡幅を行う必要がない。
【0012】さらに本発明は上記地山補強工法に於い
て、前記多孔管に形成された孔の開口率が、該多孔管を
掘削機械の刃で切断可能で且つ該多孔管が補強管として
の所要強度を維持する所定値に設定されていることを特
徴とする。前記孔の開口率を所定値にすることで、多孔
管が補強管としての機能を果たすことができ、且つ掘削
作業時に切断できることでトンネル掘削作業の施工性が
向上する。
【0013】さらに上記地山補強工法に於いて、前記多
孔管が剛性等で所要強度を有するものとし、好適には前
記多孔管をエキスパンドメタル若しくはパンチングメタ
ル等からなるものとする。前記多孔管をエキスパンドメ
タルやパンチングメタルなど所要強度を有するものとす
ることで、切断を容易なものとしつつ補強管として必要
な強度を保持させ、地山の十分な安定性を確保できる。
【0014】さらに本発明は上記地山補強工法に於い
て、前記固結材の注入は前記補強管に内設したインサー
ト管により行い、該インサート管は切除可能で、且つ補
強管に準ずる強度を有する材料からなることを特徴とす
る。インサート管に切除可能で且つ補強管に準ずる強度
を有する材料からなるものを用いることにより、上記し
た場合と同等の効果を達成しながら、多孔管の強度を補
うことができる。よって多孔管の開口率を自由に大きく
したり、さらに切断容易な材料で多孔管を構成すること
が可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明による地山補強工法
を図に示す具体的な実施形態に基づいて説明する。図1
乃至図3は本発明の地山補強工法に於ける施工状態の概
要を、図4は本発明で用いる補強管を示し、図5乃至図
9は本発明の地山補強工法の施工手順に沿った縦断面図
である。
【0016】図1乃至図3に示すように本発明を用いて
構築中のトンネルでは、地山1の鏡面切羽1aに吹付コ
ンクリート2が施され、切羽1aの後方で既に掘削形成
されているトンネル空間3には側壁及びアーチ部分の岩
盤表面を覆う形で図に省略した吹付コンクリートが施さ
れており、その内方側には鋼製支保工4がトンネルの横
断面形状に沿った形で、トンネル掘進方向に例えば1m
毎など所定間隔毎に建て込まれている。
【0017】トンネル空間3の周囲上部には、掘進作業
に先立ち施工された先受け工5が掘進方向に所定間隔毎
で設けられ、アーチ状をなす形で形成され地山1中に配
置されている。先受け工5は、トンネルの横断面形状に
沿って所定ピッチで且つ掘進方向に所定間隔毎に打設さ
れた地山補強材となる補強管6と、補強管6内を通して
注入された固結材により固結された地山1のバルクヘッ
ド領域7と固結領域8からなる。さらに切羽1aの外周
から前方の地山1に向けて、施工中の先受け工5がアー
チ状に設けられている。
【0018】先受け工5の補強管6は、図4に示すよう
に、カプラ61で接続された複数本の鋼管62と、接続
された鋼管62の最後端で口元部分に最も近い鋼管62
に接続された口元管63とからなる。鋼管62には周壁
に多数の吐出孔である小孔62aが穿設され、その端部
にはねじ溝62bが形成されており、本実施形態では直
径100mm、長さ3mの鋼管62の4本をカプラ61
にねじ込むことで接続して用いている。口元管63は多
数の孔63aを有し、図4(a)のエキスパンドメタ
ル、図4(b)のパンチングメタル等からなる多孔管
で、鋼管62と同径の管状に形成され、少なくとも一端
側はカプラ61等を介して鋼管62に接続可能な形状で
あり、本実施形態では長さ3mの口元管63が用いられ
ている。口元管63の多孔管には、地質状況等に応じて
最適な開口率の多孔管を選定するものとし、その長さも
地質状況等に応じて1〜5m程度のものから最適なもの
を選定する。なお補強管6をなす管の素材は本実施形態
では金属としたが、所要強度を有するもの等であれば、
これ以外の素材を使用してもよい。
【0019】また固結材注入時に、薬液注入ホースとし
て補強管6に内設するインサート管に、GFRP等の切
除可能で且つ補強管6に準ずる強度のものを用いれば、
その分強度が補われるため、口元管63に樹脂のラチス
成形品等の所要強度を有しない多孔管を用いることも可
能となる。
【0020】先受け工5では、図1乃至図3に示すよう
に、補強管6の周囲の地山1にバルクヘッド領域7と固
結領域8が形成されているが、バルクヘッド領域7及び
固結領域8は、補強管6内を通して周囲の地山1に注入
された固結材によって形成されたものである。本実施形
態における固結材にはウレタン、シリカレジン、無機複
合ウレタンなどのウレタン系の薬液で硬化時間が比較的
短いものを用いるが、固結材としてセメント系の薬液を
使用することも可能である。
【0021】なお図1乃至図3に於いて、9はドリルジ
ャンボ、1bは掘削予定領域であり、Lはバルクヘッド
領域7で口元管63と供に切除される長さである。
【0022】次に先受け工5の施工手順について図5乃
至図9に基づき説明する。なお図5〜図9では吹付コン
クリート2等は省略されている。
【0023】先受け工5の施工に際しては、まず図5に
示すように、切羽1aの直前に建て込まれた鋼製支保工
4の下端の所定位置から前方の地山1に向けて、直径1
60mm、深さ300mm程度の下孔10を削孔してお
くと共に、ドリルジャンボ(削岩機)9のガイドセル9
aに補強管6を構成する鋼管62を装着する。
【0024】鋼管62の先端にはリングビット11を装
着しておき、このリングビット11に鋼管62内を通し
た削孔ロッド12や削孔ロッド12の先端に装着された
先端ビット13からドリルジャンボ9の打撃力や回転力
を伝達して削孔を行う。前記のように鋼管62の先端に
装着したリングビット11を用いて削孔する方式によれ
ば、リングビットが鋼管62全体を牽引していく形で削
孔及び打設が行われるので、最後端となる鋼管62の後
端部に接続する口元管63を打撃することなく施工を行
うことができ、口元管63が長尺の場合等であっても口
元管63が打設の衝撃による負担を受けなくても済む。
【0025】なお上記以外の削孔方式を採用することも
可能であり、鋼管62内に通した削孔ロッド12の先端
に拡径ビット(図示せず)を装着し、この拡径ビットを
鋼管62の先端から突出させ、削孔ロッド12に連結し
たドリルジャンボ9の打撃力や回転力を拡径ビットに伝
達して削孔しながら鋼管62を打設する方式等としても
よい。
【0026】削孔及び打設時には、ガイドセル9aを3
度から6度、好ましくは5度程度の所定の仰角にセット
し、下孔10から切羽1aの前方に位置する地山1に向
け、リングビット11等で削孔を行いつつ鋼管62を打
設していく。鋼管62を所定本数、本実施形態では4本
をカプラ61で接続しながら打設したところで、最後端
に口元管63を接続して更なる打設を行い、図6に示す
ように、これら複数の鋼管62と口元管63を所定長の
補強管6として切羽1aの前方地山1内に存置する。前
記打設で補強管6を存置した後には、下孔10の部分に
例えばコーキングカプセルとウエス等のコーキング材1
4を充填してコーキングを施す。
【0027】この状態で、例えば図11に示すような方
式で薬液注入ホース(インサート管)を補強管6内にセ
ットし、口元管63内の所定位置に吐出口を有する薬液
注入ホースから薬液である固結材を注入すると、図7に
示すように、注入開始時に多孔管からなる口元管63の
部分に於いて、口元管63の多数の孔63aから速やか
に固結材が漏出し、漏出した固結材は口元管63の周辺
の地山1に浸透して固結する。即ち、口元管63に多孔
管を用いることにより注入初期に固結材を口元管63の
周辺に積極的に漏出して、口元管63の周辺の限られた
領域にバルクヘッド領域7を形成する。
【0028】その後に図8に示すように、打設した孔奥
側に固結材の注入を行うと、補強管6をなしている鋼管
62の周壁の小孔62aから比較的緩やかなスピードで
徐々に固結材が漏出し、漏出した固結材がその周辺の地
山1を固結して固結領域8を形成する。この際に削孔に
よって地山1が荒れている口元部分には、まず最初にバ
ルクヘッド領域7を形成することによって、例え周辺の
地山1に亀裂や空隙が形成された場合であっても、固結
材である薬液がこれらの亀裂や空隙を通って脆い切羽1
a側に溢れ出すことを防止でき、打設した補強管6の全
長に亘って適正な地山改良効果を得ることができる。
【0029】上記先受け工5はトンネル内で切羽1aの
外周に沿ってアーチ状に施す。切羽1aの外周にアーチ
状の先受け工5を施工すると、その下側に位置する掘削
予定の地山1の安定性が確保される。そして、更にトン
ネルを掘進して切羽1aを前進し、切羽1aが前進した
分だけ順に支保工4を建て込みながらトンネルの掘進作
業を進行する。
【0030】前記掘進作業を行う時には、直前に打設し
た先受け工5の口元部分が位置する地山1も掘削するこ
とになるが、この際に掘進と共に、図9に示すように、
先受け工5の口元管63を切除する。前記口元管63は
エキスパンドメタルやパンチングメタルなどの多孔管で
あるため、掘削機械の刃で容易に切断することが可能で
ある。また口元管63は所定長さに限定されているの
で、口元管63を接続しているカプラ61からの離脱も
容易である。
【0031】上記多孔管である口元管63により、先受
け工を施すトンネル掘進作業において、断面拡幅を行わ
なくとも同一断面で支保工4の建て込みが可能であり、
一方で多孔管からなる口元管63は切断が容易であるも
のの、鋼材の剛性など所定強度を有する素材で形成さ
れ、補強管6としての軸方向の力に対する強度は十分確
保される。さらに周辺の地山1への固結材の浸透が確実
に達成されているので、地山1の安定性は十分に確保さ
れ、安全に掘進作業を行うことができる。
【0032】なお本実施形態に於ける補強管6の接続に
は、図4に示すねじ込み式のカプラ61を用いたが、図
示例のように補強管61の外側にねじ込む形式ではな
く、雄ねじを形成したカプラを雌ねじを形成した補強管
の内側にねじ込んで接続しても良い。さらに、その他の
接続方式とすることも可能であって、例えば補強管6を
構成する鋼管62と口元管63との接続を、口元管63
の後の撤去を容易にするために、ねじ方式でない差込式
などの手段で取り外しの簡便なカプラ61を用いるよう
にしてもよい。即ち、上記補強管6の最後端部分を地山
1に打設するに際してはカプラ61にかかる負担も軽
く、カプラ61の強度は打設によって外れなければよ
い。またその他の部位のカプラについても、ねじ方式で
ないカプラとすることも可能である。
【0033】
【発明の効果】本発明の地山補強工法は補強管の内で少
なくとも口元管を多孔管とし、多孔管内の所定位置から
固結材を注入して漏出した固結材で多孔管の周囲の地山
にバルクヘッド領域を形成し、その後に前方地山の固結
領域を形成するものであるから、薬液など固結材を注入
する地山先受け工に於けるリークの発生を防止でき、補
強管(先受け材)の全長に亘って確実に固結材が回り、
この結果、高い注入効果を得ることができる。さらにト
ンネル掘削作業時に断面拡幅を行う必要がなく、トンネ
ル掘削に於ける作業量とコストを大幅に減少することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の地山補強工法の施工状態を示すトンネ
ルの縦断面図。
【図2】本発明の地山補強工法の施工状態を示すトンネ
ルの横断面図。
【図3】図1の切羽から先受け工を施工した状態に於け
る切羽部分を示す拡大断面図。
【図4】(a)第一実施例の口元管を鋼管に接続する状
態を示す正面図。 (b)第二実施例の口元管を鋼管に接続する状態を示す
正面図。 (c)鋼管相互を接続する状態を示す正面図。
【図5】本発明の地山補強工法で補強管を打設する状態
を示す縦断面図。
【図6】本発明の地山補強工法で口元管にコーキングを
施した状態を示す縦断面図。
【図7】本発明の地山補強工法でバルクヘッド領域を形
成した状態を示す縦断面図。
【図8】本発明の地山補強工法で固結領域を形成した状
態を示す縦断面図。
【図9】本発明の地山補強工法ので口元管を切除する状
態を示す縦断面図。
【図10】(a)従来の地山補強工法の施工状態を示す
トンネルの縦断面図。 (b)従来の地山補強工法の施工状態を示すトンネルの
横断面図。 (c)地山に打設した鋼管を示す横断面図。
【図11】従来の地山補強工法で薬液の注入状態を示す
縦断面図。
【図12】(a)従来の地山補強工法でリークしている
状態を示すトンネルの縦断面図。 (b)従来の地山補強工法で拡幅した施工状態を示すト
ンネルの縦断面図。
【符号の説明】
1 地山 1a 切羽 3 トンネル空間 4 支保工 5 先受け工 6 補強管 61 カプラ 62 鋼管 62a 小孔 63 口元管 63a 孔 7 バルクヘッド領域 8 固結領域 10 下孔 14 コーキング材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周壁に吐出孔が穿設されている複数本の
    管を順次接続しながら所定の仰角で地山に打設して、接
    続された該複数本の管からなる補強管を形成し、該補強
    管を通して固結材を注入して該補強管の周囲の前方地山
    に固結領域を形成する地山補強工法に於いて、該補強管
    の内で少なくとも口元管が多孔管からなり、該多孔管内
    の所定位置から該固結材を注入して漏出した該固結材で
    該多孔管の周囲の地山にバルクヘッド領域を形成し、そ
    の後に該固結領域を形成することを特徴とする地山補強
    工法。
  2. 【請求項2】 前記多孔管に形成された孔の開口率が、
    該多孔管を掘削機械の刃で切断可能で且つ該多孔管が補
    強管としての所要強度を維持する所定値に設定されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の地山補強工法。
  3. 【請求項3】 前記多孔管がエキスパンドメタル若しく
    はパンチングメタルからなることを特徴とする請求項2
    記載の地山補強工法。
  4. 【請求項4】 前記固結材の注入は前記補強管に内設し
    たインサート管により行い、該インサート管は切除可能
    で、且つ補強管に準ずる強度を有する材料からなること
    を特徴とする請求項1、2又は3記載の地山補強工法。
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