JP2000213153A - 暖房床構造 - Google Patents

暖房床構造

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JP2000213153A
JP2000213153A JP11013347A JP1334799A JP2000213153A JP 2000213153 A JP2000213153 A JP 2000213153A JP 11013347 A JP11013347 A JP 11013347A JP 1334799 A JP1334799 A JP 1334799A JP 2000213153 A JP2000213153 A JP 2000213153A
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JP
Japan
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floor
heating
finishing material
heating element
material layer
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JP11013347A
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English (en)
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Susumu Hatta
勸 八田
Koji Fukui
功二 福井
Morio Hamaguchi
守男 濱口
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Alinco Inc
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Alinco Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 床材や施工場所の制約がほとんどなく、ま
た施工が簡単に行える床暖房の床構造を提供する。 【解決手段】 床仕上材1の裏面に、面状発熱体2、吸
音材層3及び断熱材層4がこの順に積層されてなること
を特徴とする暖房床構造。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電熱式の暖房床構
造に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】床暖房の種類には、大きく
分けて温水式と電熱式とがあり、温水式床暖房の施工に
は、配管などの工事が非常に複雑で、時間と費用がかか
り、また定期的なメンテナンスを必要とする。しかし
て、従来の電熱式、即ち電気式床暖房は、床材や施工場
所に制約があって、施工が困難となっている。
【0003】本発明は、電気式暖房床において床材や施
工場所の制約がほとんどなく、また施工が簡単に行える
床暖房の床構造を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の暖房床構造を、図中の参照符号を付して示す
ならば、請求項1に係る発明は、床仕上材1の裏面に、
面状発熱体2、吸音材層3及び断熱材層4がこの順に積
層されてなることを特徴とする。
【0005】請求項2は、請求項1に記載の暖房床構造
において、床仕上材1はフローリング材又は畳材からな
ることを特徴とする。
【0006】請求項3は、請求項1又は2に記載の暖房
床構造において、床仕上材1の表面から断熱材層4の裏
面までの厚さが20mm〜15mmであることを特徴と
する。
【0007】請求項4は、請求項1〜3の何れかに記載
の暖房床構造において、面状発熱体はPTC面状発熱体
からなることを特徴とする。
【0008】本発明において、床仕上材は、フローリン
グ材からなる場合と畳材からなる場合とがある。フロー
リング材の場合の材質としては、一枚板(ムク材)、合
板、パーティクルボード、繊維板などが使用される。こ
のフローリング材の場合には、裏面に凹溝が条設されて
いるものがよい。この凹溝は、フローリング材を伝播す
る振動エネルギーを減衰させる作用を有することから、
遮音性を向上させることができる。また、床仕上材が畳
材からなる場合には、畳材は畳床と畳表とから構成さ
れ、そして畳床には、厚みを極力薄くするために例えば
繊維板が使用され、そして畳表としては、藺(い)草に
よって形成された普通の畳表が使用される。この畳材の
厚さは10〜15mm、好ましくは12mm程度が望ま
しい。
【0009】前記面状発熱体としては、PTC(Positi
ve temperature Coefficient;正の温度係数)特性を
利用したPTC面状発熱体が好ましい。このPTC面状
発熱体は、ポリエステルフィルムをベースとしてこれに
PTC特性を示す特殊発熱インクを印刷することにより
形成されたものである。特殊発熱インクの材料として
は、イットリウム、アンチモン、ランタンなどの希土類
元素を微量ドープして半導体化したチタン酸バリウム系
セラミックが用いられる。
【0010】上記のようなPTC面状発熱体は、PTC
特性によって、通電すると素早く昇温し、所定温度に達
した後は、自ら温度を制御、維持することができるか
ら、センサー・コントローラー類を使用しなくてもよ
い。因に、普通の面状発熱体では、それ自体で温度制御
できないため、温度上昇と共にその電気抵抗が減少する
負のセンサーを有するコントローラー類が必要となる。
また、このPTC面状発熱体は、前記特殊発熱インクに
よる印刷方式であるため、厚さ0.2〜0.5mm(電
源端子部は除く)の超薄型に形成でき、従って暖房床構
造の一層の軽量化及び薄型化を図ることができる。更
に、このPTC面状発熱体は、電源を入れてから所定温
度になるまでは抵抗値が低く、安定時に比べて数倍の電
力で立ち上がるので、昇温時間は通常のヒーターの1/
3〜1/10で安定温度に到達することができる。
【0011】前記吸音材層としては、プラスチック発泡
体や不織布、フェルトなどが使用される。特にプラスチ
ック発泡体としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレ
ン樹脂、エチレン−ビニルアセテート共重合体などのポ
リオレフィン系樹脂や、ポリウレタン系樹脂(圧縮ウレ
タン)が好ましく、これらが有する多数の空気層や弾力
性によって床衝撃音を吸収・減衰させることができる。
【0012】また、断熱材層としては、プラスチック発
泡体が使用され、特に発泡体としては、発泡スチレンが
好ましく、これは見掛け比重が、その一例として1/4
0程度で独立気泡を有し、断熱効果が大きい。
【0013】上記のように床仕上材と面状発熱体と吸音
材層と断熱材層とにより構成される本発明の暖房床構造
にあっては、発熱体として厚さが例えば0.4mm程度
と薄い面状発熱体を使用することによって、床仕上材の
表面から断熱材層の裏面までの厚さを極力薄くすること
ができて、どのような床構造にも対応可能となる。
【0014】特に、この床仕上材の表面から断熱材層の
裏面までの厚さを20mm以下にした場合には、マンシ
ョンの洋間などでは床コンクリートスラブの床面からこ
の上に配設される敷居の上面までの高さが通常20mm
またはそれ以下となっていることから、ドアや扉の開閉
に支障を来すことがなく、既設のドアや扉をそのまま使
用でき、従って特に既設の単なるフローリング床を、暖
房式のフローリング床にリフォームする場合に好適とな
り、施工が非常に簡単で費用を安くできる。この場合、
床仕上材の表面から断熱材層の裏面までの厚さ(断熱床
構造全体の厚さ)をあまり薄くすると、防音性能が悪く
なるため、その厚さの下限を15mmとしている。
【0015】また、本発明の暖房床構造は上記のような
吸音材層を有するため、構造全体の厚さを薄くすること
ができるにもかかわらず、L値を小さくできて、防音性
能を良くすることができる。このL値については、現在
床で生じる音をどれだけ小さくできるか云う考えで床の
遮音等級が決められており、これを一般にL値と云う言
葉で表し、このL値は建物の上の階の床を叩いたときに
生じた音でどれだけ下の階に伝わるかを意味するもの
で、このL値の数字が小さいほど性能が良い。また、こ
のL値に関しては、食器を床上に落として時などに発生
する比較的軽くて、コト、コトと云う硬い衝撃音をLL
と云う記号で表し、この遮音等級はLL50以下が好ま
しいが、本発明の暖房床構造にあっては、後記の実施形
態で示すように、床仕上材の表面から断熱材層の裏面ま
での厚さを20mm〜15mmとした場合においてLL
45が得られ、この種の床暖房構造のものとして従来に
ない優れた防音特性を有することが分かる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図面を参照し
て説明すると、図1は本発明に係る暖房床構造の断面
図、図2は暖房床構造を例えばマンションにおけるリビ
ングルーム用の床コンクリートスラブS上に実施した場
合の断面斜視図である。この暖房床構造は、床仕上材1
の裏面に、面状発熱体2、吸音材層3及び断熱材層4を
この順に積層してなるものである。
【0017】床仕上材1は、例えば厚さ9mmの7プラ
イ合板を用いたフローリング材からなるもので、このフ
ローリング材1は、詳細な図示は省略するが、夫々所定
幅の7枚の単板が交互に向きを変えて積層されている。
各フローリング材1の一側端面に凸条部1aが形成さ
れ、他側端面に凸条部1aに係合する凹条部1bが形成
されていて、隣合う双方のフローリング材1,1が凸条
部1aと凹条部1bとを介して互いに接合されている。
また、各フローリング材1の裏面には凹溝5が条設され
ている。この凹溝5は、フローリング材1を伝播する振
動エネルギーを減衰させる作用を有するもので、遮音性
を向上させることができる。
【0018】面状発熱体2は、ポリエステルフィルム
に、半導体化したチタン酸バリウム系セラミックからな
る特殊発熱インクを印刷した発熱層・絶縁層などで構成
されるPTC特性を有する自己温度制御可能なPTC面
状発熱体からなる厚さ0.4mmの超薄型ヒーター(電
源端子部は除く)で、図示は省略するが、電源端子部に
電源線が接続され、コントローラーによって電源のオン
・オフ操作、温度設定などを行うようになっている。
【0019】吸音材層3は、スポンジ状の発泡ポリウレ
タンからなる厚さ4mmの発泡プラスチックで、これが
有する多数の空気層や弾力性によって床衝撃音を吸収・
減衰させることができる。また、断熱材層4は、発泡ス
チレンからなる厚さ5mmの発泡プラスチックで、独立
気泡を有し、断熱効果が大きい。
【0020】上記のような床仕上材1、面状発熱体2、
吸音材層3及び断熱材層4からなる暖房床構造を床コン
クリートスラブS上に施工するには、図2に概略示すよ
うに、先ず、床コンクリートスラブS上面の所定位置に
断熱材層4を敷き、接着剤又は両面粘着テープ6によっ
て固定する。そして、この断熱材層4の上面に吸音材層
3を重合して接着剤7により貼着し、この吸音材層3の
上面に面状発熱体2を配置して接着剤又は両面粘着テー
プ8により貼着し、更に面状発熱体2の上面にフローリ
ング材(床仕上材1)を敷いて接着剤又は両面粘着テー
プ9により貼着固定し、図示のような暖房床構造を形成
する。また、面状発熱体2の電源端子部を電源線を介し
て電源及びコントロールボックスに接続する。
【0021】上述の現場施工に代えて、予め工場生産に
よって床仕上材1、面状発熱体2、吸音材層3及び断熱
材層4からなる暖房床構造のものを上述の順序にしたが
ってユニットとして一体製作しておき、この床暖房床構
造ユニットを現場で床コンクリートスラブS上面に固定
するようにしてもよい。
【0022】上記のように構成される暖房床構造では、
フローリング材1の厚さが9mm、面状発熱体2の厚さ
が0.4mm、吸音材層3の厚さが4mm、断熱材層4
の厚さが5mmであるから、これに各層間に介在される
接着剤又は両面粘着テープ6,7,8,9の厚さを加え
ても、暖房床構造全体の厚さT、即ち、床コンクリート
スラブSの上面から床仕上材1の表面までの高さは約1
9mmとなっている。このフローリング材1が敷設され
るリビングルームとこのリビングルームに隣接する例え
ば洋室との間には敷居が配設される場合、床コンクリー
トスラブSの上面からの敷居の高さは通常20mmまた
はそれより若干以下であるが、床コンクリートスラブS
上面からフローリング材1上面までの高さが上記のよう
に20mm以内であるから、上記敷居を挟んでその前後
に開閉されるドアなどの開閉に支障を来すことがない。
【0023】また、この暖房床構造によると、防音床材
の性能を示すL値として、防音規格のLL45が得ら
れ、厚さ19mm以内の暖房床構造としては良好な遮音
性能を有することが判明した。
【0024】更に、この暖房床構造は、前述したPTC
面状発熱体2を有するから、通電すると素早く昇温し、
設定温度に達した後は、自ら温度を制御、維持すること
ができる。このように自ら温度を制御、維持するから、
電力のロスがなく、「入・切」で電力をロスしてしまう
温度センサータイプの面状発熱体に比べ、電力消費が少
なく経済的である。また、前記特殊発熱インクによる印
刷方式であるため、厚さが例えば0.4mm程度の超薄
型に形成でき、従って暖房床構造の一層の軽量化及び薄
型化を図ることができる。また、前記PTC面状発熱体
2のPTC特性により、電源を入れてから所定温度にな
るまでは抵抗値が低く、安定時に比べて数倍の電力で立
ち上がるので、短時間で安定温度に到達することができ
る。更に、PTC面状発熱体2は、強度試験、荷重試験
などにおいても高い数値を示し、安全性、耐久性にも優
れている。図3は、この暖房床構造におけるPTC面状
発熱体2の立ち上がり特性を示すグラフで、通電する
と、床全面の温度がすぐに上がり、例えば 約25°C
で設定温度(室温)30℃に達した後は、この設定温度
に経時的に略維持されていることが分かる。
【0025】以上の実施形態では、暖房床構造の床仕上
材1がフローリング材からなる場合について説明した
が、床仕上材1として畳材を使用する場合には、面状発
熱体2、吸音材層3及び断熱材層4については全く同じ
であって、畳材を畳床と畳表とによって構成し、畳床に
は例えば繊維板を使用し、畳表には藺草によって形成さ
れた普通の畳表を使用するとよい。
【0026】
【発明の効果】請求項1に係る発明の暖房床構造によれ
ば、床仕上材の裏面に、面状発熱体、吸音材層及び断熱
材層がこの順に積層されたものであって、発熱体として
面状発熱体を用いているから、床仕上材の表面から断熱
材層の裏面までの全体厚さを極力薄くすることができ、
床材や施工場所の制約を受けることがほとんどなくて、
施工が簡単で費用が安くなる。そして、吸音材層を有す
るから、防音タイプの床暖房として機能し、また面状発
熱体の下部に吸音材層を介して形成される断熱材層によ
って、面状発熱体の熱を床仕上材側へ有効に伝えること
ができる。
【0027】請求項2に記載のように、床仕上材にフロ
ーリング材を使用すれば、フローリングタイプの洋風暖
房床構造となり、また床仕上材に畳材を使用すれば、畳
タイプの純和風暖房床構造となる。
【0028】請求項3に記載のように、床仕上材の表面
から断熱材層の裏面までの厚さを20mm〜15mmと
した場合には、マンションの洋間などでは床コンクリー
トスラブの床面からこの上に配設される敷居の上面まで
の高さが通常20mmとなっていることから、ドアや扉
の開閉に支障を来すことがなく、既設のドアや扉をその
まま使用できて、施工が非常に簡単で費用を安くできる
一方、防音性も十分に確保することができる。
【0029】請求項4に記載のように、面状発熱体がP
TC面状発熱体からなるため、このPTC特性によっ
て、通電するとすぐに立ち上がり、設定温度に達した後
は、自ら温度を制御・維持することができ、従って短時
間で快適な暖房が得られる上、電力のロスがなく、「入
・切」で電力をロスしてしまう温度センサータイプの面
状発熱体に比べ、電力消費が少なく非常に経済的とな
る。また、面状発熱体の厚さを一層薄くでき、従って暖
房床構造のより一層の軽量化及び薄型化を図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る暖房床構造の実施形態を示す拡
大断面図である。
【図2】 同上の暖房床構造を床コンクリートスラブ上
に実施した場合の断面斜視図である。
【図3】 同上の暖房床構造におけるPTC面状発熱体
の立ち上がり特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 床仕上材 2 面状発熱体 3 吸音材層 4 断熱材層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 濱口 守男 大阪府門真市東田町22番8号 田中電工株 式会社門真工場内 Fターム(参考) 3L072 AB03 AC02 AD04 AD09 AD13 AD14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床仕上材の裏面に、面状発熱体、吸音材
    層及び断熱材層がこの順に積層されてなることを特徴と
    する暖房床構造。
  2. 【請求項2】 床仕上材はフローリング材又は畳材から
    なることを特徴とする請求項1に記載の暖房床構造。
  3. 【請求項3】 床仕上材の表面から断熱材層の裏面まで
    の厚さが20mm〜15mmであることを特徴とする請
    求項1又は2に記載の暖房床構造。
  4. 【請求項4】 面状発熱体はPTC面状発熱体からなる
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の暖房床
    構造。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003075289A1 (fr) * 2002-03-04 2003-09-12 Nippon Tungsten Co., Ltd. Panneaux de plancher et structure l'utilisant
KR101533038B1 (ko) * 2014-07-10 2015-07-01 최석원 난방매트용 온수 순환장치
CN106836716A (zh) * 2017-02-17 2017-06-13 成都佳美嘉科技有限公司 一种隔音地热地板
CN107100342A (zh) * 2017-06-20 2017-08-29 朱建国 一种地热模块结构
CN107796039A (zh) * 2017-11-24 2018-03-13 重庆元裕汽车零部件有限公司 电热模块式地暖集成系统及其安装方法

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