JP2000212879A - 不織布複合シ―トおよびその製造方法 - Google Patents
不織布複合シ―トおよびその製造方法Info
- Publication number
- JP2000212879A JP2000212879A JP11008987A JP898799A JP2000212879A JP 2000212879 A JP2000212879 A JP 2000212879A JP 11008987 A JP11008987 A JP 11008987A JP 898799 A JP898799 A JP 898799A JP 2000212879 A JP2000212879 A JP 2000212879A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sheet
- composite sheet
- nonwoven fabric
- key
- ridge
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Cleaning Implements For Floors, Carpets, Furniture, Walls, And The Like (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Manufacturing Of Multi-Layer Textile Fabrics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 細かな塵埃から比較的大きなゴミ類、更に、
糸屑、髪の毛まで確実に捕捉、除去できる掃除用に適し
たシートを提供する。 【解決手段】 不織布上に、不織布からなる突出部が畝
状に固定された複合シートであって、畝に直交する複合
シート断面でみて、該突出部の少なくとも一部はカギ状
の断面構造を有しており、該カギ状の断面構造を有する
突出部は畝に沿って3〜20cm連続していることを特徴
とする複合シート。
糸屑、髪の毛まで確実に捕捉、除去できる掃除用に適し
たシートを提供する。 【解決手段】 不織布上に、不織布からなる突出部が畝
状に固定された複合シートであって、畝に直交する複合
シート断面でみて、該突出部の少なくとも一部はカギ状
の断面構造を有しており、該カギ状の断面構造を有する
突出部は畝に沿って3〜20cm連続していることを特徴
とする複合シート。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、業務用あるいは家
庭用として用いられている使い捨てタイプの掃除用シー
トに適した複合シートおよびその製造方法に関する。
庭用として用いられている使い捨てタイプの掃除用シー
トに適した複合シートおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の掃除用シートとしては織布、不織
布等を単に複合させた雑巾、あるいは、モップのように
糸状のものを束ねたもの等があり、これらシート状のも
のあるいは糸状のものを束ねたもの等は、乾いた状態あ
るいは濡らした状態で掃除に使用されている。さらに、
シート自体に予め油剤等を付与させることで、塵埃等の
拭き取り効率を高めたものも使用されている。
布等を単に複合させた雑巾、あるいは、モップのように
糸状のものを束ねたもの等があり、これらシート状のも
のあるいは糸状のものを束ねたもの等は、乾いた状態あ
るいは濡らした状態で掃除に使用されている。さらに、
シート自体に予め油剤等を付与させることで、塵埃等の
拭き取り効率を高めたものも使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
掃除用シートは濡らした状態で用いると手が汚れたり、
拭き取り後の水分等を乾拭きする必要がある。また、乾
いた状態で使用すると、捕集された塵埃が掃除中にシー
トから脱落し易いという課題があった。これらシートに
油剤を付与することで、上記課題を解決することは可能
であるが、掃除中に油剤が被清掃面に付着して、被清掃
面の変色、変質や油剤が手に付着するなどの問題があっ
た。
掃除用シートは濡らした状態で用いると手が汚れたり、
拭き取り後の水分等を乾拭きする必要がある。また、乾
いた状態で使用すると、捕集された塵埃が掃除中にシー
トから脱落し易いという課題があった。これらシートに
油剤を付与することで、上記課題を解決することは可能
であるが、掃除中に油剤が被清掃面に付着して、被清掃
面の変色、変質や油剤が手に付着するなどの問題があっ
た。
【0004】また、特開昭56−38374号公報に
は、掃除面に付着する油剤の量を抑制した掃除用シート
が、また、特開昭59−129285号公報には繊維全
体に斑なく油剤を含浸した掃除用シートが開示されてい
るが、これらの掃除用シートは細かな塵埃の除去等には
効力を発揮するが、比較的大きなゴミの除去には効果が
少ないという問題がある。更に特開平4−250130
号公報には、熱収縮性シートと繊維の交絡により一体化
された不織布とを部分的に接合し、該不織布の表面に開
口部を設けた凸状物が形成された掃除用シートが提案さ
れている。しかしながら、これらの掃除用シートは、細
かな塵埃の除去に効果を発揮し、また、比較的大きなゴ
ミの除去にもある程度の効果を発揮するものの、開口部
が小さいため、糸屑や、髪の毛のような細く、長いゴミ
の除去については効果が少なかった。
は、掃除面に付着する油剤の量を抑制した掃除用シート
が、また、特開昭59−129285号公報には繊維全
体に斑なく油剤を含浸した掃除用シートが開示されてい
るが、これらの掃除用シートは細かな塵埃の除去等には
効力を発揮するが、比較的大きなゴミの除去には効果が
少ないという問題がある。更に特開平4−250130
号公報には、熱収縮性シートと繊維の交絡により一体化
された不織布とを部分的に接合し、該不織布の表面に開
口部を設けた凸状物が形成された掃除用シートが提案さ
れている。しかしながら、これらの掃除用シートは、細
かな塵埃の除去に効果を発揮し、また、比較的大きなゴ
ミの除去にもある程度の効果を発揮するものの、開口部
が小さいため、糸屑や、髪の毛のような細く、長いゴミ
の除去については効果が少なかった。
【0005】本発明の目的は、細かな塵埃から比較的大
きなゴミ類、更に、糸屑、髪の毛といったゴミまで確実
に捕捉、除去できる掃除用に適したシートを提供するこ
とにある。
きなゴミ類、更に、糸屑、髪の毛といったゴミまで確実
に捕捉、除去できる掃除用に適したシートを提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、掃除用シ
ートの構造について鋭意検討した結果、シートに特定構
造の襞状の突出部を形成させた複合シートにおいて上記
目的が達成されることを見出し本発明に到達した。
ートの構造について鋭意検討した結果、シートに特定構
造の襞状の突出部を形成させた複合シートにおいて上記
目的が達成されることを見出し本発明に到達した。
【0007】すなわち、本発明は、基材シート上に、不
織布からなる突出部が畝状に固定された複合シートであ
って、畝に直交する複合シート断面でみて、該突出部の
少なくとも一部はカギ状の断面構造を有しており、該カ
ギ状の断面構造を有する突出部は畝に沿って3〜20cm
連続していることを特徴とする複合シートであり、ま
た、不織布に畝状の凹凸を形成させながら又は形成させ
た後に、該凹凸を畝に沿って断続的に切開し、該不織布
の凸部又は凹部のいずれか一方の頂点を基材シートの少
なくとも片面に固定することを特徴とする複合シートの
製造方法である。
織布からなる突出部が畝状に固定された複合シートであ
って、畝に直交する複合シート断面でみて、該突出部の
少なくとも一部はカギ状の断面構造を有しており、該カ
ギ状の断面構造を有する突出部は畝に沿って3〜20cm
連続していることを特徴とする複合シートであり、ま
た、不織布に畝状の凹凸を形成させながら又は形成させ
た後に、該凹凸を畝に沿って断続的に切開し、該不織布
の凸部又は凹部のいずれか一方の頂点を基材シートの少
なくとも片面に固定することを特徴とする複合シートの
製造方法である。
【0008】本発明においては、かかる複合シートの突
出部を有する面を掃除面とすることにより、微細な塵埃
は不織布の繊維間の空隙に捕集され、髪の毛等の比較的
大きいゴミは、カギ状の突出部が配列した構造部分によ
り捕集することができる。
出部を有する面を掃除面とすることにより、微細な塵埃
は不織布の繊維間の空隙に捕集され、髪の毛等の比較的
大きいゴミは、カギ状の突出部が配列した構造部分によ
り捕集することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の複合シートを図面を参照
しながら説明すると、図1に見られるように、本発明の
複合シート1には畝状に配列した突出部3,4が基材シ
ート2に固定されており、畝に直交するシート断面でみ
て、該突出部3,4は所定間隔で配列しているが、その
間隔は等間隔でも不等間隔でも差し支えない。その間隔
(a)は、0.5〜10mmが好ましく、更に好ましく
は1〜5mmがよい。10mmを超えると、捕集した比
較的大きなゴミが脱落しやすい傾向にある。また、0.
5mmより小さくなると、詰まりすぎて大きなゴミの捕
集効果が低下する傾向にある。
しながら説明すると、図1に見られるように、本発明の
複合シート1には畝状に配列した突出部3,4が基材シ
ート2に固定されており、畝に直交するシート断面でみ
て、該突出部3,4は所定間隔で配列しているが、その
間隔は等間隔でも不等間隔でも差し支えない。その間隔
(a)は、0.5〜10mmが好ましく、更に好ましく
は1〜5mmがよい。10mmを超えると、捕集した比
較的大きなゴミが脱落しやすい傾向にある。また、0.
5mmより小さくなると、詰まりすぎて大きなゴミの捕
集効果が低下する傾向にある。
【0010】突出部は畝に直交するシート断面で見て、
突出部4のようなカギ状の構造を呈し、かつ、このよう
な構造の突出部が畝方向に沿って3乃至20cm、好ま
しくは5乃至15cm連続して延びていることが重要であ
り、かかる構造の突出部によって髪の毛や糸屑などの線
状のゴミが効果的に捕集される。長さが20cmを超え
ると、シートの表面強度が低下し、カギ状突出部が破断
したり、カギ状の形態を保持することができなくなり、
一旦捕捉した髪の毛が脱落しやすくなる。一方、3cm
未満であると髪の毛等の比較的大きなゴミの捕捉の効果
が少なくなる。なお、本発明における突出部のカギ状構
造とは、図1の突出部4に見られるような略円弧状のカ
ギ状断面のほか、略「ヘ」の字状断面、略「ワ」の字状
断面、略「Γ」の字状断面等、少なくとも一つの屈曲部
を有するカギ状断面構造、および、略直線状断面の突出
部であるが、基材シート面に対して15°〜80°程度
の角度に倒伏している断面構造等を含むものである。こ
れらの断面構造は、目的に応じてシートに混在させるこ
とができるが、本発明の効果を最大限に発揮するために
は、突出部に少なくとも一つの屈曲部を有するカギ状断
面構造を含んでいることが望ましい。
突出部4のようなカギ状の構造を呈し、かつ、このよう
な構造の突出部が畝方向に沿って3乃至20cm、好ま
しくは5乃至15cm連続して延びていることが重要であ
り、かかる構造の突出部によって髪の毛や糸屑などの線
状のゴミが効果的に捕集される。長さが20cmを超え
ると、シートの表面強度が低下し、カギ状突出部が破断
したり、カギ状の形態を保持することができなくなり、
一旦捕捉した髪の毛が脱落しやすくなる。一方、3cm
未満であると髪の毛等の比較的大きなゴミの捕捉の効果
が少なくなる。なお、本発明における突出部のカギ状構
造とは、図1の突出部4に見られるような略円弧状のカ
ギ状断面のほか、略「ヘ」の字状断面、略「ワ」の字状
断面、略「Γ」の字状断面等、少なくとも一つの屈曲部
を有するカギ状断面構造、および、略直線状断面の突出
部であるが、基材シート面に対して15°〜80°程度
の角度に倒伏している断面構造等を含むものである。こ
れらの断面構造は、目的に応じてシートに混在させるこ
とができるが、本発明の効果を最大限に発揮するために
は、突出部に少なくとも一つの屈曲部を有するカギ状断
面構造を含んでいることが望ましい。
【0011】本発明の複合シート1においては、図1に
見られるように畝状に配列しているすべての突出部がこ
のようなカギ状の突出部4となっている必要はなく、ま
た、ある一列の突出部を畝方向で見た場合、所定長のカ
ギ状突出部4とそれ以外の形態の突出部とが混在してい
てもよい。しかしながら、本発明の目的を充分に満足す
るためには、平均して突出部の畝方向の長さの15%以
上、特に30%以上がカギ状の突出部となっていること
が好ましい。一方、複合シート1のすべての突出部がカ
ギ状の構造を呈している場合、掃除用シートとしての使
用を繰返すうちに、カギ状突出部4に一旦捕集された髪
の毛や糸屑などが突出部から脱落しやすくなるので、平
均値として90%以下特に80%以下の割合でカギ状突
出部4が存在していることが望ましい。
見られるように畝状に配列しているすべての突出部がこ
のようなカギ状の突出部4となっている必要はなく、ま
た、ある一列の突出部を畝方向で見た場合、所定長のカ
ギ状突出部4とそれ以外の形態の突出部とが混在してい
てもよい。しかしながら、本発明の目的を充分に満足す
るためには、平均して突出部の畝方向の長さの15%以
上、特に30%以上がカギ状の突出部となっていること
が好ましい。一方、複合シート1のすべての突出部がカ
ギ状の構造を呈している場合、掃除用シートとしての使
用を繰返すうちに、カギ状突出部4に一旦捕集された髪
の毛や糸屑などが突出部から脱落しやすくなるので、平
均値として90%以下特に80%以下の割合でカギ状突
出部4が存在していることが望ましい。
【0012】本発明において、カギ状以外の構造を有す
る突出部の形態は特に制限されず、例えば、図1に見ら
れるようなループ状形態の、開口部(切開部)を持たない
突出部3となっていると、複合シート1に厚みが与えら
れ掃除用シートとして皺になりにくく、形態安定性が良
好である。
る突出部の形態は特に制限されず、例えば、図1に見ら
れるようなループ状形態の、開口部(切開部)を持たない
突出部3となっていると、複合シート1に厚みが与えら
れ掃除用シートとして皺になりにくく、形態安定性が良
好である。
【0013】複合シート1において、基材シート2に固
定されたカギ状突出部4の根元から該突出部の先端まで
の長さ(図1で示せば、円弧の長さ)は、0.5〜20m
mが好ましく、更に好ましくは1〜10mmが良い。2
0mmを超えると、カギの部分が長すぎて一旦捕集した
ゴミが脱落しやすく、0.5mmより小さくなると、ゴ
ミの捕集効果が低下する傾向にある。
定されたカギ状突出部4の根元から該突出部の先端まで
の長さ(図1で示せば、円弧の長さ)は、0.5〜20m
mが好ましく、更に好ましくは1〜10mmが良い。2
0mmを超えると、カギの部分が長すぎて一旦捕集した
ゴミが脱落しやすく、0.5mmより小さくなると、ゴ
ミの捕集効果が低下する傾向にある。
【0014】本発明において、カギ状突出部4は不織布
で構成されており、該不織布を構成する繊維としては、
微細な塵埃を効果的に捕捉する点から、平均繊維径0.
5〜20μm、更に好ましくは0.5〜10μmであ
る。このような不織布としては、例えば、メルトブロー
ン不織布、スパンボンド不織布、スパンレース不織布
等、特に限定されないが、繊維が細く、塵埃の拭取り性
を考慮すると、メルトブローン不織布が望ましい。
で構成されており、該不織布を構成する繊維としては、
微細な塵埃を効果的に捕捉する点から、平均繊維径0.
5〜20μm、更に好ましくは0.5〜10μmであ
る。このような不織布としては、例えば、メルトブロー
ン不織布、スパンボンド不織布、スパンレース不織布
等、特に限定されないが、繊維が細く、塵埃の拭取り性
を考慮すると、メルトブローン不織布が望ましい。
【0015】また、突出部を構成する不織布のポリマー
素材は特に限定されないが、掃除用シートとして使い捨
てることを考慮すると、比較的安価なポリプロピレン、
ポリエチレン等のポリオレフィン系ポリマーが好まし
い。また、必要に応じて、上記原料に親水剤等の添加剤
を加えたり、形成した不織布に油剤等の処理を行ない、
不織布に機能を付与しても差し支えない。
素材は特に限定されないが、掃除用シートとして使い捨
てることを考慮すると、比較的安価なポリプロピレン、
ポリエチレン等のポリオレフィン系ポリマーが好まし
い。また、必要に応じて、上記原料に親水剤等の添加剤
を加えたり、形成した不織布に油剤等の処理を行ない、
不織布に機能を付与しても差し支えない。
【0016】また、突出部が固定される基材シート2と
しては、突出部の固定が可能であれば不織布、紙、織
物、編物、フィルム、プラスチックシート等、特に限定
されないが、コスト面などからは不織布が好ましく使用
される。また、基材シートとしては伸縮性シートや非伸
縮性シートを使用しても構わない。
しては、突出部の固定が可能であれば不織布、紙、織
物、編物、フィルム、プラスチックシート等、特に限定
されないが、コスト面などからは不織布が好ましく使用
される。また、基材シートとしては伸縮性シートや非伸
縮性シートを使用しても構わない。
【0017】本発明の複合シート1は、不織布に畝状に
凹凸を形成させながら又は形成させた後に、該凹凸を畝
に沿って断続的に切開し、該不織布の凸部又は凹部のい
ずれか一方の頂点を基材シートの少なくとも片面に固定
することにより得られ、より具体的には、幅方向に延び
る凹部と凸部とを、その長さ方向に一定間隔に形成し、
所定のクリアランスを取った、一対の噛み合わせギアロ
ールA,Bの間に、図2に見られるように不織布6を通
し、不織布に畝状に凹凸を形成させながら、該凹凸を畝
に沿って断続的に切開し、図3に示したように該不織布
の凸部又は凹部のいずれか一方の頂点を、別途供給され
る基材シート5の少なくとも片面にギアロールBのギヤ
の頂点とフラットロールCとの間で貼り合わせて固定す
ることによって製造される。この時、畝に沿った断続的
な切開は、図4に示したように不織布がギアロールA,
Bのギヤ同士で挟まれることにより行われる。また、突
出部と基材シート5の固定方法は、熱接着や接着剤によ
る接着等特に限定されないが、熱エンボス等の熱接着法
が好ましく採用される。
凹凸を形成させながら又は形成させた後に、該凹凸を畝
に沿って断続的に切開し、該不織布の凸部又は凹部のい
ずれか一方の頂点を基材シートの少なくとも片面に固定
することにより得られ、より具体的には、幅方向に延び
る凹部と凸部とを、その長さ方向に一定間隔に形成し、
所定のクリアランスを取った、一対の噛み合わせギアロ
ールA,Bの間に、図2に見られるように不織布6を通
し、不織布に畝状に凹凸を形成させながら、該凹凸を畝
に沿って断続的に切開し、図3に示したように該不織布
の凸部又は凹部のいずれか一方の頂点を、別途供給され
る基材シート5の少なくとも片面にギアロールBのギヤ
の頂点とフラットロールCとの間で貼り合わせて固定す
ることによって製造される。この時、畝に沿った断続的
な切開は、図4に示したように不織布がギアロールA,
Bのギヤ同士で挟まれることにより行われる。また、突
出部と基材シート5の固定方法は、熱接着や接着剤によ
る接着等特に限定されないが、熱エンボス等の熱接着法
が好ましく採用される。
【0018】ギヤロールAとBのクリアランスは、凹凸に
賦形された不織布6をどの程度切開するかによって適宜
設定することができるが、本発明のような3乃至20cm
の切開部を設けるためには、0.1mm〜1.5mm程度の
クリアランスをとる必要がある。また、使用されるギヤ
ロールのギヤ形状やギヤのサイズ、ピッチ等は、目的と
する突出部の形態によって種々変更することが可能であ
り、突出部のカギ状構造として円弧状のカギを形成させ
るためには、ギヤとして角の取れたものを使用すること
が好ましく、ギヤの深さとしては0.5mm〜3mm、ピッ
チとしては、0.5mm〜3mm程度のものを使用すること
が望ましい。また、ギヤの頂部の幅として、0.1〜1
mm程度のものを使用することが好ましい。なお、本発明
において、上記不織布から形成したカギ状突出部は基材
シート2,5の両面に形成しても構わない。
賦形された不織布6をどの程度切開するかによって適宜
設定することができるが、本発明のような3乃至20cm
の切開部を設けるためには、0.1mm〜1.5mm程度の
クリアランスをとる必要がある。また、使用されるギヤ
ロールのギヤ形状やギヤのサイズ、ピッチ等は、目的と
する突出部の形態によって種々変更することが可能であ
り、突出部のカギ状構造として円弧状のカギを形成させ
るためには、ギヤとして角の取れたものを使用すること
が好ましく、ギヤの深さとしては0.5mm〜3mm、ピッ
チとしては、0.5mm〜3mm程度のものを使用すること
が望ましい。また、ギヤの頂部の幅として、0.1〜1
mm程度のものを使用することが好ましい。なお、本発明
において、上記不織布から形成したカギ状突出部は基材
シート2,5の両面に形成しても構わない。
【0019】また、凹凸を付与する不織布としては、縦
伸度が5〜200%であることが好ましく、更に好まし
くは10〜100%である。縦伸度が200%より高い
と、ギアロールの間を通過する時に、不織布が伸びて全
く切断しないので、単に凹凸が形成されたまま、その凸
部で他のシート状物と複合することになり、不織布面を
掃除面として掃除する場合に、髪の毛等の比較的大きな
ゴミの除去ができにくくなる。
伸度が5〜200%であることが好ましく、更に好まし
くは10〜100%である。縦伸度が200%より高い
と、ギアロールの間を通過する時に、不織布が伸びて全
く切断しないので、単に凹凸が形成されたまま、その凸
部で他のシート状物と複合することになり、不織布面を
掃除面として掃除する場合に、髪の毛等の比較的大きな
ゴミの除去ができにくくなる。
【0020】また、不織布の目付は5〜100g/m2
であることが望ましく、好ましくは5〜30g/m2で
あることが望ましい。目付が100g/m2より高くな
ると、ギアロール間に食込みにくい場合があり、また、
コスト的にも割高となる。5g/m2より低くなると、
強度が十分でない場合がある。
であることが望ましく、好ましくは5〜30g/m2で
あることが望ましい。目付が100g/m2より高くな
ると、ギアロール間に食込みにくい場合があり、また、
コスト的にも割高となる。5g/m2より低くなると、
強度が十分でない場合がある。
【0021】
【実施例】以下、具体的な実施例に基づいて本発明の複
合シートについて説明する。なお、掃除シートとしての
評価は下記の方法で行った。
合シートについて説明する。なお、掃除シートとしての
評価は下記の方法で行った。
【0022】汚れ除去試験:砂、トナー等のゴミ(9μ
m以下)を散らした板を拭き取り、その除去した重量を
定量し、以下の式により汚れ除去率を算出した。 汚れ除去率(%)={拭き取った重量(g)/ゴミの重
量(g)}×100
m以下)を散らした板を拭き取り、その除去した重量を
定量し、以下の式により汚れ除去率を算出した。 汚れ除去率(%)={拭き取った重量(g)/ゴミの重
量(g)}×100
【0023】髪の毛拭き取り試験:10本の髪の毛を拭
き取り3回の平均を算出し、髪の毛拭き取り本数とし
た。
き取り3回の平均を算出し、髪の毛拭き取り本数とし
た。
【0024】実施例1 原料としてポリプロピレンを使用し、一列に配列した紡
糸孔から溶融紡糸した後、高温気体流を噴射し、細化し
て得られたフィラメントをシート状に積層したメルトブ
ローン不織布(目付15g/m2、平均繊維径5μm、縦
伸度40%)をクリアランス0.3mmとした一対のギア
ロール(ギヤの深さ:2mm、ギヤのピッチ:1.6mm)
間に通して、凹凸を形成させると同時に幅方向にその凸
部付近で断続的に切開し、上記と同じ製法で製造したポ
リプロピレン不織布とを熱エンボスにより複合し、不織
布複合シートを得た。得られたシートにおけるカギ状突
出部の畝方向の長さは5〜10cm(平均8cm、畝全体
に対する割合65%、基材シートからカギ状突出部先端
までの長さ1.3mm)であった。
糸孔から溶融紡糸した後、高温気体流を噴射し、細化し
て得られたフィラメントをシート状に積層したメルトブ
ローン不織布(目付15g/m2、平均繊維径5μm、縦
伸度40%)をクリアランス0.3mmとした一対のギア
ロール(ギヤの深さ:2mm、ギヤのピッチ:1.6mm)
間に通して、凹凸を形成させると同時に幅方向にその凸
部付近で断続的に切開し、上記と同じ製法で製造したポ
リプロピレン不織布とを熱エンボスにより複合し、不織
布複合シートを得た。得られたシートにおけるカギ状突
出部の畝方向の長さは5〜10cm(平均8cm、畝全体
に対する割合65%、基材シートからカギ状突出部先端
までの長さ1.3mm)であった。
【0025】実施例2 ギアロール間のクリアランスを0.5mmに調節して、実
施例1と同じ製法により、カギ状突出部の畝方向の長さ
は3〜5cm(平均4cm、畝全体に対する割合45%、
基材シートからカギ状突出部先端までの長さ1.0mm)
の複合シートを得た。
施例1と同じ製法により、カギ状突出部の畝方向の長さ
は3〜5cm(平均4cm、畝全体に対する割合45%、
基材シートからカギ状突出部先端までの長さ1.0mm)
の複合シートを得た。
【0026】比較例1 ギアロール間のクリアランスを0.9mmに調節して、実
施例1と同じ製法により、カギ状突出部の畝方向の長さ
は1cm未満(平均0.8cm、畝全体に対する割合10
%、基材シートからカギ状突出部先端までの長さ0.5
mm)の複合シートを得た。
施例1と同じ製法により、カギ状突出部の畝方向の長さ
は1cm未満(平均0.8cm、畝全体に対する割合10
%、基材シートからカギ状突出部先端までの長さ0.5
mm)の複合シートを得た。
【0027】比較例2 ギアロール間のクリアランスを2.0mmに調節して、凸
部の幅方向に切断しないように設定した以外は、実施例
1と同じ製法により、複合シートを得た。
部の幅方向に切断しないように設定した以外は、実施例
1と同じ製法により、複合シートを得た。
【0028】比較例3 メルトブローン不織布使用の市販のワイパー(T社製)
を比較例とした。
を比較例とした。
【0029】上記で得られた複合シートについて掃除用
シートとしての評価を行った。結果を表1に示す。
シートとしての評価を行った。結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】幅方向に並んだカギ状突出部の長さが1c
m未満の比較例1は、本発明品の実施例1と比べて、微
細ゴミの捕集はあまり変らないが、髪の毛の拭き取りの
効果は低い結果となった。また、メルトブローン不織布
を使用している市販品のワイパーについても比較例1と
同様の結果が得られた。
m未満の比較例1は、本発明品の実施例1と比べて、微
細ゴミの捕集はあまり変らないが、髪の毛の拭き取りの
効果は低い結果となった。また、メルトブローン不織布
を使用している市販品のワイパーについても比較例1と
同様の結果が得られた。
【図1】本発明の複合シートの模式断面斜視図である。
【図2】本発明の複合シートの製造工程を説明するため
の概略図である。
の概略図である。
【図3】基材シートと突出部との固定方法を説明するた
めの工程図である。
めの工程図である。
【図4】不織布の切開方法を説明するための工程図であ
る。
る。
1:複合シート 2,5:基材シート 3:突出部 4:カギ状突出部 6:不織布 A,B:ギヤロール C:フラットロール a:突出部の間隔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 31/00 B32B 31/00
Claims (6)
- 【請求項1】 基材シート上に、不織布からなる突出部
が畝状に固定された複合シートであって、畝に直交する
複合シート断面でみて、該突出部の少なくとも一部はカ
ギ状の断面構造を有しており、該カギ状の断面構造を有
する突出部は畝に沿って3〜20cm連続していることを
特徴とする複合シート。 - 【請求項2】 基材シートが不織布である請求項1に記
載の複合シート。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載の複合シートを含む
掃除用シート。 - 【請求項4】 不織布に畝状の凹凸を形成させながら又
は形成させた後に、該凹凸を畝に沿って断続的に切開
し、該不織布の凸部又は凹部のいずれか一方の頂点を基
材シートの少なくとも片面に固定することを特徴とする
複合シートの製造方法。 - 【請求項5】 不織布を一対の噛み合わせギアロール間
に通し、畝状の凹凸を形成させながら、畝に沿って断続
的に切開させ、該不織布の凸部又は凹部のいずれか一方
の頂点を、基材シートの少なくとも片面に固定すること
を特徴とする請求項1に記載の複合シートの製造方法。 - 【請求項6】 固定が熱による固定である請求項4又は
5に記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11008987A JP2000212879A (ja) | 1999-01-18 | 1999-01-18 | 不織布複合シ―トおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11008987A JP2000212879A (ja) | 1999-01-18 | 1999-01-18 | 不織布複合シ―トおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000212879A true JP2000212879A (ja) | 2000-08-02 |
Family
ID=11708052
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11008987A Pending JP2000212879A (ja) | 1999-01-18 | 1999-01-18 | 不織布複合シ―トおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000212879A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002091900A1 (fr) * | 2001-05-11 | 2002-11-21 | Yamada, Chiyoe | Lingette de nettoyage et procede de fabrication correspondant |
US8893347B2 (en) | 2007-02-06 | 2014-11-25 | S.C. Johnson & Son, Inc. | Cleaning or dusting pad with attachment member holder |
CZ305414B6 (cs) * | 2013-11-22 | 2015-09-09 | Vysoká škola technická a ekonomická v Českých Budějovicích | Způsob výroby velkoplošných žebrovaných kompozitních panelů a/nebo profilových desek |
KR101891313B1 (ko) | 2017-11-01 | 2018-09-28 | 최진화 | 주름이 형성된 청소용 원단 제조 장치 및 그 제조 방법 |
-
1999
- 1999-01-18 JP JP11008987A patent/JP2000212879A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002091900A1 (fr) * | 2001-05-11 | 2002-11-21 | Yamada, Chiyoe | Lingette de nettoyage et procede de fabrication correspondant |
US8893347B2 (en) | 2007-02-06 | 2014-11-25 | S.C. Johnson & Son, Inc. | Cleaning or dusting pad with attachment member holder |
CZ305414B6 (cs) * | 2013-11-22 | 2015-09-09 | Vysoká škola technická a ekonomická v Českých Budějovicích | Způsob výroby velkoplošných žebrovaných kompozitních panelů a/nebo profilových desek |
KR101891313B1 (ko) | 2017-11-01 | 2018-09-28 | 최진화 | 주름이 형성된 청소용 원단 제조 장치 및 그 제조 방법 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7700178B2 (en) | Cleaning wipe with variable loft working surface | |
JP2006320728A (ja) | 巨視的三次元孔なしクリーニングシート、並びにそれを用いたクリーニング用具、クリーニング方法及び製造物品 | |
WO2012176825A1 (ja) | 複合シート及びその製造方法 | |
JP2005046645A (ja) | 清掃用物品 | |
MXPA06004120A (es) | Implemento de limpieza desechable. | |
EP1743564A1 (en) | Cleaning sheet | |
JP5843494B2 (ja) | 複合シート及びその製造方法 | |
JP4722736B2 (ja) | 床用清掃シート | |
US20060169301A1 (en) | Cleaning wipe with variable loft working surface | |
JP2000212879A (ja) | 不織布複合シ―トおよびその製造方法 | |
JP2003024254A (ja) | 清掃用シート | |
US20060025031A1 (en) | Cleaning sheets with improved cleaning performance | |
JP4451117B2 (ja) | 起毛状突起を有するワイパー | |
JP3657410B2 (ja) | 表面に襞を持つ極細繊維不織布及びその製造方法と不織布製品 | |
JP2000245672A (ja) | 清掃用シート | |
JP4179650B2 (ja) | 清掃用シート | |
JP2889730B2 (ja) | 掃除用シート及びその製造方法 | |
JP2000314065A (ja) | 清掃用不織布およびその製造方法 | |
TWI839394B (zh) | 擦拭片材 | |
US20040253895A1 (en) | Non-woven wipe having abrasive fibers | |
JP2989684B2 (ja) | ポリメチルペンテン極細繊維ウエブ及びその製造方法 | |
JP3666828B2 (ja) | 帯状割繊区域を持つ不織布及びその製造方法 | |
JPH1161618A (ja) | 極細繊維不織布及びその製造方法 | |
JP2005245542A (ja) | ワイパー | |
JP2993672B2 (ja) | 使い捨てダストクロス |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |