JP3657410B2 - 表面に襞を持つ極細繊維不織布及びその製造方法と不織布製品 - Google Patents

表面に襞を持つ極細繊維不織布及びその製造方法と不織布製品 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、極細繊維不織布、とりわけその表面幅方向に比較的長く延びる襞を形成させたメルトブロ−ン不織布と該不織布を効率良く生産する方法、並びに該不織布製品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特開平8−3850号公報には、熱収縮性繊維と熱接着性繊維を含む第一繊維層と非収縮性繊維からなる第二繊維層を積層し、両者を断続的に熱接合しておき、その後加熱することにより、第一繊維層を収縮させ、非収縮性繊維からなる第二繊維層に襞(凹凸)を形成する事が開示されている。しかしこの方法はその繊維素材として熱収縮性繊維と熱接着性繊維とを含む繊維層の使用を必須とし、これはその製造手段についてのコスト増加と共に、製品コストの低コスト化を比較的厳しく要請する製品分野、例えばゴミを取る掃除用シートの如きワイパー用途には適していない。
【0003】
また特公平7−37703号公報には、伸縮性シ−トを伸長した状態で、ギャザ−を形成可能な非伸縮性シ−トと積層し、両者を熱エンボス貼り合わせを行い、直後に伸長状態を解放する事により、伸縮性シ−トが収縮し非伸縮性シ−トにギャザ−を形成させる伸縮性シ−トとその製造法を開示している。しかしこのものは、ギャザ−を形成させるために弾性エラストマーからなる伸縮性不織布を用いることが必須であり、また複合積層品であり、前記公知例と同様の不都合を有する。
【0004】
さらにまた特許公報第2615212号には、メルトブロ−ン不織布を成形するときに、凹凸形状の捕集成形面上にブロ−ン繊維を吹き付けることにより、表面凹凸を有するメルトブロ−ン不織布とその製造方法を開示している。この製造法で得られるメルトブローン不織布は、積層構造で凹凸に構成する前記公知例とは異なり、メルトブローン不織布単独で凹凸を形成できるものであるが、その製法上から大きい襞状の凹凸を形成することは困難であり、また凹凸形状の捕集ネットを用いなければならない点で極めてその製造コストを高くし、その保守も容易ではない。
【0005】
以上のように、凹凸を有するメルトブロ−ン不織布は既に公知であるものの、他の不織布素材と積層体構造にしなければならなかったり、また凹凸を有するメルトブローン不織布単独であってもその製造上大きい襞状の凹凸を形成できるものではないのであり、さらにその製造手段も特殊な手段を要し製造コスト上好ましいものではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記の如き不都合を解消するメルトブローン不織布とその製造が容易で安価な製造法を提供せんとするものである。即ち本発明は、その表面に比較的大きいランダムな襞を有するメルトブロ−ン不織布単一層からなる不織布、特にその襞の大きさ、間隔がランダムである、単一層からなる極細繊維不織布を提供せんとするものであり、より詳しくは、例えば掃除用のワイパ−(これは、通常のメルトブロ−ン不織布と同様に小さなゴミをその不織布表面に取り込んだ上、さらに大きなゴミは表面に形成された襞の中に取り込む事によってその拭き取り効果を高めるといった作用効果が求められるものであるが、)の如き作用効果が発揮できるものを提供せんとするものである。また本発明は、そのような襞の大きさ、間隔がランダムである、単一層からなる極細繊維不織布を単一工程で簡単に効率よく製造する方法を提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の第1項発明は、平均繊維径が0.1μm〜10μmの極細繊維からなるメルトブローン不織布単一層から構成される極細繊維不織布であって、該不織布はランダムな襞を有し、該ランダムな襞は、その不織布基体となるシート面から派生し、主としてその幅方向に延び、主としてその長さ方向になびく状態に形成された波状の襞であることを特徴とする極細繊維不織布である。
【0008】
又、本発明の第2項発明は、第1項発明に記載の極細繊維不織布において、ランダムな襞の大きさが、不織布基体となるシート面から1mm〜10mmである極細繊維不織布である。
【0009】
又、本発明の第3項発明は、第1項発明または第2項発明に記載された極細繊維不織布において、襞が不織布基体となるシート面に熱接着により断続的に接合されている極細繊維不織布である。
【0010】
本発明の第4項発明は、メルトブロ−ン法により極細繊維不織布を製造し、該極細繊維ウェッブのシート面から派生し、主としてその幅方向に延び、主としてその長さ方向になびく状態の波状のランダムな襞を形成した極細繊維不織布の製造方法であって、該方法は、紡糸ノズル下方の繊維流の落下地点に該繊維流を受け一時的に滞留させその後下方に落下させるロールを設置し、そのロール上に紡糸ノズルより紡糸された繊維流の一部を受け、該受体の回転または/および滞留繊維流の自重によって下方に落下させ捕集成形機上に捕集し不織布とすることを特徴とする、極細繊維不織布の製造方法である。
【0011】
又、本発明の第5項発明は、第4項発明に記載された極細繊維不織布の製造方法において、捕集成形機上に捕集されたウェッブを熱エンボスロールにより熱接着を行い、基体シート面とその上の襞とを断続的に熱接合することを特徴とする極細繊維不織布の製造方法である。
【0013】
又、本発明の第6項発明は、平均繊維径が0.1μm〜10μmの極細繊維からなるメルトブローン不織布単一層から構成される不織布ワイパーであって、該不織布はランダムな襞を有し、該ランダムな襞は、不織布基体となるシート面から派生し、主としてその幅方向に延び、主としてその長さ方向になびく状態に形成された波状の襞である極細繊維不織布を、少なくとも片面に有してなり、拭き取った時のゴミをその襞の中に取り込むようになしたことを特徴とする極細繊維不織布ワイパーである。
【0014】
更に又、本発明の第7項発明は、第6項発明に記載された極細繊維不織布ワイパ−において、該襞は不織布基体となるシート面に熱接着により断続的に接合されている極細繊維不織布ワイパーである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下本発明の、表面に襞を有する極細繊維不織布の製造方法を図面でもって説明する。図1は、本発明極細繊維不織布の製造工程を示す概説図で、繊維形成性熱可塑性樹脂を押出機(1)で所定温度に加熱溶融し、その紡糸ノズル(2)より繊維流(3)として押出し吐出させ、それと同時にそのノズル(2)左右より噴出させた加熱空気で吹き飛ばし延伸して、その繊維流(3)を捕集成形コンベア(4)上に捕集して不織布を製造するいわゆるメルトブロ−ン法の製造工程を示す。
【0016】
このような製造方法において本発明の製造方法は、熱風により吹き飛ばされた繊維流(3)の一部を一度ロールの如き受体(5)上に受けた後、該受体(5)の回転によって、捕集成形コンベア(4)上へ落下させるものである。これにより本発明では、捕集成形コンベア(4)上で通常のメルトブローンウェッブが形成されると共に、該ウェブ表面に、主としてその幅方向に延び(連続し)、主としてその長さ方向になびく状態に形成された波状の、大きさの不規則な襞(6)が生ずることとなる。図2は、この襞(6)の形成された本極細繊維不織布(7)の平面を示す図面に代わる斜視平面写真であり、該写真ではその左右方向が本極細不織布の幅方向、上下方向が長さ方向(製造工程での不織布流れ方向)である。又図3は本極細繊維不織布(7)をその厚み方向でその長さ方向に切断した切断端面を示す断面図である。この図で示されるように、襞(6)は、大小大きさ並びにそのなびく状態が一様ではないが、いずれにしても、不織布の主として幅方向に延び、主としてその長さ方向になびく状態に形成された不規則な波状の襞(6)が不織布全表面に無数に形成されたものとなっているものである。
この形成される襞(6)は、受体(5)上に受けられた繊維流(3)の該受体からの落下速度と捕集コンベアの移動速度との速度差、によってその形成密度、大きさ等が決められ、より具体的には受体(5)のロール径等の大きさ、受体を設置する設置位置等によっても影響をうける。
【0017】
本発明における繊維形成性熱可塑性樹脂とは、例えば、ポリエチレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・ブチレン共重合体、エチレン・オクテン共重合体などのエチレン系重合体、ポリプロピレンあるいはプロピレン共重合体、ポリブチレンなどのポリオレフィン、6−ナイロン、66−ナイロン、6・66−共重合ポリアミド、610−ナイロン11−ナイロン、12−ナイロンなどのポリアミドあるいは共重合ポリアミド、ポリエチレンテレフタレ−ト、エチレンテレフタレ−ト共重合体、ポリブチレンテレフタレ−トなどのポリエステル、脂肪族系ポリカ−ボネ−ト、ポリウレタンエラストマ−、ポリエステルエラストマ−、ポリ塩化ビニルあるいは共重合体、全芳香族ポリエステル、ポリフェニレンサルファイドなどから選ばれた少なくとも1種の重合体である。
【0018】
とりわけ本発明では、原料が入手し易く安価であり、メルトブロ−ン不織布の製造そのものが容易なポリプロピレンが好ましく用いられる。
【0019】
本発明において重要な点は、メルトブロ−ン繊維流の一部を成形コンベア(4)上に捕集する直前に受体(5)上で一時的に受け滞留状態にし、しかる後に捕集成形コンベア(4)上に落下させる事であり、これによってウェブ表面にその幅方向に比較的長く延びる襞(6)が形成される。この方法で理解されるように、本製造方法は、その製造そのものが容易であり、工業上極めて有益である。
【0020】
受体(5)は、前記の如くローラーの如き回転体であり、要は、紡糸された繊維流(3)を一時的に受けることができ、その後該受け止めた繊維流(3)を、受体(5)の傾きと繊維流の自重によって順次該受体(5)上から落下するようになしたものであればよい。
【0021】
受体(5)がローラーの如き回転体の場合、偏心したものであってもよく、また、その形状が楕円筒形状や星型筒形状等のものも好ましく用いることができるが、これに限定されるものではない。
【0022】
またこの受体(5)が回転体の場合、フリ−ロ−ルであることが好ましいが、必要に応じて駆動する事もできる。
【0023】
また、受体(5)の設置位置は、ブロ−ン紡糸ノズル(1)と捕集成形コンベア(4)の間ならばどこでも良いが、ブロ−ン紡糸ノズル(1)近傍では、熱風による熱のためにブロ−ンされた繊維流(3)が受体(5)上で溶融状態のまま接着してしまう事があるため、あまり接近させない方がよい。
【0024】
受体(5)上に捕集したときに、繊維流が受体(5)に融着する事を防ぐために、ブロ−ンされた繊維を冷却する事が重要である。ノズルから出た繊維流を冷却する技術に関してはUSP3,949,29等で既に公知の技術である。
【0025】
形成する襞(6)があまり大きいと、使用時に接触面との摩擦、引っかかりにより、襞部分が破れ、全体の破損につながるので、その大きさは、その基底部から先端部までの長さが1〜10mmのものとすることが好ましい。その大きさが小さいものにあってはその襞がメルトブローン不織布基体シート上に主として立ち上がった状態となり、その大きさが大きいものにあってはその襞(6)が前記図2で示すように、基体上で、主としてシートの長さ方向になびいて伏せる状態に形成されるものである。
襞(6)の大きさが1mmより小さいものであっては本発明で目的とする襞ー襞間の空隙が十分でなく好ましくなく、また10mmを越える大きなものとなっても襞での空隙構成を有効に利用することが出来ず、また損傷し易いものとなって、好ましくない。
【0026】
本発明メルトブロ−ン不織布での襞(6)は、その通常の不織布製造行程によって基体シートに接合したものとなっているが、対象物との接触、更には摩擦を伴う接触に際しても、該襞(6)が容易に変形したり破れたりすることがないようにすることが肝要である。よって、襞(6)をその基体シート上により強固に固定しておくことが望ましい。固定の方法は、特に限定されないが、熱エンボス、超音波融着等が有効であり、特に凸状エンボスロールとフラットロールからなる熱エンボス接合は操業が容易な点でより好ましい。
【0027】
襞(6)の固定はあまり密にならないようにすることが重要である。必要以上の高密度で固定すると襞(6)が全てつぶされてしまい、襞の間にごみ等を保持させる本発明での所期の目的が達成されなくなる。
【0028】
従って、襞(6)の固定は、例えば熱エンボスロールを用いる場合、その回転方向に延びたストライプ状のエンボスロールを用い、不織布の長さ方向に延びる部分的な熱融着部分をつくることによって行うとよい。この場合、ストライプは必ずしも直線状である必要はなく、折れ曲がっていたり、蛇行状の形をしていてもよい。また、ストライプの太さあるいはエンボスロールのストライプ状凸部の幅は、0.1〜2mm程度、更に凸部間のピッチは10〜50mm程度であることが好ましい。あるいはこのストライプは必ずしも連続する線状である必要はなく、点線状にしてもよい。このようにすることにより、表面の襞をつぶしてしまうことなく襞を部分的に固定することができる。
【0029】
本発明のメルトブロ−ン不織布(7)を用いたワイパ−は、その表面の襞(6)からなるポケットを持つため、拭き取り時に、小さなゴミは、それを不織布の単繊維絡合間に捕捉し、大きなゴミは、それを襞(6)からなるポケットの中に取り込むことができ、大きなゴミと小さなゴミとを複数のワイパーを用いることなく単一のワイパーでもって拭き取ることができる。
また本発明のメルトブロ−ン不織布(7)は、それをフェースタオルとして用いる場合には、その微細繊維構造と表面の不規則な襞(6)により肌へのタッチ等の風合いが極めて好ましいものであり、このことはまた、フェースタオルに限らず、他の直接肌に接する衣料並びに医療素材として利用可能である。
【0030】
【実施例】
以下本発明をワイパーに構成する場合の例をその実施例を用いてより具体的に説明する。しかし本発明は、この実施例に限定されるものではない。
【0031】
本実施例においてポリプロピレンのメルトフロ−レ−ト値はASTM−D1238(L)に記載の方法により測定した。
【0032】
また、不織布の引張強力は、島津製作所製オ−トグラフAGS−50Dを用い、JIS−L−1096に記載のストリップ法に従い、幅5cm、つかみ間隔10cm、引張速度10cm/分の条件で測定した。更に、不織布の引張伸度は、同方法にて最大引張強力時の伸度を求めた。
【0033】
また、ワイパーとしての拭き取り性は以下の評価試験によって行った。
(1)ダスト除去率、汚れ度:
綿研式防汚試験機を使用し、試験片の4×4cmの広さの面が露出するように取り付け、清浄な乾燥砂50gと標準試験ダスト(JIS Z 8901試験用ダスト)1gを混入し、60rpmの速度で試験片を汚染させる。このサンプルの増加重量の、投入した標準試験ダスト重量に対する割合を百分率で表した値がダスト除去率である。
また、このサンプルの汚染前後の明度差が汚れ度である。この明度は日本電色色彩計を用いて測定した。
(2)髪の毛拭き取り試験:
試験面に髪の毛代用品10本をばらまき、(株)花王製「クイックル」のワイピングツールに試験片を装着し、試験面を拭き取った時に取り除かれた髪の毛代用品の数を試験結果とする。
【0034】
実施例1
メルトフロ−レ−ト700のポリプロピレンを、押出機によって溶融押出し、紡糸温度275℃、単孔吐出量0.23g/分で溶融紡糸し、温度275℃、圧力0.4kg/cm2 の加熱空気で牽引した。この繊維流を、その一部が紡糸ダイ下20cmの位置に設けたステンレス製のフリーロール上に受け、その下方10cmの金網コンベア上に、メルトブローン不織布層(基体層)を捕集形成しつつその上に上記の滞留繊維を落下させ、両者をその余熱状態で融着接合して平均目付50g/m↑2のポリプロピレンメルトブロ−ン極細繊維不織布を得た。この不織布の引張強力はそのMD方向が1.6kg/5cm、CD方向が1.9kg/5cmであり、伸度はMD方向が15%、CD方向が68%であった。
【0035】
上記メルトブローン不織布の形状は、図2の不織布表面写真で示すように、その表面に、主としてその不織布幅方向(CD方向)に延び、不織布長さ方向(MD方向)に適度の間隔をおいて形成された不規則な襞(6)が形成されたものとなった。なお、この不織布の厚さ方向に切断した切断端の形状は図3の模式図で示す如き襞(6)が不織布のほぼMD方向になびく、あるいは伏せる状態で延びる形状のものとなっていた。
【0036】
この不織布の使用例として、フローリングワイパーとしての作用を評価するために、綿研防汚試験、髪の毛拭き取り試験を行った。また、髪の毛拭き取り試験は試験面として机面および畳面を用いて試験した。
また比較例としては、前記製造法で紡糸ノズル下に繊維流の一時滞留のための受体を設置せず、通常のメルトブローン紡糸を行って得られた(即ち表面に襞のない表面平滑な)、上記実施例と同目付の不織布を用いた。それぞれの結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
Figure 0003657410
【0038】
表1に示したように本発明の表面に襞を持つ極細繊維不織布は、襞を持たないものに比べて、その拭き取り時のダスト除去率および髪の毛拭き取り性を著しく向上できる。
【0039】
【発明の効果】
本発明の極細繊維不織布は、その本体部と襞部をも含めて極細繊維からなる微細間隙構造であると共に、その表面の特異な襞−襞間隙構造との両者構造により、それを拭き取り布として用いたときには、前者構造により、微細な塵を容易に捕捉し、かつまた同時に、後者構造により、例えば髪の毛の如き比較的大きな塵を襞間隙間に捕捉することが出来、拭き取り具として極めて優れた効果を発揮できるものである。また本発明不織布の製造法は特殊な装置の付加を必要とすることなく簡単な回転体の付加で実施できるものであり、その実施が極めて容易で、工業的に優れた方法である。なお本発明のメルトブローン不織布は、拭き取り具に限られないことはこれまでの説明で明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明極細繊維不織布の製造方法を概説する工程概念図である。
【図2】図2は本発明極細繊維不織布の表面を示す図面に代わる斜視平面写真である。
【図3】図3は本発明極細繊維不織布の厚み方向で、しかもその長さ方向に切断した切断断面模式図である。
【符号の説明】
1 押出機
2 紡糸ノズル
3 繊維流
4 捕集成形コンベア
5 受体(ロール)
6 襞
7 本発明極細繊維不織布

Claims (7)

  1. 平均繊維径が0.1μm〜10μmの極細繊維からなるメルトブローン不織布単一層から構成される極細繊維不織布であって、該不織布はランダムな襞を有し、該ランダムな襞は、その不織布基体となるシート面から派生し、主としてその幅方向に延び、主としてその長さ方向になびく状態に形成された波状の襞であることを特徴とする極細繊維不織布。
  2. ランダムな襞の大きさが、不織布基体となるシート面から1mm〜10mmである請求項1に記載の極細繊維不織布。
  3. 襞が不織布基体となるシート面に熱接着により断続的に接合されている請求項1または2に記載の極細繊維不織布。
  4. メルトブローン法により極細繊維不織布を製造し、該極細繊維ウェッブのシート面から派生し、主としてその幅方向に延び、主としてその長さ方向になびく状態の波状のランダムな襞を形成した極細繊維不織布の製造方法であって、該方法は、紡糸ノズル下方の繊維流の落下地点に該繊維流を受け一時的に滞留させその後下方に落下させるロールを設置し、そのロール上に紡糸ノズルより紡糸された繊維流の一部を受け、該受体の回転または/および滞留繊維流の自重によって下方に落下させ捕集成形機上に捕集し不織布とすることを特徴とする、極細繊維不織布の製造方法。
  5. 捕集成形機上に捕集されたウェッブを熱エンボスロールにより熱接着を行い、基体シート面とその上の襞とを断続的に熱接合する請求項4に記載の極細繊維不織布の製造方法。
  6. 平均繊維径が0.1μm〜10μmの極細繊維からなるメルトブローン不織布単一層から構成される不織布ワイパーであって、該不織布はランダムな襞を有し、該ランダムな襞は、不織布基体となるシート面から派生し、主としてその幅方向に延び、主としてその長さ方向になびく状態に形成された波状の襞である極細繊維不織布を、少なくとも片面に有してなり、拭き取った時のゴミをその襞の中に取り込むようになしたことを特徴とする極細繊維不織布ワイパー。
  7. 襞が不織布基体となるシート面に熱接着により断続的に接合されている請求項に記載の極細繊維不織布ワイパー。
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