JP2889730B2 - 掃除用シート及びその製造方法 - Google Patents

掃除用シート及びその製造方法

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JP2889730B2 JP3103944A JP10394491A JP2889730B2 JP 2889730 B2 JP2889730 B2 JP 2889730B2 JP 3103944 A JP3103944 A JP 3103944A JP 10394491 A JP10394491 A JP 10394491A JP 2889730 B2 JP2889730 B2 JP 2889730B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、業務用あるいは家庭用
として用いられる使い捨てタイプの掃除用シートに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来の掃除用シートとしては、織布、不
織布等を用いた雑巾、化学雑巾等からなる単純なシート
状のもの、あるいはモップのように糸状のものを束ねた
もの等があり、これらシート状のものあるいは糸状のも
のを束ねたもの等は、乾いた状態であるいは濡らした状
態で掃除に用いられる。また、これら掃除用シートは、
家庭用、事務所、店舗、ビル、工場等に業務用として用
いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
掃除用シートたる水雑巾では、濡らした状態で用いると
手が汚れたり、家具等の調度品の表面に汚れた水が残る
とそれを空拭きする必要があり、また、乾いた状態で用
いると捕集された塵埃が掃除中に掃除用シートから離散
しやすいという問題があった。
【0004】また、近年汎用されているいわゆる化学雑
巾は、繊維集合体に油剤を含浸させることによって、上
記課題を解決したものであるが、このような化学雑巾
は、ダスト(ごみ)吸着力を油剤にたよっており、清掃
面に油剤が移行して、掃除中に油剤が付着して被掃除面
を変質、変色させ、更には、油剤が手に付着するなどの
問題があった。
【0005】これらの問題を解決するため、特開昭56
−38374号公報には、掃除面に付着する油剤の量を
抑制した化学雑巾が、また、特開昭59−129285
号公報には繊維全体に渡って一様且つ効率的に含油処理
をすることによって油剤の吸着ムラを防止した化学雑巾
がそれぞれ開示されているが、これらの化学雑巾は、細
かな塵埃等の除去には効力を発揮するが、比較的大きな
ごみを除去することができないという課題があった。即
ち、埃等の細かな汚れを拭き取る効果は向上してきても
それより大きなダストに対しては吸着力とダストとの重
量との大小関係により保持不能となり、取り残し等が発
生するのである。
【0006】一方、比較的大きなごみを除去するものと
して、特開昭53−144156号公報には、モップコ
ードとモップコードとの間に大きなごみを取り込んで除
去する化学モップが開示されているが、このような化学
モップは、モップコードが完全に支持されていないた
め、モップを持ち上げた際にごみ等が脱落するという欠
点があった。
【0007】従って、本発明の目的は、細かな塵埃から
比較的大きなごみ類まで確実に捕捉し、除去することが
できる掃除用シート及びその製造方法を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱収縮性の基
台シートと、繊維の絡合により一体化された不織布より
なる基布と、該基布より繊維間隔が大きい繊維の絡合に
より形成した不織布である網状シートとをこの順序で積
層して、上記基台シート、上記基布及び上記網状シート
とを部分的に接合して成り、該接合部分が凹状に形成さ
れ、非接合部分が全体として凸状に形成されていること
を特徴とする掃除用シートを提供することにより上記目
的を達成したものである。
【0009】また、本発明は、上記掃除用シートを好適
に製造することができる方法として、熱収縮性の基台シ
ートと、繊維の絡合により一体化された不織布よりなる
基布と、上記基布より繊維間隔が大きい繊維の絡合によ
り形成した不織布である網状シートとを層状に重合わせ
後、これらのシートを部分的に接合して一体化した後、
加熱して上記基台シートを熱収縮させて基布及び網状シ
ートとの接合部分を凹状に、非接合部分を凸状に形成す
ることを特徴とする掃除用シートの製造方法を提供する
ものである。
【0010】
【作用】本発明の掃除用シートによれば、基布の接合部
における凸状部が掃除面に柔軟に接触して、不織布の絡
合した繊維によって比較的細かな綿ほこり等を捕捉し、
基布の凸状部の間に比較的大きなごみ等を捕捉して除去
する。更に、パン屑のような更に大きなごみは網状シー
トに絡まって捕捉し、毛髪のような硬直で長いものは基
布及び網状シートの双方で捕捉する。
【0011】
【実施例】以下、図1〜図6に示す実施例に基づいて本
発明を説明する。
【0012】本発明の実施例による掃除用シート10
は、図1及び図2に示す如く、基台シート11と、繊維
の絡合により一体化された不織布よりなる基布12と、
基布12の外側に、基布12より繊維間隔が大きい繊維
の絡合により形成した不織布である網状シート14を層
状に積層して、それぞれ部分的に接合して、上記基台シ
ート、基布12及び網状シート14の接合部分13Aが
凹状とされ、非接合部分13B、15Bが全体として凸
状に形成されている。
【0013】上記基布12は基台シート11との接合部
分13A及び非接合部分13Bにより凹凸が形成されて
おり、接合部分13Aが凹状に非接合部分13Bが凸状
に形成されている。尚、接合部分13Aは、図1に示す
如く、格子状に形成されている。
【0014】また、上記基布12では、図1及び図2に
示す如く、非接合部分13Bが凸状部12Aとして形成
され、接合部分13Aが凹状部12Bとして形成されて
いる。そして、上記基布12は、多数の凸状部12A
と、これらの間の凹状部12Bとでクッション性のある
掃除面を形成している。また、この掃除面は、絡合した
繊維によって構成されており、これらの構成繊維間で被
掃除面に付着した細かい塵埃等を捕捉するようになって
いる。同時に、比較的大きなゴミは、凹状部12Bに挟
み込むことにより捕捉される。
【0015】上記基布12は、図6に他の実施例にかか
る掃除用シート40として示すように、各凸状部12A
にそれぞれスリット状の開口部12Cを有する構成であ
ってもよい。このように開孔部12Cを形成することに
より、上記構成繊維によって捕捉し難い比較的大きなご
み類をこれらの開口部12Cを介してそれぞれの凸状部
12Aの内部に取り込むことができる。
【0016】開口部12Cの大きさは、1〜100mm2
に形成されていることが好ましい。その大きさが1mm2
未満になると開口部12Cを設ける意義がなくなり、1
00mm2 を超えると捕捉されたごみ類が脱落しやすくな
って好ましくない。
【0017】開口部12Cが掃除面に占める割合は、5
〜60%の範囲が好ましい。この割合が5%未満になる
と、ごみ類を捕捉し難くなり、60%を超えると捕捉さ
れたごみ類が脱落しやすくなると共に加工性が悪くなっ
て好ましくない。
【0018】また、上記基台シート11もしくは上記基
布12の非接合部分13Bの少なくともいずれか一方の
内面に低タック性の粘着剤が塗布されておれば、上記開
口部12Cを介して捕捉されたごみ類の脱落を抑制する
ことができる。しかし、タック性が高すぎると製造時ま
たは使用時にフィルムと基布が面状で接着し、開孔によ
るダスト類の捕捉性の機能は発揮されなくなる恐れがあ
る。このような低タック性の粘着剤には、ゴム系、アク
リル系及びオレフィン系等の粘着剤が好適である。
【0019】尚、開口部12Cは、基布12をシート状
に形成後に部分的にスリット状に切断して形成するが、
これ以外に、例えば、打ち抜いて形成してもよい。
【0020】また、上記熱収縮性の基台シート11と上
記基布12との接合部分13Aは、上記基布12によっ
て凸状部12Aを形成するものであれば、上述した格子
状にしたものに限られず、どのような態様であってもよ
く、例えば×印、点、□印にしたものを多数散点状に配
置したり、或いは多数の平行線からなる柵状に形成した
ものであってもよく、その間隔が5〜100mmのものが
好ましい。その間隔が5mm未満になると後述する如く、
基台シート11の熱収縮によって上記凸状部12Aを形
成し難くなり、100mmを超えると上記凸状部12Aが
大きくなりすぎてごみ類の捕捉性及び外観上好ましくな
い。
【0021】上記基台シート11としては、熱収縮性の
フィルム(熱収縮性のある合成樹脂のシート)が例とし
て挙げられる。このような熱収縮性のシートを形成する
合成樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリブテン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の
ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル等のビニル系樹
脂、ポリ塩化ビニリデン等のビニリデン系樹脂、ポリア
ミド系樹脂、これら合成樹脂の変性物、これら合成樹脂
の複合材及びこれら合成樹脂の混合物等であって、一軸
または二軸方向に収縮して上記凸状部及び凹状部を形成
するものが用いられる。
【0022】また、上記基台シート11として熱収縮性
を有するものであれば、不織布も例として挙げることが
でき、また、ウレタンからなるシート等の伸縮性を有す
るシートも基台シートとして挙げることができる。
【0023】上記基台シート11の厚さは、その収縮
力、収縮率による凹凸状部の形状、凹凸の度合及び上記
不織布との部分的な接合加工性等を勘案して適宜設定す
ることができる。
【0024】上記基布12は、繊維が絡合することによ
って一体化したものであれば、特に制限されない。構成
繊維同士が融着あるいは接着されたものよりも、構成繊
維同士が絡合することにより構成繊維の自由度の高いも
のの方が、細かい塵埃等を繊維間に捕捉するからであ
る。
【0025】基布12の上記構成繊維としては、例え
ば、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリオレ
フィン系繊維等の熱可塑性繊維、これら各繊維の複合化
繊維、アセテート等の半合成繊維、キュプラ、レーヨン
等の再生繊維、コットン等の天然繊維あるいはこれらの
混綿等が用いられるが、基台シート11と基布12との
接合を熱処理にて行う場合には、熱可塑性繊維が入る方
が好ましい。また、これらの構成繊維は、自由度の高い
ものが好ましいが、不織布の強度を高めるためには構成
繊維間を部分的に融着あるいは接着させたものであって
もよい。
【0026】また、上記基布12の坪量は、構成繊維の
絡合度、強度、加工性及びコスト等を勘案して適宜設定
することができるが、30〜150g/m2 の範囲のも
のが好ましい。坪量が30g/m2 未満になると絡合
度、強度が十分でなく、また150g/m2 を超えると
コスト高になる虞れがあって好ましくない。また、上記
構成繊維の繊度は、0.5〜6.0デニールの範囲のも
のが好ましい。繊度が0.5デニール未満になると繊維
のウエブ形成能が悪くなり、6.0デニールを超えると
繊維が絡合し難くなって細かい塵埃等を捕捉し難くなっ
て好ましくない。
【0027】上記基布12は、必要に応じて界面活性
剤、油剤あるいは低タック性接着剤で適宜表面処理する
ことによって塵埃等の吸着性能を向上させたもの、また
は、必要に応じて被掃除面に光沢を付与する油剤等で適
宜表面処理したものが好ましく用いられる。
【0028】網状シート14は、基布12に比較して繊
維間距離が大きい不織布である。構成繊維の種類および
繊度は基布としての不織布と同様であり、繊維の絡合に
は水流もしくは気流をウエブにあてることにより行うの
が好適である。この際に、絡合の度合いはダストの保持
性と相関関係がある。また構成繊維の種類、物性、坪量
当により不織布強度が変化する。また、次式で定義され
る繊維間距離も不織布の強度に大きく影響する。尚、繊
維間距離a(m)は下記数1にて算出される。
【0029】
【数1】
【0030】ここで、不織布の体積Vは無荷重のときの
厚さと面積から求めることができる。繊維間距離があま
り大きいと強度が弱くなり、繊維間距離が小さすぎると
繊維の自由度が低下し、パン屑等の比較的大きな固形物
との絡みが悪化する。基布12の繊維間距離は80μm
以下で、網状シート14の繊維間距離は50μm 以上で
あり、基布11及び網状シートの繊維間距離には下記の
式の関係にあることが必要である。
【0031】
【数2】
【0032】また、網状シート14の目の開き方に制限
がなく、繊維の存在する場所と孔の場所が規則的になっ
ていても良いし、不織布の構成繊維がランダムに存在す
るようなものでもよい。しかし、あまり目開きが大きい
とパン屑等の比較的大きな固形物が絡みにくく、目開き
が小さすぎると、基布の拭き取り効果を阻害する可能性
があるので、適宜目開きを選定する必要がある。
【0033】尚、図3及び図4には、基台シート11の
両面に基布12と網状シート14を配置した構成の変形
例にかかる掃除用シート30を示すが、図2及び図3に
示す上述の実施例と同一の部分には同一の符号を付すこ
とによってその部分の詳細な説明を省略する。
【0034】次に、上記掃除用シート10を製造する本
発明の好ましい一実施態様を、その製造装置と共に説明
する。
【0035】本製造装置20では、図6に示す如く、片
面にのみ網状シート14を有し、且つ基布12に開口部
12Cが形成された図6に示す掃除用シート40を製造
するように構成されている。即ち、図7に示すように、
基台シート11、基布12及び網状シート14はそれぞ
れロール状に巻回された状態のものから巻き出されるよ
うに構成されている。ロール状の基布12は、繰り出し
装置21よって巻き出されるようになっている。
【0036】繰り出し装置21によって繰り出された基
布12は、繰り出し装置21の下流側に配設された開口
機23によって図6に示す筋状の開口部12Cが多数設
けられる。この開口機23は、ロータリーダイカッター
23Aとアンビルロール23Bとを備え、基布12がロ
ータリーダイカッター23Aとアンビルロール23Bと
の間を通過する間にロータリーダイカッター23Aによ
って多数の開口部12Cを設けるようにしてある。
【0037】また、開口部12Cの形成は、熱収縮性の
基台シート11と接合一体化する直前に実施してもよ
い。接合面の基台シート11及び基布12としての不織
布に低タック性の粘着剤を付与して開孔を経て入ってく
るダスト類の保持性を高めるに際して、該粘着剤は基台
シート11あるいは基布としての不織布の製造時に付与
してもよいが、巻出性(ブロッキング)を考えると基台
シート11と基布12としての不織布の接合一体化する
直前に付与する方が好ましい。
【0038】基台シート11は、開口機23の下流側に
配設されたガイドローラー24Aによって上側から巻き
出されて、搬送されてきた基布12と重ね合わされるよ
うにしてある。基台シート11と対応して基布12の下
側には、網状シート14が配置されており、ガイドロー
ラ24Bによって、下側から巻き出されて、搬送されて
きた基布12と重合わせられるようにしてある。
【0039】ガイドローラー24A、24Bによって基
布12に重ね合わされた基台シート11と網状シート1
4とは、ガイドローラー24A、24Bの下流側に配設
された接合機25によって図6に示す如く格子状に接合
される。この接合機25は、基布12と基台シート11
とを超音波溶着するようにしてある。即ち、この接合機
25は、超音波を発振するホーン25Aと格子状の模様
に形成された型を有するエンボスロール25Bとを備
え、重ね合わされた基布12と基台シート11とが通過
する間に、図6に示すように、これらシート11、1
2、14を接合して格子状の接合部分13Aを形成する
ようにしてある。尚、上記接合機25は、超音波方式に
限らず、加熱方式等であってもよく、かかる方式は加工
速度、素材の選定によって適宜選択する。
【0040】接合機25によって接合された一体化した
基布12、基台シート11及び網状シート14とは、接
合機25の下流側に配設されたニップロール26によっ
て引き出されて熱処理装置27へ引き渡される。この熱
処理装置27は、熱収縮させるものであり、基台シート
11を熱収縮させる温度に加熱する加熱室として形成さ
れている。そして、一体化した基布12と基台シート1
1とが熱処理装置27を通過する間に、基台シート11
のみが格子状の接合部分13Aによって囲まれた非接合
部において熱収縮するとともに、基布12に凸状部12
Aを形成して図6に示す掃除用シート40を形成する。
【0041】熱処理装置27を通過して形成された掃除
用シート10は、熱処理装置27の下流側に配設された
ニップロール28、28によって引き出されて巻取機2
9によって掃除用シート40の巻回ロールとして巻き取
られるようにしてある。
【0042】従って、上記製造装置を用いた本実施態様
によれば、上記掃除用シート40は以下の如く製造され
る。
【0043】即ち、まず、基布12が、繰り出し装置2
1によって供給されると、これと並行してその下流側に
おいて上方から基台シート11が、下方から網状シート
14が供給される。供給された基台シート11がガイド
ローラー24A、24Bに直接到達する間に、基布12
は開口機23を経由してそのロータリーダイカッター2
3Aによって筋状の開口部12Cが形成され、ガイドロ
ーラー24A、24Bに到達して、基台シート11、網
状シート14及び開口された基布12とがガイドローラ
ー24A、24Bによって重ね合わされる。このように
して重ね合わされた基台シート11、基布12及び網状
シート14とは接合機25において超音波溶着されて接
合一体化した状態でニップロール26、26によって引
き出されて熱処理装置27へ引き渡される。この状態で
該シートは、図3(両面に網状シート14を配した場合
は図5)に示すような状態となる。一体化した基台シー
ト11、基布12及び網状シート14とは、熱処理装置
27を通過する間に、基台シート11のみが熱収縮し
て、図2(両面に網状シート14を配した場合は図4)
に示すように、基布12の非接合部に凸状部12Aを形
成し、掃除用シート40として形成される。この掃除用
シート40は、ニップロール28、28によって熱処理
装置27から引き出されて巻取機29において巻回ロー
ル10として巻き取られる。
【0044】以下に、更に具体的な実施例に基づいて本
発明の掃除用シートについて説明する。
【0045】実施例1 ポリエステル繊維1.5デニール、51mmを常法のカー
ドでウェブを形成(坪量100g/m2 )し、ウォータ
ーニードリングで絡合したそれぞれ繊維間距離が60μ
の基布12と、100μの網状シート14、さらに基台
シート11としてポリエステルの二軸収縮フィルム40
μとを超音波エンボスで1辺が30mm、30°の菱形パ
ターンで接合一体価し、熱収縮率20%(熱処理条件1
10℃×30秒)で、掃除用シート(20×20cm)を
得た。
【0046】尚、熱収縮率は下記する数式3により測定
した。
【0047】
【数3】
【0048】実施例2 ポリプロピレン繊維1.5デニール、51mmとレーヨン
繊維1.5デニール、51mmを50/50の比で混綿
し、常法のカードでウェブを形成(坪量70g/m2
し、ウォーターニードリングで絡合した繊維間距離60
μの基布に、流れ方向に5cmピッチで2.5cm、スリッ
ト切断し隣接するスリットのピッチは1cmとした。ま
た、同様にして作った繊維間距離100μの網状シート
を用いて複合シートを得た。該シートとポリプロピレン
二軸収縮フィルム30μを超音波エンボスで一辺が20
mmの正方形のパターンで接合一体化し、熱処理して熱収
縮率80%の掃除用シート(20×20cm)を得た。
【0049】実施例3 実施例2の掃除用シートにおいて、基台シート11にゴ
ム系の粘着材を塗布厚15μm で塗布した以外は実施例
2のものと同じ構成の掃除用シートを得た。比較例1上
記実施例1における基布と基台シートのみを同様の条件
で一体化したものを用い、網状シートを設けないものを
比較例1として得た。
【0050】上記実施例1〜3と比較例1とにおいて得
た掃除用シートについて、綿ぼこり、パン屑、毛髪を対
象としてダストの捕集実験をした。それらの結果を下記
表1に示す。
【0051】
【表1】
【0052】表1に示す結果から明かなように、本発明
の掃除用シート(実施例1〜3)によれば、大きさの異
なるダスト、即ち、綿ぼこり、パン屑、毛髪のいずれに
対しても確実に捕捉することができる。そして、基布に
粘着剤を付与したもの(実施例2)によればダストの捕
集に対して一層効果的となることが判る。これに対し
て、比較例1のものによる場合、綿ぼこり及び毛髪に対
する捕集効果はあるが、パン屑に対する捕集性が不充分
であることが判る。
【0053】本発明は上述した実施例に限定されること
なく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能で
ある。
【0054】例えば、基台シートと基布とよりなる本体
は、上述した実施例では、基台シートと基布とを略同様
な寸法に形成したが、これに限らず基布が基台シートか
らはみ出すように、基布の寸法を基台シートより大きな
寸法に形成してもよい。この場合には、更に清掃時にお
ける自由度を大きくし充分な清掃ができる。
【0055】
【発明の効果】本発明の掃除用シートによれば、細かな
塵埃から比較的大きなごみ類まで確実に捕捉、除去する
ことができる。
【0056】また、本発明の掃除シートの製造方法によ
れば、上記掃除用シートを高速且つ安定的に製造するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の掃除用シートを示す斜視図
である。
【図2】図1に示す掃除用シートを示す断面図である。
【図3】図1に示すシートの熱処理前の状態を示す断面
図である。
【図4】本発明の変形例による掃除用シートを示す断面
図である。
【図5】図4に示す掃除用シートの熱処理前の状態を示
す断面図である。
【図6】本発明の他の実施例による掃除用シートを示す
断面図である。
【図7】図6に示す実施例による掃除用シートを製造す
る際に好適に用いられる製造装置の全体を示す概略図で
ある。
【符号の説明】
10、30、40 掃除用シート 11 基台シート 12 基布 12A 凸状部 12B 凹状部 12C 開口部 14 網状シート
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−250130(JP,A) 特開 平4−202831(JP,A) 特開 平1−314545(JP,A) 特開 昭58−13638(JP,A) 実開 昭63−145896(JP,U) 実開 平1−22424(JP,U) 実開 平2−12348(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A47L 13/00 - 13/62 B29C 61/02 B32B 3/24,5/26,7/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱収縮性の基台シートと、繊維の絡合に
    より一体化された不織布よりなる基布と、該基布より繊
    維間隔が大きい繊維の絡合により形成した不織布である
    網状シートとをこの順序で積層して、上記基台シート、
    上記基布及び上記網状シートとを部分的に接合して成
    り、該接合部分が凹状に形成され、非接合部分が全体と
    して凸状に形成されていることを特徴とする掃除用シー
    ト。
  2. 【請求項2】 上記基台シートにはその両側に一対の基
    布が配置され、それぞれの基布の外側に網状シートが配
    置されていることを特徴とする請求項1に記載の掃除用
    シート。
  3. 【請求項3】 上記基布には、その非接合部に開孔が形
    成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    掃除用シート。
  4. 【請求項4】 熱収縮性の基台シートと、繊維の絡合に
    より一体化された不織布よりなる基布と、上記基布より
    繊維間隔が大きい繊維の絡合により形成した不織布であ
    る網状シートとを層状に重合わせ後、これらのシートを
    部分的に接合して一体化した後、加熱して上記基台シー
    トを熱収縮させて基布及び網状シートとの接合部分を凹
    状に、非接合部分を凸状に形成することを特徴とする掃
    除用シートの製造方法。
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