JPH10127547A - 清掃用シート - Google Patents

清掃用シート

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JPH10127547A
JPH10127547A JP9226196A JP22619697A JPH10127547A JP H10127547 A JPH10127547 A JP H10127547A JP 9226196 A JP9226196 A JP 9226196A JP 22619697 A JP22619697 A JP 22619697A JP H10127547 A JPH10127547 A JP H10127547A
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JP
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sheet
fiber
dust
cleaning sheet
cleaning
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JP9226196A
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English (en)
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Akihito Shizuno
聡仁 静野
Hiroyuki Yanagida
浩幸 柳田
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Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 清掃時における必要な強度とダスト類の捕集
性能に必要な繊維自由度とを共に満足させることのでき
る清掃用シート、更に具体的には、上述の綿ボコリ、糸
くず、髪の毛等の大きなダストから土ボコリ等の微細な
ダスト迄捕集することのできる清掃用シートを提供する
こと。 【解決手段】 清掃用シートは、網状シートの片面若し
くは両面に、繊維ウエブの繊維絡合で形成された不織布
状の繊維集合体が、その構成繊維間の絡合と共に該網状
シートに対しても絡合状態で一体化されたシートからな
り、該繊維集合体における、その繊維配向に対する垂直
方向の応力−ひずみ曲線の初期勾配で表される交絡係数
が10〜500mである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不織布を利用した業務
用、家庭用の清掃用シートに関するものであり、より詳
しくは、種々のダストの捕集を目的とした乾式清掃用シ
ートに関するものである。
【0002】
【従来の技術、及び発明が解決しようとする課題】従来
の清掃用物品である乾式清掃用の化学雑巾は、織布や不
織布等に油状物質を含浸させたものが一般的であり、被
清掃面上の汚れを油状物質のぬれで吸着し、除去すると
いうものである。不織布を利用した清掃用シートは、清
掃時に繊維屑を出したり破れたりしないように、接着や
融着あるいはより強い絡合によって繊維同士の接合を強
固にしている。しかし、このような清掃用シートは含浸
した油状物質のぬれにより土ボコリなどの微細な汚れは
吸着するが、綿ボコリ、糸くず、髪の毛等の大きなダス
トの捕集性に対してはいずれも満足するものではない。
本出願人は、先に、繊維の絡合で形成された不織布を網
状シートで補強し、該網状シートの熱収縮処理により表
面に多数の凹凸形状を形成させた嵩高性シートが、表面
に多数の凹凸部を有するため、衛生用品用表面材やクッ
ション材として用いられたり、上記の綿ボコリ等の大き
なダストや更に大きなダストであるパンくずも捕集でき
る清掃用シートとして用いられることを開示した(特開
平5−25763号公報参照)。しかしながら、このよ
うな清掃用シートは、綿ボコリ等の大きなダストに対す
る捕集性は高いが、土ボコリのような微細なダストに対
する捕集性能の不十分なものであった。
【0003】綿ボコリ、糸くず、髪の毛等の大きなダス
トを捕集するためには、自由度の高い繊維による絡みが
必要であり、一般的に繊維の絡合で形成された不織布
は、繊維を接着のみあるいは融着のみにより構成された
不織布よりも構成繊維の自由度が大きく、ダスト類と該
繊維との絡みにより、ダスト類の捕集性が高くなる。そ
して、該繊維の絡合が弱い不織布ほどダスト類の捕集性
が高くなると考えられるが、絡合が弱すぎると不織布と
しての強度が著しく低下し、加工性が悪化すると共に繊
維の脱落も生じ易くなる。
【0004】従って、本発明の目的は、清掃時における
必要な強度とダスト類の捕集性能に必要な繊維自由度と
を共に満足させることのできる清掃用シート、更に具体
的には、上述の綿ボコリ、糸くず、髪の毛等の大きなダ
ストから土ボコリ等の微細なダスト迄捕集することので
きる清掃用シートを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意研究
した結果、網状シートと繊維ウエブを積層し、低エネル
ギー条件の水流交絡(ウォーターニードリング)等によ
り絡合一体化し、熱収縮処理を施さないシートで、特定
の物性を具備しているシートが清掃用シートとして適し
ていることを知見した。本発明は、上記知見に基づいて
なされたもので、網状シートの片面若しくは両面に、繊
維ウエブの繊維絡合で形成された不織布状の繊維集合体
が、その構成繊維間の絡合と共に該網状シートに対して
も絡合状態で一体化されたシートからなり、該繊維集合
体における、その繊維配向に対する垂直方向の応力−ひ
ずみ曲線の初期勾配で表される交絡係数が10〜500
mである乾式清掃用シート、好ましくは、上記シートの
破断強度が500g/30mm以上、且つ、500g/3
0mm荷重時の伸度が10%以下であり、上記不織布状の
繊維集合体の目付が40〜100g/m2 である清掃用
シートを提供することにより上記目的を達成したもので
ある。
【0006】ここで、上記破断強度は清掃用シートに引
張荷重をかけた際に清掃用シートが切れ始めるときの荷
重値(引張強度測定時の第1ピーク値)であり、上記伸
度はこの荷重値を500g/30mmとしたときの清掃用
シートの伸び率を示す。また、上記交絡係数は、構成繊
維間の絡合状態を表す尺度であり、清掃用シートの不織
布状の繊維集合体において、その繊維配向と垂直方向の
応力−ひずみ曲線の初期勾配で表され、その値が小さい
ほど繊維間の絡合が弱いといえる。このとき、応力は、
引張荷重値をつかみ幅(引張強度測定時の試験片幅)及
び不織布状の繊維集合体の目付で割った値を示し、ひず
みは伸度を示す。
【0007】以下、本発明に係る清掃用シートを添付図
面を参照しながら詳述する。図1は、本発明に係る清掃
用シートの一実施態様(実施例)を示す断面図である。
図2は、本発明に係る清掃用シートの別の実施態様(実
施例)を示す断面図である。図3、図4(A) 、(B) 及び
(C) は、本発明に係る清掃用シートに用いることのでき
る網状シートの平面図である。
【0008】本実施例の清掃用シート1は、網状シート
2(又は12)と繊維集合体3とから成り、図1及び図
2に示す如く、該網状シート2(又は12)の片面若し
くは両面に、繊維ウェブの繊維絡合で形成された不織布
状の繊維集合体3が、その構成繊維間の絡合と共に該網
状シート2(又は12)に対しても絡合状態で一体化さ
れている。上記網状シート2は、図3に示すような格子
状のネットに限らず、図4(A) 乃至(C) に示すような孔
を多数有する有孔フィルム12であっても良く、一定の
孔を有し、繊維集合体3を形成する繊維ウェブが絡合状
態で一体化する担体であれば特に限定されるものではな
い。例えば、ガーゼ状の織布のように織り目空間の比較
的大きな目の粗い織布、あるいは片面または両面に繊維
ウエブを重ね合わせてそれらを絡合状態で一体化し得る
繊維空隙を有する不織布等も、本発明の清掃用シートに
おける上記網状シートとして用いられる。また図3及び
図4において、上記網状シート2、12に形成された孔
の形状は種々変形可能であり、有孔フィルム12等で
は、図4(A) に示すような丸形状であっても図4(B) に
示すように星型形状であってもよく、更に図4(C) に示
すように丸型と星型とを組み合わせたものであってもよ
い。
【0009】網状シート2、12の材質は、ポリオレフ
ィン系例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブ
テン等、ポリエステル系例えばポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート等、ポリアミド系例
えば、ナイロン6、ナイロン66等、アクリロニトリル
系及びビニル系、ビニリデン系例えばポリ塩化ビニル、
ポリ塩化ビニリデン等、あるいはそれら変成物、アロ
イ、これらの混合物等より適宜選定することができる。
【0010】図3の網状シート2を用いる場合、そのメ
ッシュ、線径、線間距離、孔径、孔ピッチ、孔パターン
等は不織布状の繊維集合体との部分的な絡合性等を考慮
して決定する必要がある。具体的には、その線径は20
μm〜500μmが好ましく、更に好ましくは100μ
m〜200μmである。またその、線間距離は2mm〜3
0mmが好ましく、更に好ましくは4mm〜20mmである。
また、図4の有孔フィルムである網状シート12を用い
る場合、その開孔径は4mm〜40mmが好ましく、更に好
ましくは8mm〜20mmである。またその開孔間の隙間は
1mm〜10mmが好ましく、更に好ましくは1mm〜5mmで
ある。尚、網状シートとして上記以外のものを用いる場
合、例えば、前述の織布、不織布を用いる場合には、不
織布状の繊維集合体との部分的な絡合性等を考慮して、
孔径、繊維空隙等を決定すれば良い。
【0011】繊維集合体3に用いられる繊維としては、
ポリエステル系、ポリアミド系、ポリオレフィン系等の
熱可塑性繊維、あるいはそれらの複合化繊維、分割繊維
又はメルトブローン法等で製造された極細繊維、アセテ
ート等の半合成繊維、キュプラー、レーヨン等の再生繊
維、あるいは綿(コットン)等の天然繊維のいずれでも
よく、それらの混綿でもよい。
【0012】不織布状の繊維集合体の目付は、40〜1
00g/m2 が好ましい。この繊維集合体の目付が40
g/m2 を下回ると、清掃シートとして使用の際、ダス
ト類がシートの裏側に抜け易くなり、清掃時に手等が汚
れるおそれがある。また、繊維集合体の目付が100g
/m2 を上回ると、所望の交絡係数において、繊維と網
状シートが充分に絡合せず、加工性を悪化すると共に繊
維が脱落し易い清掃用シートが得られることになる。
尚、不織布状の繊維集合体に用いられる繊維の繊度、繊
維長、断面形状、強度等は加工性、コスト等を総合的に
勘案して決定される。また、不織布状の繊維集合体に
は、その表面物性を向上させてダスト類を吸着する界面
活性剤、油剤、或いは被清掃面に光沢を付与する油剤等
を要求機能に応じて適宜付与してもよい。
【0013】上記網状シート及び繊維集合体から得られ
る本発明の清掃用シートでは、その前記交絡係数が10
〜500mで、更にその破断強度が500g/30mm以
上、且つ、500g/30mm荷重時の伸度が10%以下
であることが好ましい。
【0014】繊維集合体における繊維配向と垂直方向の
応力−ひずみ曲線の初期勾配で表される交絡係数を本発
明の清掃用シートのように500m以下にしようとする
と、繊維集合体のみでは上記破断強度及び伸度の値を達
成するのが困難であり、かかる値を達成するためには本
発明のように、網状シートと繊維集合体を絡合一体化す
ることが重要である。また、同程度の低い絡合状態で
は、繊維集合体のみから成る絡合シートに比べて本発明
の清掃用シートは繊維集合体が網状シートと絡合一体化
されていることと、それにより、伸度が低く保たれてい
ることから繊維の脱落が著しく抑制される状態にある。
【0015】上記交絡係数が10m未満であると、繊維
間及び繊維と網状シートが充分に絡合せず、繊維が脱落
し易い不織布が得られることになる。また、上記交絡係
数が500mを超えると、絡合が強すぎるため繊維自由
度は充分とはいえず、ダスト類に繊維が絡みにくくな
り、ダスト類の捕集性能が低下する。繊維間の絡合の度
合いは、絡合処理時の繊維ウエブにかかる絡合エネルギ
ーによって決定づけられる。例えば、水流交絡(ウォー
ターニードリング)においては、繊維の種類、繊維ウエ
ブの目付、ウォータージェットノズルの本数及び水圧、
ラインスピード等の条件によって繊維ウエブにかかる絡
合エネルギーをコントロールすることができる。
【0016】また、前記破断強度が500g/30mm未
満であると、清拭操作中に清掃用シートが破れることが
あり、また清掃用シートの伸度は低いことが好ましく、
500g/30mm荷重時の伸度が10%を超えると、清
拭操作中に清掃用シートに歪み、よれ等が生じて使い勝
手が悪くなり易い。これらの問題点は特に清掃用シート
をモップ等の道具類に取付けて清拭作業を行う場合に顕
著となる。
【0017】次に、本発明に係る清掃用シートの製造方
法について詳述する。図5は、本発明に係る清掃用シー
トの製造装置の説明図である。本発明に係る清掃用シー
トの製造では、先ず網状シートの片面または両面に繊維
ウェブを積層させ、この状態で水流等により網状シート
の片面側にある繊維ウェブの繊維と他面側にある繊維ウ
ェブの繊維、及び繊維ウェブの繊維と網状シートを絡合
一体化させるのと同時に、各繊維ウェブを絡合により不
織布状の繊維集合体として網状シートに固定するもので
ある。
【0018】例えば、図5は本発明に係る清掃用シート
の製造装置の一例であり、図2に示した清掃用シートを
製造する場合に用いられるものである。図5に示す如
く、上述の繊維ウェブ3’を作るカード機5、5の夫々
から連続的に繊維ウェブ3’がその繰り出しロール7を
介して繰り出される。一方、カード機5、5の間には網
状シート2の供給ロール6が配設され、供給ロール6の
繰り出しロール8から網状シート2が繰り出される。そ
して、網状シート2の両側に繰り出しロール7、7に
て、繊維ウェブ3’、3’が網状シート2と重ね合わさ
れ、ウォーターニードリング装置4へ搬入される。ここ
で、ジェット水流により、繊維ウェブ3’の繊維を網状
シート2と絡合させ及び網状シート2の両面にある繊維
ウェブ3’、3’同士を絡合させて作製する。繊維ウェ
ブ3’、3’同士の絡合により形成された繊維集合体3
及び該繊維集合体の絡合された網状シート2はニップロ
ール9を通って、乾燥等させるため加熱装置10に搬入
させて熱処理される。熱処理後のシートはニップロール
11を介して、ワインダー13に巻き取られる。これに
より、本発明に係る清掃用シート1が製造される。
【0019】
【実施例】次に、下記実施例に基づいて本発明を具体的
に説明する。実施例及び比較例について下記(1)〜
(6)の試験評価をそれぞれ行い、各評価結果を以下の
表1に示す。尚、本発明は下記の実施例に何ら限定され
るものではないことはいうまでもない。
【0020】試験方法 (1)破断強度(横強力) シートの繊維配向と垂直方向に幅30mmのサンプルを切
りだした後、このサンプルを引張試験機によって100
mmのチャック間距離で把持し、繊維配向と垂直方向に3
00mm/min の速度で引っ張り、シートが切れ始めると
きの荷重値(この測定によって得られる連続曲線の最初
のピーク値)を破断強度として測定した。
【0021】(2)500g/30mm荷重時の伸度 上記破断強度測定で荷重値を500gとした時のサンプ
ルの伸びを測定した。また、この伸度を使用時の歪み、
よれ等による使い勝手から下記の3段階で評価を行っ
た。 ○:歪み、よれ等は生じず、問題はない。 △:歪み、よれ等が生じることがあり、やや使い難い。 ×:歪み、よれ等が生じ易く、使い難い。
【0022】(3)交絡係数 シートの不織布状の繊維集合体(網状シート部分は抜き
取る)において、繊維配向と垂直方向に幅15mmのサン
プルを切り出した後、このサンプルを引張試験機によっ
て50mmのチャック間距離で把持し、繊維配向と垂直方
向に30mm/min の速度で引っ張り、シートの伸びに対
する引張荷重値を測定する。そして、引張荷重値F
〔g〕をサンプル幅〔m〕と不織布状の繊維集合体の目
付W〔g/m 2 〕で割った値を応力S〔m〕として応力
−ひずみ(伸度)曲線を求める。 応力S〔m〕=(F/0.015)/W
【0023】繊維の絡合のみから成る不織布状の繊維集
合体は、この応力−ひずみ(伸度)曲線の初期に直線関
係が成り立ち、この直線の傾きを交絡係数E〔m〕とし
て求める。例えば、図6のような応力−ひずみ(伸度)
曲線において、比例限界をPとし、このPにおける応力
をSP 、ひずみ(伸度)をγP とすると、交絡係数はE
=SP /γP で示される。(SP =60m、γ=86%
であるとき、E=60/0.86=70mとなる。) ただし、このOPは厳密には直線にはならないこともあ
るので、その際には直線に近似する必要がある。
【0024】(4)繊維脱落性 機械的に摩擦試験を行い、脱落した繊維の量より、下記
の3段階で評価を行った。 ○:殆ど脱落せず問題ない。 △:やや脱落するが使用可能。 ×:かなり脱落して使用不可能。
【0025】(5)ダスト捕集性モデルダストとして、
綿ぼこり(木綿、ポリエステル綿)、髪の毛の捕集性を
下記の4段階で評価を行った。 ◎:全く問題のない捕集性。 ○:ほぼ問題のない捕集性。 △:捕集するがかなり残る。 ×:殆ど捕集しない。
【0026】(6)ダストの裏抜け性 モデルダストとして、JIS試験用ダスト7種〔(Du
st for Ind−ustrial Testin
g No.7(関東ローム,細粒)〕0.5gをシート
面積60cm2 で捕集した際、ダストの裏側への抜け具合
を下記の3段階で評価した。 ○:全く裏抜けしない。 △:やや裏抜けする。 ×:かなり裏抜けする。
【0027】〔実施例1〕網状シートとしてはポリプロ
ピレンのネット(線間距離9mm、線径0.2mm)を、繊
維集合体としてはポリエステル繊維1.5デニール、5
1mmを常法のカードで目付48g/m2 の繊維ウエブと
成るよう該網状シートの上下層に積層した後、低エネル
ギー条件でウォーターニードリング処理を施し、破断強
度1320g/30mm、500g/30mm荷重時の伸度
4%、交絡係数70mを有するシートを得た。
【0028】〔実施例2〕網状シートとしてはポリプロ
ピレンのネット(線間距離9mm、線径0.2mm)を、繊
維集合体としてはポリエステル繊維1.5デニール、5
1mmを常法のカードで目付48g/m2 の繊維ウエブと
成るよう該網状シートの上下層に積層した後、低エネル
ギー条件(実施例1よりやや高い)でウォーターニード
リング処理を施し、破断強度1500g/30mm、50
0g/30mm荷重時の伸度4%、交絡係数320mを有
するシートを得た。
【0029】〔実施例3〕網状シートとして、ポリプロ
ピレンのネット(線間距離9mm、線径0.2mm)を、繊
維集合体として、ポリエステル繊維1.5デニール、5
1mmを常法のカードで目付35g/m2 の繊維ウエブと
成るよう該網状シートの上下層に積層した後、低エネル
ギー条件(実施例1と同等)でウォーターニードリング
処理を施し、破断強度1290g/30mm、500g/
30mm荷重時の伸度4%、交絡係数130mを有するシ
ートを得た。
【0030】〔実施例4〕網状シートとして、ポリプロ
ピレンのネット(線間距離9mm、線径0.2mm)を、繊
維集合体として、ポリエステル繊維1.5デニール、5
1mmを常法のカードで目付120g/m2 の繊維集合体
と成るよう該網状シートの上下層に積層した後、低エネ
ルギー条件(実施例2と同等)でウォーターニードリン
グ処理を施し、破断強度1700g/30mm、500g
/30mm荷重時の伸度4%、交絡係数240mを有する
シートを得た。
【0031】〔比較例1〕ポリエステル繊維1.5デニ
ール、51mmを常法のカードで目付48g/m2の繊維
ウエブを形成し、低エネルギー条件(実施例1と同等)
でウォーターニードリング処理を施し、破断強度810
g/30mm、500g/30mm荷重時の伸度126%、
交絡係数80mを有するシートを得た。 〔比較例2〕ポリエステル繊維1.5デニール、51mm
を常法のカードで目付60g/m2の繊維ウエブを形成
し、中エネルギー条件でウォーターニードリング処理を
施し、破断強度2200g/30mm、500g/30mm
荷重時の伸度26%、交絡係数620mを有するシート
を得た。
【0032】
【表1】
【0033】表1から明らかなように、網状シートを複
合しない比較例1、2で500g/30mm荷重時の伸度
を10%以下に、また、繊維脱落性を向上させるために
は、より絡合を強くするか、接着、融着処理が必要とな
る。しかし、そうした場合、交絡係数は比較例2より高
くなり、ダストの捕集性は更に低下する。また、シート
の不織布状の繊維集合体の目付は40g/m2 より低い
とダスト捕集時にダストの裏抜けが生じ、100g/m
2 より高いと繊維が脱落し易いシートとなる。
【0034】上述したように、本発明の清掃用シート
は、繊維ウェブの繊維絡合で形成された不織布状の繊維
集合体と網状シートとが特定範囲の交絡係数を有する低
絡合状態で一体化されたものであるから、清掃時に必要
な強度を保ちながら、従来の清掃用シートでは捕集しき
れなかった綿ボコリ、糸くず、髪の毛等の大きなダスト
を自由度の高い繊維で絡み取ることができ、また、清掃
用シートの表面は、熱収縮により凹凸が形成されること
なく平面状であるので、清掃対象面によく接触し、土ボ
コリのような小さなダストの捕集性能も十分であり、広
い範囲のダストを確実に捕集することができる。
【発明の効果】本発明に係る清掃用シートでは、清掃時
における必要な強度とダスト類の捕集性能に必要な繊維
自由度とを共に満足させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る清掃用シートの一実施態様を示す
断面図である。
【図2】本発明に係る清掃用シートの別の実施態様を示
す断面図である。
【図3】本発明に係る清掃用シートに用いることのでき
る網状シートの平面図である。
【図4】(A) 、(B) 及び(C) は、本発明に係る清掃用シ
ートに用いることのできる網状シートの平面図である。
【図5】本発明に係る清掃用シートの製造装置の一例を
示す説明図である。
【図6】応力−ひずみ曲線の特性線図である。
【符号の説明】
1 清掃用シート 2、12 網状シート 3 繊維集合体 3’ 繊維ウェブ 4 ウォーターニードリング装置 5 カード機 6 網状シートの供給ロール 7 繊維ウェブの送り出しロール 8 網状シートの送り出しロール 9、11 ニップロール 10 加熱装置 13 ワインダー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 網状シートの片面若しくは両面に、繊維
    ウエブの繊維絡合で形成された不織布状の繊維集合体
    が、その構成繊維間の絡合と共に該網状シートに対して
    も絡合状態で一体化されたシートからなり、該繊維集合
    体における、その繊維配向に対する垂直方向の応力−ひ
    ずみ曲線の初期勾配で表される交絡係数が10〜500
    mである乾式清掃用シート。
  2. 【請求項2】 破断強度が500g/30mm以上である
    請求項1記載の清掃用シート。
  3. 【請求項3】 500g/30mm荷重時の伸度が10%
    以下である請求項1記載の清掃用シート。
  4. 【請求項4】 上記不織布状の繊維集合体の目付が40
    〜100g/m2 である請求項1記載の清掃用シート。
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