JP2000212351A - 熱可塑性エラストマ―組成物および止水シ―ト - Google Patents

熱可塑性エラストマ―組成物および止水シ―ト

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JP2000212351A
JP2000212351A JP11051325A JP5132599A JP2000212351A JP 2000212351 A JP2000212351 A JP 2000212351A JP 11051325 A JP11051325 A JP 11051325A JP 5132599 A JP5132599 A JP 5132599A JP 2000212351 A JP2000212351 A JP 2000212351A
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polypropylene
thermoplastic elastomer
kneading
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JP11051325A
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Hideo Nemoto
秀雄 根本
Jiro Watanabe
次郎 渡邊
Takeshi Kawaguchi
剛 川口
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Yokohama Rubber Co Ltd
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Yokohama Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】特に氷点下の低温においても高い破壊強度を示
す熱可塑性エラストマー組成物および亀裂あるいは穴あ
きなどの生じにくい止水シートの提供。 【解決手段】熱可塑性樹脂として特に高分子量を有する
ポリプロピレン、およびEPMおよび/またはEPDM
からなる高分子量エラストマー成分を含み、かつ加硫物
は低硬度であるようなエラストマー組成物を選択的に用
い、これらを限定された条件下に混練し、かつフェノー
ル系加硫剤および/またはイオウ系加硫剤の存在下動的
加硫することにより得られ、熱可塑性樹脂とエラストマ
ー組成物とを特定比で含む熱可塑性エラストマー組成
物。該組成物は、−20℃における破断強度T(MP
a)と伸びE(%)とが、T≧−0.04E+5
1 の関係を満たし、低温においても高い破壊エネルギ
ーを示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土木用防水シー
ト、廃棄物処分場用遮水シート、建築用ルーフィング用
防水シートなどの止水シートとして有用な熱可塑性エラ
ストマー組成物およびこの熱可塑性エラストマー組成物
を用いた止水シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、熱可塑性樹脂と、エチレン・
プロピレン・ジエン共重合ゴム(EPDM)、エチレン
・プロピレン共重合ゴム(EPM)などのオレフィン系
ゴムとをブレンドして、これら各成分の特性を併せ有す
る熱可塑性エラストマー組成物(以下単に組成物ともい
う)を得ることが広く行われている。このような熱可塑
性エラストマー組成物の製造方法は、熱可塑性樹脂と未
加硫オレフィン系ゴムとを混練しながら加硫剤を加え、
ゴムを加硫(動的加硫)することにより得られる。上記
動的加硫によれば、一般的に樹脂中にゴム加硫物が微分
散された均質な構造であって、樹脂成分およびゴム成分
それぞれの特性を充分に発現しうる組成物が得られやす
い。そしてこのような熱可塑性エラストマー組成物にお
いては、従来の加硫ゴムに代替しうるような物性が得ら
れるように各成分の種類を変えたり、さらには各種配合
剤を添加するなどして、柔軟性、破断強度、伸びなどの
改善を試みる方法が種々提案されている。例えば特開昭
54−99156号公報には、熱可塑性ポリオレフィン
樹脂とEPDMを混練しながら、フェノール系樹脂加硫
剤で動的に加硫してポリオレフィン中にゴム粒子が分散
した熱可塑性エラストマー組成物を得る方法が提案され
ている。
【0003】しかしながら、単純にポリオレフィン樹脂
とEPDMを混練、動的加硫したのでは、ゴムの分散粒
径を小さく(1μm以下)制御することができず、この
ため、このエラストマー組成物の中でゴムがあたかも異
物のように働き、破壊強度、伸びなどの特性を十分に発
現できるとは言えない。このような物性を改良する方法
として、例えば、特開平7−138427号公報では、
分散させるゴム粒子として極めて高分子量(ムーニー粘
度120〜350)の油展ゴムを使用することを提案し
ている。このように分散ゴムの分子量を高くすれば、確
かに作製された熱可塑性エラストマー組成物の強度、伸
びは上がる傾向にあるが、該方法では、ゴム架橋剤とし
て有機過酸化物を用いられており、このためゴムの架橋
と同時にマトリクスの分子切断を生じ、機械的強度が低
下してしまうという問題点がある。
【0004】柔軟性と高強度を要求される止水シート用
途としては、特開平2−235949号公報に熱可塑性
樹脂として結晶性プロピレン・α−オレフィンブロック
共重合体を用いることが提案されているが、上記のよう
に熱可塑性樹脂としてプロピレン・α−オレフィンブロ
ック共重合体を用いた組成物は、防水シート用途に利用
するには破壊強度および耐熱軟化性(耐熱変形性)が不
足してしまう。
【0005】ところで止水シートは、トンネル工事など
で用いられる土木用防水シート、廃棄物処分場用遮水シ
ート、建築用ルーフィング用防水シートなどとして利用
され、ほとんどの場合屋外あるいは野外で使用される。
このため、直射日光下の耐候性も必要とされる一方で、
雪、氷などの寒冷条件下の耐候性も必要とされる。しか
しながら従来汎用の止水シート用熱可塑性エラストマー
組成物は、低温での破壊強度(破断強度および伸び)は
充分とはいえず、寒冷下の使用では亀裂、穴あきなどを
生じてしまうことがあり、この改善が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特に氷点下
の低温においても高い破壊強度を示す熱可塑性エラスト
マー組成物および高強度でかつ低温下でも亀裂あるいは
穴あきなどを生じにくく安全性の高い止水シートを提供
することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な従来技術に鑑みて、寒冷下で使用しても亀裂、穴あき
などを生じにくく、土木、建築用止水シート材料として
有用な特性を有する熱可塑性エラストマー組成物を得る
べく検討したところ、熱可塑性樹脂として特に40万以
上の高分子量を有するポリプロピレンと、EPMおよび
/またはEPDMからなる高分子量エラストマー成分を
含み、かつその加硫物は低硬度であるようなエラストマ
ー組成物とを選択的に用いるとともに、これらを極めて
限定された条件下に混練し、フェノール樹脂系加硫剤お
よび/またはイオウ系加硫剤で動的加硫することにより
得られ、熱可塑性樹脂とエラストマー組成物とを特定比
で含む熱可塑性エラストマー組成物は、高強度ポリプロ
ピレンマトリクス中に極めて小さい(1μm以下)柔軟
・高強度エラストマー組成物が分散している構造をとる
ことによって、常態ではもちろん、特に氷点下の低温に
おいても高い破壊強度を示すことを見出した。
【0008】すなわち本発明に係る熱可塑性エラストマ
ー組成物は、 (A)重量平均分子量40万以上のポリプロピレンと、 (B)(B−1)エチレン・プロピレン共重合ゴムおよ
び/またはエチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴムを
エラストマー成分として含み、(B−2)該エラストマ
ー成分のムーニー粘度(ML1+4100℃)が、24
0以上であり、(B−3)JIS A硬度40以下の加
硫物を形成する、エラストマー組成物とが、下記(i)
および(ii)を満たす条件下に混練され、かつフェノ
ール樹脂系加硫剤および/またはイオウ系加硫剤の存在
下に動的加硫されてなり、前記ポリプロピレン(A)
と、エラストマー組成物(B)とを、85/15〜15
/85の重量比((B)/(A))で含むことを特徴と
している。 (i)α=(φ/φ)×(η/η)で示される
α値が1より小さく、かつ(ii) 0.8≦(η
η)≦1.2 (式(i)および(ii)中、 φ:上記ポリプロピレン(A)と、エラストマー組成
物(B)との混練時のポリプロピレン(A)の体積分
率、 φ:同混練時のエラストマー組成物(B)の体積分
率、 η:同混練時の温度および剪断速度条件下でのポリプ
ロピレン(A)の溶融粘度、 η:同混練条件下でのエラストマー組成物(B)の溶
融粘度)
【0009】上記エラストマー組成物(B)のカーボン
ブラックおよび/または補強性フィラー含有量は、エラ
ストマー成分100重量部に対して100重量部以下で
あることが好ましい。上記のような熱可塑性エラストマ
ー組成物は、−20℃における破断強度T(MPa)
と伸びE(%)とが、T≧−0.04E+51の
関係を満たし、低温においても高い破壊エネルギーを示
す。本発明では、上記のような熱可塑性エラストマー組
成物を使用した止水シートが提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明では、以下のようなポリプ
ロピレン(A)とエラストマー組成物(B)とを、後述
するような限定された条件下に混練するとともに、特定
の加硫剤の存在下に動的加硫することによって得られる
高破壊強度の熱可塑性エラストマー組成物を得ている。
【0011】(A)ポリプロピレン 本発明では、重量平均分子量が40万以上、好ましくは
40万〜60万のポリプロピレンが用いられる。一般に
分子量とメルトフローレートは相関すると言われてお
り、上記のような分子量を有するポリプロピレンのメル
トフローレートMFR(ASTM D1238、230
℃、2.16kg荷重下で測定)は、0.5〜2g/1
0分である。なおメルトフローレート値が0.5g/1
0分よりも小さいと、もう一方の成分であるエラストマ
ー組成物(B)とのブレンド時に溶融混練性に劣り、均
質な組成物が得られにくくなる傾向がある。一方2g/
10分より大きいとポリプロピレンの分子量が小さすぎ
て破壊強度、伸びなどの特性が低下する傾向がある。
【0012】ポリプロピレンは、上記のような高分子量
であることに加えて高結晶性であることが望ましい。シ
ンジオタクチック構造を有するポリプロピレンでも、ア
イソタクチック構造を有するポリプロピレンでもよい。
【0013】上記のようなポリプロピレンとしては、通
常ホモポリプロピレン、またはエチレン成分とプロピレ
ン成分をブロックまたはランダムに共重合したブロック
ポリプロピレン、ランダムポリプロピレンが用いられる
が、エチレン以外のモノマー成分を少量含むポリプロピ
レンを用いることもできる。このような他のモノマーと
しては、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−
ブテン、1−ヘキセン、1−デセン、3−メチル−1−
ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンな
どの炭素数2以上のα−オレフィンが挙げられる。
【0014】本発明では、分子量が40万以上のもので
あれば公知の触媒、製法により得られるポリプロピレン
を広く用いることができる。たとえばシンジオタクチッ
クポリプロピレンは、たとえば特開平9−104792
号に開示された方法を利用して製造することができる。
またアイソタクチックポリプロピレンは、たとえば特開
昭53−33289号などに開示された方法を利用して
製造されたものを使用することができる。より具体的に
は、トクヤマポリプロRS511Y(トクヤマ社製)な
どの商品名で上市されているポリプロピレンを使用する
ことができる。また熱可塑性エラストマー組成物を調製
する際には、上記のようなポリプロピレン(A)に加え
て、本発明の目的を損なわない範囲であれば熱可塑性樹
脂として汎用される他の樹脂を用いてもよい。
【0015】(B)エラストマー組成物 (B−1)熱可塑性エラストマー組成物を形成する際に
用いられるエラストマー組成物は、エチレン・プロピレ
ン共重合ゴムおよび/またはエチレン・プロピレン・ジ
エン共重合ゴムをエラストマー成分として含む。エチレ
ン/プロピレン共重合ゴム(EPM)としては、プロピ
レン含量が10〜55重量%さらには20〜40重量%
程度のエチレン・プロピレン共重合体が好ましく用いら
れる。またエチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴム
(EPDM)は、エチレンとプロピレンとジエンとの共
重合体であり、このジエンとしてはエチリデンノルボル
ネン、メチレンノルボルネン、ジシクロペンタジエン、
ジシクロオクタジエン、1,4−ヘキサジエンなどが挙
げられる。このうちでもエチリデンノルボルネンは加硫
速度が速く好ましい。エチレン・プロピレン・ジエン共
重合ゴムのプロピレン含有量は、10〜55重量%さら
には20〜40重量%程度であることが好ましい。また
ジエン含有量は、1〜20重量%さらには3〜15重量
%程度であることが好ましい。
【0016】(B−2)上記のようなエラストマー成分
(未加硫)のムーニー粘度(ML1+4100℃)は、
240以上好ましくは240〜300である。エラスト
マー成分のムーニー粘度(ML1+4100℃)は、J
IS K6300に準拠して測定され、具体的にはムー
ニー粘度計を用いて測定され、100℃でラージロータ
ーを用い、予熱1分でローター始動後4分の粘度(ムー
ニー単位)として読み取られる値である。予め油展され
ているゴムの場合には、アセトン抽出にて油分を除去し
た後、ゴムのみのムーニー粘度を測定する方法をとれば
よい。
【0017】本発明では、エラストマー成分として上記
のようなムーニー粘度を有する高分子量のEPMまたは
EPDMを広く用いることができるが、より具体的に
は、エスプレン600F 住友化学社製などの市販品を
用いることができる。エラストマー成分として、EPM
および/またはEPDMを2種以上併用することもでき
る。これらのうちでもEPDMが好ましく用いられる。
【0018】上記のようなエラストマー成分は、鉱物油
系軟化剤で油展して用いることが好ましい。鉱物油系軟
化剤としては、一般的にゴムの加工性あるいは機械的特
性を改良するために用いられる高沸点の石油留分が挙げ
られる。この石油留分は、パラフィン系、ナフテン系ま
たは芳香族系などあるが、パラフィン系成分は汚染性が
少なく、透明あるいは明色の油展ゴムを得ることができ
るので好ましい。
【0019】鉱物油系軟化剤は、エラストマー成分の流
動性を向上させるために、通常エラストマー成分100
重量部あたり20〜150重量部好ましくは30〜12
0重量部の量で用いられる。なお油展量が多すぎると可
塑性が強過ぎて加工性が悪くなり、最終的に得られる組
成物の物性が低下する傾向にある。また、少ないとバン
バリー、ロール等の混合加工性が低下する。エラストマ
ー成分油展物のムーニー粘度(ML1+4100℃)
は、好ましくは30〜100より好ましくは40〜90
である。
【0020】エラストマー組成物(B)中には、上記の
ようなエラストマー成分、鉱物油系軟化剤に加えて、加
硫剤、加硫助剤などの加硫系添加剤が含まれる。なお本
発明では、この加硫系添加剤は、エラストマー組成物
(B)中の成分として解釈されるものであるが、ポリプ
ロピレン(A)とエラストマー組成物(B)との混練時
に必ずしも予めエラストマー組成物(B)中に含まれて
いる必要はなく、この混練時に添加されてもよい。
【0021】加硫剤としては、フェノール樹脂系加硫剤
および/またはイオウ系加硫剤が用いられる。フェノー
ル樹脂系加硫剤は、汎用のものを広く用いることができ
るが、たとえばアルキルフェノールホルムアルデヒド樹
脂の分子末端にメチロール基あるいはハロゲン化メチレ
ン基を有するもの、塩化スズ、クロロプレンなどのハロ
ゲンドナーとアルキルフェノール樹脂とを含有する混合
架橋系などが挙げられる。フェノール樹脂系加硫剤は、
1〜20phr(phr:エラストマー成分100重量
部あたりの重量部)程度の量で用いられる。
【0022】イオウ系加硫剤としては、粉末イオウ、沈
降性イオウ、高分散性イオウ、表面処理イオウ、不溶性
イオウ、ジモルフォリンジサルファイド、アルキルフェ
ノールジサルファイドなどが例示される。イオウ系加硫
剤は、0.5〜4phr程度の量で用いられる。
【0023】上記とともにエラストマー組成物(B)中
に含まれていてよい加硫系添加剤としては、亜鉛華(5
phr程度)、酸化マグネシウム(4phr程度)、リ
サージ(10〜20phr程度)、p−キノンジオキシ
ム、p−ジベンゾイルキノンジオキシム、テトラクロロ
−p−ベンゾキノン、ポリ−p−ジニトロソベンゼン
(2〜10phr程度)、メチリンジアニリン(0.2
〜10phr程度)などが例示される。
【0024】またエラストマー組成物(B)中には、必
要に応じて加硫促進剤が0.5〜2phr程度の量で含
まれていてもよい。加硫促進剤は、汎用の加硫促進剤で
あればよい。たとえば、ヘキサメチレンテトラミンなど
のアルデヒド・アンモニア系加硫促進剤、ジフェニルグ
アニジンなどのグアニジン系加硫促進剤、ジベンゾチア
ジルジサルファイド(DM)、2−メルカプトベンゾチ
アゾールおよびそのZn塩、シクロヘキシルアミン塩な
どのチアゾール系加硫促進剤、シクロヘキシルベンゾチ
アジルスルフェンアマイド(CBS)、N−オキシジエ
チレンベンゾチアジル−2−スルフェンアマイド、N−
t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアマイ
ド、2−(チモルポリニルジチオ)ベンゾチアゾールな
どのスルフェンアミド系加硫促進剤、テトラメチルチウ
ラムジサルファイド(TMTD)、テトラエチルチウラ
ムジサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファ
イド(TMTM)、ジベンタメチレンチウラムテトラサ
ルファイドなどのチウラム系加硫促進剤、Zn−ジメチ
ルジチオカーバメート、Zn−ジエチルジチオカーバメ
ート、Zn−ジ−n−ブチルジチオカーバメート、Zn
−エチルフェニルジチオカーバメート、Tc−ジエチル
ジチオカーバメート、Cu−ジメチルジチオカーバメー
ト、Fe−ジメチルジチオカーバメート、ピペコリンピ
ペコリルジチオカーバメートなどのジチオ酸塩系加硫促
進剤、エチレンチオウレア、ジエチルチオウレアなどの
チオウレア系加硫促進剤などが挙げられる。また加硫促
進助剤として、ステアリン酸、オレイン酸あるいはこれ
らのZn塩(2〜4phr程度)などが含まれていても
よい。上記例示の化合物が2種以上含まれていてもよ
い。
【0025】エラストマー組成物(B)は、上記各成分
に加えて、さらに一般的なゴム配合剤を含有していても
よく、たとえばカーボンブラック、補強用フィラーなど
の充填剤、加硫促進助剤、活性剤、加硫遅延剤、焼け防
止剤、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤、軟化防止剤、軟
化剤、可塑剤、粘着剤、粘着付与剤、滑剤、しゃく解
剤、発泡剤、発泡助剤、硬化剤、分散剤、加工助剤、老
化防止剤、着色剤、顔料、難燃剤、離型剤などを含有し
ていてもよい。
【0026】(B−3)本発明では、上記のようなエラ
ストマー成分、加硫系添加剤および任意ではあるが通常
上記他のゴム配合剤を任意に含むエラストマー組成物
(B)は、その加硫物のJIS A硬度が40以下、好
ましくは20〜40である。ここでエラストマー組成物
(B)加硫物の硬度は、エラストマー組成物(B)のみ
を後述するような動的加硫の際の温度と時間でプレス加
熱したシートの硬度である。加硫物の硬度は、その組成
によって、調整することができる。
【0027】たとえばエラストマー組成物(B)は、カ
ーボンブラック、補強用フィラーなどの充填剤を、エラ
ストマー組成物(B)の加硫物の硬度が上記40を超え
ないような量で含んでいてもよく、具体的にその配合量
はエラストマー成分100重量部に対して100重量部
以下の量であることが望ましい。可塑剤としては、パラ
フィン油が好ましく用いられる。可塑剤は、上記充填剤
の量などによっても使用量が異なり、一概にはいえない
がエラストマー成分100重量部に対して50〜100
重量部の量で用いることがきる。エラストマー組成物
(B)中に可塑剤を含ませることによって、混練性を向
上させることができ、また加硫物の硬度を調整すること
ができる。JIS A硬度が40を越えると、低温(−
20℃)引張試験時に、分散しているゴム粒子が硬化
し、変形に追従できずに破壊の起点となってしまう。
【0028】〔熱可塑性エラストマー組成物〕本発明で
は、上記ポリプロピレン(A)と、エラストマー組成物
(B)とを、これら成分の体積分率および溶融粘度の関
係が下記(i)および(ii)を満たす条件下に混練
し、かつフェノール樹脂系加硫剤および/またはイオウ
系加硫剤の存在下に動的加硫している。 (i)α=(φ/φ)×(η/η)で示される
α値が1より小さく、かつ(ii) 0.8≦(η
η)≦1.2 (式(i)および(ii)中、 φ:上記ポリプロピレン(A)と、エラストマー組成
物(B)との混練時のポリプロピレン(A)の体積分
率、 φ:同混練時のエラストマー組成物(B)体積分率、 η:同混練時の温度および剪断速度条件下でのポリプ
ロピレン(A)の溶融粘度、 η:同混練条件下でのエラストマー組成物(B)の溶
融粘度)
【0029】ここで、各成分の溶融粘度ηは、混練時の
温度、剪断速度(sec−1)および剪断応力に依存性
があり、一般に細管中を流れる溶融状態にある任意の温
度、特に混練時の温度領域でのポリマー材料の応力と剪
断速度を測定して、下式により求められる。溶融粘度
は、たとえば東洋精機社製キャピラリーレオメーターキ
ャピログラフ1Cを用いて測定することができる。 η=σ/γ(ここで、σ:剪断応力、γ:剪断速度)
【0030】上記式(i)において、α値が1未満であ
れば、φ、φ、η、ηの各値は(ii)式を満
足するどのような値であってもよい。このα値が1より
小さいと、ポリプロピレン(A)をマトリックス(連続
相)とし、エラストマー組成物(B)をドメイン(分散
相)とする構造の熱可塑性エラストマー組成物が得られ
る。なおこのα値が1を超えると、ポリプロピレン
(A)を連続相とする構造が得られない。
【0031】また上記(i)と同時に(ii)の条件を
満たす、すなわち混練時のポリプロピレン(A)の溶融
粘度ηと、エラストマー組成物(B)の溶融粘度η
とが、 0.8≦(η/η)≦1.2 を満たすことにより、エラストマー組成物(B)が微粒
子状で分散した熱可塑性エラストマー組成物を得ること
ができる。マトリクス樹脂とエラストマー組成物の粘度
が近似している(粘度比が1に近い)ことにより、混練
のエネルギーがより効率よく、エラストマー組成物を微
細にすることへ使われ、ゴム分散粒子径を極小化してい
くことができる。なおたとえば上記(i)を満たしても
(ii)を満たしてないと、ゴム分散粒径を小さく、好
ましくは1μm以下にすることが困難である。さらに、
エラストマー組成物が微細に分散した状態で架橋するこ
とによって、本相状態が固定安定化されることになるの
である。
【0032】具体的に本発明では、混練を上記(i)お
よび(ii)を満たす条件下で行うことにより、エラス
トマー組成物(B)が5μm以下の粒径の揃った微粒子
状で、好ましくは1μm以下の微粒子状でポリプロピレ
ン(A)連続相中に分散した構造を有する均質な熱可塑
性エラストマー組成物を得ることができる。このような
構造によって、熱可塑性エラストマー組成物は、ポリプ
ロピレン(A)およびエラストマー組成物(B)それぞ
れの有する優れた特性を両具することができる。
【0033】本発明では、ポリプロピレン(A)とエラ
ストマー組成物(B)とを2軸混練押出機等で溶融混練
して熱可塑性エラストマー組成物を得ることができる。
【0034】混練は、特に限定されないがスクリュー押
出機、ニーダ、バンバリミキサー、2軸混練押出機など
を用いて行うことができる。これらのうちでもポリプロ
ピレン(A)とエラストマー組成物(B)の混練および
動的加硫には、2軸混練押出機を使用するのが好まし
い。さらに2種類以上の混練機を使用し、混練を多段で
行ってもよい。混練は、通常ポリプロピレン(A)の溶
融温度以上の温度で行われる。また、混練時の剪断速度
は500〜7500sec−1であるのが好ましい。混
練全体の時間は30秒〜10分、加硫時間は15秒〜5
分であるのが好ましい。
【0035】加硫剤以外の添加剤は混練中に添加しても
よいし、予めエラストマー組成物(B)中にバンバリミ
キサー等で混合しておき、それをポリプロピレンと混練
してもよい。加硫剤も同様に混練中に添加しても、予め
エラストマー組成物(B)中に混合しておいてもよい。
好ましくは、加硫剤分散性を向上させるために、予めエ
ラストマー組成物(B)中に練り込んでおくことがよ
い。本発明では、上記のように高分子量のポリプロピレ
ン(A)と、高粘度(高分子量)のEPDMおよび/ま
たはEPMを含み、かつ低硬度加硫物を形成するエラス
トマー組成物(B)とを選択的に用いるとともに、これ
らを特定の条件下に混練し、かつ特定の加硫系で動的加
硫して、熱可塑性エラストマー組成物を得ている。本発
明に係る熱可塑性エラストマー組成物は、ポリプロピレ
ン(A)と、エラストマー組成物(B)とを、85/1
5〜15/85、好ましくは80/20〜20/80の
重量比((B)/(A))で含んでいる。
【0036】上記のようにして得られる本発明に係る熱
可塑性エラストマー組成物は、上述したようにポリプロ
ピレン(A)(マトリックス)連続相に、エラストマー
組成物(B)(ドメイン)が5μm以下の粒径の揃った
状態で好ましくは1μm以下で微分散したミクロ構造を
有しており、耐熱性、柔軟性、成形性、耐候性などに加
えて、高い破壊強度(破断強度Tおよび伸びE)を
示し、特に氷点下での低温において高い破壊強度を示
す。
【0037】すなわち本発明に係る熱可塑性エラストマ
ー組成物では、−20℃における破断強度T(MP
a)と伸びE(%)とが、 T≧−0.04E+51 の関係を満たしている。また上記にT≧−0.04E
+51で示される高い破壊強度は、−20℃のみなら
ず常温においても同時に満たすことができる。
【0038】なお従来、ポリプロピレンとして高分子量
のポリプロピレンを、またオレフィン系エラストマーと
して高粘度のものを選択して混練するだけでは、上記の
ようなミクロ構造を有し、かつ−20℃(低温)におい
て高Tかつ高E(30MPa以上、600%以上)
のものはなく、また室温で高Tかつ高E(25MP
a以上、700%以上)のものはなく、特に−20℃に
おいてT≧−0.04E+51で示される高破壊強
度を示す組成物を得ることは困難であったが、特定のポ
リプロピレンとエラストマー成分、加硫硬度、混練条件
を全て満たす本発明によれば、これを達成することがで
きる。
【0039】本発明に係る熱可塑性エラストマー組成物
は、上記のようなポリプロピレン(A)およびエラスト
マー組成物(B)に加えて、本発明の目的を損なわない
範囲であれば必要に応じてさらに他の樹脂、エラストマ
ー、添加剤を添加してもよい。この添加剤は(A)およ
び(B)混合時に、いずれか一方にあるいは両方に含ま
れていてもよく、さらに(A)、(B)の未加硫または
加硫ブレンド物に添加してもよい。このような添加剤と
して、上記にゴム配合剤として例示したものを用いるこ
ともできる。一般的には添加剤として、摺動剤、補強
剤、充填剤、軟化剤、老化防止剤、酸化防止剤、耐候
剤、帯電防止剤、加工助剤、着色剤、顔料などを必要量
用いることができる。
【0040】上記したように本発明に係る熱可塑性エラ
ストマー組成物は、耐熱性、柔軟性、成形性、耐候性な
どに加えて、高い破壊強度を示し、特に氷点下での低温
において高い破壊強度を示す上に、リサイクル容易な材
料であるので、環境面からも好ましい。このような本発
明に係る熱可塑性エラストマー組成物は、土木用防水シ
ート、廃棄物処分場用遮水シート、建築用ルーフィング
用防水シートなどのように極寒地の野外、屋外でも用い
られる止水シート(あるいはフィルム)として極めて有
用である。止水(遮水)シートは、一般的な熱可塑性樹
脂の成形方法たとえば押出成形、カレンダー成形などを
利用して、熱可塑性エラストマー組成物を所望厚みのシ
ート状あるいはフィルム状に成形することにより容易に
得られる。このシート状態あるいはフィルム状態に延伸
成形を施してもよい。
【0041】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
以下に実施例および比較例で用いた各成分を示す。 (A)ポリプロピレン PP−1…重量平均分子量40万のポリプロピレン(ト
クヤマポリプロRS511Y、トクヤマ社製) PP−2…重量平均分子量20万のポリプロピレン(ト
クヤマポリプロRV421、トクヤマ社製)
【0042】 (B)エラストマー組成物 (B−1)エラストマー成分 EPDM−1…プロピレン含有量30重量%、 エチリデンノルボルネン含有量5重量% ムーニー粘度(ML1+4100℃)=240 (エスプレン600F、住友化学工業社製) このEPDM−1をナフテン油で油展(重量比1:1)して用いた。 油展物のムーニー粘度(ML1+4100℃)=53 EPDM−2…プロピレン含有量35重量% ジシクロペンタジエン含有量9重量% (エスプレン305、住友化学工業社製) ムーニー粘度(ML1+4100℃)=57(非油展) 加硫系 フェノール樹脂:タッキロール250−I、田岡化学社
製 亜鉛華:亜鉛華3号、正同化学社製 ステアリン酸:ビーズステアリン酸、日本油脂社製 パーオキサイド:パーカドックス14、化薬アクゾ社製 カーボンブラック FEF:アサヒ#60、旭カーボン社製 他の添加剤 老化防止剤:ノクラック224、大内新興化学社製 可塑剤パラフィンオイル:サンパー2280、日本サン
石油社製
【0043】(実施例1)まず表1に示されるエラスト
マー組成物(B)の各成分をバンバリミキサーに投入
し、4分間混練し、130℃で放出した。放出したブレ
ンド物をロールで厚さ10mmにシート出しした後ゴム
ペレタイザーでペレット化した。次いで該ペレットと、
ポリプロピレン(A)とを、表1の比率でドライブレン
ドし、前部160℃、後部210℃に設定した2軸混練
機の第1投入口より投入し、せん断速度1200sec
−1で3分間混練した。
【0044】表1に、上記混練時のポリプロピレン
(A)およびエラストマー組成物(B)の体積分率φ
と、混練条件下での各成分の溶融粘度ηを示す。溶融粘
度ηは、キャピラリーレオメーターで剪断速度1200
sec−1、温度210℃で測定した値である。この
際、エラストマー組成物(B)の溶融粘度は、配合から
加硫剤フェノール樹脂を除くものを改めて作製して、溶
融粘度ηを測定した。上記で得られた熱可塑性エラス
トマー組成物を2軸混練機の吐出口よりストランド状に
押出して、水冷し、樹脂用ペレタイザーでペレット化し
た。
【0045】このペレット(熱可塑性エラストマー組成
物)の相構造を電子顕微鏡で観察したところ、ポリプロ
ピレン(A)の連続相に、エラストマー組成物(B)が
約1μmの微粒子状に微分散したミクロ構造であること
がわかった。図1に、この透過型電子顕微鏡写真を示
す。写真中、白いマトリクス部分がポリプロピレンで、
黒い粒状ドメインがエラストマー組成物である。
【0046】次に、このペレットを押出成形機で1.5
mm厚のシート状に成形した。得られたシートの−20
℃および25℃における破断強度T(MPa)と破断
伸びE(%)とを測定した。このT(縦軸)とE
(横軸)との関係を図2に示す。図中、直線はT=−
0.04E+51を示す。またエラストマー組成物
(B)のみを上記条件でバンバリミキサーで混合し、2
10℃で3分間プレス加硫した時のJIS A硬度を表
1に示す。
【0047】各物性は、以下のように測定した。 <JIS A硬度>エラストマー組成物のみの加硫物か
らなるシートを3枚重ね、JIS K6253に準拠し
て、JIS A硬度を測定した。 <破断強度(MPa)および伸び(%)>熱可塑性エラ
ストマーの1.5mm厚シートをJIS3号ダンベル形
状に打ち抜き、JIS K6251加硫ゴムの引張試験
に準拠して破断強度(引張強さ)(MPa)および切断
時伸び(%)を測定した。
【0048】(比較例1)実施例1において、エラスト
マー成分をEPDM2に代え、パラフィン油を表1に示
す量に変えた以外は、実施例1と同様にして熱可塑性エ
ラストマー組成物を得て、シートを成形した。結果を表
1に示す。
【0049】(比較例2)実施例1において、ポリプロ
ピレンをPP2に代えた以外は、実施例1と同様にして
熱可塑性エラストマー組成物を得て、シートを成形し
た。結果を表1に示す。
【0050】(比較例3)実施例1において、加硫系を
パーオキサイドに代えた以外は、実施例1と同様にして
熱可塑性エラストマー組成物を得て、シートを成形し
た。結果を表1に示す。
【0051】(実施例2〜3)実施例1において、各成
分の量を表1に示す量に変えた以外は、実施例1と同様
にして熱可塑性エラストマー組成物を得て、シートを成
形した。結果を表1に示す。
【0052】(比較例4)表1に示す成分を用い、ゴム
のJIS A硬度が55になるエラストマー組成物
(B)を配合したこと以外は、実施例3と同様にして熱
可塑性エラストマー組成物を得て、シートを成形した。
結果を表1に示す。
【0053】(実施例4〜7)実施例1において、各成
分の量を表1に示す量に変えた以外は、実施例1と同様
にして熱可塑性エラストマー組成物を得て、シートを成
形した。結果を表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】表中、 *1)EPDM−1油展物 EPDM1/ナフテン油=100/100(重量比) *2)非油展物 *3)パーオキサイド:パーカドックス14、化薬アク
ゾ社製 *4)α=(φ/φ)×(η/η
【0057】
【発明の効果】本発明に係る熱可塑性エラストマー組成
物は、特に氷点下の低温においても高い破壊強度を示
し、この熱可塑性エラストマー組成物を用いたシートは
高強度であるとともに亀裂あるいは穴あきなどを生じに
くく、土木、建築用止水シートとして好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られた熱可塑性エラストマー組
成物の透過型電子顕微鏡写真である。
【図2】 実施例および比較例で得られた熱可塑性エラ
ストマー組成物の−20℃(図2(a))および25℃
(図2(b))における破断強度T(MPa)と伸び
(%)とを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川口 剛 神奈川県平塚市追分2番1号 横浜ゴム株 式会社平塚製造所内 Fターム(参考) 4F070 AA15 AA16 AC04 AC05 AC13 AC14 AC35 AC39 AC45 AC46 AC86 AE01 AE08 FA03 FB06 FC03 FC05 FC06 GA07 GB08 GC07 4F071 AA12X AA15 AA15X AA20 AA20X AA88 AF14Y AF25Y AF43 AH03 BA01 BB06 BC01 4J002 BB12W BB15X CC033 DA037 DA046 EV046 FD017 FD143 FD146 GL00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)重量平均分子量40万以上のポリプ
    ロピレンと、 (B)(B−1)エチレン・プロピレン共重合ゴムおよ
    び/またはエチレン・プロピレン・ジエン共重合ゴムを
    エラストマー成分として含み、 (B−2)該エラストマー成分のムーニー粘度(ML
    1+4100℃)が、240以上であり、 (B−3)JIS A硬度40以下の加硫物を形成す
    る、 エラストマー組成物とが、 下記(i)および(ii)を満たす条件下に混練され、
    かつフェノール樹脂系加硫剤および/またはイオウ系加
    硫剤の存在下に動的加硫されてなり、前記ポリプロピレ
    ン(A)と、エラストマー組成物(B)とを、85/1
    5〜15/85の重量比((B)/(A))で含むこと
    を特徴とする熱可塑性エラストマー組成物: (i)α=(φ/φ)×(η/η)で示される
    α値が1より小さく、かつ (ii) 0.8≦(η/η)≦1.2 (式(i)および(ii)中、 φ:上記ポリプロピレン(A)と、エラストマー組成
    物(B)との混練時のポリプロピレン(A)の体積分
    率、 φ:同混練時のエラストマー組成物(B)体積分率、 η:同混練時の温度および剪断速度条件下でのポリプ
    ロピレン(A)の溶融粘度、 η:同混練条件下でのエラストマー組成物(B)の溶
    融粘度)。
  2. 【請求項2】前記エラストマー組成物(B)が、カーボ
    ンブラックおよび/または補強性フィラーを、エラスト
    マー成分100重量部に対して100重量部以下の量で
    含むことを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性エラス
    トマー組成物。
  3. 【請求項3】前記熱可塑性エラストマー組成物の−20
    ℃における破断強度T(MPa)と伸びE(%)と
    が、 T≧−0.04E+51 の関係を満たすことを特徴とする請求項1または2に記
    載の熱可塑性エラストマー組成物。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性
    エラストマー組成物を用いた止水シート。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010138415A (ja) * 2006-03-03 2010-06-24 Yokohama Rubber Co Ltd:The 熱可塑性を示さないエラストマー組成物の製造方法
WO2020189633A1 (ja) * 2019-03-18 2020-09-24 三井化学株式会社 熱可塑性エラストマー組成物およびその成形体
WO2024058181A1 (ja) * 2022-09-13 2024-03-21 三井化学株式会社 熱可塑性エラストマー組成物およびその成形体

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KR102615588B1 (ko) 2019-03-18 2023-12-19 미쓰이 가가쿠 가부시키가이샤 열가소성 엘라스토머 조성물 및 그의 성형체
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