JP2000211322A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

空気入りラジアルタイヤ

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JP2000211322A
JP2000211322A JP11016049A JP1604999A JP2000211322A JP 2000211322 A JP2000211322 A JP 2000211322A JP 11016049 A JP11016049 A JP 11016049A JP 1604999 A JP1604999 A JP 1604999A JP 2000211322 A JP2000211322 A JP 2000211322A
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03Tread patterns
    • B60C11/12Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes
    • B60C11/1204Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes with special shape of the sipe
    • B60C11/1218Three-dimensional shape with regard to depth and extending direction

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒール・アンド・トウ摩耗を有効に防止する
ことができる。 【解決手段】 タイヤトレッド部1に、溝と溝で区画さ
れたブロックが設けられているタイヤの回転方向が一方
向性のトレッドパターンを備えた空気入りラジアルタイ
ヤにおいて、上記ブロック2には枝付きサイプ6が配さ
れており、当該枝付きサイプ6は、ブロック表面7に対
してタイヤ径方向に垂直にタイヤ内面へ延びる主サイプ
8と、当該主サイプ8がタイヤ径方向内側に延びる途中
で、当該主サイプ8より分かれてタイヤ内面方向に傾斜
して延びる複数の第1枝サイプ9及び第2枝サイプ10
とから構成され、上記第1枝サイプ9及び第2枝サイプ
10は、上記ブロックにおけるタイヤ回転時の蹴り出し
側11に延在している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はタイヤの回転方向
(正回転方向)が一方向性のトレッドパターンを備えた
空気入りラジアルタイヤにおいて、特にそのブロック表
面に生じるヒール・アンド・トウ摩耗の防止に関するも
のである。
【0002】なお、本発明において、「タイヤの回転方
向が一方向性のトレッドパターンを備えた空気入りラジ
アルタイヤ」とは、タイヤセンターを挟んで左右に向か
い略V字状に延びる一方向性の傾斜溝がタイヤトレッド
部に間隔を置いてタイヤ周方向に多数配置されているブ
ロックパターンを備えた空気入りラジアルタイヤを示
し、タイヤの回転方向(正回転方向)が指定されたタイ
ヤを意味している。
【0003】
【従来の技術】従来、かかる空気入りタイヤの場合、タ
イヤの正回転時に、先に接地するブロックの踏み込み側
と後で接地する当該ブロックの蹴り出し側とではそれぞ
れの領域に作用する負荷が異なり、ブロックの踏み込み
側よりも当該ブロックの蹴り出し側に負荷が偏ることか
ら、ブロックの蹴り出し側ほど摩擦エネルギーが大き
く、摩耗が早く進行する。
【0004】従って、タイヤ新品時に平滑面であったブ
ロック表面が、使用とともに、ブロックの踏み込み側よ
りも当該ブロックの蹴り出し側の摩耗量が大きくなっ
て、タイヤ周方向のブロック断面がタイヤ周方向に傾斜
して摩耗し、タイヤを横から見ると鋸歯状に見えるヒー
ル・アンド・トウ摩耗が発生する。
【0005】また、パターンノイズ、ウェット性能、ス
ノー及びアイス性能の改良を図るために、ブロック表面
にタイヤ幅方向に延びるサイプが形成されている場合が
ある。
【0006】かかるヒール・アンド・トウ摩耗を防止す
るべく、タイヤ周方向断面において、上記サイプを、ブ
ロックの表面から内部に向けて、タイヤ子午線に対しブ
ロックの踏み込み側に傾斜して延在させた空気入りタイ
ヤが提供されているが(特開平8−337103号)、
ヒール・アンド・トウ摩耗を防止するためには必ずしも
未だ充分であるとはいえない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ヒー
ル・アンド・トウ摩耗を有効に防止することができる空
気入りラジアルタイヤを提供するところにある。
【0008】
【課題を解決しようとする手段】本発明は、タイヤトレ
ッド部に、溝と溝で区画されたブロックが設けられてい
るタイヤの回転方向が一方向性のトレッドパターンを備
えた空気入りラジアルタイヤにおいて、上記ブロックに
は枝付きサイプが配されており、当該枝付きサイプは、
ブロック表面に対してタイヤ径方向内側に垂直にタイヤ
内面へ延びる主サイプと、当該主サイプがタイヤ径方向
内側に延びる途中で、当該主サイプより分かれてタイヤ
内面方向に傾斜して延びる枝サイプとから構成され、上
記枝サイプは、上記主サイプがタイヤ径方向内側に延び
る途中の複数位置に配置され、かつ上記ブロックにおけ
るタイヤ回転時の蹴り出し側に延在していることを特徴
とする空気入りラジアルタイヤを採用した。
【0009】従って、例えば、枝サイプを主サイプに2
本持つ枝付きサイプが配されている場合、走行中、ブロ
ックの踏み込み側及び蹴り出し側において、以下の様な
摩耗の現象が現れる。
【0010】すなわち、走行中、まずブロックの蹴り出
し側から徐々に摩耗してタイヤ周方向に傾斜したブロッ
ク断面となる(摩耗初期)。次に、この摩耗初期あたり
から、上記枝付きサイプの主サイプより分かれて延びる
枝サイプがブロック表面に現れる。ブロック表面に枝サ
イプが一旦現れはじめると、蹴り出し側のブロックの剛
性が下がり、踏み込み側の当該ブロックの剛性が相対的
に上がりはじめ、前記摩耗初期とは異なって今度は逆に
ブロックの蹴り出し側よりも踏み込み側の摩耗が促進さ
れる(摩耗中期)。次に、上記枝付きサイプの枝サイプ
が蹴り出し側のブロック表面の摩耗と共に消失すると、
蹴り出し側のブロック表面の剛性が増大することから、
再びブロックの踏み込み側よりも当該ブロックの蹴り出
し側の摩耗が早く進行する(摩耗後期)。続いて摩耗が
進行すると、再び、枝付きサイプの主サイプより分かれ
て延びる第2の枝サイプがブロック表面に現れる。ブロ
ック表面に枝サイプが一旦現れはじめると、前記と同様
に、蹴り出し側のブロックの剛性が下がり、踏み込み側
の当該ブロックの剛性が相対的に上がりはじめ、ブロッ
クの蹴り出し側よりも踏み込み側の摩耗が促進される
(摩耗末期)。
【0011】このように、本発明のタイヤは、枝サイプ
がブロックの蹴り出し側に延在する様に枝付きサイプを
ブロックに配置した構成であるため、走行中、ブロック
の踏み込み側と蹴り出し側は、摩耗過程と共に、交互に
剛性の高低の変化を繰り返すため、結果としてブロック
の踏み込み側と蹴り出し側に作用する負荷を均等に配分
することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本発明の空気入りラジアル
タイヤの一実施形態を示すトレッドパターンの概略展開
図である。図2は図1におけるE1−E2線概略断面図
である。図3は同タイヤにおける単位ブロックの概略平
面図である。
【0013】図において、1はタイヤトレッド部、2は
このタイヤトレッド部1にタイヤ周方向にのびる主溝3
とタイヤ幅方向に延びる傾斜溝4で区画形成されたブロ
ックである。すなわち、このタイヤは、タイヤセンター
TCを挟んで左右に向かい略V字状に延びる一方向性の
傾斜溝4がタイヤトレッド部1に間隔を置いてタイヤ周
方向に多数配置されており、いわゆるタイヤの回転方向
が一方向性のトレッドパターンを備えた空気入りラジア
ルタイヤとして構成されている。
【0014】2a、2dはタイヤ幅方向の両側に位置す
るショルダーブロックであり、5はタイヤセンターTC
においてタイヤ周方向に延びるセンターリブである。2
b、2cは上記ショルダーブロック2a、2dと前記セ
ンターリブ5との間においてタイヤ周方向に配置されて
いるメディエイトブロックである。なお、Rはタイヤの
正回転方向を示している。
【0015】本実施形態では、上記ショルダーブロック
2a、2dにはブロック表面をタイヤ幅方向に延びる枝
付きサイプ6が配されている。
【0016】枝付きサイプ6は、図2に示す様に、ブロ
ック表面7に対してタイヤ径方向に垂直にタイヤ内面へ
延びる主サイプ8と、当該主サイプ8がタイヤ径方向内
側に延びる途中で、当該主サイプ8より分かれてタイヤ
内面方向に傾斜して延びる第1枝サイプ9と、さらに続
けて、当該主サイプ8がタイヤ径方向内側に延びる途中
で、当該主サイプ8より分かれてタイヤ内面方向に傾斜
して延びる第2枝サイプ10とから構成されている。こ
れらの第1枝サイプ9と第2枝サイプ10は、いずれも
ブロック2におけるタイヤ回転時の蹴り出し側11に延
在して配されている。なお、12はブロック2における
タイヤ回転時の踏み込み側である。また、図3中、9b
は第1枝サイプのサイプ底である終端を示している。
【0017】本実施形態のタイヤは、上記の通りである
ので、ブロック2の踏み込み側12及び蹴り出し側11
において、以下の様な摩耗の現象が現れる。すなわち、
タイヤが新品状態では、図4の(a)に示す様に、ブロ
ック2の蹴り出し側11及び踏み込み側12のいずれの
側も摩耗されていないが、図4の(b)に示す様に、摩
耗初期では、まずブロック2の蹴り出し側11から徐々
に摩耗してタイヤ周方向に傾斜したブロック断面とな
る。
【0018】次に、この摩耗初期あたりから、上記枝付
きサイプ6の主サイプ8より分かれて延びる第1枝サイ
プ9の枝分かれ部分がブロック2表面に現れる。ブロッ
ク2表面にこの第1枝サイプ9の枝分かれ部分が一旦現
れはじめると、さらに摩耗が進行するにつれて、ブロッ
ク2の蹴り出し側11には枝付きサイプ6の主サイプ8
と同枝付きサイプ6の第1枝サイプ9の2本のサイプ
が、ブロック2の摩耗表面に現れ、その結果、ブロック
2の蹴り出し側11の剛性が下がり、当該ブロック2の
踏み込み側12の剛性が相対的に上がりはじめ、図4の
(c)に示す様に、摩耗中期では、今度は逆にブロック
2の蹴り出し側11よりも踏み込み側12の摩耗が促進
されて、前記摩耗初期とは異なって、タイヤ周方向にお
いてほぼ均等なブロック断面となる。
【0019】次に、この摩耗中期の状態でさらに摩耗が
進行すると、図4の(c)に示す様に、上記枝付きサイ
プ6の枝サイプ9が蹴り出し側11ブロック2の表面の
摩耗と共に消失して行き、これによって今度は蹴り出し
側11のブロック2の表面の剛性が増大する。従って、
再びブロックの踏み込み側12よりも当該ブロック2の
蹴り出し側11の摩耗が早く進行する。
【0020】続いて摩耗が進行すると、図4の(d)に
示す様に、再び、枝付きサイプ6の主サイプ8より分か
れて延びる第2枝サイプ10が、摩耗したブロック2の
表面に現れる。
【0021】ブロック2表面に枝サイプが一旦現れはじ
めると、前記と同様に、蹴り出し側11のブロック2の
剛性が下がり、踏み込み側12の当該ブロック2の剛性
が相対的に上がりはじめ、ブロック2の蹴り出し側11
よりも踏み込み側12の摩耗が促進され、図4の(e)
に示す様に、摩耗末期では、再びタイヤ周方向において
ほぼ均等なブロック断面となる。
【0022】従って、本実施形態のタイヤは、走行中、
ブロック2の踏み込み側12と蹴り出し側11は、摩耗
過程と共に、交互に剛性の高低の変化を繰り返すため、
結果としてブロック2の踏み込み側12と蹴り出し側1
1に作用する負荷を均等に配分することができ、ヒール
・アンド・トウ摩耗を防止することができる。
【0023】本実施形態のタイヤでは、上記の通り、枝
サイプがブロック表面7側の第1枝サイプ9とブロック
内部側の第2枝サイプ10とから構成されているが、第
1枝サイプ9の枝分かれの配置位置は、図2に示す通
り、ブロック表面7から上記枝分かれの配置位置9aま
での深さをd1としてd1=0.5〜2mmの範囲内に
設定することが好ましい。上記深さd1が0.5mm未
満の場合は、ブロック2の表面の摩耗開始後すぐに第1
枝サイプ9がブロック2の表面に現れることから、ブロ
ック2の踏み込み側12から摩耗が始まり、当該踏み込
み側12の摩耗の方が偏って促進され、摩耗の均等化に
支障を来たし好ましくない。上記深さd1が2mmを超
えると、第1枝サイプ9が摩耗によってブロック2の表
面に現れるまでが長すぎるためブロック2の蹴り出し側
11の摩耗が偏って促進されすぎ、かかる場合も摩耗の
均等化に支障を来たし好ましくない。
【0024】また、図2に示す様に、第1枝サイプ9の
終端9bと、第2枝サイプ10の枝分かれの配置位置1
0aまでの深さd2は、d2=0.5〜2mmの範囲内
に設定することが好ましい。上記深さd2が0.5mm
未満の場合は、前記深さd1と同様に、第2枝サイプ1
0がブロック2の表面に直ちに現れることから、ブロッ
ク2の表面の摩耗がブロック2の踏み込み側12におい
て更に続けて進行し、ブロック2の踏み込み側12で異
常摩耗が発生する。上記深さd2が2mmを超える場合
は、摩耗後期において、第2枝サイプ10がブロック2
の摩耗表面になかなか現れないことから、ブロック2の
蹴り出し側11の摩耗が偏って促進されすぎ、かかる場
合も摩耗の均等化に支障を来たし好ましくない。
【0025】なお、図3に示す様に、第1枝サイプ9の
終端9bと、ブロック2の側壁4aとの間の離間距離W
1は、少なくとも2mmに設定されていることが望まし
い。これは、タイヤを金型で加硫し、その金型からタイ
ヤを抜き出すときのブロックの欠損を防止する為であ
る。
【0026】また、枝付きサイプ6の主サイプ8の溝深
さは、トレッドウェアインジケーター(T.W.I)〜
主溝の最大深さの範囲内に設定することが好ましい。
【0027】なお、図2に示す様に、主サイプ8に対す
る第1枝サイプ9の傾斜角度A1及び主サイプ8に対す
る第2枝サイプ10の傾斜角度A2は、いずれも30〜
70゜の範囲に設定することが好ましい。各傾斜角度A
1、A2が30゜未満の場合は、ブロック2の蹴り出し
側11の剛性を下げる効果が弱くなり、摩耗均等化に支
障をきたし好ましくない。各傾斜角度A1、A2が70
゜を超える場合は、加硫後タイヤの金型からの抜き出し
が困難となり、生産性の点で好ましくない。
【0028】ところで、本発明は上記実施形態に限定さ
れるものではない。例えば、枝付きサイプは上記実施形
態ではブロックに1本配されているが、複数本であって
も差し支えない。また、枝付きサイプと、枝付きサイプ
以外、例えば枝なしの通常のサイプとを組み合わせるこ
とも可能である。
【0029】また、枝付きサイプの枝サイプを、上記実
施形態では第1枝サイプと第2枝サイプの合計2本の枝
サイプとして構成しているが、これに限定されない。要
するに、複数の枝サイプを主サイプに配すれば差し支え
ない。例えば、図5に示す様に、枝付きサイプ13の枝
サイプを、第1枝サイプ14、第2枝サイプ15、第3
枝サイプ16及び第4枝サイプ17の合計4本の枝サイ
プを有する枝付きサイプとして構成することも可能であ
る。なお、図5中、18はブロック、19は横溝であ
る。
【0030】また、上記実施形態の枝付きサイプは、図
1及び図3に示す様に、主溝3及び接地端20の両側に
枝サイプ9が開口する両側オープンサイプであるが、本
発明はこれに限定されない。例えば、図6に示す様に、
主溝又は接地端の片側21に枝サイプ22が開口する片
側オープンサイプの枝付きサイプ23を採用することが
できる。なお、図6中、24はブロック、Rはタイヤ正
回転方向、すなわちタイヤ円周方向である。また、図7
に示す様に、主溝又は接地端に開口しないクローズドの
枝サイプ25を有する枝付きサイプ26を採用すること
も可能である。図7中、27はブロックである。
【0031】また、上記実施形態はショルダーブロック
に枝付きサイプを配しているがこれに限定されない。例
えばメディエイトブロックや、図示していないがセンタ
ーブロックに配置しても差し支えない。
【0032】
【実施例】図1乃至図3のトレッドパターンを備え、表
1に示す枝付きサイプを有するタイヤサイズ 205/
55R16の空気入りラジアルタイヤを試作し、これを
国産乗用車に装着して、一般路を1万、2万、3万及び
4万Km走行した後のヒール・アンド・トウ摩耗を測定
した。比較のため、枝付きサイプ以外は実施例と同様
(比較例タイヤは、実施例の枝付きサイプと同じ主サイ
プを有している)の空気入りラジアルタイヤも試作し、
比較検討した。
【0033】なお、摩耗量の測定は、ブロック表面にお
けるヒール・アンド・トウ摩耗量の最大値(ブロック断
面における段差の最大摩耗寸法)を測定した。値が低い
ほど良好であることを示している。
【0034】
【表1】
【0035】表1より明らかな様に、本発明の実施例タ
イヤは、枝付きサイプのない比較例1のタイヤと比較し
て、ヒール・アンド・トウ摩耗の発生が防止されてい
る。また、上記深さd1が0.5mm未満の比較例2タ
イヤの場合は、ブロックの表面の摩耗開始後すぐに第1
枝サイプがブロック表面に現れることから、ブロックの
踏み込み側から摩耗が始まり、当該踏み込み側の摩耗の
方が偏って促進され、摩耗の均等化の点で好ましくなか
った。また、上記深さd1が2mmを超える比較例3タ
イヤの場合も、第1枝サイプが摩耗によってブロック表
面に現れるまでが長すぎるためブロックの蹴り出し側の
摩耗が偏って促進されすぎ、かかる場合も摩耗の均等化
に支障を来たした。因って、第1枝サイプの枝分かれの
配置位置までの深さd1はd1=0.5〜2mmの範囲
内にあることが好ましいことが認められた。
【0036】また、第1枝サイプの終端と、第2枝サイ
プの枝分かれの配置位置までの深さd2が、0.5mm
未満の比較例4タイヤの場合も、前記深さd1と同様
に、第2枝サイプがブロックの表面に直ちに現れること
から、ブロックの表面の摩耗がブロックの踏み込み側に
おいて更に続けて進行し、ブロックの踏み込み側で異常
摩耗が発生する。また、上記深さd2が2mmを超える
比較例5タイヤの場合も、摩耗後期において、第2枝サ
イプがブロックの摩耗表面になかなか現れないことか
ら、ブロックの蹴り出し側の摩耗が偏って促進されす
ぎ、かかる場合も摩耗の均等化に支障を来たし好ましく
なかった。因って、第1枝サイプの終端と、第2枝サイ
プの枝分かれの配置位置までの深さd2は、d2=0.
5〜2mmの範囲内にあることが好ましいことが認めら
れた。
【0037】また、主サイプに対する第1枝サイプの傾
斜角度A1及び主サイプに対する第2枝サイプの傾斜角
度A2が30゜未満の比較例6タイヤの場合は、ブロッ
クの蹴り出し側の剛性を下げる効果が弱くなり、摩耗均
等化に支障をきたし好ましくなかった。また、各傾斜角
度A1、A2が70゜を超える比較例7タイヤの場合
は、耐偏摩耗性の点では問題はなかったが、加硫後タイ
ヤの金型からの抜き出しが困難となり、生産性の点で好
ましくなかった。因って、主サイプに対する第1枝サイ
プの傾斜角度A1及び主サイプに対する第2枝サイプの
傾斜角度A2はいずれも30〜70゜の範囲に設定する
ことが好適である。
【0038】なお、枝サイプの終端と、当該枝サイプが
配置されている側のブロックの側壁との間の離間距離W
1が1.8mmの比較例8タイヤの場合、加硫後金型か
らタイヤを抜き出すときにブロックに欠損が発生した。
【0039】
【発明の効果】本発明は、上記の通り、タイヤトレッド
部に、溝と溝で区画されたブロックが設けられているタ
イヤの回転方向が一方向性のトレッドパターンを備えた
空気入りラジアルタイヤにおいて、上記ブロックには枝
付きサイプが配されており、当該枝付きサイプは、ブロ
ック表面に対してタイヤ径方向に垂直にタイヤ内面へ延
びる主サイプと、当該主サイプがタイヤ径方向内側に延
びる途中で、当該主サイプより分かれてタイヤ内面方向
に傾斜して延びる枝サイプとから構成され、上記枝サイ
プは、上記主サイプがタイヤ径方向内側に延びる途中の
複数位置に配置され、かつ上記ブロックにおけるタイヤ
回転時の蹴り出し側に延在している空気入りラジアルタ
イヤである。
【0040】従って、この空気入りラジアルタイヤによ
れば、走行中、ブロックの踏み込み側と蹴り出し側は、
摩耗過程と共に、交互に剛性の高低の変化を繰り返すた
め、結果としてブロックの踏み込み側と蹴り出し側に作
用する負荷を均等に配分することができる。因って、こ
の空気入りラジアルタイヤは、ヒール・アンド・トウ摩
耗を有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気入りラジアルタイヤの一実施形態
を示すトレッドパターンの概略展開図である。
【図2】図1におけるE1−E2線概略断面図である。
【図3】同実施形態のタイヤにおける単位ブロックの概
略平面図である。
【図4】図4の(a)は同実施形態の新品タイヤにおけ
る単位ブロックのタイヤ周方向概略断面図である。図4
の(b)は同ブロックの摩耗初期における周方向概略断
面図である。図4の(c)は同ブロックの摩耗中期にお
ける周方向概略断面図である。図4の(d)は同ブロッ
クの摩耗後期における周方向概略断面図である。図4の
(e)は同ブロックの摩耗終期における周方向概略断面
図である。
【図5】本発明の空気入りラジアルタイヤの他実施形態
を示す単位ブロックのタイヤ周方向概略断面図である。
【図6】 枝サイプが片側オープンである他実施形態を
示す単位ブロックの概略平面図である。
【図7】 枝サイプが両側クローズドである他実施形態
を示す単位ブロックの概略平面図である。
【符号の説明】
1 タイヤトレッド部 2 ブロック 2a ショルダーブロック 2b メディエイトブロック 2c メディエイトブロック 2d ショルダーブロック 3 主溝 4 傾斜溝 5 センターリブ 6 枝付きサイプ 7 ブロック表面 8 主サイプ 9 第1枝サイプ 9b 終端 10 第2枝サイプ 11 蹴り出し側 12 踏み込み側 R タイヤの正回転方向

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイヤトレッド部に、溝と溝で区画され
    たブロックが設けられているタイヤの回転方向が一方向
    性のトレッドパターンを備えた空気入りラジアルタイヤ
    において、 上記ブロックには枝付きサイプが配されており、 当該枝付きサイプは、ブロック表面に対してタイヤ径方
    向に垂直にタイヤ内面へ延びる主サイプと、当該主サイ
    プがタイヤ径方向内側に延びる途中で、当該主サイプよ
    り分かれてタイヤ内面方向に傾斜して延びる枝サイプと
    から構成され、 上記枝サイプは、上記主サイプがタイヤ径方向内側に延
    びる途中の複数位置に配置され、かつ上記ブロックにお
    けるタイヤ回転時の蹴り出し側に延在していることを特
    徴とする空気入りラジアルタイヤ。
  2. 【請求項2】 枝サイプがブロック表面側の第1枝サイ
    プとブロック内部側の第2枝サイプとから構成されてお
    り、第1枝サイプの枝分かれの配置位置は、ブロック表
    面から上記枝分かれの配置位置までの深さをd1として
    d1=0.5〜2mmの範囲内にある請求項1記載の空
    気入りラジアルタイヤ。
  3. 【請求項3】 主サイプに対する第1枝サイプの傾斜角
    度A1及び主サイプに対する第2枝サイプの傾斜角度A
    2は、30〜70゜である請求項2記載の空気入りラジ
    アルタイヤ。
  4. 【請求項4】 第1枝サイプの終端と、第2枝サイプの
    枝分かれの配置位置までの深さd2は、d2=0.5〜
    2mmの範囲内にある請求項2又は3記載の空気入りラ
    ジアルタイヤ。
  5. 【請求項5】 枝サイプの終端と、当該枝サイプが配置
    されている側のブロックの側壁との間の離間距離W1
    が、少なくとも2mmに設定されている請求項1乃至4
    のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
JP01604999A 1999-01-25 1999-01-25 空気入りラジアルタイヤ Expired - Fee Related JP4157210B2 (ja)

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