JP2000210997A - フェノ―ル樹脂成形材料の射出成形方法 - Google Patents
フェノ―ル樹脂成形材料の射出成形方法Info
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- JP2000210997A JP2000210997A JP1240099A JP1240099A JP2000210997A JP 2000210997 A JP2000210997 A JP 2000210997A JP 1240099 A JP1240099 A JP 1240099A JP 1240099 A JP1240099 A JP 1240099A JP 2000210997 A JP2000210997 A JP 2000210997A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 フェノール樹脂成形材料の射出成形におい
て、バリの発生を減少させること。 【解決手段】 100℃での熱安定性が3分以上5分以
下であるフェノール樹脂成形材料を射出成形し、金型内
への成形材料の充填が終了する直前に成形機のスクリュ
ーを一旦停止させ金型内で成形材料の粘度を増大させた
後、再び射出充填を行う。好ましくは、成形材料の金型
への充填率が85〜95%の時点においてスクリューを
停止し、スクリューの停止時間が5〜10秒である。
て、バリの発生を減少させること。 【解決手段】 100℃での熱安定性が3分以上5分以
下であるフェノール樹脂成形材料を射出成形し、金型内
への成形材料の充填が終了する直前に成形機のスクリュ
ーを一旦停止させ金型内で成形材料の粘度を増大させた
後、再び射出充填を行う。好ましくは、成形材料の金型
への充填率が85〜95%の時点においてスクリューを
停止し、スクリューの停止時間が5〜10秒である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフェノール樹脂成形
材料の射出成形方法に関し、バリの発生を減少させ、バ
リ発生による成形不良を著しく低減させる方法に関する
ものである。
材料の射出成形方法に関し、バリの発生を減少させ、バ
リ発生による成形不良を著しく低減させる方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】フェノール樹脂成形材料は耐熱性、電気
特性、機械特性、寸法安定性などのバランスに優れ、電
機部品を初めとして広範囲の分野に利用されている。一
般にこれらは射出成形により成形されるものであるが、
成形の際、射出圧力により溶融材料が金型合わせ面の隙
間やエアベントに入り込んで成形品と一緒に硬化し、バ
リによる成形不良が起こりやすい。バリが金型合わせ面
に付着してしまうと型締め時に金型を損傷させたりその
他の成形不良などの不具合を生じる。
特性、機械特性、寸法安定性などのバランスに優れ、電
機部品を初めとして広範囲の分野に利用されている。一
般にこれらは射出成形により成形されるものであるが、
成形の際、射出圧力により溶融材料が金型合わせ面の隙
間やエアベントに入り込んで成形品と一緒に硬化し、バ
リによる成形不良が起こりやすい。バリが金型合わせ面
に付着してしまうと型締め時に金型を損傷させたりその
他の成形不良などの不具合を生じる。
【0003】フェノール樹脂成形材料は射出成形機のシ
リンダ内で90〜120℃で可塑化された状態から17
0〜190℃に加熱された金型内に射出される際の成形
材料温度の上昇により、粘度が著しく低下するために金
型内の狭い隙間にも流れ込みバリが発生しやすいと考え
られる。
リンダ内で90〜120℃で可塑化された状態から17
0〜190℃に加熱された金型内に射出される際の成形
材料温度の上昇により、粘度が著しく低下するために金
型内の狭い隙間にも流れ込みバリが発生しやすいと考え
られる。
【0004】バリの発生を抑制するためには成形材料の
硬化性を向上させて金型内の粘度を上昇させる方法が採
られることが多いが、シリンダ内の成形材料の熱安定性
に問題を起こすことが多い。金型温度を上げて成形材料
の硬化速度を上げる方法も充填性に問題を引き起こすこ
とからこれらの方法の実施は難しい。
硬化性を向上させて金型内の粘度を上昇させる方法が採
られることが多いが、シリンダ内の成形材料の熱安定性
に問題を起こすことが多い。金型温度を上げて成形材料
の硬化速度を上げる方法も充填性に問題を引き起こすこ
とからこれらの方法の実施は難しい。
【0005】
【問題が解決しようとする課題】本発明は、バリの発生
を抑制し、かつ上記の問題点を解決するため種々検討し
た結果なされたものであり、その目的とするところは、
フェノール樹脂成形材料を射出成形する場合、成形材料
の硬化性や成形温度を変えることなくバリ発生による不
良を著しく低減させる方法を提供することである。
を抑制し、かつ上記の問題点を解決するため種々検討し
た結果なされたものであり、その目的とするところは、
フェノール樹脂成形材料を射出成形する場合、成形材料
の硬化性や成形温度を変えることなくバリ発生による不
良を著しく低減させる方法を提供することである。
【0006】
【問題を解決するための手段】本発明は、フェノール樹
脂成形材料の射出成形方法において、100℃での熱安
定性が3分以上5分以下であるフェノール樹脂成形材料
を射出成形し、金型内への成形材料の充填が終了する直
前に成形機のスクリューを一旦停止させ金型内で成形材
料の粘度を増大させた後、再び射出充填を行うことによ
りバリ発生量を減少させることを特徴とする射出成形法
に関するものである。
脂成形材料の射出成形方法において、100℃での熱安
定性が3分以上5分以下であるフェノール樹脂成形材料
を射出成形し、金型内への成形材料の充填が終了する直
前に成形機のスクリューを一旦停止させ金型内で成形材
料の粘度を増大させた後、再び射出充填を行うことによ
りバリ発生量を減少させることを特徴とする射出成形法
に関するものである。
【0007】本発明において、フェノール樹脂成形材料
の射出シリンダー内での熱安定性に関しては、100℃
での熱安定性が3分以上5分以下であることが好まし
い。3分未満では熱安定性が不足し、成形品の外観を悪
化させる原因となり、更にはシリンダー内でゲル化する
恐れがある。また5分を越えるとシリンダー内での熱安
定性は問題ないが、金型内での硬化に時間を要し、バリ
低減効果が少なく、成形サイクルが長くなってしまう。
100℃での熱安定性が3分以上5分以下のフェノール
樹脂成形材料は170〜190℃に加熱された金型内に
射出された瞬間は粘度が著しく低いためにその状態で圧
力をかけ、射出を終了させるとバリが発生しやすい。
の射出シリンダー内での熱安定性に関しては、100℃
での熱安定性が3分以上5分以下であることが好まし
い。3分未満では熱安定性が不足し、成形品の外観を悪
化させる原因となり、更にはシリンダー内でゲル化する
恐れがある。また5分を越えるとシリンダー内での熱安
定性は問題ないが、金型内での硬化に時間を要し、バリ
低減効果が少なく、成形サイクルが長くなってしまう。
100℃での熱安定性が3分以上5分以下のフェノール
樹脂成形材料は170〜190℃に加熱された金型内に
射出された瞬間は粘度が著しく低いためにその状態で圧
力をかけ、射出を終了させるとバリが発生しやすい。
【0008】本発明において、射出成形機のスクリュー
を成形材料の金型への充填が終了する直前に、好ましく
は成形材料の金型への充填率が85〜95%の時点で、
一旦停止させ、一定時間、好ましくは5〜10秒間その
まま保持し、成形材料の硬化反応により粘度を上昇させ
る。その後、再び射出充填を行うことによりバリの発生
を低減することが可能となる。
を成形材料の金型への充填が終了する直前に、好ましく
は成形材料の金型への充填率が85〜95%の時点で、
一旦停止させ、一定時間、好ましくは5〜10秒間その
まま保持し、成形材料の硬化反応により粘度を上昇させ
る。その後、再び射出充填を行うことによりバリの発生
を低減することが可能となる。
【0009】本発明の射出成形条件において、スクリュ
ー停止時点は成形材料の金型充填率85〜95%が好ま
しい。充填率85%未満でスクリューを一旦停止させる
と充填不良により成形品の外観が悪化することがあり、
95%を越えるとスクリュー停止時点でバリが既に生じ
ていることがあり、その結果バリ低減効果が小さくなる
ことがある。スクリュー停止時間は5秒未満では効果は
小さくなりやすく、10秒を越えると成形品の外観を悪
化させることがある。
ー停止時点は成形材料の金型充填率85〜95%が好ま
しい。充填率85%未満でスクリューを一旦停止させる
と充填不良により成形品の外観が悪化することがあり、
95%を越えるとスクリュー停止時点でバリが既に生じ
ていることがあり、その結果バリ低減効果が小さくなる
ことがある。スクリュー停止時間は5秒未満では効果は
小さくなりやすく、10秒を越えると成形品の外観を悪
化させることがある。
【0010】
【実施例】以下実施例により本発明を説明する。表1に
示す熱安定性を有するフェノール樹脂成形材料を使用
し、表1に示す射出条件にてバリの発生状況を評価し
た。その結果を表1下欄に示す。なお、金型温度は17
5℃に設定した。
示す熱安定性を有するフェノール樹脂成形材料を使用
し、表1に示す射出条件にてバリの発生状況を評価し
た。その結果を表1下欄に示す。なお、金型温度は17
5℃に設定した。
【0011】
【表1】
【0012】(測定方法) 1.熱安定時間:東洋精機製ラボプラストミルによって
測定した。 2.バリ発生量の判定:通常の射出条件(比較例1)に
よるバリ量を100とした。 3.成形品外観の判定:充填不良、フローマーク等、外
観に問題がある場合を×、問題がない場合を○とした。
測定した。 2.バリ発生量の判定:通常の射出条件(比較例1)に
よるバリ量を100とした。 3.成形品外観の判定:充填不良、フローマーク等、外
観に問題がある場合を×、問題がない場合を○とした。
【0013】
【発明の効果】フェノール樹脂成形材料の射出成形にお
いて、金型内への成形材料の充填が終了する直前に成形
機のスクリューを一旦停止させて、所定時間後に再び射
出充填することによってバリを著しく低減でき、金型の
保全や成形効率の向上に大きく寄与するものである。
いて、金型内への成形材料の充填が終了する直前に成形
機のスクリューを一旦停止させて、所定時間後に再び射
出充填することによってバリを著しく低減でき、金型の
保全や成形効率の向上に大きく寄与するものである。
Claims (2)
- 【請求項1】 フェノール樹脂成形材料の射出成形方法
において、100℃での熱安定性が3分以上5分以下で
あるフェノール樹脂成形材料を射出成形し、金型内への
成形材料の充填が終了する直前に成形機のスクリューを
一旦停止させ金型内で成形材料の粘度を増大させた後、
再び射出充填を行うことによりバリ発生量を減少させる
ことを特徴とする射出成形法。 - 【請求項2】 成形材料の金型への充填率が85〜95
%の時点においてスクリューを停止し、スクリューの停
止時間が5〜10秒である請求項1記載の射出成形方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1240099A JP2000210997A (ja) | 1999-01-20 | 1999-01-20 | フェノ―ル樹脂成形材料の射出成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1240099A JP2000210997A (ja) | 1999-01-20 | 1999-01-20 | フェノ―ル樹脂成形材料の射出成形方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000210997A true JP2000210997A (ja) | 2000-08-02 |
Family
ID=11804224
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1240099A Pending JP2000210997A (ja) | 1999-01-20 | 1999-01-20 | フェノ―ル樹脂成形材料の射出成形方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000210997A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019230196A1 (ja) * | 2018-05-31 | 2019-12-05 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | モールド品の製造方法 |
-
1999
- 1999-01-20 JP JP1240099A patent/JP2000210997A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019230196A1 (ja) * | 2018-05-31 | 2019-12-05 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | モールド品の製造方法 |
CN112154054A (zh) * | 2018-05-31 | 2020-12-29 | 日立汽车系统株式会社 | 模制品的制造方法 |
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