JPH10120867A - フェノール樹脂成形材料 - Google Patents

フェノール樹脂成形材料

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JPH10120867A
JPH10120867A JP27383396A JP27383396A JPH10120867A JP H10120867 A JPH10120867 A JP H10120867A JP 27383396 A JP27383396 A JP 27383396A JP 27383396 A JP27383396 A JP 27383396A JP H10120867 A JPH10120867 A JP H10120867A
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JP
Japan
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molding material
viscosity
phenol resin
resin molding
phenolic resin
Prior art date
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Pending
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JP27383396A
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English (en)
Inventor
Chitoshi Yamashita
千俊 山下
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可塑化溶融状態の流動性と熱安定性に富み、
高温時の硬化性に優れていて、射出成形において成形機
シリンダー内で可塑化溶融樹脂の粘度上昇を抑え、かつ
金型内では急速に硬化し、低い圧力での射出成形により
バリの発生も少ないフェノール樹脂成形材料を得る。 【解決手段】 (a)オルソ・パラ比が1.0〜2.5
の範囲にあり、溶液粘度(50%エタノール溶液、オス
トワルド法(25℃))が(80〜120)×10-6
2 /secであるノボラック型フェノール樹脂、(b)
低分子ポリオレフィン化合物、(c)ヘキサメチレンテ
トラミン及び(d)充填材を含有することを特徴とする
フェノール樹脂成形材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱安定性及び硬化
性に優れ、かつ低圧成形ができバリの発生が少ない成形
品を得ることが出来るフェノール樹脂成形材料に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】フェノール樹脂成形材料は耐熱性、電気
特性、機械的特性、寸法安定性などのバランスに優れ、
電気部品を始めとして広範囲の分野に利用されている。
一般にこれらは射出成形により成形されるものである
が、射出成形機のシリンダー内で90〜120℃に可塑
化された溶融状態では、樹脂の硬化反応の進行によって
粘度が増大し流動性を失う性質を有している。このよう
なフェノール樹脂は溶融時の熱安定性が低くなるため、
従来のフェノール樹脂成形材料を射出成形する場合、射
出成形機シリンダー内で溶融された成形材料の熱安定性
が劣り、成形の適正な条件幅が極めて狭いという問題が
ある。
【0003】また、一般のフェノール樹脂成形材料はシ
リンダ内で90〜120℃に可塑化された状態でも比較
的粘度が高く、硬化させるため160〜180℃程度の
金型に射出される段階では、一度低粘度化するが、硬化
に伴い粘度が急激に上昇するため、良好な流動性が維持
される時間が短い。従って、良好な成形物を得るために
は短時間に高い圧力で射出し金型に注入しなければなら
ず、金型内で賦形された成形品中に残留応力が発生し、
金型から取り出された後、冷却過程において応力が拡散
する時に成形品に反りや変形が生じることや、金型に高
圧で樹脂を射出注入する際に金型間に隙間が生じ易く、
バリの発生が避けられない。
【0004】従来これらの問題を解決するために、成形
材料の溶融粘度の低下、即ち流動性を高くして、射出圧
力を低くして成形することが行われることがあるが、バ
リの発生は低減できるものの、硬化が遅くなるので成形
サイクルが長くなり、実用に供することは困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらを解
決するため種々の検討の結果なされたものであり、その
目的とするところは、射出成形の時にシリンダー内での
溶融状態での熱安定性が優れ、且つ可塑化された状態で
の溶融粘度が低く、更に硬化性に優れたフェノール樹脂
成形材料を提供するところにある。
【0006】
【課題が解決するための手段】本発明は、(a)オルソ
・パラ比が1.0〜2.5の範囲にあり、溶液粘度(5
0%エタノール溶液、オストワルド法(25℃))が
(80〜120)×10-62 /secであるノボラッ
ク型フェノール樹脂、(b)低分子ポリオレフィン化合
物、(c)ヘキサメチレンテトラミン及び(d)充填材
を含有することを特徴とするフェノール樹脂成形材料、
である。
【0007】本発明において、(a)オルソ・パラ比が
1.0〜2.5の範囲にあり、溶液粘度(50%エタノ
ール溶液、オストワルド法(25℃))が(80〜12
0)×10-62 /secであるノボラック型フェノー
ル樹脂及び(b)低分子ポリオレフィン化合物は射出成
形時の可塑化において速やかに溶融して低粘度となり、
かつ溶融状態の熱安定性の向上を付与するために用いら
れ、更に高温では速硬化であるため成形サイクルを短縮
することを可能とする。従来のノボラック樹脂の溶液粘
度は(80〜300)×10-62 /secである。溶
液粘度が(121〜300)×10-62 /secのノ
ボラック樹脂では(b)低分子ポリオレフィン化合物を
加えても低粘度とならず、また、溶液粘度が(80〜1
20)×10-62 /secのノボラック樹脂では、
(b)低分子ポリオレフィン化合物と併用されなければ
低粘度にならない。
【0008】本発明の(b)低分子ポリオレフィン化合
物としては、低分子ポリプロピレン、低分子ポリエチレ
ンなどを例示できる。このような化合物はその分子量が
300から30000までの化合物である。これらの化
合物は射出成形機シリンダ内で成形材料を可塑化計量す
る際にスクリューとシリンダー壁から受ける剪断による
発熱を軽減し、硬化の進行を抑制して熱安定性を向上す
る。また、80〜120℃の溶融状態における粘度を低
減する作用を持つ。これらの化合物の分子量は、好まし
くは300〜3000である。本発明において粘度を著
しく低減するものとして、さらに好ましくは分子量50
0〜1500のポリエチレンである。これらの化合物は
前述の(a)成分に対して、0.1〜10重量部配合し
て用いられる。0.1重量部より少ないと上述の作用が
小さく、10重量部より多いと可塑化計量が困難とな
る。
【0009】本発明において、(c)ヘキサメチレンテ
トラミンの配合割合はフェノール樹脂成分に対して7〜
25重量%、好ましくは10〜20重量%である。7重
量%より少ないと硬化が十分に行われず、25重量%よ
り多くても硬化性は改善されず、逆に成形品特性(例え
ば、機械的強度)が低下する。
【0010】本発明のフェノール樹脂成形材料に用いら
れる(d)充填材としては、木粉、パルプ粉、各種織物
粉砕物、フェノール樹脂積層板、成形品の粉砕物などの
有機質のもの、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウ
ム、ガラス、タルク、クレー、マイカ、炭酸カルシウ
ム、カーボンなどの無機質の粉末のもの、ガラス繊維、
カーボン繊維などの無機質繊維などの1種以上を用いる
ことができる。本発明のフェノール樹脂成形材料中の配
合割合は、樹脂成分が20〜70重量%、充填材が80
〜30重量%である。また、本発明のフェノール樹脂成
形材料には、更に滑剤、着色剤、硬化促進剤、難燃剤な
どの各種添加剤を適宜配合することができる。
【0011】本発明のフェノール樹脂成形材料は、樹脂
成分、充填材、その他の添加剤を配合し、ロールミル、
2軸混練機などで混練し、粉砕して製造することができ
る。
【0012】本発明のフェノール樹脂成形材料は、フェ
ノール樹脂としてオルソ・パラ比が1.0〜2.5の範
囲にあり、溶液粘度(50%エタノール溶液、オストワ
ルド法(25℃))が(80〜120)×10-62
secであるノボラック型フェノール樹脂を使用し、さ
らに低分子ポリオレフィン化合物を配合している。かか
るフェノール樹脂成形材料は、100℃における溶融粘
度が103Pa・s以下であり、射出成形機のシリンダ
内で溶融状態が低く、熱安定に優れており、かつ射出時
には余分な圧力を加えることなく、低い圧力で金型キャ
ビティに充填できるため、バリの発生を著しく抑制でき
る。さらには射出成形機シリンダにおいて70〜80℃
の温度で可塑化が可能であるため、剪断による発熱も小
さく、より硬化反応の促進を抑制でき、熱安定性が飛躍
的に向上する。また、160〜200℃の金型内では流
動性及び硬化性が優れている。従って、本発明のフェノ
ール樹脂成形材料では、射出成形において成形の条件幅
が広く、連続成形性が良い。
【0013】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。配合
において「部」は重量部である。表1に示す樹脂及び配
合にて、加熱ロールにより混練してフェノール樹脂成形
材料を得た。これらを用いて溶融粘度の測定及び射出成
形を行い、シリンダー内安定性、硬化性を評価した結果
を表1に併せて示す。
【0014】(測定方法) 1.溶融粘度:島津フローテスター(島津製作所CFT
−500C)によって測定したものを示した。 2.熱安定性:ラボプラストミル(東洋精機製作所製C
型)によって溶融から硬化までの時間を測定したもので
ある。 3.シリンダー内安定性:60φ×4mmのテストピー
ス(以下、テストピースという)を20ショット連続成
形(シリンダー温度90℃、金型温度175℃、以下、
成形は同条件)した後、計量した状態で放置し、所定の
時間経過後に射出を行う。この放置時間を変えて成形し
た時、溶融した成形材料が流動して金型内に十分充填す
ることができる最長の放置時間を求めた。 4.硬化性:射出成形後金型に保持する時間を変えて、
テストピース表面のふくれの有無を観察した。 5.射出圧力:テストピースに充填不足などの不良が生
じないで連続して成形できる、最低の射出圧力を射出成
形機の油圧ゲージ値で示した。 6.バリ発生:テストピースに発生するバリを目視によ
り判定した。
【0015】
【表1】
【0016】
【発明の効果】上記の実施例からも明らかなように、本
発明の方法に従って得られるフェノール樹脂成形材料
は、溶融状態の流動性と熱安定性に富み、高温時の硬化
性に優れている。このため、射出成形において成形機シ
リンダー内で可塑化溶融樹脂の粘度上昇を抑え、かつ金
型内では急速に硬化するため成形性に優れている。さら
には低い圧力で射出成形が可能であるためバリの発生も
抑えることができる。また、本発明で得られるような1
00℃での溶融粘度が103 Pa・s以下のフェノール
樹脂成形材料は、一般に熱可塑性樹脂成形材料の射出成
形に用いられる、1.5以上の圧縮比を有するスクリュ
ー、または逆流防止リングを設けたスクリューを備えた
射出成形機でも同様に射出成形ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI (C08K 13/02 3:00 5:3495)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)オルソ・パラ比が1.0〜2.5
    の範囲にあり、溶液粘度(50%エタノール溶液、オス
    トワルド法(25℃))が(80〜120)×10-6
    2 /secであるノボラック型フェノール樹脂、(b)
    低分子ポリオレフィン化合物、(c)ヘキサメチレンテ
    トラミン及び(d)充填材を含有することを特徴とする
    フェノール樹脂成形材料。
  2. 【請求項2】 (b)低分子ポリオレフィン化合物が分
    子量500〜1500のポリチレンである請求項1のフ
    ェノール樹脂成形材料。
JP27383396A 1996-10-16 1996-10-16 フェノール樹脂成形材料 Pending JPH10120867A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012039446A1 (ja) * 2010-09-24 2012-03-29 住友ベークライト株式会社 フェノール樹脂成形材料

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EP2620474A1 (en) * 2010-09-24 2013-07-31 Sumitomo Bakelite Co., Ltd. Phenol resin based molding material
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