JPH10306197A - フェノール樹脂成形材料 - Google Patents

フェノール樹脂成形材料

Info

Publication number
JPH10306197A
JPH10306197A JP11728097A JP11728097A JPH10306197A JP H10306197 A JPH10306197 A JP H10306197A JP 11728097 A JP11728097 A JP 11728097A JP 11728097 A JP11728097 A JP 11728097A JP H10306197 A JPH10306197 A JP H10306197A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molding material
resin molding
molecular weight
phenol resin
phenolic resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11728097A
Other languages
English (en)
Inventor
Chitoshi Yamashita
千俊 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP11728097A priority Critical patent/JPH10306197A/ja
Publication of JPH10306197A publication Critical patent/JPH10306197A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 可塑化溶融状態での流動性と熱安定性に富
み、高温時での硬化性に優れ、このため、射出成形にお
いて極めて成形性に優れたフェノール樹脂成形材料を提
供する。 【解決手段】 (a)フェノール核に結合するメチレン
結合において、オルソ結合対パラ結合の比(O/P比)
が1.5〜2.5であり、かつ分子量(数平均分子量)
が350〜500のノボラック型フェノール樹脂、
(b)ヘキサメチレンテトラミン、(c)低分子ポリオ
レフィン化合物、(d)カルナバワックス及び(e)充
填材を含有することを特徴とするフェノール樹脂成形材
料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱安定性、硬化性
に優れたフェノール樹脂成形材料に関するものであり、
特に射出成形機のシリンダー内での熱安定性に優れたフ
ェノール樹脂成形材料を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】フェノール樹脂成形材料は耐熱性、電気
特性、機械的特性、寸法安定性などのバランスに優れ、
電気部品を始めとして広範囲の分野に利用されている。
一般にこれらは射出成形により成形されるものである
が、射出成形機のシリンダー内で80〜120℃におい
て溶融状態では、樹脂の硬化反応の進行によって粘度が
増大し流動性を失う性質を有している。このため、従来
のフェノール樹脂成形材料を射出成形する場合、射出成
形機シリンダー内で溶融された成形材料の熱安定性が十
分ではなく、適正な成形条件幅が極めて狭いという問題
がある。
【0003】従来これらの問題を解決するために、成形
材料の溶融粘度の低下即ち流動性を高くするなどの各種
の方法が知られているが、これらの場合可塑化溶融状態
での熱安定性を向上させると硬化が遅くなるので成形サ
イクルが長くなり、実用に供することは困難である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらを解
決するため種々の検討の結果なされたものであり、その
目的とするところは、射出成形の時にシリンダー内での
溶融状態での熱安定性が優れ、かつ金型内での硬化性に
優れたフェノール樹脂成形材料を提供するところにあ
る。
【0005】
【課題が解決するための手段】本発明は(a)フェノー
ル核に結合するメチレン結合において、オルソ結合対パ
ラ結合の比(O/P比)が1.5〜2.5であり、かつ
分子量(数平均分子量)が350〜500のノボラック
型フェノール樹脂、(b)ヘキサメチレンテトラミン、
(c)低分子量ポリオレフィン化合物、(d)カルナバ
ワックス及び(e)充填材を含有することを特徴とする
フェノール樹脂成形材料に関するものである。
【0006】一般に成形材料に用いるノボラック型フェ
ノール樹脂の分子量(数平均分子量)は500〜700
であるが、分子量を350〜500と比較的小さくする
ことによって可塑化溶融状態での熱安定性を向上させ、
かつ溶融粘度が低いため金型内での流動性が良好となる
結果となる。分子量350未満では樹脂が固形になりに
くく成形材料化における作業性が悪くなる。500を越
えると熱安定性及び流動性が低下するようになる。
【0007】ノボラック型フェノール樹脂のO/P比は
1.5〜2.5とハイオルソ化することにより樹脂の活
性化エネルギーが高くなり、金型内での硬化性が良好と
なる。O/P比が1.5以下では金型内での硬化性が不
十分となり、2.5以上では樹脂の製造が困難である。
本発明の(b)ヘキサメチレンテトラミンとしては通常
のフェノール樹脂の硬化剤として用いられる粉末状のも
のが用いられ、通常フェノール樹脂100重量部に対し
て7〜30重量部、好ましくは12〜20重量部配合し
て用いられる。
【0008】本発明の(c)低分子量ポリオレフィン化
合物としては、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリ
エチレンなどを例示できる。本発明の(d)カルナバワ
ックスは通常の成形材料に用いられる粉末状のものが用
いられる。
【0009】本発明の(c)低分子ポリオレフィン及び
(d)カルナバワックスは射出成形機シリンダ内で成形
材料を可塑化計量する際にスクリューとシリンダ壁から
受ける剪断による発熱を軽減し、硬化の進行を抑制して
熱安定性を向上する。また、80〜120℃の溶融状態
における粘度を低くする作用を持ち、150〜200℃
ではフェノール樹脂成形材料の硬化を妨げない。(c)
低分子ポリオレフィンの分子量(数平均分子量)は、好
ましくは300〜3000であり、前述の(a)成分に
対して、通常0.1〜10重量部配合して用いられる。
0.1重量部より少ないと上述の作用が小さく、10重
量部より多いと可塑化計量が困難となる。(d)カルナ
バワックスは前述の(a)成分に対して0.1〜5重量
部配合して用いられるのが好ましい。0.1重量部より
少ないと上述の作用が小さく、5重量部より多いと可塑
化計量が困難となる。
【0010】本発明のフェノール樹脂成形材料に用いら
れる(e)充填材としては、木粉、パルプ粉、各種織物
粉砕物、フェノール樹脂積層板、成形品の粉砕物などの
有機質のもの、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウ
ム、ガラス、タルク、クレー、マイカ、炭酸カルシウ
ム、カーボンなどの無機質の粉末のもの、ガラス繊維、
カーボン繊維などの無機質繊維などの1種以上を用いる
ことができる。本発明のフェノール樹脂成形材料中の配
合割合は、樹脂成分((a)及び(b))が20〜70
重量%、それ以外の成分((c),(d),(e)及び
その他)が80〜30重量%である。また、本発明のフ
ェノール樹脂成形材料には、更に滑剤、着色剤、硬化促
進剤、難燃剤などの各種添加剤を適宜配合することがで
きる。
【0011】本発明のフェノール樹脂成形材料は、樹脂
成分、充填材、その他の添加剤を配合し、ロールミル、
2軸混練機などで混練し、粉砕して製造することができ
る。また、(c)低分子量ポリエチレン、(d)カルナ
バワックスは必要に応じて、混練粉砕後に添加混合して
も良い。
【0012】本発明のフェノール樹脂成形材料は、
(a)フェノール核に結合するメチレン結合において、
オルソ結合対パラ結合の比(O/P比)が1.5〜2.
5であり、かつ分子量(数平均分子量)が350〜50
0のノボラック型フェノール樹脂、(b)ヘキサメチレ
ンテトラミン、(c)低分子ポリオレフィン化合物、
(d)カルナバワックス及び(e)充填材を配合してい
る。かかる本発明のフェノール樹脂成形材料は、80〜
120℃での溶融状態において著しく熱安定性が優れて
いる。例えば90〜100℃において溶融粘度は102
オーダー以下であり、90℃での溶融安定性は20分以
上である。そして150〜200℃の金型内における硬
化性に優れている。このことから、フェノール樹脂成形
材料の射出成形において、極めて連続成形性の良いもの
となる。
【0013】
【実施例】以下実施例により本発明を説明する。配合に
おいて「部」は重量部である。表1に示す配合にて、加
熱ロールにより混練してフェノール樹脂成形材料を得
た。これらを用いて溶融粘度の測定し、射出成形を行
い、シリンダー内安定性、硬化性を評価した。結果を表
1に併せて示す。
【0014】
【表1】
【0015】(測定方法) 1.溶融粘度:島津フローテスター(島津製作所CFT
−500C)によって測定したものを示した。 2.シリンダー内安定性:60φ×4mmのテストピー
ス(以下、テストピース)を20ショット連続成形(シ
リンダー温度90℃、金型温度175℃、以下、成形は
同条件))した後、計量した状態で放置し、ある時間経
過後に射出を行う。この放置時間を変えて成形した時、
溶融した材料が流動して金型内に十分充填することがで
きる最長の放置時間を求めた。 3.硬化性:射出成形機で金型に充填し30秒後に成形
品を取り出し、更に10秒経過後のバコール硬度を示し
た。
【0016】
【発明の効果】上記の実施例からも明らかなように、本
発明のフェノール樹脂成形材料は溶融状態ので流動性と
熱安定性に富み、高温時での硬化性に優れているため、
射出成形において極めて成形性に優れている。また、本
発明で得られるような100℃での溶融粘度が103
a・s以下のフェノール樹脂成形材料は、一般に熱可塑
性樹脂成形材料の射出成形に用いられる、1.5以上の
圧縮比を有するスクリュー、または逆流防止リングを設
けたスクリューを備えた射出成形機を用いても同様に射
出成形ができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)フェノール核に結合するメチレン
    結合において、オルソ結合対パラ結合の比(O/P比)
    が1.5〜2.5であり、かつ分子量(数平均分子量)
    が350〜500のノボラック型フェノール樹脂、
    (b)ヘキサメチレンテトラミン、(c)低分子量ポリ
    オレフィン化合物、(d)カルナバワックス及び(e)
    充填材を含有することを特徴とするフェノール樹脂成形
    材料。
JP11728097A 1997-05-07 1997-05-07 フェノール樹脂成形材料 Pending JPH10306197A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11728097A JPH10306197A (ja) 1997-05-07 1997-05-07 フェノール樹脂成形材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11728097A JPH10306197A (ja) 1997-05-07 1997-05-07 フェノール樹脂成形材料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10306197A true JPH10306197A (ja) 1998-11-17

Family

ID=14707846

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11728097A Pending JPH10306197A (ja) 1997-05-07 1997-05-07 フェノール樹脂成形材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10306197A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8901226B2 (en) 2010-09-24 2014-12-02 Sumitomo Bakelite Co., Ltd. Phenol resin based molding material

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8901226B2 (en) 2010-09-24 2014-12-02 Sumitomo Bakelite Co., Ltd. Phenol resin based molding material
JP5682625B2 (ja) * 2010-09-24 2015-03-11 住友ベークライト株式会社 フェノール樹脂成形材料

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5691409A (en) Phenolic resin molding material
JPH10306197A (ja) フェノール樹脂成形材料
JP3290854B2 (ja) フェノール樹脂成形材料
JPH0616935A (ja) ポリフェニレンサルファイド樹脂組成物
JPH10158470A (ja) フェノール樹脂成形材料
JPH10306199A (ja) フェノール樹脂成形材料
JPH10158469A (ja) フェノール樹脂成形材料
JPH1180301A (ja) フェノール樹脂成形材料
JPH11199751A (ja) フェノール樹脂組成物
JP2771457B2 (ja) フェノール樹脂成形材料の射出成形方法
JP2693725B2 (ja) フェノール樹脂成形材料の射出成形方法
JPH0925390A (ja) フェノール樹脂成形材料
JP2755902B2 (ja) フェノール樹脂成形材料の射出成形方法
JP3696364B2 (ja) ポリアセタール樹脂組成物
US5679305A (en) Process for injection molding of phenolic resin molding material
JPH07113035A (ja) フェノール樹脂成形材料
JP3233785B2 (ja) フェノール樹脂成形材料の射出成形方法
JP2693726B2 (ja) フェノール樹脂成形材料の射出成形方法
JP3233786B2 (ja) フェノール樹脂成形材料の射出成形方法
JPH10120867A (ja) フェノール樹脂成形材料
JPH09176447A (ja) フェノール樹脂成形材料
JPH1149928A (ja) フェノール樹脂成形材料
JPH0940843A (ja) フェノール樹脂成形材料
JPH09291197A (ja) フェノール樹脂成形材料
JP2004277586A (ja) 熱硬化性樹脂成形材料