JPH09291196A - フェノール樹脂成形材料 - Google Patents

フェノール樹脂成形材料

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JPH09291196A
JPH09291196A JP10307296A JP10307296A JPH09291196A JP H09291196 A JPH09291196 A JP H09291196A JP 10307296 A JP10307296 A JP 10307296A JP 10307296 A JP10307296 A JP 10307296A JP H09291196 A JPH09291196 A JP H09291196A
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JP
Japan
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molding material
molecular weight
phenolic resin
resin molding
phenol resin
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Application number
JP10307296A
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English (en)
Inventor
Chitoshi Yamashita
千俊 山下
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、射出成形の時にシリンダー内での
溶融状態での熱安定性が優れ、且つ可塑化された状態で
の溶融粘度が低く、更に硬化性に優れたフェノール樹脂
成形材料を提供する。 【解決手段】 (a)レゾール型フェノール樹脂、
(b)低分子ポリオレフィン化合物、(c)1価の脂肪
族アルコール類及び(d)充填材を含有するフェノール
樹脂成形材料において、レゾール型フェノール樹脂の数
平均分子量が300〜500であり、低分子ポリオレフ
ィン化合物が分子量500〜1500のポリエチレンで
あり、1価の脂肪族アルコール類が炭素数5以下で沸点
が80〜140℃であることを特徴とするフェノール樹
脂成形材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱安定性及び硬化
性に優れ、かつ低圧成形ができバリの発生が少ない成形
品を得ることが出来るフェノール樹脂成形材料に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】フェノール樹脂成形材料は耐熱性、電気
特性、機械特性、寸法安定性などのバランスに優れ、電
気部品を始めとして広範囲の分野に利用されている。一
般にこれらは射出成形により成形されるものであるが、
射出成形機のシリンダー内で90〜120℃に可塑化さ
れた溶融状態では、樹脂の硬化反応の進行によって粘度
が増大し流動性を失う性質を有しており、溶融樹脂の熱
安定性が低くなる。このため、従来のフェノール樹脂成
形材料を射出成形する場合、射出成形機シリンダー内で
溶融された成形材料の熱安定性が劣り、適正な条件幅が
極めて狭いという問題がある。
【0003】 また、一般のフェノール樹脂成形材料
はシリンダ内で90〜120℃に可塑化された状態でも
比較的粘度が高く、硬化させるため160〜180℃程
度の金型に射出される段階では硬化に伴い粘度が急激に
上昇するため、流動性が維持される時間が短い。従っ
て、良好な成形物を得るためには短時間に高い圧力で射
出し金型に注入しなければならず、金型内で賦形された
成形品中に残留応力が発生し、金型から取り出された
後、冷却過程において応力が緩和する時に成形品に反り
や変形が生じることや、金型に高圧で樹脂を射出注入す
る際に金型間に隙間が生じ易く、バリの発生が避けられ
ない。
【0004】従来これらの問題を解決するために、成形
材料の溶融粘度の低下即ち流動性を高くして、射出圧力
を低くして成形することが行われることがあるが、バリ
の発生は低減できるものの、硬化が遅くなるので成形サ
イクルが長くなり、実用に供することは困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらを解
決するため種々の検討の結果なされたものであり、その
目的とするところは、射出成形の時にシリンダー内での
溶融状態での熱安定性が優れ、且つ可塑化された状態で
の溶融粘度が低く、更に硬化性に優れたフェノール樹脂
成形材料を提供するところにある。
【0006】
【課題が解決するための手段】本発明は、(a)レゾー
ル型フェノール樹脂、(b)低分子ポリオレフィン化合
物、(c)1価の脂肪族アルコール類及び(d)充填材
を含有するフェノール樹脂成形材料において、レゾール
型フェノール樹脂の数平均分子量が300〜500であ
り、低分子ポリオレフィン化合物が分子量500〜15
00のポリエチレンであり、1価の脂肪族アルコール類
が炭素数5以下で沸点が80〜140℃であることを特
徴とするフェノール樹脂成形材料。
【0007】本発明において、(a)レゾール型フェノ
ール樹脂は数平均分子量を300〜500と比較的小さ
くすることによって溶融状態の熱安定性が向上し、且溶
融粘度が低いため金型内での流動性が良好となる。数平
均分子量300以下であっても良いが、樹脂が固形とな
り難く成形材料の製造における作業性が悪化する。ま
た、数平均分子量500以上では熱安定性及び流動性が
低くなり、本発明への適用が困難となることがある。
【0009】本発明の(b)低分子ポリオレフィン化合
物としては、低分子ポリプロピレン、低分子ポリエチレ
ンなどを例示できる。このような化合物はその分子量が
300から30000までの化合物である。これらの化
合物は射出成形機シリンダ内で成形材料を可塑化計量す
る際にスクリューとシリンダ壁から受ける剪断による発
熱を軽減し、硬化の進行を抑制して熱安定性を向上させ
る。また、80〜120℃の溶融状態における粘度を低
減する作用を持つ。これらの化合物の分子量は、好まし
くは300〜3000である。本発明において粘度を著
しく低減するものとして、さらに好ましくは分子量50
0〜1500のポリエチレンである。これらの化合物は
前述の(a)成分に対して、0.1〜10重量部配合し
て用いられる。0.1重量部より少ないと上述の作用が
小さく、10重量部より多いと可塑化計量が困難とな
る。
【0013】本発明において、(c)1価の脂肪族アル
コール類とは、メタノール、エタノール、プロピルアル
コール、ブチルアルコール、アミルアルコール、ヘキシ
ルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコー
ルなどの第1級アルコール類及びこれらの異性体である
イソプロピルアルコール、イソブチルアルコールなどの
第2級アルコール及び第3級アルコールなどがあり、こ
れらの1種又は2種以上を用いることができる。これら
のアルコール類は射出成形機シリンダー内で成形材料を
可塑化計量する際に、80〜120℃の溶融状態におけ
る粘度を低減する作用をもつ。さらに、これらのアルコ
ール類の沸点が上記温度範囲に近い場合、蒸発潜熱によ
り、成形材料がスクリューとシリンダー壁から受ける剪
断による発熱を低減する効果を持ち、成形材料の硬化促
進を抑えて熱安定性を向上させる。これらのアルコール
類は好ましくは炭素数5以下で沸点が80〜140℃の
アルコール類である。本発明において、さらに好ましく
はアミルアルコールである。これらはフェノール樹脂1
00重量部に対して1〜20重量部配合して用いられ
る。1重量部より少ないと上述の効果が小さく、20重
量部より多いと射出成形機での可塑化計量化が困難とな
る。
【0014】本発明のフェノール樹脂成形材料に用いら
れる(d)充填材としては、木粉、パルプ粉、各種織物
粉砕物、フェノール樹脂積層板、成形品の粉砕物などの
有機質のもの、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウ
ム、ガラス、タルク、クレー、マイカ、炭酸カルシウ
ム、カーボンなどの無機質の粉末のもの、ガラス繊維、
カーボン繊維などの無機質繊維などの1種以上を用いる
ことができる。本発明のフェノール樹脂成形材料中の配
合割合は、樹脂成分が20〜70重量%、充填剤が80
〜30重量%である。また、本発明のフェノール樹脂成
形材料には、更に滑剤、着色剤、硬化促進剤、難燃剤な
どの各種添加剤を適宜配合することができる。
【0015】本発明のフェノール樹脂成形材料は、樹脂
成分、充填剤、その他の添加剤を配合し、ロールミル、
2軸混練機などで混練し、粉砕して製造することができ
る。
【0016】本発明のフェノール樹脂成形材料は、フェ
ノール樹脂として数平均分子量300〜500であるレ
ゾール型フェノール樹脂を使用し、さらに低分子ポリオ
レフィン化合物および1価の脂肪族アルコール類を配合
している。かかるフェノール樹脂成形材料は、100℃
における溶融粘度が102Pa・s以下であり、射出成形
機のシリンダ内で溶融粘度が低く、熱安定に優れてお
り、かつ射出時には余分な圧力を加えることなく、低い
圧力で金型キャビティに充填できるため、バリの発生を
著しく抑制できる。さらには射出成形機シリンダにおい
て70〜80℃の温度で可塑化が可能であるため、剪断
による発熱も小さく、より硬化反応の促進を抑制でき、
熱安定性が飛躍的に向上する。また、160〜200℃
の金型内では流動性及び硬化性が優れている。従って、
本発明のフェノール樹脂成形材料では、射出成形におい
て成形の条件幅が広く、連続成形性が良い。
【0019】
【実施例】以下実施例により本発明を説明する。配合に
おいて「部」は重量部である。表1に示す樹脂及び配合
にて、加熱ロールにより混練してフェノール樹脂成形材
料を得た。これらを用いて溶融粘度の測定及び射出成形
を行い、シリンダー内安定性、硬化性を評価した結果を
表1に併せて示す。
【0020】
【表1】
【0021】(測定方法) 1.溶融粘度:島津フローテスター(島津製作所CFT
−500C)によって測定したものを示した。 2.熱安定性:ラボプラストミル(東洋精機製作所製C
型)によって溶融から硬化までの時間を測定したもので
ある。 3.シリンダー内安定性:60φ×4mmのテストピー
ス(以下、テストピースと言う)を20ショット連続成
形(シリンダー温度90℃、金型温度175℃、以下、
成形は同条件)した後、計量した状態で放置しある時間
経過後に射出を行う。この放置時間を変えて成形した
時、溶融した材料が流動して金型内に十分充填すること
ができる最長の放置時間を求めた。 4.硬化性:射出成形後金型に保持する時間を変えて、
テストピース表面のふくれの有無を観察した。 5.射出圧力:テストピースに充填不足などの不良が生
じないで連続して成形できる、最低の射出圧力を射出成
形機の油圧ゲージ値で示した。 6.バリ発生:テストピースに発生するバリを目視によ
り判定した。
【0022】
【発明の効果】上記の実施例からも明らかなように、本
発明の方法に従って得られるフェノール樹脂成形材料は
溶融状態の流動性と熱安定性に富み、高温時の硬化性に
優れている。このため、射出成形において成形機シリン
ダー内で可塑化溶融樹脂の粘度上昇を抑え、かつ金型内
では急速に硬化するため成形性に優れている。さらには
低い圧力で射出成形が可能であるためバリの発生も抑え
ることができる。また、本発明で得られるような100
℃での溶融粘度が102Pa・s以下のフェノール樹脂成
形材料は、一般に熱可塑性樹脂成形材料の射出成形に用
いられる、1.5以上の圧縮比を有するスクリュー、ま
たは逆流防止リングを設けたスクリューを備えた射出成
形機でも同様に射出成形ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23:02)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)レゾール型フェノール樹脂、
    (b)低分子ポリオレフィン化合物、(c)1価の脂肪
    族アルコール類及び(d)充填材を含有するフェノール
    樹脂成形材料において、レゾール型フェノール樹脂の数
    平均分子量が300〜500であることを特徴とするフ
    ェノール樹脂成形材料。
  2. 【請求項2】 (b)低分子ポリオレフィン化合物が分
    子量500〜1500のポリエチレンである請求項1記
    載のフェノール樹脂成形材料。
  3. 【請求項3】 (c)1価の脂肪族アルコール類が炭
    素数5以下で沸点が80〜140℃である請求項1記載
    のフェノール樹脂成形材料。
JP10307296A 1996-04-25 1996-04-25 フェノール樹脂成形材料 Pending JPH09291196A (ja)

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