JP2000208938A - 多層基板の製造方法 - Google Patents

多層基板の製造方法

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JP2000208938A
JP2000208938A JP11009458A JP945899A JP2000208938A JP 2000208938 A JP2000208938 A JP 2000208938A JP 11009458 A JP11009458 A JP 11009458A JP 945899 A JP945899 A JP 945899A JP 2000208938 A JP2000208938 A JP 2000208938A
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insulating
hole
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flat plate
manufacturing
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JP11009458A
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Katsuhiro Yoneyama
勝廣 米山
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Sony Corp
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  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Printing Elements For Providing Electric Connections Between Printed Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、多層基板を構成する複数の絶縁性
平板を良好かつ容易に機械的及び電気的に接合すること
ができる多層基板の製造方法を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 マイカ材からなる絶縁性平板10上に配
線導体層12を形成し、乾燥、焼成する。絶縁性平板1
0上に受動素子を形成した後、低融点ガラスを主材料と
する透明又は半透明のガラスペーストからなる絶縁性接
合材14を全面塗布し、乾燥焼成する。絶縁性平板1
0、配線導体層12、及び絶縁性接合材14を貫通する
スルーホール用の穴16に導電性ペーストを埋め込み、
スルーホール部18を形成し、乾燥する。こうした絶縁
性平板10を複数枚積層した後、焼成し、積層された複
数枚の絶縁性平板10間に介在する絶縁性接合材14及
びスルーホール部18を溶融し、機械的及び電気的に接
合して、多層基板を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多層基板の製造方法
に係り、特に受動素子を内蔵した多層基板の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型軽量化の要求は、
特にパーソナル・コンピュータと通信の技術の上に立脚
したモバイル・コミニュケーション分野における高性能
化が進展する中で益々強いものとなっている。そして、
こうした電子機器の小型軽量化に伴い、電子機器に使用
される多層基板についても同様に小型軽量化の要望も強
くなってきた。このため、従来から、抵抗、コンデン
サ、インダクタ等の受動素子を多層基板の表層部や内層
部に形成して、その軽薄短小化を図ろうとする技術が開
発されてきた。
【0003】以下、受動素子を内蔵化した従来の多層基
板の製造方法を、図13〜図16を用いて説明する。こ
こで、図13〜図16は従来の受動素子を内蔵化した多
層基板の製造方法を説明するための工程断面図である。
【0004】手順−1 図13に示されるように、多層基板の各層を構成する絶
縁性平板として、例えばマイカ材からなる板厚10〜2
00μm程度の絶縁性平板50を使用する。なお、この
マイカ材からなる絶縁性平板50の代わりに、例えばガ
ラス材、ガラスエポキシなどの有機基板材等からなる穴
明け加工が可能な絶縁性平板を用いる場合もある。
【0005】そして、このマイカ材からなる絶縁性平板
50に、例えば穴径30mm〜300mm程度の複数の
スルーホール用の穴52を開口する。これらのスルーホ
ール用の穴52を開口する加工方法としては、例えばド
リルによる方法、金型による方法、サンドブラストによ
る方法、又はエキシマ、YAG、炭酸ガス等の各種のレ
ーザを用いてレーザ光を照射する方法等がある。
【0006】手順−2 図14に示されるように、絶縁性平板50に開口したス
ルーホール用の穴52に、例えばCu(銅)、Ag
(銀)、Ag−Pt(白金)、Ag−Pd(パラジウ
ム)、W(タングステン)、Mo(モリブデン)等の単
体又は混合体からなる導電性ペーストを埋め込んで、ス
ルーホール部54を形成すると同時に、絶縁性平板50
上に、この導電性ペーストからなる配線パターン、部品
ランド等の配線導体層56の形成する。
【0007】なお、これらスルーホール部54及び配線
導体層56を形成する方法としては、必要な部位に導体
層をメッキする方法や、半導体装置の製造プロセスに使
用するスパッタ法やCVD等により基板全面に導体層を
形成した後、エッチングによりパターニングする方法を
用いることも可能であるが、一般にはスクリーン印刷法
を用いる。
【0008】次いで、例えば温度100℃〜120℃程
度の熱処理を行い、導電性ペーストからなるスルーホー
ル部54及び配線導体層56を乾燥する。更に、その
後、例えば温度500℃〜600℃程度の熱処理を行
い、導電性ペーストからなるスルーホール部54及び配
線導体層56を焼成し固化する。こうして、塗布したま
まの状態では導電性を有しない導電性ペーストからなる
スルーホール部54及び配線導体層56を導電化する。
なお、絶縁性平板50をなすマイカ材の耐熱温度は、そ
の種類にもよるが、一般に550℃〜600℃程度であ
るため、この焼成し固化温度はマイカ材からなる絶縁性
平板50の耐熱温度よりも低くなるようにする。
【0009】手順−3 図示は省略するが、絶縁性平板50上に、コンデンサや
抵抗素子等の受動素子を形成する。即ち、印刷法を用い
て、絶縁性平板50上に下部電極を形成し、乾燥処理を
行った後、この下部電極上にバリアメタル層を形成し、
乾燥処理を行う。続いて、このバリアメタル層上に誘電
体層を形成し、乾燥処理を行い、更に、この誘電体層上
にバリアメタル層を形成し、乾燥処理を行った後、この
バリアメタル層上に上部電極を形成する。こうして、コ
ンデンサを形成する。
【0010】また、印刷法を用いて、絶縁性平板50上
に導体層を塗布し、2つの電極を相対して形成した後、
再びこれら2つの電極に接続する抵抗体を塗布し、抵抗
体層を形成する。場合によっては、抵抗体を塗布した後
に、乾燥させる工程を付加する。こうして、抵抗素子を
形成する。
【0011】手順−4 図15に示されるように、例えばスクリーン印刷法を用
いて、スルーホール部54を開口した状態で、絶縁性平
板50上に絶縁性接合材として例えば融点300℃〜4
00℃程度の低融点ガラスからなるガラスペースト58
を塗布する。
【0012】ここで、この低融点ガラスからなるガラス
ペースト58は、絶縁性平板50をなすマイカ材の耐熱
温度である550℃〜600℃程度よりも低い融点をも
つことを考慮して選択したものである。また、この低融
点ガラスからなるガラスペースト58は、接着温度に加
熱することにより何度でも軟化して、絶縁性平板50の
絶縁性接合材として機能する。また、同様に絶縁性平板
50に予め塗布焼成固化されたガラス面と接続する際の
絶縁性接合材としても機能するものである。
【0013】次いで、比較的低温における熱処理を行
い、スルーホール部54を開口した状態で絶縁性平板5
0上に塗布したガラスペースト58を乾燥し、更にその
後、比較的高温における熱処理を行い、焼成し固化す
る。
【0014】手順−5 図示は省略するが、絶縁性平板50上にガラスペースト
58を形成する際に開口されていたスルーホール部54
上に、スクリーン印刷法を用いて、導電性ペーストを追
加塗布する。こうして、追加塗布した導電性ペースト表
面の高さがガラスペースト58表面の高さよりも1μm
〜数μm程度高くなるようにする。続いて、例えば温度
100℃〜120℃程度の熱処理を行い、この追加塗布
した導電性ペーストを乾燥する。
【0015】手順−6 図16及びその部分拡大図である図17に示されるよう
に、スルーホール部54を開口した状態でガラスペース
ト58が塗布され、スルーホール部54上に導電性ペー
スト60が追加塗布された状態の絶縁性平板50を複数
枚積層する。
【0016】次いで、これら積層された複数枚の絶縁性
平板50に例えば温度500℃〜600℃程度の熱処理
を行って焼成する。そして、積層された複数枚の絶縁性
平板50間に介在する低融点ガラスからなるガラスペー
スト58及びスルーホール部54上に追加塗布された導
電性ペースト60を溶融すると共に、塗布したままの状
態では導電性を有しない導電性ペースト60を導電化す
る。
【0017】こうして、積層された複数枚の絶縁性平板
50間に介在する低融点ガラスからなるガラスペースト
58によって機械的に接合すると共に、スルーホール部
54上に追加塗布された導電性ペースト60によって電
気的に接合する。また、この熱処理の際、同時に積層さ
れた複数枚の絶縁性平板50に所定の圧力を加圧して、
その機械的及び電気的な接合を均一かつ強固なものにす
る。以上のような製造プロセスにより、抵抗素子やコン
デンサ等の受動素子が内蔵された多層基板が形成され
る。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来の多
層基板の製造方法においては、マイカ材からなる複数枚
の絶縁性平板50にそれぞれ複数のスルーホール用の穴
52を開口する加工を行ない、続いて、スクリーン印刷
法を用いて、導電性ペーストからなるスルーホール部5
4及び配線導体層56を形成した後、所定の温度におけ
る熱処理を行ってスルーホール部54及び配線導体層5
6を乾燥、焼成すると共に導電化し、続いて、絶縁性平
板50上にコンデンサや抵抗素子等の受動素子を形成
し、続いて、スクリーン印刷法を用いて、スルーホール
部54を開口した状態で絶縁性平板50上に低融点ガラ
スからなるガラスペースト58を塗布した後、所定の温
度における熱処理を行って乾燥、焼成して固化し、続い
て、スクリーン印刷法を用いて、スルーホール部54上
に導電性ペーストを追加塗布し、続いて、こうした複数
枚の絶縁性平板50を積層した後、所定の温度における
熱処理を行って低融点ガラスからなるガラスペースト5
8及びスルーホール部54上に追加塗布された導電性ペ
ーストを溶融して、積層された複数枚の絶縁性平板50
を機械的及び電気的に接合している。
【0019】そして、その際に、マイカ材からなる複数
枚の絶縁性平板50にそれぞれ複数のスルーホール用の
穴52を開口する加工を行なっているが、絶縁性平板5
0をなすマイカ材は劈開性の大きい材料であることか
ら、例えばドリル等を用いて穴明け加工する場合には、
スルーホール用の穴52の周辺が容易に劈開されてしま
う。
【0020】また、導電性ペーストからなるスルーホー
ル部54及び配線導体層56を形成する際、スルーホー
ル部54を開口した状態で絶縁性平板50上に低融点ガ
ラスからなるガラスペースト58を塗布する際、及びス
ルーホール部54上に導電性ペーストを追加塗布する際
に、それぞれスクリーン印刷法を用いているため、これ
らの各工程において、複数枚の絶縁性平板50ごとに印
刷用のスクリーンが必要となる。このため、スクリーン
に要する費用が増大したり、スクリーン印刷機もある程
度の台数を設置する必要が生じる。
【0021】また、複数枚の絶縁性平板50を積層した
後、所定の温度における熱処理を行う際に、低融点ガラ
スからなるガラスペースト58の溶融温度に達すると、
このガラスペースト58は液状となって周辺に流れ出
す。このため、スルーホール部54を開口した状態で絶
縁性平板50上に低融点ガラスからなるガラスペースト
58を塗布する際には、予めこのガラスペースト58の
溶融流出の影響を加味してその開口寸法を決定しなけれ
ばならない。
【0022】しかし、こうした配慮を払っていても、実
際には、上記図16のスルーホール部54を拡大した図
17に示されるように、スルーホール部54を開口した
状態で絶縁性平板50上にガラスペースト58を塗布す
る際に、印刷のずれが生じたり、複数枚の絶縁性平板5
0の積層後の熱処理を行う際に、ガラスペースト58が
予想以上に流出してスルーホール部54にまで滲んでき
たりするという事態がしばしば発生する。
【0023】こうした事態を完全に防止しようとして、
絶縁性平板50上にガラスペースト58を塗布する際の
スルーホール部54の開口寸法を余りに大きくとると、
絶縁性平板50上の配線パターン、部品ランド等の配線
導体層56やコンデンサ、抵抗素子等の受動素子の形成
領域が狭くなり、高密度な配線や受動素子の形成に支障
をきたす恐れが生じる。
【0024】また、積層された複数枚の絶縁性平板50
をその間に介在する低融点ガラスからなるガラスペース
ト58及びスルーホール部54によって機械的及び電気
的に接合する際に、スルーホール部54の高さがガラス
ペースト58の高さよりも1μm〜数μm程度高くなっ
ていることが望ましく、こうしたガラスペースト58の
高さとスルーホール部54の高さとの微妙な関係は、積
層された複数枚の絶縁性平板50間の電気的に接合特性
に特に影響し、多層基板の製造歩留まり及び信頼性に大
きな影響を及ぼすことになる。
【0025】ところが、スクリーン印刷法を用いて、ス
ルーホール部54を開口した状態で絶縁性平板50上に
低融点ガラスからなるガラスペースト58を塗布する場
合に、このガラスペースト58の高さをスルーホール部
54の高さよりも1μm〜数μm程度低くなるように膜
厚を制御して形成することは、実際には極めて困難であ
る。このため、上記のように、スルーホール部54を開
口した状態でガラスペースト58を形成した後、スルー
ホール部54上に導電性ペースト60を追加塗布する工
程を設けている。しかし、このことは、その分だけ工程
数の増加を招き、製造プロセスを複雑化することにな
る。
【0026】なお、複数枚の絶縁性平板50を積層する
前に、導電性ペーストからなるスルーホール部54は既
に比較的高温の熱処理により固化しており、複数枚の絶
縁性平板50を積層した後、所定の温度における熱処理
を行っても、スルーホール部54をなす導電性ペースト
が溶融することはないため、隣接する絶縁性平板50の
スルーホール部54同士が溶融して、電気的に接合する
ことはない。このことからも、隣接する絶縁性平板50
を電気的に接合するためには、スルーホール部54上へ
の電性ペースト60の追加塗布が必要となっている。
【0027】勿論、絶縁性平板50に開口したスルーホ
ール用の穴52に導電性ペーストを埋め込んでスルーホ
ール部54を形成した後の熱処理の際には、比較的低温
の熱処理によって導電性ペーストからなるスルーホール
部54を乾燥する程度に止どめておくと共に、スルーホ
ール部54を開口した状態で絶縁性平板50上に低融点
ガラスからなるガラスペースト58を塗布した後の熱処
理の際にも、比較的低温の熱処理によって低融点ガラス
からなるガラスペースト58を乾燥する程度に止どめて
おき、複数枚の絶縁性平板50を積層した後における熱
処理を行う際に、例えば温度500℃〜600℃程度の
熱処理により低融点ガラスからなるガラスペースト58
及び導電性ペーストからなるスルーホール部54を溶融
して、積層された複数枚の絶縁性平板50を機械的及び
電気的に接合する方法も試みられている。
【0028】しかし、この場合、導電性ペーストからな
るスルーホール部54を乾燥する程度に止どめておく熱
処理の温度と低融点ガラスからなるガラスペースト58
を乾燥する程度に止どめておく熱処理の温度を適正に管
理することは、実際には極めて困難である。
【0029】そこで本発明は、上記事情を鑑みてなされ
たものであり、多層基板を構成する複数の絶縁性平板を
良好かつ容易に機械的及び電気的に接合することができ
る多層基板の製造方法を提供することを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下の本発
明に係る多層基板の製造方法により達成される。即ち、
請求項1に係る多層基板の製造方法は、絶縁性平板上に
所定のパターンの配線導体層を形成する工程と、基体全
面に絶縁性接合材を塗布する工程と、これら絶縁性接合
材、配線導体層、及び絶縁性平板を貫通するスルーホー
ル用の穴を開口する工程と、このスルーホール用の穴に
導電性ペーストを充填してスルーホール部を形成する工
程と、絶縁性平板を複数枚積層し、スルーホール部及び
絶縁性接合材を介して、積層した複数枚の絶縁性平板を
電気的及び機械的に接合する工程とを有することを特徴
とする。
【0031】このように請求項1に係る多層基板の製造
方法においては、絶縁性平板上に配線導体層を形成し、
基体全面に絶縁性接合材を形成し、これら絶縁性接合
材、配線導体層、及び絶縁性平板を貫通するスルーホー
ル用の穴を開口し、このスルーホール用の穴に導電性ペ
ーストを充填してスルーホール部を形成することによ
り、スクリーン印刷法を用いる場合であっても、絶縁性
平板上に配線導体層を形成するための印刷用のスクリー
ンが必要となるだけで、従来の場合に必要とされたスル
ーホール部を開口して絶縁性平板上に絶縁性接合材を塗
布する際のスクリーンやスルーホール部上に導電性ペー
ストを追加塗布する際のスクリーンが不要となるため、
スクリーンに要する費用が減少し、スクリーン印刷機の
設置台数も低減される。
【0032】また、絶縁性接合材、配線導体層、及び絶
縁性平板を貫通するスルーホール用の穴を開口した後、
このスルーホール用の穴に導電性ペーストを充填してス
ルーホール部を形成することにより、従来のようにスル
ーホール部を形成した後、このスルーホール部を開口し
て絶縁性平板上に絶縁性接合材を塗布する工程が不要と
なるため、その際に問題となった絶縁性接合材の印刷ず
れの発生が防止されると共に、その後の熱処理の際の絶
縁性接合材のスルーホール部への滲みの発生も防止され
る。
【0033】また、絶縁性平板の材料として例えばマイ
カ材のような極めて劈開性の大きい基板材料を用いた場
合であっても、例えばドリル等を用いる穴明け加工を行
う際に、絶縁性平板が絶縁性接合材により被覆されてい
るために、開口されるスルーホール用の穴の周辺に劈開
を生じることが防止される。
【0034】また、絶縁性接合材、配線導体層、及び絶
縁性平板を貫通するスルーホール用の穴を開口すること
により、絶縁性平板に開口されたスルーホール部の径と
絶縁性接合材に開口されたスルーホール部の径とが等し
くなり、従来のようにスルーホール部を形成した後、こ
のスルーホール部を開口して絶縁性平板上に絶縁性接合
材を塗布する際の絶縁性接合材の開口部の径と比較する
と、絶縁性接合材に開口されたスルーホール部の径が十
分に小さくなるため、絶縁性平板上に配線導体層や受動
素子を形成するための領域が十分に確保され、多層基板
における配線等の高密度化に寄与する。
【0035】また、請求項2に係る多層基板の製造方法
は、上記請求項1に係る多層基板の製造方法において、
絶縁性接合材、配線導体層、及び絶縁性平板を貫通する
スルーホール用の穴に導電性ペーストを充填してスルー
ホール部を形成する際に、このスルーホール部の表面が
絶縁性接合材の表面よりも高くなるようにする構成とす
ることにより、スルーホール部及び絶縁性接合材を介し
て積層した複数枚の絶縁性平板を電気的及び機械的に接
合する際の特に電気的な接合特性が良好になり、多層基
板の製造歩留りや信頼性が向上する。
【0036】しかも、この場合、絶縁性接合材、配線導
体層、及び絶縁性平板を貫通するスルーホール用の穴に
導電性ペーストを充填してスルーホール部を形成するた
め、従来のようにスルーホール部を形成した後、このス
ルーホール部を開口して絶縁性平板上に絶縁性接合材を
塗布する場合と比較すると、絶縁性接合材の表面の高さ
に対するスルーホール部の表面の高さの微妙な調整が可
能になるため、スルーホール部の表面が絶縁性接合材の
表面よりも高くなるようにすることは容易に達成され
る。
【0037】また、従来のようにスルーホール部の表面
を絶縁性接合材の表面よりも高くするためにスルーホー
ル部上に導電性ペーストを追加塗布する工程が不要とな
ることから、工程が簡略化される。
【0038】なお、上記請求項1に係る多層基板の製造
方法において、複数枚の絶縁性平板を電気的及び機械的
に接合する際には、スルーホール部及び絶縁性接合材を
介して互いに隣接する絶縁性平板を密着した後、所定の
温度にまで加熱し加圧して、スルーホール部及び絶縁性
接合材を溶融させると共に、スルーホール部を導電化さ
せることが好適である。
【0039】また、上記請求項1に係る多層基板の製造
方法において、絶縁性平板として例えばマイカ材のよう
な劈開性を有する材料からなる場合には、前述したよう
に、例えばドリル等を用いる穴明け加工を行う際に、絶
縁性平板が絶縁性接合材により被覆されているために、
開口されるスルーホール用の穴の周辺に劈開を生じるこ
とが防止されるといった作用が十全に発揮される。
【0040】但し、上記請求項1に係る多層基板の製造
方法は、絶縁性平板として例えばマイカ材のような劈開
性を有する材料からなる絶縁性平板を用いる場合に限定
されるものではなく、例えばガラス材やガラスエポキシ
等の有機基板材であって、穴明け加工が可能な材料から
なる絶縁性平板を用いてもよい。
【0041】また、請求項6に係る多層基板の製造方法
は、絶縁性平板に第1のスルーホール用の穴を開口する
工程と、この絶縁性平板に開口した第1のスルーホール
用の穴に導電性ペーストを充填して第1のスルーホール
部を形成すると共に、絶縁性平板上に所定のパターンの
配線導体層を形成する工程と、基体全面に絶縁性接合材
を形成する工程と、第1のスルーホール部上の絶縁性接
合材に第2のスルーホール用の穴を開口する工程と、こ
の第2のスルーホール用の穴に導電性ペーストを充填し
て第1のスルーホール部に接続する第2のスルーホール
部を形成する工程と、絶縁性平板を複数枚積層し、第2
のスルーホール部及び絶縁性接合材を介して、積層した
複数枚の前記絶縁性平板を電気的及び機械的に接合する
工程とを有することを特徴とする。
【0042】このように請求項6に係る多層基板の製造
方法においては、絶縁性平板に第1のスルーホール用の
穴を開口し、この第1のスルーホール用の穴に導電性ペ
ーストを充填して第1のスルーホール部を形成すると共
に、絶縁性平板上に配線導体層を形成し、基体全面に絶
縁性接合材を形成し、第1のスルーホール部上の絶縁性
接合材に第2のスルーホール用の穴を開口し、この第2
のスルーホール用の穴に導電性ペーストを充填して第1
のスルーホール部に接続する第2のスルーホール部を形
成することにより、スクリーン印刷法を用いる場合であ
っても、絶縁性平板上に配線導体層を形成するための印
刷用のスクリーンが必要となるだけである。このため、
従来の場合に必要とされたスルーホール部を開口して絶
縁性平板上に絶縁性接合材を塗布する際のスクリーンや
スルーホール部上に導電性ペーストを追加塗布する際の
スクリーンが不要となることから、スクリーンに要する
費用が減少し、スクリーン印刷機の設置台数も低減され
る。
【0043】また、基体全面に絶縁性接合材を形成した
後、第1のスルーホール部上の絶縁性接合材に第2のス
ルーホール用の穴を開口することにより、従来のように
スルーホール部を形成した後、このスルーホール部を開
口して絶縁性平板上に絶縁性接合材を塗布する工程が不
要となるため、その際に問題となった絶縁性接合材の印
刷ずれの発生が防止されると共に、その後の熱処理の際
の絶縁性接合材のスルーホール部への滲みの発生が防止
される。
【0044】また、第1のスルーホール部上の絶縁性接
合材に第2のスルーホール用の穴を開口する際の穴明け
加工を高い精度で行うことが可能になり、従来のように
スルーホール部を形成した後、このスルーホール部を開
口して絶縁性平板上に絶縁性接合材を塗布する際の絶縁
性接合材の開口部の径と比較すると、絶縁性接合材に開
口された第2のスルーホール用の穴の径が十分に小さく
なるため、絶縁性平板上に配線導体層を形成するための
領域が十分に確保され、多層基板における配線の高密度
化に寄与する。
【0045】また、請求項7に係る多層基板の製造方法
は、上記請求項6に係る多層基板の製造方法において、
絶縁性接合材に開口した第2のスルーホール用の穴に導
電性ペーストを充填して第1のスルーホール部に接続す
る第2のスルーホール部を形成する際に、第2のスルー
ホール部の表面が絶縁性接合材の表面よりも高くなるよ
うにする構成とすることにより、スルーホール部及び絶
縁性接合材を介して積層した複数枚の絶縁性平板を電気
的及び機械的に接合する際の特に電気的な接合特性が良
好になり、多層基板の製造歩留りや信頼性が向上する。
【0046】しかも、この場合、絶縁性接合材に開口し
た第2のスルーホール用の穴に導電性ペーストを充填し
て第1のスルーホール部に接続する第2のスルーホール
部を形成するため、従来のようにスルーホール部を形成
した後、このスルーホール部を開口して絶縁性平板上に
絶縁性接合材を塗布する場合と比較すると、絶縁性接合
材の表面の高さに対する第2のスルーホール部の表面の
高さの微妙な調整が可能になるため、第2のスルーホー
ル部の表面が絶縁性接合材の表面よりも高くなるように
することは容易に達成される。また、従来のように、ス
ルーホール部の表面を絶縁性接合材の表面よりも高くす
るためにスルーホール部上に導電性ペーストを追加塗布
する工程が不要となることから、工程が簡略化される。
【0047】なお、上記請求項6に係る多層基板の製造
方法において、複数枚の絶縁性平板を電気的及び機械的
に接合する際には、第2のスルーホール部及び絶縁性接
合材を介して互いに隣接する絶縁性平板を密着した後、
所定の温度にまで加熱し加圧して、第2のスルーホール
部及び絶縁性接合材を溶融させると共に、第2のスルー
ホール部を導電化させることが好適である。
【0048】また、上記請求項6に係る多層基板の製造
方法において、絶縁性平板としてセラミック材料からな
る絶縁性平板を用いる場合には、グリーンシートの段階
では容易に穴明け加工が可能であるが、グリーンシート
からなる絶縁性平板上に配線導体層や絶縁性接合材を形
成した後、焼成を行った場合には、セラミック材料から
なる絶縁性平板の硬度は極めて高くなり、例えばドリル
等を用いる機械加工等によっては容易に穴明けを行うこ
とが困難になる。このため、穴明け加工が容易なグリー
ンシートの段階で第1のスルーホール用の穴を開口し、
この第1のスルーホール用の穴に導電性ペーストを充填
して第1のスルーホール部を形成すると共に、絶縁性平
板上に配線導体層を形成し、更に基体全面に絶縁性接合
材を形成した後に焼成を行うこととし、この焼成後の絶
縁性接合材に第2のスルーホール用の穴を開口し、この
第2のスルーホール用の穴に導電性ペーストを充填して
第1のスルーホール部に接続する第2のスルーホール部
を形成することは容易に実現されるため、前述した上記
請求項6の作用が十全に発揮される。
【0049】また、上記請求項1又は6に係る多層基板
の製造方法において、絶縁性接合材としては、低温融点
ガラス、ポリイミド、エポキシ樹脂、又はアルミナ、ガ
ラスセラミック、窒化アルミニウム、窒化珪素、若しく
はジルコニウム、若しくはこれらの混合体を所定の溶剤
によってペースト状に混練したものを用いることが好適
である。
【0050】また、上記請求項1又は6に係る多層基板
の製造方法において、絶縁性接合材が透明又は半透明で
あることが望ましい。例えば透明又は半透明な低温融点
ガラスを用いる場合には、絶縁性接合材、配線導体層、
及び絶縁性平板を貫通するスルーホール用の穴を開口す
る際に、絶縁性平板上に既に形成した配線導体層を目標
位置として認識して穴明け加工が可能になるため、スル
ーホール用の穴の位置ずれが抑制される。また、第1の
スルーホール部上の絶縁性接合材に第2のスルーホール
用の穴を開口する際にも、第1のスルーホール部を目標
位置として認識して穴明け加工が可能になるため、第2
のスルーホール用の穴の位置ずれが抑制される。
【0051】また、上記請求項1又は6に係る多層基板
の製造方法において、導電性ペーストとして、銅、銀、
銀と白金との合金、銀とパラジウムとの合金、モリブデ
ン、若しくはタングステン、又はこれらの混合体を主成
分とする導電性材料を所定の溶剤によってペースト状に
混練したものを用いることが好適である。
【0052】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の実施の形態を説明する。 (第1の実施形態)図1〜図4、及び図6はそれぞれ本
発明の第1の実施形態に係る多層基板の製造プロセスを
説明するための工程断面図であり、図5は本発明の第1
の実施形態に係る多層基板の製造プロセスの変形例を説
明するための工程断面図であり、図7は図6の工程断面
図の部分拡大図である。
【0053】手順−1 図1に示されるように、多層基板の各層を構成する絶縁
性平板として、例えばマイカ材からなる板厚10〜20
0μm程度の絶縁性平板10を使用する。なお、このマ
イカ材からなる絶縁性平板10の代わりに、例えばガラ
ス材、ガラスエポキシなどの有機基板材等からなる穴明
け加工が可能な絶縁性平板を用いてもよい。
【0054】そして、スクリーン印刷法を用いて、この
マイカ材からなる絶縁性平板10上に、例えばCu、A
g、Ag−Pt、Ag−Pd、W、Mo等の単体又は混
合体からなる導電性ペーストからなる配線パターン、部
品ランド等の配線導体層12の形成する。なお、この配
線導体層12を形成する方法としては、スクリーン印刷
法以外にも、例えば必要な部位に導体層をメッキする方
法や、半導体装置の製造プロセスに使用するスパッタ法
やCVD等により基板全面に導体層を形成した後、エッ
チングによりパターニングする方法も可能である。
【0055】次いで、例えば温度100℃〜120℃程
度の熱処理を行い、導電性ペーストからなる配線導体層
12を乾燥する。更に、その後、例えば温度500℃〜
600℃程度の熱処理を行い、この配線導体層12を焼
成し固化する。こうして、塗布したままの状態では導電
性を有しない導電性ペーストからなる配線導体層12を
導電化する。なお、絶縁性平板10をなすマイカ材の耐
熱温度は、その種類にもよるが、一般に550℃〜60
0℃程度であるため、このときの焼成温度はマイカ材か
らなる絶縁性平板10の耐熱温度よりも低くなるように
する。
【0056】手順−2 図示は省略するが、絶縁性平板10上に、コンデンサや
抵抗素子等の受動素子を形成する。即ち、印刷法を用い
て、絶縁性平板10上に下部電極を形成し、乾燥処理を
行った後、この下部電極上にバリアメタル層を形成し、
乾燥処理を行う。続いて、このバリアメタル層上に誘電
体層を形成し、乾燥処理を行い、更に、この誘電体層上
にバリアメタル層を形成し、乾燥処理を行った後、この
バリアメタル層上に上部電極を形成する。こうして、コ
ンデンサを形成する。
【0057】また、印刷法を用いて、絶縁性平板10上
に導体層を塗布し、2つの電極を相対して形成した後、
再びこれら2つの電極に接続する抵抗体を塗布し、抵抗
体層を形成する。場合によっては、抵抗体を塗布した後
に、乾燥させる工程を付加する。こうして、抵抗素子を
形成する。
【0058】手順−3 図2に示されるように、配線導体層12及び受動素子
(図示せず)が形成されている絶縁性平板10上に、例
えば融点300℃〜400℃程度の低融点ガラスを主材
料とする透明又は半透明のガラスペーストからなる絶縁
性接合材14を全面塗布する。
【0059】ここで、この低融点ガラスを主材料とする
ガラスペーストからなる絶縁性接合材14は、絶縁性平
板10をなすマイカ材の耐熱温度である550℃〜60
0℃程度よりも低い融点をもつことを考慮して選択した
ものである。また、この低融点ガラスを主材料とするガ
ラスペーストからなる絶縁性接合材14は、接着温度に
加熱することにより何度でも軟化して、絶縁性平板10
の接合材として機能する。また、同様に絶縁性平板10
に予め塗布焼成固化されたガラス面と接続する際の接合
材としても機能する。
【0060】なお、ガラス材料の種類によっては、一度
その接着温度に昇温して冷却して固化した場合に、再度
その接着温度に昇温しても軟化しない結晶化ガラス等が
存在するので注意が必要である。但し、こうした結晶化
ガラスを、絶縁性平板10上に形成したコンデンサや抵
抗素子等の受動素子の保護する手段やこれらの受動素子
と絶縁性平板10表面との段差を解消する手段に使用
し、この結晶化ガラス及び絶縁性平板10の絶縁性接合
材として低融点ガラスを主材料とするガラスペーストを
使用するなど、多層基板の構造や製造プロセスによって
は、2種のガラス材料からなる絶縁性接合材を効果的に
使用することも考えられる。
【0061】次いで、比較的低温における熱処理を行
い、絶縁性平板10上に全面塗布した低融点ガラスを主
材料とする透明又は半透明のガラスペーストからなる絶
縁性接合材14を乾燥する。更にその後、比較的高温に
おける熱処理を行い、絶縁性接合材14を焼成し固化す
る。
【0062】手順−4 図3に示されるように、マイカ材からなる絶縁性平板1
0、配線導体層12、及び絶縁性接合材14を貫通する
例えば穴径30mm〜300mm程度の複数のスルーホ
ール用の穴16を開口する。
【0063】このとき、絶縁性接合材14が透明又は半
透明であることから、この絶縁性接合材14を透して絶
縁性平板10上に形成されている配線導体層12を目標
位置として認識して、穴明け加工する複数のスルーホー
ル用の穴16の位置合わせを高精度に行う。
【0064】なお、これらのスルーホール用の穴16を
開口する加工方法としては、例えばドリルを用いる方
法、金型を用いる方法、サンドブラストを用いる方法、
又はエキシマ、YAG、炭酸ガス等の各種のレーザを用
いてレーザ光を照射する方法等がある。
【0065】手順−5 図4に示されるように、絶縁性平板10、配線導体層1
2、及び絶縁性接合材14を貫通するスルーホール用の
穴16に、例えばCu、Ag、Ag−Pt、Ag−P
d、W、Mo等の単体又は混合体からなる導電性ペース
トを埋め込んで、スルーホール部18を形成する。そし
て、このとき、このスルーホール部18の表面が絶縁性
接合材14の表面よりも1μm〜数μm程度高くなるよ
うに制御する。
【0066】ここで、これらスルーホール部18を形成
する方法としては、必要な部位に導体層をメッキする方
法やスクリーン印刷法を用いる方法があるが、いずれの
方法を用いても、絶縁性接合材14の表面に対するスル
ーホール部18の表面の高さの微妙な調整が可能になる
ため、スルーホール部18の表面が絶縁性接合材14の
表面よりも高くなるように制御することは容易に可能で
ある。
【0067】続いて、例えば温度100℃〜120℃程
度の熱処理を行い、導電性ペーストからなるスルーホー
ル部18を乾燥する。そして、このスルーホール部18
形成後の熱処理は、スルーホール部18を乾燥する段階
で止めておき、スルーホール部18を焼成し固化する程
の高温の熱処理は行わないでおく。
【0068】なお、図5に示されるように、この工程の
変形例として、スルーホール部18を形成した後、この
スルーホール部18表面上に、同じ導電性ペーストから
なるスルーホール受けランド20を形成してもよい。
【0069】手順−6 図6及び図7に示されるように、絶縁性接合材14が全
面形成されると共に、その絶縁性接合材14等を貫通す
るスルーホール部18が形成された状態の絶縁性平板1
0を複数枚積層する。
【0070】次いで、これら積層された複数枚の絶縁性
平板10に例えば温度500℃〜600℃程度の熱処理
を行って焼成する。そして、積層された複数枚の絶縁性
平板10間に介在する低融点ガラスを主材料とするガラ
スペーストからなる絶縁性接合材14及び導電性ペース
トからなるスルーホール部18を溶融すると共に、塗布
したままの状態では導電性を有しない導電性ペーストか
らなるスルーホール部18を導電化する。
【0071】こうして、積層された複数枚の絶縁性平板
10を、その間に介在する低融点ガラスを主材料とする
ガラスペーストからなる絶縁性接合材14によって機械
的に接合すると共に、導電性ペーストからなるスルーホ
ール部18によって電気的に接合する。また、この熱処
理の際に、同時に積層された複数枚の絶縁性平板10に
所定の圧力を加圧して、その機械的及び電気的な接合を
均一かつ強固なものにする。このような製造プロセスに
より、抵抗素子やコンデンサ等の受動素子が内蔵された
多層基板を形成する。
【0072】以上のように本実施形態によれば、絶縁性
接合材14は絶縁性平板10上に全面塗布する。また、
スルーホール部18はその表面が絶縁性接合材14の表
面よりも高くなるように制御して形成することにより、
スルーホール部18上に導電性ペーストを追加塗布する
工程は不要となる。このため、スクリーン印刷法を用い
る場合、絶縁性平板10上に所定のパターンの配線導体
層12を形成するための印刷用のスクリーンが必要とな
るだけで、従来の場合に必要とされたスルーホール部を
開口して絶縁性平板上に絶縁性接合材を塗布する際のス
クリーンやスルーホール部上に導電性ペーストを追加塗
布する際のスクリーンが不要となる。従って、スクリー
ンに要する費用を減少させ、スクリーン印刷機の設置台
数も低減することが可能になり、製造コストを低下させ
ることができる。
【0073】また、配線導体層12が形成されている絶
縁性平板10上に絶縁性接合材14を全面塗布した後、
これらの絶縁性接合材14、配線導体層12、及び絶縁
性平板10を貫通するスルーホール用の穴16を開口す
ることにより、従来のようにスルーホール部を形成した
後、このスルーホール部を開口して絶縁性平板上に絶縁
性接合材を塗布する工程が不要となるため、その際に問
題となった絶縁性接合材の印刷ずれの発生を防止すると
共に、その後の熱処理の際の絶縁性接合材のスルーホー
ル部への滲みの発生を防止することも可能になる。従っ
て、多層基板の信頼性を向上させることができる。
【0074】また、絶縁性平板10の材料として極めて
劈開性の大きいマイカ材を用いているが、例えばドリル
等を用いて穴径30mm〜300mm程度の複数のスル
ーホール用の穴16を開口する穴明け加工を行う際に
は、絶縁性平板10全面が絶縁性接合材14により被覆
されているために、開口されるスルーホール用の穴16
の周辺に劈開が生じることを防止することができる。従
って、多層基板の信頼性を向上させることができる。
【0075】また、スルーホール用の穴16を開口する
穴明け加工を行う際、低融点ガラスを主材料とするガラ
スペーストからなる絶縁性接合材14が透明又は半透明
であることから、この絶縁性接合材14を透して絶縁性
平板10上に形成されている配線導体層12を目標位置
として認識することができるため、穴明け加工する複数
のスルーホール用の穴16の位置ずれを抑制し、高精度
な位置合わせを行うことができる。
【0076】また、絶縁性平板10、配線導体層12、
及び絶縁性接合材14を貫通する複数のスルーホール用
の穴16を開口することにより、絶縁性平板10を貫通
するスルーホール部18の径と絶縁性接合材14を貫通
するスルーホール部18の径とは例えば径30mm〜3
00mm程度と等しくなる。このため、従来のようにス
ルーホール部を形成した後、このスルーホール部を開口
して絶縁性平板上に絶縁性接合材を塗布する際の絶縁性
接合材の開口部の径と比較すると、絶縁性接合材14に
開口されたスルーホール用の穴16の径が十分に小さく
なる。従って、絶縁性平板10上に配線導体層12や受
動素子を形成するための領域を十分に確保することが可
能になり、多層基板における配線等の高密度化に寄与す
ることができる。
【0077】また、絶縁性平板10、配線導体層12、
及び絶縁性接合材14を貫通するスルーホール用の穴1
6に導電性ペーストを埋め込んで、スルーホール部18
を形成する際には、このスルーホール部18の表面が絶
縁性接合材14の表面よりも1μm〜数μm程度高くな
るように容易に制御することが可能なことから、複数枚
の絶縁性平板10を積層し、スルーホール部18及び絶
縁性接合材14を介して電気的及び機械的に接合する際
に、特に電気的な接合特性を良好に確保することが可能
になる。このため、多層基板の製造歩留りや信頼性を向
上させることができる。
【0078】また、従来のようにスルーホール部の表面
を絶縁性接合材の表面よりも高くするためにスルーホー
ル部上に導電性ペーストを追加塗布する工程が不要とな
ることから、工程が簡略化され、製造コストを低下させ
ることができる。
【0079】なお、上記第1の実施形態においては、絶
縁性平板10の材料としてマイカ材を用いており、この
マイカ材の代わりに、例えばガラス材、ガラスエポキシ
などの有機基板材等を用いることも可能であるが、多層
基板材料の主流をなすセラミックス材を用いる場合に
は、ある問題を生じる。
【0080】即ち、上記図1に示す工程において、絶縁
性平板10上に導電性ペーストからなる配線導体層12
の形成した後、例えば温度100℃〜120℃程度の熱
処理によって乾燥し、更に例えば温度500℃〜600
℃程度の熱処理によって焼成していることから、絶縁性
平板10の材料としてマイカ材の代わりにセラミックス
材を用いると、この温度500℃〜600℃程度の熱処
理によって焼成する際に硬度が極めて高くなる。このた
め、上記図3に示す工程において、絶縁性平板10、配
線導体層12、及び絶縁性接合材14を貫通するスルー
ホール用の穴16を開口する際に、この穴明け加工が殆
ど不可能になる。
【0081】従って、多層基板材料の主流をなすセラミ
ックス材を絶縁性平板10の材料として用いる場合に
は、上記第1の実施形態を適用することが困難である。
そこで、セラミックス材を絶縁性平板の材料として用い
る場合に適合するものとして、次に説明する第2の実施
形態がある。
【0082】(第2の実施形態)図8〜図12はそれぞ
れ本発明の第2の実施形態に係る多層基板の製造プロセ
スを説明するための工程断面図である。
【0083】手順−1 図8に示されるように、多層基板の各層を構成する絶縁
性平板として、例えばAlN(窒化アルミニウム)、高
純度アルミナ、ガラスセラミックス、ジルコニア等のセ
ラミックスを材料とする板厚10〜250μm程度のグ
リーンシートからなる絶縁性平板30を使用する。な
お、このセラミックス材からなる絶縁性平板30の代わ
りに、例えばマイカ材、ガラス材、ガラスエポキシなど
の有機基板材等からなる穴明け加工が可能な絶縁性平板
を用いてもよい。
【0084】そして、このグリーンシートからなる絶縁
性平板30に、例えば穴径50mm〜200mm程度の
複数の第1のスルーホール用の穴32を開口する。これ
らの第1のスルーホール用の穴32を開口する加工方法
としては、例えばドリルを用いる方法、金型を用いる方
法、サンドブラストを用いる方法、又はエキシマ、YA
G、炭酸ガス等の各種のレーザを用いてレーザ光を照射
する方法等がある。
【0085】手順−2 図9に示されるように、絶縁性平板30に開口した第1
のスルーホール用の穴32に、例えばCu、Ag、Ag
−Pt、Ag−Pd、W、Mo等の単体又は混合体から
なる導電性ペーストを埋め込んで、第1のスルーホール
部34を形成すると同時に、絶縁性平板30上に、この
導電性ペーストからなる配線パターン、部品ランド等の
配線導体層36を形成する。
【0086】なお、これら第1のスルーホール部34及
び配線導体層36を形成する方法としては、必要な部位
に導体層をメッキする方法や、半導体装置の製造プロセ
スに使用するスパッタ法やCVD等により基板全面に導
体層を形成した後、エッチングによりパターニングする
方法も可能であるが、一般にはスクリーン印刷法を用い
る。
【0087】次いで、例えば温度100℃〜120℃程
度の熱処理を行い、導電性ペーストからなる第1のスル
ーホール部34及び配線導体層36を乾燥する。更に、
その後、例えば温度400℃〜500℃程度の熱処理を
行い、グリーンシートからなる絶縁性平板30、導電性
ペーストからなる第1のスルーホール部34、及び配線
導体層36を焼成し固化する。こうして、塗布したまま
の状態では導電性を有しない導電性ペーストからなる第
1のスルーホール部34及び配線導体層36を導電化す
る。
【0088】手順−3 図示は省略するが、絶縁性平板30上に、コンデンサや
抵抗素子等の受動素子を形成する。即ち、印刷法を用い
て、絶縁性平板30上に下部電極を形成し、乾燥処理を
行った後、この下部電極上にバリアメタル層を形成し、
乾燥処理を行う。続いて、このバリアメタル層上に誘電
体層を形成し、乾燥処理を行い、更に、この誘電体層上
にバリアメタル層を形成し、乾燥処理を行った後、この
バリアメタル層上に上部電極を形成する。こうして、コ
ンデンサを形成する。
【0089】また、印刷法を用いて、絶縁性平板30上
に導体層を塗布し、2つの電極を相対して形成した後、
再びこれら2つの電極に接続する抵抗体を塗布し、抵抗
体層を形成する。場合によっては、抵抗体を塗布した後
に、乾燥させる工程を付加する。こうして、抵抗素子を
形成する。
【0090】手順−4 図10に示されるように、第1のスルーホール部34、
配線導体層36、及び受動素子(図示せず)が形成され
ている絶縁性平板30上に、例えば融点300℃〜40
0℃程度の低融点ガラスを主材料とする透明又は半透明
のガラスペーストからなる絶縁性接合材38を全面塗布
する。
【0091】ここで、この低融点ガラスを主材料とする
ガラスペーストからなる絶縁性接合材38は、接着温度
に加熱することにより何度でも軟化して、絶縁性平板3
0の接合材として機能する。また、同様に絶縁性平板3
0に予め塗布焼成固化されたガラス面と接続する際の接
合材としても機能する。
【0092】なお、ガラス材料の種類によっては、一度
その接着温度に昇温して冷却して固化した場合に、再度
その接着温度に昇温しても軟化しない結晶化ガラス等が
存在するので注意が必要である。但し、こうした結晶化
ガラスを、絶縁性平板30上に形成したコンデンサや抵
抗素子等の受動素子の保護する手段やこれらの受動素子
と絶縁性平板30表面との段差を解消する手段に使用
し、この結晶化ガラス及び絶縁性平板30の絶縁性接合
材として低融点ガラスを主材料とするガラスペーストを
使用するなど、多層基板の構造や製造プロセスによって
は、2種のガラス材料からなる絶縁性接合材を効果的に
使用することも考えられる。
【0093】次いで、比較的低温における熱処理を行
い、絶縁性平板30上に全面塗布した低融点ガラスを主
材料とする透明又は半透明のガラスペーストからなる絶
縁性接合材38を乾燥する。更にその後、比較的高温に
おける熱処理を行い、絶縁性接合材38を焼成し固化す
る。
【0094】手順−5 図11に示されるように、第1のスルーホール部34上
の絶縁性接合材に第2のスルーホール用の穴40を開口
して、第1のスルーホール部34表面を露出させる。こ
のとき、絶縁性接合材38が透明又は半透明であること
から、この絶縁性接合材38を透して第1のスルーホー
ル部34を目標位置として認識して、穴明け加工する第
2のスルーホール用の穴40の位置ずれを抑制し、高精
度な位置合わせを行う。
【0095】なお、これらの第2のスルーホール用の穴
40を開口する加工方法としては、第1のスルーホール
用の穴14を開口する場合と同様、例えばドリルを用い
る方法、金型を用いる方法、サンドブラストを用いる方
法、又はエキシマ、YAG、炭酸ガス等の各種のレーザ
を用いてレーザ光を照射する方法等がある。
【0096】手順−6 図12に示されるように、第2のスルーホール用の穴4
0に、例えばCu、Ag、Ag−Pt、Ag−Pd、
W、Mo等の単体又は混合体からなる導電性ペーストを
埋め込んで、第1のスルーホール部34に接続する第2
のスルーホール部42を形成する。但し、この第2のス
ルーホール部42は第1のスルーホール部34と同一材
料を使用することが望ましい。そして、このとき、この
第2のスルーホール部42の表面が絶縁性接合材38の
表面よりも1μm〜数μm程度高くなるように制御す
る。こうして、絶縁性平板30を貫通する第1のスルー
ホール部34と絶縁性接合材38を貫通する第2のスル
ーホール部42とから、絶縁性平板30及び絶縁性接合
材38を貫通するスルーホール部44を形成する。
【0097】ここで、これら第2のスルーホール部42
を形成する方法としては、必要な部位に導体層をメッキ
する方法やスクリーン印刷法を用いる方法があるが、い
ずれの方法を用いても、絶縁性接合材38の表面の高さ
に対する第2のスルーホール部42の表面の高さの微妙
な調整が可能になるため、第2のスルーホール部42の
表面、即ちスルーホール部44の表面が絶縁性接合材3
8の表面よりも高くなるように制御することは容易に可
能である。
【0098】続いて、例えば温度100℃〜120℃程
度の熱処理を行い、導電性ペーストからなるスルーホー
ル部44のうちの第2のスルーホール部42を乾燥す
る。そして、この第2のスルーホール部42形成後の熱
処理は、第2のスルーホール部42を乾燥する段階で止
めておき、第2のスルーホール部42を焼成し固化する
程の高温の熱処理は行わないでおく。
【0099】手順−7 図示はしないが、絶縁性接合材38が全面形成されると
共に、その絶縁性接合材38等を貫通するスルーホール
部44が形成された状態の絶縁性平板30を複数枚積層
する。
【0100】次いで、これら積層された複数枚の絶縁性
平板30に、例えば温度400℃〜500℃程度の熱処
理を行って焼成する。そして、積層された複数枚の絶縁
性平板30間に介在する低融点ガラスを主材料とするガ
ラスペーストからなる絶縁性接合材38及び導電性ペー
ストからなるスルーホール部18の第2のスルーホール
部42を溶融すると共に、塗布したままの状態では導電
性を有しない導電性ペーストからなる第2のスルーホー
ル部42を導電化する。
【0101】こうして、積層された複数枚の絶縁性平板
30を、その間に介在する低融点ガラスを主材料とする
ガラスペーストからなる絶縁性接合材38によって機械
的に接合すると共に、導電性ペーストからなるスルーホ
ール部44によって電気的に接合する。また、この熱処
理の際に、同時に積層された複数枚の絶縁性平板30に
所定の圧力を加圧して、その機械的及び電気的な接合を
均一かつ強固なものにする。このような製造プロセスに
より、抵抗素子やコンデンサ等の受動素子が内蔵された
多層基板を形成する。
【0102】以上のように本実施形態によれば、絶縁性
接合材38は絶縁性平板30上に全面塗布する。また、
第2のスルーホール部42はその表面が絶縁性接合材3
8の表面よりも高くなるように制御して形成することに
より、第2のスルーホール部42上に導電性ペーストを
追加塗布する工程は不要となる。このため、スクリーン
印刷法を用いる場合、絶縁性平板30に第1のスルーホ
ール部34及び配線導体層36を形成するための印刷用
のスクリーンが必要となるだけで、従来の場合に必要と
されたスルーホール部を開口して絶縁性平板上に絶縁性
接合材を塗布する際のスクリーンやスルーホール部上に
導電性ペーストを追加塗布する際のスクリーンが不要と
なる。従って、スクリーンに要する費用を減少させ、ス
クリーン印刷機の設置台数も低減することが可能にな
り、製造コストを低下させることができる。
【0103】また、第1のスルーホール部34、配線導
体層36、及び受動素子が形成されている絶縁性平板3
0上に絶縁性接合材38を全面塗布した後、この絶縁性
接合材38を貫通して第1のスルーホール部34表面を
露出させる第2のスルーホール用の穴40を開口するこ
とにより、従来のようにスルーホール部を形成した後、
このスルーホール部を開口して絶縁性平板上に絶縁性接
合材を塗布する工程が不要となるため、その際に問題と
なった絶縁性接合材の印刷ずれの発生を防止すると共
に、その後の熱処理の際の絶縁性接合材のスルーホール
部への滲みの発生を防止することが可能になる。従っ
て、多層基板の信頼性を向上させることができる。
【0104】また、第2のスルーホール用の穴40を開
口する穴明け加工を行う際、低融点ガラスを主材料とす
るガラスペーストからなる絶縁性接合材38が透明又は
半透明であることから、この絶縁性接合材38を透して
絶縁性平板30に形成されている第1のスルーホール部
34を目標位置として認識することができるため、穴明
け加工する複数の第2のスルーホール用の穴40の位置
ずれを抑制し、高精度な位置合わせを行うことができ
る。
【0105】また、第1のスルーホール部34表面を露
出させる第2のスルーホール用の穴40を絶縁性接合材
38に開口することにより、絶縁性接合材38を貫通す
る第2のスルーホール用の穴40の径は絶縁性平板30
を貫通する第1のスルーホール部34の径50mm〜2
00mmと殆ど等しいか、僅かに大きくなる程度であ
る。このため、従来のようにスルーホール部を形成した
後、このスルーホール部を開口して絶縁性平板上に絶縁
性接合材を塗布する際の絶縁性接合材の開口部の径と比
較すると、絶縁性接合材38に開口された第2のスルー
ホール部42の径が十分に小さくなる。従って、絶縁性
平板30上に配線導体層36や受動素子を形成するため
の領域を十分に確保することが可能になり、多層基板に
おける配線等の高密度化に寄与することができる。
【0106】また、絶縁性接合材38を貫通する第2の
スルーホール用の穴40に導電性ペーストを埋め込ん
で、第2のスルーホール部42を形成する際に、この第
2のスルーホール部42の表面、即ちスルーホール部4
4の表面が絶縁性接合材38の表面よりも1μm〜数μ
m程度高くなるように容易に制御することが可能なこと
から、複数枚の絶縁性平板30を積層し、スルーホール
部44及び絶縁性接合材38を介して電気的及び機械的
に接合する際に、特に電気的な接合特性を良好に確保す
ることが可能になる。このため、多層基板の製造歩留り
や信頼性を向上させることができる。
【0107】また、従来のようにスルーホール部の表面
を絶縁性接合材の表面よりも高くするためにスルーホー
ル部上に導電性ペーストを追加塗布する工程が不要とな
ることから、工程が簡略化され、製造コストを低下させ
ることができる。
【0108】なお、上記第1及び第2の実施形態におい
ては、絶縁性接合材14、38として、低融点ガラスを
主材料とする透明又は半透明のガラスペーストを用いて
いるが、これ以外にも、ポリイミド、エポキシ樹脂、又
はアルミナ、ガラスセラミック、窒化アルミニウム、窒
化珪素、若しくはジルコニウム、若しくはこれらの混合
体を所定の溶剤によってペースト状に混練したものを用
いてもよい。
【0109】
【発明の効果】以上、詳細に説明した通り、本発明に係
る多層基板の製造方法によれば、次のような効果を奏す
ることができる。即ち、請求項1に係る多層基板の製造
方法によれば、絶縁性平板上に配線導体層を形成し、こ
れら絶縁性平板及び配線導体層上に絶縁性接合材を形成
し、これら絶縁性接合材、配線導体層、及び絶縁性平板
を貫通するスルーホール用の穴を開口し、このスルーホ
ール用の穴に導電性ペーストを充填してスルーホール部
を形成することにより、スクリーン印刷法を用いる場合
であっても、絶縁性平板上に配線導体層を形成するため
の印刷用のスクリーンが必要となるだけで、従来の場合
に必要とされたスルーホール部を開口して絶縁性平板上
に絶縁性接合材を塗布する際のスクリーンやスルーホー
ル部上に導電性ペーストを追加塗布する際のスクリーン
が不要となるため、スクリーンに要する費用を減少さ
せ、スクリーン印刷機の設置台数も低減することが可能
になる。従って、製造コストを低下させることができ
る。
【0110】また、絶縁性接合材、配線導体層、及び絶
縁性平板を貫通するスルーホール用の穴を開口した後、
このスルーホール用の穴に導電性ペーストを充填してス
ルーホール部を形成することにより、従来のようにスル
ーホール部を形成した後、このスルーホール部を開口し
て絶縁性平板上に絶縁性接合材を塗布する工程が不要と
なるために、その際に問題となった絶縁性接合材の印刷
ずれの発生を防止すると共に、その後の熱処理の際の絶
縁性接合材のスルーホール部への滲みの発生を防止する
ことも可能になる。従って、多層基板の信頼性を向上さ
せることができる。
【0111】また、絶縁性平板の材料として例えばマイ
カ材のような極めて劈開性の大きい基板材料を用いた場
合であっても、例えばドリル等を用いる穴明け加工を行
う際に、絶縁性平板が絶縁性接合材により被覆されてい
るために、開口されるスルーホール用の穴の周辺に劈開
が生じることを防止することが可能になる。従って、多
層基板の信頼性を向上させることができる。
【0112】また、絶縁性接合材、配線導体層、及び絶
縁性平板を貫通するスルーホール用の穴を開口すること
により、絶縁性平板に開口されたスルーホール部の径と
絶縁性接合材に開口されたスルーホール部の径とが等し
くなり、従来のようにスルーホール部を形成した後、こ
のスルーホール部を開口して絶縁性平板上に絶縁性接合
材を塗布する際の絶縁性接合材の開口部の径と比較する
と、絶縁性接合材に開口されたスルーホール部の径が十
分に小さくなるため、絶縁性平板上に配線導体層や受動
素子を形成するための領域を十分に確保することが可能
になり、多層基板における配線等の高密度化に寄与する
ことができる。
【0113】また、請求項2に係る多層基板によれば、
上記請求項1に係る多層基板において、絶縁性接合材、
配線導体層、及び絶縁性平板を貫通するスルーホール用
の穴に導電性ペーストを充填してスルーホール部を形成
する際に、このスルーホール部の表面が絶縁性接合材の
表面よりも高くなるようにすることにより、スルーホー
ル部及び絶縁性接合材を介して積層した複数枚の絶縁性
平板を電気的及び機械的に接合する際の特に電気的な接
合特性を良好に確保することが可能にあるために、多層
基板の製造歩留りや信頼性を向上させることができる。
また、従来のように、スルーホール部の表面を絶縁性接
合材の表面よりも高くするためにスルーホール部上に導
電性ペーストを追加塗布する工程が不要となることか
ら、工程が簡略化され、製造コストを低下させることが
できる。
【0114】また、請求項6に係る多層基板の製造方法
によれば、絶縁性平板に第1のスルーホール用の穴を開
口し、この絶縁性平板に開口した第1のスルーホール用
の穴に導電性ペーストを充填して第1のスルーホール部
を形成すると共に、絶縁性平板上に配線導体層を形成
し、基体全面に絶縁性接合材を形成し、第1のスルーホ
ール部上の絶縁性接合材に第2のスルーホール用の穴を
開口し、この第2のスルーホール用の穴に導電性ペース
トを充填して第1のスルーホール部に接続する第2のス
ルーホール部を形成することにより、スクリーン印刷法
を用いる場合であっても、絶縁性平板に第1のスルーホ
ール部及び配線導体層を形成するための印刷用のスクリ
ーンが必要となるだけで、従来の場合に必要とされたス
ルーホール部を開口して絶縁性平板上に絶縁性接合材を
塗布する際のスクリーンやスルーホール部上に導電性ペ
ーストを追加塗布する際のスクリーンが不要となるた
め、スクリーンに要する費用を減少させ、スクリーン印
刷機の設置台数も低減することが可能になる。従って、
製造コストを低下させることができる。
【0115】また、基体全面に絶縁性接合材を形成した
後、第1のスルーホール部上の絶縁性接合材に第2のス
ルーホール用の穴を開口することにより、従来のように
スルーホール部を形成した後、このスルーホール部を開
口して絶縁性平板上に絶縁性接合材を塗布する工程が不
要となるため、その際に問題となった絶縁性接合材の印
刷ずれの発生を防止すると共に、その後の熱処理の際の
絶縁性接合材のスルーホール部への滲みの発生を防止す
ることが可能になる。従って、多層基板の信頼性を向上
させることができる。
【0116】また、第1のスルーホール部上の絶縁性接
合材に第2のスルーホール用の穴を開口する際の穴明け
加工を高い精度で行うことが可能になり、従来のように
スルーホール部を形成した後、このスルーホール部を開
口して絶縁性平板上に絶縁性接合材を塗布する際の絶縁
性接合材の開口部の径と比較すると、絶縁性接合材に開
口された第2のスルーホール用の穴の径が十分に小さく
なるため、絶縁性平板上に配線導体層を形成するための
領域を十分に確保することが可能になり、多層基板にお
ける配線の高密度化に寄与することができる。
【0117】また、請求項7に係る多層基板の製造方法
によれば、上記請求項6に係る多層基板の製造方法にお
いて、絶縁性接合材に形成した第2のスルーホール用の
穴に導電性ペーストを充填して第1のスルーホール部に
接続する第2のスルーホール部を形成する際に、第2の
スルーホール部の表面が絶縁性接合材の表面よりも高く
なるようにすることにより、スルーホール部及び絶縁性
接合材を介して積層した複数枚の絶縁性平板を電気的及
び機械的に接合する際の特に電気的な接合特性を良好に
確保することが可能にあるため、多層基板の製造歩留り
や信頼性を向上させることができる。
【0118】また、従来のようにスルーホール部の表面
を絶縁性接合材の表面よりも高くするためにスルーホー
ル部上に導電性ペーストを追加塗布する工程が不要とな
ることから、工程が簡略化され、製造コストを低下させ
ることができる。
【0119】また、請求項11に係る多層基板の製造方
法によれば、上記請求項1又は6に係る多層基板の製造
方法において、絶縁性接合材が透明又は半透明であるこ
とにより、絶縁性接合材、配線導体層、及び絶縁性平板
を貫通するスルーホール用の穴を開口する際に、絶縁性
平板上に形成した配線導体層を目標位置として認識して
穴明け加工が可能になるため、スルーホール用の穴の位
置ずれを抑制することが可能になり、また第1のスルー
ホール部上の絶縁性接合材に第2のスルーホール用の穴
を開口する際にも、第1のスルーホール部を目標位置と
して認識して穴明け加工が可能になるため、第2のスル
ーホール用の穴の位置ずれを抑制することが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る多層基板の製造
方法を説明するための工程断面図(その1)である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る多層基板の製造
方法を説明するための工程断面図(その2)である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る多層基板の製造
方法を説明するための工程断面図(その3)である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る多層基板の製造
方法を説明するための工程断面図(その4)である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る多層基板の製造
方法の変形例を説明するための工程断面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係る多層基板の製造
方法を説明するための工程断面図(その5)である。
【図7】図6の工程断面図のスルーホール部を拡大した
部分拡大図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る多層基板の製造
方法を説明するための工程断面図(その1)である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る多層基板の製造
方法を説明するための工程断面図(その2)である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る多層基板の製
造方法を説明するための工程断面図(その3)である。
【図11】本発明の第2の実施形態に係る多層基板の製
造方法を説明するための工程断面図(その4)である。
【図12】本発明の第2の実施形態に係る多層基板の製
造方法を説明するための工程断面図(その5)である。
【図13】従来の多層基板の製造方法を説明するための
工程断面図(その1)である。
【図14】従来の多層基板の製造方法を説明するための
工程断面図(その2)である。
【図15】従来の多層基板の製造方法を説明するための
工程断面図(その3)である。
【図16】従来の多層基板の製造方法を説明するための
工程断面図(その4)である。
【図17】図16の工程断面図のスルーホール部を拡大
した部分拡大図である。
【符号の説明】
10……絶縁性平板、12……配線導体層、14……絶
縁性接合材、16……スルーホール用の穴、18……ス
ルーホール部、20……スルーホール受けランド、30
……絶縁性平板、32……第1のスルーホール用の穴、
34……第1のスルーホール部、36……配線導体層、
38……絶縁性接合材、40……第2のスルーホール用
の穴、42……第2のスルーホール部、44……スルー
ホール部、50……絶縁性平板、52……スルーホール
用の穴、54……スルーホール部、56……配線導体
層、58……ガラスペースト、60……追加塗布された
導電性ペースト。
フロントページの続き Fターム(参考) 5E317 AA24 BB01 BB12 BB14 BB16 BB17 BB19 CC22 CC31 CD21 CD32 GG14 GG17 5E346 AA12 AA15 AA16 AA22 AA43 BB01 CC02 CC08 CC16 CC17 CC18 CC31 CC32 CC35 CC36 CC38 CC39 CC41 DD02 DD15 DD22 DD32 DD34 EE02 EE06 EE12 EE14 EE41 FF18 FF36 FF41 FF45 GG01 GG06 GG08 GG09 GG15 GG17 GG19 GG22 GG28 HH07 HH11 HH32

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性平板上に、所定のパターンの配線
    導体層を形成する工程と、 基体全面に、絶縁性接合材を塗布する工程と、 前記絶縁性接合材、前記配線導体層、及び前記絶縁性平
    板を貫通するスルーホール用の穴を開口する工程と、 前記スルーホール用の穴に導電性ペーストを充填して、
    スルーホール部を形成する工程と、 前記絶縁性平板を複数枚積層し、前記スルーホール部及
    び前記絶縁性接合材を介して、積層した複数枚の前記絶
    縁性平板を電気的及び機械的に接合する工程と、 を有することを特徴とする多層基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の多層基板の製造方法にお
    いて、 前記絶縁性接合材、前記配線導体層、及び前記絶縁性平
    板を貫通する前記スルーホール用の穴に導電性ペースト
    を充填してスルーホール部を形成する際に、前記スルー
    ホール部の表面が、前記絶縁性接合材の表面よりも高く
    なるようにすることを特徴とする多層基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の多層基板の製造方法にお
    いて、 複数枚の前記絶縁性平板を電気的及び機械的に接合する
    際に、前記スルーホール部及び前記絶縁性接合材を介し
    て、互いに隣接する前記絶縁性平板を密着した後、所定
    の温度にまで加熱し加圧して、前記スルーホール部及び
    前記絶縁性接合材を溶融させると共に、前記スルーホー
    ル部を導電化させることを特徴とする多層基板の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の多層基板の製造方法にお
    いて、 前記絶縁性平板が、劈開性を有する材料からなることを
    特徴とする多層基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の多層基板の製造方法にお
    いて、 前記劈開性を有する材料として、マイカ材を用いること
    を特徴とする多層基板の製造方法。
  6. 【請求項6】 絶縁性平板に、第1のスルーホール用の
    穴を開口する工程と、 前記絶縁性平板に開口した前記第1のスルーホール用の
    穴に導電性ペーストを充填して第1のスルーホール部を
    形成すると共に、前記絶縁性平板上に所定のパターンの
    配線導体層を形成する工程と、 基体全面に、絶縁性接合材を形成する工程と、 前記第1のスルーホール部上の前記絶縁性接合材に、第
    2のスルーホール用の穴を開口する工程と、 前記第2のスルーホール用の穴に導電性ペーストを充填
    して、前記第1のスルーホール部に接続する第2のスル
    ーホール部を形成する工程と、 前記絶縁性平板を複数枚積層し、前記第2のスルーホー
    ル部及び前記絶縁性接合材を介して、積層した複数枚の
    前記絶縁性平板を電気的及び機械的に接合する工程と、 を有することを特徴とする多層基板の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の多層基板の製造方法にお
    いて、 前記絶縁性接合材に形成した前記第2のスルーホール用
    の穴に導電性ペーストを充填して前記第1のスルーホー
    ル部に接続する第2のスルーホール部を形成する際に、
    前記前記第2のスルーホール部の表面が、前記絶縁性接
    合材の表面よりも高くなるようにすることを特徴とする
    多層基板の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の多層基板の製造方法にお
    いて、 複数枚の前記絶縁性平板を電気的及び機械的に接合する
    際に、前記第2のスルーホール部及び前記絶縁性接合材
    を介して、互いに隣接する前記絶縁性平板を密着した
    後、所定の温度にまで加熱し加圧して、前記第2のスル
    ーホール部及び前記絶縁性接合材を溶融させると共に、
    前記第2のスルーホール部を導電化させることを特徴と
    する多層基板の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項6記載の多層基板の製造方法にお
    いて、 前記絶縁性平板が、セラミック材料からなることを特徴
    とする多層基板の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1又は6に記載の多層基板の製
    造方法において、 前記絶縁性接合材として、低温融点ガラス、ポリイミ
    ド、エポキシ樹脂、又はアルミナ、ガラスセラミック、
    窒化アルミニウム、窒化珪素、若しくはジルコニウム、
    若しくはこれらの混合体を所定の溶剤によってペースト
    状に混練したものを用いることを特徴とする多層基板の
    製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項1又は6に記載の多層基板の製
    造方法において、 前記絶縁性接合材が、透明又は半透明であることを特徴
    とする多層基板の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項1又は6に記載の多層基板の製
    造方法において、 前記導電性ペーストとして、銅、銀、銀と白金との合
    金、銀とパラジウムとの合金、モリブデン、若しくはタ
    ングステン、又はこれらの混合体を主成分とする導電性
    材料を所定の溶剤によってペースト状に混練したものを
    用いることを特徴とする多層基板の製造方法。
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