JP2000198989A - 流動床式接触分解におけるガソリンの硫黄低減 - Google Patents

流動床式接触分解におけるガソリンの硫黄低減

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接触分解プロセスによって製造されるガソリ
ン生成物及び他の石油生成物中の硫黄分を低減させる触
媒組成物、及びこの組成物を使用して生成物の硫黄を低
減させる方法を提供する。 【解決手段】 有機硫黄化合物を含む石油フィードフラ
クションを、(i)0よりも大きい酸化状態の金属を含ん
でなり、分子篩の内部の細孔構造の中に存在する第1の
金属成分、及び(ii)少なくとも1種の希土類元素を含ん
でなり、分子篩の内部の細孔構造の中に存在する第2の
金属成分を有する多孔質分子篩を含む生成物硫黄低減触
媒及び分解触媒の存在下にて、高温で接触分解して、硫
黄含量の低下した液状分解生成物を製造することを含
む、接触分解石油フラクションの硫黄含量を低減させる
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、接触分解プロセスによって製造
されるガソリン生成物及び他の石油生成物中の硫黄分を
低減させることに関する。本発明は、生成物の硫黄を低
減させる触媒組成物、及びこの組成物を使用して生成物
の硫黄を低減させる方法を提供する。
【0002】接触分解は、特に米国において、工業的に
非常に大きな規模で適用されている石油精製プロセスで
あって、米国では、精製ガソリン配合プールの大部分は
接触分解により製造され、その大部分は流動床式接触分
解(FCC)プロセスにより得られている。この接触分
解プロセスにおいて、重質炭化水素フラクションは、触
媒の存在下にて高温で起こる反応によってより軽質の生
成物へ転化され、転化又は分解(クラッキング)反応の
大部分は気相にて行われている。フィード原料は、1分
子あたり4又はそれ以下の炭素原子を有するより軽質の
ガス状分解生成物、並びに、ガソリン、留出物、及び他
の液状分解生成物へ転化される。ガスは、部分的にオレ
フィンから成り、及び部分的に飽和炭化水素から成る。
【0003】分解反応の間に、コークスとして知られる
多少重質の物質が触媒に付着する。これによって触媒活
性は低下し、そして、再生が必要とされる。使用済み分
解触媒から吸蔵されていた炭化水素を取り除いた後、コ
ークスを燃焼させて、触媒の活性を回復させることによ
って再生が行われる。従って、接触分解の3つの特徴的
工程は:炭化水素化合物をより軽質の生成物へ転化させ
る分解工程、触媒に吸着された炭化水素化合物を除去す
るストリッピング工程、及び触媒からコークスを燃焼さ
せて取り除く再生工程と区別することができる。再生さ
れた触媒は、その後、分解工程において再使用される。
【0004】通常、接触分解のフィード原料は、硫黄分
を有機硫黄化合物、例えばメルカプタン、スルフィド及
びチオフェンなどの形態で含有する。分解プロセスの生
成物は、分解プロセスの間に硫黄分の約半分が、主とし
て非チオフェン性硫黄化合物の接触分解によって硫化水
素に転化したとしても、それ相応の硫黄不純物を含む傾
向にある。分解生成物中における硫黄分の分布は、原
料、触媒の種類、存在する添加物、転化率及び他の操作
条件を含む多くのファクターに依存するが、いずれにせ
よ、特定の割合の硫黄分が軽質又は重質ガソリンフラク
ションの中に入り、そして生成物プールへ送られる傾向
にある。石油生成物に適用される環境的規制が高まるに
伴って、例えば、再処方されたガソリン(Reformulated
Gasoline;RFG)規制においては、燃焼プロセスの
後での硫黄酸化物及び他の硫黄化合物の空気中への排出
に関する懸念に応える形で、生成物の硫黄含有量が総じ
て減少させられた。ガソリンの硫黄分を低減すること
は、SOx排出に関して重要であるだけでなく、自動車
の触媒コンバータの硫黄被毒に関しても重要である。触
媒コンバータの硫黄被毒は、他の排出に関する問題、例
えばNOxを生じることにもなる。
【0005】環境に関する懸念は、米国内の乗用車用の
自動車燃料として卓越した地位を有するが故に、発動機
用ガソリンの硫黄含量に対して広範に焦点が当てられて
いる。この関心は、接触分解プロセスから得られる軽質
サイクル油(light cycle oil;LCO)及び燃料油フ
ラクション(軽質燃料油(light fuel oil;LFO)及び
重質燃料油(heavy fuel oil;HFO))を含む高沸点留
出物フラクションへ拡張されてきている。これらの生成
物について、生成物フラクション中の硫黄レベルを低下
させるために、水素化脱硫(hydrodesulfrization)が
長らく用いられてきており、一般にこの操作は有効であ
ると考えられてきている。しかしながら、より高い沸点
のフラクションは、沸点が高くなることに伴って、硫黄
化合物、特に置換ベンゾチオフェンの耐熱性が高まるた
め、より低い沸点のフラクションほどは脱硫操作に適さ
ない。LCO水素化脱硫プロセスにおいて、ベンゾチオ
フェン及びジベンゾチオフェンをメチル及び/又はアル
キル置換することは、有機硫黄の脱硫黄化反応性を実質
的に低下させており、それらは「ハード硫黄」又は「耐
熱性硫黄」となる。LCO硫黄GCを、硫黄GC種分化
(sulfur GC speciation)と共に、図1に示している。Gi
rgis及びGateによる評価(Ind. Eng. Chem.,30、19
91、2021−2058)によれば、4−位又は4−
位及び6−位にメチル基を置換することによって、脱硫
活性は大幅に低下すると報告されている。Houallaら
は、1〜10のオーダーの規模で活性が低下すると報告
した(M. Houalla et al., Journal of Catalysis, 6
1, 1980, 523-527)。Lamure-Meilleらは、
メチル置換ジベンゾチオフェンの低い活性はアルキル基
の立体障害によって生じることを示唆した(Lamure-Mei
lle et al., Applied Catalysis A: General 131,
1995, 143-157)。水素化脱硫プロセス用の
フィードとして、より高い沸点の接触分解生成物を利用
すると仮定すると、これらの分解フラクションにおい
て、より耐熱性の有機硫黄化合物が発生する割合を低減
する誘因となることが明らかとなる。
【0006】分解を開始する前に、FCCフィードから
水素処理によって硫黄を除去しようとする試みがなされ
てきた。この試みは、非常に効果的ではある一方で、水
素の消費量が大きいために、装置の資本コストの点から
みても、運転コストに関しても、コストを上昇させる傾
向にある。分解生成物から水素処理によって硫黄を除去
しようとする別の試みもなされてきた。これもまた非常
に効果的ではあるが、この方法は、高オクタン価のオレ
フィンが飽和すると、価値のある生成物であるオクタン
が失われるという欠点を有している。
【0007】経済的な観点から、追加的な処理を行うこ
となく、ガソリンの配合プールの主たる成分を効果的に
脱硫することになるため、硫黄分の除去は分解プロセス
自体において実施することが望ましい。FCCプロセス
サイクルの間に硫黄を除去するために種々の触媒材料が
開発されてきたが、これまでは、開発されたものの大部
分は再生装置の煙道ガスから硫黄を除去することを中心
とするものであった。シェブロン(Chevron)によって
開発された初期の試みは、FCC再生塔において硫黄酸
化物を吸着するために、挿入されている分解触媒への添
加物としてアルミナ化合物を使用するものであった;フ
ィード中でプロセスに入って吸着された硫黄化合物は、
サイクルの分解の間に硫化水素として放出され、装置の
生成物回収セクションに送られて、そこで除去される。
クリシュナ(Krishna)らの「Additives Improve FCC P
rocess、Hydrocarbon Processing」、1991年11
月、59〜66頁を参照のこと。硫黄は、再生装置から
の煙道ガスから除去されるが、生成物の硫黄レベルはそ
れほど影響を受けず、影響を受けるとしてもごく僅かで
ある。
【0008】再生装置から二酸化硫黄を除去するための
別の技術は、FCCUにおいて循環する装入触媒への添
加物としてマグネシウム−アルミニウムスピネルを使用
することに基づくものである。このプロセスにおいて添
加物として用いられるDESOX(登録商標)の呼称の
もとで、この技術は顕著な商業的成功を収めた。この種
の硫黄除去添加物についての代表的な特許には、米国特
許第4,963,520号、同第4,957,892号、同
第4,957,718号;同第4,790,982号等が含
まれる。しかしながら、やはり生成物の硫黄レベルはそ
れほど減少していない。
【0009】液体分解生成物の硫黄レベルを低減させる
ための触媒添加物が、ウォームスビーチャー(Wormsbec
her)及びキム(Kim)によって米国特許第5,376,6
08号及び第5,525,210号において提案されてい
る。これは、硫黄が低減したガソリンを製造するため
に、アルミナに担持されたルイス酸の分解触媒添加物を
使用するものであるが、この系は顕著な商業的成功を収
められなかった。従って、液体の接触分解生成物の硫黄
含量を低減させるために有効な添加物が、これまで必要
とされ続けてきた。
【0010】米国特許出願09/144,607号(1
998年8月31日付出願:日本国への特許出願である
特願平11−245105号に対応)において、出願人
は、分解プロセスの液状生成物における硫黄含量を低減
させることができる、接触分解プロセスにおいて使用す
るための触媒材料を開示した。これらの硫黄低減触媒
は、多孔質分子篩成分に加えて、分子篩の細孔構造の内
部に、0よりも大きい酸化状態の金属を含んでいる。分
子篩は大部分の場合にはゼオライトであり、大孔寸法ゼ
オライト、例えばゼオライトベータ若しくはゼオライト
USY、又は中間孔寸法ゼオライト、例えばZSM−5
に対応する特性を有するゼオライトであってよい。非ゼ
オライトの分子篩、例えば、MeAPO−5及びMeA
PSO−5等、並びにメソポーラス結晶性材料、例えば
MCM−41を触媒の分子篩成分として用いることもで
きる。ガソリン中の硫黄を低減させるために、バナジウ
ム、亜鉛、鉄、コバルト及びガリウムなどの金属が有効
であり、バナジウムが好ましい金属であるということが
見出されている。これらの材料は、独立した粒状添加物
触媒として使用する場合、流動床式接触分解(FCC)
装置において炭化水素フィード原料を処理するための、
活性な接触分解触媒(通常は、フォージャサイト、例え
ばゼオライトY、特にゼオライトUSY)と組み合わせ
て用いられ、低硫黄生成物が生成する。硫黄低減触媒の
分子篩成分はそれ自体活性な分解触媒、例えば、ゼオラ
イトUSYなどであるので、統合された分解/硫黄低減
触媒系の形態、例えば、硫黄低減官能性をもたらす金
属、例えばバナジウム、亜鉛、鉄、コバルト及びガリウ
ム等、並びに添加されるマトリックス材料、例えばシリ
カ、クレイと共に、硫黄低減系の分子篩成分、及び活性
分解成分としてのUSYを含有する形態で硫黄低減触媒
を使用することも可能である。
【0011】FCC触媒の製造において考慮するもう1
つの事項は、触媒安定性、特に水熱安定性である。分解
触媒は、使用される間、(分解工程における)還元に続
いて、スチームによりストリッピングされ、その後、サ
イクルにおける分解工程の間に触媒粒子に付着したコー
クス、炭素分に富む炭化水素の燃焼から大量のスチーム
を生じさせる、酸化的再生が繰り返して行われるサイク
ルに曝される。ゼオライト分解触媒を開発する初期段階
においては、低いナトリウム含量は、最適な分解活性の
みでなく、安定性のためにも必要であること、並びに希
土類元素、例えばセリウム及びランタンは非常に水熱安
定性であることが見出されていた。例えば、「Fluid Ca
talytic Cracking with Zeolite Catalysts」、ヴェヌ
ート(Venuto)ら、Marcel Dekker社、ニューヨーク、
1979年、ISBN0-8247-6870-1参照の
こと。
【0012】出願人は、特に、ガソリン及中間留出物分
解フラクションを含む分解プロセスの液体生成物の硫黄
含量の低下を向上させることができる、接触分解プロセ
スにおいて用いるための触媒材料を開発した。本発明の
硫黄低減触媒は、触媒組成物の分子篩成分の細孔構造の
中に、0よりも大きい酸化状態の金属成分が存在してい
ること、及びこの場合にもバナジウムが好ましい金属で
あるということに関して、先に述べた米国特許出願09
/144,607号に開示した触媒と似ている。しかし
ながら、本発明の場合には、組成物は、1種又はそれ以
上の希土類元素、好ましくはセリウムをも含有してい
る。出願人は、バナジウムのみ、又は他の種類の金属成
分を含有する触媒と対比して、希土類元素が存在するこ
とによって触媒の安定性は向上するということ、並び
に、特定の好適な場合、特に、希土類元素成分としてセ
リウムを用いる場合、希土類元素の存在によって硫黄低
減活性も向上するということを見出した。このことは、
希土類金属カチオンはそれ自体では硫黄低減活性を有さ
ないため、驚くべきことである。
【0013】本発明の硫黄低減触媒は、分解装置におい
て活性な分解触媒と組み合わせられて、即ち、フォージ
ャサイトゼオライト、通常はゼオライトYをベースとす
る触媒を含有して、通常はマトリックス化されたゼオラ
イトである循環分解触媒の常套の主成分と組み合わせて
用いられる。別の態様では、硫黄低減触媒を統合された
分解/成分硫黄低減触媒系の形態で用いることもでき
る。
【0014】本発明によれば、硫黄除去触媒組成物は、
(i)分子篩の細孔構造の内部の、0よりも大きい酸化
状態の金属、及び(ii)希土類元素成分を含有する多孔
質の分子篩を含んでなる。分子篩は、大部分の場合には
ゼオライトであって、ゼオライトは、大孔寸法ゼオライ
ト、例えばゼオライトベータ若しくはゼオライトUS
Y、又は中間孔寸法ゼオライト、例えばZSM−5に対
応する特性を有するゼオライトであってよい。非ゼオラ
イトの分子篩、例えば、MeAPO−5及びMeAPS
O−5等、並びにメソポーラス結晶性材料、例えばMC
M−41を触媒の分子篩成分として用いることもでき
る。バナジウム、亜鉛、鉄、コバルト及びガリウムなど
の金属が有効である。選択した分子篩材料が十分な分解
活性を有する場合、その材料は、活性な接触分解触媒、
通常はゼオライトYなどのフォージャサイトとして用い
ることもできるし、又は活性分解成分に、その活性分解
成分がそれ自体で分解活性を有するか否かにかかわら
ず、添加して用いることもできる。
【0015】本発明の触媒組成物は、低硫黄ガソリン及
び他の液状生成物、例えば低硫黄ディーゼル配合成分又
は加熱油として使用され得る軽質サイクル油を製造する
ための、流動床式接触分解(FCC)装置において炭化
水素フィード原料を処理することについて有用である。
分解されたガソリン・フラクションの硫黄含量の著しい
低下を達成することに加えて、本発明の硫黄低減触媒材
料は、軽質サイクル油及び燃料油生成物(軽質燃料油及
び重質燃料油)の硫黄レベルを低減させることもでき
る。LCOにおける硫黄の低減は、主として置換ベンゾ
チオフェン及び置換ジベンゾチオフェンについて起こ
り、これらのより耐熱性の化学種を除去することによっ
て、続くLCO水素化脱硫プロセスにおいて硫黄を低減
する効率が向上することになる。HFO硫黄の低減によ
って、油から高価なコークスまでのコーカ生成物の品質
を向上させることができる。
【0016】分解された炭化水素生成物中に通常存在し
ている硫黄成分を金属含有ゼオライト触媒組成物が除去
するメカニズムは正確には理解されていないが、このメ
カニズムはフィード中の有機硫黄化合物を無機硫黄へ転
化させることを伴うものであり、従って、このプロセス
はまさに接触プロセスである。このプロセスにおいて、
ゼオライト又は他の分子篩は、細孔寸法の変化によって
形状選択性を提供し、そして、ゼオライトにおける金属
サイトは硫黄種の吸着サイトを提供すると考えられてい
る。図面は、以下に説明する本発明の硫黄低減組成物の
性能を示すグラフである。
【0017】FCCプロセス 本発明の硫黄除去触媒は、接触分解プロセスにおいて触
媒の循環インベントリーの触媒成分として用いられ、そ
のプロセスは今日では大部分の場合、流動床式接触分解
(FCC)プロセスである。便宜上、FCCプロセスに
関して本発明の説明を行うが、本発明の添加物は、プロ
セスの要求に適するように粒状物の寸法を適当に調節す
ることによって、従来の移動床タイプ(TCC)の分解
プロセスにおいても使用できる。本発明の添加物を触媒
のインベントリーに加えること、及び生成物回収セクシ
ョンにおいて行い得る幾つかの変化を除けば、以下に説
明するように、プロセスの実施の方法について特に変わ
るところはない。従って、常套のFCC触媒、例えば、
ヴェヌート及びハビブによる独創的な報告「FluidCatal
ytic Cracking with Zeolite Catalysts」、マーセル・
デッカー社、ニューヨーク、1979年、ISBN 0-
8247-6870-1において説明され、また、例えば
サデッジベイジ(Sadeghbeigi)の「Fluid Catalytic C
racking Handbook」、Gulf publ. Co、ヒューストン、
1995年 ISBN 0-88415-290-1など
の多くの他の情報源において説明されているような、フ
ォージャサイト分解成分を有するゼオライト系触媒を使
用することもできる。
【0018】有機硫黄化合物を含む重質炭化水素フィー
ドがより軽質の生成物に分解される流動床式接触分解プ
ロセスは、多少なりとも簡単に説明すると、循環触媒の
再循環分解プロセスにおいて、フィードを、20〜10
0ミクロンの範囲の寸法を有する粒子からなる、循環す
る流動性接触分解触媒に接触させることによって行われ
る。サイクル・プロセスにおける重要な工程は: (i)接触分解条件にて運転される接触分解ゾーン、通
常はライザーの分解ゾーンにおいて、再生された高温の
分解触媒のソースにフィードを接触させて、コークス及
び除去可能な炭化水素化合物を含む使用済み触媒、並び
に分解生成物を含有する流出物を生成させることによっ
て、フィードを接触分解する工程; (ii)流出物を、排出し、通常は1又は複数のサイクロ
ンにおいて、分解生成物に富む気相及び使用済み触媒を
含む固体に富む相に分離する工程; (iii)気相を生成物として分離し、FCCの主塔及び
それに関連する補助塔で精留して、ガソリンを含む液状
の分解生成物を生成させる工程; (iv)使用済み触媒を、通常はスチームを用いてストリ
ップして、触媒から吸蔵された炭化水素化合物を分離
し、その後、ストリップした触媒を酸化的に再生させ
て、再生された高温の触媒を生じさせ、この再生した触
媒を、その後、更なるフィードを分解するために分解ゾ
ーンへリサイクルする工程 である。
【0019】FCCプロセスへのフィードは、一般に鉱
油起源の高沸点のフィードであって、通常は少なくとも
290℃(550°F)、多くの場合315℃(600
°F)以上の初留点を有するフィードである。大部分の
精油所でのFCCフィードについてのカットポイント
は、少なくとも345℃(650°F)である。終留点
は、フィードの精密な特性に応じて、又は精油所の運転
特性に応じて変動する。フィードは、一般に終点が55
0℃(1020°F)若しくはそれ以上、例えば590
℃(1095°F)若しくは620℃(1150°F)
である留出物であっても、あるいは(蒸留できない)残
油物質がフィードに含まれていてもよく、残油物質はフ
ィードの全部又は大部分を含むことがあってもよい。蒸
留できるフィードには、軽油のような直留フィード、例
えば重質又は軽質の常圧軽油、重質又は軽質の減圧軽
油、及び軽質コーカーガスオイル又は重質コーカーガス
オイルのような分解されたフィードが含まれる。水素処
理されたフィード(hydrotreated feeds)、例えば水素処
理された軽油、特に水素処理された重質軽油を使用する
こともできるが、本発明の触媒は硫黄のかなりの低減を
もたらし得るので、硫黄の減少を目的とする最初の水素
処理を省略することもできる。そのような場合であって
も、分解性はなおも達成される。
【0020】本発明の方法において、硫黄低減触媒の存
在下において接触分解を実施することによって、液体分
解生成物のガソリン部分の硫黄含量は効果的に、より低
くかつより許容され得るレベルになる。
【0021】本発明の硫黄低減触媒は、FCCUにおい
て主たる分解触媒に加えられる独立した粒状の添加物の
形態で用いることもできるし、あるいは、硫黄低減触媒
を統合された分解/硫黄低減触媒系をもたらす物質の成
分として用いることもできる。触媒の分解成分は、従来
から存在しており、所望のより低沸点の分解生成物の生
成及び分解反応を行い、通常は、フォージャサイトゼオ
ライトの活性分解成分をベースとするものであって、例
えば、焼成され希土類元素で交換されたタイプのYゼオ
ライト(calcined rare-earth exchanged type Y zeoli
te;CREY)(その製造方法は米国特許第3,402,
996号明細書に開示されている)、米国特許第3,2
93,192号明細書において開示されている超安定タ
イプのYゼオライト(USY)、及び米国特許第3,6
07,043号明細書及び同第3,676,368号明細
書に開示されている種々の部分的に交換されたタイプの
Yゼオライトなどの形態の中の1つの形態をとる常套の
ゼオライトYである。このような分解触媒は、種々の商
業的供給業者から幅広く大量に入手することができる。
活性分解成分は、所望の機械的特性(耐磨耗性等)を付
与し、並びに1種又はそれ以上の非常に活性の高いゼオ
ライト成分の活性を制御するために、クレイ並びにシリ
カ又はアルミナなどのマトリックス材料と常套的に組み
合わされる。分解触媒の粒子寸法は、効果的に流動化さ
れるように、一般に10〜100ミクロンの範囲内にあ
る。独立した粒状の添加物として用いられる場合、硫黄
低減触媒(及び他のすべての添加物)は通常は、分解サ
イクルの間に成分が分離することを防止するため、分解
触媒の粒子寸法及び密度に匹敵する粒子寸法及び密度を
有するように選択される。
【0022】硫黄低減系−分子篩成分 本発明によれば、硫黄低減触媒は、0よりも高い酸化状
態にある金属を分子篩の細孔構造の内部に有する多孔質
の分子篩を含んでなる。分子篩は、大部分の場合はゼオ
ライトであって、大孔寸法ゼオライト、例えばゼオライ
トベータ、好ましくはゼオライトUSY若しくはゼオラ
イトベータ、又は中間孔寸法ゼオライト、例えばZSM
−5に相当する特性を有するゼオライトであってよく、
前者の種類のものが好ましい。
【0023】本発明の硫黄低減触媒の分子篩の成分は、
上述のとおり、ゼオライトの分子篩又は非ゼオライトの
分子篩であってよい。ゼオライトを用いる場合には、大
孔寸法ゼオライト又は中間孔寸法ゼオライト(フリレッ
ト(Frilette)らがJ.Catalysis 67,218−22
2(1981)で述べている基本的な要綱に基づく細孔
寸法によるゼオライトの分類について論じた、チェン
(Chen)らの「Shape Selective Catalysis in Industr
ial Applications」、Marcel Deckker社、ニューヨー
ク、1989年、ISBN 0-8247-7856-1参
照)から選択することができる。ゼオライトA及びエリ
オナイトのような小孔寸法ゼオライトは、接触分解プロ
セスにおいて使用するには安定性が不十分であることに
加えて、分解フィードの成分だけでなく、分解生成物の
成分の多くを排除する傾向にあるという分子寸法の排除
特性のために、一般に好ましいものではない。尤も、分
子篩の細孔寸法は、以下に示すように、MCM−41の
ようなメソポーラス結晶性材料が有効であるのと同様
に、中間孔寸法ゼオライト及び大孔寸法ゼオライトがと
もに有効であることが見出されたため、きわめて重要で
あるとは考えられていない。
【0024】本発明の硫黄低減触媒を形成するために用
いることができる、大孔(12員環)構造の存在と合致
する性質を有するゼオライトには、Y、REY、CRE
Y、USY(この中でも、最後のものが好ましい)など
の種々の形態のゼオライトY、並びに、ゼオライトL、
ゼオライト・ベータ、脱アルミニウム化されたモルデナ
イトを含むモルデナイト、及びゼオライトZSM−18
などの他のゼオライトが含まれる。一般に、大孔寸法ゼ
オライトは、少なくとも0.7nmの環状開口部を有す
る細孔構造によって特徴づけられ、中又は中間孔寸法ゼ
オライトは0.7nmよりも小さいが0.56nmより
も大きい細孔開口部を有することになる。使用するのに
好適な中間孔寸法ゼオライトには、ペンタシル型ゼオラ
イト、例えばZSM−5、ZSM−22、ZSM−2
3、ZSM−35、ZSM−50、ZSM−57、MC
M−22、MCM−49、MCM−56などが含まれ、
これらはすべて既知の材料である。ゼオライトは、アル
ミニウム以外の骨格金属元素、例えば、ホウ素、ガリウ
ム、鉄、クロムが伴って用いられていてもよい。
【0025】ゼオライトUSYを使用することは、この
ゼオライトが分解触媒の活性な分解成分として一般に用
いられており、従って、硫黄低減触媒を統合された分解
/硫黄低減触媒系の形態で使用することが可能になるた
め、特に好ましい。分解成分として用いられるUSYゼ
オライトは、装置内に存在する触媒全体の分解活性への
寄与も持続するため、独立した粒状の添加触媒用の分子
篩成分としても、有利に用いることができる。安定性は
USYの小さいユニット・セル・サイズと相関してお
り、最適な結果を得るには、最終的な触媒におけるUS
Yゼオライト用のUCS(ユニット・セル・サイズ)は
2.420〜2.460nm、好ましくは2.420〜
2.455nm、好ましくは2.435〜2.440n
mが非常に好適である必要がある。FCCサイクルの繰
り返されるスチーミングに曝された後、UCSは、通常
は2.420〜2.430nmの範囲内である最終的な
値まで低下する。
【0026】ゼオライトに加えて、他の種類の分子篩を
用いてもよいが、最適な性能のためには多少の(アルフ
ァ値によって常套的に測定される)酸性活性が必要とさ
れると考えられるため、他の種類の分子篩はあまり好ま
しいものではない。試験データは、金属を含まない分子
篩について、10を超えるアルファ値が適当な脱硫活性
に適しており、通常は0.2〜2,000の範囲内のア
ルファ値が適当であることを示している。(アルファ試
験は、固体物質、例えば分子篩などの内部酸性度及び外
部酸性度を含めて、全酸性度を測定するために便利な方
法である。この試験は、米国特許第3,354,078号
ならびにジャーナル・オブ・キャタリシス(J. Catalys
is)、第4巻、第527頁(1965年);第6巻、第
278頁(1966年);および第61巻、第395頁
(1980年)において説明されている。この明細書に
おいて報告するアルファ値は、538℃の恒温にて測定
した。)0.2〜300のアルファ値は、添加物として
使用する場合の、これらの材料の酸性活性の通常範囲を
示す。
【0027】本発明の硫黄低減触媒の金属成分に対して
好適な担持成分をもたらすことができる代表的な非ゼオ
ライト分子篩材料には、種々のシリカ−アルミナ比のケ
イ酸塩(例えば、メタロシリケート及びチタノシリケー
ト)、メタロアルミネート(例えば、ゲルマニウムアル
ミネート)、メタロホスフェート、アルミノホスフェー
ト、例えば金属を統合したアルミノホスフェート(Me
APO及びELAPO)と称されるシリコ−及びメタロ
アルミノホスフェート、金属を統合したシリコアルミノ
ホスフェート(MeAPSO及びELAPSO)、シリ
コアルミノホスフェート(SAPO)、ガロゲルマネー
ト(gallogermanate)及びそれらの組み合わせなどが含
まれる。SAPO、AlPO、MeAPO及びMeAP
SOの構造の関係についての検討は、Stud. Surf. Cata
l. 37 13-27(1987)を含む種々の情報源に
おいて見ることができる。AlPOは、アルミニム及び
リンを含み、一方、SAPOでは、リン並びに/又はリ
ン及びアルミニウムの両者の内の一部がシリコン(ケイ
素)によって置換されている。MeAPOにおいては、
種々の金属、例えば、Li、B、Be、Mg、Ti、M
n、Fe、Co、An、Ga、Ge、及びAsがアルミ
ニウム及びリンに加えて存在し、一方、MeAPSOは
更にケイ素を含む。MeaAlbPcSidOe格子(ラチ
ス)の負電荷はカチオンによって相殺され、式中、Me
は、マグネシウム、マンガン、コバルト、鉄及び/又は
亜鉛である。MexAPSOは、米国特許第4,793,
984号明細書に説明されている。SAPOタイプの分
子篩材料は、米国特許第4,440,871号明細書に説
明されており、MeAPOタイプの触媒は米国特許第
4,544,143号及び同第4,567,029号明細書
に説明されており、ELAPO触媒は、米国特許第4,
500,651号明細書に説明されており、ELAPS
O触媒はヨーロッパ特許出願第159,624号に説明
されている。特定の分子篩が、例えば、以下の特許に説
明されている:MgAPSO又はMAPSOは米国特許
第4,758,419号明細書;MnAPSOは米国特許
第4,686,092号明細書;CoAPSOは米国特許
第4,744,970号明細書;FeAPSOは米国特許
第4,683,217号明細書;及びZnAPSOは米国
特許第4,935,216号明細書に説明されている。使
用することができる特定のシリコアルミノホスフェート
には、SAPO−11、SAPO−17、SAPO−3
4、SAPO−37が含まれ、他種類の特定の分子篩材
料には、MeAPO−5、MeAPSO−5が含まれ
る。
【0028】使用できる別の分類の結晶性の担持材料に
は、MCM−41及びMCM−48材料によって例示さ
れるメソポーラス結晶性材料のグループがある。これら
のメソポーラス結晶性材料は、米国特許第5,098,6
84号、第5,102,643号、及び5,198,203
号明細書で説明されている。MCM−41は、米国特許
第5,098,684号明細書で説明されているが、これ
は、少なくとも1.3nmの直径を有し、ヘキサゴナル
な(又は六方晶系の)配列を有する均一な細孔の微細構
造によって特徴付けられ、これは焼成後、1.8nmよ
りも大きい少なくとも1つの格子面間隔d(d-spacin
g)を有するX線回折パターン、及び1.8nmよりも
大きいd100値(これはX線回折パターンにおけるピ
ークの格子面間隔dに相当する)を示し得る六方晶系の
電子線回折パターンを示す。この材料の好ましい触媒の
形態はアルミノケイ酸塩であるが、他の金属ケイ酸塩も
また用いてよい。MCM−48は立方構造を有してお
り、同様の製造手順によって製造される。
【0029】金属成分 本発明の触媒組成物を形成するためには、分子篩担持材
料の中に2種の金属成分が組み込まれる。1つの成分
は、希土類元素、例えば、ランタン又は希土類元素、例
えばセリウム及びランタンの混合物である。もう1つの
成分は、主たる硫黄低減成分であると考えられている
が、米国特許出願09/144,607号明細書におい
て論じているように、その硫黄低減の効果はあまり明確
ではない。本発明の目的に有効なバナジウム及び他の金
属成分を含有する硫黄低減触媒組成物についての説明に
ついては、その明細書をの開示事項を参照することによ
って本明細書に引用する。便宜上、組成物のこの成分
を、本出願において、第1の硫黄低減成分と称する。こ
の金属は、有効であるためには、分子篩成分の細孔構造
の内部に存在する必要がある。金属を含むゼオライト及
び他の分子篩は、(1)金属を分子篩又は1種又はそれ
以上の分子篩を含む触媒に後添加(post-addition)す
ること、(2)骨格構造の中に金属原子を含む1種又は
それ以上の分子篩を合成すること、及び(3)ゼオライ
トの細孔の中にトラップされる嵩高い金属イオンを有す
る1種又はそれ以上の分子篩を合成することによって製
造できる。金属成分を加えた後、結合していないイオン
種を取り除くために、洗浄及び乾燥及び焼成を実施する
必要がある。これらの技術はそれ自体公知である。金属
イオンを後添加することは、簡便性と経済性の点から好
ましく、利用可能な分子篩材料は本発明の添加物に用い
ることができるように転化される。本発明の触媒を製造
するために、金属を後添加する多種多様な方法を用いる
ことができ、例えば、金属イオンの水性交換、1種又は
それ以上の金属ハロゲン化物塩を用いる固相状態の交
換、金属塩の溶液を用いる浸漬、及び金属の蒸着を用い
ることができる。尤も、いずれの場合においても、1種
又はそれ以上の金属の添加は、金属成分が分子篩成分の
細孔構造に入ることができるように行うことが重要であ
る。
【0030】第1の硫黄低減成分の金属が分子篩成分の
細孔内において交換されたカチオン種として存在する場
合、金属成分の水素転移活性は、好ましい金属成分につ
いては、分解プロセスの間に起こる水素転移反応が通常
は許容できる程度の低いレベルに維持されるポイントま
で、低減することが判った。従って、分解の間に、コー
クス及び軽質ガスが僅かに増加するが、それらは許容で
きる範囲内にとどまる。いずれにしても不飽和軽質成分
をアルキル化フィードとして使用することができ、この
ようにしてガソリンプールへリサイクルすることができ
るので、本発明の添加物を使用することによって生じる
ガソリン範囲の炭化水素の損失はほとんどない。
【0031】分解プロセスの間に過剰なコークス及び水
素が生成するということを懸念して、添加物に組み込ま
れる金属は著しい水素化活性を示すべきではない。この
ために、強い水素化−脱水素化機能を有する白金及びパ
ラジウムなどの貴金属は好ましくない。強い水素化機能
を有する卑金属及び卑金属の組み合わせ、例えばニッケ
ル、モリブデン、ニッケル−タングステン、コバルト−
モリブデン、及びニッケル−モリブデンなどは、同様の
理由により好ましくない。好ましい卑金属は、周期表の
第4周期、第5、8、9、12、13族(IUPAC分
類、以前の第VB、VIII、IIB及びIIIA族)の金属で
ある。バナジウム、亜鉛、鉄、コバルト及びガリウムは
好ましい金属成分であり、バナジウムが好ましい金属成
分である。バナジウムは通常はゼオライトの分解触媒に
非常に深刻な影響を及ぼすと考えられており、バナジウ
ムの抑止剤を開発するために多くの努力が払われてきた
ため、FCC触媒組成物においてバナジウムがこのよう
に用いられ得ることは驚くべきことである。例えば、ヴ
ォルムスべッヒャー(Wormsbecher)らの「Vanadium Po
isoning of Cracking Catalyst: Mechanism of Poisoni
ng and Design of Vanadium Tolerant Catalyst Syste
m」、J. Catalysis 100, 130-137(198
6)を参照されたい。分子篩の細孔構造の内部にバナジ
ウムを配することはバナジウムを固定し、また、バナジ
ウムが分子篩成分と害を及ぼすように結合し得るバナジ
ン酸種になることを防止し;いずれにしても、本発明の
ゼオライトをベースとし、金属成分としてバナジウムを
含む硫黄低減触媒は、特徴的なゼオライト構造を保持
し、金属に異なる環境を示す一方で、FCCサイクルを
代表する還元及び酸化/スチーム処理条件の間で繰り返
されるサイクルに耐えると考えられる。
【0032】バナジウムは特に、ゼオライトUSYに担
持される場合に、ガソリンの硫黄を低減するのに適して
いる。V/USY硫黄低減触媒の収率構造(yield stru
cture)は特に興味深いものである。他のゼオライト
が、金属が添加された後、ガソリンの硫黄低減を実施し
ている間に、それらはガソリンをC3及びC4のガスに
転化する。転化したC3=及びC4=の大部分をアルキ
ル化して、ガソリンプールに戻して再配合することがで
きるのであるが、C4−湿性ガスの収率が高いことは、
多くの精製装置がそれらの湿性ガス圧縮機の能力によっ
て制限されるため、問題となる場合がある。金属を含む
USYは現行のFCC触媒に類似した収率構造を有す
る。この利点により、FCCユニットの制約により制限
されることなく、目標とする脱硫レベルに合わせて触媒
配合物中のV/USYゼオライトの含量を調節すること
が可能となる。従って、Yゼオライト触媒におけるバナ
ジウムは、USYで代表されるゼオライトとともに、F
CCにおいてガソリンの硫黄を減少させるのに特に好ま
しい組合せである。特に良い結果を与えることが見出さ
れているUSYは、2.420〜2.460nm、好ま
しくは2.420〜2.450nm、例えば2.435
〜2.450nm(続く処理)の範囲内にあるユニット
・セル・サイズを有するUSYである。第1の硫黄低減
成分として、バナジウム/亜鉛などの卑金属の組合せ
も、全体の硫黄低減の点から好ましい。
【0033】硫黄低減触媒の中の第1の硫黄低減金属成
分の量は、通常は、(分子篩成分の重量を基準として、
金属として)0.2〜5重量%、一般に0.5〜5重量
%であるが、この範囲を越える量、例えば、0.10〜
10重量%であっても、ある程度の硫黄低減効果は得ら
れる。分子篩をマトリックス化する場合、触媒組成物の
全重量を基準として表す第1の硫黄低減金属成分の量
は、実用的な目的の処方については、一般に、触媒全体
の0.1〜5重量%、より一般的には0.2〜2重量%
となる。
【0034】硫黄低減触媒の第2の金属成分は、分子篩
の細孔構造内に存在する1種又はそれ以上の希土類金属
を含んでなり、分子篩成分に存在する交換可能なサイト
上に交換されたカチオンの形態で存在すると考えられて
いる。希土類(RE)成分は、バナジウムの存在下で、
触媒安定性を著しく向上させる。例えば、RE+V/U
SY触媒を用いると、V/USY触媒と対比して、より
高い分解活性を達成することができる一方で、匹敵する
ガソリン硫黄低減が得られる。原子番号57〜71のラ
ンタノイド系列の希土類元素、例えば、ランタン、セリ
ウム、ジスプロシウム、プラセオジウム、サマリウム、
ユーロピウム、ガドリニウム、イッテルビウム、及びル
テチウムをこのように使用することができるが、商業的
入手可能性の観点からは、ランタン並びにセリウム及び
ランタンの混合物が通常は好ましい。硫黄低減及び触媒
安定性の観点から、セリウムは最も効果的な希土類元素
成分であることが見出されており、従って、セリウムを
使用することが好ましいが、以下に説明するように、他
の種類の希土類元素を用いても良好な結果は得られる。
【0035】希土類元素の量は、一般に触媒組成物の1
〜10重量%、大部分の場合2〜5重量%である。分子
篩の重量基準で、希土類元素の量は、分子篩:マトリッ
クスの割合に応じて、通常は2〜20重量%、大部分の
場合は4〜10重量%である。セリウムは、触媒組成物
の0.1〜10重量%、通常は0.25〜5重量%の量
で使用することができ、分子篩基準では、0.2〜20
重量%、大部分の場合は0.5〜10重量%となる。
【0036】希土類元素成分は、マトリックス化されて
いない結晶の形態又はマトリックス化された結晶の形態
のいずれの形態で、分子篩上で交換することによって分
子篩成分の中へ好適に組み込むことができる。好ましい
USYゼオライト篩を用いて、組成物を処方する場合、
非常に有効な組み込み手法は、USY分子篩(一般に、
2.445〜2.465nmのユニット・セル・サイ
ズ)に希土類イオンを添加した後、更にスチーム焼成し
てUSYのユニット・セル・サイズを一般に2.420
〜2.460nmの範囲の値へ小さくし、その後第1の
金属成分を、それがまだ存在していない場合には、添加
するというものである。USYは、安定性及び満足な分
解活性のために、低いアルカリ金属(主としてナトリウ
ム)含量を有する必要があり、そのことは通常は、分子
篩上において、1重量%を越えず、好ましくは0.5重
量%を越えない望ましいナトリウムレベルまで、超安定
化プロセスの間に行われるアンモニウム交換によって確
実に行われる。
【0037】金属成分は、分子篩内部の細孔構造に確実
に入るような方法で、触媒組成物の中に組み込まれる。
金属は、結晶の中へ又はマトリックス化された結晶の中
へ直接的に組み込むことができる。分子篩成分として好
ましいUSYゼオライトを用いる場合、この操作は上述
したように、希土類元素成分を含有するUSY分解触媒
を再焼成して、小さいユニット・セル・サイズを確保
し、その後、金属イオンがゼオライトの細孔構造に固定
され得るようにカチオン交換が起こることを可能にする
条件下で浸漬することによって、又は金属、例えばバナ
ジウムをイオン交換することによって、好適に組み込こ
とができる。別の態様では、合成物から有機物を除去す
るために必要な焼成を行った後、分子篩成分、例えばU
SYゼオライト又はZSM−5結晶の中に、第1の硫黄
低減金属成分及び希土類金属成分を組み込むことができ
る。その後、金属を含有する成分は、分解成分及びマト
リックス成分を添加することによって最終的な触媒組成
物へと処方することができ、その処方は噴霧乾燥によっ
て最終的な触媒の形態とされる。
【0038】触媒を統合した触媒系として処方する場
合、製造を簡単にすること、及び制御された分解特性を
保持することの両方のために、触媒の活性分解成分、好
ましくはフォージャサイト、例えばゼオライトUSYの
形態のものを、硫黄低減系の分子篩成分として使用する
ことが好ましい。しかしながら、他の種類の活性分解分
子篩材料、例えばゼオライトZSM−5などを統合した
触媒系に組み込むこともでき、そのような系は、もう1
つの活性分子篩材料の特性、例えばZSM−5の特性が
望まれる場合などに有用であり得る。いずれの場合に
も、含浸/交換プロセスは制御された量の金属によって
行われ、従って、分子篩上に必要とされる数のサイトが
残存して、活性分解成分、又は存在するいずれかの第2
の分解成分、例えばZSM−5などから望み得る分解反
応の触媒作用が行われる。
【0039】硫黄低減触媒組成物の使用 通常、硫黄低減触媒を使用する最も都合の良い手法は、
触媒への独立した粒状の添加物としてのものであろう。
好ましい形態において、分子篩成分としてのゼオライト
USYを用いる場合、装置内の触媒全体へ触媒添加物を
添加することは、USYゼオライトの分解活性のため
に、全体としての分解に著しい低下を生じることにはな
らないであろう。分子篩成分として、もう1種の活性分
解材料を使用する場合にも同様である。このように使用
する場合、組成物は純粋な分子篩結晶の形態で、(マト
リックス化せず、添加する金属成分を用いて)FCCに
使用するのに適正な寸法にペレット化して使用すること
ができる。しかしながら、通常、金属含有分子篩は、充
分な流動化を維持すること、及び、充分な粒子耐磨耗性
を得ることのために、マトリックス化される。アルミナ
又はシリカ−アルミナなどの常套的な分解触媒用マトリ
ックス材料は、通常添加されるクレイとともに、この目
的に適している。分子篩に対するマトリックスの量は、
通常は、重量基準で20:80〜80:20であってよ
い。常套のマトリックス化技術を用いることもできる。
【0040】独立した粒状の添加物の使用すると、硫黄
低減成分及び分解触媒成分の割合を、フィード中の硫黄
の量及び所望する脱硫の程度に応じて、最適化すること
が可能となる。このように使用する場合、一般に、FC
CUにおける触媒全体の1〜50重量%の量で使用さ
れ、大部分の場合、この量は5〜25重量%、例えば5
〜15重量%であると考えられる。約10%が最も実用
的な用途の基準である。添加物は常套の手法で、例えば
再生装置へのメークアップ触媒と共に、又はその他の都
合のよい方法によって添加することができる。添加物
は、非常に高い硫黄フィードによって、より短時間で硫
黄除去活性が損なわれることがあっても、更に長い期間
で硫黄除去に関して活性状態を保持する。
【0041】独立した粒状の添加物を使用することに代
えて、硫黄低減触媒を分解触媒の中に組み込んで、統合
したFCC分解/ガソリン硫黄低減触媒を形成すること
ができる。活性分解成分以外の分子篩と組み合わせて硫
黄低減成分を使用する場合、例えば、主たる活性分解成
分がUSYである場合にはZSM−5又はゼオライトベ
ータに硫黄低減成分を使用する場合、硫黄低減成分(分
子篩+金属)の量は、一般に、上述したように独立した
粒状の添加物として使用することができる量に対応させ
て、触媒全体の25重量%まで又はそれ以下となる。
【0042】分解触媒及び硫黄除去添加物に加えて、循
環する触媒材料中に、他の触媒活性成分が存在すること
もできる。そのような他の材料の例には、ゼオライトZ
SM−5をベースとするオクタン価向上触媒、担持され
た貴金属、例えば白金をベースとするCO燃焼促進剤、
デソックス(DESOX、商品名)(マグネシウム−ア
ルミニウムスピネル)などの煙道ガス脱硫添加物、バナ
ジウムトラップ剤、及び塔底物質分解添加物が含まれ
る。これらは、例えば、クリシュナ(Krishna)、サデ
ッジベイジ(Sadeghbeigi)の前掲書、及びシェルツァ
ー(Scherzer)の「Octane Enhancing Zeolitic FCC Ca
talysts」、Marcel Dekker社、ニューヨーク、1990
年、ISBN 0-8247-8399-9に説明されてい
る。これらの成分は、それらの通常使用量で使用するこ
とができる。
【0043】本発明の添加物の効果は、液体分解生成
物、特に軽質及び重質ガソリンフラクションの硫黄含量
を減少させることであるが、硫黄含量の減少は、軽質サ
イクル油並びに軽質及び重質燃料油フラクションを含む
より高沸点の留出生成物においても達成され、より耐熱
性の硫黄化合物を除去することによって、これを水素化
脱硫技術へ適用することができる。留出物フラクション
は、その後、過酷度がより低く、より経済的な条件にて
水素化脱硫して、ディーゼル又は家庭用燃料油の配合成
分として用いるのに好適な留出生成物を製造することが
できる。
【0044】分解プロセスそれ自体は、硫黄低減触媒を
添加物の形態で又は統合された接触分解/硫黄低減触媒
(単一の粒状触媒)として添加して、通常の手法で行わ
れる。分解条件は本質的に常套のものとなる。
【0045】触媒を使用することによって分解プロセス
の間に分離された硫黄は、無機化合物の形態に転化され
て硫化水素として放出され、これは通常の方法では、分
解プロセスにおいて通常放出される硫化水素と同様の方
法にてFCCUの生成物回収セクションにおいて回収す
ることもできる。硫化水素の増加した量は、更にサワー
ガス/水処理を必要とする場合があるが、ガソリン中の
硫黄をかなりの程度で減少させることによって、これら
が制限要因となるとはあまり考えられない。
【0046】本発明の触媒を使用することによって、分
解生成物の硫黄の著しい減少を達成することができ、場
合によっては、上述したような好ましい形態の触媒を用
いると、常套の触媒を使用する基本となる場合を基準と
して、一定の転化率にて、50%までの低下を達成する
ことができる。ガソリン中の硫黄を25%減少させるこ
とは、以下に記載する実施例に示すように、本発明の添
加物の多くのものを用いて容易に達成される。LCOフ
ラクションを含む中間留出物フラクションについては、
アルキル置換ベンゾチオフェン及びジベンゾチオフェン
を含む耐熱性硫黄化合物のレベルの低下と組み合わせる
ことによって、以下の実施例に示すように、25%まで
の低下を達成することができる。硫黄の減少の程度は、
分解フィードに元々含まれていた有機硫黄化合物の量に
応じて決まり、硫黄含量がより高いフィードについての
硫黄減少の度合いは最も大きくなる。装置内の平衡触媒
の金属含量もまた、達成される脱硫の度合いに影響を及
ぼすことがあり、平衡触媒における金属含量、特にバナ
ジウム含量が小さいと、脱硫の度合いはより大きくな
る。E−触媒のバナジウム含量が1000ppmより少
ないと脱硫は非常に効果的になるが、バナジウム含量が
それよりも高い場合でも本発明の触媒はなお有効性を保
持する。精製装置の分解されたガソリンの終点が重質ガ
ソリンフラクションの硫黄含量によって制限されている
場合には、硫黄を減少させることは、生成物の品質を向
上させることだけでなく、生成物の収率を増加させるこ
とに対しても有効である。重質ガソリンフラクションの
硫黄含量を減少させる効果的かつ経済的な方法を提供す
ることによって、高価な水素処理に頼ることを必要とせ
ずに、ガソリンの終点を拡張することができ、その結
果、精製所の経済性に好ましい影響が及ぼされる。その
後に水素処理が予定されている場合には、苛酷度がより
低い条件下での水素処理によっては除去することが難し
い種々のチオフェンの誘導体を除去することも望まし
い。
【0047】
【実施例】実施例1 触媒シリーズ1の調製 50%のUSY、21%のシリカゾル及び29%のクレ
イからなる、単一のソースの材料を噴霧乾燥したものか
ら、触媒シリーズ1のすべての試料を調製した。USY
は、2.454nmの出発時のユニット・セル・サイ
ズ、5.46のSiO2/Al23モル比、及び810
2-1の全表面積を有していた。V/USY触媒(触
媒A)は、上記の噴霧乾燥した触媒をpH6のNH4
Hを用いてスラリー化した後、濾過、硫酸アンモニウム
交換及び水洗を行って調製した。触媒は、スチームの存
在下、1300゜Fにて2時間焼成し、バナジルオキサ
レートを含浸させた。スチーム焼成によってゼオライト
のユニット・セル・サイズを減少させ、バナジウムの存
在で安定性を向上させた。
【0048】V/USY触媒(触媒B)は、触媒の最初
のスラリー化をpH3.2〜3.5の範囲で行ったこと
以外は、触媒Aと同様にして調製した。2種のRE+V
/USY触媒(触媒C及びD)は、硫酸アンモニウム交
換の後、触媒を希土類元素塩化物の溶液により交換し
て、触媒にそれぞれ2重量%及び4重量%のRE23
添加したこと以外は、触媒Bと同様にして調製した。使
用した希土類元素溶液は、そのCe3+が抽出されてお
り、従って、多少のCeイオンのみを含有している。
【0049】Ce+V/USY触媒(触媒E)は、硫酸
アンモニウム交換の後、触媒を塩化セリウムの溶液によ
り交換して、触媒にそれぞれ5%のセリウムを(CeO
2として)添加したこと以外は、触媒Bと同様にして調
製した。これらの触媒をその後スチーム処理して失活さ
せ、流動床スチーム処理装置内で770℃(1420゜
F)にて20時間、50%のスチームを使用して、FC
C装置内での触媒失活をシミュレートした。焼成及びス
チーム処理失活を行った触媒の物理的性質を表1にまと
めて示している。
【0050】
【表1】
【0051】実施例2 触媒シリーズ2の調製 V/USY触媒(触媒F)は、シリカ/アルミナ比5.
4及び2.435nmのユニット・セル・サイズを有す
るUSYゼオライトを用いて調製した。シリカゾル/ク
レイマトリックス中に50重量%のUSY結晶を含有す
る水性スラリーを噴霧乾燥することによって流動触媒を
調製した。マトリックスは、22重量%のシリカゾル及
び28重量%のカオリンクレイを含有していた。噴霧乾
燥した触媒を硫酸アンモニウムの溶液を用いて交換する
ことによりNH4 +と交換し、その後乾燥させた。USY
触媒を、バナジウムオキサレートの溶液に含浸させるこ
とによって目標の0.5重量%のVとした。
【0052】RE+V/USY触媒(触媒G)は、シリ
カ/アルミナ比5.5及び2.454nmのユニット・
セル・サイズを有するUSYゼオライトを用いて調製し
た。USYは、硫酸アンモニウムの溶液を用いて交換す
ることによりNH4 +と交換した。NH4 +交換を行ったU
SYは、その後、希土類元素塩化物の混合物溶液と交換
することによって、希土類カチオン(例えば、La3+
Ce3+など)と交換した。使用した希土類元素溶液は、
そのCe3+の大部分が抽出されて、従ってごく少量のC
eを含有していた。RE交換したUSYは、更に洗浄
し、乾燥し、回転式焼成装置の中でスチームの存在下、
760℃(1440゜F)にて焼成した。スチーム焼成
によって、ゼオライトのユニット・セル・サイズは2
4.40Åへ低下し、バナジウムの存在によって安定性
は向上した。シリカゾル/クレイマトリックス中に50
重量%のRE−USY結晶を含有する水性スラリーを噴
霧乾燥することによって流動触媒を調製した。マトリッ
クスは、22重量%のシリカゾル及び28重量%のカオ
リンクレイを含有していた。噴霧乾燥した触媒を硫酸ア
ンモニウムの溶液を用いて交換することによりNH4 +
交換し、その後乾燥させ、540℃(1000゜F)に
て2時間焼成した。焼成を続けて、RE/USY触媒に
VOSO4溶液を含浸させた。
【0053】触媒Hは、USYの交換に、主としてCe
Cl3を含有する混合RECl3の溶液を用いたこと以外
は、触媒Gの場合と同様の手順を用いて調製した。触媒
Hは、シリカ/アルミナ比5.5及び2.454nmの
ユニット・セル・サイズを有する市販のUSYゼオライ
トを用いて調製した。USYは、硫酸アンモニウムの溶
液を用いて交換することによりNH4 +と交換した。NH
4 +交換を行ったUSYは、その後、ランタンを含有する
CeCl3により交換した。交換したUSYは、更に洗
浄し、乾燥し、回転式焼成装置の中でスチームの存在
下、760℃(1440゜F)にて焼成した。スチーム
焼成によって、ゼオライトのユニット・セル・サイズは
2.440nmへ低下した。シリカゾル/クレイマトリ
ックス中に50重量%の希土類元素含有USY結晶を含
有する水性スラリーを噴霧乾燥することによって流動触
媒を調製した。マトリックスは、22重量%のシリカゾ
ル及び28重量%のカオリンクレイを含有していた。噴
霧乾燥した触媒を硫酸アンモニウムの溶液を用いて交換
することによりNH4 +と交換し、その後乾燥させ、54
0℃(1000゜F)にて2時間焼成した。焼成を続け
て、触媒にVOSO4溶液を含浸させた。焼成した触媒
の物理的特性を表2にまとめて示す。
【0054】
【表2】
【0055】実施例3 触媒シリーズ3の調製 V/USY触媒(触媒I)は、シリカ/アルミナ比5.
4及び2.435nmのユニット・セル・サイズを有す
るH型−USYゼオライト(結晶)を用いて調製した。
40重量%のUSY結晶、25重量%のシリカ、5重量
%のアルミナ、及び30重量%のカオリンクレイを含有
する水性スラリーを噴霧乾燥することによって流動触媒
を調製した。噴霧乾燥した触媒は、540℃(1000
゜F)にて3時間焼成した。得られたH型−USY触媒
を初期湿潤含浸法(incipient wetness impregnation)に
よってバナジウムオキサレートの溶液に含浸させること
により目標の0.4重量%のVとした。含浸させたV/
USY触媒は更に540℃(1000゜F)にて3時間
空気焼成した。最終的な触媒は0.39%のVを含有す
る。
【0056】Ce+V/USY触媒(触媒J)は、触媒
Iと同じ噴霧乾燥したH型−USY触媒中間体から調製
した。H型−USY触媒は、初期湿潤含浸法を用いてC
e(NO3)3溶液に含浸させることにより目標の1.5重
量%のCe添加とした。得られたCe/USY触媒は、
540℃(1000゜F)にて3時間空気焼成した後、
540℃(1000゜F)にて3時間スチーム処理し
た。その後、触媒は、初期湿潤含浸法により、バナジウ
ムオキサレート溶液に含浸させることによって目標の
0.4重量%のVとした。含浸させたCe+V/USY
触媒は、更に540℃(1000゜F)にて3時間空気
焼成した。最終的な触媒は、1.4%のCe及び0.4
3%のVを含有する。
【0057】
【表3】
【0058】実施例4 触媒シリーズ4の調製 50%のUSY、21%のシリカゾル及び29%のクレ
イからなる、単一のソースの材料を噴霧乾燥したものか
ら、触媒シリーズ4のすべての試料を調製した。出発物
質のUSYは、5.4のシリカ/アルミナ比及び2.4
54nmのユニット・セル・サイズを有していた。噴霧
乾燥した触媒は、pH6のNH4OH及び(NH4)2SO4
の溶液を用いてスラリー化してNa+を除去した後、水
洗し、650℃(1200゜F)にて2時間焼成した。
【0059】V/USY触媒(触媒K)は、上記のH型
−USY触媒を用いて調製した。H型−USY触媒は、
初期湿潤含浸法を用いてバナジウムオキサレート溶液に
含浸させることにより目標の0.5重量%のVとした。
含浸させたV/USY触媒は、更に650℃(1200
゜F)にて2時間空気焼成した。最終的な触媒は、0.
5%のVを含有する。
【0060】Ce+V/USY(触媒L)は、上記のH
型−USY触媒を用いて調製した。H型−USY触媒
は、CeCl3の溶液を用いて交換させることにより目
標の0.75重量%のCe添加とした。得られるCe/
USY触媒は、空気焼成し、初期湿潤含浸法を用いてバ
ナジウムオキサレート溶液を含浸させることにより目標
の0.5重量%のVとした。含浸させたCe+V/US
Y触媒は更に空気焼成した。最終的な触媒は、0.72
%のCe及び0.52%のVを含有する。Ce+V/U
SY(触媒m)は、上記のH型−USY触媒からCeC
3の溶液を用いて交換させることにより目標の3重量
%のCe添加とした。得られるCe/USY触媒は、空
気焼成し、初期湿潤含浸法を用いて0.5重量%のVを
目標としてバナジウムオキサレート溶液を含浸させた。
含浸させたCe+V/USY触媒は更に空気焼成した。
最終的な触媒は、1.5%のCe及び0.53%のVを
含有する。
【0061】Ce+V/USY(触媒N)は、上記のH
型−USY触媒から初期湿潤含浸法によってCeCl3
の溶液に含浸させることにより目標の1.5重量%のC
e添加とした。得られるCe/USY触媒は、空気焼成
し、初期湿潤含浸法を用いて0.5重量%のVを目標と
してバナジウムオキサレート溶液を含浸させた。含浸さ
せたCe+V/USY触媒は更に空気焼成した。最終的
な触媒は、1.5%のCe及び0.53%のVを含有す
る。
【0062】これらの触媒は、その後スチーム処理して
失活させ、流動床スチーム処理装置内で、50%のスチ
ーム及び50%のガスを使用して770℃(1420゜
F)にて20時間、FCC装置内での触媒失活をシミュ
レートした。ガスストリームは、空気から、N2、プロ
ピレン,及びN2混合物、並びにN2へ10分ごとに変化
させ、空気に循環して戻してFCC装置(繰り返しスチ
ーム処理)のコーキング/再生サイクルをシミュレート
した。2組の失活触媒の試料の再生を行った。1つのバ
ッチの触媒については、スチーム失活サイクルを空気燃
焼(酸化的−終了)により終了し、もう1つのバッチの
触媒についてはプロピレン(還元的−終了)により終了
した。「還元的−終了」のコークス含量は、0.05%
のC以下である。焼成及びスチーム処理(酸化的−終
了)触媒の物理的特性を表4にまとめて示している。
【0063】
【表4】
【0064】実施例5 触媒シリーズ5の調製 40%のUSY、30%のコロイダルシリカゾル及び3
0%のクレイからなる、単一のソースの材料を噴霧乾燥
したものから、触媒シリーズ5のすべての試料を調製し
た。出発物質のH型−USYは、5.4のバルク・シリ
カ/アルミナ比及び2.435nmのユニット・セル・
サイズを有していた。噴霧乾燥した触媒は、540℃
(1000゜F)にて3時間空気焼成した。Ce/US
Y触媒(触媒O)は、上記のH型−USY触媒を用いて
調製した。H型−USY触媒は、1.5重量%のCe添
加を目標として、初期湿潤含浸法を用いてCe(NO3)3
溶液に含浸させた。得られたCe/USYは、540℃
(1000゜F)にて空気焼成した後、540℃(10
00゜F)にて3時間スチーム処理した。
【0065】Ce+V/USY触媒(触媒P)は、触媒
Oから調製した。Ce/USY触媒を初期湿潤含浸法に
よりバナジウムオキサレート溶液に含浸させることによ
って、目標の0.5重量%のVとした。含浸させたCe
+V/USY触媒は、乾燥し、540(1000゜F)
にて空気焼成した。最終的な触媒は、1.4%のCe及
び0.49%のVを含有する。Ce+V/USY触媒
(触媒Q)は、触媒Oから、0.5重量%のV添加を目
標として、〜3のpHにてVOSO4の溶液に含浸させ
ることによって調製した。得られるCe/USY触媒
は、乾燥し、540(1000゜F)にて3時間空気焼
成した。焼成した触媒の物理的特性を表5にまとめて示
す。
【0066】
【表5】
【0067】実施例6 RE+V/USY/シリカゾル触媒の調製 RE+V/USY触媒(触媒R)は、シリカ/アルミナ
比5.5及び2.465nmのユニット・セル・サイズ
を有するNaYゼオライトを用いて調製した。ゼオライ
トYは、硫酸アンモニウムの溶液を用いて交換すること
によってNH4 +により交換した。NH4 +交換したゼオラ
イトYは、その後、希土類元素塩化物の混合物溶液を用
いて交換することによって、希土類カチオン(例えば、
La3+、Ce3+など)と交換し、その希土類元素塩化物
の混合物溶液からは大部分のCe 3+が抽出されており、
従って、溶液はきわめて少量のセリウムを含有してい
た。RE交換したYは、更に水洗し、乾燥させ、スチー
ムの存在下で705℃(1300゜F)にて2時間焼成
した。スチーム焼成によってゼオライトのユニット・セ
ル・サイズは減少し、バナジウムの存在によって安定性
は向上した。シリカゾル/クレイマトリックス中に50
重量%のRE-USY結晶を含有する水性スラリーを噴
霧乾燥することによって流動触媒を調製した。マトリッ
クスは、22重量%のシリカゾル及び28重量%のカオ
リンクレイを含有していた。噴霧乾燥した触媒は、硫酸
アンモニウムの溶液を用いて交換することによってNH
4 +により交換した。焼成を続けて、RE/USY触媒に
バナジウムオキサレート溶液を含浸させた。焼成した触
媒の物理的特性を表6にまとめて示す。
【0068】
【表6】
【0069】実施例7 Ce+V/USY/シリカゾル触媒の調製 Ce+V/USY触媒(触媒S)は、シリカ/アルミナ
比5.5及び2.454nmのユニット・セル・サイズ
を有するNaUSYゼオライトを用いて調製した。US
Yは、硫酸アンモニウムの溶液を用いて交換することに
よりNH4 +と交換した。NH4 +交換を行ったUSYは、
その後、塩化セリウム及び少量のセリウム以外の希土類
元素イオン(例えば、La3+、Pr、Nd、Gdなど)
を含有する溶液と交換することによって、Ce3+と交換
した。Ce交換したUSYは、更に洗浄し、乾燥し、ス
チームの存在下、705℃(1300゜F)にて2時間
焼成した。スチーム焼成によって、ゼオライトのユニッ
ト・セル・サイズは低下し、バナジウムの存在によって
安定性は向上した。シリカゾル/クレイマトリックス中
に50重量%のCe/USY結晶を含有する水性スラリ
ーを噴霧乾燥することによって流動触媒を調製した。マ
トリックスは、22重量%のシリカゾル及び28重量%
のカオリンクレイを含有していた。噴霧乾燥した触媒を
硫酸アンモニウムの溶液を用いて交換することによりN
4 +と交換し、その後乾燥させ、540℃(1000゜
F)にて1時間焼成した。焼成を続けて、Ce/USY
触媒にバナジウムスルフェート溶液を含浸させた。焼成
した触媒の物理的特性を表7にまとめて示す。
【0070】
【表7】
【0071】実験手順:分解性能の評価 実施例1〜7の触媒のFCCについての評価を行い、そ
の結果を実施例8〜15において報告する。減圧軽油
(VGO)フィードを用いて、ASTM D-3907の
手順を改良したASTMマイクロアクティビティテスト
(MAT)により、軽油の分解活性及び選択性について
配合触媒(試料+平衡触媒)を試験した。添加触媒のい
くつかのものについては、減圧軽油及び水素処理したフ
ィードを用いて、順環式ライザー・パイロット装置にお
いて評価を行った。3種のVGOフィード及びこれらの
実施例において用いた1種の苛酷に触媒フィード水素処
理を行ったフィード(CFHT)の組成を表8に示す。
【0072】
【表8】
【0073】分解転化率の範囲は、527℃(980゜
F)での反応のランにより、触媒/油比を変化させるこ
とによって得られた。分解した生成物についてのカット
ポイントは、以下のとおりであった: ガソリン C5+〜220℃(125゜F〜430゜F)、 軽質LCO 220℃〜310℃(430゜F〜590゜F)、 重質LCO 310℃〜370℃(590゜F〜700゜F)、 軽質燃料油(LFO) 220℃〜370℃(430゜F〜700゜F)、 重質燃料油(HFO) 370℃+(700゜F+)。 各物質収支からのガソリン範囲生成物は、ガソリンの硫
黄濃度を測定するために、硫黄GC(ガスクロマトグラ
フィー)(AED)を用いて分析した。ガソリンの蒸留
カットポイントの変動に伴なう硫黄濃度においての実験
誤差を減らすために、合成原油(syncrude)中のチオフ
ェンからC4−チオフェンまでの範囲にわたる硫黄種
(ベンゾチオフェンおよびより沸点の高いS種を除く)
を定量し、合計を「分留ガソリン(cut-gasoline)の
S」と定義した。ガソリン範囲より高い沸点範囲の留出
物フラクションの硫黄含量を測定するため(実施例14
及び15)、合成原油を常圧蒸留に付してガソリンを分
離した。それから塔底フラクションを更に減圧蒸留に付
して2種のLFO/LCOフラクション(軽質LCOフ
ラクション及び重質LCOフラクション)ならHFOフ
ラクションを生成させた。LCO試料中の硫黄種は、J
&W 100mDB−石油カラム及びSievers 3655
B 硫黄デテクターを備えたガスクロマトグラフ装置を
用いて定量した。各LCO硫黄種の濃度は、XPS法に
よって測定した全硫黄含量及びGCからの硫黄種の割合
に基づいて計算した。
【0074】シリーズ1触媒の流動床式接触分解の評価 実施例1からの触媒を、流動床スチーマーにおいて、上
記実施例4で説明したように、50%スチーム及び50
%ガスを用いて、770℃(1420゜F)にて20時
間スチーム失活させ、空気燃焼(酸化的−終了)によっ
て終了した。スチーム処理された添加物触媒25重量%
を、FCC装置からの非常に低い金属レベル(120p
pmのV及び60ppmのNi)を有する平衡触媒に配
合した。マイクロアクティビティテストにおいて、分解
フィードとしてVGONo.1を使用して、触媒の接触分
解性能を評価した。触媒の性能を表9にまとめて示す
が、生成物の選択率は、一定の転化率、220℃(43
0゜F)又はそれ以下の物質へのフィードの転化率へ補
間した。
【0075】
【表9】
【0076】表9の触媒/油比には、失活V/USY及
びE触媒を配合したものは、65%転化率を達成するた
めに、100%平衡触媒の基本ケースの場合と比べて、
より高い触媒/油比(3.3対3.0の触媒/油比、即
ち、活性の10%低下)を必要とするということが示さ
れている。このことは、平衡触媒と対比して、V/US
Y触媒の分解活性がより低いことに基づくものである。
対照的に、RE+V/USY触媒を添加しても、65%
転化率を達成するために触媒/油比を増大することはな
い。これらの触媒/油比の結果は、RE+V/USY触
媒が、V/USY触媒よりもより良好な分解活性を保持
し、及びより良好な安定性を有するということを示して
いる。
【0077】平衡触媒の基本のケースと比較して、V/
USY触媒及びRE+V/USY触媒を添加することに
よって、全生成物収率構造について多少の変化がもたら
されている。水素及びコークスの収率がわずかながら増
加している。C4−ガス、ガソリン、軽質燃料油比及び
重質燃料油の収率についても多少の変化が観察されてい
る。V/USY触媒及びRE+V/USY触媒を添加す
ることによって、ガソリンS濃度は実質的に変化してい
る。平衡FCC触媒に、触媒A又はB(V/USY対照
触媒)をそれぞれ25重量%配合した場合、それぞれ3
9.0%及び40.8%のガソリン硫黄濃度の低下が達成
された。平衡触媒に25重量%のRE+V/USY触媒
(触媒C及びD)を添加した場合には、ガソリン硫黄濃
度の低下は対照触媒(38〜40%)に匹敵する。希土
類金属の大部分としてCeを含有するRE+V/USY
触媒(触媒E)は、ガソリンのSについて43.1%の
低下をもたらして、ガソリンS含量を更に4%低下させ
ている、即ち、V/USY触媒及び混合RE+V/US
Y触媒よりも10%もの向上を達成している。全ての触
媒のバナジウム添加(0.36〜0.39%)は同等で
あった。
【0078】これらの結果は、希土類元素を添加するこ
とによってV/USY触媒の分解活性が向上するという
ことを示している。分解生成物の収率における変化は軽
微である。希土類元素イオンの中で、セリウムは、Ce
+V/USY触媒が、流動床式接触分解条件において、
より高い分解活性を示すだけでなく、向上したガソリン
硫黄低減活性を示すという特有の特性を示している。大
量のセリウムレベルを伴なわない希土類元素RE/US
Y触媒は、ガソリンS低減についてV/USY触媒と比
べてあまり利点はもたらさないが、その一方で、セリウ
ムはV/USY触媒又はRE+V/USY触媒(高いセ
リウムレベルを有さないもの)のガソリン硫黄レベルを
更に低下させる。
【0079】シリーズ2触媒の分解活性の評価 実施例2からの触媒(シリーズ2の触媒、触媒F、G、
H)を、種々の時間で770℃(1420゜F)にてス
チーム処理させて、触媒の安定性を比較した。触媒は、
50%スチーム及び50%ガスを用いて(上記実施例4
で説明したような繰り返しスチーム処理、還元的−終
了)を用いて、2.3時間、5.3時間、10時間、20
時間及び30時間で流動触媒スチーマーにおいてスチー
ム処理した。失活させた触媒の表面積の保持を図2にプ
ロットして示す。
【0080】スチーム失活させた触媒の、軽油の分解活
性についての試験を、減圧軽油(VGO)No.2(硫黄
分2.6重量%以上)を用いて、ASTMマイクロアク
ティビティテスト(ASTM手順 D-3907)により
行った。30秒の接触時間及び545℃(980゜F)
の反応温度にて、220℃−(430゜F−)への重量
%転化率を、4:1の一定の触媒/油比で測定した。転
化率を、スチーム失活時間の関数として図3にプロット
して示している。
【0081】図2に示す表面積保持によれば、3種の触
媒がすべて同等の骨格構造安定性を有することが示唆さ
れる種々の水熱失活条件において、V/USY触媒及び
RE+V/USY触媒は同等の表面積保持率を呈するこ
とが示されている。しかし、図3に示す転化率のプロッ
トは、水熱失活の苛酷度が増大する場合に、RE+V/
USY触媒ははるかに向上した分解活性の保持率を有す
ることを示している。水熱失活において、分解活性をV
/USYからRE+Vの型(version)へ向上させるこ
とは、15%の転化率であった。種々の量のセリウムを
有するREの型どうしにおいても、明らかな違いは観察
されなかった。これらの結果は、RE+V/USY触媒
がV/USY触媒よりも低い触媒/油比にて目標転化率
を達成する、実施例8の場合に合致している。これらの
転化率の結果は、RE+V/USY触媒は、V/USY
触媒に比べて、より安定であり、より良好な分解活性を
保持するということを示している。USY触媒へ希土類
元素イオンを添加した後、スチーム処理焼成してゼオラ
イトのユニット・セル・サイズを低下させることによっ
て、バナジウムの存在下では触媒の安定性が向上した。
【0082】実施例10 シリーズ3触媒の流動床式接触分解の評価 実施例3からのV触媒及びCe+V USY触媒(触媒
I、J)を、上記実施例4で説明したように、50%ス
チーム及び50%ガスを用いて、流動床スチーマーにお
いて、770℃(1420゜F)で20時間スチーム失
活させ、空気燃焼(酸化的−終了)にて終了した。スチ
ーム処理した添加物触媒の25重量%を、低金属FCC
平衡触媒(120ppmのV及び60ppmのNi)に
配合した。配合した触媒は、その後、上述のように、V
GONo.1フィードを用いて、MAT試験によって評価
した。VGONo.1を使用するシリーズ3触媒の性能を
表10にまとめて示すが、生成物の選択率は、一定の転
化率、220℃(430゜F)又はそれ以下の物質への
フィードの70重量%の転化率へ補間した。
【0083】
【表10】
【0084】表10は、繰り返しスチーム失活処理(酸
化的−終了)の後、平衡FCC触媒(E触媒)とそれぞ
れ配合したV/USY触媒及びCe+V/USY/シリ
カ−アルミナ−クレイ触媒のFCC性能を対比してい
る。E触媒の基本のケースと対比して、V/USY触媒
及びCe+V/USY触媒を添加することによって、生
成物収率構造全体について多少の変化がもたらされてい
る。C4−ガス、ガソリン、軽質燃料油比及び重質燃料
油の収率についても多少の変化が観察されている。水素
及びコークスの収率について適度の増加が観察された。
生成物の収率の変化は小さかったが、V/USY触媒及
びCe+V/USY触媒はガソリンS濃度を実質的に変
化させた。平衡FCC触媒に、触媒I(V/USY対照
触媒)25重量%を配合すると、29%のガソリン硫黄
濃度の低下が達成された。対照的に、Ce+V/USY
触媒(触媒J)は、ガソリンSの56%の低下をもたら
した。V/USY触媒へCeを添加することによって、
ガソリンS含量を27%低下させ、従って、V/USY
対照触媒よりも93%もの向上が達成された。双方の触
媒は同等のバナジウム添加率(0.39%対0.43%の
V)を有している。Ceそれ自体はガソリンの硫黄低減
活性を有していない(下記の実施例11参照)という事
項を考慮すると、これらの結果はまったく予期されなか
ったことであり、セリウムを添加することの利点(又は
効果)を明確に示している。
【0085】実施例11 繰り返しスチーム処理の後でのシリーズ4触媒の流動床
式接触分解評価 この実施例では、実施例4からのV及びCe+V触媒の
性能をまとめて示す。シリーズ4の触媒を、上記実施例
4で説明したように、繰り返しスチーム処理(還元的−
終了)によってスチーム失活させ、25:75の重量比
で低金属FCC平衡触媒(120ppmのV及び60p
pmのNi)に配合し、VGONo.1フィードを用いて
試験した。結果を表11にまとめて示す。
【0086】
【表11】
【0087】表11は、繰り返しスチーム失活処理(酸
化的−終了)の後、V/USY触媒及びCe+V/US
Y/シリカ−アルミナ−クレイ触媒のFCC性能を対比
している。E触媒の基本のケースと対比して、V/US
Y触媒及びCe+V/USY触媒を添加することによっ
て、生成物収率構造全体について多少の変化がもたらさ
れている。水素、C4−ガス、ガソリン、軽質サイクル
油、重質燃料油及びコークスの収率についても、それぞ
れ0.2重量%以下の変化が観察されている。V/US
Y触媒及びCe+V/USY触媒を添加することによっ
て、ガソリンS濃度は種々の程度で変化した。平衡FC
C触媒に、触媒K(V/USY対照触媒)25重量%を
配合すると、5.2%のガソリン硫黄濃度の低下が達成
された。対照的に、Ce+V/USY触媒(触媒M及び
N)は、それぞれガソリンSの17.4%の低下をもた
らした。V/USY触媒へCeを添加することによっ
て、ガソリンS含量を更に12.3%低下させ、従っ
て、V/USY対照触媒よりも237%もの向上が達成
された。
【0088】実施例12 繰り返しスチーム処理の後でのシリーズ4触媒の流動床
式接触分解評価 この実施例では、実施例4からのV及びCe+V触媒
の、繰り返しスチーム処理の後で性能をまとめて示す。
シリーズ4の触媒を、上記実施例4で説明したように、
繰り返しスチーム処理(還元的−終了)によって失活さ
せ、25:75の重量比で低金属FCC平衡触媒(12
0ppmのV及び60ppmのNi)に配合した。VG
ONo.1フィードを用いて得られた結果を表12にまと
めて示す。
【0089】
【表12】
【0090】表12は、繰り返しスチーム失活処理(酸
化的−終了)の後、V/USY及びCe+V/USY/
シリカゾル添加物触媒のFCC性能を対比している。E
触媒の基本のケースと対比して、V/USY及びCe+
V/USY触媒を添加することによって、生成物収率構
造全体について多少の変化がもたらされている。水素及
びコークスの収率についても、適度の変化が観察され
た。C4−ガス収率、ガソリン、軽質サイクル油、重質
燃料油についても、多少の変化が観察された。V/US
Y触媒及びCe+V/USY触媒を添加することによっ
て、ガソリンS濃度は実質的に変化した。平衡FCC触
媒に、触媒K(V/USY対照触媒)25重量%を配合
すると、51.1%のガソリン硫黄濃度の低下が達成さ
れた。対照的に、Ce+V/USY触媒(触媒L及び
M)は、それぞれガソリンSの58.1%及び61.3%
の低下をもたらした。V/USY触媒へCeを添加する
ことによって、ガソリンS含量を更に7.0〜10.2%
低下させ、従って、V/USY対照触媒よりも20%ま
での向上が達成された。
【0091】V/USY触媒及びCe+V/USY触媒
の生成物収率のデータは、E触媒からの収率の変化が、
USY触媒へのバナジウムの添加に基づくものであるこ
とを示している。V/USY触媒の生成物収率は、ガソ
リンSレベル以外の点で、Ce+V/USY触媒の収率
に匹敵する。これらの結果は、CeがV/USY添加物
触媒のガソリン硫黄低減活性を向上させて、生成物収率
にはあまり影響を与えないということを示唆している。
【0092】実施例13 シリーズ5触媒の流動床式接触分解評価、促進作用の検
討 この実施例では、実施例5からのCe及びCe+V触媒
の、繰り返しスチーム失活処理(還元的−終了)の後で
の性能をまとめて示す。失活させた触媒を25:75の
重量比で低金属FCC平衡触媒(120ppmのV及び
60ppmのNi)に配合した。VGONo.1フィード
を用いて得られた結果を表13にまとめて示す。
【0093】
【表13】
【0094】表13は、繰り返しスチーム失活処理(還
元的−終了)の後、Ce/USY及びCe+V/USY
/シリカ−クレイ添加物触媒のFCC性能を対比してい
る。E触媒の基本のケースと対比して、Ce/USY触
媒を添加しても、生成物収率構造全体についてほとんど
変化がなかった。Ce+V/USY触媒を添加すると、
生成物収率構造全体について多少の変化があった。水素
及びコークスの収率について、並びにC4−ガス、ガソ
リン、軽質サイクル油、重質燃料油の収率についても、
適度の変化が観察された。Ce/USY触媒を添加する
ことによって、ガソリンS濃度は変化しなかった。対照
的に、Ce+V/USY触媒(本発明の触媒P及びQ)
を添加することによって、ガソリンS濃度は、それぞれ
29.8%及び27.7%低下した。これらの結果は、セ
リウムそれ自体はガソリン硫黄低減活性をまったく有さ
ないということを示している。セリウムは、バナジウム
に対して、V/USYガソリン硫黄低減添加物触媒の活
性を向上させる促進作用を有することが観察される。
【0095】実施例14 循環式ライザーパイロット装置(Davison Circulating
Riser)において、VGONo.3フィード(表8)を用い
て、典型的なFCC平衡触媒と組み合わせて、触媒Rの
評価を行った。評価の前に、RE+V/USY触媒は、
50%スチーム及び50%ガスを用いて、770℃(1
420゜F)で20時間スチーム失活させた。FCC装
置からの平衡触媒(530ppmのバナジウム及び33
0ppmのNi)に25重量%のスチーム処理した添加
物触媒を配合した。触媒のFCC性能を表14にまとめ
て示しており、生成物の選択率は、一定の転化率、22
0℃−(430゜F−)物質への75重量%転化率へ補
間した。
【0096】
【表14】
【0097】基本のケースと比較して、RE+V/US
Y触媒25重量%を添加すると、生成物収率構造全体に
ついて多少の変化があった。水素及びコークスの収率に
ついては無視できる程度の増加であった。C4−ガス、
ガソリン、軽質サイクル油、重質燃料油の収率について
も、わずかに変化が観察された。RE+V/USY触媒
を添加することによって、ガソリン硫黄濃度は実質的に
変化し、ガソリン硫黄濃度の20%の低下が達成され
た。ガソリン硫黄濃度の低下に加えて、LCOについて
も実質的に硫黄の減少が観察され、全体としてLCO硫
黄9%の減少に相当した。LCOにおける硫黄種を表1
5及び図4に示す。LCOは幅広いベンゾチオフェン及
びジベンゾチオフェン硫黄種を含有している。硫黄の低
減は、置換ベンゾチオフェン及び置換ジベンゾチオフェ
ン、例えば、C3+−ベンゾチオフェン及びC1〜C4
ジベンゾチオフェンにおいてより顕著であった。置換ジ
ベンゾチオフェンはより嵩高く、FCCにおいて脱硫し
たり、分解したりするのは困難であると考えられていた
ため、この結果は全く予想されないものであった。
【0098】
【表15】
【0099】実施例15 Ce+V/USY/シリカゾル触媒の流動床式接触分解
の評価 循環流動床式接触分解装置において、表8の苛酷に水素
処理を行ったFCCフィード(CFHTフィード)を用
いる典型的なFCC触媒と組み合わせて、40日間で実
施例7からのCe+V/USY触媒(触媒S)の評価を
行った。ベースのFCC平衡触媒は、非常に低い金属レ
ベル(200ppmのV及び130ppmのNi)を有
している。最初の15日間では、新たなFCC触媒と実
施例7からのCe+V/USY触媒との50/50の割
合の配合物をFCC再生装置に、1日あたり1.4%の
触媒量で添加した。15日目から40日目では、新たな
FCC触媒とCe+V/USY触媒との85/15の割
合の配合物をFCC再生装置に、1日あたり1.4%の
触媒量で添加した。再生装置の温度は、評価の間は約7
05℃(1300゜F)に維持した。1種はCe+V/
USY触媒を添加する前のもの(基本のケース)であ
り、もう1種は40日目のものである、2種の触媒(E
触媒)の試料をサンプリングした。Ce及びV分析に基
づいて、Ce+V/USY触媒の添加率を12%と見積
もった。触媒のFCC性能を表16にまとめて示してお
り、生成物の選択率は、一定の転化率、220℃−(4
30゜F−)物質への70重量%転化率へ補間した。
【0100】
【表16】
【0101】E触媒の基本のケースと比較して、Ce+
V/USY触媒を添加すると、生成物収率構造全体につ
いて多少の変化があった。水素及びコークスの収率につ
いては無視できる程度の増加であった。C4−ガス、ガ
ソリン、軽質サイクル油、重質燃料油の収率について
も、わずかに変化が観察された。Ce+V/USY触媒
を添加することによって、ガソリンS濃度は実質的に変
化した。平衡FCC触媒に12重量%のCe+V/US
Y触媒を配合すると、ガソリン硫黄濃度の21%の低下
が達成された。ガソリン硫黄濃度の低下に加えて、LC
O及びHFOについても実質的に硫黄の減少が観察され
た。硫黄GCを用いて、軽質LCOフラクションにおけ
る硫黄種の分析を行った。軽質LCOについての各有機
硫黄種の濃度を、表17及び図5にそれぞれ示す。
【0102】
【表17】
【0103】図5に示すように、軽質LCOは、主とし
てベンゾチオフェン硫黄種を含有している。硫黄の減少
は、軽質LCO硫黄全体として27%の減少に相当し、
置換ベンゾチオフェン、例えばC1−ベンゾチオフェン
からC3+−ベンゾチオフェンまでについてより顕著であ
った。置換ベンゾチオフェンはより嵩高く、FCCにお
いて脱硫したり、分解したりするのは困難であると考え
られていたため、この結果は全く予想されないものであ
った。重質LCOフラクションにおける硫黄種を、表1
8及び図6に示す。重質LCOは、主としてジベンゾチ
オフェン硫黄種を含有している。硫黄の減少(重質LC
Oについて全体として14%)は、置換ジベンゾチオフ
ェン、例えばC1〜C4+−ジベンゾチオフェンについて
より顕著であった。置換ジベンゾチオフェンはより嵩高
く、FCCにおいて脱硫したり、分解したりするのは困
難であると考えられていたため、この結果は全く予想さ
れないものであった。
【0104】
【表18】
【0105】硫黄低減触媒は、ベンゾチオフェン及びジ
ベンゾチオフェンの低減、並びにチオフェン硫黄種の低
減に活性を有する。硫黄の減少は、置換ベンゾチオフェ
ン及び置換ジベンゾチオフェンについて顕著に生じる。
これらの結果は、アルキル置換チオフェンにおけるC−
S結合はより反応性を有し、分解を受けやすいというこ
とを示唆している。
【0106】置換チオフェン、置換ベンゾチオフェン、
及び置換ジベンゾチオフェンの硫黄が容易に減少される
ことはまったく予想されなかったことであって、その後
のLCO脱硫プロセスの効率を向上させることになる。
LCO脱硫プロセスについて、ベンゾチオフェン及びジ
ベンゾチオフェンのメチル及び/又はアルキル置換は、
有機硫黄種の脱硫反応性を実質的に低下させ、「ハード
な硫黄」又は「耐熱性の硫黄」をもたらすということは
よく知られている。本発明のより低い含量にて置換ベン
ゾ及びジベンゾチオフェンを含有するLCOによれば、
常套のFCC触媒によって製造される同等のLCOと比
較して、水素化脱硫プロセスの後でより低い硫黄含量を
有するディーゼル燃料が製造されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、硫黄GCの種分化を伴なうLCO硫
黄GCを示している。
【図2】 図2は、失活させた触媒の表面積の保持を示
す。
【図3】 図3は、スチーム失活時間の関数としての転
化率を示している。
【図4】 図4は、LCOにおける硫黄種を示してい
る。
【図5】 図5は、軽質LCOについての各有機硫黄種
の濃度を示している。
【図6】 図6は、重質LCOフラクションにおける硫
黄種を示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10G 47/30 C10G 47/30 49/08 49/08 49/16 49/16 (71)出願人 399016927 ダブリュー・アール・グレイス・アンド・ カンパニー−コネチカット アメリカ合衆国21044メリーランド州コロ ンビア、グレイス・ドライブ7500番 (72)発明者 ウ−チェン・チェン アメリカ合衆国21042メリーランド州エリ コット・シティ、パディントン・コート 10308番 (72)発明者 ハイ・キュン・チョ・ティムケン アメリカ合衆国08096−1506ニュージャー ジー州ウッドベリー、ノース・ジェラー ド・ストリート44番 (72)発明者 シンジン・ザオ アメリカ合衆国21044メリーランド州コロ ンビア、ローン・トゥリー・コート11761 番 (72)発明者 マイケル・エス・ジーバース アメリカ合衆国21044メリーランド州コロ ンビア、リトル・パトゥクセント・パーク ウェイ12071番 (72)発明者 テリー・ジー・ロベリー アメリカ合衆国21042メリーランド州エリ コット・シティ、リーター・ドライブ2613 番 (72)発明者 スコット・ケビン・パーネル アメリカ合衆国21042メリーランド州エリ コット・シティ、ジンジャー・ブレッド・ コート3216番 (72)発明者 アーサー・ダブリュー・チェスター アメリカ合衆国08003−3009ニュージャー ジー州チェリー・ヒル、カントリー・クラ ブ・ドライブ517番

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接触分解された石油フラクションの硫黄
    含量を低減させる方法であって、 有機硫黄化合物を含む石油フィードフラクションを、
    (i)0よりも大きい酸化状態の金属を含んでなり、分
    子篩の内部の細孔構造の中に存在する第1の金属成分、
    及び(ii)少なくとも1種の希土類元素を含んでなり、
    分子篩の内部の細孔構造の中に存在する第2の金属成分
    を有する多孔質分子篩を含んでなる生成物硫黄低減触媒
    及び分解触媒の存在下にて、高温で接触分解して、硫黄
    含量の低下した液状分解生成物を製造することを含む方
    法。
  2. 【請求項2】 生成物硫黄低減触媒は、分子篩成分とし
    て、大孔寸法ゼオライト又は中間孔寸法ゼオライトを含
    み、及び第1の金属成分として、バナジウム、亜鉛、
    鉄、コバルト又はガリウムの少なくとも1種を含む請求
    項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 大孔寸法ゼオライトがフォージャサイト
    ゼオライトを含む請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 第1の金属成分がバナジウムを含む請求
    項2記載の方法。
  5. 【請求項5】 第2の金属成分が、ランタンを単独で、
    又はセリウムと組み合わせて含む請求項2記載の方法。
  6. 【請求項6】 第2の金属成分がセリウムを含む請求項
    2記載の方法。
  7. 【請求項7】 第2の金属成分が触媒組成物の1〜10
    重量%の量で存在する請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 生成物硫黄低減触媒が、分子篩成分とし
    て、2.420〜2.460nmのUCS、及び少なく
    とも5.0のバルクシリカ:アルミナ比を有するUSY
    ゼオライト、並びに、第1の金属成分として、0よりも
    大きい酸化状態の亜鉛又はバナジウムの少なくとも1
    種、及び第2の金属成分として、セリウムを単独で又は
    ランタンと組み合わせて含む請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 生成物硫黄低減触媒が、独立した粒状添
    加物触媒である請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 硫黄含量の低下した液状分解生成物
    が、ガソリン・フラクション、サイクル油フラクショ
    ン、及び燃料油フラクションを含んでなり、サイクル油
    及び燃料油はガソリン・フラクションよりも高い沸点を
    有する請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 有機硫黄化合物を含む重質炭化水素フ
    ィードを、20〜100ミクロンの範囲の寸法を有し、
    流動可能で循環する接触分解触媒に接触させることによ
    って接触分解する流動床式接触分解方法であって、
    (i)接触分解条件にて操作される接触分解領域におい
    て、フィードを再生された分解触媒のソースに接触させ
    ることによって、フィードを接触分解し、コーク及びス
    トリップ可能な炭化水素を含有する使用済み触媒、並び
    に分解生成物を含有する分解領域流出物を製造する工
    程、(ii)流出混合物を排出し、分解接触分解に富む相
    と、使用済み触媒を含む固形物に富む相とに分離させる
    工程、(iii)蒸気相を接触分解として取り出し、当該
    蒸気相をフラクショネーションしてガソリンを含む液状
    分解生成物を製造する工程、(iv)使用済み触媒に富
    む固形物の相をストリッピングして、触媒から吸蔵され
    た炭化水素を分離する工程、(v)ストリップした触媒
    をストリッパーから触媒再生装置へ移送する工程、(v
    i)ストリップした触媒を酸素含有ガスに接触させるこ
    とによって再生させ、再生触媒を製造する工程、(vi
    i)再生触媒を分解領域へリサイクルして、更なる重質
    炭化水素フィードに接触させる工程を有し、接触分解
    を、(i)0よりも大きい酸化状態の金属を含んでな
    り、分子篩の内部の細孔構造の中に存在する第1の金属
    成分、及び(ii)少なくとも1種の希土類元素を含んで
    なり、分子篩の内部の細孔構造の中に存在する第2の金
    属成分を有する多孔質分子篩を含んでなる生成物硫黄低
    減触媒の存在下で行うことによって、液体分解生成物の
    硫黄含量を低下させる方法。
  12. 【請求項12】 分解触媒が、マトリックス化されたフ
    ォージャサイトゼオライトを含む請求項11記載の方
    法。
  13. 【請求項13】 生成物硫黄低減触媒は、分子篩成分と
    して、大孔寸法ゼオライト又は中間孔寸法ゼオライトを
    含み、及び第1の金属成分としてバナジウム、を含み、
    第2の金属成分として、セリウムを単独で又は少なくと
    も1種の希土類金属と組み合わせて含む請求項12記載
    の方法。
  14. 【請求項14】 生成物硫黄低減触媒の大孔寸法ゼオラ
    イトがフォージャサイトゼオライトを含む請求項13記
    載の方法。
  15. 【請求項15】 第1の金属成分がバナジウムを含む請
    求項11記載の方法。
  16. 【請求項16】 第2の金属成分がランタンを単独で又
    はセリウムと組み合わせて含む請求項11記載の方法。
  17. 【請求項17】 第2の金属成分がセリウムを含む請求
    項11記載の方法。
  18. 【請求項18】 第2の金属成分が触媒組成物の1〜1
    0重量%の量で存在する請求項11記載の方法。
  19. 【請求項19】 液状分解生成物が、硫黄含量の低下し
    たガソリン・フラクション、及びガソリン・フラクショ
    ンより高い沸点を有し、硫黄含量の低下したサイクル油
    フラクションを含む請求項11記載の方法。
  20. 【請求項20】 接触分解プロセスの間に、接触分解さ
    れたガソリン・フラクションの硫黄含量を低下させるた
    めの流動性接触分解生成物の硫黄含量を低下させる触媒
    組成物であって、 20〜100ミクロンの範囲の寸法を有し、(i)多孔
    質分子篩成分、(ii)多孔質分子篩成分の内部細孔構造
    の中に存在し、0よりも大きい酸化状態の金属を含む第
    1の金属成分、及び(ii)多孔質分子篩成分の内部細孔
    構造の中に存在し、希土類金属を含む第2の金属成分を
    含む流動可能な粒状物を含んでなる流動可能な粒状物を
    有してなる触媒組成物。
  21. 【請求項21】 多孔質分子篩成分が、炭化水素を分解
    する多孔質の分子篩成分である請求項20記載の流動性
    接触分解生成物の硫黄含量を低下させる触媒組成物。
  22. 【請求項22】 多孔質分子篩成分が、2.420〜
    2.460nmのUCS、及び少なくとも5.0のバル
    クシリカ:アルミナ比を有するUSYゼオライトを含む
    請求項21記載の流動性接触分解生成物の硫黄含量を低
    下させる触媒組成物。
  23. 【請求項23】 多孔質分子篩成分が、2.420〜
    2.435nmのUCS、及び少なくとも5.0のバル
    クシリカ:アルミナ比を有するUSYゼオライトを含む
    請求項22記載の流動性接触分解生成物の硫黄含量を低
    下させる触媒組成物。
  24. 【請求項24】 ゼオライトの重量基準で、第1の金属
    成分としてバナジウムを、第1の金属成分の0.1〜5
    重量%含有する請求項20記載の流動性接触分解生成物
    の硫黄含量を低下させる触媒組成物。
  25. 【請求項25】 第2の金属成分として、セリウム及び
    セリウム以外の少なくとも1種の希土類元素を含有する
    請求項24記載の流動性接触分解生成物の硫黄含量を低
    下させる触媒組成物。
  26. 【請求項26】 第2の金属成分としてセリウムを含有
    する請求項20記載の流動性接触分解生成物の硫黄含量
    を低下させる触媒組成物。
  27. 【請求項27】 金属成分が、ゼオライトの細孔内の交
    換されたカチオン種としてゼオライト内に導入されたも
    のである請求項20記載の流動性接触分解生成物の硫黄
    含量を低下させる触媒組成物。
  28. 【請求項28】 流動分解触媒添加物としてのマトリッ
    クス成分と共に処方されている請求項20記載の流動性
    接触分解生成物の硫黄含量を低下させる触媒組成物。
  29. 【請求項29】 重質炭化水素フィードを分解してガソ
    リンを含む液状分解生成物を製造し、及び接触分解プロ
    セスの間に接触分解したガソリン・フラクションの硫黄
    含量を低下させる統合された流動性接触分解/生成物硫
    黄低減触媒として処方されている流動性接触分解生成物
    の硫黄含量を低下させる触媒であって、20〜100ミ
    クロンの範囲の寸法を有する炭化水素分解成分の流動性
    粒状物を含んでなり、 炭化水素分解成分は、ゼオライトの細孔構造内に存在す
    る、(i)バナジウム、亜鉛、鉄、コバルト及びガリウ
    ムの少なくとも1種を含む第1の金属成分、並びに(i
    i)少なくとも1種の希土類元素を含む第2の金属成分
    を含むゼオライト分子篩を含有する請求項20記載の流
    動性接触分解生成物の硫黄含量を低下させる触媒組成
    物。
  30. 【請求項30】 ゼオライトの重量基準で、第1の金属
    成分としてバナジウムを、0.1〜5重量%含有する請
    求項29記載の統合された流動性接触分解/生成物硫黄
    低減触媒。
  31. 【請求項31】 第2の金属成分が、セリウム及びセリ
    ウム以外の少なくとも1種の希土類元素の組合せを、触
    媒の1〜5重量%の量で含有する請求項29記載の統合
    された流動性接触分解生成物硫黄低減触媒。
  32. 【請求項32】 第2の金属成分が、触媒の1〜5重量
    %の量のセリウムの組合せを含む請求項29記載の統合
    された流動性接触分解生成物硫黄低減触媒。
  33. 【請求項33】 ゼオライト分子篩が、2.420〜
    2.460nmのUCS、及び少なくとも5.0のバル
    クシリカ:アルミナ比を有するUSYゼオライトを含む
    請求項29記載の統合された流動性接触分解生成物硫黄
    低減触媒。
  34. 【請求項34】 多孔質分子篩成分が、2.420〜
    2.435nmのUCS、及び少なくとも5.0のバル
    クシリカ:アルミナ比を有するUSYゼオライトを含む
    請求項32記載の流動性接触分解生成物硫黄低減触媒。
  35. 【請求項35】 分解成分としてのフォージャサイトゼ
    オライト及びマトリックス成分と共に統合された流動性
    分解/硫黄低減触媒として処方されている請求項29記
    載の流動性接触分解生成物硫黄低減触媒。
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