JP2000194163A - 現像剤の分級方法 - Google Patents

現像剤の分級方法

Info

Publication number
JP2000194163A
JP2000194163A JP37131198A JP37131198A JP2000194163A JP 2000194163 A JP2000194163 A JP 2000194163A JP 37131198 A JP37131198 A JP 37131198A JP 37131198 A JP37131198 A JP 37131198A JP 2000194163 A JP2000194163 A JP 2000194163A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
developer
toner
classification
toner particles
classifying
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP37131198A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Matsumoto
英樹 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP37131198A priority Critical patent/JP2000194163A/ja
Publication of JP2000194163A publication Critical patent/JP2000194163A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Separation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像剤を構成するトナー中に含まれる微粉ト
ナーの量を現状よりも軽減できる現像剤の分級方法を提
供すること。 【解決手段】 少なくとも結着樹脂、着色剤及び/又は
磁性体を主成分とする現像剤材料から得られたトナー粒
子を有する電子写真現像剤を分級する現像剤の分級方法
において、上記分級を、電気的な力を用いて行って帯電
量の高いトナー粒子を分級する手段を有することを特徴
とする現像剤の分級方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、複写機や
ページプリンター等に利用されている電子写真方式或い
は静電記録方式の画像形成装置に用いられる現像剤を更
に分級する現像剤の分級方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より行なわれている電子写真現像剤
の代表的な製造方法としては、該現像剤を構成する着色
樹脂組成物からなるトナー粒子を得ることを目的とした
下記の方法がある。即ち、一般に、結着樹脂、染料や顔
料等の着色剤、電荷制御剤等の現像剤材料を配合し、溶
融混練、分散し、次いで粗粉砕、微粉砕、分級して所望
の粒径のトナー粒子を得る溶融混練・粉砕法や、結着樹
脂材料である重合性モノマー、染料や顔料等の着色剤、
電荷制御剤、重合開始剤、分散安定剤等の現像剤材料を
混合し、溶解及び分散させ、モノマーの重合を行ない、
次いで乾燥し、必要であれば分級して所望の粒径のトナ
ー粒子を得る重合法、或いは、結着樹脂、染料や顔料等
の着色剤、分散媒等を混合分散し、スプレー乾燥し、分
級して所望の粒径のトナー粒子を得るスプレードライ法
等が挙げられる。上記で行なう分級とは、トナー粒子の
粒径をある程度均一に揃えるために行う工程であり、一
般的には、ある一定の方向に移動するトナーの進行方向
に垂直の向きに風力を与え、その風力により飛翔した距
離の差、即ち、粒径の大きい(重い)トナー粒子は近く
へ、粒径の小さい(軽い)トナー粒子は遠くへ飛翔する
という原理を用いて行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た所謂気流分級機を用いた方法では、非常に小さい粒径
のトナー(以下、微粉トナーと呼ぶ)が鏡映力等の力に
よって、別のトナー粒子に付着した状態で分級されてし
まうことが生じ、現実に分級処理されて収集されたトナ
ー製品中に微粉トナーが多量に含まれることが起こり、
このようなトナーを現像剤として使用した場合に、充分
な画像濃度が得られない濃度薄の現象を生じることがあ
った。更に、微粉トナーが多量に含まれる現像剤を使用
した場合には、ドラム上や、スリーブ上等にトナーが付
着/固着する現象を生じる傾向が高かった。
【0004】この原因について本発明者が鋭意検討した
結果、以下のことがわかった。現像剤中のトナーは、画
像形成に用いられた場合に、トナー粒子同士やキャリ
ア、更には現像剤スリーブ(現像剤担持体)や現像剤層
厚規制ブレード(現像剤規制部材)等との摩擦によって
帯電されるが、その場合に、トナー中の微粉トナーは、
単位体積あたりの接触面積が広く、且つ、少しの隙間で
も移動可能であるので接触回数も多くなる等の理由によ
り、帯電され易く、極めて高い電荷を有することにな
る。かかる微粉トナーは、その大きさ及び高い電荷量ゆ
えに、選択的に現像剤スリーブ上にコートされ、更に感
光体ドラム(像担持体)上に飛翔し易く、静電潜像の現
像に供され易い。そして、このようなトナーが感光体ド
ラム上に到達すると、その高い電荷量のために、少ない
トナーで感光体ドラム上の静電潜像の表面電位を打ち消
してしまい、結果として画像濃度の濃度薄が起こる。
又、微粉トナーは凝集力が強いため、現像剤中の微粉ト
ナー量が多いと、現像剤の流動性が損なわれ、ドラム上
や、スリーブ上等、至る所にトナーが付着/固着する可
能性が高くなる。
【0005】従って、本発明の目的は、現像剤を構成す
るトナー中、特に、画像形成装置内にあるトナー中に含
まれる微粉トナーの量を現状よりも軽減できる現像剤の
分級方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、下記の本
発明によって達成される。即ち、本発明は、少なくとも
結着樹脂、着色剤及び/又は磁性体を主成分とする現像
剤材料から得られたトナー粒子を有する電子写真現像剤
を分級する現像剤の分級方法において、上記分級を、電
気的な力を用いて行って帯電量の高いトナー粒子を分級
する手段を有することを特徴とする現像剤の分級方法で
ある。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明者は、上記した従来技術の
問題点を解決すべく鋭意検討の結果、先に述べたよう
に、現像剤中の微粉トナーは、摩擦を受けた場合に帯電
し易く、容易に高い帯電量を有する状態となるが、この
高い帯電量を有する微粉トナーの存在が画像の濃度薄の
原因となっていることを知見し、現像工程において障害
となっている高い帯電量を有するトナーを、簡易且つ選
択的に分級して取り除くことによって画像の濃度薄の問
題が容易に解決できることを見いだして、本発明に至っ
た。高い電荷量を持ったトナーの除去は、従来の気流分
級方法によるよりも、電気的な力を用いて行なった方が
容易に且つ確実に行える。
【0008】先ず、本発明の現像剤の分級方法について
説明する。本発明で分級の対象として使用する現像剤
は、先に説明した従来の粉砕法或いは重合法によって得
られるトナー粒子を有するいずれのものであってもよ
い。例えば、結着樹脂、顔料、染料或いは磁性体からな
る着色剤、必要に応じて荷電制御剤、離型剤等のトナー
形成材料を2軸エクストルーダー等で溶融混練し、冷却
した混練物をハンマーミル等で粗粉砕し、粗粉砕物をジ
ェットミル等で微粉砕し、得られた微粉砕物を風力を利
用した気流分級機で分級して、所望の粒径の分級粉から
なる粉砕トナーを得、更にこれに疎水性シリカ微粉体を
ヘンシェルミキサー等で混合してトナー粒子表面に外添
して現像剤としたものを用いる。
【0009】本発明の現像剤の分級方法においては、分
級を電気的な力を用いて行うが、その具体的な方法の第
1の形態として、電界印加によって分級する方法につい
て説明する。この場合に、上記のような工程で製造され
た従来の所望の粒径に分級処理されたトナーを含む現像
剤を分級対象とし、更に電界印加による分級処理を行な
って分級してもよいし、或いは、上記で説明したトナー
の製造工程の風力を利用した分級工程に代えて本発明の
現像剤の分級方法を適用し、微粉砕物を分級対象として
もよい。
【0010】図1に、電界印加による分級工程を説明す
る概念図を示したが、これに基づいて説明する。図中の
11は、現像剤(トナー)7を収納するための容器を示
し、12は、該容器の開閉可能に構成された排出口を示
す。このような容器内に収納されているトナー7から、
トナー7をある一定の方向に移動させ、その移動方向に
対して垂直の向きに風力の代わりに電界Eをかけること
によって、トナー7中に含まれる電荷が極めて高いトナ
ー(微小トナー)を電界方向に移動させて分級を行う。
【0011】トナー容器11内に収納されたトナーを1
00mm径の円状のトナー排出口12より自由落下させ
て、トナーが移動する進行方向に対して垂直の向きに電
界が900K(V/m)となるように電圧を印加する実
験を行なった。そして、分級されるトナーについて調べ
たところ、高い電荷量を有する微粉トナーであることを
確認でき、この結果、高い電荷の微粉トナーが電界の影
響を受けて進行方向が曲げられていることがわかった。
更に、上記の場合に、現像剤をトナー容器11から自由
落下させる前に撹拌棒13を1回転/秒程度の割合で撹
拌させると、より効果的に分級が行えることがわかっ
た。これは、撹拌することによって、トナー粒子同士、
或いはトナー粒子と撹拌棒13との摩擦帯電が生じ、微
粉トナーがより強く帯電されたためと考えられる。
【0012】本発明の現像剤の分級方法において使用で
きる電気的な力を用いて行う分級手段の第2の形態とし
ては、静電気力を利用して分級処理を行なうことが挙げ
られる。以下に、静電気力を利用して現像剤中の高い帯
電量を有するトナーを分級処理する具体的な方法につい
て説明する。即ち、その基本的構成において通常の画像
形成に用いられている現像装置と同様のものを用い、ト
ナー粒子を有する電子写真現像剤を現像領域に担持し搬
送するための現像剤担持体と、該現像剤担持体上の現像
剤の層厚を規制するための現像剤規制部材とを使用し、
静電気力を利用して現像剤中の高い帯電量を有する微粉
トナーの簡易な分級を達成する。先ず、通常の画像形成
装置で行なわれている画像形成工程、及び画像形成装置
を構成する現像装置の一具体例について説明する。
【0013】「画像形成プロセス」図6に電子写真プロ
セスを用いたLBPの一例の概略構成図を示す。1は電
子写真感光体(以下、感光体ドラムと呼ぶ)であり、O
PC感光体からなっている。感光ドラムの回転スピード
(以下、プロセススピード)は100mm/sec程度
である。先ず、該感光ドラム1上にローラー帯電器2に
よって一様に帯電が行われる。次に、感光ドラム1上
に、レーザースキャナー101によって画像信号に応じ
た露光が行なわれる。この際、レーザースキャナー10
1は、半導体レーザーの点滅をポリゴンスキャナーで走
査し、光学系により感光ドラム1上に結像させ、これに
より静電潜像を感光ドラム1上に形成する。該静電潜像
は、現像器6で現像剤によって現像されて、トナー画像
として顕在化される。現像には、ジャンピング現像等の
現像法が用いられ、記録するところを、レーザーを点灯
し、潜像の電荷をなくすイメージ露光と、電荷の少ない
方にトナーを付着させる反転現像が組み合わせて用いら
れる。
【0014】上記のようにして現像されたトナー画像
は、転写材104上に転写される。転写材は、カセット
103に収められており、給紙ローラー105によって
1枚ずつ給送される。ホストからプリント信号が送られ
ると、給紙ローラーにより給紙が行われ、転写ローラー
107で転写材上にトナー像が転写される。転写ローラ
ー107は、導電性の弾性体であり、感光ドラム1と転
写ローラーで形成されるニップ部で、バイアス電界によ
って静電的に転写が行われる。更に、画像が転写された
転写材は、定着器109によって定着されて画像が形成
される。一方、転写されずに感光ドラム1上に残留した
転写残りのトナーは、クリーナーブレード5によってク
リーニングされる。
【0015】「現像部分の構成」図7は、上記した画像
形成プロセスで使用される現像装置の断面図を表す。図
7に示したように、現像剤担持体である現像スリーブ3
に対して、現像剤担持体上の現像剤の層厚を規制するた
めの部材である現像ブレード8が当接している。該現像
ブレード8は、弾性体からなり、例えば、ゴム硬度JI
S Aで65゜のウレタンゴムを用い、現像スリーブ3
に対して当接力P(スリーブ長手方向についての1cm
当たりの当接荷重gf/cm)が30gf/cmとなる
ように、現像剤容器に設置されている。図7に示した装
置では、現像スリーブと現像ブレードの当接巾(ニッ
プ)が1.0mmであり、当接最上流位置(スリーブ回
転方向の上流)からブレード自由端までの距離(以下N
Eという)が2.0mmとなるように構成されている。
【0016】上記で用いられる現像スリーブ3として
は、具体的には、例えば、結着樹脂に導電性微粉末及び
導電性球状粒子を含有させた塗工液をアルミニウム製の
円筒管にコートしたものを用いる。この際に用いられる
導電性球状粒子としては、例えば、フェノール樹脂の表
面にメカノケミカル法によってバルクメソフェーズピッ
チを被覆し、被覆された粒子を酸化性雰囲気下で熱処理
した後に焼成して炭素化及び/又は黒鉛化したものが用
いられる。以下、具体的な現像スリーブの形成方法の一
例について説明する。
【0017】先ず、結着樹脂材料としてフェノール樹脂
等を用い、導電性微粉末としてカーボンブラックを用
い、更に、潤滑性粒子としてグラファイト粒子を用い、
以上の材料をガラスビーズを用いてサンドミルにて分散
した後、イソプロピルアルコールを用いて希釈し、その
後カーボンブラックを添加してサンドミルで分散し、分
散終了後、ガラスビーズを分離して現像スリーブ形成用
の塗工液を調製した。次に、外径16mmφのアルミニ
ウム製円筒管を立てて回転させ、スプレーガンを一定の
速度で下降させながら上述の塗工液を塗布することによ
って膜厚の均一な塗布スリーブを得た。これを乾燥炉に
て140℃で30分間乾燥硬化させ、現像スリーブとし
た。得られた現像スリーブのJIS規格(B0601)
の中心線平均粗さ(Ra)は1.3μmであった。
【0018】上記で得られた現像スリーブ3内にはマグ
ネットロール4が固定配置される。そして、以下のよう
にして静電潜像の現像が行なわれる。先ず、現像剤容器
内には一成分磁性トナー7が収納されており、撹拌棒1
0によって撹拌されながら現像スリーブ付近に送られた
後、現像スリーブ3内のマグネットロール4の形成する
磁界作用で現像スリーブ3に供給されて担持され、スリ
ーブの回転と共に搬送される。その後、現像ブレード8
との当接部でトリボ付与と現像剤層厚規制を受けて現像
領域へと搬送される。
【0019】現像スリーブ3には、直流に交流を重畳し
た交互電圧が電源11によって印加され、これにより感
光体ドラム1との間に現像電界が形成される。そして、
その電界に従って、感光体ドラム1上に形成されている
静電潜像の現像が行われる。現像スリーブ3には、直流
電圧:Vdc=−500Vに、交流電圧AC:矩形波Vpp
=1,600V、f=1,800Hzを重畳した現像バ
イアス11が印加される。この現像スリーブ3と感光体
1とは、最近接位置で300μmのギャップを保って対
向して配置されている。現像スリーブ3に対向している
感光体1は、帯電電位Vd=−700Vに均一帯電され
ているが、画像信号に従ってレーザーで露光されてその
部分がVl=−150Vになる。このVl部を負帯電性ト
ナーで反転現像することによってトナー画像が形成され
る。
【0020】本発明の現像剤の分級方法の第2の形態と
しては、基本的には、上記したような構成を有する通常
の現像装置に用いられている現像スリーブ及び現像ブレ
ードを用いて電気的な力として静電気力を利用して分級
し、現像剤中に含有されている帯電量が高い微粉トナー
粒子が除去できるように構成されていることを特徴とす
る。この場合の分級手段について図2を参照しながら説
明する。上記したように、この場合に利用する分級手段
としては、以下に挙げる(1)〜(3)点が異なる以外
は前述した現像装置と同様の構成のものを用意する。 (1)現像スリーブ3内にマグネットを配置しない。 (2)感光体ドラム1の表面電位が+0Vになるように
する。 (3)ドラム1上に飛翔したトナー7をクリーニングブ
レード5で剥ぎ取ることができるようにする。
【0021】上記のように構成した現像スリーブ3の近
傍にトナー(現像剤)を充填し、例えば、2分間連続的
に前述した画像形成の動作をさせると、現像ブレードと
の摩擦によってトナーは帯電されるが、この際に、特に
微小トナーは帯電され易く、静電気力が極めて強い状態
となる。このため、画像形成の動作が行なわれると、現
像剤中の帯電量の高い静電気力が極めて強い微粉トナー
が選択的に現像スリーブ3上にコートされることが生じ
る。そして、現像スリーブ3上にコートされたトナーは
感光体ドラム1上に飛翔した後、クリーニングブレード
5で剥ぎ取られて回収される。この結果、現像剤容器6
内の現像剤7中に含まれている帯電量の高い、静電気力
が極めて強い微粉トナーを選択的に排除することが可能
になり、分級処理が行なわれる。即ち、このようにして
静電気力が極めて強い微粉トナーが選択的にスリーブ3
上にコートされ、その後排出されていく構成となってい
るので、トナー容器6内に残る現像剤中の微粉トナー量
は格段に低減する。従って、上記したような分級処理を
行なった後、トナー容器6内に残ったトナーを画像形成
に用いれば、画像の濃度薄の発生を有効に防止すること
が可能となる。
【0022】この構成においても、トナー粒子同士或い
はトナー粒子と撹拌棒10等の各部材とを接触させて、
より多くトナー粒子が摩擦帯電されるようにするため
に、図2に示した撹拌棒10を回転させながら上記した
分級処理を行なった方が、より効率的に分級を行える。
更に、上記した図2に示した構成の分級手段について
は、画像形成において静電潜像の現像を行なう場合に使
用されるのと同様の材料及び表面形状を有する現像剤担
持体及び現像剤規制部材を用いて分級を行った方が、よ
り正確に分級処理を行える。従って、先に説明した従来
の図6に示したような画像形成装置の一部を改良し、現
像条件を上記したように設定して分級処理を行なえばよ
い。しかし、勿論、現像装置で用いるのとは別に、図2
に示したように構成された分級処理専用の現像剤担持体
及び現像剤規制部材を用意して分級処理を行なってもよ
い。
【0023】本発明の現像剤の分級方法の第2の形態で
ある静電気力を利用して分級を行なう場合の別の態様に
ついて図3を参照しながら説明する。この場合の分級手
段としては、基本的には、上記で説明した画像形成に用
いるのと同様に構成されている現像スリーブ3上に帯電
量が異なるトナー粒子を選択的にコートさせ、その後、
コートされたトナーを回収手段を用いて回収することに
よって分級する点で同様である。しかし、この場合に
は、図3に示したように、現像スリーブ3の近傍に、2
組のトナー回収部14a及び14bを設けたことを特徴
とする。これらの回収部は、先に述べた画像形成装置に
おける感光体ドラム1と転写残トナーの回収部と同様に
構成されたものを使用すればよい。そして、一方を微粉
トナー回収用の回収部14aとし、他の一方を製品トナ
ー回収用の回収部14bとし、これら2種類の回収部が
現像剤スリーブ3上に夫々近接して配置されており、最
初に現像剤スリーブ3に対して弱い電界を1aに印加す
ることによって電荷の極めて高い微粉トナー7aを微粉
トナー回収部14aで回収し、現像剤スリーブ3に対し
て強い電界を1bに印加することによって、残りのトナ
ーが製品トナー回収部14bに回収して分級を行なう。
従って、上記1a及び1bは、回転可能な導電部材で形
成され、且つ、トナーを引っ張るための電圧が印加で
き、更に、電圧を印加することによって表面に引き寄せ
られて付着したトナーが、夫々の掻き取り部材5によっ
て容易に掻き取られ、トナー回収部14a及び14bに
回収されるように構成されていればいずれのものでもよ
い。
【0024】この方法で回収される現像剤中の微粉トナ
ー量の割合は、先に述べた画像形成装置を利用した態様
の場合と殆ど同じであるが、一度に大量のトナーの分級
が可能であるので、従来行なわれているトナー製造方法
における気流を利用した分級処理工程の代わりに用いる
ことができる。この場合も先に述べたと同様に、トナー
粒子がより強く帯電されるように撹拌棒10を回転させ
ながら現像剤スリーブ3にトナーをコートさせた方が、
より効率的に分級が行える。更に、上記した図3に示し
た構成の分級手段についても、画像形成において静電潜
像の現像を行なう場合に使用されるのと同様の材料及び
表面形状を有する現像剤担持体及び現像剤規制部材を用
いて分級を行った方が、より正確に画像形成に適した現
像剤が得られる分級処理が行える。
【0025】
【実施例】実施例1〜実施例6 先に説明した図1に示した構成の電界印加によって分級
を行なった場合を実施例1、この場合に自由落下させる
前に撹拌棒13を1回転/秒の割合で回転させた場合を
実施例2とした。又、図2に示した構成の静電気力によ
って分級を行なった場合を実施例3、この場合に撹拌棒
10を回転させながら分級処理を行なった場合を実施例
4とした。更に、図3に示した構成の静電気力によって
分級を行なった場合を実施例5、この場合に撹拌棒10
を回転させたながら分級処理を行なった場合を実施例6
とした。
【0026】実施例1〜実施例6で使用した分級対象と
する現像剤には、下記のようにして作製した負帯電性磁
性一成分トナーを用いた。先ず、結着樹脂としてスチレ
ンn−ブチルアクリレート共重合体100重量部を用
い、これに、磁性体粒子80重量部、モノアゾ系鉄錯体
の負荷電制御剤2部、ワックスとして低分子量ポリプロ
ピレン3部を加えて混合し、140℃に加熱された2軸
エクストルーダーで溶融混練し、冷却した混練物をハン
マーミルで粗粉砕して粗粉砕物を得た。得られた粗粉砕
物をジェットミルで微粉砕し、次に得られた微粉砕物を
風力分級して、重量平均径6.0μmの分級粉(トナ
ー)を得た。更に、平均粒径6.0μmの分級品に疎水
性シリカ微粉体1.0重量部をヘンシェルミキサーで混
合して外添して、現像剤を得た。
【0027】上記に挙げた実施例1〜実施例6の各構成
によって分級処理を行なった場合に分級された微粉トナ
ーの量を夫々下記の方法によって測定し、分級処理効率
について調べた。比較のために、上記で得た現像剤を電
気的な力を用いた分級処理をすることなく、そのまま画
像形成に用いた。 「微粉量測定方法」初期より50枚サンプリングを行い
(印字率3%のパターン)、本体停止後の現像剤担持体
(現像剤スリーブ3)上にコートされている現像剤を採
取し、これを測定試料として、その中に含まれている微
粉量を測定した。現像剤の微粉量の測定はコールターカ
ウンターTA−II型あるいはコールターマルチサイザー
(コールター社製)を用いた。先ず、電解液として1級
塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製した
ものを用い、下記の方法で測定用のサンプル液(電解
液)を調製した。市販されている電解液としては、例え
ば、ISOTON R−II(コールターサイエンティフ
ィックジャパン社製)が使用できる。この電解水溶液1
00〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好まし
くはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5ml
加え、更に測定試料を2〜20mg加えて測定用のサン
プル液(電解液)を調製する。そして、測定試料が懸濁
されている電解液を超音波分散器で約1〜3分間分散処
理を行なった後、前記コールターカウンターTA−II型
によりアパーチャーとして100μmアパーチャーを用
いて、2μm以上のトナー粒子の個数を測定して個数分
布を算出する。その値より、3.17μm以下の現像剤
の個数の割合を求めた。
【0028】上記の測定方法で得られた現像剤担持体上
の微粉量(粒径3.17μm以下の%)について、表1
に結果を示した。この結果、いずれの実施例の場合も、
比較例と比べて現像剤中に含有されている微粉トナーの
量が減少していることがわかった。
【0029】
【表1】表1:現像剤担持体上の微粉量
【0030】「現像剤中の微粉トナーの割合と画像品
質」次に、現像剤中に含有されている微粉トナーの量が
画像形成に及ぼす影響について、下記方法で(1)ドラ
ム上融着及び(2)初期濃度の2項目の検討を行なっ
た。そして、表1中に示されている本発明の実施例によ
って得られる現像剤中に含有されている微粉トナー量
が、画像形成において好ましいものであることの確認を
行なった。
【0031】(1)ドラム上融着 微粉トナーは凝集力が強い。そのため微粉トナー量が多
いとドラム上や、スリーブ上等、至る所にトナーが付着
/固着する可能性が高くなる。図4に、32.5℃/8
0%の環境下で5時間連続動作させた場合の、微粉量と
ドラム上融着の関係をに示した。この図から明らかなよ
うに、微粉量が20%程度迄ならドラム上融着に全く問
題ないことが分かった。表1に示したように、本発明の
実施例1〜実施例6においては、微粉トナー量が分級除
去されて、その割合が20%程度以下になっており、ド
ラム上融着が生じない範囲にできることが確認できた。
【0032】(2)初期濃度 微粉トナーは、その大きさと高い電荷量のために、選択
的に現像スリーブ上にコートされ、更に感光体ドラム上
に飛翔し易い。そして、電荷の高いトナーがドラム上に
到達すると、少ないトナーでドラム上の表面電位を打ち
消してしまい、結果として、画像の濃度薄を生じること
になる。このことを確認するために、図5に、15.0
℃/10%の環境下で50枚通紙したときの0〜50枚
目までの画像濃度と、現像剤中の微粉量の関係を示し
た。この図から明らかなように、微粉量が20%程度迄
なら画像濃度の濃度薄の問題を生じることがないが、現
像剤中の微粉量の割合が増加すると共に画像濃度の低下
が見られることが分かった。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来の風力を用いた分級方法では除くことが困難であっ
た微粉トナー量を簡易な方法で軽減することが可能な現
像剤の分級方法が提供され、この結果、画像形成に用い
る現像剤の流動性の向上が図れ、現像剤のドラム上融着
によって生じていた画質の劣化を抑制でき、更に、高い
帯電量を有する微粉トナーが選択的に画像形成に使用さ
れることによって生じていた画像濃度の低下の発生を有
効に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1及び実施例2の構成を示す説
明図である。
【図2】本発明の実施例3及び実施例4の構成を示す説
明図である。
【図3】本発明の実施例5及び実施例6の構成を示す説
明図である。
【図4】現像剤中の微粉量の割合とドラム上融着の関係
を示す相関図である。
【図5】現像剤中の微粉量の割合と画像濃度の関係を示
す相関図である。
【図6】本発明で用いる画像形成装置の概略断面図であ
る。
【図7】本発明で用いる画像形成装置の現像部分の概略
断面図である。
【符号の説明】
1:感光体 2:ローラー帯電機 3:現像スリーブ 4:マグネットロール 5:クリーニングブレード 6:現像剤容器 7:トナー 8:現像ブレード 101:レーザースキャナー 103:カセット 104:転写材 105:給紙ローラー 107:転写ローラー 109:定着機

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも結着樹脂、着色剤及び/又は
    磁性体を主成分とする現像剤材料から得られたトナー粒
    子を有する電子写真現像剤を分級する現像剤の分級方法
    において、上記分級を、電気的な力を用いて行って帯電
    量の高いトナー粒子を分級する手段を有することを特徴
    とする現像剤の分級方法。
  2. 【請求項2】 分級を、ある一定の方向に移動するトナ
    ー粒子の進行方向と異なる向きに電界を印加することに
    よって行なう請求項1に記載の現像剤の分級方法。
  3. 【請求項3】 分級を、像担持体上に形成された静電潜
    像を現像領域において現像剤で現像するための現像装置
    において用いられている電子写真現像剤を現像領域に担
    持し搬送するための現像剤担持体と、該現像剤担持体上
    の現像剤の層厚を規制するための現像剤規制部材と同様
    の構成のものを用いて静電気力を利用して行なう請求項
    1に記載の現像剤の分級方法。
  4. 【請求項4】 分級を、現像剤担持体に弱い電界を印加
    することによって帯電量の高いトナー粒子を像担持体上
    に選択的にコートさせ、現像剤担持体に強い電界を印加
    することによって帯電量の低いトナー粒子を像担持体上
    に選択的にコートさせ、コートされたトナーを回収手段
    によって夫々回収して行なう請求項3に記載の現像剤の
    分級方法。
  5. 【請求項5】 分級の際に、更にトナー粒子の撹拌操作
    を行う請求項1〜4の何れか1項に記載の現像剤の分級
    方法。
JP37131198A 1998-12-25 1998-12-25 現像剤の分級方法 Pending JP2000194163A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP37131198A JP2000194163A (ja) 1998-12-25 1998-12-25 現像剤の分級方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP37131198A JP2000194163A (ja) 1998-12-25 1998-12-25 現像剤の分級方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000194163A true JP2000194163A (ja) 2000-07-14

Family

ID=18498495

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP37131198A Pending JP2000194163A (ja) 1998-12-25 1998-12-25 現像剤の分級方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000194163A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002123037A (ja) * 2000-07-28 2002-04-26 Canon Inc 乾式トナー、画像形成方法及びプロセスカートリッジ
JP2008216688A (ja) * 2007-03-05 2008-09-18 Casio Electronics Co Ltd 電子写真用トナーの製造方法及び製造装置
JP2009151342A (ja) * 1999-02-22 2009-07-09 Canon Inc トナー、画像形成方法、及び装置ユニット
CN102939166A (zh) * 2010-05-31 2013-02-20 斯德法诺·卡萨尼 不同合成材料颗粒中分离特定合成材料颗粒的方法和设备

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009151342A (ja) * 1999-02-22 2009-07-09 Canon Inc トナー、画像形成方法、及び装置ユニット
JP2002123037A (ja) * 2000-07-28 2002-04-26 Canon Inc 乾式トナー、画像形成方法及びプロセスカートリッジ
JP2008216688A (ja) * 2007-03-05 2008-09-18 Casio Electronics Co Ltd 電子写真用トナーの製造方法及び製造装置
CN102939166A (zh) * 2010-05-31 2013-02-20 斯德法诺·卡萨尼 不同合成材料颗粒中分离特定合成材料颗粒的方法和设备
CN102939166B (zh) * 2010-05-31 2016-03-09 斯德法诺·卡萨尼 不同合成材料颗粒中分离特定合成材料颗粒的方法和设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2862827B2 (ja) 現像剤
JP4566905B2 (ja) トナーキット、並びに現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成方法、及び画像形成装置
JP2000194163A (ja) 現像剤の分級方法
JPH0784456A (ja) 画像形成方法及びその装置
JPH07160037A (ja) 電子写真用トナー
JP3863584B2 (ja) トナー
JP4447730B2 (ja) 画像形成装置
JP3734844B2 (ja) 電子写真方法
JP3283087B2 (ja) 現像剤及び画像形成装置
JPH07295282A (ja) 磁性トナー及び電子写真方法
JP2835961B2 (ja) 静電荷像現像用一成分系磁性トナー
JPH0862887A (ja) 静電荷像現像用トナー及び画像形成方法
JP3167060B2 (ja) 現像装置
JP3191074B2 (ja) 一成分現像剤及び画像形成方法
WO2002075457A1 (fr) Procede de developpement d'images electrophotographiques et dispositif de developpement, dispositif d'impression utilisant ce dispositif
JPH05142857A (ja) 静電潜像現像用トナーおよびそれを用いた静電潜像現像方法
JP2759544B2 (ja) フルカラー画像形成方法
JPH10282727A (ja) 静電荷像現像用樹脂被覆キャリアとその製造方法及びそれを用いた静電荷像現像剤と画像形成方法
JP3466891B2 (ja) 画像形成方法
JPH07261449A (ja) トナー及び該トナーを用いた画像形成装置
JPH07306543A (ja) 電子写真方法
JP3000682B2 (ja) 画像形成装置
JPH10161425A (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JPH0463376A (ja) 現像装置
JPH08272131A (ja) 画像形成方法及びそれに用いる静電荷像現像剤用トナー