JP2000193937A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
ム期間よりも長い液晶表示方式を用いた場合においても
時分割カラー表示を可能にする液晶表示装置を提供す
る。 【解決手段】1フレーム期間を三原色毎に時間的に分割
し、各サブフレーム期間のうち各三原色光の何れかを照
射する特定の時点において所望の階調表示を得るためあ
らかじめ液晶の配向を初期化し、続いて液晶の過渡応答
状態における電圧−輝度曲線によって決定される駆動電
圧によって液晶駆動を行う。
Description
明光を液晶表示素子に照射し液晶表示素子の画像をスク
リーンに投写する液晶表示装置である液晶プロジェクタ
に関する。特に表示画像の高速応答化ならびに時分割で
三原色の各色表示を行うフィールドシーケンシャルカラ
ー表示を可能にする。
ィック液晶を用いた表示方式が用いられている。ネマテ
ィック液晶を用いた液晶表示装置は、CRT(Cathode-
Ray Tube)による表示装置に比べ応答が遅いという難点
がある。これは、具体的には液晶のしきい値電圧近傍へ
の電圧印加時の液晶配向変化が遅いことを指している。
液晶のしきい値電圧とは、フレデリクス転位の生じる電
圧のことを指す。液晶応答時間は液晶層の厚みであるセ
ルギャップと液晶材料パラメータの粘性係数と弾性定数
に大きく依存する。任意の電圧から液晶のしきい電圧近
傍以外への電圧印加時の応答時間はセルギャップや液晶
材料パラメータを調節することにより十分短くできるこ
とが知られている。しかしながら、液晶のしきい値電圧
近傍への電圧印加時の応答時間が長いという問題は依然
として解決されない。
おいて、液晶を高速に駆動する方式が特開平9−80390号
公報に提案されている。
いる技術においても依然として液晶のしきい値電圧近傍
への電圧印加時の応答時間が長いという問題は解決され
ていない。この従来技術に記載された表示方式には、信
号電圧以上ないし以下の電圧の少なくとも一方と信号電
圧の印加の際の何れにおいても液晶層の厚み方向中心付
近の液晶分子が基板とほぼ垂直方向に配向するような方
式を用いる必要がある。この表示方式は、僅かな配向変
化によって輝度変化を生じさせる方式である。したがっ
て、あくまでも液晶のしきい値電圧をまたがない表示方
式が前提である。例としてホモジニアス配向の電界制御
複屈折方式を提案している。本方式は黒を表示するため
の駆動電圧が高く、また高コントラスト比を得にくいと
いう問題点がある。
像表示を得るためには、液晶のしきい値電圧をまたぐ表
示方式を用いる必要がある。ただし、先にも述べたよう
にセルギャップや液晶材料パラメータを調節することに
よりしきい値電圧近傍以外への電圧印加時の応答時間は
十分短くできるのに対し、しきい値電圧近傍への電圧印
加に伴う液晶配向の変化に要する時間を十分短くするこ
とは非常に困難である。したがって、しきい値電圧をま
たぐ表示方式を用いた場合、通常の方法ではすべての階
調表示において高速な応答が要求されるフィールドシー
ケンシャルカラー表示方式は実現不可能であった。
ィールドシーケンシャルカラー表示を行うためには、し
きい値電圧近傍への電圧印加に伴う液晶配向の変化に要
する時間が長くとも必要な階調表示を行うことを可能に
する必要性がある。
晶を用いた表示方式の高速応答化方式は、高い駆動電圧
が必要であったり、コントラスト比が低いなどの課題が
あった。また、従来のネマティック液晶を用いたフィー
ルドシーケンシャル方式によるカラー画像表示は、何れ
の階調を表示する場合においても十分高速な表示方式を
用いる必要性があった。
電圧で駆動可能なしきい値電圧をまたぐネマティック表
示方式を用いた場合においても、表示画像の高速応答化
ならびにフィールドシーケンシャル方式によって良好な
カラー画像を表示できる液晶表示装置を提供することで
ある。
成するために、画素回路をマトリクス状に配置した表示
部と、前記マトリクスの走査線を駆動する垂直走査回路
と、前記マトリクスの信号線を駆動するサンプル・ホー
ルド回路と、サンプル・ホールド回路のサンプリングタ
イミングを制御する水平走査回路とからなるアクティブ
マトリクス基板と、前記アクティブマトリクス基板と所
定間隔で対面する透明電極を有するガラス基板と、前記
一対の基板間に前記所定間隔で保持された液晶層とから
なる液晶表示装置であって、液晶の応答時間が1フレー
ム期間より長い階調の表示を、液晶の過渡応答状態にお
ける所望の階調表示状態において行うための液晶駆動手
段ならびに光照射手段を備えた液晶表示装置を提案す
る。
素回路をマトリクス状に配置した表示部と、前記マトリ
クスの走査線を駆動する垂直走査回路と、前記マトリク
スの信号線を駆動するサンプル・ホールド回路と、サン
プル・ホールド回路のサンプリングタイミングを制御す
る水平走査回路とからなるアクティブマトリクス基板
と、前記アクティブマトリクス基板と所定間隔で対面す
る透明電極を有するガラス基板と、前記一対の基板間に
前記所定間隔で保持された液晶層とを備えた液晶表示装
置において、1フレーム期間を三原色毎のサブフレーム
期間に時間的に分割し、各サブフレーム時間毎に独立に
三原色光を前記液晶表示素子に照射する光照射手段と、
液晶の応答時間が前記サブフレーム期間より長い階調の
表示を液晶の過渡応答状態における所望の階調表示状態
において行うための液晶駆動手段を備えた液晶表示装置
を提案する。
・列方向に並設された複数個の画素を有するアクティブ
マトリクス基板と、前記アクティブマトリクス基板と所
定間隔で対面する透明電極を有するガラス基板と、前記
一対の基板間に前記所定間隔で保持された液晶層を備え
た液晶表示装置において、過渡応答状態における液晶駆
動電圧−輝度特性を用いて表示を行う液晶表示装置を提
案する。
駆動手段ならびに光照射手段として、前記サンプル・ホ
ールド回路が、前記各画素回路に共通のタイミングでビ
デオ信号とリセット電圧信号とを切換えて信号線に供給
するサンプル・ホールド回路であって、各画素回路が、
前記走査線及び信号線に接続された第1スイッチング素
子と、前記垂直走査回路により当該画素回路が選択され
たときに前記第1スイッチング素子を介して前記サンプ
ル・ホールド回路から書き込まれた画像データを保持す
る保持容量と、画像データ書き込み終了後に前記各画素
回路に前記共通の第1のタイミングでリセット電圧信号
とビデオ信号とを切り替えて前記液晶保持容量にリセッ
ト電圧信号を書き込む第2のスイッチング素子と、前記
リセット電圧印加後、液晶配向が十分に初期化された後
に前記各画素回路に共通の第2のタイミングで前記保持
容量に保持されていたビデオ信号を前記液晶保持容量に
転送する第3のスイッチング素子とを備えており、前記
光照射手段において、フレームないしサブフレーム毎の
光照射の切換えのタイミングを前記第2のタイミング以
降とした液晶表示装置を提案する。
の液晶駆動手段ならびに光照射手段として、各画素回路
が、前記走査線及び信号線に接続された第1スイッチン
グ素子と、前記垂直走査回路により当該画素回路が選択
されたときに前記第1スイッチング素子を介して前記サ
ンプル・ホールド回路から書き込まれた画像データを保
持する保持容量と、画像データ書き込み終了後に、前記
透明電極においてその中心電位に対して両極に所定の電
圧を印加して液晶配向の初期化を行い、液晶配向が十分
に初期化された後に前記各画素回路に共通のタイミング
で前記保持容量に保持されていたビデオ信号を前記液晶
保持容量に転送する第2のスイッチング素子とを備えて
おり、前記光照射手段において、フレームないしサブフ
レーム毎の光照射の切換えのタイミングを前記第2のタ
イミング以降とした液晶表示装置を提案する。
の液晶駆動手段ならびに光照射手段として、各画素回路
が、前記走査線及び信号線に接続された第1スイッチン
グ素子と、前記垂直走査回路により当該画素回路が選択
されたときに前記第1スイッチング素子を介して前記サ
ンプル・ホールド回路から書き込まれた画像データを保
持する保持容量と、画像データ書き込み終了後に前記各
画素回路に共通の第1のタイミングで前記液晶保持容量
にリセット電圧信号を書き込む第2のスイッチング素子
と、前記リセット電圧印加後、液晶配向が十分に初期化
された後に前記各画素回路に共通の第2のタイミングで
前記保持容量に保持されていたビデオ信号を前記液晶保
持容量に転送する第3のスイッチング素子とを備えてお
り、フレームないしサブフレーム毎の光照射の切換えの
タイミングを前記第2のタイミング以降とした液晶表示
装置を提案する。
原理の説明図である。一方図2は、従来の液晶駆動方式
の例である。
り、縦軸は輝度である。図1及び図2における実線は、
液晶の光学応答の時間変化を表している。図1及び図2
の何れにおいても、夫々の方式における等間隔である8
階調(I0〜I7)の表示を行うための光学応答の時間
変化を示した。T0は液晶への電圧書き込みのタイミン
グを表しており、T1は本発明における光照射のタイミ
ングを表しており、ほぼ1フレーム期間ないし1/3フ
レーム期間ないし1/(3n)フレーム(nは自然数)
期間に相当する。T2は電圧書き込みの時点(T0)か
ら十分時間が経過した後に輝度が時間的に安定した時点
を表している。各光学応答曲線における、T2の時点の
輝度の90%に当たる位置を、破線で示した。何れの階
調表示の場合においても、T0の時点における液晶の配
向状態は電圧無印加の時の基底状態であるか、あるいは
十分に電圧を印加したときの液晶の配向状態に初期化さ
れているものとする。
を行うための駆動電圧設定は、電圧書き込みの時点から
十分時間が経過した後の輝度が時間的に安定した時点
(T0)での電圧−輝度特性を用いて行っている。図2中
では、T2において等間隔である8階調(I0〜I7)
に至る光学応答曲線を実線で示した。この関係を図5に
改めて示した。図5(a)は従来の駆動方式における各
印加電圧の時の最終到達輝度の90%に至るまでの液晶
応答時間である。図5(b)は従来の駆動方式における
印加電圧−輝度特性である。液晶表示方式として電圧無
印加時にほぼ最大輝度をとり、電圧印加とともに輝度が
減少するノーマリホワイト型を用いた場合について説明
する。最大輝度(I7)及び最低輝度(I0)への応答
時間は共に(T1−T0)以下であるのに対し、中間調
(I1〜I6)に至る光学応答時間は(T1−T0)に
比べて長い。したがって、T1の時点においては所望の
階調は得られない。
−輝度特性をそれぞれ実線及び破線で示した。図3の破
線は、図5(b)の印加電圧−輝度特性と同一である。
中間調への応答が遅いことを反映して、中間調において
実線と破線とが大きく相違している。図1における各光
学応答曲線は、T1の時点において所望の階調を得るた
めに、図3における実線の電圧−輝度特性を用いて得ら
れた結果である。このようにT1の時点において所望の
輝度が得られるような電圧−輝度特性を用いることによ
り、たとえ従来の駆動方式において中間調へ至る液晶の
応答時間が(T1−T0)よりも長い場合においても、
所望の階調表示が可能となる。
態において表示を行うため、T1近傍においてのみ光を
照射する手段を設ける必要がある。また、光照射は表示
部全域をほぼ同じに行うため、画素毎に書き込みのタイ
ミング(T0)が異なっていると、同じ電圧を印加して
もT1における輝度が異なってしまう。したがって、書
き込みのタイミング(T0)は表示部全域にわたって同
時である必要がある。さらに、書き込みのタイミング
(T0)において、任意の輝度状態であると、同じ電圧
を印加しても光学応答曲線は異なってしまうため、あら
かじめT0の時点で特定の輝度状態になるように液晶配
向を初期化しておく必要がある。初期化する液晶配向状
態は、最低輝度を与える液晶配向状態であることがコン
トラスト比及び光利用効率の観点からは望ましい。初期
化した液晶配向状態における輝度が最低輝度以外の場
合、コントラスト比を確保するためには、液晶配向が安
定するまでの期間は光照射を避けなければならない。最
低輝度を与える液晶配向状態に初期化しておけば、液晶
配向初期化電圧印加直後からの光照射が可能になる。こ
れは、連続的に光を放出する光源を用いて、フレーム期
間中一時的に光を遮断する方式を用いた場合において、
光照射を遮断する期間を最低限に抑えるのに有効であ
る。以上の駆動条件の全てを満たすことにより本発明方
式が初めて実現される。
について説明する。本発明では、図5に示すように、特
定の電圧から電圧無印加状態への液晶応答時間ならびに
特定の電圧から十分電圧を印加した状態への液晶応答時
間が(T1−T0)に比べ短いことが必要である。フィ
ールドシーケンシャルカラー表示方式は、三原色の各色
画像を時間的に連続に表示する方式である。人間の目の
時間分解能以下の時間で各色画像を切換えて表示するた
め、各色画像が混色してカラー画像として認識される。
通常の画像表示におけるフレーム周波数は、フリッカに
よる不快感を避けるために60Hz以上にするのが一般
的である。フィールドシーケンシャルカラー表示方式に
おいては、1フレームを三原色の各色表示のために少な
くとも3つのサブフレームに分割する。したがって各サ
ブフレームに割り当てられる時間は例えば1/60/3
s=5.5ms である。さらに、サブフレーム期間は液晶
配向の初期化期間(Ts)と、液晶への書き込み期間
(Tw=T1−T0)とに分割される。例えばTs=2
ms,Tw=3.5msであり比較的短時間である。ただし、
この値は特定の電圧から電圧無印加状態への液晶応答時
間ならびに特定の電圧から十分電圧を印加した状態への
液晶応答時間に限れば、液晶層の厚み、液晶材料の粘度
及び弾性定数を調整することにより十分実現可能な範囲
にある。また、具体的な液晶表示方式としては、反射型
のツイストネマティックモード,ホメオトロピック電界
制御複屈折モード等が利用できる。これらの表示方式は
何れもしきい値電圧をまたぐ表示モードであり、比較的
低電圧駆動が可能であるのと同時に高コントラスト比な
表示画像を実現できる。
ト型での例である。一方、図4にノーマリブラック型を
用いた場合の例を示しておく。図4においても、図3と
同様に、T1の時点及びT2の時点での電圧−輝度特性
をそれぞれ実線及び破線で示した。ノーマリブラック型
の場合には、液晶配向の初期化電位は0V近傍に設けて
おくとよい。
用いるため、使用環境によって応答速度の変化が生じる
のはできる限り避けなければならない。最も応答速度に
敏感なのは温度である。具体的には液晶の粘度に温度依
存性があるため、液晶の粘度に依存する応答速度は温度
依存性を示す。本方式に使用する液晶材料は粘度の温度
依存性ができる限り小さい材料であることが望ましい。
また、温度コントローラを設けることによって液晶の温
度を一定に保つことはなお望ましい。
適用した第1の実施例について説明する。
晶ライトバルブの第1の実施例の回路構成を示すブロッ
ク図である。液晶ライトバルブ101は、画素回路11
1をマトリクス状に配置した表示部120と、複数の走
査線110を駆動する垂直走査回路103と、複数の信
号線109を駆動するサンプル・ホールド回路119
と、サンプル・ホールド回路119のサンプリングタイ
ミングを制御する水平走査回路102と、デジタル信号
であるVideo信号をアナログ信号に変換し、サンプル・
ホールド回路119と接続されているD/A変換回路1
22とを有して構成されている。
と、保持容量113と、液晶保持容量115と、電圧転
送用トランジスタ114と、RES2信号により全画素
回路111の液晶保持容量115へ書き込んで液晶配向
の初期化を行う液晶配向初期化トランジスタ117と、
液晶116と、表示部120に対して対向して配置され
かつ液晶116を挟持する対向基板における対向基板電
極118とからなる。D/A変換回路122は、デジタ
ル信号である画像データVideoをアナログ変換するもの
であり、またD/A変換回路122の内部には図14に
示すような各階調毎に電圧値を格納しているメモリ12
3を有している。D/A変換回路122は、入力されたデ
ジタルデータのVideo信号をアナログ信号に変換する際
にメモリ123内に保持されている階調−電圧テーブル
に応じてアナログデータに変換している。この例では、
256階調それぞれ (1401) について電圧値(1402)
を規定しているものを説明しているが、いくつかの階調
をまとめて、その階調内であればある値を出力するよう
にしてもよい。
線毎に接続されたトランジスタ107及び108とホール
ド容量121とからなり、トランジスタ107のドレイ
ン端子はアナログ変換された画像データVideoを出力す
るように信号線109に接続され、ソース端子はVideo
端子の画像データに接続され、ゲート端子は水平走査回
路102に接続されている。トランジスタ108のドレ
イン端子はリセット電圧Vresを出力するように信号線
109に接続され、ソース端子はVres端子のリセット
電圧信号に接続され、ゲート端子はリセット信号RES1に
接続されている。図7は、図6に示した液晶ライトバル
ブの第1の実施例の動作を示すタイミングチャートであ
る。
とは、垂直走査回路103に入力する制御信号である。
スタート信号FSTは、表示する画像のフレームの先頭
を示し、クロック信号VCKは、走査線の切換えタイミ
ングを示している。垂直走査回路103は、クロック信
号VCKの立ち上がりのタイミングでスタート信号FS
Tを取り込み、走査線の信号PV1,PV2,・・・,PV
nを出力する。
に同期して、R,G,Bの順に入力される。この電圧
は、図7に示すように対向電極の電圧Vcom を基準にし
ており、その極性を各フレーム毎に切換えて、液晶に印
加する電圧を交流化している。スタート信号STAとク
ロック信号CLKとは、水平走査回路102に入力する
制御信号である。スタート信号CLKは,画素に対応す
る走査のタイミングを示している。水平走査回路102
は、クロック信号CLKの立ち上がりのタイミングでス
タート信号STAを取り込み、サンプル・ホールド回路
119のサンプリング信号PH1,PH2,・・・,PHm
を出力する。
リング信号のPH1,PH2,・・・,PHmの立ち上がり
のタイミングで、トランジスタ107により画像データ
Videoをサンプリングし、その電圧を保持する。保持さ
れた画像データVideoは、垂直走査回路103の出力で
選択された画素回路111の保持容量113に一旦書き
込まれる。データ書き込み終了後、リセット信号RES
1が入力されると、サンプル・ホールド回路119にお
いて、トランジスタ108が導通し、リセット電圧Vre
s をサンプリングし、その電圧を保持する。それと同時
にリセット信号RES2が入力されると、液晶配向初期
化トランジスタ117が導通し、保持されたリセット電
圧Vres が液晶保持容量115に書込まれる。リセット
電圧Vres により液晶配向は一旦初期化される。液晶配
向の初期化が十分行われた時点において、データ転送信
号DTが入力されるとトランジスタ114が導通し、保
持容量113に保持された画像データVideoを液晶保持
容量115に転送する。この結果、画像データVideo
は、データ転送信号DTにより一斉に液晶に印加され画
像を表示する。
データ転送信号DTと光源からの光照射のタイミングチ
ャートである。
B)の画像表示を時間的に連続して行う。各三原色の画
像表示を行うサブフレーム期間は、リセット信号RES
1及びRES2の立ち上がりから次のリセット信号RE
S1及びRES2の立ち上がりまでで定義される。各サ
ブフレーム期間の初期において、リセット信号RES1
及びRES2によって、液晶116にリセット電圧信号
が印加され、液晶配向が初期化される。それに伴い光学
応答は黒表示となる。
タ転送信号DTにより、直前のサブフレーム期間におい
てあらかじめ保持容量113に書き込まれていた画像デ
ータVideoを液晶保持容量115に書き込む。その直後
から液晶が応答し、それに光学応答も追随して立ち上が
る。液晶保持容量115に書き込んだ電位によって立ち
上がり曲線の傾きは異なる。
り直後から次のデータ転送信号DTの立ち上がりの直前
までを一区切りとして、その間の所定の期間において行
えばよい。
画素構造を示す断面図である。この液晶ライトバルブ
は、MOSトランジスタを用いた反射型素子の例であ
り、単結晶シリコン201上にMOSトランジスタ20
2,MOS容量203を形成したMOS基板と、ガラス
基板204上に透明電極205を形成した対向基板と、
これらの基板に挟持される液晶層206とからなる。M
OSトランジスタ202で制御された電圧は、メタル配
線層207を介して、反射電極層208に導かれる。液
晶層は配向膜209,210を介して挟持される。
型の反射型ツイストネマティックモードを用いた。本方
式に用いる液晶材料パラメータの一例としては、正の誘
電率異方性で、屈折率異方性が0.15 の液晶材料であ
る。セルギャップとしては例えば2mmである。
た第2の実施例について説明する。図10は、本発明の
液晶表示装置に用いる液晶ライトバルブの実施例2の動
作タイミングチャートである。
B)の画像表示を時間的に連続して行う。各三原色の画
像表示を行うサブフレーム期間は、コモン電位における
リセット信号パルスの立ち上がりから次のリセット信号
パルスの立ち上がり(ただし極性は反転)までで定義さ
れる。各サブフレーム期間の初期において、リセット信
号パルスによって、液晶116に既に書き込まれていた
液晶印加電圧に加えてリセット電圧信号が印加され、液
晶配向が初期化される。それに伴い光学応答は黒表示と
なる。
タ転送信号DTにより、直前のサブフレーム期間におい
てあらかじめ保持容量113に書き込まれていた画像デ
ータVideoを液晶保持容量115に書き込む。その直後
から液晶が応答し、それに光学応答も追随して立ち上が
る。液晶保持容量115に書き込んだ電位によって立ち
上がり曲線の傾きは異なる。
送信号DTの立ち上がり直後から次のデータ転送信号D
Tの立ち上がりの直前までを一区切りとして、その間の
所定の期間において行えばよい。
のは、各フレームにおける液晶配向初期化を対向電極電
位をその中心電位に対して両極の所定の電圧を印加して
行った点にある。対抗電極電位を液晶配向初期化手段に
用いたため、実施例1の液晶ライトバルブの画素回路1
11において必要であった液晶配向初期化トランジスタ
117は、本実施例においては不要である。但し、対抗
電極電位へ印加した液晶配向初期化電圧は液晶印加電位
に重畳される。このため液晶印加電圧の振幅は、画像表
示に必要な電圧振幅の最大2倍になる。したがって、第
2の実施例においてはデータ転送トランジスタ114の
耐圧を十分確保しておく必要がある。
第3の実施例について説明する。
晶ライトバルブの第3の実施例の回路構成を示すブロッ
ク図である。第3の実施例が第1の実施例と異なるのは
各フレームにおける液晶配向初期化電圧を信号線から供
給するのではなく、各画素回路に配線した信号電圧の中
心電位Vcom から供給するように構成した点である。液
晶表示方式としては、ノーマリブラック型の反射型のホ
メオトロピック電解制御複屈折モードを用いた。液晶材
料パラメータの一例としては、負の誘電率異方性で屈折
率異方性が0.15 の液晶材料である。セルギャップと
しては例えば2μmである。ドメインの発生を防止する
ため、基板に対して垂直から僅かに傾けた配向を実現す
る必要がある。そのため各基板上に酸化珪素を斜方蒸着
し、その上に垂直配向膜を塗布することによって液晶の
配向を行った。
晶ライトバルブの第3の実施例の動作タイミングチャー
トを示した。1フレーム期間において三原色(R,G,
B)の画像表示を時間的に連続して行う。各三原色の画
像表示を行うサブフレーム期間は、リセット信号RES
の立ち上がりから次のリセット信号RESの立ち上がり
までで定義される。各サブフレーム期間の初期におい
て、リセット信号RESによって、液晶116にリセッ
ト電圧信号Vcom が印加され、液晶配向が初期化され
る。それに伴い光学応答は黒表示となる。
タ転送信号DTにより、直前のサブフレーム期間におい
てあらかじめ保持容量113に書き込まれていた画像デ
ータVideoを液晶保持容量115に書き込む。その直後
から液晶が応答し、それに光学応答も追随して立ち上が
る。液晶保持容量115に書き込んだ電位によって立ち
上がり曲線の傾きは異なる。
施例と同様に、データ転送信号DTの立ち上がり直後か
ら次のデータ転送信号DTの立ち上がりの直前までを一
区切りとして、その間の所定の期間において行えばよ
い。
の実施例について説明する。
いた液晶プロジェクタの構成の説明図である。この液晶
プロジェクタは、白色光源301と三原色のカラーフィ
ルタ304,305,306を備えた回転フィルタ30
3と、レンズ307と、偏光子及び検光子を兼用する偏
光ビームスプリッタ309と本発明の液晶ライトバルブ
310と、図示されていない投写レンズ系,液晶ライト
バルブ310の外部駆動回路,回転フィルタ303と液
晶ライトバルブ309との同期回路等から構成される。
2は回転フィルタ303上に集光される。回転フィルタ
303はフレーム周期と同期して回転し、三原色カラー
フィルタ304,305,306の何れかのフィルタを
通過してフィールドシーケンシャルな三原色光308と
なり、レンズ307を介して本発明の液晶ライトバルブ
310に照射される。その際に、偏光ビームスプリッタ
309により一方の偏光のみが液晶ライトバルブ310
に照射されるようにする。液晶ライトバルブ310に入
射した偏光のうち偏光方向が90度変換された光311
のみが偏光ビームスプリッタ309によって反射され、
図示されていない投写レンズ系を介してスクリーンに投
写される。
ルタによって発生させたフィールドシーケンシャルな三
原色照射光を用いた例について述べたが、その他のフィ
ールドシーケンシャルな三原色照射光の発生方法とし
て、三原色レーザ光を用いる方法,三原色発光ダイオー
ドを用いる方法等が挙げられる。
の応答時間が1フレーム期間より長い階調の表示を、液
晶の過渡応答状態における所望の階調表示状態において
行うため、しきい値電圧をまたぐ液晶表示方式を用いて
も、高速に任意の階調表示を行うことができる。また、
本発明方式の液晶表示素子を用いることによりフィール
ドシーケンシャルな単板カラー表示が可能な液晶表示装
置を実現することができ、液晶プロジェクタの小型・軽
量化ならびに低コスト化を実現できる。
特性である。
特性である。
図である。
る。
タイミングチャートである。
タイミングチャートである。
作タイミングチャートである。
る。
作タイミングチャートである。
圧テーブルの一例である。
03…垂直走査回路、107,108,112…トラン
ジスタ、109…信号線、110…走査線、111…画
素回路、113,121…保持容量、114…電圧転送
用トランジスタ、115…液晶保持容量、116…液
晶、117…液晶配向初期化トランジスタ、118…対
向基板電極、119…サンプル・ホールド回路、120
…表示部、122…D/A変換回路、123…メモリ、
201…単結晶シリコン、202…MOSトランジス
タ、203…MOS容量、204…ガラス基板、205
…透明電極、206…液晶層、207…メタル配線層、
208…反射電極層、209,210…配向膜、301
…白色光源、303…回転フィルタ、304,305,
306…三原色カラーフィルタ、307…レンズ、30
9…偏光ビームスプリッタ、310…液晶ライトバル
ブ。
Claims (7)
- 【請求項1】画素回路をマトリクス状に配置した表示部
と、該表示部の走査線を駆動する垂直走査回路と、前記
表示部の信号線を駆動するサンプル・ホールド回路と、
該サンプル・ホールド回路のサンプリングタイミングを
制御する水平走査回路とからなるアクティブマトリクス
基板と、該アクティブマトリクス基板と対向する透明電
極を有するガラス基板と、該基板間に保持された液晶層
とからなる液晶表示装置であって、 液晶の応答時間が1フレーム期間より長い階調の表示
を、液晶の過渡応答状態における所望の階調表示状態に
おいて行うための液晶駆動手段ならびに光照射手段を備
えた液晶表示装置。 - 【請求項2】画素回路をマトリクス状に配置した表示部
と、該表示部の走査線を駆動する垂直走査回路と、前記
表示部の信号線を駆動するサンプル・ホールド回路と、
該サンプル・ホールド回路のサンプリングタイミングを
制御する水平走査回路とからなるアクティブマトリクス
基板と、該アクティブマトリクス基板と対向する透明電
極を有するガラス基板と、該基板間に保持された液晶層
とからなる液晶表示装置であって、 1フレーム期間を三原色毎のサブフレーム期間に時間的
に分割し、各サブフレーム時間毎に独立に三原色光を照
射する光照射手段と、液晶の応答時間が前記サブフレー
ム期間より長い階調の表示を液晶の過渡応答状態におけ
る所望の階調表示状態において行うための液晶駆動手段
を備えた液晶表示装置。 - 【請求項3】行・列方向に並設された複数個の画素を有
するアクティブマトリクス基板と、該アクティブマトリ
クス基板と対向する透明電極を有するガラス基板と、該
基板間に保持された液晶層を備えた液晶表示装置におい
て、 過渡応答状態における液晶駆動電圧−輝度特性を用いて
表示を行う液晶表示装置。 - 【請求項4】請求項1又は2に記載の液晶表示装置であ
って、 前記サンプル・ホールド回路は、前記各画素回路に共通
のタイミングでビデオ信号とリセット電圧信号とを切換
えて信号線に供給し、 各画素回路は、前記走査線及び信号線に接続された第1
のスイッチング素子と、前記垂直走査回路により当該画
素回路が選択されたときに前記第1のスイッチング素子
を介して前記サンプル・ホールド回路から書き込まれた
画像データを保持する保持容量と、画像データ書き込み
終了後に前記各画素回路に共通の第1のタイミングでリ
セット電圧信号とビデオ信号とを切り替えて前記液晶保
持容量にリセット電圧信号を書き込む第2のスイッチン
グ素子と、前記リセット電圧印加後、液晶配向が十分に
初期化された後に前記各画素回路に共通の第2のタイミ
ングで前記保持容量に保持されていたビデオ信号を前記
液晶保持容量に転送する第3のスイッチング素子とを備
え、 前記光照射手段は、フレーム又はサブフレーム毎の光照
射の切換えのタイミングを前記第2のタイミング以降と
した液晶表示装置。 - 【請求項5】請求項1又は2に記載された液晶表示装置
であって、 前記液晶駆動手段における各画素回路は、 前記走査線及び信号線に接続された第1スイッチング素
子と、前記垂直走査回路により当該画素回路が選択され
たときに前記第1スイッチング素子を介して前記サンプ
ル・ホールド回路から書き込まれた画像データを保持す
る保持容量と、画像データ書き込み終了後に、前記透明
電極においてその中心電位に対して両極に所定の電圧を
印加して液晶配向の初期化を行い、液晶配向が十分に初
期化された後に前記各画素回路に共通のタイミングで前
記保持容量に保持されていたビデオ信号を前記液晶保持
容量に転送する第2のスイッチング素子とを備え、 前記光照射手段は、フレーム又はサブフレーム毎の光照
射の切換えのタイミングを前記第2のタイミング以降と
した液晶表示装置。 - 【請求項6】請求項1又は2に記載された液晶表示装置
であって、 前記サンプル・ホールド回路は、前記各画素回路に共通
のタイミングでビデオ信号とリセット電圧信号とを切換
えて信号線に供給し、 各画素回路は、前記走査線及び信号線に接続された第1
のスイッチング素子と、前記垂直走査回路により当該画
素回路が選択されたときに前記第1のスイッチング素子
を介して前記サンプル・ホールド回路から書き込まれた
画像データを保持する保持容量と、画像データ書き込み
終了後に前記各画素回路に共通の第1のタイミングで前
記液晶保持容量にリセット電圧信号を書き込む第2のス
イッチング素子と、前記リセット電圧印加後、液晶配向
が十分に初期化された後に前記各画素回路に共通の第2
のタイミングで前記保持容量に保持されていたビデオ信
号を前記液晶保持容量に転送する第3のスイッチング素
子とを備えており、また前記光照射手段において、フレ
ームないしサブフレーム毎の光照射の切換えのタイミン
グを前記第2のタイミング以降とした液晶表示装置。 - 【請求項7】複数の走査線と、該複数の走査線にマトリ
クス状に交差する複数の信号線と、これら配線のそれぞ
れの交点に対応して形成され、対応する走査線及び信号
線に接続された複数の薄膜トランジスタと、該薄膜トラ
ンジスタのそれぞれに接続された画素電極により構成さ
れた表示領域と、 該表示領域の走査線を駆動する垂直走査回路と、 前記信号線を駆動するサンプル・ホールド回路と、 該サンプル・ホールド回路のサンプリングタイミングを
制御する水平走査回路と、 からなるアクティブマトリクス基板と、 該アクティブマトリクス基板と所定間隔で対面する透明
電極を有するガラス基板と、 該基板間に保持された液晶層とからなる液晶表示装置で
あって、 前記表示領域は複数の画素により構成され、 各画素は、保持容量と、液晶保持容量と、電圧転送用ト
ランジスタと、リセット信号に接続され、前記保持容量
に書き込んで液晶配向の初期化を行う液晶配向初期化ト
ランジスタとを有する液晶表示装置。
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